JP2018071262A - 吸引滑動型自走点検ロボット用吸着盤 - Google Patents
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Abstract
Description
更に、土砂崩落、火山災害などの災書応急復旧時の利用が期待されている。例えば、土砂崩落等の応急復旧するとき、排水作業の応急対応するとき、情報伝達するとき、その利用が期待されている。
一面に開口(3)を有するチャンバー(2)と、
前記チャンバー(2)内に、旋回機構(5)により壁面(w)に対して360度の旋回可能に取り付けられた走行機構(6)と、
前記チャンバー(2)に設けられた、該チャンバー(2)内を負圧にする排気ポンプ(4)と、
前記チャンバー(2)の開口(3)の周縁部(12)に取り付けられた、壁面(w)方向に個々に出没自在に配置された複数のセグメント(14)から成る密封用スカート(15)と、を備え、
前記チャンバー(2)内を負圧状態にしながら壁面(w)に吸着させ、前記走行機構(6)により壁面(w)に沿って走行させるように構成した、ことを特徴とする。
板状部材(23)に、一側にシール部材(20)が取り付けられ、その反対側に該シール部材(20)を壁面(w)側に押圧する弾性部材(24)が取り付けられ、
前記チャンバー(2)の開口(3)の周縁部(12)と、その周囲を覆うように取り付けられたカバー(25)とにより形成された摺動空間(26)内に、該シール部材(20)側を外にして個々に摺動自在に並列配置されたものである。
前記チャンバー(2)の開口(3)の周縁部(12)において摺動空間(26)を形成するカバー(25)に、前記チャンバー(2)の外側と、前記摺動空間(26)内とを連結し、大気圧力を取り込む吸入孔(28)を開け、
前セグメント(14)に、前記チャンバー(2)内の圧力を取り込むと共に、該セグメント(14)の摺動間隔を規制するストッパピン(29)を通す長孔形状の排出孔(30)を開けたものである。
前記走行機構(6)は並列した2個の無限軌道を用いることも可能である。
排気ポンプ(4)を消音室(16)内に配置することで、トンネルの壁面(w)、建屋内の壁面(w)について検査、補修作業をする際に静穏な状態で作業することができる。
<吸着盤の全体構成>
図1は本発明の吸着盤を示す正面図である。図2は本発明の吸着盤を示す平面図である。図3は本発明の吸着盤を示す一部断面にした正面図である。図4は本発明の吸着盤を示す一部断面にした平面図である。
本発明の吸着盤1は、高速道路、橋梁の橋桁などの高所にあるコンンクリート壁面w、金属面等の壁面wに吸引滑動させながら、そのコンクリートの壁面wに生じたひび割れ、金属面の錆などの劣化を点検し、更にその内部の異常について点検し、又は壁面wで補修、塗装など様々な作業をする点検装置等を装備した吸引滑動型自走点検ロボットなどを壁面wに吸着させる装置である。
排気ポンプ4は、図3に示すように、チャンバー2に設けられた消音室16内に配置した。この消音室16は、チャンバー2に設けた円筒部11の周囲に取り付けられたキャップ状の部材である。この消音室16は排気ポンプ4を覆うように取り付けた部材である。この消音室16は、その内面にフエルト材や発泡ポリエステル材などの吸音材を張り付けたものである。このように排気ポンプ4を消音室16内に配置することで、トンネルの壁面w、建屋内の壁面wについて検査、補修作業をする際に静穏な状態で作業することができる。
2個の並列する走行車輪7を駆動させる走行車輪差動機構8は、図3、4に示すように、旋回機構5を介して支持部材9の中央位置に取り付けられている。この旋回機構5は、例えば、支持部材9に取り付けられた旋回用歯車17、旋回モータ18で駆動するピニオン18aを噛合させたものである。この旋回モータ18を回転駆動すると、走行車輪差動機構8は旋回用歯車17で旋回する。これで吸着盤1(チャンバー2)は壁面wに対して360度旋回可能になり、壁面wにおいて自由に吸引滑動することができる。
図示していないが、走行機構6は走行車輪7に限定されない。例えば、並列した2個のキャタピラのような無限軌道から成るものでもよい。この無限軌道のときは、チャンバー2が傾斜するおそれがないので、上述したような補助輪21は必要ない。この無限軌道によれば、壁面wに凹凸が多いときでも、安定した走行が可能になる。
図5は密封用スカートを示すカバーを外した状態の正面図である。図6は密封用スカートのみを示す底面図である。
チャンバー2の開口3の周縁部12に、壁面w方向に個々に出没自在に配置された複数のセグメント14を有する密封用スカート15が取り付けられている。このセグメント14は、板状部材23の一側にシール部材20が取り付けられ、その反対側にセグメント14を壁面w側に押圧するコイルばねのような弾性部材24が取り付けられたものである。各セグメント14は、チャンバー2の開口3の周縁部12と、その周囲を覆うように取り付けられたカバー25とにより形成された摺動空間26内に、シール部材20側を外にして個々に摺動自在に挟まれている。
図7は本発明の吸着盤をトンネルの壁面に吸引滑動させる状態を示す正面図である。
このように構成した本発明の吸着盤1は、密封用スカート15が、複数のセグメント14から成るので、個々のセグメント14が壁面wとの隙間を塞ぎ密封性を低下させず安全に壁面wを走行させることができる。更に、天井面でも安全に走行させることができる。この吸着盤1を用いて壁面wとその内部を検査し、又は壁面wで補修作業などを安全に実施することができる。
図8は本発明の吸着盤を曲率の長い曲面を有する壁面に吸引滑動させる状態を示すカバーを外した状態の正面図であり、(a)は横断面が凸状の曲面、(b)は横断面が凹状の曲面である。
本発明の吸着盤1は、平坦な壁面wを走行させるときは勿論のこと、トンネルのように曲面を有する壁面wについても、安全に走行させることができる。例えば、図8に示すように、曲率の長い曲面を有する壁面wでは、この曲面の形状はシール部材20部分で吸収し、密封性を低下させることはない。図8(a)は横断面が凸状の曲面の場合、図8(b)は横断面が凹状の曲面の場合の何れにも吸着盤1の密封用スカート15が対応することができ、壁面wとの隙間を塞ぎ密封性を低下させず安全に壁面wを走行させることができる。
本発明の密封用スカート15は、大きな凹凸がある壁面wのときは、図9に示すように、複数のセグメント14を個別に出没させて密封性を高める。このとき同時に、壁面wの形状に対応するように、シール部材20が変形して密封性を高めている。
また、段差がある壁面のときも、図10に示すように、複数のセグメント14を個別に出没させて密封性を高める。同様に壁面wの形状に対応するように、シール部材20が変形して密封性を高めている。
いずれの場合も、各セグメント14は板状部材23にシール部材20を取り付けた構造であるため、全体がブラシ(シール部材)の従来の構成と異なり、チャンバー2内の密封性が高い。凹凸が小さな壁面wのときは、シール部材20部分で密封性を維持することができる。
図11は密封用スカートのセンサ機構部の拡大断面図である。図12は密封用スカートのセンサ機構部の拡大断面図であり、(a)はチャンバー内の負圧が大きいときの動作状態、(b)はその負圧が小さいときの動作状態である。
本発明の密封用スカート15は、センサ機構部27を有する。この密封用スカート15は、チャンバー2の開口3の周縁部12に、チャンバー2の外側と、摺動空間26内とを連結し、大気圧力を取り込む吸入孔28が複数開けられている。チャンバー2の開口3の周縁部12に、チャンバー2の内側と、摺動空間26に挟まれたセグメント14に、チャンバー2内の圧力を取り込むと共に、セグメント14の摺動間隔を規制するためにストッパピン29を通す長孔30に通じる排出孔31が開けられている。
逆に、図12(b)に示すように、負圧が小さいと吸入孔28でセグメント14が摺動空間26内に引き込まれ、シール部材20部分の面積が狭くなり、相対的に開口3の周縁部12の面積が広くなり、空気の漏れが少なくなり密封性が高くなる。
2 チャンバー
3 開口
4 排気ポンプ
5 旋回機構
6 走行機構
7 走行車輪
12 開口の周縁部
14 セグメント
15 密封用スカート
16 消音室
20 シール部材
21 補助輪
23 板状部材
26 摺動空間
28 吸入孔
29 ストッパピン
31 排出孔
w 壁面
Claims (6)
- 壁面(w)に吸引滑動させながら、この壁面(w)とその内部を点検又は壁面(w)で作業する吸引滑動型の自走点検ロボットに用いる吸着盤(1)であって、
一面に開口(3)を有するチャンバー(2)と、
前記チャンバー(2)内に、旋回機構(5)により壁面(w)に対して360度の旋回可能に取り付けられた走行機構(6)と、
前記チャンバー(2)に設けられた、該チャンバー(2)内を負圧にする排気ポンプ(4)と、
前記チャンバー(2)の開口(3)の周縁部(12)に取り付けられた、壁面(w)方向に個々に出没自在に配置された複数のセグメント(14)から成る密封用スカート(15)と、を備え、
前記チャンバー(2)内を負圧状態にしながら壁面(w)に吸着させ、前記走行機構(6)により壁面(w)に沿って走行させるように構成した、ことを特徴とする吸引滑動型自走点検ロボット用吸着盤。 - 前記密封用スカート(15)を構成するセグメント(14)は、
板状部材(23)に、一側にシール部材(20)が取り付けられ、その反対側に該シール部材(20)を壁面(w)側に押圧する弾性部材(24)が取り付けられ、
前記チャンバー(2)の開口(3)の周縁部(12)と、その周囲を覆うように取り付けられたカバー(25)とにより形成された摺動空間(26)内に、該シール部材(20)側を外にして個々に摺動自在に並列配置されたものである、ことを特徴とする請求項1の吸引滑動型自走点検ロボット用吸着盤。 - 前記チャンバー(2)の開口(3)の周縁部(12)において摺動空間(26)を形成するカバー(25)に、前記チャンバー(2)の外側と、前記摺動空間(26)内とを連結し、大気圧力を取り込む吸入孔(28)を開け、
前セグメント(14)に、前記チャンバー(2)内の圧力を取り込むと共に、該セグメント(14)の摺動間隔を規制するストッパピン(29)を通す長孔形状の排出孔(31)を開けたものである、ことを特徴とする請求項2の吸引滑動型自走点検ロボット用吸着盤。 - 前記走行機構(6)は、並列した2個の走行車輪(7)と、該走行車輪(7)の走行方向に平行に配置された2個の補助輪(21)とから成る、ことを特徴とする請求項1、2又は3の吸引滑動型自走点検ロボット用吸着盤。
- 前記走行機構(6)は並列した2個の無限軌道である、ことを特徴とする請求項1、2又は3の吸引滑動型自走点検ロボット用吸着盤。
- 前記排気ポンプ(4)は、前記チャンバー(2)に設けられた消音室(16)内に配置した、ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の吸引滑動型自走点検ロボット用吸着盤。
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