JP6344779B2 - 吸引滑動型自走点検ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、高速道路、橋梁の橋桁などの高所にある壁面、金属面の損傷を点検するためにその壁面、金属面に吸着して移動させながら、コンクリートの壁面に生じたひび割れ、金属面の錆などの劣化を点検する吸引滑動型自走点検ロボットに関する。
コンクリートなどの壁面に吸着させて走行させる吸引滑動型の自走装置は、コンクリートの内部変状部を診断する電磁ハンマー一体型磁歪センサを搭載している。この吸引滑動型の自走装置は、その他に非破壊検査装置、遠隔操作カメラ、汚染検査装置などを搭載して壁面等の点検にも利用されている。
表面が粗い壁面、凹凸がある壁面に対しては、吸引滑動型の自走装置にブラシ型の吸着装置を用いることが多い。吸着装置のブラシが凹凸面に追従し、隙間を洩れなく密封性を高めることにより吸着装置内の真空圧を維持でき、壁面等に具合よく吸着して走行させることができる。このような吸引滑動型の自走装置については、少子高齢化、人口減少による建設産業における労働力不足の懸念、インフラの老朽化に対応した効率的な維持管理及び更新の必要性、更に大規模災害への迅速な対応するために種々提案されている。
このような吸引滑動型の自走装置は、建造物の「維持管理」に利用されている。例えば、「橋梁」では、近接目視するとき、打音検査をするとき、更に点検者が移動するときに吸引滑動型の自走装置の利用が期待されている。「トンネル」では、近接目視するとき、打音検査をするとき、更に点検者が移動するときに、その利用が期待されている。更に、ダム、河川についてもその利用が期待されている。
また、吸引滑動型の自走装置は、災害時にもその利用が期待されている。土砂崩落、火山災書、トンネル崩落についての災書状況調査時の利用が期待されている。例えば、現場被害状況を把握するとき、土砂等を計測するとき、引火性ガス等の情報を取得するとき、トンネル崩落状態や規模を把握するときに、その利用が期待されている。
更に、土砂崩落、火山災害などの災書応急復旧時の利用が期待されている。例えば、土砂崩落等の応急復旧するとき、排水作業の応急対応するとき、情報伝達するとき、その利用が期待されている。
このようにその利用が期待されている吸引滑動型の自走装置に関する技術として、例えば特許文献1の特開2005−47451公報「自己吸着型走行装置」のように、吸着部側を除いた外周部を本体カバーで覆われた本体フレームと、本体フレームの進行方向両側に設けたクローラ又は車輪と、前記本体フレームに搭載した真空力発生用のブロアーと、前記本体フレームの下側中央部に装着したブラシ型吸着盤と、前記ブラシ型吸着盤の内側に設けた吸引空気濾過用のフィルタとからなる自己吸着型走行装置が提案されている。
特開2005−47451公報
従来の吸引滑動型の自走装置は、壁面に大きなクラック、穴があいていると、そこから大量の空気を吸引することになり、吸着力が低下することがあり安定して走行させることができないという問題を有していた。
また、特許文献1の自己吸着型走行装置は、大きな段差を有する壁面では安定走行させることができないという問題を有していた。更に、柱などの柱状部分についても自己吸着させて走行させることができないという問題を有していた。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、点検装置と吸着盤を別構成にすることで、大きな段差がある壁面であっても安全に吸引滑動させることができ、一部の吸着盤が動作不良になったときでも残りの吸着盤の吸引力で自走点検ロボットを壁面に吸着維持させ、走行させることができる吸引滑動型自走点検ロボットを提供することにある。
本発明は、壁面(w)に吸引滑動させながら、この壁面(w)とその内部を点検し、又は壁面(w)で作業する吸引滑動型自走点検ロボット(1)であって、
壁面(w)とその内部を点検する点検装置(s)、壁面(w)で作業する作業装置を収納した装置本体(4)と、
チャンバー(5)内を負圧状態にしながら壁面(w)に吸着させつつ、走行機構(3)により走行する複数の吸着盤(2)と、
前記装置本体(4)の筐体に、その後端部が該装置本体(4)に取り付けられた角度調節機構(23)に連結され、その先端部が前記吸着盤(2)に可動可能に連結された可動アーム(6)と、
前記可動アーム(6)の後端部と前記角度調節機構(23)との間に取り付けられた、該可動アーム(6)の「遊び」程度の回動を吸収する弾性部材と、を備え、
前記吸着盤(2)により平坦な壁面(w)では吸引滑動させながら走行させ、
段差がある壁面(w)では、前記吸着盤(2)は、2本の前記可動アーム(6)の先端部で挟まれるように可動可能に連結支持された状態になり、前記角度調節機構(23)により可動アーム(6)の後端部のみの角度を可変するだけで該吸着盤(2)の位置を可変させ得るように構成した、ことを特徴とする。
前記装置本体(4)の筐体の両側に、該装置本体(4)を挟むように前記吸着盤(2)をそれぞれ取り付けたものである。
前記装置本体(4)の周囲に、複数の吸着盤(2)を可動アーム(6)により放射状に取り付けることができる。
上記構成では、可動アーム(6)が、装置本体(4)の周囲において壁面(w)に対して垂直方向へ吸着盤(2)を移動させることができる。そこで、大きな段差がある壁面(w)では、角度調節機構(23)により、個々の可動アーム(6)の後端部のみの角度を可変するだけで、自走点検ロボット(1)をその壁面(w)に沿って走行させることができる。また、装置本体(4)に複数の吸着盤(2)が取り付けられているので、仮に1台の吸着盤(2)が動作不良になったときに、残りの吸着盤(2)の吸引力で自走点検ロボット(1)を壁面(w)に吸着維持し、走行を可能にすることができる。
装置本体(4)に、これを挟むように吸着盤(2)を可動アーム(6)により取り付けたものでは、片側の吸着盤(2)を壁面(w)に吸着させた状態で、反対側の吸着盤(2)を壁面(w)から離し、可動アーム(6)の角度を可変して、壁面(w)の別の位置に吸着させることができる。この動作を繰り返すことで、段差がある壁面(w)に自走点検ロボット(1)を吸着させ、走行させることができる。同じく、天井面に段差がある壁面(w)においても自走点検ロボット(1)を吸着させ、走行させることができる。
また、壁面(w)の縁端部又は柱(p)についても、縁端部又は柱(p)を吸着盤(2)で挟むように、各可動アーム(6)の角度を設定すれば、自走点検ロボット(1)を吸着させ、走行させることができる。
装置本体(4)の周囲に、吸着盤(2)を可動アーム(6)により放射状に取り付けたものでも、個別に吸着盤(2)を壁面(w)に吸着させた状態で、残りの吸着盤(2)を壁面(w)から離し、可動アーム(6)の角度を可変して、壁面(w)の別の位置に吸着させることができる。
実施例1の吸引滑動型自走点検ロボットの正面図である。 実施例1の吸引滑動型自走点検ロボットを示す平面図である。 実施例1の吸引滑動型自走点検ロボットを示す側面図である。 本発明の吸引滑動型自走点検ロボットに取り付ける吸着盤の一例を示す一部断面にした正面図である。 本発明の自走点検ロボットを吸引滑動させている壁面の状態を示し、(a)は壁面の正面図、(b)は壁面の側断面図である。 本発明の自走点検ロボットを、曲面を有する壁面を走行させる状態を示す説明側面図である。 本発明の自走点検ロボットを壁面の段差を挟むように走行させる状態を示す説明側面図である。 本発明の自走点検ロボットを壁面の段差において階段を昇降するように走行させる状態を示す説明側面図であり、(a)は走行中の状態、(b)は走行前方側の吸着盤を壁面から離す状態、(c)は前進後吸着盤を壁面に吸着させる状態、(d)は走行後方側の吸着盤を離す状態、(e)は全体の吸着盤を壁面に吸着させ、前進させる状態である。 本発明の自走点検ロボットを天井面にある段差を走行させる状態を示す説明側面図であり、(a)は走行前方側の吸着盤を離し、前進後にこの走行前方側の吸着盤を吸着させる状態、(b)は走行後に走行前方側の吸着盤を吸着させ、前進後にこの走行後方側の吸着盤を離し、走行前方側の吸着盤を前進させる状態、(c)は走行前方側の吸着盤を前進させ、走行後方側の吸着盤を吸着させる状態である。 本発明の自走点検ロボットについて壁面の縁部分、角柱を走行させる状態を示す説明平面図である。 実施例2の装置本体の周囲に吸着盤を放射状に取り付けた自走点検ロボットを示す平面図である。
本発明の吸引滑動型自走点検ロボットは、壁面に吸引滑動させながら、この壁面とその内部を点検又は壁面で作業する自走点検ロボットであり、吸着盤により平坦な壁面では吸引滑動させながら走行させ、段差がある壁面では可動アームにより吸着盤の位置を可変させ、移動させ得るように構成した装置である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
<吸引滑動型自走点検ロボットの構成>
図1は実施例1の吸引滑動型自走点検ロボットを示す正面図である。図2は実施例1の吸引滑動型自走点検ロボットを示す平面図である。図3は実施例1の吸引滑動型自走点検ロボットを示す側面図である。図4は吸引滑動型自走点検ロボットに取り付ける吸着盤の一例を示す一部断面にした正面図である。
本発明の吸引滑動型自走点検ロボット1は、高速道路、橋梁の橋桁などの高所にあるコンクリート壁面w、金属面等の壁面wに吸引滑動させながら、そのコンクリートの壁面wに生じたひび割れ、金属面の錆などの劣化を点検し、更にその内部の異常について検査し、又は壁面wで補修、塗装など様々な作業をする装置である。本発明の自走点検ロボット1は、吸着盤2を負圧状態にして壁面wに吸着させながら、走行機構3により壁面wに沿って走行させる装置である。
自走点検ロボット1は、図示するように、壁面wとその内部を検査又は壁面wで作業する点検装置sと作業装置を収納する装置本体4と、チャンバー5内を負圧状態にしながら壁面wに吸着させつつ、走行車輪などの走行機構3により走行する複数の吸着盤2と、これらの吸着盤2を装置本体4の周囲に取り付ける可動アーム6と、を備えた装置である
装置本体4は、その内部に点検装置s、作業装置を複数台収納する略直方体形状の筐体である。図示例では、6個の点検装置sを収納した状態を示し、周囲に4台の吸着盤2を備えた状態を示している。この点検装置sの個数、吸着盤2の台数もこの数に限定されない。検査の目的、場所に応じて検査装置の個数、吸着盤2の台数も異なるので、装置本体4の形状も変わるため、装置本体4はこの略直方体形状に限定されない。
装置本体4内には、点検装置sのみではなく、この点検装置sに必要な周辺機器、更に吸着盤2の動作を制御するマイコンなどを収納する。
<吸着盤の構成>
吸着盤2は、図4に示すように、略円筒形状のチャンバー5から成り、このチャンバー5にその使用に際しての壁面w側に開けた開口7を有する。このチャンバー5内に、走行機構3を構成する2個の走行車輪8が並列するように設けられている。この走行車輪8は走行車輪差動機構9の両側にそれぞれ取り付けられている。この走行車輪差動機構9は細板形状の支持部材10の中央に取り付けられている。この支持部材10の両端部は、可動アーム6の先端部に取り付けられる、ヒンジ軸11を有する。
チャンバー5は、その開口7の反対側は筒形状に成り、この内部に排気ポンプ12が取り付けられている。この排気ポンプ12は、このチャンバー5内を負圧にして、チャンバー5全体を壁面wに吸着させるものである。排気ポンプ12はファンと駆動モータとからなる。排気ポンプ12の電源は外部から取るようになっている。
<吸着盤の走行機構の構成>
走行車輪8を駆動させる走行車輪差動機構9は、旋回機構14を介して支持部材10の中央位置に取り付けられている。この旋回機構14は、例えば、支持部材10に取り付けられた旋回用歯車15に,旋回モータ16で駆動するピニオン17を噛合させる機構である。この旋回モータ16を回転駆動すると、走行車輪差動機構9は旋回用歯車15で旋回するようになる。
走行車輪差動機構13は、走行モータ18の回転駆動力を両走行車輪8に異なるように回転させるようになっている。走行車輪差動機構9は、2個の走行車輪8が曲がるときに、内側と外側の車輪に速度差(回転数の差)が生じるが、それを吸収しつつ走行モータ18の回転駆動力から同じトルクを振り分けて伝達する機構である。これにより安定した走行が可能になる。
走行車輪差動機構9に2個の走行車輪8が並列して取り付けられているので、その走行方向に傾斜するおそれがある。その結果、開口7の周縁部が強く壁面wに接触するおそれがある。この部分が強く接触すると自走点検ロボット1を円滑に走行させることができない場合がある。そこで、本発明では、チャンバー5の傾斜を防止するために補助輪19を備えた。この補助輪19により、チャンバー5が傾斜しないので、その周縁部のシール部材20部分が、壁面wに均等に接触又は近づくようになる。そこで、この補助輪19は、走行車輪差動機構9に補助輪用板材21を介して2個取り付けられている。この補助輪19は補助輪用板材21に取り付けられ、走行車輪差動機構9により360度旋回可能になる。
なお、実施例1の吸引滑動型自走点検ロボット1では、装置本体4に取り付けられた可動アーム6に吸着盤2が取り付けられた構成であれば、吸着盤2は図示例の構成に限定されない。一般的な構成の吸着盤2、即ちチャンバー5の開口7周縁部にブラシを取り付けて密封性を高めている一般的な構造の吸着盤でもよい。
<可動アームの構成>
装置本体4の筐体の周囲において、1台の吸着盤2は2本の可動アーム6の先端部で挟まれるように可動可能に連結支持されている。可動アーム6の先端部は、吸着盤2のヒンジ軸11に取り付けられる。図示例のように4台の吸着盤2は、同様に可動アーム6を介して装置本体4の筐体に取り付けられている。
この可動アーム6の後端部は、角度調節機構23を介在して装置本体4(筐体)に連結されている。この角度調節機構23は、例えば可動アーム6をウオームギヤにより回動させることができる。差動型ウオーム減速機を昇降モータで駆動し、可動アーム6を所定の角度に調節できるようにする。
なお、自走点検ロボット1を吸引滑動させる際に、壁面wは平坦ではないので、若干の凹凸は、吸着盤2のシール部材20部分で吸収する。シール部材20部分で吸収できない程度の凹凸がある場合もある。そこで、この角度調節機構23にはいわゆる「遊び」と称される程度の可動アーム6の回動を吸収する、ばね等の弾性部材を可動アーム6の後端部に取り付けることが好ましい。
<自走点検ロボットの基本的な動作説明>
図5は本発明の自走点検ロボットを吸引滑動させている壁面の状態を示し、(a)は壁面の正面図、(b)は壁面の側断面図である。
このように構成された本発明の自走点検ロボット1は、各吸着盤2により密封性を低下させず安全に壁面wを吸引滑動することができる。この自走点検ロボット1の装置本体4に搭載した点検装置s、作業装置を用いてこの壁面wとその内部を点検し、又は壁面wで作業することができる。可動アーム6が、装置本体4の周囲において壁面wに対して垂直方向へ吸着盤2を移動させることで、大きな段差がある壁面wでは、個々の可動アーム6の角度を可変すれば、自走点検ロボット1をその壁面wに沿って走行させることができる。
また、本発明の自走点検ロボット1は、装置本体4に複数の吸着盤2が取り付けられているので、仮に1台の吸着盤2が動作不良になったときに、残りの吸着盤2の吸引力で自走点検ロボット1を壁面wに吸着維持させ、走行を可能にすることができる。
<吸引滑動走行状態の説明1>
図6は本発明の自走点検ロボットを、曲面を有する壁面を走行させる状態を示す説明側面図である。
本発明の自走点検ロボット1は、平坦な壁面wを走行、昇降させるときは勿論のこと、トンネルのように曲面を有する壁面wについても、安全に走行させることができる。例えば、図示するように、装置本体4の可動アーム6は、吸着盤2のヒンジ軸11に可動可能に取り付けられるので、このヒンジ軸11を回動中心にして吸着盤2の吸着面はその方向を自由に変えられる。トンネル内のような曲面を有する壁面wにも密着させることができ、自走点検ロボット1をその壁面wに沿って走行させることができる。
<吸引滑動走行状態の説明2>
図7は本発明の自走点検ロボットを壁面の段差を挟むように走行させる状態を示す説明側面図である。
本発明の自走点検ロボット1は、平坦な壁面w、曲面を有する壁面w以外に段差があるような壁面wについても、安全に走行、昇降させることができる。この説明2の図示例にあるように、段差を挟むように自走点検ロボット1を走行させることができる。例えば、装置本体4の可動アーム6は、装置本体4の周囲において壁面wに対してその垂直方向へ吸着盤2を移動させることができる。そこで、大きな段差がある壁面wでも、個々の可動アーム6の回動角度を異なるように設定すれば、自走点検ロボット1をその壁面wの段差を挟むように走行させることができる。
<吸引滑動走行状態の説明3>
図8は自走点検ロボットを壁面の段差において階段を昇降するように走行させる状態を示す説明側面図であり、(a)は走行中の状態、(b)は走行前方側の吸着盤を壁面から離す状態、(c)は前進後吸着盤を壁面に吸着させる状態、(d)は走行後方側の吸着盤を離す状態、(e)は全体の吸着盤を壁面に吸着させ、前進させる状態である。
更に、本発明の自走点検ロボット1は、複数の吸着盤2と可動アーム6を利用して、壁面wに複数の段差がある状況であっても、階段を昇降するように吸着盤2を吸着させ、走行、昇降させることができる。各吸着盤2は可動アーム6により装置本体4を挟むように取り付けているので、走行後方側の吸着盤2を壁面wに吸着させた状態で、走行前方側の吸着盤2を壁面wから離すことができる。逆に、走行前方側の吸着盤2を壁面wに吸着させた状態で、走行後方側の吸着盤2を壁面wから離すことができる。このとき、走行後方側の吸着盤2のみでも自走点検ロボット1全体の重量を支持できる程度の吸引力を、残りの吸着盤2が有するように排気ポンプ12を稼働させる。
先ず、図8(a)に示すように、自走点検ロボット1を壁面wの段差の近くまで走行させる。
次に、図8(b)に示すように、走行後方側の吸着盤2を壁面wに吸着させた状態で、走行前方側の吸着盤2を壁面wから離し、可動アーム6の角度を前方の段差の位置に合わせるように可変する。この状態で自走点検ロボット1を段差に更に近づける。
図8(c)に示すように、走行前方側の吸着盤2を前方の段差に吸着させる。走行後方側の吸着盤2を壁面wから離し、可動アーム6の角度を前方の段差の位置に合わせるように可変する。このとき一方(走行前方側)の吸着盤2の吸引力が自走点検ロボット1全体の重量を支持できる程度に高まったら、他方(走行後方側)の吸着盤2を壁面wから離すことは勿論である。
図8(d)に示すように、走行後方側の吸着盤2の可動アーム6の角度を前方の段差の位置に合わせるように可変して、自走点検ロボット1を前進させる。
最後に、図8(e)に示すように、走行前方側の吸着盤2を壁面wの別の位置に吸着させる。走行前方側と走行後方側の吸着盤2が吸着したら、自走点検ロボット1を前進させる。
なお、段差が階段状になるときは、この動作を繰り返すことで、段差がある壁面wに自走点検ロボット1を吸引滑動走行させることができる。
また、図示例では、前進方向が右側に飛び出した状態の段差について説明したが、この逆に前進方向が左側に飛び出した状態の場合でも、可動アーム6の角度の合わせる方向が異なるだけ、自走点検ロボット1を吸引滑動走行させることができる。
<吸引滑動走行状態の説明4>
図9は自走点検ロボットを天井面にある段差を走行させる状態を示す説明側面図であり、(a)は走行前方側の吸着盤を離し、前進後にこの走行前方側の吸着盤を吸着させる状態、(b)は走行後に走行前方側の吸着盤を吸着させ、前進後にこの走行後方側の吸着盤を離し、走行前方側の吸着盤を前進させる状態、(c)は走行前方側の吸着盤を前進させ、走行後方側の吸着盤を吸着させる状態である。
本発明の自走点検ロボット1は、天井面(壁面w)に複数の段差がある状況であっても、図8に示した状況と同様に、階段を昇降するように複数の吸着盤2を天井面(壁面w)に吸着させ、走行させることができる。
先ず、図9(a)に示すように、走行前方側の吸着盤2を離し、前進後にこの走行前方側の吸着盤2を吸着させる。
次に、図9(b)に示すように、走行後に走行前方側の吸着盤2を吸着させ、前進後にこの走行後方側の吸着盤2を離し、走行前方側の吸着盤2を前進させる。
最後に、図9(c)に示すように、走行前方側の吸着盤2を前進させ、走行後方側の吸着盤2を吸着させる。
但し、自走点検ロボット1を天井面(壁面w)を走行、昇降させるときは、上下方向の壁面wの走行に比較して、落下のおそれが高くなるので、走行前方側の吸着盤2を壁面wから離す際、走行後方側の吸着盤2を壁面wから離す際に、残りの吸着盤2の吸引力が自走点検ロボット1全体の重量を支持できる程度に高まっているか否かを厳密に測定する必要がある。そのために、各吸着盤2(チャンバー5)内に、圧力測定器を備えることが好ましい。
<吸引滑動走行状態の説明5>
図10は自走点検ロボットについて壁面の縁部分、角柱を走行させる状態を示す説明平面図である。
本発明の自走点検ロボット1は、壁面wの縁部分又は柱pのような上下方向に細い点検対象物についても、安全に走行、昇降させることができる。図示するように、可動アーム6の角度を大きく可変して、吸着盤2で壁面wの縁部分又は柱pの2面を挟むように吸着させる。この状態で装置本体4を昇降させることで、壁面wの縁部分又は柱pの点検、補修作業などが実施できる。
自走点検ロボット1を走行させる得る壁面wの縁部分又は角柱pに限定されず、図に示すように、円柱又は曲率の短い曲面を走行させることもできる。例えば、図示するように、装置本体4を可動アーム6の角度を可変して、吸着盤2で円柱(柱p)の2面(2ヶ所)に吸着させる。この状態で装置本体4を昇降させることで、柱pの点検、補修作業などが実施できる。
<実施例2の自走点検ロボットの構成>
図11は実施例2の装置本体の周囲に吸着盤を放射状に取り付けた自走点検ロボットを示す平面図である。
本発明の自走点検ロボット1の構成は、実施例1のように、装置本体4を2台の吸着盤2で挟む構成の計4台の吸着盤2の構成に限定されない。実施例2の自走点検ロボット1は、図示するように、四角形状又は円形状の装置本体4の周囲に、吸着盤2を可動アーム6により放射状に取り付けた構成にした。
実施例2の自走点検ロボット1では、装置本体4の周囲において個別に吸着盤2を壁面wに吸着させた状態で、壁面において凹凸に変化が大きい場合に適している。更に、装置本体4に大きな検査装置sを搭載することが可能である。
<自走点検ロボットの変形例>
本発明の自走点検ロボット1の構成は、検査装置s、作業装置を有する装置本体4を複数の吸着盤2を可動アーム6により可動支持する構成であれば、実施例1又は実施例2の構成に限定されない。例えば、吸着盤2は2台、3台、5台、6台と点検、目的、壁面wの状況に応じて適宜組み合わせることができる。
なお、本発明は、点検装置sと吸着盤2を別構成にすることで、大きな段差がある壁面wであっても安全に吸引滑動させることができ、一部の吸着盤2が動作不良になったときでも残りの吸着盤2の吸引力で自走点検ロボット1を壁面wに吸着維持させ、走行させることができれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
本発明は、高速道路、橋梁の橋桁などの高所にある壁面、金属面に限定されず、その他の損傷を点検し、補修する際に利用することができる。
1 吸引滑動型自走点検ロボット
2 吸着盤
3 走行機構
4 装置本体
5 チャンバー
6 可動アーム
23 角度調節機構
s 点検装置
w 壁面

Claims (3)

  1. 壁面(w)に吸引滑動させながら、この壁面(w)とその内部を点検し、又は壁面(w)で作業する吸引滑動型自走点検ロボット(1)であって、
    壁面(w)とその内部を点検する点検装置(s)、壁面(w)で作業する作業装置を収納した装置本体(4)と、
    チャンバー(5)内を負圧状態にしながら壁面(w)に吸着させつつ、走行機構(3)により走行する複数の吸着盤(2)と、
    前記装置本体(4)の筐体に、その後端部が該装置本体(4)に取り付けられた角度調節機構(23)に連結され、その先端部が前記吸着盤(2)に可動可能に連結された可動アーム(6)と、
    前記可動アーム(6)の後端部と前記角度調節機構(23)との間に取り付けられた、該可動アーム(6)の「遊び」程度の回動を吸収する弾性部材と、を備え、
    前記吸着盤(2)により平坦な壁面(w)では吸引滑動させながら走行させ、
    段差がある壁面(w)では、前記吸着盤(2)は、2本の前記可動アーム(6)の先端部で挟まれるように可動可能に連結支持された状態になり、前記角度調節機構(23)により可動アーム(6)の後端部のみの角度を可変するだけで該吸着盤(2)の位置を可変させ得るように構成した、ことを特徴とする吸引滑動型自走点検ロボット。
  2. 前記装置本体(4)の筐体の両側に、該装置本体(4)を挟むように前記吸着盤(2)をそれぞれ取り付けた、ことを特徴とする請求項1の吸引滑動型自走点検ロボット。
  3. 前記装置本体(4)の周囲に、複数の吸着盤(2)を可動アーム(6)により放射状に取り付けた、ことを特徴とする請求項1の吸引滑動型自走点検ロボット。
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