JP2018074773A - 駆動装置、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置およびプリンター - Google Patents

駆動装置、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置およびプリンター Download PDF

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喜一 梶野
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Abstract

【課題】装置の小型化を図りつつ、過大電圧による圧電素子の損傷を低減することができる駆動装置を提供すること、また、この駆動装置を備える圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置およびプリンターを提供すること。【解決手段】基板と、前記基板上に配置されている圧電素子と、前記圧電素子に電気的に接続され、かつ、前記基板とともにショットキー接合を構成している第1金属部と、を備えることを特徴とする駆動装置。【選択図】図7

Description

本発明は、駆動装置、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置およびプリンターに関するものである。
従来から、圧電素子を備える駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1に記載の駆動装置は、基板と、基板上に配置されている圧電素子と、圧電素子を駆動する駆動回路と、圧電素子と電気的に並列に設けられている電流バイパス用のダイオードと、を有する。
特開平4−286658号公報
特許文献1に記載の駆動装置では、圧電素子が設けられている基板の外側にダイオードを設けなければならず、その結果、装置の大型化を招くという問題があった。
本発明の目的は、装置の小型化を図りつつ、過大電圧による圧電素子の損傷を低減することができる駆動装置を提供すること、また、この駆動装置を備える圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置およびプリンターを提供することにある。
上記目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の駆動装置は、基板と、
前記基板上に配置されている圧電素子と、
前記圧電素子に電気的に接続され、かつ、前記基板とともにショットキー接合を構成している第1金属部と、を備えることを特徴とする。
このような駆動装置によれば、第1金属部が圧電素子に電気的に接続されかつ基板とともにショットキー接合(ショットキーバリアダイオード)を構成しているため、圧電素子に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧以下であるとき、圧電素子と基板とを電気的に絶縁して、圧電素子を効率的に駆動することができ、一方、圧電素子に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧を超えたとき、圧電素子と基板とを電気的に接続して、電荷を圧電素子から基板へ逃すことができる。そのため、過大電圧による圧電素子の破損を低減することができる。また、ショットキー接合が基板および第1金属部で構成されているため、基板の外部にダイオードを設ける場合に比べて、小型化を図ることができる。
本発明の駆動装置では、前記圧電素子を駆動する駆動信号を生成する駆動回路を備え、
前記圧電素子は、前記駆動信号が入力される駆動電極を有し、
前記第1金属部は、前記駆動電極の少なくとも一部を兼ねていることが好ましい。
これにより、駆動信号が過大電圧となるような電位となったとき、駆動電極から第1金属部を介して基板に駆動信号の少なくとも一部を効率的に逃すことができる。
本発明の駆動装置では、前記基板と前記第1金属部との間には、半導体の酸化物で構成されている絶縁層が設けられていることが好ましい。
これにより、圧電素子に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧以下であるときの第1金属部と基板との間の絶縁性を高め、駆動装置の信頼性を向上させることができる。
本発明の駆動装置では、前記絶縁層の厚さは、100nm以上10μm以下の範囲内にあることが好ましい。
これにより、圧電素子に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧以下であるときの第1金属部と基板との間の絶縁性を優れたものとしつつ、圧電素子に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧を超えたとき、第1金属部から基板へ電荷を円滑に逃すことができる。
本発明の駆動装置では、前記基板と前記圧電素子とが重なる方向から見た平面視で前記圧電素子とは異なる位置に配置され、前記基板とともにショットキー接合を構成している第2金属部を備えることが好ましい。
これにより、圧電素子に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧を超えたとき、基板から第2金属部を介して外部へ電荷を逃すことができる。
本発明の駆動装置では、前記第2金属部は、グランド電位に電気的に接続されていることが好ましい。
これにより、圧電素子に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧を超えたとき、基板から第2金属部を介して外部へ電荷を円滑に逃すことができる。
本発明の駆動装置では、前記圧電素子からの駆動力を被駆動部に伝達する力伝達部を備えることが好ましい。
これにより、被駆動部を駆動する圧電アクチュエーターを実現することができる。また、このような駆動装置(圧電アクチュエーター)において、力伝達部には、被駆動部からの反力が加わる。この反力が例えば想定の範囲を超えたとき、圧電素子に過大電圧がかかる場合がある。そのため、このような駆動装置において、過大電圧による圧電素子の破損を低減することは、特に有効である。
本発明の圧電モーターは、本発明の駆動装置を備えることを特徴とする。
このような圧電モーターによれば、過大電圧による圧電素子の破損を低減することで、圧電モーターの信頼性を高めることができる。
本発明のロボットは、本発明の駆動装置を備えることを特徴とする。
このようなロボットによれば、過大電圧による圧電素子の破損を低減することで、ロボットの信頼性を高めることができる。
本発明の電子部品搬送装置は、本発明の駆動装置を備えることを特徴とする。
このような電子部品搬送装置によれば、過大電圧による圧電素子の破損を低減することで、電子部品搬送装置の信頼性を高めることができる。
本発明のプリンターは、本発明の駆動装置を備えることを特徴とする。
このようなプリンターによれば、過大電圧による圧電素子の破損を低減することで、プリンターの信頼性を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る圧電モーターの概略構成を示す平面図である。 図1に示す圧電モーターが備える圧電アクチュエーター(駆動装置)の分解斜視図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示す圧電モーターが備える圧電アクチュエーターの配線基板側から見た図である。 図4中のB−B線断面図である。 図1に示す圧電モーターの動作を説明するための図である。 図2に示す圧電アクチュエーターの第1金属部および第2金属部の作用を説明するための概念的な模式図である。 本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエーター(駆動装置)を示す斜視図である。 図8に示す圧電アクチュエーターの断面図である。 図8に示す圧電アクチュエーターの動作(第1振動モード)を説明するための図である。 図8に示す圧電アクチュエーターの動作(第2振動モード)を説明するための図である。 本発明のロボットの実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子部品搬送装置の実施形態を示す斜視図である。 図13に示す電子部品搬送装置が備える電子部品保持部の斜視図である。 本発明のプリンターの実施形態を示す斜視図である。
以下、本発明の駆動装置、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置およびプリンターを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
(圧電モーター)
まず、本発明の圧電モーター(本発明の駆動装置または圧電アクチュエーターを備える圧電モーター)について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧電モーターの概略構成を示す平面図である。図2は、図1に示す圧電モーターが備える圧電アクチュエーター(駆動装置)の分解斜視図である。図3は、図1中のA−A線断面図である。図4は、図1に示す圧電モーターが備える圧電アクチュエーターの配線基板側から見た図である。図5は、図4中のB−B線断面図である。図6は、図1に示す圧電モーターの動作を説明するための図である。なお、以下では、説明の便宜上、図3中の上側を「上」、下側を「下」ともいう。
図1に示す圧電モーター200は、回動軸Oまわりに回動可能な被駆動部(従動部)であるローター210と、ローター210の外周面211に当接する圧電アクチュエーター100(駆動装置)と、を有している。この圧電モーター200では、圧電アクチュエーター100を駆動(振動)させることで、その駆動力をローター210に伝達し、ローター210を回動軸Oまわりに回動(回転)させる。なお、圧電モーター200は、図示では被駆動部を回転運動させる構成であるが、これに限定されず、例えば、被駆動部を直線運動させる構成であってもよい。また、圧電モーター200は、1つの被駆動部に対して複数の圧電アクチュエーター100を当接させる構成であってもよい。
[圧電アクチュエーター]
圧電アクチュエーター100(駆動装置)は、振動子1と、振動子1に設けられている凸部110と、振動子1に電気的に接続されている配線基板120と、を有している。
図2に示すように、振動子1は、1対の基板2、3と、これら基板2、3間に配置されている圧電素子4およびスペーサー5と、を有している。ここで、基板2の基板3側の面(図2中の上面)上には、電極60(第2金属部)および配線61(第1金属部)が配置されている。また、基板3の基板2側の面(図2中の下面)上には、配線62が配置されている。そして、図3に示すように、基板2の上面と圧電素子4の下面とは、圧電素子4(より具体的には後述する第1電極41)が配線61に電気的に接続されるように、絶縁性の接着剤71を介して接合されている。同様に、基板3の下面と圧電素子4の上面とは、圧電素子4(より具体的には後述する第2電極43)が配線62に電気的に接続されるように、絶縁性の接着剤72を介して接合されている。また、図示しないが、同様に、基板2の上面および基板3の下面とスペーサー5とは、接着剤71、72を介して接合されている。また、接着剤71、72としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、エポキシ系、アクリル系、シリコン系等の各種接着剤が挙げられる。
基板2は、前述した接着剤71により圧電素子4に接合されている振動部21と、図示しない接着剤によりスペーサー5に接合されている支持部22と、これらを接続している1対の接続部23と、を有している。振動部21は、基板2、3が重なる方向から見た平面視(以下、単に「平面視」ともいう)で、長方形(長手形状)をなしている。また、支持部22は、平面視で振動部21の長手方向での一端側の部分の外周を囲う形状をなしている。また、1対の接続部23は、振動部21の幅方向(長手方向に対して直交する方向)での両端と支持部22とを接続している。
本実施形態では、基板2、3は、互いに実質的に同じ平面視形状をなしており、基板3は、基板2と同様に、前述した接着剤72により圧電素子4に接合されている振動部31と、図示しない接着剤によりスペーサー5に接合されている支持部32と、これらを接続している1対の接続部33と、を有している。
なお、振動部21、31、支持部22、32および接続部23、33の形状や配置等は、図示のものに限定されない。例えば、支持部22、32が接続部23または33ごとに分離して設けられていてもよい。また、接続部23、33の数、形状および配置等も任意である。また、基板2、3の平面視形状が互いに異なっていてもよい。
このような基板2、3としては、特に限定されないが、例えば、シリコン基板、シリコンカーバイト基板等の半導体基板を用いることができる。基板2、3として半導体基板(特にシリコン基板)を用いることで、前述したような振動部21、31、支持部22、32および接続部23、33を有する基板2、3をシリコンウエハプロセス(MEMSプロセス)により生産性よく高精度に製造することができる。
図3に示すように、基板2の圧電素子4側の面(上面)には、絶縁層24が設けられている。これにより、基板2を介した配線61の短絡を低減することができる。同様に、基板3の圧電素子4側の面には、絶縁層34が設けられている。これにより、基板3を介した配線62の短絡を低減することができる。絶縁層24、34は、それぞれ、例えば、基板2、3がシリコン基板である場合、シリコン基板の表面を熱酸化することにより形成されたシリコン酸化膜である。
前述した基板2、3の振動部21、31は、圧電素子4を挟んでおり、圧電素子4とともに振動する「振動板」を構成している。このような振動部の長手方向での一端部(先端部)には、その幅方向での中央部に凸部110が設けられている。この凸部110は、例えば、セラミックス等の耐摩耗性に優れた材料で構成された部材が当該一端部に接着剤等により接合されることにより構成されている。なお、凸部110の形状は、駆動力をローター210(被駆動部)に伝達可能であればよく、図示の形状に限定されない。
圧電素子4は、図1および図2に示すように、複数(図示では5つ)の第1電極41と、圧電体42と、第2電極43と、を有し、これらがこの順で積層されて構成されている。圧電体42は、板状をなし、前述した基板2、3の振動部21、31と同様の平面視形状をなしている。この圧電体42の一方の面(下面)には、5つの第1電極41が設けられ、他方の面(上面)には、第2電極43が設けられている。
5つの第1電極41は、圧電体42の幅方向の中央部に圧電体42の長手方向に沿って配置されている第1電極41eと、第1電極41eに対して圧電体42の幅方向の一方側に圧電体42の長手方向に沿って配置されている2つの第1電極41a、41bと、第1電極41eに対して圧電体42の幅方向の他方側に圧電体42の長手方向に沿って配置されている2つの第1電極41c、41dとで構成されている。
そして、第1電極41a、圧電体42および第2電極43を含む積層体が圧電素子4aを構成している。同様に、第1電極41b、41c、41d、41e、圧電体42および第2電極43を含む積層体が圧電素子4b、4c、4d、4eを構成している。このように、圧電素子4は、5つの圧電素子4a、4b、4c、4d、4eを有している。
このように、第1電極41a、41b、41c、41d、41eは、圧電素子4a、4b、4c、4d、4eごとに個別に設けられた個別電極である。一方、第2電極43は、圧電素子4a、4b、4c、4d、4eに共通して設けられた共通電極である。また、圧電体42は、圧電素子4a、4b、4c、4d、4eに共通して一体的に設けられている。なお、圧電体42は、圧電素子4a、4b、4c、4d、4eごとに個別に設けられていてもよい。
第1、第2電極41、43の構成材料としては、それぞれ、特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、銅(Cu)、チタン(Ti)、タングステン(W)等の金属材料が挙げられる。
圧電体42は、圧電体42の厚さ方向に沿った方向の電界が印加されることで、前述した基板2、3の振動部21、31の長手方向に沿った方向に伸縮する。このような圧電体42の構成材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、タングステン酸ナトリウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)、メタニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の圧電セラミックスが挙げられる。なお、圧電体42の構成材料としては、上述した圧電セラミックスの他にも、ポリフッ化ビニリデン、水晶等を用いてもよい。
中でも、圧電体42の構成材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛を用いることが好ましい。このように、圧電素子4がチタン酸ジルコン酸鉛を含む圧電体42を有することにより、優れた圧電性を有する圧電素子4を実現することができる。そのため、振動子1の電流効率をより向上させることができる。
また、圧電体42は、例えば、バルク材料から形成してもよいし、ゾル−ゲル法やスパッタリング法を用いて形成してもよいが、バルク材料から形成することが好ましい。すなわち、圧電体42は、バルク状であることが好ましい。これにより、圧電体42の厚さを厚くし、圧電素子4の変位量を大きくすることができる。そのため、振動子1の電流効率をさらに向上させることができる。また、バルク材料から圧電体42を形成する場合、ゾル−ゲル法等の製膜法を用いる場合に比べて、圧電体42の厚さを厚くすることが容易となる。
また、前述した基板2、3の支持部22、32は、スペーサー5を挟んでおり、支持部22が1対の接続部23を介して振動部21を支持しているとともに、支持部32が1対の接続部33を介して振動部31を支持している。接続部23、33間には、圧電素子4およびスペーサー5がいずれも配置されておらず、圧電素子4またはスペーサー5の厚さに応じた隙間が形成されている。
スペーサー5は、平面視で、前述した基板2、3の支持部22、32と実質的に同じ形状および大きさを有している。このスペーサー5は、支持部22、32の剛性を高める機能を有する。また、スペーサー5の少なくとも表面は、絶縁性を有している。これにより、スペーサー5を介して配線61、62の短絡を防止することができる。また、図4および図5に示すように、スペーサー5の上面および下面には、電極60、配線61および配線62の一端部を露出させるための凹部51が設けられている。このようなスペーサー5の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ジルコニア、アルミナ、チタニア等の各種セラミックス、シリコン、各種樹脂材料等が挙げられる。なお、金属材料のような導電性材料を用いてスペーサー5を構成することもでき、この場合、スペーサー5の表面に絶縁処理を施せばよい。また、スペーサー5は、1つの部材で構成されていてもよいが、複数の部材、例えば、複数層が積層・接合された積層体で構成されていてもよい。
図2または図3に示すように、配線61(第1金属部)は、前述した絶縁層24上に配置され、基板2と圧電素子4およびスペーサー5との間に位置している。一方、配線62は、前述した絶縁層34上に配置され、基板3と圧電素子4およびスペーサー5との間に位置している。このように、圧電素子4およびスペーサー5に対して一方側(下側)に配線61を配置し、他方側(上側)に配線62を配置することで、配線61と配線62との短絡を防止しつつ、配線61および配線62の配置の自由度を高めることができる。
配線61は、複数の配線61a、61b、61c、61d、61eを含んでいる。配線61a、61b、61c、61d、61eは、それぞれ、基板2の接続部23上を介して振動部21上および支持部22上にわたって配置されており、一端部が振動部21上に配置され、他端部が支持部22上に配置されている。そして、配線61a、61b、61c、61d、61eの一端部は、圧電素子4a、4b、4c、4d、4eに対応して設けられており、第1電極41a、41b、41c、41d、41eに接続されている。また、配線61a、61b、61c、61d、61eの他端部は、基板2の支持部22とスペーサー5との間(より具体的には凹部51による隙間)から露出し、この露出した部分が「端子」を構成している。
一方、配線62は、基板3の接続部33上を介して振動部31上および支持部32上にわたって配置されており、一端部が振動部31上に配置され、他端部が支持部32上に配置されている。そして、配線62の一端部は、圧電素子4の第2電極43に接続されている。また、配線62の他端部は、基板3の支持部32とスペーサー5との間(より具体的には凹部51による隙間)から露出し、この露出した部分が「端子」を構成している。
このような配線61、62の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、銅(Cu)、チタン(Ti)、タングステン(W)等の金属材料が挙げられる。また、配線61、62の形成方法としては、特に限定されず、例えば、蒸着、スパッタリング、めっき法等を用いることができる。
ここで、配線61は、絶縁層24または基板2とともにショットキー接合(ショットキーバリアダイオード)を構成している。これにより、前述した圧電素子4に過大電圧がかかったとき、圧電素子4の第1電極41から配線61および絶縁層24を介して基板2へ電荷を逃がし、圧電素子4の損傷を低減することができる。なお、かかるショットキー接合については、後に詳述する。
電極60は、前述した絶縁層24上に配置され、図2に示すように、基板2とスペーサー5との間に位置している。この電極60は、基板2の支持部22上に配置され、配線61に対して離間している。また、電極60の少なくとも一部は、基板2の支持部22とスペーサー5との間(より具体的には凹部51による隙間)から露出し、この露出した部分が「端子」を構成している。この電極60は、絶縁層24または基板2とともにショットキー接合(ショットキーバリアダイオード)を構成している。これにより、前述したように基板2へ逃した電荷を、電極60および絶縁層24を介して外部へ逃すことができる。なお、かかるショットキー接合については、配線61によるショットキー接合とともに後に詳述する。
前述した電極60、配線61および配線62の端子には、それぞれ、導電部63が接触している。この導電部63は、前述した凹部51による隙間内で各端子に接合されているとともに、基板2、3およびスペーサー5の側面よりも外側に突出している。導電部63の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、銅(Cu)等の金属材料が挙げられる。また、導電部63の形成方法としては、特に限定されず、例えば、蒸着、スパッタリング、めっき法等を用いることができる。ただし、これらの中でも、めっき法(特に、無電解めっき法)によって導電部63を成膜することが好ましい。これにより、導電部63をより簡単に形成することができる。
このような導電部63には、配線基板120が電気的に接続されている。配線基板120は、基板2、3およびスペーサー5からなる積層体の側面に対して、前述した接着剤71、72と同様の接着剤73を介して接合されている。この配線基板120は、絶縁性の基板121と、基板121の一方の面上に配置されている複数の配線122と、を有している。ここで、複数の配線122は、前述した電極60、複数の配線61および配線62に対応して設けられている。複数の配線61に対応する配線122は、図示しない駆動回路に電気的に接続されている。また、電極60および配線62に対応する配線122は、グランド電位に電気的に接続されている。ただし、本実施形態では、電極60のための配線122は、配線62のための配線と共通となっている。なお、配線基板120は、フレキシブル配線基板であってもよいし、リジット配線基板であってもよい。
以上説明したような構成の圧電モーター200は、図示しない駆動回路から所定周波数の駆動信号が配線62を介して圧電素子4の第1電極41に入力されることにより作動する。例えば、圧電素子4a、4dへの駆動信号と圧電素子4b、4cへの駆動信号との位相差を180°とし、圧電素子4a、4dへの駆動信号と圧電素子4eへの駆動信号との位相差を30°とすることで、各圧電素子4a、4b、4c、4d、4eの伸縮により、圧電素子4が基板2、3の振動部21、31とともに図6に示すようにS字形状に屈曲振動し、これにより、凸部110の先端が楕円運動する。その結果、ローター210は、外周面211が凸部110から一方向の駆動力を繰り返し受けて、回動軸Oまわりに矢印方向に回転する。なお、圧電素子4a、4dへの駆動信号との位相差が210°となるように圧電素子4eに駆動信号を印加すれば、ローター210を逆回転させることができる。
以下、配線61によるショットキー接合について詳述する。
図7は、図2に示す圧電アクチュエーターの第1金属部および第2金属部の作用を説明するための概念的な模式図である。
前述したように、「駆動装置」である圧電アクチュエーター100は、基板2と、基板2の一方の面側に配置されている圧電素子4と、圧電素子4に電気的に接続され、かつ、基板2とともにショットキー接合を構成している「第1金属部」である配線61と、を備える。
このような圧電アクチュエーター100(駆動装置)によれば、図7に示すように、配線61が圧電素子4(より具体的には第1電極41)に電気的に接続されかつ基板2とともにショットキー接合(ショットキーバリアダイオード)を構成しているため、圧電素子4に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧以下であるとき、圧電素子4と基板2とを電気的に絶縁して、図7中実線矢印で示すように電流を流し、圧電素子4を効率的に駆動することができる。
一方、圧電素子4に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧を超えたとき、圧電素子4と基板2とを電気的に接続して、図7中に点鎖線矢印で示すように電流を流し、電荷を圧電素子4から基板2へ逃すことができる。そのため、過大電圧による圧電素子4の破損を低減することができる。
また、ショットキー接合(ショットキーバリアダイオード)が基板2および配線61で構成されているため、基板2の外部にダイオードを設ける場合に比べて、小型化を図ることができる。
ここで、圧電アクチュエーター100(駆動装置)は、圧電素子4からの駆動力を「被駆動部」であるローター210に伝達する「力伝達部」である凸部110を備える。これにより、ローター210を駆動する圧電アクチュエーター100を実現することができる。また、このような圧電アクチュエーター100において、凸部110には、ローター210からの反力が加わる。この反力が例えば想定の範囲を超えたとき、圧電素子4に過大電圧がかかる場合がある。そのため、このような圧電アクチュエーター100において、過大電圧による圧電素子4の破損を低減することは、特に有効である。
また、圧電アクチュエーター100(駆動装置)は、圧電素子4を駆動する駆動信号を生成する駆動回路10を備える。そして、圧電素子4は、かかる駆動信号が入力される「駆動電極」である第1電極41を有する。また、配線61(第1金属部)は、第1電極41の少なくとも一部を兼ねているといえる。すなわち、配線61および第1電極41の積層体が「第1金属部」を構成しているともいえる。これにより、駆動信号が過大電圧となるような電位となったとき、第1電極41から配線61を介して基板2に駆動信号の少なくとも一部を効率的に逃すことができる。
また、基板2の配線61(第1金属部)側の面には、半導体の酸化物で構成されている絶縁層24が設けられている。これにより、配線61と絶縁層24とがショットキー接触し、ショットキー接合を構成することができる。また、圧電素子4に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧以下であるときの配線61と基板2との間の絶縁性を高め、圧電アクチュエーター100の信頼性を向上させることができる。
このような絶縁層24の厚さは、100nm以上10μm以下の範囲内にあることが好ましく、500nm以上5μm以下の範囲内にあることがより好ましい。これにより、圧電素子4に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧以下であるときの配線61と基板2との間の絶縁性を優れたものとしつつ、圧電素子4に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧を超えたとき、配線61から基板2へ電荷を円滑に逃すことができる。これに対し、絶縁層24の厚さが薄すぎると、絶縁層24のキャパシタンスCsが圧電素子4のキャパシタンスCpに比べて大きくなりすぎて、圧電素子4に過大電圧が印加されているとき以外において、配線61から基板2へ流れる電流が多くなり、圧電素子4の電流効率が低下する傾向を示す。一方、絶縁層24の厚さが厚すぎると、圧電素子4に過大電圧が印加されたときに、配線61から基板2へ電流が流れにくくなる傾向を示す。
また、圧電アクチュエーター100(駆動装置)は、基板2と圧電素子4とが重なる方向から見た平面視で圧電素子4とは重ならない位置に配置され、基板2とともにショットキー接合を構成している「第2金属部」である電極60を備える。これにより、圧電素子4に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧を超えたとき、基板2から電極60を介して外部へ電荷を逃すことができる。ここで、配線61と電極60との間の電荷の流れは、基板2の任意の部位を介して生じ得るが、通常、平面視で配線61と電極60との間の距離が最も近い領域に対応する基板2の部位(例えば導電部63付近)で生じやすい。
本実施形態では、電極60(第2金属部)は、グランド電位に電気的に接続されている。これにより、圧電素子4に印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧を超えたとき、基板2から電極60を介して外部へ電荷を円滑に逃すことができる。なお、グランド電位は、基準となる電位であって、0電位に限定されず、正電位または負電位であってもよい。また、電極60は、シグナル・グランド、フレーム・グランド、アースのいずれに電気的に接続されていてもよい。
以上のような配線61および電極60の構成材料は、前述したようなショットキー接合の逆耐電圧と駆動電圧(例えば数十V〜数百V)との関係に応じて適宜選択される。ここで、このショットキー接合の逆耐圧は、圧電素子4の破壊電圧よりも小さければよいが、駆動電圧に対して、1.5倍以上2倍以下であることが好ましい。これにより、所望時の圧電素子4の駆動を可能としつつ、過大電圧による圧電素子4の損傷を的確に低減することができる。なお、圧電素子4の破壊電圧とは、圧電素子4の損傷により、圧電素子4が駆動不可能となるか、または、圧電素子4の変位量が50%以上低下することとなる電圧をいう。また、ショットキー接合の逆耐圧は、配線61または電極60の構成材料と絶縁層24または基板2の構成材料との仕事関数差に応じた値となる。
また、圧電モーター200は、前述したような「駆動装置」である圧電アクチュエーター100を備える。これにより、過大電圧による圧電素子4の破損を低減することで、圧電モーター200の信頼性を高めることができる。
(振動子の製造方法)
次に、振動子1の製造方法の一例について簡単に説明する。
振動子1の製造方法は、基板準備工程と、素子配置工程と、を含む。以下、各工程について順次説明する。
[基板準備工程]
基板準備工程では、基板2、3を準備する。具体的には、まず、例えば、シリコン基板を用意する。次に、このシリコン基板を基板2の平面視形状となるようにエッチングにより加工する。そして、シリコン基板の当該一方の面を熱酸化することで、絶縁層24を形成する。これにより、基板2が得られる。また、基板2上に公知の成膜方法により電極60および配線61を形成する。また、基板2と同様にして、基板3を得る。また、基板3上に公知の成膜法により配線62を形成する。
一方、圧電体のバルク材料を加工して圧電体42を形成するとともに、第1電極41および第2電極43を公知の成膜法を用いて形成することで、圧電素子4を得る。また、公知の成形法を用いて、スペーサー5を形成する。
[素子配置工程]
素子配置工程では、基板2の一方の面側に、圧電素子4を配置する。具体的には、基板2の配線61側の面に、圧電素子4の第1電極41側の面を接着剤により接合する。このとき、対応する配線61と第1電極41とを接触させた状態で、基板2と圧電素子4とを接合する。このとき、スペーサー5も基板2に接着剤により接合する。同様に、基板3の配線62側の面に、圧電素子4の第2電極43側の面を接着剤により接合する。このとき、スペーサー5も基板3に接着剤により接合する。
また、例えば無電解めっき法を用いて、導電部63を形成する。
以上のようにして振動子1が得られる。この振動子1に凸部110を接着剤により接合するとともに、配線基板120を接着剤により接合することで、圧電アクチュエーター100が得られる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエーターについて説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエーター(駆動装置)を示す斜視図である。図9は、図8に示す圧電アクチュエーターの断面図である。図10は、図8に示す圧電アクチュエーターの動作(第1振動モード)を説明するための図である。図11は、図8に示す圧電アクチュエーターの動作(第2振動モード)を説明するための図である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図8および図9において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図8に示す圧電アクチュエーター100Aは、1対の基板2A1、2A2と、これら基板2A1、2A2間に配置されている圧電素子4Aと、基板2A1の圧電素子4Aとは反対側の面上に設けられている1対の凸部110A(力伝達部)と、を有する。
基板2A1は、前述した基板2の振動部21と同様の振動部21と、振動部21を挟んで設けられている1対の支持部22Aと、振動部21と1対の支持部22Aとを接続している1対の接続部23Aとで構成されている。基板2A2は、前述した基板2の振動部21と同様の振動部21で構成されている。このような基板2A1、2A2の圧電素子4A側の面には、それぞれ、絶縁層24が設けられている。そして、この絶縁層24上には、配線61(第1金属部)が設けられている。ここで、基板2A1の1対の支持部22Aには、配線61に電気的に接続されている複数の端子64と、配線61に対して離間している電極60A(第2金属部)とが設けられている。この電極60Aは、グランド電位に電気的に接続されている。また、基板2A1、2A2は、図示しない配線を介して、互いに電気的に接続され、互いに同電位となっている。
圧電素子4Aは、基板2A1、2A2のそれぞれに対して、接着剤71を介して接合されている。圧電素子4Aは、第1電極41と、圧電体42Aと、第2電極43と、圧電体42Aと、第1電極41とを有し、これらがこの順で積層されている。ここで、第1電極41は、前述した第1実施形態と同様に配置されている個別電極(駆動電極)である。また、第2電極43は、共通電極であり、図示しない配線を介して、前述した電極60Aに電気的に接続されている。
このような構成の圧電アクチュエーター100Aでは、図10に示すように、1対の凸部110Aが並ぶ方向に対して垂直な側方から見たとき、圧電素子4AがS字状となるように屈曲変形するように圧電素子4Aを振動させる第1振動モードと、図11に示すように、1対の凸部110Aが並ぶ方向に沿った側方から見たとき、圧電素子4AがU字状(凹状)となるように屈曲変形する第2振動モードとを組み合わせて振動させる。このような振動を生じさせるには、例えば、第1振動モードを生じさせる駆動信号と、第2振動モードを生じさせる駆動信号を重畳させて圧電素子4Aに入力すればよい。
第1振動モードでは、各凸部110Aの先端が、図10中矢印aで示すように、圧電素子4Aの板面に沿った一方向(1対の凸部110Aが並ぶ方向に沿った一方向)に変位する。これに対し、第2振動モードでは、各凸部110Aの先端が、図11中矢印bで示すように、圧電素子4Aの厚さ方向に変位する。したがって、これらの振動モードを組み合わせることで、各凸部110Aの先端が圧電素子4Aの板面に対して垂直な面に沿って楕円運動する。これにより、各凸部110Aを被駆動部(図示せず)に接触させ、当該被駆動部を駆動させることができる。
このような圧電アクチュエーター100Aにおいても、配線61が圧電素子4A(より具体的には第1電極41)に電気的に接続されかつ基板2A1、2A2とともにショットキー接合(ショットキーバリアダイオード)を構成しているため、圧電素子4Aに印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧以下であるとき、圧電素子4Aと基板2A1、2A2とを電気的に絶縁して、圧電素子4Aを効率的に駆動することができる。一方、圧電素子4Aに印加される電圧がショットキー接合の逆耐圧を超えたとき、圧電素子4Aと基板2A1、2A2とを電気的に接続して、電荷を圧電素子4Aから基板2A1、2A2へ逃すことができる。そのため、過大電圧による圧電素子4Aの破損を低減することができる。
以上説明したような圧電アクチュエーター100Aによっても、装置の小型化を図りつつ、過大電圧による圧電素子4Aの損傷を低減することができる。
(ロボット)
次に、本発明のロボットの実施形態について説明する。
図12は、本発明のロボットの実施形態を示す斜視図である。
図12に示すロボット1000は、精密機器やこれを構成する部品(対象物)の給材、除材、搬送および組立等の作業を行うことができる。ロボット1000は、6軸ロボットであり、床や天井に固定されるベース1010と、ベース1010に回動自在に連結されたアーム1020と、アーム1020に回動自在に連結されたアーム1030と、アーム1030に回動自在に連結されたアーム1040と、アーム1040に回動自在に連結されたアーム1050と、アーム1050に回動自在に連結されたアーム1060と、アーム1060に回動自在に連結されたアーム1070と、これらアーム1020、1030、1040、1050、1060、1070の駆動を制御する制御部1080と、を有している。また、アーム1070にはハンド接続部が設けられており、ハンド接続部にはロボット1000に実行させる作業に応じたエンドエフェクター1090が装着される。また、各関節部のうちの全部または一部には、圧電アクチュエーター100または100Aを備える圧電モーター200が搭載されており、この圧電モーター200の駆動によって各アーム1020、1030、1040、1050、1060、1070が回動する。なお、各圧電モーター200の駆動は、制御部1080によって制御される。
以上のようなロボット1000は、前述したような「駆動装置」である圧電アクチュエーター100または100Aを備える。これにより、前述したように過大電圧による圧電素子4の破損を低減することで、ロボット1000の信頼性を高めることができる。
(電子部品搬送装置)
次に、本発明の電子部品搬送装置の実施形態について説明する。
図13は、本発明の電子部品搬送装置の実施形態を示す斜視図である。図14は、図13に示す電子部品搬送装置が備える電子部品保持部の斜視図である。なお、以下では、説明の便宜上、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。
図13に示す電子部品搬送装置2000は、電子部品検査装置に適用されており、基台2100と、基台2100の側方に配置された支持台2200と、を有している。また、基台2100には、検査対象の電子部品Qが載置されてY軸方向に搬送される上流側ステージ2110と、検査済みの電子部品Qが載置されてY軸方向に搬送される下流側ステージ2120と、上流側ステージ2110と下流側ステージ2120との間に位置し、電子部品Qの電気的特性を検査する検査台2130と、が設けられている。なお、電子部品Qの例として、例えば、半導体、半導体ウェハー、CLDやOLED等の表示デバイス、水晶デバイス、各種センサー、インクジェットヘッド、各種MEMSデバイス等などが挙げられる。
また、支持台2200には、支持台2200に対してY軸方向に移動可能なYステージ2210が設けられており、Yステージ2210には、Yステージ2210に対してX軸方向に移動可能なXステージ2220が設けられており、Xステージ2220には、Xステージ2220に対してZ軸方向に移動可能な電子部品保持部2230が設けられている。
また、図14に示すように、電子部品保持部2230は、X軸方向およびY軸方向に移動可能な微調整プレート2231と、微調整プレート2231に対してZ軸まわりに回動可能な回動部2232と、回動部2232に設けられ、電子部品Qを保持する保持部2233と、を有している。また、電子部品保持部2230には、微調整プレート2231をX軸方向に移動させるための圧電アクチュエーター100(100x)と、微調整プレート2231をY軸方向に移動させるための圧電アクチュエーター100(100y)と、回動部2232をZ軸まわりに回動させるための圧電アクチュエーター100(100θ)と、が内蔵されている。なお、圧電アクチュエーター100は、圧電アクチュエーター100Aに代えることができる。
以上のような電子部品搬送装置2000は、前述したような「駆動装置」である圧電アクチュエーター100または100Aを備える。これにより、前述したように過大電圧による圧電素子4の破損を低減することで、電子部品搬送装置2000の信頼性を高めることができる。
(プリンター)
図15は、本発明のプリンターの実施形態を示す斜視図である。
図15に示すプリンター3000は、インクジェット記録方式のプリンターである。このプリンター3000は、装置本体3010と、装置本体3010の内部に設けられている印刷機構3020、給紙機構3030および制御部3040と、を備えている。
装置本体3010には、記録用紙Pを設置するトレイ3011と、記録用紙Pを排出する排紙口3012と、液晶ディスプレイ等の操作パネル3013とが設けられている。
印刷機構3020は、ヘッドユニット3021と、キャリッジモーター3022と、キャリッジモーター3022の駆動力によりヘッドユニット3021を往復動させる往復動機構3023と、を備えている。ヘッドユニット3021は、インクジェット式記録ヘッドであるヘッド3021aと、ヘッド3021aにインクを供給するインクカートリッジ3021bと、ヘッド3021aおよびインクカートリッジ3021bを搭載したキャリッジ3021cと、を有している。往復動機構3023は、キャリッジ3021cを往復移動可能に支持しているキャリッジガイド軸3023aと、キャリッジモーター3022の駆動力によりキャリッジ3021cをキャリッジガイド軸3023a上で移動させるタイミングベルト3023bと、を有している。
給紙機構3030は、互いに圧接している従動ローラー3031および駆動ローラー3032と、駆動ローラー3032を駆動する給紙モーターである圧電モーター200(圧電アクチュエーター100または100A)と、を有している。
制御部3040は、例えばパーソナルコンピュータ等のホストコンピュータから入力された印刷データに基づいて、印刷機構3020や給紙機構3030等を制御する。
このようなプリンター3000では、給紙機構3030が記録用紙Pを一枚ずつヘッドユニット3021の下部近傍へ間欠送りする。このとき、ヘッドユニット3021が記録用紙Pの送り方向とほぼ直交する方向に往復移動して、記録用紙Pへの印刷が行なわれる。
以上のようなプリンター3000は、前述したような「駆動装置」である圧電アクチュエーター100または100Aを備える。これにより、前述したように過大電圧による圧電素子4の破損を低減することで、プリンター3000の信頼性を高めることができる。なお、ヘッド3021aに本発明の駆動装置を適用することも可能である。例えば、ヘッド3021aが圧電駆動方式である場合、振動板を有する基板と、その基板上に配置されている圧電素子との間に、前述した実施形態のようなショットキー接合を基板とともに構成する第1金属部を設ければよい。
以上、本発明の駆動装置、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置およびプリンターを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では駆動装置をロボット、電子部品搬送装置およびプリンターに適用した構成について説明したが、駆動装置は、これら以外の各種電子デバイスにも適用することができる。
1…振動子、2…基板、2A1…基板、2A2…基板、3…基板、4…圧電素子、4A…圧電素子、4a…圧電素子、4b…圧電素子、4c…圧電素子、4d…圧電素子、4e…圧電素子、5…スペーサー、10…駆動回路、21…振動部、22…支持部、22A…支持部、23…接続部、23A…接続部、24…絶縁層、31…振動部、32…支持部、33…接続部、34…絶縁層、41…第1電極(駆動電極)、41a…第1電極(駆動電極)、41b…第1電極(駆動電極)、41c…第1電極(駆動電極)、41d…第1電極(駆動電極)、41e…第1電極(駆動電極)、42…圧電体、42A…圧電体、43…第2電極、51…凹部、60…電極(第2金属部)、60A…電極(第2金属部)、61…配線(第1金属部)、61a…配線(第1金属部)、61b…配線(第1金属部)、61c…配線(第1金属部)、61d…配線(第1金属部)、61e…配線(第1金属部)、62…配線、63…導電部、64…端子、71…接着剤、72…接着剤、73…接着剤、100…圧電アクチュエーター(駆動装置)、100A…圧電アクチュエーター(駆動装置)、100x…圧電アクチュエーター(駆動装置)、100y…圧電アクチュエーター(駆動装置)、100θ…圧電アクチュエーター(駆動装置)、110…凸部(力伝達部)、110A…凸部(力伝達部)、120…配線基板、121…基板、122…配線、200…圧電モーター、210…ローター、211…外周面、1000…ロボット、1010…ベース、1020…アーム、1030…アーム、1040…アーム、1050…アーム、1060…アーム、1070…アーム、1080…制御部、1090…エンドエフェクター、2000…電子部品搬送装置、2100…基台、2110…上流側ステージ、2120…下流側ステージ、2130…検査台、2200…支持台、2210…Yステージ、2220…Xステージ、2230…電子部品保持部、2231…微調整プレート、2232…回動部、2233…保持部、3000…プリンター、3010…装置本体、3011…トレイ、3012…排紙口、3013…操作パネル、3020…印刷機構、3021…ヘッドユニット、3021a…ヘッド、3021b…インクカートリッジ、3021c…キャリッジ、3022…キャリッジモーター、3023…往復動機構、3023a…キャリッジガイド軸、3023b…タイミングベルト、3030…給紙機構、3031…従動ローラー、3032…駆動ローラー、3040…制御部、Cp…キャパシタンス、Cs…キャパシタンス、O…回動軸、P…記録用紙、Q…電子部品、a…矢印、b…矢印

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置されている圧電素子と、
    前記圧電素子に電気的に接続され、かつ、前記基板とともにショットキー接合を構成している第1金属部と、を備えることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記圧電素子を駆動する駆動信号を生成する駆動回路を備え、
    前記圧電素子は、前記駆動信号が入力される駆動電極を有し、
    前記第1金属部は、前記駆動電極の少なくとも一部を兼ねている請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記基板と前記第1金属部との間には、半導体の酸化物で構成されている絶縁層が設けられている請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 前記絶縁層の厚さは、100nm以上10μm以下の範囲内にある請求項3に記載の駆動装置。
  5. 前記基板と前記圧電素子とが重なる方向から見た平面視で前記圧電素子とは異なる位置に配置され、前記基板とともにショットキー接合を構成している第2金属部を備える請求項1ないし4のいずれか1項に記載の駆動装置。
  6. 前記第2金属部は、グランド電位に電気的に接続されている請求項5に記載の駆動装置。
  7. 前記圧電素子からの駆動力を被駆動部に伝達する力伝達部を備える請求項1ないし6のいずれか1項に記載の駆動装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の駆動装置を備えることを特徴とする圧電モーター。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の駆動装置を備えることを特徴とするロボット。
  10. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の駆動装置を備えることを特徴とする電子部品搬送装置。
  11. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の駆動装置を備えることを特徴とするプリンター。
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