JP2018075106A - マットレスカバーおよびそれを用いたマットレス - Google Patents

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Abstract

【課題】就寝時にもカバーが滑りにくく皺の発生が少ない、取り扱いの容易なマットレスカバーと、それを用いた、カバーに皺の発生し難いマットレスを提供する。【解決手段】少なくとも一方面の生地に、3層構造のキルトが用いられたマットレスカバー1であって、キルトは、外側に位置する第1の生地(表地1A)と、マットレスコア3に隣接する内側の第2の生地(裏地1C)と、第1の生地と第2の生地との間に充填された保温材(中わた1B)とを含み、第2の生地は、マットレスコア3側の内側面が、表面に起毛加工が施された滑り防止面であり、保温材側の外側面が、表面に気密加工が施された通気性調整面であることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、マットレスを覆うカバーと、このカバーとマットレスコアとからなるマットレスに関する。
熱可塑性樹脂からなるフィラメントを3次元的に融着結合させて得られるフィラメント3次元結合体を用いた高反発のベッド用マットレスおよびマットレスパッドが、注目されてきている。このマットレスは、体圧分散性に優れ、寝返りがし易く、汚れても水洗いできるといった特徴がある。
上記のようなベッド用のマットレスおよびマットレスパッドは、その芯材(マットレスコア)だけで使用されることは少なく、通常、汚れ等の付着の防止の他、風合い(触感)の改善や保温性の向上のために、図6に示すようなマットレスカバーをかけて使用される(特許文献1を参照)。
前述のようなフィラメント3次元結合体をマットレスコアに採用したマットレスにおいても、ベッド用のマットレスとして使用する際は、マットレスコアの周囲を、まず、繊維径200dtex以下の糸で編んだメッシュ状のカバー(以下、メッシュカバー)で覆い、さらにその外側に、通気性が良く、風合いの良いキルト生地等で形成された保温用のカバー(マットレスカバー)を被せて、使用している。
この構成により、前記フィラメント3次元結合体を用いたマットレスは、通気性を損なうことなく、フィラメント形状の凹凸に起因する凹凸感の少ない寝心地を得ている。また、就寝中に室内の気温や湿度が変動しても、マットレスは、蒸れにくく温かい寝心地を保つことができるようになっている。
なお、マットレスカバーは、通常、図6に示すような、マットレスコアを覆う6面体の場合が多く、織布や不織布等の通気性を有する生地を、袋状に縫い合わせて構成されている。マットレスの側面や裏面等、人と接する上面以外部分には、該マットレスカバーを着脱するための開口と、この開口を密封するスライドファスナーSF等が配設されている。また、マットレスカバーには、マットレスコアの上に載置するものや、裏面がなく、カバーの側面生地の下端をマットレスコアの下側に押し込んで固定するタイプのものもある(特許文献2等を参照)。
特表2001−519689号公報 特開2002−28061号公報
ところで、メッシュカバーで覆われたマットレスコア(フィラメント3次元結合体)の周囲をマットレスカバーで覆うと、保温性や風合いは向上するものの、以下のような問題が発生する場合がある。
すなわち、糸密度が高く気密性(保温性)の高いキルト生地等からなるマットレスカバーを使用すると、その内側のメッシュカバーとの間の摩擦が少なく、寝返りを繰り返すうちに、マットレスカバーがメッシュカバーの表面で滑ってしまい、外側のマットレスカバー(キルト)が幅方向左右に偏ったり、マットレスカバーに皺が発生したりして、寝心地が悪くなる場合がある。
また、前記メッシュカバーとの間の滑りを抑えるために、トリコット生地や、パイル構造を有する生地等、表面に凹凸があり摩擦係数の高い生地を用いると、通気性が上がるため、マットレスコア側(ベッド下側)に暖かい空気が逃げて、保温性が低下してしまう。
そこで、繊維径200dtex以下の糸で編んだメッシュ状のカバーに対する摩擦力を高めるために1mm以上の突起が形成されるように、たとえば多数の繊維突起を有する80dtex以上の太糸で編まれたパイル生地と気密性の高い生地とを縫い合わせた(積層した)生地を、マットレスコア側の内側の生地に使用し、滑り防止と保温性の両立を図る方法も考えられる。しかしながら、しかしながら、前記多数の繊維突起を有する太糸で編まれたパイル生地を積層したマットレスカバーは、柔軟性が低下するため、カバーの取り外しが面倒になったり、取り外した後の洗濯や乾燥等に時間がかかるといった問題が生じるおそれがある。
本発明は、就寝時にもカバーが滑りにくく皺の発生が少ない、取り扱いの容易なマットレスカバーと、それを用いた、カバーに皺の発生し難いマットレスの提供を目的とする。
本発明のマットレスカバーは、マットレス用のコアの表面を被覆するとともに、少なくとも一方面の生地に、3層構造のキルトが用いられたマットレスカバーであって、
前記キルトは、外側に位置する第1の生地と、マットレスコアに隣接する内側の第2の生地と、前記第1の生地と前記第2の生地との間に充填された保温材と、を含み、
前記第2の生地は、マットレスコア側の内側面が、表面に起毛加工が施された滑り防止面であり、保温材側の外側面が、表面に気密加工が施された通気性調整面であることを特徴とする。
また、本発明のマットレスカバーは、JIS L 1096 「織物及び編物の生地試験方法」のSS8.26.1「通気性」に記載のフラジール形法に準じた通気性(通過空気量)の測定において、前記第2の生地の通過空気量が0.5〜20cm/cm・秒であることを特徴とする。
さらに、本発明のマットレスカバーは、前記第2の生地の通気性調整面の気密加工が、シレー加工または樹脂コーティングであることを特徴とする。
一方、本発明のマットレスは、溶融熱可塑性樹脂からなるフィラメントどうしを3次元ネット状に結合させたフィラメント3次元結合体からなるマットレスコアと、前記マットレスコアの表面を覆うメッシュ状のカバーと、前記メッシュ状のカバーを覆う、請求項1〜3のいずれかに記載のマットレスカバーと、を備えるマットレスである。
本発明のマットレスカバーは、マットレスコア(およびメッシュ状のカバー)に隣接する、内側の第2の生地の内側面(下側面)が、起毛加工された滑り防止面に、中わた等の保温材に隣接する外側面(上側面)が、気密加工された通気性調整面になっているため、マットレスコアおよびメッシュ状カバーとの間の滑り防止と、保温性(気密性)の向上とを、1枚の生地(第2の生地)で両立できる。したがって、本発明のマットレスカバーは、就寝時の寝返り等のよる皺の発生防止することができる。また、カバー自体が厚くなることなく、軽量で取り扱いが容易になる。
また、本発明のマットレスカバーのなかでも、JIS L 1096準拠の通気性(通過空気量)の測定において、前記第2の生地の通過空気量が0.5〜20cm/cm・秒であるものは、保温材に隣接する、第2の生地の通気性が適度に調整されているので、マットレスコア方向(ベッドの下方向)への空気の流出が少なく、カバーの断熱性(保温性)がより向上する。
また、本発明のマットレスカバーのなかでも特に、前記第2の生地の通気性調整面の気密加工が、シレー加工または樹脂コーティングであるものは、上側(就寝者側)第2の生地の外側面の通気性を、簡単な処理により、適切に制御することができる。
一方、本発明のマットレスは、上述のような構成のマットレスカバーを使用しているため、就寝中にも、カバー上に皺の発生し難いマットレスとすることができる。
本発明の第1実施形態のマットレスおよびマットレスカバーの(a)外観斜視図と、(b)模式的断面図である。 第1実施形態のマットレスカバーの上部の拡大断面図である。 本発明の第2実施形態のマットレスおよびマットレスカバーの外観斜視図である。 フィラメント3次元結合体製造装置の概略構成図である。 フィラメント3次元結合体製造装置の要部構成を拡大して示す説明図である。 従来のマットレスカバーの外観斜視図である。
図1(a)は、本発明の第1実施形態におけるベッド用マットレスの外観斜視図であり、図1(b)は、マットレスの内部構造を説明する模式的断面図である。また、図2は、マットレス上部のマットレスカバー部分の拡大図であるなお、図示した各層および各生地は、その厚みを強調して描いている。
本実施形態のベッド用のマットレス10は、図1(a)の外観斜視図に示すように、その6面全てが第1実施形態のマットレスカバー1で覆われたものであり、図示の状態でベッド等の上に載置されて使用される。なお、マットレス10は、上下(天地)のみ使用時の方向が限定されるが、ここでは便宜的に、使用者(就寝者)の就寝面となる上面(天面)を11、ベッドや床面,畳面等に接する下面(底面)を12、就寝者の身長方向に沿ったマットレス長手方向側面を13,14、および、前記身長方向に直交するマットレス短手方向(幅方向)側面を15,16として説明する。
マットレスカバー1は、厚手のキルト(生地)からなる上面11と、下面12および各側面13,14,15,16に配置された生地とを縫い合わせて、袋状に構成されており、側面の一部に、図示しないカバー着脱用の開口と開口を密封するためのスライドファスナー(図6参照)等を備える。
マットレス10は、図1(b)に示すように、厚手のマットレス芯材(マットレスコア3)を中心として、その周囲を覆うメッシュ状のカバー(メッシュカバー2)と、さらにそのメッシュカバー2の周囲を覆う、外装としてのマットレスカバー1と、から構成されている。マットレスコア3には、フィラメント3次元結合体〔3DF(3−dimensional filaments−linked structure)〕が用いられている。
マットレスコア3を覆うメッシュカバー2は、直径が3mmの空孔が規則的に形成された、厚さ3mmのダブルラッセル生地からなる。このダブルラッセル生地は、たとえば繊維径84dtexのポリエステル糸を用いて編まれたもので、マットレスコア3を収容できるサイズに形成されている。
マットレスカバー1は、上面(天面)11が、表地(1A)と裏地(1C)と中わた(1B)とからなる3層構造のキルト(キルト生地)で構成されている。なお、上面(天面)11以外の、就寝者があまり触れることのない下面(底面)12や側面13,14,15,16は、図示のように中わた(1B)が省略されていてもよい。
本実施形態のマットレスカバー1の特徴は、マットレスの使用者(就寝者)が最も触れる機会の多い上面11に、通気性の高い第1の生地(表地1A)と、マットレスコアに隣接する内側の第2の生地(裏地1C)と、各生地の間に充填されてこれらの間の断熱を担う保温材(中わた1B)と、からなるキルト(キルト生地)が用いられており、前記第2の生地(裏地1C)は、マットレスコア3側の内側面1eが、表面に起毛加工が施された滑り防止面であり、保温材(中わた1B)側の外側面1dが、表面に気密加工が施された通気性調整面になっている点である。なお、上記3層構造の生地(キルト)は、上面(天面)11以外の、下面(底面)12や側面13,14,15,16に適用してもよい。
前記3層構造のキルトについて詳しく説明すると、マットレスカバー1を構成するキルトは、図2の拡大断面図に示すように、就寝者に触れる外側(表側)に位置する表地1Aと、マットレスコア3およびメッシュカバー2に隣接する内側に位置する裏地1Cと、各生地の間に充填された中わた1Bと、から構成されている。
本実施形態において、表地1Aには、カットパイル生地が用いられている。ただし、表地1Aの生地は、保温性と、ある程度の通気性および風合いを確保できれば、特に制限はなく、たとえば、カットパイル生地に代えて、パイル生地や、ジャガード編み生地などの生地を使用することもできる。
また、中わた1Bには、ポリエステル製の樹脂わたが使用されている。この中わた1Bも、保温性と、ある程度の通気性を確保できれば、特に制限はなく、たとえば、ウールや、テンセルわたなどの保温材を単独で使用してもよく、不織布などと複合化または積層化させて使用してもよい。なお、本発明においては、保温材が複数層で形成される場合であっても、3層構造キルトの1層(中間層または中わた層)として扱うものとする。
本実施形態の特徴である裏地1Cは、マットレスコア3(およびメッシュカバー2)に隣接する内側面1e(図示下側面)が、起毛加工された滑り防止面になっているとともに、中わた1Bに隣接する外側面1d(図示上側面)が、気密加工された通気性調整面になっている。具体的には、本実施形態の裏地1Cには、繊維径33dtexのポリエステル糸で編まれたトリコット生地が用いられており、その内側面1eに起毛処理が施され、その外側面1dに気密化処理が施されている。
なお、裏地1Cに使用する生地に特に制限はなく、起毛加工および気密加工が可能な生地であればよい。たとえば、ポリエステル糸,ナイロン糸,アクリル糸等で編まれた編物生地を使用することができる。
また、起毛加工(起毛処理)としては、たとえば、針布を用いた起毛機を使用して生地表面を起毛させることが可能で、それにより、メッシュカバー2との間の摩擦抵抗を、増加させることができる。さらに、気密加工(気密化処理)としては、たとえば、シレー加工法を使用することが可能で、それにより、ある程度の通気性〔後記のJIS L 1096「織物及び編物の生地試験方法」(フラジール形法)に準じた通過空気量が0.5以上20cm/cm・秒以下〕を保ったまま、保温性を向上させることができる。
なお、前記気密加工(気密化処理)として、樹脂コーティングを使用することもできる。樹脂コーティングの例として、水系のウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,アクリル樹脂等を用いて生地を含浸させたのち、60〜120℃で乾燥させ、乾燥後の樹脂実目付量を1〜50g/mとしたものや、溶剤系のウレタン樹脂,ポリエステル樹脂等を、フラットスクリーンやロータリースクリーンにより同様の実目付量を生地表面に加工する方法等があげられる。これらの樹脂コーティングを行うことにより、前記シレー加工と同様に、ある程度の通気性(通過空気量が0.5〜20cm/cm・秒程度)を保ったまま、同じ様に保温性を向上させることができる。
前記通気性の試験について解説すると、この通気性試験は、JIS L 1096「織物及び編物の生地試験方法」に規定されているもので、所定のフラジール形通気性試験機(図示省略)を用いて行う。
試験は、試験機に試験片を取り付けた後、加減抵抗器によって、傾斜形気圧計が125Pa(水柱1.27cmHO)の圧力(風速換算で15m/sに相当)を示すように、空気の吸い込みファンを調整し、試験片の表裏両面の圧力差を一定に保つときの「垂直形気圧計」の示す圧力と、使用した空気孔の種類とから、試験片を通過する「通過空気量(cm/cm・秒)」とを求めるものである。ちなみに、クールビズ対応の衣料に必要な通過空気量は、50cm/cm・秒以上とされる。
本実施形態のマットレスカバー1を構成するキルトにおいて、マットレスコア3およびメッシュカバー2に隣接する内側に位置する裏地1C(外側面1dに前述の気密加工済み)は、通常、通過空気量が0.5〜20cm/cm・秒、好ましくは通過空気量が1〜10cm/cm・秒となるように、生地の種類,編み方(織り方),目付け量(原糸の本数/インチ等)や、前記気密加工の種類や処理法,加工条件等が設定される。
また、就寝者に触れる外側(表側)に位置する表地1Aは、就寝時の保温性と就寝時の発汗による蒸散や布団内の蒸れとを考慮して、通常、通過空気量が50〜200cm/cm・秒、好ましくは通過空気量が80〜150cm/cm・秒となるように、生地の種類,編み方(織り方),目付け量(原糸の本数/インチ等)などが選択される。なお、これら表地1Aと裏地1Cの通過空気量比(表地1Aの通過空気量 / 裏地1Cの通過空気量)は、就寝時の発汗による蒸散や布団内の蒸れ等を考慮して、通常2.5〜400倍、好ましくは5〜200倍の範囲に設定することが望ましい。
裏地1Cの通過空気量が0.5cm/cm・秒未満となるような生地構成の場合、生地表面(内側面1e)が緻密過ぎて生地がメッシュカバー2上で滑ってしまい、就寝時の皺の発生の要因となるおそれが高い。逆に、裏地1Cの通過空気量が20cm/cm・秒を越えるような生地構成の場合、就寝時の皺の発生は抑えられるが、通気性が良すぎて、冬場等におけるマットレス下側(ベッドの下面方向)への熱の逃げを抑えられない(すなわち、マットレスを冷たく感じてしまう)おそれが高い。
以上のような構成の第1実施形態のマットレスカバー1によれば、マットレスコア3およびメッシュカバー2に隣接する、裏地1Cの内側面1eが、起毛加工された滑り防止面に、中わた1B(保温材)に隣接する外側面1dが、気密加工された裏地1Cの通気性調整面になっているため、カバーの重量増を招くことなく、保温性を維持したまま、摩擦係数の低いメッシュカバー2上でも、その滑りを抑えることができる。したがって、就寝中に寝返りを繰り返したとしても、外側のマットレスカバー1が幅方向左右に偏ったり皺が発生したりして、寝心地が悪くなることがない。また、上記カバーを用いたマットレス10も、同様の効果を奏する。
つぎに、本発明の第2実施形態について説明する。
図3は、第2実施形態のマットレスおよびマットレスカバーの外観斜視図である。なお、図3においては、マットレスコア3を覆うメッシュカバー2の図示を省略している。
この第2実施形態におけるマットレス5に用いられているマットレスカバー4が、第1実施形態のマットレスカバー1と異なる点は、マットレスコア3に対する固定方法である。すなわち、マットレスカバー4は、マットレスカバー1における下面(底面)12や側面13,14,15,16がない代わりに、上面(天面)11の四隅の角部に、カバー固定用のゴムバンド4fがそれぞれ配設されている。
各角部のゴムバンド4fは、図示しないマットレスコア3の角部の下面を回り込んで繋がっており、その張力により、マットレスカバー4(上面11)の四隅を、それぞれマットレスコア3の角部上面に引き付けて固定している。
なお、マットレスカバー4は、上面(天面)11のみが一枚の袋状に縫製されているもので、内部構成は、第1実施形態のマットレスカバー1の上部(図2においては、通気性の高い表地1A、中わた1B、内側面1eが起毛加工され外側面1dが気密加工された裏地1C、に相当する)と同様であり、全体形状がマット状あるいはパッド状ではあるものの、前記マットレスカバー1と同等の作用効果を奏する。
したがって、第2実施形態におけるマットレスカバー4も、重量増を招くことなく、保温性に優れ、就寝時にも皺の発生の少ないマットレスカバーとすることができる。また、上記カバーを用いたマットレス5も、同様の効果を奏することができる。
つぎに、マットレスカバー(1,4)に内包されるマットレスコア3の製法について述べる。
前述のような構成のマットレスコアの製造は、図4,図5に示すようなフィラメント3次元結合体製造装置を用いて行われる。
フィラメント3次元結合体製造装置は、図4に示すように、溶融樹脂供給手段(押出機40)と、溶融フィラメント(符号MF)を吐出する溶融フィラメント形成部(ダイ)20と、水槽31内に設置されたフィラメント3次元結合体(符号3DFで記載)の搬送経路を含む3次元結合体形成部30と、これらを統括してフィラメント3次元結合体の出来栄え(仕上がり)を集中的に制御するコンピュータ等の制御手段(図示省略)等と、を備える。
溶融樹脂供給部(押出機40)は、ホッパー41(材料投入部)と、スクリュー42、スクリューモーター43、シリンダー44、材料排出部45、スクリューヒーター46とを備え、前記ホッパー41から供給された熱可塑性樹脂が、押出機40のシリンダー44内で溶融し、溶融フィラメント形成部(ダイ20)に向けて、材料排出部45から溶融樹脂として排出される。
ダイ20は、複数のノズル(吐出孔21a)が形成された口金板21と、ダイヒーター22を備え、前記押出機40の材料排出部45からダイ導流路20aに供給された溶融樹脂が、前記複数の吐出孔21aから鉛直下方に向けて、溶融フィラメントMFとして排出される。なお、口金板21は、複数の円形開口部(吐出孔21a)が形成された略直方体の金属製の厚板であり、ダイ導流路20aの最下流部にあたるダイ20の下部に配設されている。
前記吐出孔21aの直径(ノズル径)や、隣接する2つの吐出孔21aの距離(ノズルピッチ)を調整することにより、フィラメント3次元結合体の反発力(圧縮時高さ率)を変えることができる。すなわち、ノズル径が小さい程、あるいは、ノズルピッチが大きい程、フィラメント3次元結合体の密度を小さくでき、その結果、反発力や圧縮時高さ率を小さくできる。
また、3次元結合体形成部30は、冷却水を蓄える水槽31(水面31a)と、前記溶融フィラメントMFが3次元ネット状に絡まり結合したフィラメント3次元結合体を、その3次元(立体)形状と厚みを保ったまま冷却するための無端コンベア34A,34Bとを備える。
前記口金板21(複数の吐出孔21a)の直下で、かつ、該無端コンベア34A,34B間の上方にあたる位置には、図5に示すような、溶融フィラメントMFの滞留を促す受け板(フィラメントガイド、傾斜状の案内板32)が設けられており、この案内板32(傾斜板32A,32B等)の上面で、上側のダイ20から下方に吐出され自重で鉛直下方に垂下(自然落下)する溶融フィラメントMFのうち、3次元結合体3DFの厚み方向外側の複数本が受け止められ、水供給用導管33から供給される水(水膜)に乗って、中央方向に流し込まれる。
なお、前記案内板(32A,32B等)に乗らない、中央寄りの各フィラメントは、水より比重が軽いため、水槽31内の水面31a上に浮かんで一旦停止し、その上に続けて吐出されたフィラメントがループ状に順次堆積する。そして、このループ状の堆積により、溶融フィラメントMFに「3次元的な絡み」、すなわち不規則でランダムな交差が発生して、フィラメント間に大きな空隙を有する、3次元結合体3DFが形成される。
つぎに、3次元的な絡みを生じた溶融フィラメント(以降、3次元結合体3DF)は、図4に示すように、無端コンベア34A,34Bの間に挟みこんで搬送され、その下端から水槽31内の水中に排出された3次元結合体3DFは、各搬送ローラ36A〜36Fからなる水槽31内の搬送経路を通るうちに完全に冷却されて、駆動力を有する搬送ローラ36G,36Hにより、前記水槽31から取り出される。
無端コンベア34Aは、駆動ローラ35Aと、従動ローラ35Bとを含み、図示しない搬送モーターにより回転駆動されるようになっている。また、無端コンベア34Bも同様、駆動ローラ35Cと、従動ローラ35Dとを含み、図示しない搬送モーターにより回転駆動されるようになっている。
なお、一対の無端コンベア34A,34Bは、それぞれスラットコンベアで構成されており、3次元結合体3DFの厚みに対応する隙間を空けて配設されている。無端コンベア34A,34Bの移動速度(3DFの搬送速度)は、溶融フィラメントの落下速度と同等以上になると溶融フィラメントのループが形成されないため、溶融フィラメントの落下速度より遅い速度に設定される。
無端コンベア34A,34Bの移動速度が遅い程、溶融フィラメントの密度が高くなり、反発力の高い高密度の3次元結合体3DFが形成される。反発力は3次元結合体が使用されるマットレスやクッション等の仕様に応じて決められるが、通常、溶融フィラメントの落下速度に対して5〜20%程度に設定される。
無端コンベア34A,34Bとして、搬送面が平滑な搬送部材であれば特に制限はなく、金属メッシュベルトやプラスチックモジュラーチェーンを用いたコンベアなどを用いてもよい。
本発明の実施形態で、3次元結合体3DFの材料として用いることのできる熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂およびポリスチレン樹脂や、スチレン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ニトリル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、フッ素系エラストマー等の熱可塑性エラストマーなどがあげられる。
上記構成により、先に述べた各実施形態のベッド用マットレスコアを、効率良く製造することができる。なお、上記マットレスコア(3)は、この後、メッシュ状のカバー(2)が被せられ、その上に、本発明のマットレスカバー(1,4)をかけて完成する。
本発明のマットレスカバーは、ベッド用マットレスのほか、ソファーベット、カウチベットあるいは、それらに類似するソファー用のクッション材にも用いることができる。
1 マットレスカバー
1A 表地
1B 中わた
1C 裏地
1d 外側面
1e 内側面
2 メッシュカバー
3 マットレスコア
4 マットレスカバー
4f ゴムバンド
5 マットレス
10 マットレス
11 上面
20 ダイ
21 口金板
21a 吐出孔
30 3次元結合体形成部
31 水槽
32 案内板
34 無端コンベア
40 押出機
44 シリンダー

Claims (4)

  1. マットレス用のコアの表面を被覆するとともに、少なくとも一方面の生地に、3層構造のキルトが用いられたマットレスカバーであって、
    前記キルトは、
    外側に位置する第1の生地と、
    マットレスコアに隣接する内側の第2の生地と、
    前記第1の生地と前記第2の生地との間に充填された保温材と、を含み、
    前記第2の生地は、マットレスコア側の内側面が、表面に起毛加工が施された滑り防止面であり、保温材側の外側面が、表面に気密加工が施された通気性調整面であることを特徴とするマットレスカバー。
  2. JIS L 1096 「織物及び編物の生地試験方法」のSS8.26.1「通気性」に記載のフラジール形法に準じた通気性(通過空気量)の測定において、
    前記第2の生地の通過空気量が0.5〜20cm/cm・秒であることを特徴とする請求項1に記載のマットレスカバー。
  3. 前記第2の生地の通気性調整面の気密加工が、シレー加工または樹脂コーティングであることを特徴とする請求項1または2に記載のマットレスカバー。
  4. 溶融熱可塑性樹脂からなるフィラメントどうしを3次元ネット状に結合させたフィラメント3次元結合体からなるマットレスコアと、
    前記マットレスコアの表面を覆うメッシュ状のカバーと、
    前記メッシュ状のカバーを覆う、請求項1〜3のいずれかに記載のマットレスカバーと、を備えるマットレス。
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