JP2018075593A - 幅プレス装置及び熱間スラブの幅圧下方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パスライン9に沿って搬送されてくる熱間スラブ2を、幅プレス装置3の対をなす金型10で幅圧下する。金型10の圧下方向に垂直な面に対する、金型10における熱間スラブ2に当接する当接面の熱間スラブ2の板厚方向に沿った傾斜角θを、予め設定した基準値以下に管理する。
【選択図】図2
Description
このような幅プレス装置による熱間スラブの幅圧下時に発生する問題の解決方法としては、例えば特許文献1や2に記載がある。すなわち、特許文献1には、座屈ロールの設定位置や制御方法により、熱間スラブの座屈を防止して安定的な幅圧下を可能とする幅圧下プレスの座屈防止方法が開示されている。また特許文献2には、幅圧下プレス時の熱間スラブ搬送不良を防止する方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1,2には、座屈による異常変形とは異なる捩れの発生を抑制することで安定的に幅圧下を可能とする幅圧下プレスの捩れ防止方法は開示されていない。
また、本発明の他の態様は、パスラインに沿って搬送されてくる熱間スラブを、幅プレス装置の対をなす金型で幅圧下する幅圧下方法において、上記金型の圧下方向に垂直な面に対する、上記金型における上記熱間スラブに当接する当接面の上記熱間スラブの板厚方向に沿った傾斜角を、予め設定した管理値以下に管理する。
図1に示すように、加熱炉1で加熱された熱間スラブ2は、ローラテーブル等からなる搬送テーブルによって規定されるパスライン9に沿って搬送される。搬送される熱間スラブ2は、幅プレス装置3で適宜幅圧下される。幅圧下された熱間スラブ2は、続けてパスライン9に沿って熱間圧延機(粗圧延機5及び仕上圧延機6)に送られて圧延され、ランナウトテーブル7で空冷された後にマンドレル8に巻き取られてコイルとなる。符号4はデスケーラ設備を示す。
一対の金型10は、搬送されてくる熱間スラブ2を幅方向から挟むようにして対向配置している。一対の金型10における、熱間スラブ2に面する面が当接面となる。
案内部11は、金型10の進退方向(圧下方向20)に長軸を向けて配置されると共に、その前部に金型10が固定されている。案内部11は、進退方向に沿って配置された複数のライナー12a〜12dと受けローラ13a〜13dの複数の組によって、進退方向に移動可能に支持されている。
受けローラ13a〜13dは、上記各ライナー12a〜12dと対をなしてそれぞれ設けられている。そして、受けローラ13a〜13dは、ライナー12a〜12dと共に、案内部11を上記進退方向にのみ移動可能に支持する。
また、対をなす金型10の当接面は、図3に示すように、パスライン9の上流側に向けて外開きのテーパ部を有し、幅プレス装置3は、パスライン9に沿って搬送されてくる熱間スラブ2を、対をなす金型10で間欠的に、例えば20パス程度で幅圧下する。
各金型10の熱間スラブ2に当接する当接面は、図2に示すように、金型10の圧下方向20に垂直な面21に対する熱間スラブ2の板厚方向(図2では上下方向)に沿った傾斜角θを0度若しくは0度近傍に初期設定され、また対向する金型10の中心が一致、すなわち高さズレΔyが0となるように初期設定されて使用される。
発明者らの検討によれば、案内部11は、進退方向(圧下方向20)に通常2〜3m程度の長さを有しているため、案内部11の後端部を中心にして傾斜角θに0.1度の傾きがついても、金型10の位置では、熱間スラブ2の厚さ方向中心と金型10の中心と高さズレΔyが約5mm発生する。即ち、対向する金型10において、熱間スラブ2の厚さ方向(高さ方向)に5mm程度の高さズレΔyが発生することになる。
ここで、熱間スラブ2の捩れ高さとは、熱間スラブ2の幅方向両端部の各厚さ方向中央高さY0とYD(Y0−YD)との差である。すなわち、幅方向の一方の端部に対する、他方の端部の上下方向への偏差量である。
・熱間スラブ寸法(mm):235t×1050w×3000l
・幅圧下量:350mm
・変形抵抗:Y03C.R at1200度(歪速度:1.0/sec)
(温度一定で弾塑性解析)
・摩擦係数:0.3
・送り量:400mm/パス(送り速度:0.333m/sec)
・パス数:6パス(1.2sec/cycle×6cycle)
ここで、許容の捻れ高さを30mm以下に設定した。熱間スラブ2の捩れ高さが30mm以下であれば、ほぼ全ての熱間スラブ2を熱間圧延する際に、安定して圧延処理が可能であると考えられる。
更に、傾斜角θ及び高さズレΔyと捻れ高さとの関係を求めたところ、図7に示すような関係の解析結果を得た。
そして、FEMシミュレーションなどのコンピュータを使用した解析によって、熱延工場の操業条件(熱間スラブ厚、熱間スラブ幅、熱間スラブ長、幅圧下量、許容高さ(搬送テーブルからの許容出来る高さ))から、許容される傾斜角θの上限の管理値(許容値)を求める。
このとき、傾斜角θ自体を計測して管理する場合、0.1度などと微小な傾斜変化を検出することになるため、下面側のライナー12a〜12dと受けローラ13a〜13dの摩耗量合算値(摩耗量合計値)で管理することが好ましい。
下面の摩耗量合算値において、傾斜角θが0.1度の場合における、前部側の摩耗量合算値と後部の摩耗量合算値との差が、上述のとおり約5mmであるため、下面の摩耗量合算値に換算して管理した方が、傾斜角θを直接計測する場合に比べて管理が容易となる。
また、この場合には、傾斜角θだけでなく、高さズレΔyも合わせて求めることが出来るので、より精度良く、許容以上の捻れ高さかどうかを判定することが可能となる。
例えば、図7から分かるように、傾斜角θを0.1度以下で且つ高さズレΔyが5mm以下を基準に管理することが好ましい。
ここで、熱間スラブ2に対し所定以上の捩れが発生すると、熱間圧延機手前の設けたデスケーラ設備4に衝突したり、圧延ローラに上手く噛み込まなかったりするおそれがある。
また、摩耗量合計値の時系列変化は、図8のようになる。これは、受けローラ13a〜13dは表層だけ浸炭処理が施されているため、表層が摩耗する際には摩耗変化が小さいが、その層以上に摩耗が生じると単位時間当たりの摩耗量が急に増加する。このため、受けローラ13a〜13d側の摩耗量は、目視によって浸炭処理層が無くなりはじめた状態かで判定したり、摩耗量合算値の単位経過時間当たりの摩耗量変化の割合が大きくなった時点で交換時期と判定したりする。
1,下面ライナー12a〜12d・受ローラの磨耗により、幅圧下する金型10に傾斜角θが発生する。
2,金型10が傾斜すると、傾斜している金型10側の熱間スラブ2が下方向へ変形する。
3,熱間スラブ2の下方向への変形は、搬送ロールにて拘束されているため、傾斜している金型10側と反対側の金型10と当接する熱間スラブ2の端部側が、上方向に変形し、捩れとなる。
2 熱間スラブ
3 幅プレス装置
4 デスケーラ設備
5 粗圧延機
6 仕上圧延機
7 ランナウトテーブル
8 マンドレル
9 パスライン
10 金型
11 案内部
12a-12d ライナー
13a-13d 受けローラ
14 駆動装置
20 圧下方向
Δy 高さズレ
θ 傾斜角
Claims (6)
- パスラインに沿って搬送されてくる熱間スラブを、対をなす金型で幅圧下する幅プレス装置において、
上記金型の圧下方向に垂直な面に対する、上記金型における上記熱間スラブに当接する当接面の上記熱間スラブの板厚方向に沿った傾斜角を0.1度以下に設定すると共に、対をなす金型における熱間スラブ厚さ方向のズレを5mm以下に設定することを特徴とする幅プレス装置。 - パスラインに沿って搬送されてくる熱間スラブを、幅プレス装置の対をなす金型で幅圧下する幅圧下方法において、
上記金型の圧下方向に垂直な面に対する、上記金型における上記熱間スラブに当接する当接面の上記熱間スラブの板厚方向に沿った傾斜角を、予め設定した管理値以下に管理することを特徴とする熱間スラブの幅圧下方法。 - 上記金型は、当該金型側のライナーと、上記ライナーに当接する受けローラによって圧下方向に案内可能となっており、
上記ライナー及び上記受けローラの摩耗量合算値で上記傾斜角を管理することを特徴とする請求項2に記載した熱間スラブの幅圧下方法。 - 上記管理値を、少なくとも上記熱間スラブの許容高さから設定することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載した熱間スラブの幅圧下方法。
- 更に、対をなす金型における熱間スラブ厚さ方向のズレを5mm以下となるように管理することを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載した熱間スラブの幅圧下方法。
- 上記傾斜角の管理値は0.1度であることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載した熱間スラブの幅圧下方法。
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