JP2018069602A - 筆記シート - Google Patents
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Abstract
【課題】クレヨン系筆記具を使用したときの筆記性、及びクレヨン系筆記具の筆記跡を拭取り消去する際の消去性が良好であり、且つ安価な筆記シートを提供すること。
【解決手段】最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体1、及び前記支持体上の塗工層2を有し、前記塗工層の60度光沢度が25以上35以下である、クレヨン系筆記具用筆記シート10。
【選択図】図1
【解決手段】最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体1、及び前記支持体上の塗工層2を有し、前記塗工層の60度光沢度が25以上35以下である、クレヨン系筆記具用筆記シート10。
【選択図】図1
Description
本発明は筆記シートに関する。
クレヨン系筆記具による筆記、及び拭取りによる筆記跡の消去ができ、繰返し筆記遊びができる幼児向けお絵かき絵本用紙として、支持体上にポリプロピレン(PP)フィルムを貼付した筆記シートが販売されている。
PPフィルム貼付シートは、PPフィルムの表面が平滑であり、筆記したクレヨン系筆記具の筆記跡の基体への浸透をPPフィルムがバリアすることにより、筆記跡の拭取り消去を可能としている。
一方、ホワイトボード用のマーカーによる筆記を想定した筆記用紙及び筆記用ボードが提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
特許文献1には、紙の片面又は両面に、第一の上塗り剤をコーティングして形成された第一のコーティング層と、この第一のコーティング層に、第二の上塗り剤をコーティングして形成された第二のコーティング層を備え、第一の上塗り剤及び記第二の上塗り剤が紫外線硬化型であり、第二のコーティング層が、第一のコーティング層よりも厚いことを特徴とする筆記用紙が記載開示されている。
特許文献2には、支持体上に、電離放射線硬化型樹脂組成物からなる塗被層を設けた後、電離放射線を照射し、塗被層を硬化させて得られるホワイトボードにおいて、該塗被層中にシリコーン化合物を含有せしめたことを特徴とするホワイトボードが開示されている。
特許文献3には、支持体上に筆記消去可能な樹脂を塗布してなる筆記用シートにおいて、該支持体に昇華性染料による任意の印刷が施されていることを特徴とする筆記用シートが開示されている。
PPフィルム貼付シートは、クレヨン系筆記具による筆記の際に滑ることがあり、筆記性が不十分であり、筆記跡が薄すぎる問題も生ずる。
特許文献1〜3の技術はクレヨン系筆記具による筆記のために特化された材料ではなく、これらをクレヨン系筆記具に用いると様々な問題が生ずる。
例えば、特許文献1の筆記用紙は、紙面上に、相異なる2種の紫外線硬化型塗料を2層構成で塗布した多層構造を有し、幼児用玩具用途が想定されるお絵かき絵本等のための筆記用紙としては、製造コストが嵩む問題がある。
特許文献2のホワイトボード及び特許文献3の筆記用シートは、クレヨン系筆記具の筆記跡を拭取り消去した後に、点状の消し残りが生ずる場合がある。これらの特許文献には、この消し残りの問題を解決しようとする契機は見当たらない。
本発明は以上の事情に鑑みてなされた。従って本発明の目的は、クレヨン系筆記具を使用したときの筆記性、及びクレヨン系筆記具の筆記跡を拭取り消去する際の消去性が良好であり、且つ安価な筆記シート、及びその製造方法を提供することである。
本発明の上記の目的は、以下に示した本発明によって解決される。
[1] 最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体、及び前記支持体上の塗工層を有し、前記塗工層の60度光沢度が25以上35以下である、クレヨン系筆記具用筆記シート。
[2] 前記比(Ry/Ra)が4.0以上8.0以下である、[1]に記載の筆記シート。
[3] 前記支持体がコートボール紙である、[1]又は[2]に記載の筆記シート。
[4] 前記塗工層の厚みが1.5μm以上3.0μm以下である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の筆記シート。
[5] [1]に記載の筆記シートの製造方法であって、
最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体を準備すること、及び
前記支持体上に60度光沢度が25以上35以下の塗工層を形成すること
を含む、前記方法。
最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体を準備すること、及び
前記支持体上に60度光沢度が25以上35以下の塗工層を形成すること
を含む、前記方法。
[6] 前記塗工層の形成がUV硬化性ニスを用いて行われる、[5]に記載の方法。
[7] 前記塗工層の形成がオフセット印刷を含む方法によって行われる、[5]又は[6]に記載の方法。
本発明によると、クレヨン系筆記具を使用したときの筆記性、及びクレヨン系筆記具の筆記跡を拭取り消去する際の消去性が良好であり、且つ安価な筆記シート、及びその製造方法が提供される。
以下、本発明の筆記シート及びその製造法能の実施形態(本実施形態)について詳説する。
<筆記シート>
本発明の筆記シートの典型的な構成を図1に示した。図1は、最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体1、及び支持体1上の塗工層2を有し、塗工層2の60度光沢度が25以上35以下である、クレヨン系筆記具用筆記シート10の断面図である。
本発明の筆記シートの典型的な構成を図1に示した。図1は、最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体1、及び支持体1上の塗工層2を有し、塗工層2の60度光沢度が25以上35以下である、クレヨン系筆記具用筆記シート10の断面図である。
本開示において、「クレヨン系筆記具」とは、少なくとも顔料及びワックスを含有する混合物の成形体である「クレヨン」と、少なくとも顔料及びオイルを含有する混合物の成形体である「オイルパステル」と、を包含する概念である。「クレパス」(登録商標)も、本開示における「クレヨン系筆記具」に包含される。
本発明者らは、従来公知の筆記シート等を、クレヨン系筆記具を用いる筆記及び筆記跡の拭取り消去に適用したときに、筆記性及び拭取り消去性が不足する理由について検討した。その結果、筆記性はシート表面の微細な凹凸の程度に依存し、拭取り消去性はシート表面の微細な凹凸の程度とともに、ピンホールの有無に依存することを突き止めた。
クレヨン系筆記具の筆記性は、シート表面の筆記領域に微細な凹凸が適度に存在すると良好になる。シート表面が過度に滑らかだと、クレヨン系筆記具で筆記するときに筆記具が滑り、筆記跡が残り難い。従って、クレヨン系筆記具の筆記性との関係では、シート表面に凹凸がある方が好ましい。一方で、いったん筆記された筆記跡を拭取り消去する場面では、表面凹凸が過度に大きいと、窪み部分に入り込んだ筆記跡が拭取り難くなるため、シート表面の凹凸が少ない方が好ましい。
上記のシート表面の微細な凹凸の程度は、60度光沢度によって評価することが可能であり、具体的にはJIS Z8741に準拠して、標準光D65を発する光源、及びJIS Z8701の付表1に記載のy(x)と同一の分光視感効率を有する受光器を使用して測定される。この60度光沢度が35を超えると、シート表面が過度に滑らかになり、クレヨン系筆記具の筆記性が低下するから、シート表面の60度光沢度は35以下であることを要する。一方で、60度光沢度が25未満であると、シート表面の凹凸が過度に大きくなり、クレヨン系筆記具の筆記跡の拭取り消去性が低下するから、シート表面の60度光沢度は25以上であることを要する。
そして、本実施形態の筆記シートにおいて、筆記に供される表面とは、支持体上の塗工層であるから、上記の60度光沢度は該塗工層について評価される。本実施形態の筆記シートにおける塗工層の60度光沢度は、例えば、26以上、27以上、又は28以上であってよく、例えば、34以下、32以下、又は30以下であってよい。
クレヨン系筆記具の筆記跡の拭取り消去性は、シート表面のピンホールの有無にも依存する。シート表面にピンホールがあると、該ピンホール中に埋没した筆記跡を拭取ることが困難になるから、拭取り消去性は損なわれる。従って、拭取り消去性からの要請により、シート表面にはできる限りピンホールが存在しないことが好ましい。
シート表面のピンホールの有無は、該シート表面の凹凸プロファイルの測定によって検知可能と思われた。しかし、本発明者らの検討によると、支持体及び塗工層から成る2層構成の筆記シートにおいて、凹凸プロファイルとして直接検出することが困難であることが分かった。ピンホールのような大きな凹凸は、塗工層表面の大きなうねりに埋没してしまうためだと思われる。
しかしながら本発明者らは、更なる検討により、シート表面のピンホールの有無が、支持体の凹凸プロファイルと相関することを見出した。
即ち、支持体として、最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体を用いることにより、得られる筆記シート表面に、クレヨン系筆記具の筆記跡の拭取り消去性を損なうようなピンホールが存在しないこととなるのである。
支持体における最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下であるとは、該支持体自体がピンホールを実質的に有さないことを意味する。このことについて以下に敷衍する。なお、ここでいうピンホールとは、支持体表面に不均等間隔且つ不連続に存在する比較的深い窪みを意味する。
中心点平均粗さ(Ra)は、測定対象表面(例えば支持体表面)の凹凸の程度を表面全体にわたって平均的に求めた量であり、例えば、2種類の用紙を比較してどちらの表面がより粗いか(微細凹凸が大きいか)を定量的に評価するための尺度である。この中心点平均粗さ(Ra)は、例えば用紙銘柄ごとに一定の範囲内に収まり、測定場所による変動はほとんどない。
これに対して最大粗さ(Ry)は、測定対象表面に存在する表面凹凸の変動の最大値であり、ピンホールの有無によって数値は大きく変わる。ピンホールが存在せず、全体の粗さが均一な測定対象表面の場合、最大粗さ(Ry)は、中心点平均粗さ(Ra)と連動して変動するから、両者の比(Ry/Ra)の値はRaの値によらず(即ち、用紙表面の微細凹凸の程度によらず)、ほぼ一定値を示す。一方、測定対象表面にピンホールがあれば、中心点平均粗さ(Ra)の値はほぼそのままに、最大粗さ(Ry)のみがジャンプアップするから、両者の比(Ry/Ra)の値は顕著に増大することとなる。
そして、クレヨン系筆記具の筆記跡の拭取り消去性の観点から検討した結果、支持体として、比(Ry/Ra)の値が10以下のものを用い、該支持体上に60度光沢度が25以上35以下の塗工層を配置した場合に、所望の筆記シートが得られることを見出したのである。
比(Ry/Ra)の値は、例えば、4.0以上、4.5以上、5.0以上、又は5.5以上であってよく、例えば、9.0以下、8.0以下、7.0以下、又6.5以下であってよい。
最大粗さ(Ry)及び中心点平均粗さ(Ra)は、JIS B0601−1994に準拠し、測定長さを例えば10mmとして測定することができる。
[支持体]
本実施形態の筆記シートにおける支持体としては、最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が上記の範囲内である任意の材料を使用することができる。典型的には紙であり、例えば、コート紙、コートボール紙、マットコート紙等を使用することができ、コート紙又はコートボール紙を使用することが好ましく、コートボール紙を使用することがより好ましい。
本実施形態の筆記シートにおける支持体としては、最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が上記の範囲内である任意の材料を使用することができる。典型的には紙であり、例えば、コート紙、コートボール紙、マットコート紙等を使用することができ、コート紙又はコートボール紙を使用することが好ましく、コートボール紙を使用することがより好ましい。
支持体の坪量は、幼児用玩具としての使用に耐える強度を有していればよく、この範囲で任意の値であってよい。支持体の坪量は、例えば、150g/m2以上、200g/m2以上、250g/m2以上、300g/m2以上、又は350g/m2以上であってよく、例えば、800g/m2以下、750g/m2以下、700g/m2以下、650g/m2以下、又は600g/m2以下であってよい。
支持体の厚みは、例えば、0.2mm以上、0.3mm以上、0.4mm以上、0.5mm以上、又は0.6mm以上であってよく、例えば、1.0mm以下、0.9mm以下、0.8mm以下、0.7mm以下、又は0.6mm以下であってよい。
支持体の大きさは任意であり、所望の最終製品(例えばお絵かき絵本)の形態に応じて適宜に設定されてよい。
支持体は、本実施形態の筆記シートの使用目的に応じて、適当な文字又は絵柄を有していてもよい。
[塗工層]
本実施形態の筆記シートにおける塗工層は、60度光沢度上記の範囲内である任意の材料から成っていてよい。該塗工層は、好ましくは後述のUVニスの硬化物である。
本実施形態の筆記シートにおける塗工層は、60度光沢度上記の範囲内である任意の材料から成っていてよい。該塗工層は、好ましくは後述のUVニスの硬化物である。
塗工層の厚みについては後述する。
<筆記シートの製造方法>
本実施形態の筆記シートは、例えば、
最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体を準備すること、及び
前記支持体上に60度光沢度が25以上35以下の塗工層を形成すること
を含む方法によって製造されてよい。
本実施形態の筆記シートは、例えば、
最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体を準備すること、及び
前記支持体上に60度光沢度が25以上35以下の塗工層を形成すること
を含む方法によって製造されてよい。
支持体は、上記のRy/Ra値を有するものから適宜に選択して使用してよい。本実施形態における支持体としては、市販品を使用してもよい。
本実施形態の筆記シートの使用目的に応じて、支持体に適当な文字又は絵柄を印刷したうえで、塗工層を形成してもよい。
塗工層は、例えば、支持体上にUVニスを塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜にUV照射し、硬化して塗工膜とする手法により、形成されてよい。
上記UVニスとしては、例えば、重合性モノマー又はオリゴマー、光重合開始剤、及び艶消し剤を含み、更に任意的に、粘着防止剤、滑剤等の添加剤を含むものを用いてよい。光沢のある塗工層を与えるグロスニスと、艶消しの塗工層をマットニスとを、適宜の割合で混合して用いることも好ましい。
後述の[実施例]欄における<参考例>に示したように、ある種のUVニスは、塗工層の厚みによって60度光沢度が変化する。そのため、塗工膜の厚みを適切に調節することは、該塗工層が所望の60度光沢度を有すべき観点から重要である。
塗工層の厚みは、例えば、1.5μm以上、1.6μm以上、1.7μm以上、又は1.8μm以上であってよく、例えば、3.0μm以下、2.8μm以下、2.6μm以下、2.4μm以下、2.2μm以下、又は2.0μm以下であってよい。
支持体上への上記UVニスの塗布は、例えば、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷等の適宜の方法によってよい。しかしながら、塗工層の60度光沢度を適切な範囲に調節し易い点、印刷コストが安価である点等を考慮すると、オフセット印刷が好ましい。
次いで、得られた塗布層の好ましくは全面にUV照射し、該塗膜層を硬化して塗工膜とすることにより、本実施形態の筆記シートを得てよい。
<筆記シートの適用>
本実施形態の筆記シートは、例えば、クレヨン系筆記具による筆記、及び筆記跡の拭取り消去に好適である。
本実施形態の筆記シートは、例えば、クレヨン系筆記具による筆記、及び筆記跡の拭取り消去に好適である。
本実施形態の筆記シートは、最表面の塗工層が適度な微細凹凸を有するから、クレヨン系筆記具による筆記の際、筆記具が滑ることなく、快適に筆記することができ、筆記跡も明確に形成される。
本実施形態の筆記シートは、支持体がピンホールを実質的に有さず、そのため筆記シートの際表面も筆記跡が拭取り不可に埋没されるピンホールを有さない。更に、本実施形態の筆記シートの際表面である塗工層の表面凹凸は適度であり、拭取りの障害になる大きな凹凸を有さない。従って、本実施形態の筆記シートは筆記跡の拭取り消去性に優れ、幼児用玩具として繰り返し使用することができる。
<実施例1>
支持体としてコートボール紙(王子製紙(株)製、品名「OKボール」)を使用した。
この支持体の表面凹凸を測定し、最大粗さ(Ry)、中心点平均粗さ(Ra)、及び両者の比(Ry/Ra)を求めた。
支持体としてコートボール紙(王子製紙(株)製、品名「OKボール」)を使用した。
この支持体の表面凹凸を測定し、最大粗さ(Ry)、中心点平均粗さ(Ra)、及び両者の比(Ry/Ra)を求めた。
測定装置としては、高精度微細形状測定機((株)小坂研究所製、品名「サーフコーダET4000A」)を用いた。測定試料を十分に測定環境に馴染ませ、反りが生じないように状態調節をした後、上記測定装置を用いて表面凹凸を測定し、3次元の表面凹凸プロファイルデータを得た。得られたデータから、長さ10mmの測定範囲を設定し、JIS B0601−1994に準拠して解析することにより、Ry、Ra、及び比Ry/Raを求めた。ここで、支持体表面にピンホールが存在する場合には、測定範囲にピンホールが含まれるように設定して解析した。
結果は表1に示した。
上記の支持体上に、下記組成のUV硬化性ニスをオフセット全面印刷によって硬化後の厚みが1.8μmとなるように塗布して得られた塗布膜全面にUV照射し、硬化して、塗工膜を形成することにより、筆記シートを製造した。
[UV硬化性ニス組成]
UVOPニス(品名、(株)T&K TOKA製):100体積部
OVマットOPニス(品名、(株)T&K TOKA製):10体積部
添加剤(粘着防止剤、滑剤等):適宜
UVOPニス(品名、(株)T&K TOKA製):100体積部
OVマットOPニス(品名、(株)T&K TOKA製):10体積部
添加剤(粘着防止剤、滑剤等):適宜
得られた筆記シートの塗工層について、JIS Z8741準拠の光沢度計(日本電色工業(株)製、品名「ハンディー光沢度計PG−II」、光源:5V125mAタングステンランプ、受光器:フォトダイオード)を用い、測定角を60°として測定した60度光沢度は28であった。
得られた筆記シートの塗工層形成面に、クレヨンによる筆記試験、及びティッシュペーパーを用いた筆記跡の拭取り消去試験を行い、筆記性及び消去性を調べた。筆記性及び消去性の評価は以下の基準による官能試験とした。
[筆記性]
軽い力で鮮やかな筆記跡が形成された場合:筆記性「A」
筆記時のクレヨン滑りが強かった場合:筆記性「B」
筆記時のクレヨン滑りが極めて強く、且つ筆記跡が過度に薄かった場合:筆記性「C」
[消去性]
軽い力で筆記跡を拭取り消去できた場合:消去性「A」
拭取りに強い力を要した場合:消去性「B」
拭取り後に消去されない筆記跡が残った場合:消去性「C」
[筆記性]
軽い力で鮮やかな筆記跡が形成された場合:筆記性「A」
筆記時のクレヨン滑りが強かった場合:筆記性「B」
筆記時のクレヨン滑りが極めて強く、且つ筆記跡が過度に薄かった場合:筆記性「C」
[消去性]
軽い力で筆記跡を拭取り消去できた場合:消去性「A」
拭取りに強い力を要した場合:消去性「B」
拭取り後に消去されない筆記跡が残った場合:消去性「C」
上記の評価結果は表1に示した。
<実施例2及び比較例1〜6>
支持体の種類及び塗工層の硬化後の厚みを、それぞれ、表1又は2に記載のとおりとした他は実施例1と同様にして筆記シートを製造し、評価した。評価結果は表1又は2に示した。
支持体の種類及び塗工層の硬化後の厚みを、それぞれ、表1又は2に記載のとおりとした他は実施例1と同様にして筆記シートを製造し、評価した。評価結果は表1又は2に示した。
<参考例>
支持体として、光沢のないコートボール紙(60度光沢度:13)を用い、該支持体上に、上記実施例1で使用したUV硬化性ニスを、硬化後の厚みを変量としてオフセット全面印刷によって塗布した後、得られた塗布膜全面にUV照射し、硬化して、塗工層を形成した。得られた塗工層につき、実施例1と同様にして60度光沢度を測定した。
支持体として、光沢のないコートボール紙(60度光沢度:13)を用い、該支持体上に、上記実施例1で使用したUV硬化性ニスを、硬化後の厚みを変量としてオフセット全面印刷によって塗布した後、得られた塗布膜全面にUV照射し、硬化して、塗工層を形成した。得られた塗工層につき、実施例1と同様にして60度光沢度を測定した。
図2に、塗工膜の60度光沢度と厚みとの関係を表すグラフを示した。この図2を参照すると、塗工層の厚みが4μm以下の範囲では、塗工層の厚みの増加に伴って60度光沢度が増大していることが分かる。従って、塗工層の厚みを適切に調整することにより、60度光沢度を所望の値に設定することができる。
1 支持体
2 塗工層
10 筆記シート
2 塗工層
10 筆記シート
Claims (7)
- 最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体、及び前記支持体上の塗工層を有し、前記塗工層の60度光沢度が25以上35以下である、クレヨン系筆記具用筆記シート。
- 前記比(Ry/Ra)が4.0以上8.0以下である、請求項1に記載の筆記シート。
- 前記支持体がコートボール紙である、請求項1又は2に記載の筆記シート。
- 前記塗工層の厚みが1.5μm以上3.0μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の筆記シート。
- 請求項1に記載の筆記シートの製造方法であって、
最大粗さ(Ry)と中心点平均粗さ(Ra)との比(Ry/Ra)が10以下の支持体を準備すること、及び
前記支持体上に60度光沢度が25以上35以下の塗工層を形成すること
を含む、前記方法。 - 前記塗工層の形成がUV硬化性ニスを用いて行われる、請求項5に記載の方法。
- 前記塗工層の形成がオフセット印刷を含む方法によって行われる、請求項5又は6に記載の方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024014164A1 (ja) * | 2022-07-15 | 2024-01-18 | Toppanホールディングス株式会社 | 消火材及び消火材パッケージ |
JP7447940B2 (ja) | 2022-07-15 | 2024-03-12 | Toppanホールディングス株式会社 | 消火材及び消火材パッケージ |
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WO2024014164A1 (ja) * | 2022-07-15 | 2024-01-18 | Toppanホールディングス株式会社 | 消火材及び消火材パッケージ |
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