JP2018069706A - 液体収容ユニット、液体収容システム及び液体噴射装置 - Google Patents

液体収容ユニット、液体収容システム及び液体噴射装置 Download PDF

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聖真 工藤
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Abstract

【課題】液体収容部の注入口が開栓状態のまま放置されたり、閉栓がしっかりなされていなかったりする注入口の封止ミスの発生頻度を低減できる液体収容ユニット、液体収容システム及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】液体噴射装置は、液体噴射部に液体を供給する液体収容ユニット30を備えている。液体収容ユニット30は、液体を収容する液体収容部40と、液体を液体収容部40に注入するための注入口43と、注入口43を開閉する栓部材50と、栓部材50の開閉状態を検知する検知部55とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体噴射装置が備える液体噴射部に供給する液体を収容可能な液体収容ユニット、液体収容システム及び液体噴射装置に関する。
例えば特許文献1には、用紙等の媒体に対して液体を噴射する液体噴射部を有する液体噴射装置(液体消費装置)が開示されている。この液体噴射装置は、液体噴射部に供給するインク(液体の一例)が収容されるタンク(液体収容部の一例)と、タンクの注入口を開閉するキャップ(栓部材の一例)と、タンクが配置される空間の開口を開閉するカバーとを有する液体収容ユニットを備える。カバーの内側には、カバーが開位置にある状態で、ユーザーが外したキャップを保持する保持部が設けられている。保持部に保持されたキャップがカバーの開位置から閉位置への移動領域(移動経路)上に位置することによって、カバーの閉位置への移動が阻害される。このため、ユーザーが外したキャップを注入口に閉栓し忘れることを回避できる。
特開2016−504号公報
ところで、特許文献1に記載の液体噴射装置では、ユーザーが外したキャップを保持部に置かなかった場合、キャップを閉栓しなくても、カバーを閉めることができる。このため、タンクが開栓状態のまま放置される虞があるという課題がある。また、ユーザーがキャップを閉めたつもりでもしっかり閉まっていなかった場合も、液体収容部の注入口から液体が蒸発や漏洩する心配がある。なお、上記の課題は、カバーのない構成の液体収容ユニットや、インク以外の液体が収容される液体収容ユニットであっても、概ね共通する。
本発明の目的は、液体収容部の注入口が開栓状態のまま放置されたり、閉栓がしっかりなされていなかったりする注入口の封止ミスの発生頻度を低減できる液体収容ユニット、液体収容システム及び液体噴射装置を提供することにある。
上記課題を解決する液体収容ユニットは、液体噴射装置が備える液体噴射部に液体を供給する液体収容ユニットであって、前記液体を収容する液体収容部と、前記液体を前記液体収容部に注入するための注入口と、前記注入口を開閉する栓部材と、前記栓部材の開閉状態を検知する検知部と、を備えている。
この構成によれば、検知部が栓部材の開閉動作に連動してその開閉状態を検知するため、液体収容部の注入口が開栓状態のまま放置されたり、閉栓がしっかりなされていなかったりする注入口の封止ミスの発生頻度を低減できる。例えば、注入口の封止ミスによる液体収容部からの液体の蒸発や漏洩を防ぐことができる。
上記液体収容ユニットにおいて、前記検知部は、前記液体収容部および前記栓部材のうちの少なくとも一方に設けられ、前記栓部材の位置に応じて前記開閉状態を検知することが好ましい。
この構成によれば、検知部を、取付け専用の別部材を設けることなく、栓部材の開閉状態を検知可能に取り付けることができる。
上記液体収容ユニットにおいて、前記液体収容部を配するハウジングを更に備え、前記検知部は、前記液体収容部、前記ハウジングおよび前記栓部材のうちの少なくとも一つに設けられ、前記栓部材の位置に応じて前記開閉状態を検知することが好ましい。
この構成によれば、液体収容部がハウジングに配されることで、栓部材と液体収容部の注入口との位置決めがし易い。そのうえ、検知部を、取付け専用の別部材を設けることなく、栓部材の開閉状態を検知可能に取り付けることができる。
上記課題を解決する液体収容システムは、上記液体収容ユニットと、前記検知部の検知結果に基づき、前記栓部材の開状態と閉状態とのうち少なくとも一方の情報を出力部に出力させて通知する通知部と、を備えている。
この構成によれば、ユーザーは出力部が出力した情報から栓部材が開状態と閉状態とのうち少なくとも一方の状態を認識できる。例えば、ユーザーは、注入口と栓部材との接続状態を直接目視しなくても、栓部材の開閉状態を把握できる。また、例えば栓部材の閉じ忘れの発生頻度を低減できる。
上記液体収容システムにおいて、前記通知部は、前記検知部の検知結果が前記閉状態から前記開状態に変わると、前記液体収容部に注入するべき液体に関する情報を前記出力部に出力させることが好ましい。
この構成によれば、栓部材を開状態にして開けた注入口へ間違った液体を注入してしまう液体の誤注入を防止できる。
上記液体収容システムにおいて、前記通知部は、前記検知部の検知結果が前記開状態から前記閉状態に変わると、液体注入後の液面位置の入力を要求する情報を前記出力部に出力させて通知することが好ましい。
この構成によれば、液面位置を検知する液面センサー等の検知装置がなくても、液体収容部内の液量を適切に管理ができる。なお、液体を注入したときの液面位置以外の他の液面位置(例えばニアエンドやエンド)を検知するための検知装置はあってもよい。
上記液体収容システムにおいて、前記通知部は、前記検知部が検知した前記開状態が所定時間を経過すると、前記栓部材を閉じるように要求する情報を前記出力部に出力させて通知することが好ましい。
この構成によれば、栓部材の開状態が所定時間を経過すると出力部に出力される栓部材を閉じる要求に応じてユーザーが栓部材を閉操作することで、液体の蒸発や漏洩の発生頻度を一層低減できる。
上記液体収容システムにおいて、前記液体噴射装置の電源を切る際に前記検知部が前記開状態を検知すると、前記通知部は前記栓部材を閉じるように要求する情報を前記出力部に出力させて通知することが好ましい。
この構成によれば、液体噴射装置の電源が切られた状態においても、液体収容部内の液体の蒸発や漏洩の発生頻度を低減できる。
上記液体収容システムにおいて、前記栓部材を開状態と閉状態とのうち少なくとも閉状態に維持するためのロック機構と、前記ロック機構を制御するロック制御部と、を更に備えることが好ましい。
この構成によれば、ロック機構により栓部材を開状態と閉状態とのうち少なくとも閉状態に維持できるので、液体収容部内の液体の蒸発や漏洩の発生頻度を一層低減できる。
上記液体収容システムにおいて、前記液体収容部および前記栓部材は複数設けられ、前記ロック機構は、前記栓部材を閉状態に維持するロックが可能に構成されたものが複数の前記栓部材に対応して複数設けられ、前記ロック制御部は、複数の前記栓部材のうちの一の栓部材が前記開状態である場合、前記ロック機構に他の栓部材を前記閉状態にロックさせることが好ましい。
この構成によれば、液体収容部の注入口に間違った液体を注入する液体の誤注入を防止することができる。
上記液体収容システムにおいて、前記ロック制御部は、複数の前記栓部材のうちの二以上の栓部材が前記開状態にある場合、少なくとも前記開状態にある二以上の前記栓部材に対応する前記ロック機構をロック解除状態とし、前記通知部は、前記開状態の栓部材のうち少なくとも液体を注入しない栓部材を前記閉状態にするように要求する情報を前記出力部に出力させて通知することが好ましい。
この構成によれば、一の栓部材を開状態にすべきところ、二以上の栓部材をほぼ同時に開状態にしてしまったときに、開状態にある二以上の栓部材のうち一の栓部材以外の他の栓部材を閉状態にできなくなる事態(デッドロック)を回避できる。したがって、他の栓部材を閉状態に維持するロックができるので、液体収容部の注入口に間違った液体を注入する液体の誤注入を防止することができる。
上記液体収容システムにおいて、前記ロック制御部は、前記液体噴射装置の電源を切る際に前記検知部が前記閉状態を検知すると、前記ロック機構に前記栓部材を前記閉状態にロックさせ、前記液体噴射装置の電源を入れた後に前記検知部が前記閉状態を検知すると、前記ロック機構に前記栓部材のロックを解除させることが好ましい。
この構成によれば、液体噴射装置の電源が切られた状態において栓部材を閉状態に維持するロックがなされているため、液体収容部の注入口の封止ミスによる液体の蒸発や漏洩の発生頻度を低減できる。また、電源が切られた状態で液体収容部に液体が注入されることを回避できる。例えば液体収容部の液量を管理している場合、管理している液量と実際の液量とが一致しない不都合を回避できるなど、液体収容部の液量の管理を適切に行うことができる。
上記液体収容ユニットにおいて、前記栓部材を覆うカバーと、前記検知部を第1検知部とした場合、前記カバーの開閉状態を検知する第2検知部と、を更に備えることが好ましい。
この構成によれば、第1検知部と第2検知部とにより、栓部材が閉状態にないままカバーが閉じられたことを検知することができる。例えば、栓部材が閉状態にないままカバーが閉じられたときに、ユーザーにその旨を知らせる通知などの方策をとることが可能となり、栓部材が閉状態にないまま放置される事態を回避できる。
上記液体収容ユニットにおいて、前記第2検知部は、前記液体収容部または前記カバーに設けられ、前記カバーの位置に応じて前記カバーの開閉状態を検知することが好ましい。
この構成によれば、第2検知部を、取付け専用の別部材を設けることなく、カバーの開閉状態を検知可能に取り付けることができる。
上記液体収容ユニットにおいて、前記液体収容部を配するハウジングを更に備え、前記第2検知部は、前記液体収容部、前記カバーおよび前記ハウジングのうちのいずれか一つに設けられ、前記カバーの位置に応じて前記開閉状態を検知することが好ましい。
この構成によれば、液体収容部をハウジングに配することで、栓部材と液体収容部の注入口との位置決めがし易い。そのうえ、第2検知部を、取付け専用の別部材を設けることなく、カバーの開閉状態を検知可能に取り付けることができる。
上記課題を解決する液体収容システムは、上記液体収容ユニットと、前記第2検知部の検知結果に基づき、前記カバーの開状態と閉状態とのうち少なくとも一方の情報を出力部に出力させて通知する通知部と、を備えている。
この構成によれば、ユーザーは出力部に出力された情報からカバーの開状態と閉状態とのうち少なくとも一方を認識できる。
上記液体収容システムにおいて、前記通知部は、前記第1検知部の検知結果が前記開状態であり、かつ前記第2検知部の検知結果が前記閉状態である場合、前記出力部に前記栓部材を閉じるように要求する情報を出力させて通知することが好ましい。
この構成によれば、カバーで栓部材が覆われていても、ユーザーは出力部から出力される要求から栓部材が閉状態にないことを把握し、カバーを開けて栓部材を閉め直すことができる。例えば、栓部材の閉じ忘れや閉めてもその閉め方が不完全なことに起因する液体収容部の封止ミスの発生頻度を低減できる。
上記液体収容システムにおいて、前記カバーを前記開状態に維持するロックが可能に構成された第2ロック機構と、前記第1ロック機構および前記第2ロック機構を制御するロック制御部と、を更に備え、前記ロック制御部は、前記第1検知部の検知結果が前記開状態であり、かつ前記第2検知部の検知結果が前記開状態である場合、前記第2ロック機構に前記カバーを前記開状態でロックさせることが好ましい。
この構成によれば、栓部材が開状態のままではカバーはロックされているため閉じることができない。よって、栓部材が閉状態でないままカバーを閉じることを回避できる。例えば、栓部材が閉状態でないまま放置される頻度を低減できる。
上記液体収容システムにおいて、前記ロック制御部は、前記第1検知部の検知結果が前記閉状態であり、かつ前記第2検知部の検知結果が前記開状態である場合、前記第2ロック機構に前記カバーを前記開状態でロックさせないことが好ましい。
この構成によれば、カバーが開状態でロックされても、栓部材を開状態から閉状態にすれば、カバーのロックが解除され、カバーを閉じることができる。よって、栓部材を開状態にした後、栓部材を閉じてからカバーを閉じることができる。
上記液体収容システムにおいて、前記カバーを前記閉状態に維持するロックが可能に構成された第2ロック機構と、前記第2ロック機構を制御するロック制御部とを更に備え、前記ロック制御部は、前記第1検知部の検知結果が前記開状態であり、かつ前記第2検知部の検知結果が前記閉状態である場合、前記第2ロック機構に前記カバーをロックさせないことが好ましい。
この構成によれば、栓部材が閉状態になければ、カバーを閉じてもロックされないので、カバーを開けて栓部材を閉状態にすることができる。
上記課題を解決する液体噴射装置は、上記液体収容ユニットと、前記液体収容ユニットの前記液体収容部から供給された液体を噴射する液体噴射部とを備えている。
この構成によれば、液体噴射装置は、前記液体収容ユニットを備えるので、前記液体収容ユニットと同様の効果を得ることができる。
上記課題を解決する液体噴射装置は、上記液体収容システムと、前記液体収容システムに含まれる前記液体収容ユニットの前記液体収容部から供給された液体を噴射する液体噴射部とを備えている。
この構成によれば、液体噴射装置は、前記液体収容システムを備えるので、前記液体収容システムと同様の効果を得ることができる。
第1実施形態の液体噴射装置を備える複合機とホスト装置とを示す斜視図。 画像読取装置およびカバーを開けた状態の複合機を示す斜視図。 栓部材が閉状態にある液体収容ユニットを示す模式側断面図。 栓部材が開状態にある液体収容ユニットを示す模式側断面図。 液体噴射装置の電気的構成を示すブロック図。 栓部材が閉状態にあるときの表示部の表示内容を示す模式図。 栓部材が開状態にあるときの表示部の表示内容を示す模式図。 栓部材が開状態にあるときの表示部の表示内容を示す模式図。 栓部材が開状態に放置されたときの表示部の表示内容を示す模式図。 栓部材を閉じたときの表示部の表示内容を示す模式図。 栓部材を閉じたときの表示部の表示内容の他の例を示す模式図。 電源ボタンがオフ操作されたときの表示部の表示内容を示す模式図。 栓部材(キャップ)の開閉状態に応じた通知処理を示すフローチャート。 第2実施形態における栓部材がロック解除状態にある液体収容ユニットを示す模式側断面図。 栓部材がロック状態にある液体収容ユニットを示す模式側断面図。 電源ボタンがオン操作されたときの表示部の表示内容を示す模式図。 栓部材を開いたときの表示部の表示内容を示す模式図。 複数の栓部材を開いたときの表示部の表示内容を示す模式図。 電源ボタンがオフ操作されたときの表示部の表示内容を示す模式図。 栓部材(キャップ)のロック/ロック解除状態に応じた通知処理を示すフローチャート。 第3実施形態におけるカバーが閉状態にある液体収容ユニットの模式側断面図。 カバーが開状態にある液体収容ユニットの模式側断面図。 カバーが閉状態にあるときの表示部の表示内容を示す模式図。 カバーが開状態にあるときの表示部の表示内容を示す模式図。 栓部材を開けたままカバーを閉じたときの表示部の表示内容を示す模式図。 カバーの開閉状態に応じた通知処理を示すフローチャート。 第4実施形態におけるカバーを開状態に維持するロック機構を備えた液体収容ユニットと表示部の表示内容とを示す模式図。 第5実施形態におけるカバーを閉状態に維持するロック機構を備えた液体収容ユニットと表示部の表示内容とを示す模式図。 変形例における栓部材を開状態に維持するロック機構を備えた液体収容ユニットと表示部の表示内容とを示す模式図。 変更例における液体収容ユニットを示す模式側断面図。 図30と異なる変更例の液体収容ユニットを示す模式側断面図。 図31と異なる変更例の液体収容ユニットを示す模式側断面図。 図32と異なる変更例の液体収容ユニットを示す模式側断面図。 図33と異なる変更例の液体収容ユニットを示す模式側断面図。
以下、液体噴射装置(例えば印刷装置)を含む複合機について図面を参照して説明する。なお、本実施形態の液体噴射装置は、例えばインク等からなる液体を用紙等からなる媒体に噴射することにより印刷を行うインクジェット式のプリンターで構成されている。また、液体噴射装置は、印刷方式が媒体の搬送方向Yと交差する走査方向X(以下、幅方向Xともいう。)に液体噴射部を移動させて印刷を行うシリアルプリンターの例で説明する。
図1に示すように、複合機11は、ホスト装置100と通信可能に接続されている。ユーザーは、ホスト装置100の本体101にインストールされたソフトウェアからなる印刷ドライバーを起動させることでその表示部102に表示される設定画面に対して入力装置103を操作して読取条件や印刷条件等を設定し、原稿の読取りおよび文書や画像等の印刷を指示する。また、表示部102には複合機11からユーザーに通知するべき種々の情報が表示される。また、複合機11は、ユーザーが操作パネル部15の操作部16を操作して各種の設定が可能であるうえ、ユーザーに通知するべき必要な情報を表示部17に表示する。
次に複合機11の構成を説明する。複合機11は、液体を噴射する液体噴射装置12と、読取機能を有する画像読取装置13とを備える。液体噴射装置12は、直方体状の筐体14を有し、その筐体14の上側に画像読取装置13が配置されている。
筐体14には、操作パネル部15が設けられている。操作パネル部15は、例えば電源操作部16aおよび操作ボタン16b等を含む操作部16と、液晶表示画面等からなる表示部17とを有している。表示部17がタッチパネル方式である場合、画面をタッチして入力操作が可能なタッチ式入力操作部も、操作部16の一部を構成する。なお、表示部17,102のうち少なくとも一方により、出力部の一例が構成される。例えば、液体噴射装置12がホスト装置100と接続されていないときは表示部17が出力部の一例となり、図1に示すように、液体噴射装置12が少なくともホスト装置100と接続されているときに、少なくとも表示部102が出力部の一例となる。なお、液体噴射装置12がホスト装置100と接続されているときも、表示部17のみが出力部の一例を構成したり、液体噴射装置12がホスト装置100と接続されているときは表示部102のみが出力部の一例を構成したりしてもよい。
また、筐体14においてその前面下部に下端を中心に回動することで開閉可能に設けられた前面カバー18の奥側には、媒体収容カセット19と、印刷された媒体Mを排出する排出口20とが設けられている。媒体収容カセット19から給送された媒体Mは奥側位置で反転してから所定の搬送経路に沿って搬送方向Yに搬送される。
図1に示すように、筐体14内には、搬送方向Yに搬送される媒体Mに対して液体を噴射する液体噴射部21が設けられている。媒体Mが搬送される搬送経路の途中で液体噴射部21が媒体Mに向けて液体を噴射することにより例えば印刷がなされ、印刷された媒体Mは、図1に二点鎖線で示すように排出口20から排出される。排出された媒体Mは、印刷開始前に筐体14から搬送方向Yの下流側となる前方へ延出した不図示のスライド式のスタッカー(排出トレイ)上に積載される。液体噴射装置12がシリアルプリンターである本例では、液体噴射部21は、搬送方向Yと交差する走査方向Xに往復移動可能なキャリッジ22を備える。液体噴射部21は、媒体Mの搬送経路と対向する部分に液体を噴射可能な不図示のノズルを有する。なお、液体噴射装置12をラインプリンターとした例では、液体噴射部21は、搬送方向Yと交差する幅方向Xに亘る液体被噴射領域(印刷領域)の全域に液体を一斉に噴射可能な長さの長尺状を有し、一定速度で搬送される媒体Mに対して液体を噴射することで印刷を行う。
図1に示すように、液体噴射装置12は、液体噴射部21に液体を供給する液体収容ユニット30を備えている。本例では、液体収容ユニット30は、筐体14の幅方向Xの両端部のうち一方の端部に配置されている。筐体14の幅方向Xの両端部のうち片方(他方)の端部には通信用接続部23a,23bを有する通信部23が配置され、液体収容ユニット30は通信部23と幅方向Xに反対側となる一方の端部に配置されている。図1に示す例では、液体収容ユニット30は、筐体14(装置外装)の一部を構成するケース部31に側方が覆われた状態にあり、その上側にはケース部31の上部開口を覆うカバー32を備える。なお、この液体収容ユニット30の詳細は後述する。
また、図1に示す画像読取装置13は、その上部に位置する開閉自在な原稿カバー13aと、閉状態の原稿カバー13aによって覆われたガラス板(図示略)からなる原稿台に載置された原稿の画像をガラス板の下方から読み取り可能なイメージスキャナー(いずれも図示略)とを備える。画像読取装置13は、筐体14に対して図1に示す閉じ位置と図2に示す開き位置とに開閉可能となっている。例えば液体噴射装置12の内部を媒体ジャムの解消目的等でメンテナンス等するときは、画像読取装置13を閉じ位置から開き位置に移動させて筐体14内を露出状態とする。また、液体収容ユニット30内に液体を補充等するときは、カバー32を開けて行うが、本例の液体噴射装置12では、閉じ位置にある画像読取装置13がカバー32の開位置と閉位置との間の移動経路上に存在する。そのため、画像読取装置13を開き位置に配置した状態の下で、カバー32を図1に示す閉位置から図2に示す開位置へ移動させる。なお、図2では、画像読取装置13が開き位置に配置されるときに図1に示す待機位置に配置される液体噴射部21を、説明の便宜上、その移動経路の途中の位置に配置している。また、カバー32を廃止し、画像読取装置13の一部が液体収容ユニット30の上部開口を覆う構成、または液体収容ユニット30の上部開口が開放状態にある構成でもよい。
図2に示すように、液体収容ユニット30のカバー32は、閉位置から開位置へ移動させたときにそれ以上の開き方向への移動が規制され、閉位置から所定の開き角度に保持される。液体収容ユニット30は、液体を収容する液体収容部40を備えている。ケース部31の内側には、液体噴射部21が噴射可能な液体の種類(例えばインクの色種)の数と同数の液体収容部40が設けられている。本例の液体噴射部21は複数種の液体を噴射可能であるため、それら複数種の液体を供給できるように、液体収容ユニット30には複数の液体収容部40が配されている。なお、複数の液体収容部40のサイズ(容量)は同じでも異なってもよい。
また、液体収容ユニット30は、液体収容部40の注入口43(図5参照)を開閉する栓部材50を備えている。本例では、栓部材50はハウジング33に配された複数の液体収容部40に個別に設けられている。ユーザーは液体を注入したい液体収容部40に対応する栓部材50を個別に開操作し、液体ボトル(図示略)から液体収容部40へ液体を注入する。なお、液体収容ユニット30は、図1、図2に示す筐体14の一部に配置される構成に限らず、筐体14の外壁(例えば側壁部)に取り付ける構成や、筐体14と液体供給チューブを通じて接続された筐体14とは別体の構成でもよい。要するに、液体収容ユニット30から液体供給路を通じて液体噴射部21に液体を供給可能であれば、液体収容ユニット30の配置位置は筐体14の内部でも外部でもよい。
次に図3、図4を参照して液体収容ユニットの詳細な構成を説明する。図3は、栓部材50が閉状態にあるときの液体収容ユニット30を示し、図4は栓部材50が開状態にあるときの液体収容ユニット30を示す。図3に示すように、液体収容ユニット30は、液体収容部40を配するハウジング33を備える。本例では、ハウジング33内に複数(図2参照)の液体収容部40が配されている。液体収容部40は、液体を注入するための注入口43を有している。複数(図2参照)の栓部材50は、複数の液体収容部40の個々に対応する位置で注入口43を開閉可能に設けられている。図3、図4に示す例では、栓部材50は、ハウジング33の上端開口の一部を覆う支持部33aに回動可能に支持されている。なお、図1、図2に示す例では、ハウジング33はケース部31の内側に配置されている。また、図3、図4では、カバー32を省略している。但し、カバー32がない構成でもよい。
図3、図4に示すように、ハウジング33内に複数の液体収容部40が幅方向X(同図の紙面と交差する方向)に並列に配されている。複数の栓部材50は、それぞれが対応する液体収容部40ごとに1つずつ個別に注入口43を開閉可能に設けられている。図3に示すように、栓部材50は、ハウジング33に対して移動自在に支持された保持部材51と、保持部材51に保持された弾性変形可能な栓本体52とを備える。本例では、保持部材51は、ハウジング33に対して回動可能に支持されている。保持部材51は、一方向に長い長尺な形状(例えば長尺の矩形板状)を有する。保持部材51の一端には、ユーザーによって把持される把持部53が設けられている。また、ハウジング33は、液体収容部40の長手方向(図3では左右方向)における注入口43側と反対側の部分を上方から覆う状態で水平に延出する前述の支持部33aを有し、保持部材51の他端部は支持部33aに対して軸部54を中心に回動可能に連結されている。なお、栓部材50は、保持部材51が不図示の規制部に接することにより回動範囲が規制され、図4に示す所定の開き角度で開状態に保持される。
また、図4に示すように、液体収容部40は、収容部本体41と、その上面からほぼ垂直に突出する液体注入用の筒部42とを有する。そして、筒部42の先端開口が注入口43となっている。栓本体52は、栓部材50が図3に示す閉位置にある状態で筒部42と嵌合して注入口43を封止する。図3、図4に示す例では、栓本体52が筒部42に外嵌して注入口43を封止する封止構造であるが、栓本体52が筒部42に内嵌される封止構造や、栓本体52が注入口43に当接する封止構造でもよい。さらに、筒部42は収容部本体41の前面(図3、図4では左面)から斜め上方に向かって突出した構成でもよく、筒部の位置、形状および延出方向は適宜変更できる。また、筒部42がなく、液体収容部40の一面に開口する注入口43や凹む注入口43でもよい。
図3、図4に示すように、本実施形態の液体収容ユニット30は、栓部材50の開閉状態を検知する検知部55を備えている。検知部55は一例として液体収容部40に設けられている。例えば、検知部55は、液体収容部40における閉状態の栓部材50の保持部材51と対向する位置に配置されている。検知部55は、例えば可動式(プッシュ式)の検知子56を有する接触式センサーからなる。検知子56は、突出する方向へ付勢されると共に突出と退避との変位が可能であり、検知子56が突出する状態で非検知状態になり、検知子56が押されてその突出量が小さくなる方向へ退避することで検知状態となる。
このため、栓部材50が図3に示す閉状態(閉位置)にあるとき、検知子56が保持部材51に押されて退避することで、検知部55は栓部材50の閉状態を検知する。また、栓部材50が図3に示す閉位置から図4に示す開位置に向かって開栓方向へ所定量だけ変位し、検知子56が突出することで、検知部55は栓部材50の開状態を検知する。つまり、検知部55は、検知子56の退避と突出とにより栓部材50の閉状態と開状態とを検知する。なお、検知部55は、プッシュ式センサーに限らず、リミットスイッチでもよいし、圧力センサー、保持部材51の回動角度を検知する角度センサーでもよい。また、検知部55は、栓部材50の開閉状態を検知できれば、接触式センサーに限らず、例えば光学式センサー、超音波センサー等の非接触式センサーでもよい。また、栓部材50に検知部55が検知可能な被検知部を設けてもよい。
液体収容部40の前面部の少なくとも一部は、液体収容部40内の液面の高さを外側から視認可能な透明部(図示略)となっている。また、ハウジング33の前面部には図3、図4に示す窓部33bが設けられている。ケース部31は窓部33bと対向する部分に透明部(図示略)を有している。そのため、ユーザーは、ケース部31の外側から液体収容部40内の液面位置(液位)を視認可能となっている。また、ケース部31または液体収容部40の前面には、液量の上限位置と下限位置とを示すマーク(図示略)が設けられ、ユーザーは液体収容部40に液体ボトル(図示略)から液体を注入するときは、液体収容部40内の液面が例えば上限位置に達するまで液体を注入する。但し、予備(新品)の液体ボトルが無いときなどは、液体収容部40の上限位置よりも少ない量の液体が注入される場合もある。このため、液体収容ユニット30に液体収容部40内の液位を視認可能な目盛りを設けることが好ましい。この場合、ユーザーは液位と目盛りとの比較によって液体収容部40の液量を認識できる。なお、図3および図4等以外の一部の図面では、ハウジング33の窓部33bを省略している。
図3、図4に示す栓本体52は弾性変形可能な材料からなる。また、保持部材51は栓本体52よりも剛性の高い材料からなる。本例では、栓本体52は可撓性部材からなり、保持部材51は非可撓性部材からなる。可撓性部材の材料としてはゴムやエラストマー等が挙げられる。また、非可撓性部材の材料としては、プラスチックや金属等が挙げられる。また、ハウジング33および液体収容部40は、非可撓性部材からなり、それぞれの材料は同じでも異なってもよい。
次に図5を参照して液体噴射装置12の電気的構成について説明する。
液体噴射装置12は、その制御を司る制御部60を備える。制御部60には、電源操作部16a、操作ボタン16bおよび第1検知部55(以下、単に「検知部55」と称す。)が、不図示の入力インターフェイスを介して接続されている。また、制御部60には、表示部17,102、液体噴射部21および搬送部25が、不図示の出力インターフェイスを介して接続されている。表示部17,102は、表示の指示と共に受け付けた情報を指示に従って表示(出力)する機能を有する。なお、図5では、後述する他の実施形態で用いる構成要素も一緒に示し、制御部60には、カバー32の開閉状態を検知する第2検知部57、栓部材50をロックする第1ロック機構71およびカバー32をロックする第2ロック機構75が接続されている。
ここで、制御部60は、表示部17とは筐体14内の配線を通じて電気的に接続されている。また、制御部60は、ホスト装置100の表示部102とは、筐体14内の不図示の通信インターフェイス、通信ケーブルまたは無線通信回線等を通じて本体101を介して接続される。制御部60は、データと共にそのデータに基づく情報の表示を要求する信号を表示部17とホスト装置100とのうち少なくとも一方に送信し、表示部17,102にデータに基づく情報を表示させて通知する通知処理を行う。ホスト装置100は、パーソナルコンピューター(PC)、スマートフォン、携帯電話、携帯情報端末(PDA(Personal Digital Assistants))、タブレットPCなどが挙げられる。
制御部60は、例えばCPUおよびメモリーを有するコンピューター(図示略)を内蔵し、CPUがメモリーに記憶されたプログラムを実行することにより各種の制御を行う。制御部60は、CPUがプログラムを実行して構築される機能部の一部として、通知部61、計時部62、管理部63およびロック制御部64を備える。
通知部61は、出力部の一例である表示部17,102に情報を表示(出力)させることにより、表示部17,102にその情報を表示によって通知する機能を有する。
計時部62は、時間を計測する機能を有する。本例の計時部62は、検知部55が栓部材50の開状態を検知している検知結果に基づいて、栓部材50が開状態に放置されている時間を計測する。
管理部63は、各液体収容部40の液量を管理している。ユーザーは液体収容部40に液体を注入し終えると、液体収容部40内の液面位置(液位)に関する情報を操作部16または入力装置103の操作により液体噴射装置12に入力する。管理部63は、入力した液位に関する情報に基づき液体注入後の液体収容部40の現在の液量を取得する。また、管理部63は、液体噴射部21が液体噴射動作(印刷動作)およびクリーニング動作で消費した液体の消費量を計測し、液体収容部40ごとに前回の液量から今回の消費量を減算することにより、液体収容部40ごとの現在(今回)の液量を管理する。
制御部60は、液体噴射部21を制御し、搬送部25により搬送される媒体Mに向かって液体を噴射させる液体噴射動作(例えば印刷動作)および印刷とは関係のない液体を噴射させる空噴射(「フラッシング」ともいう。)を行わせる。また、制御部60は、不図示のメンテナンス装置を制御し、液体噴射部21のノズルから液体を強制的に排出させるクリーニング動作を行わせる。液体噴射装置12はシリアルプリンターである場合、キャリッジ22を走査方向Xに移動させる駆動源としてキャリッジモーター(図示略)を備え、制御部60は、液体噴射部21の液体噴射制御とキャリッジモーターの駆動制御とによって、キャリッジ22の走査中の液体噴射部21に液体を噴射させる液体噴射動作を行わせる。なお、液体噴射装置12がラインプリンターである場合、制御部60は、ライン方式の液体噴射部21の液体噴射制御を行う。
また、制御部60は、搬送部25を制御し、媒体収容カセット19から媒体を1枚ずつ給送させるとともにその給送した媒体Mを所定の搬送経路に沿って搬送させる。搬送部25は、例えばローラー方式またはベルト方式の搬送機構と、その駆動源である不図示の搬送モーターとを備える。制御部60は搬送モーターの制御によって媒体Mの搬送制御を行う。なお、本実施形態では、検知部55を含む液体収容ユニット30(図3、図4参照)と、制御部60(特に通知部61および計時部62等)とにより、液体収容システム80が構成される。
次に液体収容ユニット30を含む液体収容システム80および液体噴射装置12の作用を説明する。
制御部60は、例えば図13にフローチャートで示されるプログラムを実行して液体収容ユニット30に関する処理を行う。ユーザーが電源操作部16aを操作すると、複合機11(つまり液体噴射装置12)の電源がオンする。制御部60内のコンピューター(CPU)は、一例として図13に示すプログラムを実行する。以下、制御部60が行う処理を、図6〜図12を参照しつつ図13に従って説明する。なお、表示部17,102に表示される通知情報では、栓部材50を指して「キャップ」と表示されるため、以下の説明において栓部材50を「キャップ」と称する場合がある。後述する他の実施形態においても同様である。
液体噴射装置12は、例えばホスト装置100から印刷データを受信したり、操作ボタン16bの操作に基づき印刷の指示を受け付けたりすると、媒体収容カセット19から1枚ずつ媒体Mを給送するとともにその給送された媒体Mを搬送方向Yに搬送し、その搬送の途中の媒体Mに液体噴射部21が液体を噴射する。また、液体噴射装置12では、印刷の間などの所定の時期に、液体噴射部21のノズルから液体を噴射または強制的に排出させるクリーニングが行われる。制御部60の管理部63は、液体収容部40ごとに前回の液量から今回の消費量を減算し、現在の液量を管理する。液量が下限(例えばニアエンド)を下回る液体収容部40があると、表示部17、102にその旨を表示することで、液体を注入する旨の要求をユーザーに通知する。ユーザーは表示部17の表示内容から特定される液体収容部40に液体を注入する液体注入作業を行う。このとき、ユーザーはまず画像読取装置13を開け、次にカバー32の開閉操作および栓部材50の開閉操作を行う。以下、制御部60が図13に従って行う処理について詳細に説明する。
制御部60が、検知部55の検知結果に基づき栓部材50(キャップ)の閉状態を検知すると(ステップS11で肯定判定)、通知部61は、キャップ閉状態の旨の情報を表示部17,102に表示させて通知する(ステップS12)。例えば図6に示すように、検知部55が栓部材50の閉状態を検知すると、通知部61は、表示部17,102に栓部材50が閉状態である旨の情報を表示させる。表示部17,102には、図6に示すように、例えば「キャップは閉まっています。」と表示される。
制御部60が、検知部55の検知結果に基づき栓部材50(キャップ)の開状態を検知すると、つまり検知部55の検知結果が閉状態から開状態へ変わると(ステップS13で肯定判定)、通知部61は、キャップ開状態の旨を表示部17,102に表示させて通知する(ステップS14)。例えば図7に示すように、検知部55が栓部材50の開状態を検知すると、通知部61は、表示部17,102に栓部材50が開状態である旨の情報を表示させる。表示部17,102には、図7に示すように、例えば「キャップが開いています。」と表示される。なお、検知部55が栓部材50の開状態を検知すると、制御部60は計時部62に計時を開始させる(ステップS15)。この結果、計時部62は、栓部材50が開状態に放置される時間を計測する。
図7に示すキャップ開状態の旨を一定時間表示すると、次に通知部61は、液体収容部40に注入するべき液体に関する情報を、表示部17,102に表示させて通知する(ステップS16)。通知部61は、図8に示すように、検知部55の検知結果が閉状態から開状態へ変わると、表示部17,102に、注入するべき液体に関する情報を表示させる。表示部17,102には、図8に示すように、例えば「型番XXXのYYY色を注入してください。」と表示される。ここで、液体に関する情報は、型番と色とのうち少なくとも一方を示すテキストに限らず、出力部が本例のように表示部17,102である場合は、その液体と同じ色に呈色されたマークを表示するなど色そのものであってもよい。なお、液体がインクでない例においては、液体に関する情報は、液体の種類を特定可能な情報、例えば型番と液体種名とのうち少なくとも一方でもよい。
その後、制御部60は、検知部55が閉状態を検知しているか、つまり検知部55の検知結果が開状態から閉状態に変わったか否かを判断する(ステップS17)。検知部55が閉状態を検知していなければ(S17で否定判定)、設定時間Ts(所定時間の一例)を経過したか否かを判断する(ステップS18)。つまり、検知部55が検知した開状態の継続時間が設定時間Tsを経過したか否かを判断する。計時部62の計時時間が設定時間Tsを経過すると(S18で肯定判定)、キャップを閉じる旨を要求する情報を表示部17,102に表示させて通知する(ステップS19)。図9に示すように、栓部材50が開状態のまま設定時間Tsを経過すると、通知部61は、表示部17,102に、キャップを閉じるように要求する情報を表示させる。表示部17,102には、図9に示すように、例えば「キャップが開いています。閉じてください。」と表示される。このメッセージを見たユーザーは、栓部材50を開状態から閉状態へ閉操作する。
通知部61は、検知部55が閉状態を検知すれば、つまり検知部55の検知結果が開状態から閉状態に変わると(S17で肯定判定)、液位入力要求の情報を表示部17,102に表示させて通知する。図10に示すように、栓部材50が開状態から閉状態に変わると、表示部17,102に、液体注入後の液面位置(液位)を入力することを要求する液位入力要求の情報を表示させる。表示部17,102には、図10に示すように、例えば「液体を注入した場合は現在の液位を入力してください。」と表示される。液体注入完了後に栓部材50を開状態から閉状態へ移動させた後、表示部17,102でこのメッセージを見たユーザーは、液体収容部40内の液位を目盛りで確認し、操作部16または入力装置103を操作して液体噴射装置12に対して液位を入力する。管理部63は、液体収容部40の液量を、入力した液位の情報に基づく液量に更新する。なお、設定時間Tsは、操作部16または入力装置103の入力操作により、例えば1〜60分の範囲内でユーザーが所望の値を選択して設定できる構成としてもよい。
ここで、液体噴射装置12が、液体収容部40の上限位置までの液体の注入を推奨する構成である場合、通知部61は、検知部55の検知結果が開状態から閉状態に変わると(S17で肯定判定)、ユーザーに液位入力要求として、液位のリセット操作を要求する情報を表示部17,102に表示させて通知する。この場合、通知部61は、液位入力要求として、図11に示すように、注入した液体の色の選択と液位リセット要求との情報を表示部17,102に表示させる。表示部17,102には、図11に示すように、例えば「注入した液体の色を選択し、液位をリセットしてください。」と表示される。このメッセージを見たユーザーは、操作部16または入力装置103を操作して液体噴射装置12に対して、液体の色の情報を入力する入力操作と液位リセット操作とを行う。管理部63は、入力された液体の色に対応する液体収容部40の現在の液量を、満充填時の液量に更新する。
また、制御部60は、液体噴射装置12の起動中は、電源操作部16aが操作された電源遮断操作があったか否かを判断する(ステップS21)。電源遮断操作があると(S21で肯定判定)、栓部材50(キャップ)の閉状態を検知しているか否かを判断する(ステップS22)。栓部材50の閉状態を検知していない検知部55が1つでもあると(S22で否定判定)、通知部61は、全ての栓部材50を閉じるように要求する情報を表示部17,102に表示させて通知する。図12に示すように、栓部材50の閉状態を検知していない検知部55が1つでもあると、通知部61は、全ての栓部材50を閉じる旨の要求の情報を表示部17,102に表示させて通知する。表示部17,102には、図12に示すように、例えば「本体の電源を切る前に全てのキャップを閉じてください。」と表示される。メッセージを見たユーザーは開状態の栓部材50を確認し、開状態の栓部材50を閉じる。制御部60は、全ての栓部材50の閉状態を検知すると(S22で肯定判定)、電源遮断処理に移行し、複合機11の電源を遮断する。複合機11が電源遮断状態にあるときは、栓部材50が全て閉状態にある。
例えば、複合機11の電源遮断状態において、閉め忘れやしっかり閉めていない封止ミスの栓部材50が1つでもあると、液体収容部40の注入口43から液体が蒸発したり、複合機11を動かしたときに注入口43から液体が漏洩したりする心配がある。しかし、本実施形態の複合機11では、電源遮断状態において、栓部材50が全て閉状態にあることがより確実なものとなるため、液体収容部40からの液体の蒸発や漏洩の発生頻度を低減できる。よって、液体収容部40内の液体の増粘等の劣化や漏洩した液体による汚れを抑制できる。例えば液体の増粘等の劣化が抑えられることにより、液体噴射部21によって良好な液体噴射動作が行われ、品質の高い印刷を実現できる。なお、図13に示す処理は複数の通知処理(例えば図6〜図12)を含むが、そのうち1つまたは複数の通知処理のみ実施してもよい。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)液体収容ユニット30は、液体を収容する液体収容部40と、液体を液体収容部40に注入するための注入口43と、注入口43を開閉する栓部材50と、栓部材50の開閉状態を検知する検知部55とを備える。よって、検知部55が栓部材50の開閉動作に連動してその開閉状態を検知するため、液体収容部の注入口が開栓状態のまま放置されたり、閉栓がしっかりなされていなかったりする注入口の封止ミスの発生頻度を低減できる。例えば、注入口43の封止ミスによる液体収容部40からの液体の蒸発や漏洩を防ぐことができる。
(2)液体収容ユニット30において、検知部55は、液体収容部40および栓部材50のうちの少なくとも一方に設けられ、栓部材50の位置に応じて開閉状態を検知する。
よって、検知部55を、取付け専用の別部材を設けることなく、栓部材50の開閉状態を検知可能に取り付けることができる。
(3)液体収容ユニット30は、液体収容部40を配するハウジング33を更に備える。検知部55は、液体収容部40、ハウジング33および栓部材50のうちの少なくとも一つに設けられ、栓部材50の位置に応じて開閉状態を検知する。よって、液体収容部40がハウジング33に配されることで、栓部材50と液体収容部40の注入口43との位置決めがし易くなる。そのうえ、検知部55を、取付け専用の別部材を設けることなく、栓部材50の開閉状態を検知可能に取り付けることができる。
(4)液体収容システム80は、液体収容ユニット30と、検知部55の検知結果に基づき、栓部材50の開状態と閉状態とのうち少なくとも一方の情報を出力部の一例である表示部17,102に出力させて通知する通知部61とを備える。よって、ユーザーは表示部17,102の表示結果から栓部材50が開状態と閉状態とのうち少なくとも一方を認識できる。例えば、ユーザーは、注入口43と栓部材50との接続状態を直接目視しなくても、栓部材50の開閉状態を把握できる。また、例えば、栓部材50の閉じ忘れの発生頻度を低減できる。
(5)液体収容システム80において、通知部61は、検知部55の検知結果が閉状態から開状態に変わると、液体収容部40に注入するべき液体に関する情報を表示部17,102に表示させる。よって、栓部材50を開状態にして開けた注入口43へ間違った液体を注入してしまう液体の誤注入を防止できる。
(6)液体収容システム80において、通知部61は、検知部55の検知結果が開状態から閉状態に変わると、液体注入後の液面位置の入力を要求する情報を表示部17,102に表示させる。よって、液面位置を検知する液面センサー等の検知装置がなくても、液体収容部40内の液量を適切に管理できる。
(7)液体収容システム80において、通知部61は、検知部55が検知した開状態が所定時間を経過すると、栓部材50を閉じるように要求する情報を表示部17,102に表示させる。よって、栓部材50が開状態に放置された時間が設定時間Tsを経過したときに表示部17,102に表示される栓部材50を閉じる要求に応じてユーザーが栓部材50を閉操作することができるので、液体の蒸発や漏洩の発生頻度を一層低減できる。
(8)液体収容システム80において、液体噴射装置12の電源を切る際に検知部55が開状態を検知すると、通知部61は栓部材50を閉じるように要求する情報を表示部17,102に表示させる。よって、液体噴射装置12の電源が切られた状態においても、液体収容部40内の液体の蒸発や漏洩の発生頻度を低減できる。
(9)液体噴射装置12は、液体収容ユニット30と、液体収容ユニット30の液体収容部40から供給された液体を噴射する液体噴射部21とを備えている。よって、液体噴射装置12は、液体収容ユニット30が備える効果を同様に得ることができる。
(10)液体噴射装置12は、液体収容システム80と、液体収容システム80に含まれる液体収容ユニット30の液体収容部40から供給された液体を噴射する液体噴射部21とを備えている。よって、液体噴射装置12は、液体収容システム80が備える効果を同様に得ることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図14〜図20を参照して説明する。
図14、図15に示すように、第2実施形態の液体収容ユニット30は、栓部材50の開閉状態を維持する第1ロック機構71を備える点が、第1実施形態と異なり、表示部17,102に表示される第1ロック機構71に関する通知情報が追加されている。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、以下、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。
図14に示すように、本実施形態の液体収容ユニット30は、第1実施形態と同様に、ハウジング33と、ハウジング33に配された複数の液体収容部40と、液体収容部40ごとに1つずつ設けられた栓部材50と、栓部材50の開閉状態を検知する検知部55とを備える。なお、保持部材51の一端に図3と同様の把持部53を設けてもよい。
図14、図15に示すように、液体収容ユニット30は、栓部材50を閉状態に維持するロックが可能な第1ロック機構71(以下、単に「ロック機構71」ともいう。)を備える。本例のロック機構71は、閉位置にある栓部材50と係合可能にハウジング33に設けられたロック部材72と、ロック部材72を駆動させる駆動源の一例である電動モーター73とを備える。ロック部材72は、閉状態の栓部材50の保持部材51と係合することなくユーザーによる栓部材50の開閉を許容する図14に示す非ロック位置と、保持部材51と係合して栓部材50を閉状態に維持する図15に示すロック位置との間を移動可能となっている。ロック部材72は、ハウジング33における注入口43の近傍に位置する部分に対して軸部74を中心に回動可能に設けられ、図14に示す非ロック位置と図15に示すロック位置との間を回動する。なお、ロック部材72は回動方式に替え、非ロック位置とロック位置との間をスライドするスライド方式としてもよい。また、駆動源も電動モーター73に限らず、ソレノイドやエアシリンダ等であってもよい。さらに電動モーター73等の駆動源は、液体噴射装置12が液体噴射処理(例えば印刷)等の他の用途で使用する駆動源を流用してもよい。
ロック機構71は、図5に示すロック制御部64により駆動制御される。詳しくは、図5に示すロック制御部64が電動モーター73を駆動制御することにより、ロック部材72を非ロック位置とロック位置とに移動させる。これによりロック制御部64は、ロック機構71による栓部材50のロックとロック解除とを制御する。なお、本実施形態では、ロック機構71は、複数の栓部材50に対応して複数設けられている。
次に液体収容システム80および液体噴射装置12の作用を説明する。
ユーザーが電源操作部16aを操作して複合機11の電源が入ると、制御部60内のコンピューター(CPU)は、図13および図20に示される各プログラムを実行する。なお、制御部60が図13に示されたプログラムを実行して行う処理は、前記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略し、以下では、図20に示す処理を中心に説明する。
液体噴射装置12の電源が入ると、制御部60は、全ての栓部材50(キャップ)のロックを解除する(ステップS31)。次に、通知部61は、キャップロック解除の旨の情報を表示部17,102に表示させて通知する(ステップS32)。例えば図16に示すように、全て(但し、同図では1つのみ図示)の栓部材50のロックを解除すると、通知部61は、表示部17,102に全ての栓部材50のロックが解除された旨の情報を表示させる。表示部17,102には、図16に示すように、例えば「全てのキャップのロックを解除しました。」と表示される。
制御部60は、検知部55の検知結果に基づき栓部材50(キャップ)の開状態を検知すると(ステップS33で肯定判定)、開状態を検知した栓部材50以外の他の栓部材50(キャップ)をロックする(ステップS34)。次に、制御部60は、検知部55の検知結果に基づき開状態の栓部材50(キャップ)が1つであるか否かを判断する(ステップS35)。開状態の栓部材50(キャップ)が1つであれば(S35で肯定判定)、通知部61は、他の栓部材50(キャップ)をロックした旨の情報を表示部17,102に表示させて通知する(ステップS38)。図17に示すように、ユーザーが1つの栓部材50を開操作した場合、他の栓部材50はロックされるため(S34)、他の栓部材50(キャップ)をロックした旨の情報が表示部17,102に表示される。表示部17,102には、図17に示すように、例えば「YYY色以外のキャップをロックしました。」と表示される。ここで「YYY色」とは、図17において栓部材50が開状態にある液体収容部40に収容される液体の色を示す。このようにYYY色の液体を収容する液体収容部40以外の他の液体収容部40の栓部材50が閉状態にロックされるので、ユーザーが、YYY色の液体を間違った液体収容部40に注入する液体の誤注入を回避できる。
一方、開状態の栓部材50が1つでなければ、つまり2つ以上の栓部材50が開状態にあれば(S35で否定判定)、全ての栓部材50(キャップ)のロックを解除する(ステップS36)。例えば図18に示すように、2つ以上の栓部材50が開状態にあるとき、全てのロック部材72を非ロック位置に移動させることで、全ての栓部材50のロックを解除する。例えば、図18において上から2番目の開状態の栓部材50に対応するロック部材72が実線で示すロック位置にあると、その栓部材50を閉状態の位置へ移動できない。そのため、他の栓部材50に対応するロック部材72の全てを同図に二点鎖線で示す非ロック位置に移動させることで、全ての栓部材50のロックを一旦解除する。そして、通知部61は、複数のキャップが開状態にある旨とキャップロック解除の旨との情報を、表示部17,102に表示させて通知する(ステップS37)。表示部17,102には、図18に示すように、例えば「複数のキャップが開いているため、全てのロックを解除しました。」と表示される。
図18に示すメッセージを見たユーザーは、液体注入対象の液体収容部40に対応する1つの栓部材50を除く他の開状態にある栓部材50を閉操作する。この通知の後、制御部60は、開状態の栓部材50が1つであるか否かを判断し(S35)、開状態の栓部材50が1つであれば(S35で肯定判定)、通知部61は、他の栓部材50(キャップ)をロックした旨の情報を表示部17,102に表示させて通知する(ステップS38)。図17に示すように、表示部17,102には、例えば「YYY色以外のキャップをロックしました。」と表示される。
また、制御部60は、液体噴射装置12の起動中、電源遮断操作が検知されたか否かを判断する(ステップS39)。この判断は、栓部材50(キャップ)の開状態を検知しなかった場合(S33で否定判定)、およびステップS38の通知処理を行った場合など所定のタイミングで繰り返し行われる。電源遮断操作がなければ(S39で否定判定)、ステップS33に移行し、ステップS33〜S39の処理を電源遮断操作が検知されるまで(S39で肯定判定)繰り返し行う。電源遮断操作があると、制御部60は全ての栓部材50(キャップ)をロックする(ステップS40)。そして、通知部61がキャップロックの旨の情報を表示部17,102に表示させて通知する。
例えば図19に示すように、ユーザーが電源操作部16aを操作して電源をONからOFFにする電源遮断操作を行うと、制御部60は、ロック部材72を同図に二点鎖線で示す非ロック位置から同図に実線で示すロック位置へ移動させる。そして、通知部61がキャップロックの旨の情報を表示部17,102に表示させる。表示部17,102には、図19に示すように、例えば「全てのキャップをロックします。」と表示される。このため、液体噴射装置12が電源遮断状態にあるとき、ユーザー等は栓部材50を開操作することができない。例えば、液体噴射装置12が電源遮断状態にあるとき、ユーザー等が液体収容部40に液体を注入することを回避し、管理部63が液体収容部40ごとに管理する液量が実際の液量と一致しなくなる不都合を防止することができる。
また、制御部60が図13に示すプログラムを実行することにより、検知部55の検知結果等に応じて表示部17,102に図6〜図12に示す各種のメッセージが表示される。図13は複数の通知処理(例えば図6〜図12)を含むが、そのうち1つまたは複数の一部の通知処理のみ実施してもよいし、さらには図13の処理を無くして図20の処理のみ行うこともできる。また、図20は複数の通知処理(例えば図16〜図19)を含むが、そのうち1つまたは複数の一部の通知処理のみ実施してもよい。
この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における前記(1)〜(10)の効果が同様に得られる他、以下の効果を得ることができる。
(11)液体収容システム80は、栓部材50を開状態と閉状態とのうち少なくとも閉状態に維持するためのロック機構71と、ロック機構71を制御するロック制御部64とを備える。よって、ロック機構71により栓部材50を少なくとも閉状態に維持できるので、液体収容部40内の液体の蒸発や漏洩の発生頻度を一層低減できる。
(12)液体収容システム80には、液体収容部40および栓部材50が複数設けられている。ロック機構71は、栓部材50を閉状態に維持するロックが可能に構成されたものが、複数の栓部材50に対応して複数設けられている。ロック制御部64は、複数の栓部材50のうちの一の栓部材50が開状態である場合、ロック機構71に他の栓部材50を閉状態にロックさせる。よって、液体収容部40の注入口43に間違った液体を注入する液体の誤注入を防止することができる。
(13)液体収容システム80におけるロック制御部64は、複数の栓部材50のうちの二以上の栓部材50が開状態である場合、少なくとも開状態にある二以上の栓部材50に対応するロック機構71をロック解除状態にする。通知部61は、開状態の栓部材50のうち少なくとも液体を注入しない栓部材50を閉状態にするように要求する情報を表示部17,102に表示させて通知する。よって、一の栓部材50を開状態にすべきところ、二以上の栓部材50をほぼ同時に開状態にしてしまったときに、開状態にある二以上の栓部材50のうち一の栓部材50以外の他の栓部材50を閉状態にできなくなる事態(デッドロック)を回避できる。したがって、他の栓部材50を閉状態にロックできるので、液体収容部40の注入口43に間違った液体を注入する液体の誤注入を防止することができる。また、他の栓部材50の閉状態にできなくなるデッドロックに起因するその他の栓部材50に対応する液体収容部40からの液体の蒸発や漏洩を回避できる。
(14)液体収容システム80において、ロック制御部64は、液体噴射装置12の電源を切る際に検知部55が閉状態を検知すると、ロック機構71に栓部材50を閉状態にロックさせる。また、ロック制御部64は、液体噴射装置12の電源を入れた後に検知部55が閉状態を検知すると、ロック機構71に栓部材50のロックを解除させる。よって、電源が切られた状態において栓部材50が閉状態にあるため、液体収容部40の注入口43の封止ミスによる液体の蒸発や漏洩の発生頻度を低減できる。また、電源が切られた状態で、ユーザー等による液体収容部40への液体の注入を防ぐことができる。例えば管理部63が管理する液量と実際の液量とが一致しない不都合を回避できるなど、液体収容部40の液量の管理を適切に行うことができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図21〜図26を参照して説明する。
図21に示すように、第3実施形態の液体収容ユニットは、カバー32の開閉状態も検知可能である点が第1実施形態と異なり、カバー32の開閉状態の検知結果に応じて表示部17,102に表示される通知情報が追加されている。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、以下、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。
図21、図22に示すように、液体収容ユニット30は、栓部材50を覆う前述のカバー32を備える。カバー32は、液体収容部40および栓部材50を覆う閉位置と、液体収容部40の注入口43を封止する栓部材50を開閉操作できるように露出させる開位置とに移動可能にハウジング33に連結されている。図21,図22の例では、カバー32はハウジング33に対してヒンジ35を介して回動可能に連結されている。図22に示すように、カバー32は、開けたときに筐体14の不図示の規制部に接することにより、閉位置から例えば90〜150度の範囲内の所定の開き角度の開位置まで開くことができる。
図21、図22に示すように、液体収容ユニット30は、カバー32の開閉状態を検知する第2検知部57(以下、単に「検知部57」ともいう。)を備えている。カバー32は、カバー32が図21に示す閉状態にあるときに検知部57により検知される被検知部36を備える。検知部57は、ハウジング33または液体収容部40に設けることができる。本例では、検知部57はハウジング33に設けられている。例えば、検知部57は、ハウジング33の支持部33aにおけるカバー32が閉状態にあるときに被検知部36と対向する位置に配置されている。検知部55は、第1および第2実施形態と同様の接触式センサーであり、可動式(プッシュ式)の検知子58を有する。検知子58は、突出する方向へ付勢されると共に突出と退避との変位が可能である。検知部57は、検知子58が突出する状態で非検知状態となり、検知子58が被検知部36に押されてその突出量が小さくなる方向へ退避することで検知状態となる。
このため、カバー32が図21に示す閉状態にあるとき、検知子58が被検知部36に押されて退避し、検知部57はカバー32の閉状態を検知する。また、カバー32が図21に示す閉位置から図22に示す開位置に向かって開方向へ所定量だけ変位し、検知子58が突出することで、検知部57はカバー32の開状態を検知する。つまり、検知部57は、検知子58の退避と突出とによりカバー32の閉状態と開状態とを検知する。カバー32が図22に示す開位置にあるとき、検知部57はカバー32の開状態を検知する。なお、検知部57は、プッシュ式の押圧式センサーに限らず、リミットスイッチでもよいし、圧力センサー、カバー32の回動角を検知する角度センサーでもよい。また、カバー32の開閉状態を検知できれば、例えば光学式センサー、超音波センサー等の非接触式センサーでもよい。
図21、図22では省略しているが、この第3実施形態の液体収容ユニット30は、前記第2実施形態と同様のロック機構71を備えており、液体収容部40の注入口43を個別に開閉可能な栓部材50を個別に閉状態に維持するロックが可能となっている。なお、ロック機構71を備えない液体収容ユニット30としてもよい。
次に液体収容システム80および液体噴射装置12の作用を説明する。
制御部60は、第1実施形態における図13に示されたプログラムおよび第2実施形態における図20に示されたプログラムに加え、図26にフローチャートで示されるプログラムを実行することにより、液体収容ユニット30に関する処理を行う。ユーザーが電源操作部16aを操作して複合機11(液体噴射装置12)の電源がオンすると、制御部60内のコンピューター(CPU)は、図13、図20および図26に示す各プログラムを実行する。なお、制御部60が図13、図20に示す各プログラムを実行して行う処理は、前記各実施形態と同じであるため、その説明は省略し、以下では、図26に示すプログラムを実行して行う処理について説明する。
複合機11の電源を入れたときは、図23に示すように、第1検知部55が栓部材50の閉状態を検知し、かつ第2検知部57がカバー32の閉状態を検知した状態にある。まず制御部60は、第2検知部57の検知結果に基づきカバー32が閉状態にあるか否かを判断する(ステップS51)。カバー32が閉状態にあれば(S51で肯定判定)、制御部60は、第1検知部55の検知結果に基づき栓部材50が開状態にあるか否かを判断する(ステップS52)。例えば図23に示すように、第2検知部57がカバー32の閉状態を検知し(S51で肯定判定)、かつ第1検知部55が栓部材50の閉状態を検知していれば(S52で否定判定)、通知部61は、カバー閉状態の旨の情報を表示部17,102に表示させて通知する(ステップS53)。例えば図23に示すように、表示部17,102に、「カバーが閉まっています。」と表示される。その後、ユーザーは液体収容部40に液体を注入する際、図24に示すようにカバー32を開ける。
制御部60は、第2検知部57の検知結果に基づきカバー32が閉状態にない、つまりカバー32が開状態にあると判断すれば(S51で否定判定)、通知部61は、カバー開状態の旨の情報を表示部17,102に表示させて通知する(ステップS54)。例えば図24に示すように、第2検知部57がカバー32の開状態を検知すると、表示部17,102に、例えば「カバーが開いています。」と表示される。
続いてユーザーは液体注入対象の液体収容部40に対応する栓部材50を開け、液体収容部40に液体を注入する。そして、ユーザーは液体収容部40への液体の注入を終えると、栓部材50を閉じてからカバー32を閉じる。制御部60は、第2検知部57の検知結果に基づきカバー32の閉状態を検知し、かつ第1検知部55の検知結果に基づき栓部材50(キャップ)の閉状態を検知すると(S52で否定判定)、通知部61は、図23に示すように、表示部17,102にカバー閉状態の旨の情報を表示させて通知する(S53)。
一方、ユーザーが栓部材50を閉め忘れたりしっかり閉めたりせずにカバー32を閉じた場合、第2検知部57がカバー32の閉状態を検知し(S51で肯定判定)、かつ第1検知部55が栓部材50(キャップ)の開状態を検知する(S52で肯定判定)。この場合、通知部61は、キャップを閉じる旨の要求の情報を、表示部17,102に表示させて通知する(ステップS55)。例えば図25に示すように、栓部材50が開状態のまま、カバー32が閉じられた場合、表示部17,102には、例えば「キャップが開いています。カバーを開けて確認してください。」と表示される。このメッセージを見たユーザーは、カバー32を開けて栓部材50が閉まっているか否かを確認し、栓部材50が開いていたり、しっかり閉まっていなかったりした場合、栓部材50を閉め、その後、カバー32を閉じる。そのため、図23に示すように、栓部材50をしっかり閉じた閉状態でカバー32が閉じられることになり、表示部17,102にはカバー閉状態の旨の情報が表示される(S53)。ここで、キャップを閉じる旨の要求の情報とは、栓部材を閉じるように要求する情報を指し、図25に示す例のように「カバーを開けて確認してください。」や「栓部材が開いています。」等のように栓部材50を閉じることを間接的に要求する情報でもよいし、「カバーを開けて栓部材を閉じてください。」や「栓部材を閉じてください。」等の栓部材50を閉じることを直接的に要求する情報でもよい。なお、第2検知部57の検知結果に基づきカバー32が閉状態にあることのみをもって、通知部61がカバー閉状態の旨を表示部17,102に表示させてもよい。また、図26における複数の通知処理はそのうち少なくとも1つが実施されればよく、例えば複数の通知処理部のうちいずれか1つまたは複数の一部のみを実施してもよい。
また、液体噴射装置12の起動中は、制御部60が図13に示すプログラムを実行することにより、検知部55の検知結果等に応じて表示部17,102に図6〜図12に示す各種のメッセージが表示される。図13は複数の通知処理(例えば図6〜図12)を含むが、そのうち1つまたは複数の一部の通知処理のみ実施してもよいし、さらには図13の処理を無くしてもよい。また、制御部60が図20に示すプログラムを実行することにより、検知部55の検知結果等に応じてロック機構71が制御されて栓部材50のロックとロック解除とが切り換わるとともに表示部17,102に図16〜図19に示す各種のメッセージが表示される。図20は複数の通知処理(例えば図16〜図19)を含むが、そのうち1つまたは複数の一部の通知処理のみ実施してもよいし、さらには図20の処理を無くしてもよい。なお、図13の処理を無くす場合、ロック機構71を無くしてもよい。
この第3実施形態によれば、前記第1実施形態における前記(1)〜(10)の効果および第2実施形態における前記(11)〜(14)の効果が同様に得られる他、以下の効果を得ることができる。
(15)液体収容ユニット30は、栓部材50を覆うカバー32と、検知部を第1検知部55とした場合、カバー32の開閉状態を検知する第2検知部57とを備えている。よって、第1検知部55と第2検知部57とにより、栓部材50が閉状態にないままカバー32が閉じられたことを検知できる。例えば、この検知結果に基づき栓部材50を閉じるように要求する情報を表示部17,102に表示させれば、栓部材50が閉状態にないままカバー32が閉じられたときでも、栓部材50が開状態のまま放置される事態を回避することが可能になる。
(16)液体収容ユニット30において、第2検知部57は、液体収容部40またはカバー32に設けられ、カバー32の位置に応じてカバー32の開閉状態を検知する。よって、第2検知部57を、取付け専用の別部材を設けることなく、カバー32の開閉状態を検知可能に取り付けることができる。
(17)液体収容ユニット30は、液体収容部40を配するハウジング33を備えている。第2検知部57は、液体収容部40、カバー32およびハウジング33のうちのいずれか一つに設けられ、カバー32の位置に応じて開閉状態を検知する。よって、液体収容部40をハウジング33に配することで、栓部材50と液体収容部40の注入口43との位置決めがし易くなる。そのうえ、第2検知部57を、取付け専用の別部材を設けることなく、カバー32の開閉状態を検知可能に取り付けることができる。
(18)液体収容システム80は、液体収容ユニット30と、受け付けた情報を出力(例えば表示)する出力部の一例としての表示部17,102と、第2検知部57の検知結果に基づき、カバー32の開状態と閉状態の少なくとも一方の情報を表示部17,102に表示させて通知する通知部61とを備えている。よって、ユーザーは表示部17,102に表示された情報からカバー32の開状態と閉状態とのうち少なくとも一方を認識できる。
(19)液体収容システム80において、第1検知部55の検知結果が開状態であり、かつ第2検知部57の検知結果が閉状態である場合、通知部61は、表示部17,102に栓部材50を閉じるように要求する情報を表示させて通知する。よって、カバー32で栓部材50が覆われていても、ユーザーは表示部17,102に表示された通知内容(要求)から栓部材50が閉状態にないことを把握し、カバー32を開けて栓部材50を閉め直すことができる。例えば、栓部材50の閉じ忘れやその閉め方が不完全なことに起因する封止ミスの発生頻度を低減できる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図27を参照して説明する。
図27に示すように、第4実施形態の液体収容ユニット30は、カバー32の開閉状態を維持するロックが可能である点が第3実施形態と異なる。以下、図27を参照して、カバー32を開状態に維持するロックが可能な第2ロック機構75を備えた液体収容ユニット30を含む液体収容システム80について、第1及び第3実施形態と異なる点を中心に説明する。
図27に示す第2ロック機構75(以下、単に「ロック機構75」ともいう。)は、開状態のカバー32と係合可能な位置に設けられたロック部材76と、ロック部材76を駆動させる駆動源の一例である電動モーター77とを備える。ロック部材76は、開状態のカバー32と係合することなくユーザーによるカバー32の開閉操作を許容する図27に二点鎖線で示す非ロック位置と、開状態のカバー32と係合してカバー32を開状態に維持する図27に実線で示すロック位置との間を移動可能となっている。本例のロック部材76は、不図示のフレームに設けられた軸部78を中心に回動可能に設けられ、非ロック位置とロック位置との間を回動する。
ロック機構75は、図5に示すロック制御部64により駆動制御される。詳しくは、ロック制御部64は、第2検知部57の検知結果に基づいて電動モーター77を駆動制御し、カバー32の開閉状態に応じてロック部材76を非ロック位置とロック位置との間で移動させる。図27に示す例では、ロック制御部64は、ロック機構75の電動モーター77を制御してロック部材76をロック位置に移動させることによるカバー32を開状態に維持するロックと、ロック部材76を非ロック位置に移動させることによるそのロックの解除とを制御する。
特に図27に示す例では、ロック制御部64は、第1検知部55の検知結果に基づいて栓部材50が同図に示す開状態にあり、かつ第2検知部57の検知結果に基づいてカバー32が同図に示す開状態にあるときは、カバー32を開状態に維持するロックを行う。また、ロック制御部64は、第1検知部55の検知結果に基づいて栓部材50が閉状態にあり、かつ第2検知部57の検知結果に基づいてカバー32が同図に示す開状態にあるときは、カバー32を開状態に維持するロックを解除する。なお、ロック部材76は回動方式に替え、ロック位置と非ロック位置との間をスライドするスライド方式でもよい。また、駆動源も電動モーター77に限らず、ソレノイドやエアシリンダ等でもよい。さらに電動モーター77等の駆動源は、液体噴射装置12が液体噴射処理(例えば印刷)等の他の用途で備える駆動源をロック機構75の駆動源として流用したものでもよい。
さて、複合機11(液体噴射装置12)の電源が入ると、電源遮断中に閉状態にあったカバー32のロックが解除され、第1ロック機構71を備える構成である場合は、さらに閉状態にある栓部材50のロックが解除される。ユーザーが所定の液体収容部40に液体を注入するため、カバー32を開けると、第2検知部57によってカバー32の開状態が検知される。このとき、第2ロック機構75は駆動されず、開状態のカバー32は非ロック状態に維持される。このため、そのままカバー32を閉じることも可能である。
カバー32を開けたユーザーが液体を注入するために栓部材50を閉状態から開状態に移動させると、栓部材50の開状態が第1検知部55により検知される。すると、ロック制御部64は、電動モーター77を駆動させてロック部材76を図27に二点鎖線で示す非ロック位置から同図に実線で示すロック位置に移動させ、カバー32を開状態に維持するロックがなされる。このため、ユーザーは開状態のカバー32を閉じることができない。このとき、通知部61は、カバー32が開状態でロックされた旨および栓部材50(キャップ)を閉じてからカバー32を操作するように要求する情報を表示部17,102に表示させて通知する。図27に示すように、表示部17,102には、例えば「カバーをロックしています。キャップを閉じてから操作してください。」と表示される。
ユーザーは液体収容部40への液体の注入を終えると、栓部材50を閉じる。ロック制御部64は、第1検知部55によって栓部材50が閉状態を検知すると、電動モーター77を駆動してロック部材76をロック位置から非ロック位置へ移動させる。この結果、ロック機構75によるカバー32を開状態に維持するロックが解除される。よって、ユーザーはカバー32を閉じることができる。
一方、ユーザーが液体の注入を終えた後、栓部材50を閉じることなくカバー32を閉じようとしたり、栓部材50を第1検知部55に検知されるまでしっかり閉じられていない状態でカバー32を閉じようとしたりした場合、第1検知部55は栓部材50の閉状態を検知していない。そのため、ロック制御部64は、カバー32を開状態に維持するロックを解除しない。このため、ユーザーはカバー32を閉じることができない。つまり、ユーザーは栓部材50を閉じてからしかカバー32を閉じることができない。よって、栓部材50を開けたままあるいは栓部材50が閉状態にしっかり閉まっていないままカバー32を閉じてしまうことを回避できる。この結果、例えば、液体収容部40からの液体の蒸発や漏洩の発生頻度を低減できる。
この第4実施形態によれば、前記第1実施形態における前記(1)〜(10)の効果、第2実施形態における前記(11)〜(14)の効果、および第3実施形態における前記(15)〜(19)の効果が同様に得られる他、以下の効果を得ることができる。
(20)液体収容システム80は、カバー32を開状態に維持するロックが可能に構成された第2ロック機構75と、第2ロック機構75を制御するロック制御部64とを備える。ロック制御部64は、第1検知部55の検知結果が開状態であり、かつ第2検知部57の検知結果が開状態である場合、第2ロック機構75を制御してカバー32を開状態に維持するロックを行う。よって、栓部材50が開状態にあるままユーザーがカバー32を閉じることを回避できる。
(21)液体収容システム80において、ロック制御部64は、第1検知部55の検知結果が閉状態であり、かつ第2検知部57の検知結果が開状態である場合、カバー32を開状態に維持するロックを行わない。つまり、カバー32が開状態を維持するロックがなされた状態の下で、液体の注入を終えたユーザーが栓部材50を閉操作して第1検知部55が閉状態を検知すれば、カバー32を開状態に維持するロックが解除される。よって、ユーザーは栓部材50を開けた後、栓部材50を閉じてからカバー32を閉じることができる。したがって、栓部材50が閉状態でないままカバーが閉じられる事態を回避できる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、図28を参照して説明する。図28に示すように、第5実施形態の液体収容ユニット30は、第4実施形態と同様にカバー32の開閉状態を維持するロックが可能であるが、カバー32を閉状態に維持するロックが可能である点が第4実施形態と異なる。以下、図28を参照して、カバー32を閉状態に維持するロックが可能な第2ロック機構75を備えた液体収容ユニット30を含む液体収容システム80について説明する。
図28に示す第2ロック機構75(以下、単に「ロック機構75」ともいう。)は、閉状態のカバー32と係合可能な位置でハウジング33または不図示のフレームに設けられたロック部材82と、ロック部材82を駆動させる駆動源の一例である電動モーター83とを備える。ロック部材82は、閉状態のカバー32と係合することなくユーザーによるカバー32の開閉操作を許容する図28に実線で示す非ロック位置と、閉状態のカバー32と係合してカバー32を閉状態に維持する図28に二点鎖線で示すロック位置との間を移動可能となっている。本例のロック部材82は、ハウジング33または不図示のフレームに設けられた軸部84を中心に回動可能に設けられている。
ロック機構75は、図5に示すロック制御部64により駆動制御される。詳しくは、ロック制御部64は、第2検知部57の検知結果に基づいて電動モーター83を駆動制御することにより、カバー32の開閉状態に応じてロック部材82を非ロック位置とロック位置との間で移動させる。図28に示す例では、ロック制御部64は、ロック機構75の電動モーター83を制御してロック部材82をロック位置に移動させることによるカバー32を閉状態に維持するロックと、ロック部材82を非ロック位置に移動させることによるそのロックの解除とを制御する。
特に図28に示す例では、ロック制御部64は、第1検知部55の検知結果に基づいて栓部材50が同図に示す開状態にあり、かつ第2検知部57の検知結果に基づいてカバー32が同図に示す閉状態にあるときは、閉状態のカバー32をロックさせない。また、ロック制御部64は、第1検知部55の検知結果に基づいて栓部材50が閉状態にあり、かつ第2検知部57の検知結果に基づいてカバー32が閉状態にあるときは、第2ロック機構75を駆動し、カバー32を閉状態に維持するロックを行う。なお、ロック部材82は回動方式に替え、スライド方式としてもよい。また、駆動源も電動モーター77に替え、ソレノイドやエアシリンダ等を用いてもよい。さらに駆動源は、液体噴射装置12が液体噴射処理(例えば印刷)等の他の用途で備える駆動源を第2ロック機構75の駆動源として流用したものでもよい。
さて、複合機11(液体噴射装置12)の電源が投入されると、閉状態のカバー32のロックが解除され、第1ロック機構71を備える構成である場合は、さらに閉状態の栓部材50のロックが解除される。例えばユーザーが液体を注入するとき、カバー32を開ける。次にユーザーは液体を注入するために栓部材50を開状態にする。制御部60は、第1検知部55の検知結果に基づいて栓部材50が開状態にあることを検知し、かつ第2検知部57の検知結果に基づいてカバー32が開状態にあることを検知する。ユーザーは液体収容部40の注入口43から液体を注入し、液体の注入を終えると、栓部材50を閉操作して注入口43を封止する。次にユーザーはカバー32を閉じる。ロック制御部64は、第1検知部55が栓部材50の閉状態を検知し、かつ第2検知部57がカバー32の閉状態を検知すると、電動モーター83を駆動してロック部材82を非ロック位置からロック位置へ移動させることで、カバー32を閉状態に維持するロックを行う。
一方、ユーザーが液体の注入を終えた後、栓部材50を閉じることなくカバー32を閉じようとしたり、栓部材50を第1検知部55に検知されるまでしっかり閉じられていない状態でカバー32を閉じようとしたりした場合、第1検知部55は栓部材50の閉状態を検知していない。そのため、ロック制御部64は、カバー32を閉状態に維持するロックを行わない。このため、ユーザーはカバー32を開けることができる。
このとき、通知部61は、栓部材50が開状態にある旨およびカバー32を開けて栓部材50を確認するように要求する旨の情報を表示部17,102に表示させて通知を行う。図28に示すように、表示部17,102には、例えば「キャップが開いています。カバーを開けて確認してください。」と表示される。表示部17,102に表示された情報を見たユーザーは、ロックされていないカバー32を開けて栓部材50の状態を確認することができる。その後、ユーザーは栓部材50をしっかり閉じた後、カバー32を閉じる。ロック制御部64は、第1検知部55の検知結果に基づいて栓部材50の閉状態を検知し、かつ第2検知部57の検知結果に基づいてカバー32の閉状態を検知すると、電動モーター83を駆動させてロック部材82を非ロック位置からロック位置へ移動させることにより、第2ロック機構75によりカバー32を閉状態に維持するロックを行う。
このようにカバー32がロックされると、次に他の液体収容部40に液体を注入するとき、ユーザーは、カバー32のロックを解除するために操作部16を操作する必要がある。そこで、電源遮断操作を検知するまでは、閉状態のカバー32をロックさせない構成とすることも可能である。この場合、ロック制御部64は、電源遮断操作を検知したとき、第1検知部55の検知結果に基づき栓部材50の閉状態を検知し、かつ第2検知部57の検知結果に基づきカバー32の閉状態を検知していれば、カバー32を閉状態に維持するロックを行う。一方、ロック制御部64は、制御部60が電源遮断操作を検知したとき、栓部材50の開状態を検知し、かつカバー32の閉状態を検知していれば、第2ロック機構75を駆動させることなく、カバー32を非ロック状態に維持する。通知部61は、栓部材50が開状態にある旨および栓部材50を確認するように要求する旨の情報を表示部17,102に表示させて通知を行う。ユーザーは、ロックされていないカバー32を開け、栓部材50をしっかり閉じた後、カバー32を閉じる。制御部60は、栓部材50の閉状態を検知しかつカバー32の閉状態を検知すると、再度の電源遮断操作の検知を待ってあるいはそのままカバー32を閉状態に維持するロックを行った後、電源を遮断する。
電源遮断後は、カバー32は閉状態にロックされているため、電源遮断中にユーザーが液体収容部40に液体を補充することができない。このため、電源遮断中にユーザーが液体収容部40に液体を注入(補充)したことに起因し、管理部63が管理する液体収容部40の液量と実際の液量とが一致しなくなって、液体の補充を要求する間違った情報を表示部17,102に表示させてしまうエラーの発生を抑制できる。
この第5実施形態によれば、前記第1実施形態における前記(1)〜(10)の効果、第2実施形態における前記(11)〜(14)の効果、および第3実施形態における前記(15)〜(19)の効果が同様に得られる他、以下の効果を得ることができる。
(22)液体収容システム80は、カバー32を閉状態に維持するロックが可能に構成された第2ロック機構75と、第2ロック機構75を制御するロック制御部64とを備える。ロック制御部64は、第1検知部55の検知結果が開状態であり、かつ第2検知部57の検知結果が閉状態である場合、第2ロック機構75によるカバー32を閉状態に維持するロックを行わない。よって、栓部材50が閉状態になければ、カバー32を閉じてもロックされないので、カバー32を開けて栓部材50の開閉状態を確認し、必要であれば栓部材50をしっかり閉栓することができる。
上記実施形態に含まれる構成の少なくとも一部を以下に示す変更例で実施してもよい。また、上記実施形態に含まれる構成と下記変更例に含まれる構成とを任意に組み合わせたり、下記変更例に含まれる構成同士を任意に組み合わせたりしてもよい。
・栓部材50を開状態に維持するロックが可能な構成でもよい。図29に示すように、液体収容ユニット30は、栓部材50の開閉状態を維持するロックが可能な2つの第1ロック機構71(以下、単に「ロック機構71」ともいう。)を備える。すなわち、液体収容ユニット30は、栓部材50を閉状態に維持するロックが可能な前記第2実施形態と同様のロック機構71と、栓部材50を開状態に維持するロックが可能なロック機構71とを備える。後者のロック機構71は、開位置にある栓部材50と係合可能な位置に設けられたロック部材86と、ロック部材86を駆動させる駆動源の一例である電動モーター87とを備える。ロック部材86は、開状態の栓部材50の保持部材51と係合することなくユーザーによる栓部材50の開閉操作を許容する同図に二点鎖線で示す非ロック位置と、保持部材51と係合して栓部材50を開状態に維持する同図に実線で示すロック位置との間を移動可能となっている。本例のロック部材86は、ハウジング33の一部または不図示のフレームに対して軸部88を中心に回動可能に設けられている。電動モーター87は図5に示すロック制御部64により駆動制御される。ロック制御部64は、電動モーター87を制御することにより、ロック部材86をロック位置に移動させることによる栓部材50の開状態でのロックと、ロック部材86を非ロック位置に移動させることによるそのロックの解除とを制御する。なお、ロック制御部64は、検知部55の検知結果が閉状態から開状態に変わると、ユーザーが栓部材50を図29に示す開位置まで移動できる所定時間を見込んだ所定時間の経過後にロック部材86を非ロック位置からロック位置へ移動させる。あるいは、予めロック部材86をロック位置に配置し、栓部材50が開位置に移動する過程でロック部材86と接触する部分に栓部材50がロック部材86を押し上げて図29に示す開位置まで移動可能な不図示の案内面を両者に設ける。そして、開位置に一旦配置された栓部材50は、ロック部材86によりロックされて開状態に維持される。この構成によれば、栓部材50を閉状態に維持するロックが可能なロック部材72を有するロック機構71による前記第2実施形態で述べた同様の効果が得られる他、栓部材50を開状態に維持するロックがなされるので、栓部材50を開状態にした後、何らかの原因で栓部材50が閉じ方向に倒れてユーザーの手に液体が付着する事態を回避できる。なお、保持部材51のうちロック部材86が係合する被係合部は、保持部材51の先端部以外の部位でもよい。また、ロック部材86は回動方式に替え、スライド方式でもよい。さらに、駆動源も電動モーター87に替え、ソレノイドやエアシリンダ等を用いてもよいし、液体噴射装置12が他の用途で備える駆動源をロック機構71の駆動源として流用してもよい。
・検知部55は、液体収容部40と栓部材50とのうち少なくとも一方に設ければよい。例えば図30に示すように、検知部55を栓部材50に設けてもよい。図30に示す例では、検知部55は、栓部材50が同図に実線で示す閉状態にあるとき、保持部材51における液体収容部40と対向する面部(例えば裏面部)に固定されている。栓部材50が同図に実線で示す閉状態にあるとき検知部55は液体収容部40を検知して検知状態になり、栓部材50が閉状態から同図に二点鎖線で示す開位置に向かう開栓方向へ所定量だけ変位すると、検知部55は液体収容部40を検知しなくなって非検知状態になる。なお、例えば、栓部材50の開閉状態を検知可能な複数の検知部を設け、複数の検知部を液体収容部40と栓部材50とに分けて取り付けてもよい。
・液体収容ユニット30がハウジング33を備えた構成では、検知部55は、液体収容部40、ハウジング33および栓部材50のうち少なくとも一つに設ければよい。例えば図30に示すように、検知部55を栓部材50に設けてもよいし、図31,図32に示すように、検知部55をハウジング33に設けてもよい。図31に示す例では、ハウジング33の支持部33aを図3、図4に示すハウジング33よりも長く延出させた部分の上面に検知部55を配置する。栓部材50は支持部33aの途中で上側へ分岐した部分の上端部に支持され、検知部55によって栓部材50の開閉状態を検知する。また、図32に示す例では、ハウジング33の支持部33aを図3、図4に示すハウジング33の支持部33aの先端部に相当する位置から下側へ屈曲させた側断面視でL字状の部分を延出しその先端部の上面に検知部55を配置する。栓部材50は支持部33aのうち屈曲部でない部分の先端部に支持され、検知部55によって栓部材50の開閉状態を検知する。なお、液体収容部40、ハウジング33および栓部材50のうち、検知部55の取付け先が、開閉状態の検知対象である複数の栓部材50間で異なってもよい。また、1つの栓部材50の開閉状態を複数の検知部55で検知し、複数の検知部55の取付け先が、液体収容部40、ハウジング33および栓部材50のうち少なくとも二つに分かれていてもよい。
・第3〜第5実施形態において、ハウジング33を備えない構成でもよく、この場合、カバー32の開閉状態を検知する第2検知部57は、液体収容部40またはカバー32に設けてもよい。また、第3〜第5実施形態のようにハウジング33を備える構成では、第2検知部57は、液体収容部40、カバー32およびハウジング33のうちのいずれか一つに設ければよい。例えば図33に示すように、第2検知部57を液体収容部40に設けてもよいし、図34に示すように、第2検知部57をカバー32に設けてもよい。図33に示す例では、カバー32の内面にはカバー32を閉じたときに検知部55と対向する位置に被検知部36が設けられている。また、図34に示す例では、カバー32の内面に検知部57が固定され、ハウジング33の支持部33aにはカバー32を閉じたときに検知部57と対向する位置に被検知部36が設けられている。これらの例では、カバー32が同図に実線で示す閉位置にあるとき、検知部57は被検知部36を検知して検知状態にあり、カバー32が閉位置から同図に二点鎖線で示す開位置に向かう開栓方向へ所定量だけ変位すると、検知部55は被検知部36を検知しなくなって非検知状態になる。
・通知部61は、検知部55の検知結果に基づき栓部材50の開状態と閉状態とのうち少なくとも一方の情報を出力部に出力させて通知する構成であれば足りる。通知部61は、検知部55の検知結果に基づき例えば栓部材50の開状態のみを通知してもよいし、栓部材50の閉状態のみを通知してもよい。
・出力部は表示部に限らず、音声を出力する音声出力部でもよい。また、表示部と音声出力部との両方であってもよい。この場合、通知部61による通知は、表示部による表示に限らず、音声出力部による音声でもよいし、さらに表示と音声との両方でもよい。
・栓部材を注入口43の開口面と平行な面内で回動させる回動方式でもよい。また、栓部材50は回動方式に替え、スライド方式でもよい。この場合、栓部材は、その長手方向にスライド可能でもよいし、幅方向Xにスライド可能でもよい。これらの場合、閉状態の栓部材を検知しかつ閉状態でなくなった栓部材を検知しないように検知部を設ければよい。
・栓部材は、複数の部材が回動部を介して連結されることで屈曲可能な構成でもよい。この場合、栓部材が屈曲する方向へ付勢する付勢部材を設けてもよい。
・第2実施形態において、ロック制御部64は、ユーザーによる操作部16または入力装置103の操作に基づく指示を受け付けると、検知部55が閉状態を検知している場合に限り、栓部材50を閉状態にロックする構成でもよい。また、第4実施形態において、ロック制御部64は、ユーザーによる操作部16または入力装置103の操作に基づく指示を受け付けると、第2検知部57が開状態を検知している場合に限り、カバー32を開状態にロックする構成でもよい。さらに第5実施形態において、ロック制御部64は、ユーザーによる操作部16または入力装置103の操作に基づく指示を受け付けると、第2検知部57が閉状態を検知している場合に限り、カバー32を閉状態にロックする構成でもよい。
・液体収容ユニット30は、カバー32を開状態に維持するロックが可能な図27に示すロック機構75(第4実施形態)と、カバー32を閉状態に維持するロックが可能な図28に示すロック機構75(第5実施形態)との両方を備えてもよい。
・注入口43は液体収容部40のどこに設けられていてもよい。例えば液体収容部40の上面に替え前面または側面に設けてもよい。また、注入口43は、液体収容部40に一体に設けられていなくてもよい。例えば、液体収容部40に一体に設けられた導入口に一端部が接続されたチューブの他端部に注入口を有する注入部材が接続された構成でもよい。この場合、注入部材は、ハウジングに固定されてもよいし、専用の支持部材に支持されてもよい。
・栓部材は、特許文献1に記載のキャップのような構成でもよい。すなわち、栓部材は、保持部材を備えず栓本体のみからなる構成とし、液体収容ユニットから分離できるものでもよい。このような栓部材であっても、栓部材が注入口43を封止する閉状態と、注入口43を封止しない開状態とを検知部55が検知することはできる。
・ハウジング33は、例えば液体収容部40の下部(例えば高さ方向に半分以下の部分)のみを覆う深さの浅いハウジングでもよいし、前後左右の面部が開口した枠状のハウジングでもよい。また、ハウジング33は窓部33bが無い構成でもよい。
・ハウジングは無くてもよい。液体収容ユニット30の複数の液体収容部40は、ホルダーに対して所定位置に位置決めされた状態で装着される構成でもよい。
・第1および第2実施形態等において、カバー32は無くてもよい。
・液体収容部40は1つだけでもよい。
・各実施形態において、液面位置を検知可能な液面センサーを設け、管理部63が液面センサーの検知結果に基づいて液体収容部40ごとの残量を管理してもよい。また、液面センサーを備えず、ユーザーに液体注入後の液面位置を入力させる構成において、液体注入後の液面位置以外の他の液面位置(例えばニアエンドやエンド)を検知するための検知装置を設けてもよい。
・液体噴射装置12は、複合機11の一部をなす構成に限らず、印刷専用の印刷装置でもよい。この場合、1つの液体収容部40に1つの栓部材50が設けられる。
・液体噴射部21が噴射する液体の一例はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などであってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイおよび面発光ディスプレイの製造に用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体でもよい。すなわち、液体噴射装置は、上記各種のディスプレイの製造に用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解した液状体を噴射する装置、紫外線硬化樹脂液を噴射する装置、その他、機能材料を含む液体を噴射する装置であってもよい。
・液体噴射装置が液体を噴射する媒体Mの一例は、用紙に限らず、プラスチック製のフィルムやシート、薄い板材、金属箔、ラミネートフィルム、更には配線基板などでもよいし、捺染装置などに用いられる布帛であってもよい。また、媒体MはTシャツ等の任意の形状の衣類等でもよいし、食器または文具のような任意の形状の立体物であってもよい。
・液体噴射装置は、液体噴射方式(例えばインクジェット方式)で樹脂液を噴射して立体物を成形する三次元用の液体噴射装置でもよい。
11…複合機、12…液体噴射装置、14…筐体、21…液体噴射部、22…キャリッジ、25…搬送部、30…液体収容ユニット、32…カバー、33…ハウジング、40…液体収容部、41…収容部本体、42…筒部、43…注入口、50…栓部材(キャップ)、51…保持部材、52…栓本体、55…検知部(第1検知部)、57…第2検知部、60…制御部、61…通知部、62…計時部、63…管理部、64…ロック制御部、71…ロック機構(第1ロック機構)、75…第2ロック機構、80…液体収容システム、M…媒体、Ts…所定時間の一例としての設定時間。

Claims (21)

  1. 液体噴射装置が備える液体噴射部に液体を供給する液体収容ユニットであって、
    前記液体を収容する液体収容部と、
    前記液体を前記液体収容部に注入するための注入口と、
    前記注入口を開閉する栓部材と、
    前記栓部材の開閉状態を検知する検知部と、
    を備えることを特徴とする液体収容ユニット。
  2. 請求項1に記載の液体収容ユニットであって、
    前記検知部は、前記液体収容部および前記栓部材のうちの少なくとも一方に設けられ、前記栓部材の位置に応じて前記開閉状態を検知することを特徴とする液体収容ユニット。
  3. 請求項1に記載の液体収容ユニットであって、
    前記液体収容部を配するハウジングを更に備え、
    前記検知部は、前記液体収容部、前記ハウジングおよび前記栓部材のうちの少なくとも一つに設けられ、前記栓部材の位置に応じて前記開閉状態を検知することを特徴とする液体収容ユニット。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の液体収容ユニットと、
    前記検知部の検知結果に基づき、前記栓部材の開状態と閉状態とのうち少なくとも一方の情報を出力部に出力させて通知する通知部と、
    を備えることを特徴とする液体収容システム。
  5. 請求項4に記載の液体収容システムであって、
    前記通知部は、前記検知部の検知結果が前記閉状態から前記開状態に変わると、前記液体収容部に注入するべき液体に関する情報を前記出力部に出力させることを特徴とする液体収容システム。
  6. 請求項4または請求項5に記載の液体収容システムであって、
    前記通知部は、前記検知部の検知結果が前記開状態から前記閉状態に変わると、液体注入後の液面位置の入力を要求する情報を前記出力部に出力させて通知することを特徴とする液体収容システム。
  7. 請求項4〜請求項6のいずれか一項に記載の液体収容システムであって、
    前記通知部は、前記検知部が検知した前記開状態が所定時間を経過すると、前記栓部材を閉じるように要求する情報を前記出力部に出力させて通知することを特徴とする液体収容システム。
  8. 請求項4〜請求項7のいずれか一項に記載の液体収容システムであって、
    前記液体噴射装置の電源を切る際に前記検知部が前記開状態を検知すると、前記通知部は前記栓部材を閉じるように要求する情報を前記出力部に出力させて通知することを特徴とする液体収容システム。
  9. 請求項4〜請求項8のいずれか一項に記載の液体収容システムであって、
    前記栓部材を開状態と閉状態とのうち少なくとも閉状態に維持するためのロック機構と、
    前記ロック機構を制御するロック制御部と、
    を更に備えることを特徴とする液体収容システム。
  10. 請求項9に記載の液体収容システムであって、
    前記液体収容部および前記栓部材は複数設けられ、
    前記ロック機構は、前記栓部材を閉状態に維持するロックが可能に構成されたものが複数の前記栓部材に対応して複数設けられ、
    前記ロック制御部は、複数の前記栓部材のうちの一の栓部材が前記開状態である場合、前記ロック機構に他の栓部材を前記閉状態にロックさせることを特徴とする液体収容システム。
  11. 請求項10に記載の液体収容システムであって、
    前記ロック制御部は、複数の前記栓部材のうちの二以上の栓部材が前記開状態である場合、少なくとも前記開状態にある二以上の前記栓部材に対応する前記ロック機構をロック解除状態とし、
    前記通知部は、前記開状態の栓部材のうち少なくとも液体を注入しない栓部材を前記閉状態にするように要求する情報を前記出力部に出力させて通知することを特徴とする液体収容システム。
  12. 請求項9〜請求項11のいずれか一項に記載の液体収容システムであって、
    前記ロック制御部は、
    前記液体噴射装置の電源を切る際に前記検知部が前記閉状態を検知すると、前記ロック機構に前記栓部材を前記閉状態にロックさせ、
    前記液体噴射装置の電源を入れた後に前記検知部が前記閉状態を検知すると、前記ロック機構に前記栓部材のロックを解除させることを特徴とする液体収容システム。
  13. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の液体収容ユニットであって、
    前記栓部材を覆うカバーと、
    前記検知部を第1検知部とした場合、前記カバーの開閉状態を検知する第2検知部と、
    を更に備えることを特徴とする液体収容ユニット。
  14. 請求項13に記載の液体収容ユニットであって、
    前記第2検知部は、前記液体収容部または前記カバーに設けられ、前記カバーの位置に応じて前記カバーの開閉状態を検知することを特徴とする液体収容ユニット。
  15. 請求項13に記載の液体収容ユニットであって、
    前記液体収容部を配するハウジングを更に備え、
    前記第2検知部は、前記液体収容部、前記カバーおよび前記ハウジングのうちのいずれか一つに設けられ、前記カバーの位置に応じて前記開閉状態を検知することを特徴とする液体収容ユニット。
  16. 請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の液体収容ユニットと、
    前記第2検知部の検知結果に基づき、前記カバーの開状態と閉状態とのうち少なくとも一方の情報を出力部に出力させて通知する通知部と、
    を備えることを特徴とする液体収容システム。
  17. 請求項16に記載の液体収容システムであって、
    前記通知部は、前記第1検知部の検知結果が前記開状態であり、かつ前記第2検知部の検知結果が前記閉状態である場合、前記出力部に前記栓部材を閉じるように要求する情報を出力させて通知することを特徴とする液体収容システム。
  18. 請求項16または請求項17に記載の液体収容システムであって、
    前記カバーを前記開状態に維持するロックが可能に構成された第2ロック機構と、
    前記第2ロック機構を制御するロック制御部と、
    を更に備え、
    前記ロック制御部は、前記第1検知部の検知結果が前記開状態であり、かつ前記第2検知部の検知結果が前記開状態である場合、前記第2ロック機構に前記カバーを前記開状態でロックさせることを特徴とする液体収容システム。
  19. 請求項16または請求項17に記載の液体収容システムであって、
    前記カバーを前記閉状態に維持するロックが可能に構成された第2ロック機構と、
    前記第2ロック機構を制御するロック制御部とを更に備え、
    前記ロック制御部は、前記第1検知部の検知結果が前記開状態であり、かつ前記第2検知部の検知結果が前記閉状態である場合、前記第2ロック機構に前記カバーをロックさせないことを特徴とする液体収容システム。
  20. 請求項1〜請求項3および請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の液体収容ユニットと、
    前記液体収容ユニットの前記液体収容部から供給された液体を噴射する液体噴射部と
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  21. 請求項4〜請求項12および請求項16〜請求項19のいずれか一項に記載の液体収容システムと、
    前記液体収容システムに含まれる前記液体収容ユニットの前記液体収容部から供給された液体を噴射する液体噴射部と
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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