JP2018037507A - 振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置 - Google Patents

振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018037507A
JP2018037507A JP2016168963A JP2016168963A JP2018037507A JP 2018037507 A JP2018037507 A JP 2018037507A JP 2016168963 A JP2016168963 A JP 2016168963A JP 2016168963 A JP2016168963 A JP 2016168963A JP 2018037507 A JP2018037507 A JP 2018037507A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
detection
detection electrode
base
piezoelectric body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016168963A
Other languages
English (en)
Inventor
晃雄 小西
Akio Konishi
晃雄 小西
橋本 泰治
Taiji Hashimoto
泰治 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2016168963A priority Critical patent/JP2018037507A/ja
Publication of JP2018037507A publication Critical patent/JP2018037507A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

【課題】より大きい検出信号を出力することのできる振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置を提供する。【解決手段】振動子は、基部と、前記基部の振動を検出し、圧電体を有する振動検出部と、を備え、前記振動検出部は、前記圧電体に配置されている第1検出電極および第2検出電極を含む検出電極対を複数有している。また、前記振動検出部は、前記基部に配置されている。また、前記第1検出電極および前記第2検出電極は、櫛歯状に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置に関するものである。
従来から、圧電モーターとして特許文献1のような構成が知られている。特許文献1の圧電モーターは、ステーターとステーターに接着された圧電素子とを有しており、圧電素子を駆動させて発振回路の発振素子として利用すると共に、ピックアップ信号(検出信号)を検出して位相器により駆動回路自身に正帰還をかけて圧電モーターの共振周波数よりも大きな周波数で発振させるように構成されている。
特開昭63−202278号公報
しかしながら、引用文献1の圧電モーターの構成では検出信号が十分に得られない場合もあり、フィードバックの精度が低下するという問題がある。
本発明の目的は、より大きい検出信号を出力することのできる振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置を提供することにある。
上記目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の振動子は、基部と、
前記基部の振動を検出し、圧電体を有する振動検出部と、を備え、
前記振動検出部は、前記圧電体に配置されている第1検出電極および第2検出電極を含む検出電極対を複数有していることを特徴とする。
このように振動検出部が複数の検出電極対を有することで、より大きい検出信号を出力することができる。
本発明の振動子では、前記振動検出部は、前記基部に配置されていることが好ましい。
これにより、効果的に基部の振動に基づいた検出信号を出力することができる。
本発明の振動子では、前記振動検出部は、前記基部の端部に配置されていることが好ましい。
基部の端部は、基部の振動にそれほど寄与しない部分であるため、このような部分に振動検出部を配置することで、例えば、後述する振動部を基部の振動に寄与し易い場所に配置することができ、基部を効率的に振動させることができる。
本発明の振動子では、前記第1検出電極および前記第2検出電極は、櫛歯状に配置されていることが好ましい。
これにより、振動検出部の構成が簡単となると共に、振動検出部の小型化を図ることができる。
本発明の振動子では、前記第1検出電極および前記第2検出電極は、前記圧電体の前記基部とは反対側の面に配置されていることが好ましい。
これにより、第1検出電極および第2検出電極の配置(形成)が容易となる。
本発明の振動子では、前記圧電体は、前記検出電極対ごとに分割されており、
前記第1検出電極と前記第2検出電極との間に前記圧電体がそれぞれ配置されていることが好ましい。
これにより、第1検出電極および第2検出電極の配置(形成)が容易となる。
本発明の振動子では、前記圧電体の前記基部と前記圧電体とが重なる方向の幅は、前記基部の前記基部と前記圧電体とが重なる方向の幅よりも小さいことが好ましい。
これにより、振動子の小型化を図ることができる。
本発明の振動子では、前記基部を支持している支持部と、
前記基部と前記支持部とを接続している接続部と、を有し、
前記振動検出部は、前記接続部に配置されていることが好ましい。
これにより、効果的に、基部の振動を検出することができる。また、基部に振動検出部を配置しないことで、基部に後述する振動部をより大きく配置することができる。
本発明の振動子では、前記接続部は、前記基部の振動の節となる部分に接続されていることが好ましい。
これにより、基部の振動によって接続部が過剰に振動したり、接続部によって基部の振動が阻害されたりすることを抑制することができる。
本発明の振動子では、前記接続部は、前記基部を間に挟んで一対配置されており、
前記基部と前記振動検出部とが重なる方向から見た平面視で、一対の前記接続部の並び方向と交差する方向に沿って、前記検出電極対が配置されていることが好ましい。
これにより、基部の振動をより精度よく検出することができる。
本発明の振動子では、前記基部に配置されている複数の振動部を有し、
前記振動検出部からの信号に基づいて、前記複数の振動部のうちの少なくとも1つの前記振動部の駆動を制御する制御部を有することが好ましい。
これにより、基部を精度よく振動させることができる。
本発明の圧電アクチュエーターは、本発明の振動子と、
前記基部に接続されている凸部と、を有することを特徴とする。
これにより、高い駆動特性を有する圧電アクチュエーターが得られる。
本発明の圧電モーターは、本発明の振動子を備えることを特徴とする。
これにより、高い駆動特性を有する圧電モーターが得られる。
本発明のロボットは、本発明の振動子を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高いロボットが得られる。
本発明の電子部品搬送装置は、本発明の振動子を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子部品搬送装置が得られる。
本発明の第1実施形態に係る圧電モーターの全体構成を示す概略図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 振動検出部を示す平面図である。 振動検出部の別構成を示す断面図である。 圧電アクチュエーターを駆動させるための駆動電圧を示す図である。 図1に示す圧電モーターの駆動を説明する概略図である。 圧電アクチュエーターの回路系を示すブロック図である。 駆動信号と検出信号を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る振動検出部を示す平面図である。 図10に示す振動検出部の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る圧電モーターの全体構成を示す概略図である。 図12中のC−C線断面図である。 振動板の初期状態からのずれ量を示すグラフである。 本発明の第4実施形態に係る圧電モーターの全体構成を示す概略図である。 振動検知部を示す平面図である。 振動板が初期状態に対して位置ずれした状態を示す平面図である。 本発明の第5実施形態に係るロボットの斜視図である。 本発明の第6実施形態に係る電子部品搬送装置の斜視図である。 図19に示す電子部品搬送装置が有する電子部品保持部の斜視図である。 本発明の第7実施形態に係るプリンターの全体構成を示す概略図である。
以下、本発明の振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る圧電モーターについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧電モーターの全体構成を示す概略図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1中のB−B線断面図である。図4は、振動検出部を示す平面図である。図5は、振動検出部の別構成を示す断面図である。図6は、圧電アクチュエーターを駆動させるための駆動電圧を示す図である。図7は、図1に示す圧電モーターの駆動を説明する概略図である。図8は、圧電アクチュエーターの回路系を示すブロック図である。図9は、駆動信号と検出信号を示す図である。なお、以下では説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」とも言い、紙面奥側を「下」とも言う。
図1に示す圧電モーター200(超音波モーター)は、回動軸Oまわりに回転可能な被駆動部(従動部)としてのローター210と、ローター210の外周面211に当接する圧電アクチュエーター100と、を有している。このような圧電モーター200では、圧電アクチュエーター100を駆動(振動)させることで、ローター210を回動軸Oまわりに回転させることができる。なお、圧電モーター200の構成としては図1の構成に限定されない。例えば、本実施形態では、圧電アクチュエーター100により駆動される被駆動部として、回転移動するローター210を用いているが、これに限定されず、例えば、被駆動部として直線移動するものを用いてもよい。
また、圧電アクチュエーター100は、振動子1と、振動子1の振動板21(基部)に接続されている凸部110と、を有している。凸部110は、振動子1の駆動力をローター210に伝達するための部材であり、ローター210の外周面211に接触して設けられている。なお、以下では、説明の便宜上、圧電アクチュエーター100(振動子1)のローター210側を「先端側」と言い、反対側を「基端側」とも言う。
図1および図4に示すように、振動子1は、基部としての振動板21と、振動板21の振動を検出し、圧電体41を有する振動検出部4と、を備え、振動検出部4は、圧電体41に配置されている第1検出電極42および第2検出電極43を含む検出電極対44を複数有している。このように、振動子1は、複数の検出電極対44を有しているため、振動検出部4から例えば検出電極対44が1つの場合と比較して大きな検出信号を出力することができる。そのため、信号のS/N比が向上し、この検出信号を用いて精度よく振動子1の駆動を制御することができる。また、このような振動子1を備える圧電アクチュエーター100および圧電モーター200は、それぞれ、上述した効果を享受することができ、高い信頼性および高い駆動特性を発揮することができる。以下、このような振動子1について、詳細に説明する。
図1に示すように、振動子1は、基板2と、基板2に配置された振動部3および振動検出部4と、を有している。基板2は、基部としての振動板21と、振動板21を支持している支持部22と、振動板21と支持部22とを接続している一対の接続部23と、を有しており、振動板21に振動部3および振動検出部4が配置されている。
振動板21は、振動板21の厚さ方向から見た平面視で、略長方形状をなしている。また、支持部22は、振動板21の基端側を囲むようにU字形状となっている。また、一対の接続部23は、振動板21の幅方向両側に位置し、振動板21を両持ち支持するようにして振動板21と支持部22とを接続している。また、接続部23は、振動板21の振動の節となる部分に接続されている(図7参照)。これにより、振動板21の振動によって接続部23が過剰に振動し、振動板21の振動が接続部23を介して漏れてしまったり、接続部23によって振動板21の振動が阻害されたりすることを抑制することができる。
また、凸部110は、振動板21の先端部に接続されており、振動板21から先端側へ突出していると共に、その先端面がローター210の外周面211に接触している。このような凸部110を有することで、ローター210に振動板21の振動を効率的に伝達することができる。また、振動板21とローター210の接触を防止でき、振動板21の破損の可能性を低減することができる。このような凸部110は、振動板21と一体形成されている。ただし、凸部110は、振動板21と別体として形成され、接着剤等を介して振動板21に接続されていてもよい。
以上、振動板21、支持部22、接続部23および凸部110について説明したが、これらの形状や配置としては、その機能を発揮することができる限り、特に限定されない。
このような基板2は、シリコン基板(半導体基板)から形成されている。このような構成とすることで、基板2(振動板21)の構成が簡単となる。また、例えば、半導体プロセスを用いて振動板21上に振動部3および振動検出部4を形成することができるため、振動子1の製造が容易となる。なお、図示しないが、振動板21の表面には絶縁層が設けられている。例えば、振動板21としてシリコン基板を用いる場合、絶縁層は、シリコン基板の表面を熱酸化して形成した酸化シリコンで構成することができる。
次に、振動部3について説明する。図1に示すように、振動部3は、振動板21の一方の面側に配置されており、複数(5つ)の振動部3a、3b、3c、3d、3eを含んでいる。振動部3eは、振動板21の幅方向の中央部において、振動板21の長手方向に沿って配置されている。この振動部3eに対して振動板21の幅方向の一方側には振動部3a、3bが振動板21の長手方向に沿って配置され、他方側には振動部3c、3dが振動板21の長手方向に沿って配置されている。ただし、振動部の数や配置は、特に限定されない。
また、振動部3a、3b、3c、3d、3eは、圧電素子で構成されており、図2および図3に示すように、それぞれ、振動板21上に設けられた第1電極31と、第1電極31上に設けられた圧電体32と、圧電体32上に設けられた第2電極33と、を有している。第1電極31は、振動部3a、3b、3c、3d、3eに共通して設けられた共通電極である。一方、第2電極33は、振動部3a、3b、3c、3d、3eごとに個別に設けられた個別電極である。また、圧電体32は、振動部3a、3b、3c、3d、3eに共通して一体的に設けられている。なお、圧電体32は、振動部3a、3b、3c、3d、3eごとに個別に設けられていてもよい。また、本実施形態とは逆に、第1電極31が振動部3a、3b、3c、3d、3eごとに個別に設けられ、第2電極33が振動部3a、3b、3c、3d、3eに共通して設けられていてもよい。
第1電極31および第2電極33の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、銅(Cu)等の金属材料や、チタン(Ti)/タングステン(W)、アルミニウム(Al)/銅(Cu)等の合金材料が用いられる。また、第1電極31および第2電極33は、それぞれ、蒸着、スパッタリング、めっき(特に、無電解めっき)等により形成することができる。後述する第1検出電極42および第2検出電極43についても同様である。
圧電体32は、振動板21の厚さ方向に沿った方向の電界が印加されることにより振動板21の長手方向に沿った方向に伸縮する。圧電体32の構成材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、タングステン酸ナトリウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)、メタニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の圧電セラミックスを用いることができる。圧電セラミックスで構成された圧電体32は、例えば、バルク材料から形成してもよいし、ゾル−ゲル法やスパッタリング法を用いて形成してもよい。なお、圧電体32の構成材料としては、上述した圧電セラミックスの他にも、ポリフッ化ビニリデン、水晶等を用いてもよい。後述する圧電体41についても同様である。
次に、振動検出部4について説明する。図1に示すように、振動検出部4は、振動板21に配置されている。そのため、振動板21の振動が効果的に振動検出部4に伝達され、振動検出部4から高い精度の検出信号を出力することができる。そのため、振動板21の振動をより精度よく検出することができる。さらには、本実施形態では、振動検出部4は、振動板21の端部に配置されている。より具体的には、振動検出部4は、振動板21の先端部の幅方向の一方側(図1中の左側)に偏在し、振動部3aの先端側に配置されている。振動板21の端部は、振動板21の振動にそれほど寄与しない部分(言い換えると、当該部分を振動部によって振動させても効率的に振動板21を振動させることができない部分)である。そのため、このような部分に振動検出部4を配置することで、振動検出部4に邪魔されることなく、振動部3a、3b、3c、3d、3eを、振動板21の振動に寄与し易い場所である中央部に配置することができるため、振動部3a、3b、3c、3d、3eによって振動板21を効率的に振動させることができる。
このような振動検出部4は、図4に示すように、振動板21上に設けられた圧電体41と、圧電体41の上面(振動板21とは反対側の面)に設けられた第1検出電極42および第2検出電極43と、を有している。また、第1検出電極42は、櫛歯状に配置されており、振動板21の幅方向に延在すると共に振動板21の長手方向に沿って並んで配置された複数の櫛歯部421を有している。同様に、第2検出電極43は、櫛歯状に配置されており、振動板21の幅方向に延在すると共に振動板21の長手方向に沿って並んで配置された複数の櫛歯部431を有している。そして、隣り合う一対の櫛歯部421の間に1本の櫛歯部431が位置するように第1検出電極42および第2検出電極43が配置され、隣り合う櫛歯部421、431が検出電極対44を構成する。そのため、本実施形態では、複数の検出電極対44が振動板21の長手方向に沿って配置された構成となっている。このように、第1検出電極42および第2検出電極43が櫛歯状に配置されており、これにより、振動検出部4の構成が簡単となると共に、振動検出部4の小型化を図ることができる。すなわち、より小さいスペースからより大きい検出信号を出力することができる。また、第1検出電極42および第2検出電極43は、圧電体41の上面(振動板21とは反対側の面)に配置されており、これにより、第1検出電極42および第2検出電極43の配置(形成)が容易となる。なお、第1、第2検出電極42、43は、それぞれ、圧電体41の下面に配置されていてもよい。
このような振動検出部4では、検出電極対44と、検出電極対44の間に位置する圧電体41とによってキャパシタ40が形成されている。そして、振動板21の振動によって圧電体41が撓むと、この撓みによって圧電体41から発生した電荷が検出電極対44(第1検出電極42と第2検出電極43との間)から検出信号として出力され、この検出信号を用いて精度よく振動子1の振動を検出することができる。上述したように、振動検出部4は、複数の検出電極対44を有しているため、各検出電極対44から出力される検出信号を足し合せることができ、例えば検出電極対44が1つの場合と比較して大きな検出信号を出力することができる。そのため、信号のS/N比が向上し、振動子1の振動をより精度よく検出することができる。なお、検出電極対44から検出信号を取り出せるように、圧電体41には事前に分極処理が施されている。
ここで、例えば、図5に示すように、第1検出電極42と第2検出電極43が圧電体41を介して圧電体41の厚さ方向に対向配置されている場合、圧電体41の厚さTが薄い程、キャパシタ40の電気容量(静電容量)が大きくなるため、発生した電荷が外部へ放出され難くなり、結果として振動検出部4から出力される検出信号が小さくなる。反対に、厚さTが厚い程、キャパシタ40の電気容量が小さくなるため、発生した電荷が外部へ放出され易くなり、結果として振動検出部4から出力される検出信号が大きくなる。このように、第1検出電極42と第2検出電極43が圧電体41を介して圧電体41の厚さ方向に対向配置されていると、振動検出部4から出力される検出信号の強度が圧電体41の厚さTに依存してしまい、特に、圧電体41の厚さTが薄い場合(例えば、圧電体41をゾル−ゲル法やスパッタリング法を用いて成膜した薄膜とする場合)には、十分な強度の検出信号が得られないおそれがある。これに対して、本実施形態のように、第1検出電極42と第2検出電極43が圧電体41の面方向に並んで配置されていると、圧電体41の厚さTとは関係なく、櫛歯部421と櫛歯部431との離間距離Dを調整することでキャパシタ40の電気容量を調整することができる。そのため、キャパシタ40の設計が容易となる。特に、圧電体41は、圧電体32と一括形成される場合が多く、圧電体41の厚さは、圧電体32の厚さに揃えられるのが通常である。すなわち、駆動に用いられ振動部3の圧電体32の厚さが優先的に設定されるため、圧電体41の厚さTを振動検出部4の特性に合わせて設定することはできない。そのため、圧電体41の厚さTに依存しない本実施形態の構成によれば、優れた検出特性を有する振動検出部4が得られる。
ここで、圧電体41の厚さT(振動板21と圧電体41とが重なる方向の幅)は、振動板21の厚さt(振動板21と圧電体41とが重なる方向の幅)よりも小さいことが好ましい(図5参照)。すなわち、T<tの関係を満足することが好ましい。これにより、圧電体41が十分に薄くなり、上述した効果(圧電体41の厚さTとは関係なくキャパシタ40の電気容量を調整することができるという効果)をより顕著に発揮することができる。また、振動子1の小型化を図ることができる。より具体的には、圧電体41の厚さTは、0.7μm以上、5μm以下であることが好ましい。これにより、薄膜で構成された圧電体41(例えば、ゾル−ゲル法やスパッタリング法等で成膜された薄膜からなる圧電体41)となり、上述した効果をより顕著に発揮することができる。
また、圧電体41の厚さTおよび櫛歯部421と櫛歯部431との離間距離D(図4参照)が、T<Dなる関係を満足することが好ましい。これにより、離間距離Dを十分に大きくすることができ、振動検出部4から出力される検出信号を十分に大きくすることができる。ここで、離間距離Dを大きくし、キャパシタ40の電気容量を小さくすると、C=Q/Vの関係(Cは電気容量(静電容量)、Qは電荷、Vは電位)から明らかなように電荷が小さくなり、振動検出部4から出力される検出信号が小さくなる。そこで、本実施形態では、櫛歯部421および櫛歯部431を長尺状に延在させることで電極の面積を大きくし、電荷を大きく確保している。これにより、振動検出部4から出力される検出信号の強度を高めることができる。
以上のような振動子1(圧電モーター200)の作動の一例を説明する。ただし、振動子1の作動方法は、以下の方法に限定されない。例えば、図6に示すように、振動部3a、3dと振動部3b、3cと振動部3eとに、それぞれ、位相の異なる同じ周波数の駆動信号(交番電圧)を印加する。振動部3a、3dに印加する駆動信号V1は、振動部3b、3cに印加する駆動信号V2に対して位相が30°ずれており、振動部3eに印加する駆動信号V3は、振動部3b、3cに印加する駆動信号V2に対して位相が180°ずれている。このような駆動信号を各振動部3a、3b、3c、3d、3eに印加すると、図7に示すように、各振動部3a、3b、3c、3d、3eがそれぞれ伸縮して振動板21がその面内方向でS字形状に屈曲変形(長手方向へ伸縮変形すると共に幅方向へ2次の屈曲変形)し、凸部110の先端が矢印Aで示すように楕円運動する。その結果、ローター210は、その回動軸Oまわりに矢印B方向に回転する。なお、振動部3a、3dに印加する駆動信号V1を振動部3b、3cに印加する駆動信号V2に対して位相を210°ずらすことで、ローター210を逆回転させることができる。
次に、振動検出部4から出力される検出信号を用いた振動子1の制御方法について説明する。ただし、制御方法は、以下に説明する方法に限定されない。
図8に示すように、振動子1は、振動板21に配置されている複数の振動部3a、3b、3c、3d、3eを有しており、振動検出部4からの信号(検出信号)に基づいて、複数の振動部3a、3b、3c、3d、3eのうちの少なくとも1つの振動部の駆動を制御する制御部5を有している。制御部5は、例えば、次のような制御を行う。図9に、振動部3a、3b、3c、3d、3eに印加する駆動信号Vと、振動検出部4から出力される検出信号Sとを示す。図9を基に説明すれば、1つの制御方法として、制御部5は、検出信号Sの振幅Wが最も大きくなるように、駆動信号Vの周波数を変化させる制御を行う。すなわち、検出信号Sの振幅Wの最大値を追尾するように、駆動信号Vの周波数を経時的に細かく変化させる。検出信号Sが大きくなれば、振動板21の振幅も大きくなるため、ローター210をより効率的に回転させることができる。また、別の制御方法として、制御部5は、駆動信号Vと検出信号Sとの位相差Lが90°となるように、駆動信号Vの周波数を変化させる制御を行う。駆動信号Vと検出信号Sとの位相差Lが90°のときに、振動板21の振幅が大きくなることが見出されたため、このような制御を行うことで、ローター210をより効率的に回転させることができる。このように、制御部5によれば、振動板21を精度よくかつ効率的に振動させることができる。
以上、第1実施形態について説明した。なお、本実施形態では、振動部3が振動板21の一方の面に配置されているが、これに限定されず、振動部3が振動板21の両面に配置されていてもよい。振動検出部4についても同様である。また、振動子1は、本実施形態の構造体を2つ用意し、互いに振動部3側を対向させて接合した構成であってもよい。また、この接合した接合体を複数枚積層させた構成であってもよい。また、本実施形態では、振動部3と振動検出部4とが振動板21の同じ側の面に配置されているが、これらの配置は、特に限定されず、振動部3と振動検出部4とが振動板21の異なる面に配置されていてもよい。後述する実施形態についても同様である。
また、本実施形態では、櫛歯部421、431が、振動板21の幅方向に延在すると共に振動板21の長手方向に沿って並んで配置された構成について説明したが、櫛歯部421、431の配置としては、圧電体41から電荷を取り出すことができれば特に限定されず、例えば、振動板21の長手方向に延在すると共に振動板21の幅方向に沿って並んで配置された構成となっていてもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る圧電モーターについて説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る振動検出部を示す平面図である。図11は、図10に示す振動検出部の断面図である。
本実施形態は、振動検出部の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図10および図11において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図10および図11に示すように、本実施形態の振動検出部4では、圧電体41は、検出電極対44ごとに分割されており、第1検出電極42と第2検出電極43との間に圧電体41がそれぞれ配置されている。すなわち、第1検出電極42および第2検出電極43は、それぞれ、圧電体41を間に挟んで、圧電体41の側面に配置されている。より具体的には、圧電体41は、振動板21の長手方向に沿って複数に分割されており、各圧電体41は、振動板21の幅方向に延在する長手形状となっている。また、各圧電体41の側面は、傾斜面となっており、その側面に第1検出電極42の櫛歯部421および第2検出電極43の櫛歯部431を半導体プロセスによって成膜し易くなっている。また、櫛歯部421、431は、圧電体41の側面から圧電体41の上面および振動板21の上面に跨って配置されている。このような構成によれば、第1検出電極42および第2検出電極43の配置(形成)が容易となると共に、例えば、前述した第1実施形態と比較して、圧電体41の電荷をより効率的に取り出すことができる。なお、隣り合う圧電体41の離間距離としては、特に限定されないが、例えば、10μm以上、30μm以下程度であることが好ましい。このような範囲を満足することで、圧電体41の分極処理(ボーリング)時に印加する電圧が高くなり過ぎることを抑制することができる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る圧電モーターについて説明する。
図12は、本発明の第3実施形態に係る圧電モーターの全体構成を示す概略図である。図13は、図12中のC−C線断面図である。図14は、振動板の初期状態からのずれ量を示すグラフである。
本実施形態は、振動軌跡を調整する振動調整部をさらに有すること以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図12ないし図14において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図12に示すように、本実施形態の振動子1(圧電アクチュエーター100)は、振動板21に配置されている振動調整部6を有している。振動調整部6は、凸部110の振動軌跡が理想的な軌跡(楕円軌跡)となるように、振動板21の振動を調整する機能を有している。また、振動調整部6は、振動板21の初期状態からのズレを小さくする機能も有している。
このような振動調整部6は、圧電素子で構成されており、図13に示すように、振動板21上に設けられた第1電極61と、第1電極61上に設けられた圧電体62と、圧電体62上に設けられた第2電極63と、を有している。なお、第1電極61は、第1電極31と共通して設けられており、圧電体62は、圧電体32と共通して設けられている。これにより、第1電極61および圧電体62を第1電極31および圧電体32と一括形成することができるため、第1電極61および圧電体62の形成が容易となる。このような振動調整部6は、第1電極61と第2電極63との間に振動調整用の信号(電圧)を印加することで伸縮し、この伸縮の仕方(周波数、振幅等)を変化させることで、振動板21の振動を調整することができる。
特に、本実施形態では、振動調整部6は、振動板21の長手方向(図12中の上下方向)の中央部に配置されている。振動板21の長手方向の中央部は、前述したように、振動板21の振動に寄与し易い場所である。そのため、このような部分に振動調整部6を配置することで、振動調整部6の振動が振動板21の振動に及ぼす影響を高めることができ、より効果的に、振動板21の振動を調整することができる。さらには、振動調整部6は、振動板21の幅方向の一方側に偏在して配置されている。そのため、振動調整部6の振動によって、振動板21の振動バランスを崩し易くなり、より効果的に、振動板21の振動を調整することができる。
次に、この振動調整部6を用いた振動子1の具体的な制御方法について説明する。ただし、制御方法は、以下に説明する方法に限定されない。
図14は、圧電モーター200を長時間使用した際の振動板21(凸部110)の初期状態からのずれ量を示すグラフであり、鎖線が振動調整部6を使用しない場合であり、実線が振動調整部6を使用した場合である。図14の鎖線から分かるように、圧電モーター200を長時間使用すると、振動板21は、接続部23の支持力に対抗しながらローター210の回転方向側に徐々に傾いていき、その傾きが所定値に達したところで、接続部23の支持力(復元力)に対抗できなくなり、一気に初期状態を通り越して反対側へ傾いた状態へと変化する。このような振動板21のズレにより、凸部110の振動軌跡が理想的な楕円軌跡からずれてしまったり、凸部110とローター210との摩擦力が変動してスティックスリップ(摩擦力が足りずに凸部110がローター210に対して滑ってしまう現象)やそれに伴う騒音を招いてしまったりし、圧電モーター200の特性が低下してしまう。そこで、図14の実線で示すように、例えば、振動板21が初期状態に対して所定値以下のズレ量に収まるように振動調整部6を駆動させ、初期状態に対するズレ量を小さくするような制御を行う。このような制御によれば、経時的に振動板21の初期状態からのずれを小さく抑えることができ、凸部110の振動軌跡が理想的な軌跡(楕円軌跡)に近づくと共に、スティックスリップやそれに伴う騒音を抑制することができる。
なお、振動板21の初期状態からのズレ量を検出する方法としては、特に限定されないが、例えば、次のような方法を用いることができる。振動板21の位置が初期状態からずれるに連れて、振動検出部4から出力される検出信号に含まれる振動板21の駆動周波数以外の周波数成分が大きくなる。そのため、検出信号から駆動周波数以外の周波数成分の信号を取り出し、取り出した信号の強度に基づいて、振動板21の初期状態からのズレ量を検出することができる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る圧電モーターについて説明する。
図15は、本発明の第4実施形態に係る圧電モーターの全体構成を示す概略図である。図16は、振動検知部を示す平面図である。図17は、振動板が初期状態に対して位置ずれした状態を示す平面図である。
本実施形態は、振動板の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図15ないし図17において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図15に示すように、本実施形態の振動子1は、振動板21と、振動板21を支持している支持部22と、振動板21と支持部22とを接続している接続部23と、を有している。そして、振動検出部4は、接続部23に配置されている。このように、接続部23に振動検出部4を配置することで、例えば第1実施形態のように振動板21に振動検出部4を配置した構成と比較して、振動板21のより広い領域に振動部3を配置することができるため、振動部3によって振動板21をより効率的に振動させることができる。また、接続部23に振動検出部4を配置しても、効果的に振動板21の振動(特に、振動板21の初期状態からのずれ量)を検出することができる。
図16に示すように、接続部23は、前述したように、振動板21を間に挟んで一対配置されており、振動板21と振動検出部4とが重なる方向から見た平面視で、一対の接続部23の並び方向Xと交差(本実施形態では直交)する方向Yに沿って、検出電極対44が配置されている。
具体的には、振動検出部4は、複数の検出部4a、4b、4c、4dを含んでいる。そして、これら検出部4a、4b、4c、4dのうち、検出部4a、4bは、一方の接続部23上に方向Yに沿って配置されている。そして、検出部4a、4bは、接続部23上に設けられた第1検出電極42と、第1検出電極42上に設けられた圧電体41と、圧電体41上に設けられた第2検出電極43と、を有している。第1検出電極42は、検出部4a、4bに共通して設けられた共通電極である。一方、第2検出電極43は、検出部4a、4bごとに個別に設けられた個別電極である。また、圧電体41は、検出部4a、4bに共通して一体的に設けられている。なお、圧電体41は、検出部4a、4bごとに個別に設けられていてもよい。また、本実施形態とは逆に、第1検出電極42が検出部4a、4bごとに個別に設けられ、第2検出電極43が検出部4a、4bに共通して設けられていてもよい。
一方、検出部4c、4dは、他方の接続部23上に方向Yに沿って配置されている。そして、検出部4c、4dは、接続部23上に設けられた第1検出電極42と、第1検出電極42上に設けられた圧電体41と、圧電体41上に設けられた第2検出電極43と、を有している。第1検出電極42は、検出部4c、4dに共通して設けられた共通電極である。一方、第2検出電極43は、検出部4c、4dごとに個別に設けられた個別電極である。また、圧電体41は、検出部4c、4dに共通して一体的に設けられている。なお、圧電体41は、検出部4c、4dごとに個別に設けられていてもよい。また、本実施形態とは逆に、第1検出電極42が検出部4c、4dごとに個別に設けられ、第2検出電極43が検出部4c、4dに共通して設けられていてもよい。
このような構成の振動検出部4は、次のようにして振動板21の振動(特に、振動板21の初期状態からのずれ量)を検出することができる。ただし、検出方法としては、以下の方法に限定されない。図17に、初期状態から面方向にずれた状態の振動板21を示す。この状態では、検出部4a、4bが配置されている接続部23の前方部分が伸張し、後方部分が収縮するため、検出部4aから出力される検出信号と検出部4bから出力される検出信号が反対の極性となる(ここでは、検出部4aから出力される検出信号がプラスとなり、検出部4bから出力される検出信号がマイナスとなる)。同様に、検出部4c、4dが配置されている接続部23の前方部分が収縮し、後方部分が伸張するため、検出部4cから出力される検出信号と検出部4dから出力される検出信号が反対の極性となる(ここでは、検出部4cから出力される検出信号がマイナスとなり、検出部4dから出力される検出信号がプラスとなる)。すなわち、対角線上にある検出部同士(4aと4d、4b、4c)が同じ極性を有し、一方の対角線上にある検出部4a、4dと他方の対角線上にある検出部4b、4cとが反対の極性を有している。そのため、例えば、検出部4a、4dの信号を加算する共に、検出部4b、4cの信号を加算し、これら加算後の2つの信号の差分を取った信号(すなわち、(4a+4d)−(4b+4c))を得れば、この信号の極性と強度に基づいて振動板21の初期状態からの面方向のずれ量を検出することができる。
以上のように、このような振動検出部4によれば、振動板21の振動をより精度よく検出することができる。
ここで、振動板21は、上述した面方向のずれに加えて、図15に示すように、接続部23を回転軸Jとして回転し、その厚さ方向に変位する場合もある。この場合は、各検出部4a、4b、4c、4dからは、振動板21の面方向の変位に起因する信号と、振動板21の厚さ方向の変位に起因する信号とが重畳した検出信号が出力される。しかしながら、振動板21が厚さ方向に変位すると各接続部23が回転軸Jまわりに捩じれるため、検出部4a、4cから出力される検出信号が同極となり、検出部4b、4dから出力される検出信号が同極でかつ検出部4a、4cから出力される検出信号と反対の極となる。そのため、上述した(4a+4d)−(4b+4c)を求める際に、振動板21の厚さ方向の変位に起因する信号をキャンセルすることができる。そのため、このような場合によっても、振動板21の初期状態からの面方向のずれ量を精度よく検出することができる。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係るロボットについて説明する。
図18は、本発明の第5実施形態に係るロボットの斜視図である。
図18に示すロボット1000は、精密機器やこれを構成する部品(対象物)の給材、除材、搬送および組立等の作業を行うことができる。ロボット1000は、6軸ロボットであり、床や天井に固定されるベース1010と、ベース1010に回動自在に連結されたアーム1020と、アーム1020に回動自在に連結されたアーム1030と、アーム1030に回動自在に連結されたアーム1040と、アーム1040に回動自在に連結されたアーム1050と、アーム1050に回動自在に連結されたアーム1060と、アーム1060に回動自在に連結されたアーム1070と、これらアーム1020、1030、1040、1050、1060、1070の駆動を制御するロボット制御部1080と、を有している。また、アーム1070にはハンド接続部が設けられており、ハンド接続部にはロボット1000に実行させる作業に応じたエンドエフェクター1090が装着される。また、各関節部のうちの全部または一部には圧電モーター200(振動子1)が搭載されており、この圧電モーター200の駆動によって各アーム1020、1030、1040、1050、1060、1070が回動する。なお、各圧電モーター200の駆動は、ロボット制御部1080によって制御される。
このようなロボット1000は、圧電モーター200(振動子1)を備えている。そのため、上述した振動子1の効果を享受することができ、優れた信頼性を発揮することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る電子部品搬送装置について説明する。
図19は、本発明の第6実施形態に係る電子部品搬送装置の斜視図である。図20は、図19に示す電子部品搬送装置が有する電子部品保持部の斜視図である。なお、以下では、説明の便宜上、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。
図19に示す電子部品搬送装置2000は、電子部品検査装置に適用されており、基台2100と、基台2100の側方に配置された支持台2200と、を有している。また、基台2100には、検査対象の電子部品Qが載置されてY軸方向に搬送される上流側ステージ2110と、検査済みの電子部品Qが載置されてY軸方向に搬送される下流側ステージ2120と、上流側ステージ2110と下流側ステージ2120との間に位置し、電子部品Qの電気的特性を検査する検査台2130と、が設けられている。なお、電子部品Qの例として、例えば、半導体、半導体ウェハー、CLDやOLED等の表示デバイス、水晶デバイス、各種センサー、インクジェットヘッド、各種MEMSデバイス等などが挙げられる。
また、支持台2200には、支持台2200に対してY軸方向に移動可能なYステージ2210が設けられており、Yステージ2210には、Yステージ2210に対してX軸方向に移動可能なXステージ2220が設けられており、Xステージ2220には、Xステージ2220に対してZ軸方向に移動可能な電子部品保持部2230が設けられている。また、図20に示すように、電子部品保持部2230は、X軸方向およびY軸方向に移動可能な微調整プレート2231と、微調整プレート2231に対してZ軸まわりに回動可能な回動部2232と、回動部2232に設けられ、電子部品Qを保持する保持部2233と、を有している。また、電子部品保持部2230には、微調整プレート2231をX軸方向に移動させるための圧電アクチュエーター100(100x)と、微調整プレート2231をY軸方向に移動させるための圧電アクチュエーター100(100y)と、回動部2232をZ軸まわりに回動させるための圧電アクチュエーター100(100θ)と、が内蔵されている。
このような電子部品搬送装置2000は、圧電アクチュエーター100(振動子1)を備えている。そのため、上述した振動子1の効果を享受することができ、優れた信頼性を発揮することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の圧電モーター(振動子)をプリンターに適用した場合の第7実施形態について説明する。
図21は、本発明の第7実施形態に係るプリンターの全体構成を示す概略図である。
図21に示すプリンター3000は、装置本体3010と、装置本体3010の内部に設けられている印刷機構3020、給紙機構3030および制御部3040と、を備えている。
装置本体3010には、記録用紙Pを設置するトレイ3011と、記録用紙Pを排出する排紙口3012と、液晶ディスプレイ等の操作パネル3013とが設けられている。
印刷機構3020は、ヘッドユニット3021と、キャリッジモーター3022と、キャリッジモーター3022の駆動力によりヘッドユニット3021を往復動させる往復動機構3023と、を備えている。
ヘッドユニット3021は、インクジェット式記録ヘッドであるヘッド3021aと、ヘッド3021aにインクを供給するインクカートリッジ3021bと、ヘッド3021aおよびインクカートリッジ3021bを搭載したキャリッジ3021cと、を有している。
往復動機構3023は、キャリッジ3021cを往復移動可能に支持しているキャリッジガイド軸3023aと、キャリッジモーター3022の駆動力によりキャリッジ3021cをキャリッジガイド軸3023a上で移動させるタイミングベルト3023bと、を有している。
給紙機構3030は、互いに圧接している従動ローラー3031および駆動ローラー3032と、駆動ローラー3032を駆動する給紙モーターである圧電モーター200と、を有している。
制御部3040は、例えばパーソナルコンピュータ等のホストコンピュータから入力された印刷データに基づいて、印刷機構3020や給紙機構3030等を制御する。
このようなプリンター3000では、給紙機構3030が記録用紙Pを一枚ずつヘッドユニット3021の下部近傍へ間欠送りする。このとき、ヘッドユニット3021が記録用紙Pの送り方向とほぼ直交する方向に往復移動して、記録用紙Pへの印刷が行なわれる。
このようなプリンター3000は、圧電モーター200(振動子1)を備えている。そのため、上述した振動子1の効果を享受することができ、優れた信頼性を発揮することができる。
以上、本発明の振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、圧電アクチュエーターをロボットや電子部品搬送装置に適用した構成について説明したが、圧電アクチュエーターは、これら以外の各種電子デバイスに適用することができる。より具体的には、例えば、圧電アクチュエーターは、プリンターの紙送りローラーの駆動源、プリンターのインクジェットヘッドの駆動源等に適用することができる。
1…振動子、2…基板、21…振動板、22…支持部、23…接続部、3…振動部、3a、3b、3c、3d、3e…振動部、31…第1電極、32…圧電体、33…第2電極、4…振動検出部、4a、4b、4c、4d…検出部、40…キャパシタ、41…圧電体、42…第1検出電極、421…櫛歯部、43…第2検出電極、431…櫛歯部、44…検出電極対、5…制御部、6…振動調整部、61…第1電極、62…圧電体、63…第2電極、100、100x、100y、100θ…圧電アクチュエーター、110…凸部、200…圧電モーター、210…ローター、211…外周面、1000…ロボット、1010…ベース、1020、1030、1040、1050、1060、1070…アーム、1080…ロボット制御部、1090…エンドエフェクター、2000…電子部品搬送装置、2100…基台、2110…上流側ステージ、2120…下流側ステージ、2130…検査台、2200…支持台、2210…Yステージ、2220…Xステージ、2230…電子部品保持部、2231…微調整プレート、2232…回動部、2233…保持部、3000…プリンター、3010…装置本体、3011…トレイ、3012…排紙口、3013…操作パネル、3020…印刷機構、3021…ヘッドユニット、3021a…ヘッド、3021b…インクカートリッジ、3021c…キャリッジ、3022…キャリッジモーター、3023…往復動機構、3023a…キャリッジガイド軸、3023b…タイミングベルト、3030…給紙機構、3031…従動ローラー、3032…駆動ローラー、3040…制御部、P…記録用紙、D…離間距離、J…回転軸、O…回動軸、Q…電子部品、S…検出信号、V、V1、V2、V3…駆動信号、X…方向、Y…方向

Claims (15)

  1. 基部と、
    前記基部の振動を検出し、圧電体を有する振動検出部と、を備え、
    前記振動検出部は、前記圧電体に配置されている第1検出電極および第2検出電極を含む検出電極対を複数有していることを特徴とする振動子。
  2. 前記振動検出部は、前記基部に配置されている請求項1に記載の振動子。
  3. 前記振動検出部は、前記基部の端部に配置されている請求項2に記載の振動子。
  4. 前記第1検出電極および前記第2検出電極は、櫛歯状に配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の振動子。
  5. 前記第1検出電極および前記第2検出電極は、前記圧電体の前記基部とは反対側の面に配置されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動子。
  6. 前記圧電体は、前記検出電極対ごとに分割されており、
    前記第1検出電極と前記第2検出電極との間に前記圧電体がそれぞれ配置されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動子。
  7. 前記圧電体の前記基部と前記圧電体とが重なる方向の幅は、前記基部の前記基部と前記圧電体とが重なる方向の幅よりも小さい請求項1ないし5のいずれか1項に記載の振動子。
  8. 前記基部を支持している支持部と、
    前記基部と前記支持部とを接続している接続部と、を有し、
    前記振動検出部は、前記接続部に配置されている請求項1に記載の振動子。
  9. 前記接続部は、前記基部の振動の節となる部分に接続されている請求項8に記載の振動子。
  10. 前記接続部は、前記基部を間に挟んで一対配置されており、
    前記基部と前記振動検出部とが重なる方向から見た平面視で、一対の前記接続部の並び方向と交差する方向に沿って、前記検出電極対が配置されている請求項8または9に記載の振動子。
  11. 前記基部に配置されている複数の振動部を有し、
    前記振動検出部からの信号に基づいて、前記複数の振動部のうちの少なくとも1つの前記振動部の駆動を制御する制御部を有する請求項1ないし10のいずれか1項に記載の振動子。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動子と、
    前記基部に接続されている凸部と、を有することを特徴とする圧電アクチュエーター。
  13. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動子を備えることを特徴とする圧電モーター。
  14. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動子を備えることを特徴とするロボット。
  15. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動子を備えることを特徴とする電子部品搬送装置。
JP2016168963A 2016-08-31 2016-08-31 振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置 Pending JP2018037507A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016168963A JP2018037507A (ja) 2016-08-31 2016-08-31 振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016168963A JP2018037507A (ja) 2016-08-31 2016-08-31 振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018037507A true JP2018037507A (ja) 2018-03-08

Family

ID=61566434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016168963A Pending JP2018037507A (ja) 2016-08-31 2016-08-31 振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018037507A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7559499B2 (ja) 2020-10-27 2024-10-02 セイコーエプソン株式会社 圧電駆動装置及びロボット

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7559499B2 (ja) 2020-10-27 2024-10-02 セイコーエプソン株式会社 圧電駆動装置及びロボット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6828342B2 (ja) 圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置、プリンターおよび圧電アクチュエーターの製造方法
US10179405B2 (en) Piezoelectric drive device, robot, and drive method thereof
CN107800324B (zh) 振子及制造方法、压电致动器及电机、机器人及输送装置
CN110784122B (zh) 压电驱动装置、机器人以及打印机
US10811998B2 (en) Driving device, piezoelectric motor, robot, electronic-component conveying device, and printer
JP6442913B2 (ja) 圧電駆動装置、ロボット、及び、それらの駆動方法
US11233465B2 (en) Piezoelectric drive device, robot, and printer
US10097111B2 (en) Piezoelectric drive device and robot
JP2018037507A (ja) 振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置
US11203040B2 (en) Piezoelectric driving device, driving method of piezoelectric driving device, and robot
JP2018057148A (ja) 振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置およびプリンター
JP2020036506A (ja) 圧電駆動装置、ロボットおよびプリンター
JP2016040990A (ja) 圧電駆動装置、ロボット、及び、それらの駆動方法
JP2016143755A (ja) 圧電素子駆動回路、及び、ロボット
JP6592993B2 (ja) 圧電駆動装置及びロボット
JP2018074011A (ja) 圧電駆動装置、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置、プリンターおよび圧電駆動装置の製造方法
JP2019146435A (ja) 圧電駆動装置、圧電アクチュエーターの制御方法、ロボット、電子部品搬送装置、プリンターおよびプロジェクター
JP2019114671A (ja) 圧電アクチュエーター、圧電駆動装置、ロボット、電子部品搬送装置、プリンターおよびプロジェクター
JP2018019540A (ja) 圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボットおよび電子部品搬送装置
JP2018037829A (ja) 振動子、圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置および振動子の製造方法
JP2019083628A (ja) 圧電駆動装置、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置、プリンターおよびプロジェクター
JP2018074773A (ja) 駆動装置、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置およびプリンター
JP2019146365A (ja) 圧電アクチュエーター、圧電駆動装置、ロボット、電子部品搬送装置、プリンターおよびプロジェクター
JP2020191767A (ja) 圧電アクチュエーター及びロボット
JP6455017B2 (ja) 圧電駆動装置及びその駆動方法、ロボット及びその駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20180907

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181120