以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電力管理システムを概略的に示す機能ブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る電力管理システム1は、主として、電力管理装置10と、端末20およびパーソナルコンピュータ(PC)30の少なくとも1つと、を含んで構成される。また、電力管理システム1は、家庭内LANアクセスポイント40と、分電盤50と、CTセンサ52−1〜52−nと、スマートタップ中継器60と、スマートタップ62−1〜62−nと、負荷機器64−1〜64−nと、を含むことができる。
電力管理装置10は、電力管理システム1に接続された負荷機器の消費電力の情報を取得して、当該情報を適宜処理してから、端末20およびPC30のうち少なくとも1つにおいて表示するために出力する。電力管理装置10における内部機能の構成については後述する。電力管理装置10は、消費電力の情報を取得し、処理し、出力する以外にも、電力の管理に係る各種の制御を行うこともできるが、本実施形態においては、前述の制御について重点的に説明する。
端末20は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット型PC、または専用端末等とすることができる。本実施形態においては、端末20は、電力管理装置10から出力される情報を表示するのに用いる。このため、端末20は、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどにより構成される表示部を備えるものとするのが好適である。
PC30は、デスクトップPCまたはノート型PC等、任意のコンピュータとすることができる。本実施形態においては、PC30も、電力管理装置10から出力される情報を表示するのに用いる。このため、PC30も、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどにより構成される表示部を備えるものとするのが好適である。
家庭内LANアクセスポイント40は、例えば家屋内などのローカルエリアにおいて、有線または無線によるネットワークを中継する基地局により構成することができる。上述した電力管理装置10は、家庭内LANアクセスポイント40を経ることにより、負荷機器の消費電力の情報などを受信したり、処理した消費電力の情報などを端末20および/またはPC30に向けて出力したりすることができる。
分電盤50は、家庭内に供給される電力を例えば各部屋などに分配(分岐)する。分電盤50においては、漏電遮断器(漏電ブレーカ)および配線用遮断器(安全ブレーカ)などが1つにまとめられ、さらに電流制限器(アンペアブレーカ)を取付ける設置スペース(リミッタスペース)が設けられているものもある。
本実施形態において、分電盤50において分岐された電力の供給経路に対して、それぞれ必要に応じてCTセンサ52−1〜52−nを設置する。これにより、電力管理装置10は、分電盤50において分岐された電力の情報を、当該分岐された電力ごとに取得することができる。図1においては、例として、分電盤50において分岐された電力の供給経路に対して、3つのCTセンサを設置してあるが、分電盤50において分岐された電力の供給経路の数等に応じて、任意の数のCTセンサを設置することができる。
スマートタップ中継器60は、スマートタップ62−1〜62−nと通信することにより、負荷機器64−1〜64−nそれぞれの消費電力の情報を収集する。スマートタップ62−1〜62−nは、負荷機器64−1〜64−nそれぞれに設置され、それぞれの負荷機器の消費電力の情報を取得する。このようにして、スマートタップ中継器60が収集した負荷機器64−1〜64−nそれぞれの消費電力の情報は、家庭内LANアクセスポイント40を経ることにより、電力管理装置10に送信される。これにより、電力管理装置10は、負荷機器1〜nの消費電力の情報を、当該負荷機器ごとに取得することができる。
ここで、スマートタップ62は、負荷機器64のプラグ(コンセントの差し込みプラグ)と、電力が供給されるソケット(コンセントのプラグ受け(レセプタクル))との間に取り付けられる。スマートタップ62は、負荷機器64のプラグと電力供給のソケットとを中継するように取り付けられることにより、その位置の電圧および電流を検出し、その検出結果から消費電力を算出して、その算出結果をスマートタップ中継器60に送信する。このため、スマートタップ62は、負荷機器64のプラグとソケットとの間の電気的接続をするACアダプタ部、AC100V系の電力測定部を備えている。また、スマートタップ62は、測定結果等の通信を行うための無線部およびアンテナ、ならびに、これらスマートタップ内部の回路を駆動するためのDC電源を生成するAC/DC変換部も備えている。
図1において、電力管理システム1の各機能部が情報の送受信を行う際の通信は、有線によるものとすることも、無線によるものとすることもできる。しかしながら、端末20およびPC30と家庭内LANアクセスポイント40との間、ならびに、スマートタップ中継器60とスマートタップ62−1〜62−nとの間は、無線通信とするのが好適である。このようにすれば、端末20およびPC30は、家庭内LANアクセスポイントのエリア内であれば、どこでも電力管理装置10からの情報を受信することができる。また、そのようにすれば、スマートタップ62−1〜62−nを負荷機器64−1〜64−nのそれぞれに設置する際に、スマートタップ中継器60との通信に必要な配線について考慮する必要もない。
図2は、図1に示した電力管理システム1のうち、電力管理装置10、端末20、およびPC30の内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。図2に示すように、電力管理装置10は、CT計測処理部11、タップ計測処理部12、制御部13、記憶部14、データ送受信部15、および画面生成部16を備えている。
CT計測処理部11は、CTセンサ52−1〜52−nにより検出した分電盤50において分岐された電力の情報を取得し、当該取得した情報を処理する。CTセンサ52−1〜52−nからの情報を無線通信により取得する場合、CT計測処理部11は、データ送受信部およびアンテナなどの無線通信に必要な機能部を備えるようにする。この場合、CTセンサ52−1〜52−nにおいても、データ送受信部およびアンテナなどの無線通信に必要な機能部が必要になる。また、CTセンサ52−1〜52−nからの情報を有線の通信により取得する場合、CT計測処理部11は、CTセンサ52−1〜52−nからのケーブルを接続するためのコネクタ等のインタフェースを備えている。
また、CT計測処理部11は、CTセンサ52−1〜52−nが検出した結果を受信し、当該検出結果を必要に応じて処理する。具体的には、例えば、CTセンサ52−1〜52−nが検出した結果が直接的に消費電力を表すものでない場合、CT計測処理部11は、検出結果に各種の演算処理などを施すことにより、CT計測処理部11から消費電力の情報が出力されるようにする。また、CT計測処理部11は、例えば、消費電力の瞬時値から消費電力の積算値が出力されるようにする。
さらに、CT計測処理部11は、CTセンサ52−1〜52−nが検出した結果を受信する際には、当該CTセンサ52−1〜52−nそれぞれの識別情報も取得する。この識別情報により、CT計測処理部11は、CTセンサが検出した消費電力の情報は、CTセンサ52−1〜52−nのいずれにおいて取得された情報に基づくものなのか識別することができる。このようにして、CT計測処理部11が受信して処理した消費電力の情報は、制御部13に供給される。
タップ計測処理部12は、スマートタップ62−1〜62−nにより検出した負荷機器64−1〜64−nの消費電力の情報を、スマートタップ中継器60および家庭内LANアクセスポイント40を経て取得し、当該取得した情報を処理する。スマートタップ62−1〜62−nからの情報を無線通信により取得する場合、スマートタップ中継器60は、データ送受信部およびアンテナなどの無線通信に必要な機能部を備えるようにする。また、スマートタップ中継器60からの情報を無線通信により取得する場合、タップ計測処理部12は、データ送受信部およびアンテナなどの無線通信に必要な機能部を備えるようにする。
また、タップ計測処理部12は、スマートタップ62−1〜62−nが検出した結果を受信し、当該検出結果を必要に応じて処理する。具体的には、例えば、スマートタップ62−1〜62−nが検出した結果が直接的に消費電力を表すものでない場合、タップ計測処理部12は、検出結果に各種の演算処理などを施すことにより、タップ計測処理部12から消費電力の情報が出力されるようにする。また、タップ計測処理部12は、例えば、消費電力の瞬時値から消費電力の積算値が出力されるようにする。
さらに、タップ計測処理部12は、スマートタップ62−1〜62−nが検出した結果を受信する際には、当該スマートタップ62−1〜62−nそれぞれの識別情報も取得する。この識別情報により、タップ計測処理部12は、スマートタップが検出した消費電力の情報は、スマートタップ62−1〜62−nのいずれにおいて取得された情報に基づくものなのか識別することができる。このようにして、タップ計測処理部12が受信して処理した消費電力の情報は、制御部13に供給される。
本実施形態においては、CTセンサ52−1〜52−n、およびスマートタップ62−1〜62−nが、本発明に係る電力検出部を構成する。本発明に係る電力検出部は、それぞれが直接的に消費電力を検出する要素ではない場合でも、CT計測処理部11またはタップ計測処理部12を経ることにより、このような検出結果は制御部13に対して消費電力の情報として出力される。したがって、いずれの場合も、CTセンサ52−1〜52−n、およびスマートタップ62−1〜62−nを、本発明に係る電力検出部と総称する。
制御部13は、電力管理装置10の全体を制御する。特に、本実施形態において、制御部13は、家庭内の負荷機器の消費電力の情報を、当該消費電力の情報を検出した電力検出部の識別情報とともに取得する。具体的には、制御部13は、CTセンサ52−1〜52−nが検出した結果に基づく分電盤50における消費電力の情報を、CT計測処理部11から受信する。また、制御部13は、スマートタップ62−1〜62−nが検出した結果に基づく負荷機器64−1〜64−nの消費電力の情報を、タップ計測処理部12から受信する。さらに、上述したように、CTセンサ52−1〜52−nおよびスマートタップ62−1〜62−nからそれぞれの消費電力の情報を取得する際には、CTセンサ52−1〜52−nおよびスマートタップ62−1〜62−nの識別情報もそれぞれ取得する。
また、本発明に係る電力検出部は、上述したCTセンサ52−1〜52−n、およびスマートタップ62−1〜62−nに限定されるものではない。家庭内における負荷機器などの消費電力を検出できる要素であれば、任意のものとすることができる。例えば、近年、家電製品において消費電力を検出し、当該検出結果を無線通信などにより通知する機能が当該家電製品に備わっているものがある。このような家電製品には、いわゆるスマート家電と称されるもの、および、例えばECHONET Liteのようなプロトコルに準拠したもの等がすでに知られている。このように、電力管理装置10において、制御部13は、負荷機器64の消費電力を検出する少なくとも2種類の電力検出部(52,62)のうち、少なくともいずれかにより検出した消費電力の情報を、当該電力検出部(52,62)の識別情報とともに取得する。
この場合、制御部13は、負荷機器64のプラグとソケットとを中継する例えばスマートタップのような電力検出部62が検出した消費電力の情報を取得するのが好適である。
また、制御部13は、分電盤50の電流を検出する例えばCTセンサのような電力検出部52が検出した消費電力の情報を取得するのが好適である。さらに、制御部13は、負荷機器64に備えられ当該負荷機器64の消費電力を検出する(例えばECHONET Lite等のプロトコルに準拠した)電力検出部が検出した消費電力の情報を取得するのが好適である。
また、制御部13は、電力検出部(52,62)が検出した消費電力の情報とともに取得した識別情報に基づいて、当該電力検出部(52,62)の種類に応じた表示態様で表示可能に出力するために、必要なデータ処理を行う。このため、制御部13は、電力検出部が検出した消費電力の情報を、当該検出した電力検出部の識別情報と関連付けるように制御するのが好適である。このようにすれば、制御部13は、電力検出部が検出した消費電力の情報が、いずれの電力検出部において検出された情報かを識別することができる。さらに、本実施形態において、制御部13は、各電力検出部の識別情報に基づいて、電力検出部が検出した消費電力の情報に、画像または文字列の情報を関連付けてデータ処理を行うようにするのが好適である。このように、消費電力の情報に、画像または文字列の情報を関連付けることにより、端末20およびPC30は、電力検出部(52,62)の種類に応じた表示態様で消費電力の情報を表示することができる。消費電力の情報に、画像または文字列の情報を関連付けるデータ処理については、さらに後述する。
記憶部14は、電力検出部が検出して制御部13が取得した消費電力の情報などを記憶する。この場合、制御部13は、上述したように、電力検出部が検出した消費電力の情報を、当該検出した電力検出部の識別情報と関連付けて記憶部14に記憶するように制御するのが好適である。
データ送受信部15は、端末20のデータ要求および端末20の機器情報などを、当該端末20から受信する。また、データ送受信部15は、端末20からのデータ要求に応じて、制御部13の制御により、記憶部14に記憶された情報を読み出して、端末20に送信する。データ送受信部15は、端末20と無線通信を行う場合、無線通信部およびアンテナなどの無線通信に必要な機能部を備えるようにする。
画面生成部16は、制御部13の制御により、記憶部14に記憶された情報を読み出して、PC30において例えばウェブブラウザによって表示する画面を構成するためのウェブページデータを生成する。また、画面生成部16は、PC30からのアクセス要求に応じて、制御部13の制御により、生成したウェブページデータを、PC30に送信する。
また、図2に示すように、端末20は、データ送受信部22、画面生成部24、および表示部26を備えている。端末20は、図1において説明したように、スマートフォンまたはタブレット型PCなど各種の端末とすることができる。したがって、これらの端末に特徴的な各種の機能を備えるものとすることができるが、本実施の形態においては、主に表示関連の説明をするため、その他の各種機能を実現するための構成についての説明は省略する。
スマートフォンおよびタブレット型PCなどのような端末は、アプリケーションソフトウェア(以下、単にアプリケーションと記す)によって、各種の機能が提供されることが多い。したがって、上述したPC30においてウェブブラウザによって表示するような画面を構成する機能を、アプリケーションに担わせることができる。このようなアプリケーションにより、端末20は、電力管理装置10から消費電力の情報および当該消費電力を検出した電力検出部の識別情報などを受信するのみで、端末20側で画面を構成して表示することができる。
データ送受信部22は、電力管理装置10のデータ送受信部15と通信する。具体的には、データ送受信部22は、端末20からのデータ要求および端末20の機器情報などを、電力管理装置10のデータ送受信部15に送信する。また、データ送受信部22は、電力管理装置10のデータ送受信部15から、各電力検出部の消費電力の情報および当該電力検出部の識別情報などを受信する。したがって、データ送受信部22は、電力管理装置10と無線通信を行う場合、無線通信部およびアンテナなどの無線通信に必要な機能部を備えるようにする。
画面生成部24は、アプリケーションに基づく制御により、電力管理装置10からデータ送受信部22が受信した各電力検出部の消費電力の情報および当該電力検出部の識別情報に基づいて、表示部26に表示するためのデータを生成する。
表示部26は、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどにより構成することができる。これにより、端末20は、電力管理装置10から出力される情報を、表示部26に表示することができる。
また、図2に示すように、PC30は、表示部32を備えている。PC30は、図1において説明したように、デスクトップPCまたはノート型PC等、各種のコンピュータとすることができる。したがって、PC30は、これらのコンピュータに特徴的な各種の機能を備えるものとすることができるが、本実施の形態においては、主に表示関連の説明をするため、その他の各種の機能を実現するための構成についての説明は省略する。PC30は、電力管理装置10と無線通信行う場合、無線通信部およびアンテナなどの無線通信に必要な機能部を備えるようにする。
表示部32は、上述した表示部26と同様に、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどにより構成することができる。これにより、PC30は、電力管理装置10から出力される情報を、表示部32に表示することができる。
PC30は、電力管理装置10から送信されるウェブページデータを受信することができるため、PC30においてウェブブラウザを起動することにより、電力管理装置10から出力された消費電力の情報を表示部32に表示することができる。
次に、電力管理装置10が行う処理について説明する。
図3および4は、電力管理装置10による処理を説明するフローチャートである。図3は、図1に示した電力管理システム1において、電力管理装置10が電力検出部(52,62)から消費電力の情報を収集したデータを端末20またはPC30に送信するために出力する処理を説明している。
図3に示す処理が開始するに際し、端末20は、例えば家庭内などに設置された負荷機器の消費電力の状態を表示するためのアプリケーションを起動して、当該消費電力の状態を表示するための情報要求を、電力管理装置10に送信するものとする。また、PC30は、例えば家庭内などに設置された負荷機器の消費電力の状態を表示するためのウェブページにアクセスするためのウェブブラウザを起動して、当該消費電力の状態を表示するための情報要求を、電力管理装置10に送信するものとする。
図3に示す処理が開始すると、電力管理装置10の制御部13は、各電力検出部(52,62)が検出した消費電力の情報を、当該電力検出部(52,62)の識別情報とともに取得するように制御する(ステップS11)。具体的には、制御部13は、電力管理装置10が、CTセンサ52−1〜52−nが検出した分電盤50において分岐された電力の情報を、当該CTセンサ52−1〜52−nの識別情報とともに取得するように制御する。また、制御部13は、電力管理装置10が、スマートタップ62−1〜62−nが検出した負荷機器64−1〜64−nの消費電力の情報を、当該スマートタップ62−1〜62−nの識別情報とともに取得するように制御する。
ステップS11において消費電力などの情報を取得したら、制御部13は、各電力検出部が検出した消費出力の情報を、それぞれの電力検出部の識別情報と関連付けて、記憶部14に記憶するように制御する(ステップS12)。
ステップS12において各情報が記憶部14に記憶されたら、制御部13は、記憶された情報に基づいて、端末20およびPC30などで表示するためのデータを生成する(ステップS13)。ステップS13においては、例として、ウェブブラウザで表示するためのウェブページデータを生成する場合について説明している。
ステップS13においてデータを生成する際、制御部13は、各電力検出部の識別情報に基づいて、電力検出部が検出した消費電力の情報に、画像または文字列の情報を関連付けてデータ処理を行うようにする。
すなわち、制御部13は、消費電力の情報が、当該消費電力を検出した電力検出部(52,62)に対応する例えばアイコンのような画像に関連付けて表示されるように出力するのが好適である。例えば、消費電力を検出した電力検出部がCTセンサである場合は、当該電力検出部であるCTセンサ52が検出した消費電力の情報に、CTセンサを示唆するようなアイコンのような画像の情報を関連付ける。同様に、消費電力を検出した電力検出部がスマートタップである場合は、当該電力検出部であるスマートタップ62が検出した消費電力の情報に、スマートタップを示唆するようなアイコンのような画像の情報を関連付ける。これにより、端末20およびPC30において消費電力の情報を表示する際には、当該消費電力を検出した電力検出部がCTセンサ52またはスマートタップ62のいずれであるかも併せて表示することができる。
また、制御部13は、消費電力の情報が、当該消費電力を検出した電力検出部(52,62)に対応する例えば機器の名前とすることができる文字列に関連付けて表示されるように出力するのが好適である。例えば、消費電力を検出した電力検出部がCTセンサである場合は、当該電力検出部であるCTセンサ52が検出した消費電力の情報に、「CTセンサ1」または「CTセンサA」などのような文字列の情報を関連付ける。同様に、消費電力を検出した電力検出部がスマートタップである場合は、当該電力検出部であるスマートタップ62が検出した消費電力の情報に、例えば「リビングのスマートタップ」または「エアコン用スマートタップ」などのような文字列の情報を関連付ける。これにより、端末20およびPC30において消費電力の情報を表示する際には、当該消費電力を検出した電力検出部がCTセンサ52−1〜52−nのいずれであるか、またはスマートタップ62−1〜62−nのいずれであるかも併せて表示することができる。
さらに、制御部13は、端末20およびPC30において消費電力の情報を表示する際、消費電力の情報が一列に並んで表示されるようにするなど、ユーザにとって見易い態様で表示されるようにデータ処理してから出力するのが好適である。
ステップS13においてデータの生成が完了したら、制御部13は、電力管理装置10が端末20から情報要求を受信したか否かを判定する(ステップ14)。すなわち、ステップS14では、消費電力の状態を表示するためのアプリケーションを有する装置(例えば端末20)からのアクセスであるか否かを判断する。ステップS14において端末20から情報要求を受信していない場合、制御部13は、電力管理装置10がPC30から情報要求を受信したか否かを判定する(ステップ15)。
ステップS15においてPC30から情報要求を受信した場合、制御部13は、ステップS13において生成したウェブページデータを当該PC30に出力(送信)するように制御する(ステップS16)。これにより、情報管理装置10に情報要求を送信したPC30は、消費電力の情報を表示部32に表示することができる。
一方、ステップS14において端末20から情報要求を受信した場合、制御部13は、ステップ12において記憶部12に記憶したデータを読み出して、当該端末20に出力(送信)するように制御する(ステップS17)。これにより、情報管理装置10に情報要求を送信した端末20は、消費電力の情報を表示部26に表示することができる。
次に、電力管理装置10が電力検出部(52,62)から消費電力の情報を収集したデータを端末20またはPC30に表示した後に、ユーザの所望に応じて当該表示を変更する処理を説明する。
本実施形態に係る電力管理装置10は、端末20またはPC30におけるユーザの操作入力に基づいて、表示部26,32に表示されている消費電力の情報の表示態様を変更することができる。
例えば、端末20またはPC30の表示部26,32において、消費電力の情報を一列に列挙して表示する場合、例えばCTセンサ52の消費電力の情報とスマートタップ62の情報とがそれぞれ複数混在して表示すると、ユーザにとって見難い表示になり得る。このような場合、電力管理装置10は、ユーザとって見易い表示になるように消費電力の情報をデータ処理して出力するのが望ましい。
例えば、あるユーザが、スマートタップ62が検出した消費電力の情報の表示の方が、CTセンサ52が検出した消費電力の情報の表示よりも優先的にまとめて表示されるような、いわゆるソートされた表示を望むこともあり得る。また、例えば、あるユーザが、全ての電力検出部の中で消費電力の高いものを知りたい場合や、子供部屋に分電される電気の消費電力の情報のみをチェックしたい場合も想定される。したがって、このような場合、ユーザが選択に基づいて、電力検出部の消費電力の情報を、所定の条件に従って並べ替えて表示部26,32に表示させる。
また、例えば、端末20またはPC30の表示部26,32において、消費電力の情報が表示される電力検出部が多数になると、列挙して一画面に表示できないなど、ユーザにとって見難い表示となるおそれがある。例えば、あるユーザが、キッチンに設置されたスマートタップが検出した消費電力の情報のみをチェックしたい場合や、子供部屋に分電される電気の消費電力の情報のみをチェックしたい場合も想定される。したがって、このような場合、ユーザが選択した電力検出部の消費電力の情報のみを表示部26,32に表示させる。
図4は、端末20またはPC30において消費電力の情報の表示態様を変更して表示するために、電力管理装置10が行う処理を説明するフローチャートである。図4に示す処理は、図3に示したステップS13においてウェブページデータを生成する際にサブステップとして行うこともできるし、図3に示した処理の全体と並行または連続して行ってもよい。
図4に示す処理が開始すると、制御部13は、端末20またはPC30において所定数の電力検出部が選択される入力がなされたか否かを判定する(ステップS21)。具体的には、制御部13は、端末20またはPC30の表示部26,32に表示された消費電力の情報を検出した電力検出部の中から、ユーザが少なくとも1つの電力検出部を選択する操作入力がなされた旨の情報を、電力管理装置10が受信したか否かを判定する。
端末20においては、例えば表示部26がタッチパネルで構成されている場合は、消費電力の情報が表示された箇所にユーザがタッチするのを検出することにより、当該消費電力を検出した電力検出部が選択された入力として処理することができる。例えば、端末20は、表示部26において電力検出部を選択するためにユーザがタッチパネルをタッチする入力を検出して、電力検出部を表す画像または文字列が選択されたような表示を行い、このような選択を確定させる操作入力を検出する。また、PC30においては、例えば表示部32に表示された消費電力の情報をユーザがマウスなどの入力デバイスを用いて選択する操作を検出することにより、当該消費電力を検出した電力検出部が選択された入力として処理することができる。
ステップS21において所定数の電力検出部が選択されて確定されたら、制御部13は、選択された電力検出部が検出した消費電力の情報を用いてウェブページデータを生成する(ステップS22)。すなわち、制御部13は、消費電力の情報のうち、所定数だけ選択されたものが表示されるように出力する。また、制御部13は、消費電力の情報が一列に並んで表示されるように出力するのが好適である。これにより、電力管理装置10から出力されるウェブページデータをPC30に送信すると、PC30は、選択された電力検出部の消費電力の情報のみを表示部32に表示することができる。
ここで、端末20は、ステップS22で生成したウェブページデータに基づいて、選択された電力検出部の消費電力の情報のみを受信して表示部26に表示してもよい。あるいは、端末20は、図3のステップS12で記憶した全ての電力検出部の消費電力の情報を受信した上で、端末20のアプリケーションの制御によって、選択された電力検出部の消費電力の情報のみを表示部32に表示してもよい。
次に、制御部13は、端末20またはPC30において、表示された消費電力の情報を検出した電力検出部が所定の条件に従って並べ替えられる入力がなされたか否かを判定する(ステップS23)。具体的には、制御部13は、端末20またはPC30の表示部26,32に表示された消費電力の情報を検出した電力検出部においてユーザが例えばスマートタップでソートする操作入力がなされた旨の情報を、電力管理装置10が受信したか否かを判定する。
端末20においては、例えば表示部26がタッチパネルで構成されている場合は、消費電力の情報が一覧表示された各項目の上部にソートボタンをさらに表示して、当該ソートボタンにユーザがタッチするのを検出するようにできる。これにより、端末20は、表示される消費電力の情報を当該項目についてソートする入力として処理することができる。また、PC30においては、例えば表示部32に表示されたソートボタンをユーザがマウスなどの入力デバイスを用いてクリックする操作を検出することにより、ソートの入力として処理することができる。
ステップS23において電力検出部をソートする入力が検出されたら、制御部13は、消費電力の情報を検出した電力検出部をソートしたデータを用いてウェブページデータを生成する(ステップS24)。すなわち、制御部13は、消費電力の情報が所定の条件に従って並べ替えて表示されるように出力する。これにより、電力管理装置10から出力されるウェブページデータをPC30に送信すると、PC30は、ソートされた電力検出部の消費電力の情報を表示部32に表示することができる。
ここで、端末20は、ステップS22で生成したウェブページデータに基づいて、ソートされた電力検出部の消費電力の情報を受信して表示部26に表示してもよい。あるいは、端末20は、図3のステップS12で記憶した全ての電力検出部の消費電力の情報を受信した上で、端末20のアプリケーションの制御によって、ソートした電力検出部の消費電力の情報を表示部32に表示してもよい。
次に、上述した電力管理装置10による処理によって、端末20またはPC30において表示される消費電力の情報の具体例について説明する。
図5は、各電力検出部(52,62)が検出した消費電力の情報を、端末20の表示部26またはPC30の表示部32に表示した具体例を示す図である。
図5に示すように、表示部26,32の右側の領域110には、電力管理装置10が管理する各種の電力情報が表示されている。領域110の上部には、日付および時刻などの情報の他に、電力管理装置10が設置された家の現在の消費電力が9.53kWであることが、イラストを用いて見易く表示してある。図5に示す例では、家の消費電力9.53kWを賄うために、3.81kWの電力を自家発電し、また二次電池からは1.43kWの電力を放電し、さらに電力系統から4.29kWの電力を買電している様子が分かり易く表示してある。また、発電電力3.81kWのうち、太陽光発電は現在0.00kWであり、燃料電池による発電が3.81kWであることが示されている。さらに、1.43kWを放電している二次電池の蓄電システムの充放電状況として、現在の二次電池の残量が50%であることも示されている。また、領域110の下部には、本日ぶんの電気料金が512円に相当し、この金額は前日比で448円のマイナスであり、今月ぶんの電気料金が4810円に相当し、この金額は前月比で4810円のプラスであることが示されている。
表示部26,32の左側から中央にわたる領域120は、アイコン表示領域130と、内容表示領域140と、により構成されている。領域120において、アイコン表示領域130に表示されたアイコンのうちいずれかが選択される入力に応じて、当該アイコンに対応する内容が、内容表示領域140に表示される。
アイコン表示領域130には、エネルギーレポート131、消費電力ナビ132、エネルギー家計簿133、システムステータス134、ECOチェック135、および各種設定136、のアイコンが表示されている。これらのうちいずれかのアイコンがユーザによって選択されると、選択されたアイコンの機能に対応する内容が、内容表示領域140に表示される。表示部26,32がタッチパネルにより構成されている場合は、ユーザがそれぞれのアイコンにタッチする入力を検出することができる。以下、表示部26,32がタッチパネルにより構成されている場合の例について説明する。
図5に示す例では、アイコン表示領域130において消費電力ナビ132が選択され、この消費電力ナビの内容が内容表示領域140に表示されている。以下、上述した本実施形態を実現する典型的な例として、電力管理装置10が管理する各負荷機器の消費電力などの情報をまとめて参照できる「消費電力ナビ」の機能について説明する。
図5に示すように、消費電力ナビにおいては、電力管理装置10が管理する各負荷機器の消費電力などの情報を一覧表示することができる。図5に示す例では、内容表示領域140において、電力検出部(52,62)が検出した消費電力の情報が表示されている。内容表示領域140においては、各行において、左から右に、(1)電力検出部に対応するアイコン、(2)電力検出部に対応する文字列、(3)電力検出部が検出した消費電力の数値、がそれぞれ順に表示してある。内容表示領域140において、消費電力等の情報を表示する行が多数になる場合、領域140の画面に表示しきれないことも想定される。このような場合、表示部26,32に対するユーザのスライドまたはフリックのような操作を検出することにより、表示されていない行を表示できるようにするのが好適である。また、図6に示す例における内容表示領域140のように、スクロールバー190を表示することにより、当該スクロールバー190に対するユーザのスライドまたはフリックを検出することにより、表示されていない行を表示できるようにしてもよい。
本実施形態では、電力検出部(52,62)のうち、CTセンサ52−1〜52−nが検出した消費電力と、スマートタップ62−1〜62−nが検出した消費電力とが、容易に区別できるようなアイコン表示を行う。図5において、CTセンサ52−1〜52−nが検出した消費電力は、150−1,150−2,および150−3のアイコンが付されている。これにより、ユーザは、当該消費電力がCTセンサで検出したものであると、一見して容易に把握することができる。また、図5において、スマートタップ62−1〜62−nが検出した消費電力は、160−1,160−2,および160−3のアイコンが付されている。これにより、ユーザは、当該消費電力がスマートタップで検出したものであると、一見して容易に把握することができる。
また、本実施形態では、電力検出部(52,62)が検出した消費電力の情報に、文字列情報を付加する。図5において、CTセンサのアイコン150−1が付された消費電力の情報には、「分岐センサー06」の文字列152−1が付されている。また、CTセンサのアイコン150−2が付された消費電力の情報には、「リビングの照明」の文字列152−2が付されている。さらに、CTセンサのアイコン150−3が付された消費電力の情報には、「分岐センサー02」の文字列152−3が付されている。また、図5において、スマートタップのアイコン160−1が付された消費電力の情報には、「コンセント02」の文字列162−1が付されている。また、スマートタップのアイコン160−2が付された消費電力の情報には、「コンセント01」の文字列162−2が付されている。さらに、スマートタップのアイコン160−3が付された消費電力の情報には、「コンセント18」の文字列162−3が付されている。これにより、ユーザは、当該消費電力を検出したCTセンサまたはスマートタップを、一見して容易に識別することができる。
上述したように、本実施形態においては、ユーザが選択した電力検出部の消費電力の情報のみを表示部26,32に表示させることができる。例えば、内容表示領域140において、消費電力が表示された行のいずれかの位置に対するユーザの接触を検出することにより、当該消費電力を検出する電力検出部(52,62)が選択された旨を示すチェックマークを付すことができる。図5に示す例においては、1つ目の電力検出部(52,62)として、分岐センサー02が選択され、当該選択を示すチェックマーク170が表示された様子を示している。また、すでに選択された電力検出部の位置に対するユーザの接触を再び検出することにより、当該選択が解除されて、チェックマーク170が消去されるようにしてもよい。
図5に示す例においては、このような選択を5つまで選び、その後「エネルギーレポート」のボタン180に対するユーザの接触を検出することにより、選択された電力検出部が検出した消費電力の情報のみによる消費電力グラフを表示(カスタム表示)する。図5においては、カスタム表示を行う際に選択する電力検出部は5つとしてあるが、この機器数はユーザの所望に応じて変更できるようにするのが好適である。
また、本実施形態においては、いわゆるソートのように、電力検出部の消費電力の情報を、所定の条件に従って並べ替えて表示することができる。例えば、図5に示す例において、内容表示領域140には、CTセンサにより検出された消費電力の情報と、スマートタップにより検出された消費電力の情報とが混在して表示されている。このような表示がされた状態で、例えば内容表示領域140における「種別」ボタン142に対するユーザの接触を検出することにより、CTセンサまたはスマートタップの電力検出部の種別に従ってソートして表示する。図6は、内容表示領域140における種別ボタン142に対するユーザの接触を検出することにより、電力検出部の種別がCTセンサでソートされた状態を示している。ここで、種別ボタン142に対するユーザの接触を再度検出することにより、電力検出部の種別がスマートタップでソートされた状態を表示することができる。
図5に示す内容表示領域140における「設定名」ボタン144、および「消費電力」ボタン146についても、同様に対応する項目のソートを行うことができる。例えば、「設定名」ボタン144に対するユーザの接触を検出することにより、消費電力の情報に付加された文字列情報が、例えば「あいうえお順」、「数字の小さな順」、または「アルファベット順」等でソートされるようにすることができる。さらに、「設定名」ボタン144に対するユーザの接触が検出されるごとに、例えば「あいうえお順」などの昇順と降順とを切り替えるようにするのが好適である。さらに、例えば、「消費電力」ボタン146に対するユーザの接触を検出することにより、消費電力の数値が、昇順または降順にソートされるようにすることができる。さらに、「消費電力」ボタン146に対するユーザの接触が検出されるごとに、消費電力の数値の昇順と降順とを切り替えるようにするのが好適である。
図5に示す例においては、「消費電力」ボタン146が選択されて、消費電力の数値が昇順に表示されている。また、図6に示す例においては、種別ボタン142が選択されて電力検出部の種別がCTセンサでソートされ、さらに「消費電力」ボタン146が選択されて、消費電力の数値が降順に表示されている。また、このようなソートの選択は、例えば、「選択をすべて解除」ボタン148に対するユーザの接触を検出することにより、全て解除されるようにすることができる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の機能部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上述した本発明の各実施形態は、それぞれ説明した各実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせて実施することもできる。
本明細書では、実施形態として宅内ネットワークのみを挙げたが、電力管理装置がクラウドサーバにデータを保存し、そのような情報を宅外においてスマートフォン等の端末で表示するようにしても良い。
また、本明細書では、例として、端末20はアプリケーションにより消費電力のデータを処理し、PC30はウェブブラウザによりウェブページを表示する例について説明した。しかしながら、本発明は、このような構成に限定されるものではなく、例えば端末20がウェブブラウザによりウェブページを表示し、PC30がアプリケーションにより消費電力のデータを処理してもよい。すなわち、PC30に専用のアプリケーションをインストールして、消費電力に関するデータを受信するだけで表示することができるようにしてもよい。また、端末20がウェブブラウザを起動することができる場合は、当該ブラウザでウェブページを表示するようにしてもよい。特に、近年においては、スマートフォンおよびタブレットPC等の端末は、デスクトップPCおよびノートPCのようなコンピュータとほぼ同様の機能を有するようになっており、上述した実施形態は、典型的な例を複数挙げたに過ぎない。
また、前記制御部は、負荷機器に備えられ当該負荷機器の消費電力を検出する(例えばECHONET Lite等のプロトコルに準拠した)電力検出部が検出した消費電力の情報を取得してもよい。