JP2018074827A - コイル、コイルの製造方法及びコイルの製造装置 - Google Patents

コイル、コイルの製造方法及びコイルの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程が容易で、かつ、高い絶縁性能および放熱性能を有するコイルを製造する。【解決手段】繊維束3に対してノズル41により絶縁性を有するワニス4を滴下することで、繊維束3にワニス4を染みこませ、ノズル21から導線2を供給し、ノズル31から繊維束3を供給して、導線2と繊維束3とを同時に鉄心1に設けられたティース1bに巻き回して、導線2間の隙間に繊維束3を充填させたコイルを形成する。その後、当該コイルを加熱炉で加熱することにより、繊維束3に染みこんだワニス4を硬化させて、絶縁性能および放熱性能の高いコイルを得る。【選択図】図1A

Description

この発明は、コイル、並びに、コイルの製造方法及びコイルの製造装置に関する。
一般的に、鉄心に巻線を巻装した固定子コイルまたは回転子コイルなどのコイルの製造工程において、ワニス含浸処理が行なわれている。ワニス含浸処理で用いるワニスは、熱硬化性樹脂から構成されている。ワニス含浸処理を行う目的には、例えば、以下の目的がある。
(a)巻線の絶縁性能の向上
(b)巻線間の空隙の充填
(c)巻線から鉄心への熱伝達の向上による、巻線の放熱性能の向上
このようなワニス含浸処理方法としては、例えば、以下の方法がある。
(1)コイルをワニス中に浸漬することで、コイルの巻線間へワニスを浸透させる浸漬含浸法
(2)コイルへワニスを滴下することで、コイルの巻線間へワニスを含浸させる滴下含浸法
(3)コイルを真空容器内に収容し、当該真空容器内を減圧した状態で、コイルをワニス中に浸漬することで、コイルの巻線間にワニスを含浸させる真空含浸法
上記(1)の浸漬含浸法、および、上記(3)の真空含浸法においては、ワニスの表面張力による毛細管現象と、コイルに加圧されるワニスの静水圧とにより、ワニスがコイルの巻線間に浸透するため、コイルに対するワニスの浸透性が高い。
一方、上記(2)の滴下含浸法においては、上記の(1)及び(3)の方法と異なり、コイルにおけるワニスが必要な部分にのみ、必要な量のワニスを滴下させる事ができる。そのため、ワニス材料の使用量低減の観点から非常に優れた含浸方法である。しかしながら、上記(2)の滴下含浸法では、ワニスの表面張力による毛細管現象のみによって、ワニスをコイルの巻線間に浸透させる。そのため、上記(1)及び(3)の方法に比べ、上記(2)の滴下含浸法では、ワニスのコイルへの浸透速度が遅いという課題があった。
この課題の改善のために、例えば、特許文献1の方法が提案されている。特許文献1に記載の方法では、コイルの中心軸を水平方向に対して5°〜20°傾けた状態にしてコイルを保持する。こうして、傾斜させたコイルの最上部にあたる一端に向かって、ワニスを滴下させる。こうして、ワニスの自重により、コイルへのワニスの浸透速度を増大させる。
また、上記(1)〜(3)の3つの方法に共通の課題として、以下の課題がある。
上記(1)〜(3)のいずれの方法においても、コイルに含浸させたワニスを硬化させるために、加熱炉内でコイルを加熱する。しかしながら、この加熱工程において、ワニスの硬化温度に達する前に、いったん、ワニスの粘度が低下してしまうコイルの温度範囲がある。コイルの温度が当該温度範囲内にある期間においては、コイルの巻線間から、粘度が低下したワニスが流出してしまうという課題があった。
この課題の改善のために、例えば、特許文献2の方法が提案されている。特許文献2の方法では、粉体ワニス中にコイルを完全に浸漬させる。コイルの表面に付着した粉体ワニスは溶けて硬化するため、コイルの表面に、粉体ワニスによる非浸透性の被膜が形成される。その後、真空加圧含浸装置により、当該被膜内に無溶剤ワニスを充填させ、加熱して硬化させる。このように、特許文献2では、コイルの表面に非浸透性の被膜を形成することで、加熱工程中のワニスの流出を防止している。
特開平9−66258号公報 特開平6−153468号公報
特許文献1の方法によれば、ワニスの自重によりワニスの浸透速度が増大するため、ワニスのコイルへの浸透は促進される。しかしながら、特許文献1の方法においては、部分的にコイルの巻線間に空隙が発生してしまい、巻線間に空気層が残留してしまう可能性がある。その結果、それらの空気層に起因した巻線の絶縁性能低下および巻線の放熱性能低下が発生するという問題点があった。
また、特許文献2の方法によれば、非浸透性の被膜内にワニスを含浸させるため、加熱工程中のワニスの流出を防止することができる。しかしながら、特許文献2の方法では、粉体ワニスをコイル表面に付着させる工程、粉体ワニスを硬化させて被膜を形成する工程、無溶剤ワニスを注入するための開口部を被膜に形成するマスキング工程、および、無溶剤ワニスを注入する工程が必要である。このように、特許文献2の方法では、工程数が増えてしまうという問題点があった。また、被膜内に無溶剤ワニスを注入するため、注入ムラが発生し、部分的にコイルの巻線間に空隙が発生してしまい、巻線間に空気層が残留してしまう可能性があり、巻線の絶縁性能低下および巻線の放熱性能低下が発生するという問題点があった。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、製造工程が容易で、かつ、高い絶縁性能および放熱性能を有するコイル、および、それを製造するためのコイルの製造方法及びコイルの製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、繊維束に対してワニスを滴下して、前記繊維束に前記ワニスを染みこませる、ワニス滴下ステップと、前記繊維束と導線とを、同時に、鉄心に設けられたティースに巻き回す、巻線ステップと、加熱により前記繊維束に染みこんだ前記ワニスを硬化させる、加熱ステップとを備えた、コイルの製造方法である。
本発明のコイルの製造方法によれば、繊維束と導線とを同時にティースに巻き回すことにより、導線間の隙間に繊維束を充填することができるので、導線間の空気層を確実に除去し、且つ、上記繊維束に既にワニスが染み込んでいることにより、巻線間に確実にワニス層を形成することができる。これにより、高い絶縁性能および高い放熱性能を実現することができる。また、従来、巻線工程後に必要であったワニス含浸処理が不要となり、製造工程が容易である。更に、ワニスが、繊維束を構成している隙間の狭い繊維間に保持されることにより、加熱工程中のワニスの低粘度化による巻線中からのワニスの流出を抑制することができ、絶縁性能および放熱性能をより向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係るコイルの製造装置および製造方法を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るコイルの製造装置および製造方法を模式的に示す正面図である。 一般的なコイルの巻線の状態を示す断面拡大図である。 本発明の実施の形態1に係る巻線後のコイルの状態の断面観察位置を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る巻線後のコイルの状態を示す断面拡大図である。 本発明の実施の形態1に係るコイルの製造装置及び製造方法の変形例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係るコイルの製造装置及び製造方法の変形例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係るコイルの製造装置及び製造方法の変形例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係るコイルの製造装置及び製造方法の変形例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係るコイルの製造装置及び製造方法例を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係るコイルの製造装置及び製造方法を示す模式図である。 本発明の実施の形態3に係るコイルの製造装置及び製造方法を示す模式図である。 本発明の実施の形態4に係るコイルの製造装置及び製造方法を示す模式図である。 本発明の実施の形態4に係る巻線後のコイルの状態を示す断面拡大図である。 本発明の実施の形態5に係るコイルの製造装置及び製造方法を示す模式図である。 本発明の実施の形態5に係る巻線後のコイルの状態を示す断面拡大図である。 本発明の実施の形態6に係るワニスを硬化させる加熱装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態6に係るワニスを硬化させる加熱装置の変形例を示した模式図である。 本発明の実施の形態1〜6に係るコイルの製造方法を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係るコイルの製造装置及び製造方法、並びに、当該製造装置および製造方法で製造されたコイルについて図面を参照しながら説明する。図1A及び図1Bは、本実施の形態に係るコイルの製造装置および製造方法を模式的に示した図である。なお、図1Aは、本実施の形態に係るコイルの製造装置の構成を示した斜視図、図1Bは、その正面図である。但し、図1Bでは、図の簡略化のために、ノズル41については、図示を省略している。
本実施の形態に係るコイルの製造装置および製造方法で製造されるコイルとしては、例えば、電動機、発電機などの回転電機の固定子コイルまたは回転子コイルとして用いられるコイルを想定している。回転電機には、例えば、一般産業用モータ、民生用モータ、一般産業用発電機、民生用発電機などが含まれる。以下の説明においては、これらのコイルのうち、回転電機の固定子コイルとして用いられるコイルを例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、鉄心のティースに導線が巻き回されるタイプのコイルであれば、いずれのコイルにも本実施の形態は適用可能である。
本実施の形態に係る製造装置および製造方法を説明する前に、まず、コイルの構成について説明する。図1A及び図1Bにおいて、コイルを構成する鉄心1は、電磁鋼板を積層して形成されている。鉄心1は、円環状のコアバック部1aと、ティース1bとを備えている。コアバック部1aは、実際には円環状に形成されているが、図1A及び図1Bにおいては、その一部分のみを示している。ティース1bは、コアバック部1aの内周壁面から径方向内方に突出している。ティース1bは、コアバック部1aの内周全体に対して、周方向に等角ピッチで配列されている。
本実施の形態においては、コイルのティース1bに、導線2と繊維束3とが巻き回される。繊維束3には、事前に、ワニス4が染み込まされている。導線2と繊維束3とを同時にティース1bに巻きつけることで、巻線時の導線2にかかる張力により繊維束3がつぶれ、導線2間に生じる空隙に繊維束3が充填する。こうして形成されたコイルを加熱装置内で加熱することで、繊維束3内のワニス4が硬化して、コイルが完成する。ここでは、加熱装置として、加熱炉を想定している。
このように、本実施の形態に係るコイルは、複数のティース1bを有する鉄心1と、ティース1bに巻き回された導線2及び繊維束3とから構成され、繊維束3が、加熱により硬化されたワニス4を含有するとともに、導線2間の空隙が繊維束3によって充填されていることを特徴とする。なお、以下では、導線2と繊維束3とをまとめて呼ぶ場合には、「巻線」と呼ぶこととする。
次に、本実施の形態に係るコイルの製造装置の構成について説明する。本実施の形態に係るコイルの製造装置には、図1A及び図1Bに示すように、導線2を供給するノズル21と、繊維束3を供給するノズル31と、繊維束3にワニス4を滴下するノズル41と、ノズル21とノズル31とを同期させて回転させる回転軸50とが設けられている。回転軸50は、図示しない制御装置の制御により、図示しないモータにより回転駆動される。制御装置とモータとは、回転軸50を回転駆動する駆動部を構成している。制御装置は、回転軸50を回転させるモータの制御だけでなく、ノズル41から滴下するワニス4の滴下量の制御も行う。制御装置は、プロセッサとメモリから構成され、回転軸50の制御及びノズル41の制御の各機能は、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、複数のプロセッサ及び複数のメモリが連携して上記機能を実行してもよい。
ノズル21とノズル31とは、図1Bに示すように、それぞれ、棒状の支持柱51及び52を介して、回転軸50に固定されている。支持柱51と支持柱52とは、全長の長さが同じである。回転軸50は、ノズル21とノズル31との回転中心が同じになるように、ノズル21及びノズル31を把持している。こうして、回転軸50が回転することにより、ノズル21とノズル31とが、鉄心1のティース1bの周囲を同期して旋回する。
ノズル21は円筒状に構成されている。ノズル21の内部の空洞は、長手方向に貫通している。導線2は、ノズル21の一端に設けられた入口から挿入され、ノズル21の空洞内を通って、ノズル21の他端に設けられた出口から外部に放出される。ノズル21の入口の内径は、ノズル21の出口の内径より大きい。鉄心1のティース1bに導線2を巻き回す巻線工程においては、図1Aに示されるように、鉄心1のティース1bがノズル21の出口側になるように、鉄心1が配置される。導線2は、例えば、エナメル線、ポリエステルイミド銅線などから構成される。
ノズル31は円筒状に構成されている。ノズル31の内部の空洞は、長手方向に貫通している。繊維束3は、ノズル31の一端に設けられた入口から挿入され、ノズル31の空洞内を通って、ノズル31の他端に設けられた出口から外部に放出される。ノズル31の入口の内径は、ノズル31の出口の内径より大きい。鉄心1のティース1bに導線2及び繊維束3を巻き回す工程においては、図1Aに示されるように、鉄心1のティース1bがノズル21及びノズル31の出口側になるように、鉄心1が配置される。繊維束3は、例えば、天然繊維、合成樹脂繊維などから構成される。また、これらの繊維に限らず、繊維束3を、ガラス繊維などの無機繊維から構成してもよい。なお、天然繊維の例としては、綿、麻、絹などが挙げられる。また、合成樹脂繊維の例としては、ポリエステル繊維,アクリル繊維,フッ素樹脂繊維などが挙げられる。
回転軸50の回転によってノズル21とノズル31とがティース1bの周囲を旋回すると、ノズル21から供給される導線2とノズル31から供給される繊維束3とが、同時に、ティース1bの外周部に巻き取られていく。このとき、導線2の張力によって繊維束3がつぶれて、導線2間の隙間に繊維束3が充填される。
また、図1Aに示すように、繊維束3には、巻線工程前に、ノズル41よりワニス4が滴下され、ワニス4が染み込まされている。ノズル41は、図1Aに示されるように、ノズル31の前段に設けられている。ノズル41の設置場所は、ノズル31の前段で、かつ、繊維束3が通過する場所であれば、特に限定されない。ワニス4は、ノズル41の下端の開口部から、繊維束3に向かって滴下される。こうして、ワニス4が染み込んだ繊維束3がノズル31に供給され、ティース1bに巻き回される。なお、ワニス4は、例えば、樹脂等の電気的に絶縁性を有する材料から構成されている。また、ワニス4は、熱硬化性を有している。ワニス4の材料としては、例えば、エポキシ、エポキシエステル、ポリエステル、アクリル、ポリウレタン等が用いられる。
図2は、一般的なコイルのティースに巻き回された導線2の端面図である。図2に示すように、隣り合った導線2同士が互いに一部分で密着するように、ティースに巻き回されている。しかしながら、導線2の周囲が曲線であることから、導線2間には、図2に示すように、空隙が存在している。このように互いに隣り合う複数の導線2の表面に囲まれて形成された空隙の領域を、以下では、空隙領域と呼ぶ。また、空隙領域の直線距離の最大値をhとする。
本実施の形態で用いる繊維束3の直径は、図2に示す最大値hよりも大きいことが望ましい。従って、繊維束3として、最大値hよりも大きい直径を有する繊維束を選定することが好適である。このような繊維束3を用いることで、巻線工程時に導線2にかかる張力により繊維束3がつぶれ、導線2間の空隙領域を繊維束3により確実に埋めることができる。なお、繊維束3は、導線2の張力によってつぶれることが必要であるため、複数の極細繊維の束から構成され、外部からの圧力により、その形状が変形できるように構成されている。
図4に、本実施の形態に係る上記の巻線工程により得られたコイルの巻線部分の端面、すなわち、図3に示すA−A’で切断した拡大断面図を示す。図4に示すように、本実施の形態においては、導線2間の空隙領域に、ワニス4が染みこまれた繊維束3が充填されている。
このように、本実施の形態においては、導線2間の空隙領域に繊維束3を充填することで、導線2間から空気層を確実に除去することができる。また、繊維束3には既にワニス4が染み込んでいることにより、導線2間に確実にワニス層を形成することができる。こうして、ワニス層と導線2とが確実に接触することにより、以下の効果が得られる。
(1)導線2の絶縁性能が向上する。
(2)導線2が、ワニス層により支持されるので、導線2の固定性能が向上する。
(3)導線2間の熱伝導性および導線2とティース1bとの間の熱伝導性が上がり、導線2の放熱性能が向上する。
また、本実施の形態では、繊維束3にワニス4を染み込ませた後に、ティース1bに巻きつけるようにしたので、以下の効果が得られる。
(1)鉄心1において、ワニスが不要な箇所に、ワニス4を付着させることがない。
(2)ワニスが必要な導線2間の空隙に、確実にワニス4を含浸することができる。
(3)ワニス4を必要な箇所に必要な量だけ使用するので、ワニスの使用量を抑えることができ、材料の歩留まりが向上する。
また、本実施の形態においては、従来は巻線工程後に必要であったワニス含浸の処理工程が不要となり、従来に比べ、製造工程が容易となり、生産性が向上する。
また、本実施の形態においては、繊維束3が、複数の極細繊維から構成されている。図2の導線2の断面図を参照すれば、容易に推測できるように、これらの極細繊維間にも空隙が存在する。しかしながら、空隙領域の大きさは、繊維の直径の増大に伴って増大する傾向があるので、繊維の直径が小さければ、その間の空隙も当然に小さくなる。本実施の形態においては、繊維束3を構成している極細繊維間の狭い空隙領域内にワニス4が保持されているので、ワニス4を完全硬化させるための加熱工程中に、ワニス4の低粘度化によって繊維束3からワニスが流出することを抑制することができる。
次に、本実施の形態に係るコイルの製造方法について説明する。図18のフローチャートに示されるように、本実施の形態に係るコイルの製造方法は、以下の巻線工程と加熱工程との2つの工程を備える。
<巻線工程>
図18のステップS1に示す巻線工程では、図1に示した製造装置により、まずはじめに、繊維束3に対してノズル41からワニス4を滴下して、繊維束3にワニス4を染みこませる。次に、回転軸50を回転させることで、ノズル21とノズル31とにティース1bの周囲を旋回させる。これにより、鉄心1のティース1bに、導線2と、ワニス4が染みこんだ繊維束3とを、同時に巻きつけることができる。このとき、導線2の張力により、繊維束3がつぶれて、導線2間の空隙に繊維束3が充填される。なお、この巻線工程の一連の流れは、上述した本実施の形態に係るコイルの製造装置で自動的に連続して行われるため、作業員の負荷は少なく、1つの工程とみなすことができる。
<加熱工程>
図18のステップS2に示す加熱工程は、上記のステップS1の巻線工程の実施後に実施される。加熱工程では、ワニス4の硬化温度に設定された加熱炉中で、鉄心1と共に、ティース1bに巻き回された導線2と繊維束3とが加熱処理される。当該加熱処理により、繊維束3のワニス4が硬化されて、絶縁処理されたコイルが完成する。
尚、図1A及び図1Bでは、ノズル21とノズル31とが近接して把持された例を示した。図1Aおよび図1Bにおけるノズル21とノズル31との長手方向の各中心線が成す角度は、10°〜90°程度の鋭角になっている。しかしながら、ノズル21とノズル31との回転中心が同じになるという要件さえ満たされれば良いため、特に、ノズル21とノズル31とを近接して把持する必要はない。従って、例えば、図5に示すように、ノズル21とノズル31とが対向するように配置されてもよい。このときのノズル21とノズル31との長手方向の各中心線が成す角度は、180°である。また、180°に限定されず、ノズル21とノズル31との長手方向の各中心線が成す角度は、ノズル21とノズル31との回転中心が同じになるという要件さえ満たされれば、0°〜350°の範囲であれば、いずれの角度でもよい。
また、図1A及び図1Bでは、ノズル21とノズル31との回転半径が同じになる例を示した。しかしながら、ノズル21とノズル31との回転半径が同じである必要はなく、例えば、図6に示すように、ノズル21とノズル31の回転半径が異なるように配置してもよい。図6の例では、ノズル21の支持柱51Aの方が、ノズル31の支持柱52Aよりも長い。しかしながら、これに限定されることはなく、ノズル31の支持柱52Aの方が、ノズル21の支持柱51Aよりも長くてもよい。また、支持柱51A,52Aの長さの差は、特に限定されず、任意の長さでよい。
また、図1A及び図1Bでは、1本のノズル21に対し、1本のノズル31を設置した例を示したが、この場合に限定されない。例えば、図7に示すように、1本のノズル21に対し、2本以上のノズル31を設置してもよい。この場合、各ノズル31により巻き回される繊維束は、同一素材のものに限られず、例えば、合成樹脂繊維とガラス繊維のような異なる素材のものを組み合わせてもよい。
また、図1A及び図1Bでは、ワニス4を滴下することにより繊維束3にワニス4を染み込ませる例を示したが、これに限定されない。例えば、図8に示すように、ワニス4を満たしたワニス槽5に繊維束3を浸して、繊維束3にワニス4を染みこませるようにしてもよい。この場合、図8に示すように、ワニス槽5内に、1以上のローラー5aを回転自在に設けておき、ローラー5aの回転により、スムーズに、繊維束3をワニス槽5のワニス4内に導入するとともにワニス槽5から外へ送り出すようにする。あるいは、例えば、図9に示すように、ローラー6により塗りつける方法であってもよい。図9においては、2つのローラー6が設けられ、それらのローラー6間に繊維束3を通過させる。このとき、図9に示すように、2つのローラー6のうち、一方のローラー6の表面の一部分がワニス槽5内のワニス4に接触する。これにより、当該ローラー6の表面にワニス4が付着される。従って、2つのローラー6間に繊維束3を通過させることで、繊維束3にワニス4を染みこませることができる。
以上のように、本実施の形態に係るコイルの製造方法においては、繊維束3に対してワニス4を滴下して、繊維束3にワニス4を染みこませ、当該繊維束3と導線2とを同時に鉄心1に設けられたティース1bに巻き回した後に、加熱により繊維束3に染みこんだワニス4を硬化させる。当該製造方法により、導線2間の隙間に繊維束3を充填することで、導線2間の空気層を確実に除去し、且つ、繊維束3が既にワニス4を染み込んでいることにより、導線2間に確実にワニス層を形成することができる。これにより、導線2の絶縁性能および放熱性能が向上する。また、従来、巻線工程後に必要であったワニス含浸処理が不要となり、製造工程が容易になる。また、ワニスを滴下することで、ワニス中に鉄心全体を浸漬する場合に比べて、ワニスの使用量を低減させることができる。更に、ワニス4が繊維束3を構成する極細繊維間の狭い隙間に保持されることにより、加熱工程中のワニス4の低粘度化による巻線中からのワニス4の流出を抑制することができる。これにより、ワニス4の使用量をさらに抑制できるとともに、導線2の絶縁性能および放熱性能がさらに向上する。
実施の形態2.
図10は、本発明の実施の形態2に係るコイルの製造装置および製造方法を模式的に示した図である。本実施の形態に係るコイル及びコイルの製造装置は、上記の実施の形態1の図1Aに示したものと基本的に同じ構成を有している。従って、同一の構成については、図1Aと同じ番号を付して示し、ここでは、その説明を省略し、以下では、実施の形態1と異なる点について説明する。
本実施の形態においては、図10に示すように、熱風乾燥機8のような加熱機器を設置して、当該加熱機器により繊維束3を加熱して、繊維束3に染みこませたワニスをゲル化させた後に、ティース1bに巻きつける点が、実施の形態1と異なる。以下に、詳細に説明する。
図10に示すように、本実施の形態では、図1Aのノズル41の代わりに、ノズル71が設けられている。ノズル71も、ノズル41と同様に、ノズル31の前段に設けられている。ノズル71から滴下されるワニスは、一定温度に達したときにゲル化し、さらに加熱を行って、当該一定温度より高い第2の一定温度に達したときに完全硬化する特性を有する、熱硬化型ワニス7である。以下では、当該一定の温度を「ゲル化温度」と呼び、一定の温度より高い第2の一定温度を「硬化温度」と呼ぶこととする。本実施の形態においては、図10に示すように、繊維束3を鉄心1のティース1bに巻き回す前に、ノズル71により繊維束3に対して、熱硬化型ワニス7を滴下する。これにより、繊維束3に熱硬化型ワニス7が染み込まされる。
更に、本実施の形態においては、ノズル71とノズル31との間に、熱風乾燥機8が設けられている。熱風乾燥機8は、熱硬化型ワニス7が染み込んだ繊維束3に対して、熱風を吹き出して、繊維束3を加熱する。こうして、熱硬化型ワニス7のゲル化温度まで繊維束3を加熱し、熱硬化型ワニス7をゲル化させる。
このように、本実施の形態においては、図1Aのノズル41の代わりに、ノズル71が設けられている点と、ノズル71とノズル31との間に熱風乾燥機8等の乾燥機器が設置されている点とが、実施の形態1と異なる。
次に、本実施の形態に係るコイルの製造方法について説明する。本実施の形態においても、図18のフローチャートに示されるように、本実施の形態に係るコイルの製造方法は、以下の巻線工程と加熱工程との2つの工程を備える。
<巻線工程>
図18のステップS1に示す巻線工程では、図10に示した製造装置により、まずはじめに、繊維束3に対してノズル71から熱硬化型ワニス7を滴下して、繊維束3に熱硬化型ワニス7を染みこませる。次に、熱風乾燥機8により、繊維束3を加熱することで、繊維束3に染みこんだ熱硬化型ワニス7をゲル化させる。次に、回転軸50を回転させることで、ノズル21とノズル31とにティース1bの周囲を旋回させる。これにより、鉄心1のティース1bに、導線2と、ゲル化した熱硬化型ワニス7が染みこんだ繊維束3とを、同時に巻きつけることができる。このとき、導線2の張力により、繊維束3がつぶれて、導線2間の空隙に繊維束3が充填される。なお、この巻線工程の一連の流れは、上述した本実施の形態に係るコイルの製造装置で自動的に連続して行われるため、作業員の負荷は少なく、1つの工程とみなすことができる。
<加熱工程>
図18のステップS2に示す加熱工程は、上記のステップS1の巻線工程の実施後に実施される。加熱工程では、熱硬化型ワニス7の硬化温度に設定された加熱炉中で、鉄心1と共に、ティース1bに巻き回された導線2と繊維束3とが加熱処理される。当該加熱処理により、繊維束3の熱硬化型ワニス7が完全に硬化されて、絶縁処理されたコイルが完成する。
このように、本実施の形態においては、熱硬化型ワニス7を染み込ませた繊維束3を、鉄心1に巻き回す前に加熱し、熱硬化型ワニス7をゲル化する。それにより、ワニスを完全硬化させるための加熱工程中において、ワニスの粘度低下を抑制し、実施の形態1と比べ、コイルの巻線中からのワニスの流出をさらに抑制できる。
以上のように、本実施の形態においても、上記の実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、本実施の形態においては、繊維束3に染みこませたワニスをゲル化しておくことで、加熱工程中にコイルの巻線中からのワニスの流出を抑えることができる。これにより、本実施の形態においては、巻線間の空隙にワニスを十分に保持した状態で、繊維束3およびワニスからなる絶縁層が形成され、絶縁性能、および、巻線から鉄心への放熱性能を向上させることができる。
実施の形態3.
図11は、本発明の実施の形態3に係るコイルの製造装置および製造方法を模式的に示した図である。本実施の形態に係るコイル及びコイルの製造装置は、上記の実施の形態1の図1A、および、上記の実施の形態2の図10に示したものと基本的に同じ構成を有している。従って、同一の構成については、図1A及び図10と同じ番号を付して示し、ここでは、その説明を省略し、以下では、実施の形態1及び2と異なる点について説明する。
本実施の形態においては、図11に示すように、ノズル41及びノズル71の代わりに、ノズル91が設けられている点と、図10に示した熱風乾燥機8の代わりに、紫外線ランプ10などの紫外線を照射する機器が設置されている点とが、実施の形態1及び実施の形態2と異なる。以下に、詳細に説明する。
図11に示すように、本実施の形態では、図1Aのノズル41の代わりに、ノズル91が設けられている。ノズル91も、ノズル41と同様に、ノズル31の前段に設けられている。ノズル91から滴下されるワニスは、紫外線を照射することによりゲル化する特性を有する紫外線硬化型ワニス9である。また、紫外線硬化型ワニス9は、熱硬化性能も有しており、紫外線硬化型ワニス9の硬化温度に設定された熱風乾燥炉等の加熱炉中で加熱することで、完全に硬化する。
こうして、本実施の形態においては、図11に示すように、繊維束3を鉄心1のティース1bに巻き回す前に、ノズル91により繊維束3に対して、紫外線硬化型ワニス9を滴下する。これにより、繊維束3に熱硬化型ワニス7が染み込まされる。
また、本実施の形態においては、ノズル91とノズル31との間に、紫外線ランプ10が設けられている。紫外線ランプ10は、紫外線硬化型ワニス9が染み込んだ繊維束3に対して、紫外線を照射して、熱硬化型ワニス7をゲル化させる。
次に、本実施の形態に係るコイルの製造方法について説明する。本実施の形態においても、図18のフローチャートに示されるように、本実施の形態に係るコイルの製造方法は、以下の巻線工程と加熱工程との2つの工程を備える。
<巻線工程>
図18のステップS1に示す巻線工程では、図11に示した製造装置により、まずはじめに、繊維束3に対してノズル91から紫外線硬化型ワニス9を滴下して、繊維束3に紫外線硬化型ワニス9を染みこませる。次に、紫外線ランプ10により、繊維束3を加熱することで、繊維束3に染みこんだ紫外線硬化型ワニス9をゲル化させる。次に、回転軸50を回転させることで、ノズル21とノズル31とにティース1bの周囲を旋回させる。これにより、鉄心1のティース1bに、導線2と、ゲル化した紫外線硬化型ワニス9が染みこんだ繊維束3とを、同時に巻きつけることができる。このとき、導線2の張力により、繊維束3がつぶれて、導線2間の空隙に繊維束3が充填される。なお、この巻線工程の一連の流れは、上述した本実施の形態に係るコイルの製造装置で自動的に連続して行われるため、作業員の負荷は少なく、1つの工程とみなすことができる。
<加熱工程>
図18のステップS2に示す加熱工程は、上記のステップS1の巻線工程の実施後に実施される。加熱工程では、紫外線硬化型ワニス9の硬化温度に設定された加熱炉中で、鉄心1と共に、ティース1bに巻き回された導線2と繊維束3とが加熱処理される。当該加熱処理により、繊維束3の紫外線硬化型ワニス9が硬化されて、絶縁処理されたコイルが完成する。
このように、本実施の形態においては、紫外線硬化型ワニス9を染み込ませた繊維束3を、鉄心1に巻き回す前に加熱し、紫外線硬化型ワニス9をゲル化する。それにより、ワニスを完全硬化させるための加熱工程中において、ワニスの粘度低下を抑制し、実施の形態1と比べ、導線2間からのワニスの流出をさらに抑制できる。また,硬化速度の速い紫外線硬化型ワニス9を用いることで、実施の形態2に比べて、高速にゲル化させることができ、巻線工程の高速化が図れる。
以上のように、本実施の形態においても、上記の実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、本実施の形態においては、繊維束3に染みこませたワニスをゲル化しておくことで、加熱工程中にコイルの導線2間からのワニスの流出を抑えることができる。これにより、本実施の形態においては、巻線間の空隙にワニスを十分に保持した状態で、繊維束3およびワニスからなる絶縁層が形成され、絶縁性能、および、巻線から鉄心への放熱性能を向上させることができる。
実施の形態4.
図12は、本実施の形態に係るコイルの製造装置および製造方法を模式的に示した模式図である。本実施の形態においては、図10に示した実施の形態2の構成に対して、ノズル71と熱風乾燥機8との間に、無機系高熱伝導材料粒子11を充填した粒子槽12を設けた点が、実施の形態2と異なる。従って、同一の構成については、図10と同じ番号を付して示し、ここでは、その説明を省略し、以下では、実施の形態2と異なる点について説明する。なお、無機系高熱伝導材料粒子11とは、熱伝導性を有する無機系の材料から構成された粒子である。
本実施の形態においては、実施の形態2と同様に、熱硬化型ワニス7を染み込ませた繊維束3を鉄心1のティース1bに巻き回す前に、熱風乾燥機8のような加熱機器により、熱硬化型ワニス7のゲル化温度まで加熱し、熱硬化型ワニス7をゲル化させ、その後、熱硬化型ワニス7を染み込ませた繊維束3を、導線2とともに鉄心1に巻き回すことで、導線2間の隙間に熱硬化型ワニス7と繊維束3からなる層が充填されたコイルが得られる。この点は、実施の形態2と同じである。
さらに、本実施の形態では、図12に示すように、熱硬化型ワニス7を繊維束3に染み込ませた後、当該繊維束3を、無機系高熱伝導材料粒子11を充填した粒子槽12に通す。熱硬化型ワニス7は粘性を有している。そのため、繊維束3を粒子槽12に通すことで、繊維束3の表面に、無機系の高熱伝導材料粒子11が付着する。その後、熱風乾燥機8のような加熱機器により、熱硬化型ワニス7のゲル化温度まで加熱することで、熱硬化型ワニス7をゲル化させるとともに、繊維束3の表面に高熱伝導材料粒子11を固着させる。この点が、実施の形態2と異なる。
上記で得られたコイルを、図3に示すA−A’で切断した断面拡大図を図13に示す。図13に示すように、導線2間の空隙に繊維束3及び熱硬化型ワニス7が充填されており、さらに、導線2と繊維束3との間に無機系の高熱伝導材料粒子11が充填されている。
このように、繊維束3の表面に無機系の高熱伝導材料粒子11を付着させて固定することで、巻線間、巻線−鉄心間の熱伝導性が上がり、実施の形態1〜3に比べて、導線2の放熱性がさらに向上する。また、他の繊維に比べて、熱伝導性が高い、ガラス繊維のような無機繊維からなる繊維束を、繊維束3として使用すれば、導線2の放熱性能が一段と向上し、好適である。
次に、本実施の形態に係るコイルの製造方法について説明する。本実施の形態においても、図18のフローチャートに示されるように、本実施の形態に係るコイルの製造方法は、以下の巻線工程と加熱工程との2つの工程を備える。
<巻線工程>
図18のステップS1に示す巻線工程では、図12に示した製造装置により、まずはじめに、繊維束3に対してノズル71から熱硬化型ワニス7を滴下して、繊維束3に熱硬化型ワニス7を染みこませる。次に、当該繊維束3を、無機系高熱伝導材料粒子11を充填した粒子槽12に通す。熱硬化型ワニス7は粘性を有しているため、繊維束3の表面に無機系高熱伝導材料粒子11が付着する。次に、熱風乾燥機8により、繊維束3を加熱することで、繊維束3に染みこんだ熱硬化型ワニス7をゲル化させるとともに、繊維束3の表面に高熱伝導材料粒子11を固着させる。次に、回転軸50を回転させることで、ノズル21とノズル31とにティース1bの周囲を旋回させる。これにより、鉄心1のティース1bに、導線2と、ゲル化した熱硬化型ワニス7が染みこんだ繊維束3とを、同時に巻きつけることができる。このとき、導線2の張力により、繊維束3がつぶれて、導線2間の空隙に繊維束3が充填されるとともに、導線2と繊維束3との間に無機系の高熱伝導材料粒子11が充填される。なお、この巻線工程の一連の流れは、上述した本実施の形態に係るコイルの製造装置で自動的に連続して行われるため、作業員の負荷は少なく、1つの工程とみなすことができる。
<加熱工程>
図18のステップS2に示す加熱工程は、上記のステップS1の巻線工程の実施後に実施される。加熱工程では、熱硬化型ワニス7の硬化温度に設定された加熱炉中で、鉄心1と共に、ティース1bに巻き回された導線2と繊維束3とが加熱処理される。当該加熱処理により、繊維束3の熱硬化型ワニス7が硬化されて、絶縁処理されたコイルが完成する。
以上のように、本実施の形態においても、上記の実施の形態1と同様の効果が得られる。また、本実施の形態においては、実施の形態2,3と同様に、繊維束3に染みこませたワニスをゲル化しておくことで、加熱工程中にコイルの導線2間からのワニスの流出を抑えることができる。さらに、本実施の形態においては、繊維束3の表面に無機系の高熱伝導材料粒子11を付着させて固定するようにしたので、繊維束3と、高熱伝導材料粒子11と、ワニスとからなる絶縁層が形成され、巻線間、巻線−鉄心間の熱伝導性が上がり、実施の形態1〜3に比べて、導線2の絶縁性能および放熱性能がさらに向上する。
実施の形態5.
図14は、本実施の形態に係るコイルの製造装置および製造方法を模式的に示した模式図である。本実施の形態は、図14に示すように、実施の形態3と実施の形態4とを組み合わせた実施形態である。本実施の形態においては、図11に示した実施の形態3の構成に対して、ノズル91と紫外線ランプ10との間に、無機系高熱伝導材料粒子11を充填した粒子槽12を設けた点が、実施の形態3と異なる。無機系高熱伝導材料粒子11を充填した粒子槽12は、実施の形態4で説明したものと同じである。従って、同一の構成については、図11及び図12と同じ番号を付して示し、ここでは、その説明を省略し、以下では、実施の形態3と異なる点について説明する。
すなわち、本実施の形態においては、紫外線硬化型ワニス9を染み込ませた繊維束3を鉄心1に巻き回す前に、粒子槽12において、紫外線硬化型ワニス9の粘性を利用して、繊維束3の表面に無機系の高熱伝導材料粒子11を付着させる。次に、紫外線ランプ10のような紫外線を照射する機器により、紫外線硬化型ワニス9に紫外線を照射し、紫外線硬化型ワニス9をゲル化させる。その後、紫外線硬化型ワニス9を染み込ませた繊維束3と、導線2とを、鉄心1のティースに巻き回して、導線2間の隙間に紫外線硬化型ワニス9と繊維束3とからなる層を充填させる。
このように、本実施の形態では、実施の形態4と同様に、実施の粒子槽12において、繊維束3の表面に無機系の高熱伝導材料粒子11を付着させる点が、実施の形態3と異なる。
上記で得られたコイルを、図3に示すA−A’で切断した断面拡大図を図15に示す。図15に示すように、導線2間の空隙に繊維束3及び紫外線硬化型ワニス9が充填されており、さらに、導線2と繊維束3との間に無機系の高熱伝導材料粒子11が充填されている。
次に、本実施の形態に係るコイルの製造方法について説明する。本実施の形態においても、図18のフローチャートに示されるように、本実施の形態に係るコイルの製造方法は、以下の巻線工程と加熱工程との2つの工程を備える。
<巻線工程>
図18のステップS1に示す巻線工程では、図14に示した製造装置により、まずはじめに、繊維束3に対してノズル91から紫外線硬化型ワニス9を滴下して、繊維束3に紫外線硬化型ワニス9を染みこませる。次に、当該繊維束3を、無機系高熱伝導材料粒子11を充填した粒子槽12に通す。次に、紫外線ランプ10により、繊維束3に紫外線を照射することで、繊維束3に染みこんだ紫外線硬化型ワニス9をゲル化させるとともに、繊維束3の表面に高熱伝導材料粒子11を固着させる。次に、回転軸50を回転させることで、ノズル21とノズル31とにティース1bの周囲を旋回させる。これにより、鉄心1のティース1bに、導線2と、ゲル化した紫外線硬化型ワニス9が染みこんだ繊維束3とを、同時に巻きつけることができる。このとき、導線2の張力により、繊維束3がつぶれて、導線2間の空隙に繊維束3が充填されるとともに、導線2と繊維束3との間に無機系の高熱伝導材料粒子11が充填される。なお、この巻線工程の一連の流れは、上述した本実施の形態に係るコイルの製造装置で自動的に連続して行われるため、作業員の負荷は少なく、1つの工程とみなすことができる。
<加熱工程>
図18のステップS2に示す加熱工程は、上記のステップS1の巻線工程の実施後に実施される。加熱工程では、紫外線硬化型ワニス9の硬化温度に設定された加熱炉中で、鉄心1と共に、ティース1bに巻き回された導線2と繊維束3とが加熱処理される。当該加熱処理により、繊維束3の紫外線硬化型ワニス9が硬化されて、絶縁処理されたコイルが完成する。
以上のように、本実施の形態においても、上記の実施の形態1と同様の効果が得られる。また、本実施の形態においては、実施の形態2,3と同様に、繊維束3に染みこませたワニスをゲル化しておくことで、加熱工程中にコイルの導線2間からのワニスの流出を抑えることができる。さらに、本実施の形態においては、実施の形態4と同様に、繊維束3の表面に無機系の高熱伝導材料粒子11を付着させて固定するようにしたので、繊維束3と、高熱伝導材料粒子11と、ワニスとからなる絶縁層が形成され、巻線間、巻線−鉄心間の熱伝導性が上がり、実施の形態1〜3に比べて、導線2の絶縁性能及び放熱性能がさらに向上する。
実施の形態6.
図16は、本発明の実施の形態6に係るコイルの製造装置に設けられた加熱装置の構成を模式的に示した模式図である。本実施の形態に係る加熱装置は、上記の実施の形態1〜5で示した加熱装置の別の実施形態である。本実施の形態に係る加熱装置は、図16に示すように、通電加熱用電源13から構成される。本実施の形態に係る加熱装置は、上記の実施の形態1〜5で説明したワニス4、7、9のいずれも硬化させることが可能である。
上記の実施の形態1〜5においては、図18のステップS2の加熱工程において、加熱装置として熱風乾燥炉等の加熱炉を用いていた。すなわち、上記の実施の形態1〜5においては、加熱炉中で鉄心1を加熱して、ワニス4、7、9を硬化させていた。
これに対し、本実施の形態においては、図18のステップS2の加熱工程において、加熱装置として通電加熱用電源13を用いる。すなわち、本実施の形態においては、鉄心1のティース1bに巻き回された導線2に通電加熱用電源13を接続し、通電加熱用電源13から導線2に対して電流を流すことで、導線2を加熱して、実施の形態1〜5で説明したワニス4、7、9を完全硬化させる。
本実施の形態においては、このように、通電加熱用電源13による通電加熱によりワニス4,7,9を硬化させる。通電加熱は、加熱炉内での加熱処理よりも、急速加熱が可能である。そのため、実施の形態1〜5に比べて、加熱時間を短縮することができる。
また、実施の形態1〜5で説明したように、本実施の形態においても、ワニス4、7、9を染み込ませた繊維束3が導線2間に充填されることにより、導線2からワニス4、7、9への熱伝達を阻害する空気層が完全に除去されている。そのため、導線2とワニス4、7、9との接触が確保されている。本実施の形態においては、通電加熱により導線2を加熱するため、導線2からワニス4、7、9へ効率よく熱が伝導して、短時間でワニス4、7、9を完全硬化させることができる。
また、本実施の形態においては、図18のステップS1の巻線工程に続けて、そのままの状態で、図18のステップS2の加熱工程を実施することができる。上記の実施の形態1〜5においては、図18のステップS1の巻線工程で形成したコイルを加熱炉まで移動させる必要があったが、本実施の形態では、当該移動の必要がない。これにより、上記の実施の形態1〜5に比べ、生産性がさらに向上する。
なお、図17に示すように、通電加熱用電源13と導線2との間の通電回路中に、導線2の温度を測定する温度センサー14を備えた温度制御装置15を設け、導線2の温度を制御しながら、導線2の加熱を行うようにしてもよい。その場合には、導線2の温度を制御することで、導線2を一定の温度で加熱することができ、安定かつムラのない導線2の加熱が可能である。
以上のように、本実施の形態においても、上記の実施の形態1〜5と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施の形態においては、加熱工程において、通電加熱用電源13を用いて導線2に通電させて導線2を加熱するようにしたので、実施の形態1〜5に比べて、急速な加熱が可能である。
なお、上記の実施の形態2〜6においても、実施の形態1で説明した図5〜図9の変形例を適用してもよい。すなわち、図5に示すように、ノズル21とノズル31との間の角度は任意に設定してもよい。また、図6に示すように、ノズル21とノズル31とを支持する支持柱の長さを異ならせてもよい。また、図7に示すように、ノズル31を複数個設けてもよい。また、ワニス4を滴下せずに、図8に示すように繊維束3をワニス槽5に浸す方法または図9に示すようにローラー6でワニス4を繊維束3に塗り付ける方法を用いてもよい。
1 鉄心、1b ティース、2 導線、3 繊維束、4 ワニス、5 ワニス槽、6 ローラー、7 熱硬化型ワニス、8 熱風乾燥機、9 紫外線硬化型ワニス、10 紫外線ランプ、11 無機系高熱伝導材料粒子、12 粒子槽、13 通電加熱用電源、14 温度センサー、15 温度制御装置、21,31,41,71,91 ノズル、51,51A,52,52A 支持柱。

Claims (11)

  1. 繊維束に対してワニスを滴下して、前記繊維束に前記ワニスを染みこませる、ワニス滴下ステップと、
    前記繊維束と導線とを、同時に、鉄心に設けられたティースに巻き回す、巻線ステップと、
    加熱により前記繊維束に染みこんだ前記ワニスを硬化させる、加熱ステップと
    を備えた、
    コイルの製造方法。
  2. 前記ワニスは、加熱により、ゲル化した後に完全に硬化する特性を有する、熱硬化型ワニスであって、
    前記ワニス滴下ステップと前記巻線ステップとの間に、
    前記ワニス滴下ステップにおいて前記繊維束に染みこまされた前記ワニスを、加熱により、ゲル化させる、加熱型ゲル化ステップ
    をさらに備えた、請求項1に記載のコイルの製造方法。
  3. 前記ワニスは、紫外線照射によりゲル化し、加熱により完全に硬化する特性を有する、紫外線硬化型ワニスであって、
    前記ワニス滴下ステップと前記巻線ステップとの間に、
    前記ワニス滴下ステップにおいて前記繊維束に染みこまされた前記ワニスを、紫外線照射により、ゲル化させる、紫外線照射型ゲル化ステップ
    をさらに備えた、請求項1に記載のコイルの製造方法。
  4. 前記ワニス滴下ステップと前記加熱型ゲル化ステップとの間に、
    前記ワニス滴下ステップにおいて前記ワニスが染みこまされた前記繊維束の表面に対して、熱伝導性を有する無機系粒子を付着させる、粒子付着ステップ
    をさらに備え、
    前記加熱型ゲル化ステップは、前記加熱により、前記ワニスをゲル化するとともに前記無機系粒子を前記繊維束の表面に固着させる、
    請求項2に記載のコイルの製造方法。
  5. 前記ワニス滴下ステップと前記紫外線照射型ゲル化ステップとの間に、
    前記ワニス滴下ステップにおいて前記ワニスが染みこまされた前記繊維束の表面に対して、熱伝導性を有する無機系粒子を付着させる、粒子付着ステップ
    をさらに備え、
    前記紫外線照射型ゲル化ステップは、前記紫外線照射により、前記ワニスをゲル化するとともに前記無機系粒子を前記繊維束の表面に固着させる、
    請求項3に記載のコイルの製造方法。
  6. 前記加熱ステップは、前記鉄心を加熱炉の中で加熱することで、前記ワニスを加熱して硬化させる、
    請求項1から5までのいずれか1項に記載のコイルの製造方法。
  7. 前記加熱ステップは、前記ティースに巻き回された前記導線に通電して前記導線を加熱することにより、前記ワニスを加熱して硬化させる、
    請求項1から5までのいずれか1項に記載のコイルの製造方法。
  8. 鉄心と、
    前記鉄心に設けられたティースと、
    前記ティースに巻き回された導線及び繊維束と
    を備え、
    前記繊維束が、硬化したワニスを含有し、
    前記導線間の空隙に前記繊維束が充填されている、
    コイル。
  9. 前記繊維束の表面に固着された無機系粒子をさらに備え、
    前記無機系粒子は、熱伝導性を有する、
    請求項8に記載のコイル。
  10. 繊維束に対してワニスを滴下することで前記繊維束に前記ワニスを染みこませる第1のノズルと、
    前記ワニスが染みこんだ前記繊維束を供給する第2のノズルと、
    導線を供給する第3のノズルと、
    前記第2のノズルと前記第3のノズルとの回転中心が同じになるように把持し、前記第2のノズルと前記第3のノズルとを同時に回転させる回転軸と、
    前記回転軸を回転駆動する駆動部と
    を備え、
    前記駆動部による前記回転軸の回転により、前記第2のノズルと前記第3のノズルとにコイルの鉄心に設けられたティースの周囲を旋回させることで、前記繊維束と前記導線とを同時に前記鉄心の前記ティースに巻き回す、
    コイルの製造装置。
  11. 前記ティースに巻き回された前記導線を通電して加熱することで、前記ワニスを熱硬化させる通電加熱用電源
    をさらに備えた、請求項10に記載のコイルの製造装置。
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