JP2018069413A - ロボットシステム - Google Patents

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雅人 横田
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智弘 熊谷
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Kensho Kotani
憲昭 小谷
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Abstract

【課題】スループットを高めることができるロボットシステムを提供すること。【解決手段】対象物を供給する供給部と、供給された前記対象物を検査する複数の第1検査部を有する第1検査部群と、供給された前記対象物を検査する複数の第2検査部を有する第2検査部群と、検査された前記対象物を回収する回収部と、ロボットアームを有し、前記対象物の保持、搬送および離脱を行うロボットと、を備え、前記ロボットは、複数の前記対象物を一括して搬送することが可能であり、前記対象物の供給から回収までの間で、前記ロボットによる前記対象物の搬送にかかる搬送時間の合計が、前記ロボットによる前記対象物の保持および離脱にかかる処理時間の合計よりも短いことを特徴とするロボットシステム。【選択図】図1

Description

本発明は、ロボットシステムに関するものである。
従来から、例えば電子部品の電気的特性を検査するテストハンドラーが知られている。
このようなテストハンドラーとして、例えば特許文献1には、基板を搬送する供給コンベアーと、供給コンベアーから搬送された基板の検査を行う検査チャンバーと、検査が完了した基板を搬送する排出コンベアーとを有するテストハンドラーモジュールが開示されている。また、かかるテストハンドラーモジュールは、供給コンベアーから基板を引き受け、検査チャンバーに基板を搬送する搬送ロボットを備えている。また、搬送ロボットは、検査チャンバーから基板を引き受け、排出コンベアーに基板を引き渡す作業を行う。
特開2013−219354号公報
しかし、特許文献1に記載のテストハンドラーモジュールでは、搬送ロボットが一度に1つの対象物の搬送しかできないため、複数の対象物を供給コンベアーから検査チャンバーに搬送する時間が長くなってしまう。同様に、複数の対象物を検査チャンバーから排出コンベアーに搬送する時間が長くなってしまう。そのため、かかるテストハンドラーモジュールでは、スループットを高めることが難しいという問題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の本発明により実現することが可能である。
本発明のロボットシステムは、対象物を供給する供給部と、
供給された前記対象物を検査する複数の第1検査部を有する第1検査部群と、
供給された前記対象物を検査する複数の第2検査部を有する第2検査部群と、
検査された前記対象物を回収する回収部と、
ロボットアームを有し、前記対象物の保持、搬送および離脱を行うロボットと、を備え、
前記ロボットは、複数の前記対象物を一括して搬送することが可能であり、
前記対象物の供給から回収までの間で、前記ロボットによる前記対象物の搬送にかかる搬送時間の合計が、前記ロボットによる前記対象物の保持および離脱にかかる処理時間の合計よりも短いことを特徴とする。
このような本発明のロボットシステムによれば、ロボットが複数の対象物を一括して搬送することができるため、複数の対象物を第1検査部群または第2検査部群に一度にまとめて搬送することができる。また、第1検査部および第2検査部を複数有するため、1つのロボットシステムで複数の対象物の検査を行うことができる。さらに、本発明のロボットシステムによれば、ロボットによる搬送時間の合計を処理時間(保持、離脱の時間:給除材時間)の合計よりも短くすることができるため、例えば対象物の保持ミス等の発生を低減しつつ、対象物をより短い時間でより多く第1検査部または第2検査部に搬送することができる。このようなことから、より短い時間でより多くの対象物を検査することができる。そのため、スループット(単位時間あたりに処理できる対象物の検査数)を従来よりも高くすることができる。
ここで、搬送時間とは、1つの領域(例えば、供給部、検査部群または回収部のいずれか)で加速し始める状態から、前記1つの領域とは異なる他の領域で減速し終える状態までの動作のことを言う。また、処理時間とは、1つの領域(例えば、供給部、検査部群または回収部)において、ロボットが1つめの対象物を保持(または離脱)する動作を開始し始める状態から、ロボットによる最後の対象物の保持(または離脱)が完了し、ロボットが他のユニットへの搬送を始める直前の状態までの動作のことを言う。
本発明のロボットシステムでは、前記ロボットによる前記対象物の保持および離脱の少なくとも一方は、前記供給部、前記第1検査部群、前記第2検査部群および前記回収部のそれぞれで行われることが好ましい。
このような箇所での処理時間を長くすることで、例えば対象物の破損のおそれを低減しつつ、対象物を適切に保持および離脱することができる。
本発明のロボットシステムでは、前記ロボットによる前記対象物の搬送は、前記供給部と前記第1検査部群との間、前記第1検査部群と前記回収部との間、前記供給部と前記第2検査部群との間および前記第2検査部群と前記回収部との間のそれぞれで行われることが好ましい。
このような区間での搬送時間を短くすることで、搬送時間の合計をより短くすることができ、スループットをより高くすることができる。
本発明のロボットシステムでは、前記ロボットによる前記対象物に対する作業は、前記供給部、前記第1検査部群および前記回収部における前記対象物の保持および離脱の少なくとも一方と、前記供給部と前記第1検査部群との間および前記第1検査部群と前記回収部との間における前記対象物の搬送とを含む第1ステージと、
前記供給部、前記第2検査部群および前記回収部における前記対象物の保持および離脱の少なくとも一方と、前記供給部と前記第2検査部群との間および前記第2検査部群と前記回収部との間における前記対象物の搬送とを含む第2ステージと、を有し、
前記第1ステージにおいて、前記ロボットによる前記対象物の搬送時間の合計が、前記ロボットによる前記対象物の処理時間の合計よりも短く、
前記第2ステージにおいて、前記ロボットによる前記対象物の搬送時間の合計が、前記ロボットによる前記対象物の処理時間の合計よりも短いことが好ましい。
これにより、第1ステージおよび第2ステージの双方において、搬送時間の合計が処理時間の合計よりも短いため、スループットをより高くすることができる。
ここで、「ステージ」とは、ロボットの作業の単位のことを示す。
本発明のロボットシステムでは、前記ロボットは、前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記供給部から保持する第1作業と、
前記第1作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記供給部から前記第1検査部群に搬送する第2作業と、
前記第2作業の後に前記第1検査部群で前記ロボットアームにより複数の前記対象物を離脱する作業と複数の前記対象物を保持する作業とを行う第3作業と、
前記第3作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記第1検査部群から前記回収部に搬送する第4作業と、
前記第4作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記回収部で離脱する第5作業と、
前記第5作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記供給部から保持する第6作業と、
前記第6作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記供給部から前記第2検査部群に搬送する第7作業と、
前記第7作業の後に前記第2検査部群で前記ロボットアームにより複数の前記対象物を離脱する作業と複数の前記対象物を保持する作業とを行う第8作業と、
前記第8作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記第2検査部群から前記回収部に搬送する第9作業と、
前記第9作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記回収部で離脱する第10作業と、を行い、
前記第2作業にかかる前記搬送時間としての第2時間と、前記第4作業にかかる前記搬送時間としての第4時間との合計は、前記第1作業にかかる前記処理時間としての第1時間と、前記第3作業にかかる前記処理時間としての第3時間と、前記第5作業にかかる前記処理時間としての第5時間との合計よりも短く、
前記第7作業にかかる前記搬送時間としての第7時間と、前記第9作業にかかる前記搬送時間としての第9時間との合計は、前記第6作業にかかる前記処理時間としての第6時間と、前記第8作業にかかる前記処理時間としての第8時間と、前記第10作業にかかる前記処理時間としての第10時間との合計よりも短いことが好ましい。
これにより、例えば対象物の保持ミス等の発生を低減しつつ、より短い時間でより多くの対象物を第1検査部および第2検査部で検査することができる。そのため、スループットをより高くすることができる。
本発明のロボットシステムでは、前記ロボットは、前記ロボットアームに接続されたエンドエフェクターを有し、
前記エンドエフェクターは、回動軸周りに回動可能な回動部材と、前記回動部材に設けられ、前記対象物を保持する複数の保持部と、を有することが好ましい。
これにより、小型で、かつ、複数の対象物を一括して搬送することができるエンドエフェクターを実現することができる。
ここで、「ロボットアームに接続されたエンドエフェクター」とは、ロボットアームに設けられた任意の部材(例えば力検出部)を介して接続されたエンドエフェクターを含む。
本発明のロボットシステムでは、複数の前記第1検査部および複数の前記第2検査部は、それぞれ、重力方向から見て、前記ロボットを中心とした円弧上に配置されることが好ましい。
これにより、ロボットアームの先端部の可動範囲に複数の第1検査部および第2検査部を効率よく設置することができる。
本発明のロボットシステムでは、前記第1検査部と前記第2検査部とは、重力方向から見て重なって配置されていることが好ましい。
これにより、比較的小さな設置面積で、より多くの第1検査部および第2検査部を設置することができる。そのため、ロボットシステムの設置面積の省スペース化を図ることができる。
本発明のロボットシステムでは、前記ロボットおよび前記供給部は、重力方向から見て、前記第1検査部群および前記第2検査部群の内側に位置しており、
前記供給部の上部の高さは、前記第1検査部の上部の高さ以下であり、かつ、前記供給部の上部の高さは、前記第2検査部の上部の高さ以下であることが好ましい。
これにより、ロボットによる対象物の保持、搬送および離脱を行う際に、ロボットが供給部、第1検査部および第2検査部に干渉するおそれを低減または防止することができる。
本発明のロボットシステムでは、設置面積は、256m以下であることが好ましい。
このように、比較的小さな設置面積の箇所に設置可能である。そのため、ロボットシステムを十分に小型にすることができる。
本発明のロボットシステムでは、前記供給部と、前記第1検査部と、前記第2検査部と、前記回収部と、前記ロボットとを収容する筐体を備え、
前記第1検査部および前記第2検査部は、それぞれ、前記対象物が載置される検査台と、前記検査台を前記筐体の外部に移動させることが可能な移動機構と、を有することが好ましい。
これにより、検査台を筐体の外部(ロボットシステムの外部)に移動させることができるため、作業者は、例えば検査台のメンテナンスを容易に行うことができる。
本発明のロボットシステムでは、前記第1検査部および前記第2検査部は、それぞれ、前記検査台に接続され、前記検査台が前記筐体の内部に位置している状態で前記筐体に設けられている第1部材と、前記検査台が前記筐体の内部に位置している状態で前記検査台の上部に位置する第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを連結する連結部材と、を有し、
前記検査台は、前記第1部材を前記筐体の外側に引き出すことにより前記筐体の外部に位置し、
前記第2部材は、前記検査台が前記筐体の外部に位置している状態において、前記筐体の内部と外部とを仕切る仕切部として機能することが好ましい。
これにより、検査台が筐体の内部に位置しているときは、第2部材は検査台の上部を覆うカバー部として機能する。また、検査台が筐体の外部に位置しているときは、第2部材は仕切部として機能するため、作業者が例えば筐体の外部で検査台等をメンテナンスしている際に誤って筐体内に手を入れてしまうことを防ぐことができる。
本発明のロボットシステムでは、前記ロボットは、前記第1検査部群が有する複数の前記第1検査部のうちの選択された前記第1検査部に対して前記対象物の保持および離脱を行い、
前記第2検査部群が有する複数の前記第2検査部のうちの選択された前記第2検査部に対して前記対象物の保持および離脱を行うことが好ましい。
これにより、例えばメンテナンス中の第1検査部または第2検査部を飛ばして、残りの第1検査部または第2検査部に対して対象物の保持または離脱を行うことができる。そのため、例えばメンテナンス中にロボットによる全ての作業(保持、搬送および離脱)等を停止する必要がなくなるので、ロボットの待機時間を減らすことができる。その結果、スループットの低下を低減することができる。
本発明のロボットシステムでは、前記ロボットアームは、連結された少なくとも2つのアームを有し、
前記ロボットは、前記対象物の供給から回収までの間、前記少なくとも2つのアームが交差した状態で前記対象物の搬送を行うことが好ましい。
これにより、対象物の搬送の際のロボットアームの振動を低減することができるので、対象物を移動させる際のロボットの速度および加速度をより速くすることができる。そのため、スループットをより高めることができる。また、搬送後の対象物の保持および離脱をより迅速に開始することができる。
本発明のロボットシステムでは、前記ロボットは、前記ロボットアームに接続され、前記対象物を吸着により保持する複数の吸着部を有する部材と、
前記吸着部に接続され、気体が流れる流路を備える流路部と、
前記流路部における前記気体の圧力または単位時間当たりの流量を検出する検出部と、
撮像機能を有する撮像部と、を備え、
前記撮像部からの検出結果と、前記検出部からの検出結果とに基づいて、前記ロボットによる前記対象物の保持および離脱における教示点を求めることが好ましい。
これにより、教示点を高精度に求めることができ、この教示点を用いてロボットが対象物の保持および離脱を行うことで、例えば対象物の保持ミス等を低減または防止することができる。そのため、ロボットによる対象物の保持および離脱を的確に行うことができる。
本発明の第1実施形態に係るロボットシステムを正面側から見た斜視図である。 図1に示すロボットシステムを背面側から見た斜視図である。 図1に示すロボットシステムの左側面図である。 図1に示すロボットシステムの内部を示す斜視図である。 図1に示すロボットシステムの内部を示す平面図である。 図1に示すロボットシステムのブロック図である。 図1に示す供給部が有する載置部材を示す平面図である。 図1に示す検査ユニットを示す斜視図である。 図1に示す検査部の側面図である。 図8に示す検査台の平面図である。 図8に示す検査台を筐体の外部に引き出した状態を示す図である。 図1に示すロボットの正面図である。 図12に示すエンドエフェクターを示す図である。 図12に示すエンドエフェクターを示す図である。 図13に示す回動部材および保持部を示す図である。 図13に示すエンドエフェクターと図8に示す検査部との関係を示す模式図である。 図13に示すエンドエフェクターと図8に示す検査部との関係を示す模式図である。 図12に示すロボットが有するエンドエフェクターの他の形態を示す図である。 図15に示す回動部材および保持部を示す模式図である。 図19に示す回動部材および保持部の変形例を示す模式図である。 図19に示す回動部材および保持部の変形例を示す模式図である。 図19に示す回動部材および保持部の変形例を示す模式図である。 図12に示すロボットの一部を示す図である。 図12に示すロボットの第1アーム、第2アームおよび第3アームが重なってない状態を示す側面図である。 図12に示すロボットの第1アーム、第2アームおよび第3アームが重なっている状態を示す側面図である。 図12に示すロボットの動作におけるロボットアームの先端の移動経路を示す図である。 図12に示すロボットの第1アームおよび第3アームが交差している状態の概略側面図である。 図12に示すロボットの第1アームおよび第4アームが重なっている状態の概略側面図である。 図12に示すロボットが有するロボットアームの先端部の可動範囲を説明するための図である。 図12に示すロボットが有するロボットアームの先端部の可動範囲を説明するための図である。 図12に示すロボットが有するエンドエフェクターの先端の可動範囲を示す図である。 図12に示すロボットが有するエンドエフェクターの先端の可動範囲を示す図である。 図12に示すロボットの作業の一例を説明するためフローチャートである。 図12に示すロボットの作業の一例を説明するための図である。 図12に示すロボットが有するエンドエフェクターによる対象物の保持および離脱を説明するための図である。 図12に示すロボットが有するエンドエフェクターによる対象物の保持および離脱を説明するための図である。 図12に示すロボットが有するエンドエフェクターによる対象物の保持および離脱を説明するための図である。 図12に示すロボットが有するエンドエフェクターによる対象物の保持および離脱を説明するための図である。 図12に示すロボットにより搬送される対象物の数とタクトタイムとの関係を示すグラフである。 図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングの一例を説明するためフローチャートである。 図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングについて説明するためのロボットの先端部を示す図である。 図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングについて説明するための検査台を示す図である。 図42に示すソケットに設けられた基準マークを示す図である。 図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングについて説明するためのロボットの先端部を示す図である。 図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングについて説明するためのエンドエフェクターの保持部と検査台上の対象物との距離を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るロボットシステムが有する検査部を示す側面図である。 図46に示す検査部で検査する対象物の一例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るロボットシステムの内部を上側から見た模式図である。 本発明の第4実施形態に係るロボットシステムの内部を上側から見た模式図である。 図49に示すロボットシステムを複数有するロボットシステムユニットを示す図である。 図49に示す供給回収ユニットの変形例を示す模式図である。 図49に示す供給回収ユニットの変形例を示す模式図である。 本発明の第5実施形態に係るロボットシステムの左側面図である。 本発明の第6実施形態に係るロボットシステムの正面図である。 本発明の第7実施形態に係るロボットシステムの上側から見た概略図である。 図55に示すロボットシステムが備える載置台に設けられた載置部材の一例を示す図である。 本発明の第8実施形態に係るロボットシステムの上側から見た概略図である。 本発明の第9実施形態に係るロボットシステムの上側から見た概略図である。 本発明の第10実施形態に係るロボットシステムの上側から見た概略図である。
以下、本発明のロボットシステムを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
1、ロボットシステムの構成
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボットシステムを正面側から見た斜視図である。図2は、図1に示すロボットシステムを背面側から見た斜視図である。図3は、図1に示すロボットシステムの左側面図である。図4は、図1に示すロボットシステムの内部を示す斜視図である。図5は、図1に示すロボットシステムの内部を示す平面図である。図6は、図1に示すロボットシステムのブロック図である。図7は、図1に示す供給部が有する載置部材を示す平面図である。図8は、図1に示す検査ユニットを示す斜視図である。図9は、図1に示す検査部の側面図である。図10は、図8に示す検査台の平面図である。図11は、図8に示す検査台を筐体の外部に引き出した状態を示す図である。なお、図7では検査部が有するソケット307の図示を省略している。
なお、以下では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸であるX軸、Y軸およびZ軸を矢印で図示しており、その矢印の先端側を「+(プラス)」、基端側を「−(マイナス)」としている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。また、+Z軸側を「上側」、−Z軸側を「下側」、+Y軸側を「背面側」、−Y軸側を「表側」、+X軸側を「左側」、−X軸側を「右側」と言う。また、X軸とY軸を含むXY平面が水平となっており、Z軸が鉛直となっている。ここで、本願明細書で言う「水平」とは、完全な水平に限定されず、水平に対して±5°以内の範囲で傾斜している場合も含む。また、本願明細書で言う「鉛直」とは、完全な鉛直に限定されず、鉛直に対して±5°以内の範囲で傾斜している場合も含む。また、鉛直方向と重力方向とは、一致しているものとする。
図1〜図6に示すロボットシステム100は、例えば各種電子機器に用いられる電子部品や電子機器等の対象物(検査対象物)の検査を行う装置である。
電子部品としては、例えば、ダイオードやトランジスタ等の能動部品、コンデンサ等の受動部品、パッケージや基板等の機能部品、および、これらを組み合わせた部品(例えば、GPS(Global Positioning System)モジュール基板、SiP(System in Package)デバイス)等が挙げられる。また、電子機器としては、例えば、パソコン、携帯電話(多機能型携帯電話(スマートフォン)を含む)、時計(例えば、GPS機能付き時計等)、カメラ、ゲーム機等が挙げられる。
また、対象物の検査としては、例えば、導通検査(電気的な検査)、音声検査、画像検査、通信検査、外観検査、バイブレーター、センサー等の各部の駆動状態を確認する機能検査等が挙げられる。
ロボットシステム100は、筐体6と、供給ユニット2と、検査ユニット3と、回収ユニット4と、ロボットアーム10を有するロボット1と、アライメント用撮像部9と、ロボット制御装置71と、周辺機器制御装置72と、検査制御装置73と、を有する(図1〜図5参照)。
このロボットシステム100では、供給ユニット2と、検査ユニット3と、回収ユニット4は、それぞれ、ロボット1のロボットアーム10の先端が供給ユニット2と、検査ユニット3と、回収ユニット4に対してアクセス可能なように配置されている。
以下、ロボットシステム100の各部を順次説明する。
<筐体>
図1〜図4に示すように、筐体6は、フレーム61と、フレーム61に設けられたカバー部材62とを有する。この筐体6は、供給ユニット2、検査ユニット3、回収ユニット4、ロボット1、アライメント用撮像部9、ロボット制御装置71、周辺機器制御装置72および検査制御装置73を収容する箱であり、これらを外部から保護している。
また、筐体6の正面側には、開閉可能な扉63が設けられている。作業者は、扉63を開けることで、筐体6の内部にアクセスすることができる。また、扉63は、例えば透明なガラスや樹脂等で構成された部材を有する。そのため、扉63は、筐体6の内部を視認可能な窓部材としても機能している。これにより、作業者は、扉63を開閉せずとも筐体6の内部を視認することができる。
また、筐体6の上部には、発色する色の組み合わせによりロボットシステム100の内部の状態等を報知する報知部65(シグナルランプ)が設けられている。これにより、作業者は、ロボットシステム100の内部において異常等が起きているか否かを把握することができる。
また、筐体6の正面側上部には、ウィンドウ等の各種画面を表示させる液晶パネル等で構成されている表示装置60が取り付けられている。作業者は、表示装置60を介して例えば対象物の検査結果等を把握することができる。なお、図示はしないが、筐体6には、例えばマウスやキーボード等で構成され入力装置を設けることもできる。これにより、作業者は、入力装置を操作してロボット制御装置71、周辺機器制御装置72および検査制御装置73に対して各種処理等の指示を行うことができる。また、表示装置60は、この入力装置の機能を兼ね備えていてもよい。その場合には、表示装置60を例えばタッチパネル(表示入力装置)等で構成することができる。
<供給ユニット>
図4および図5に示すように、筐体6の内部の−Y軸側(正面側)には、供給ユニット2が設けられている。
供給ユニット2は、対象物が供給される供給部20を有している。なお、本実施形態では、供給部20の数は1つであるが、供給部20の数は2つ以上であってもよい。
この供給部20は、図7に示すような対象物を載置可能な載置部材25を配置できるように構成されている。図7に示すように、載置部材25は、JEDEC規格に準拠したトレイで構成されており、平面視形状が四角形をなす板状をなし、対象物が載置される凹部256を複数有している。この載置部材25では、1つの凹部256に対して1つの対象物を載置することができる。また、載置部材25の板面は、供給部20に載置された状態で、XY平面とほぼ平行になっている。なお、「載置部材」としては、JEDEC規格に準拠したトレイ以外のものを用いてもよい。
また、載置部材25は、供給部20から取り出し可能である。例えば、作業者は、扉63を開けて載置部材25を供給部20に取り出したり、供給部20に設置したりすることができる。
<検査ユニット>
図4および図5に示すように、筐体6の内部の+Y軸側(背面側)には、検査ユニット3が設けられている。
図8に示すように、検査ユニット3は、対象物を載置でき、載置された対象物を検査する検査部300を複数有している。各検査部300では、後述する検査制御装置73の制御の下、上述したような内容の検査(例えば、導通検査等)を行う。
また、本実施形態では、複数の検査部300を後述するロボット1の作業に合わせて4つのグループに分割している。具体的には、検査ユニット3は、4つの第1検査部310(検査部300)を有する第1検査部群31と、4つの第2検査部320(検査部300)を有する第2検査部群32と、4つの第3検査部330(検査部300)を有する第3検査部群33と、4つの第4検査部340(検査部300)を有する第4検査部群34と、を有する。なお、本実施形態では、各検査部300は、同じ検査内容であるが、それぞれ異なる検査内容であってもよい。
ここで、第1検査部310、第2検査部320、第3検査部330および第4検査部340は、それぞれ、同様の構成であり、以下では「検査部300」とも言う。また、第1検査部群31、第2検査部群32、第3検査部群33および第4検査部群34をそれぞれ以下では「検査部群30」とも言う。
図5および図7に示すように、複数の検査部300は、Z軸方向(重力方向)から見て円弧状に配置されている。また、4つの第1検査部310と4つの第3検査部330は、同一平面上に位置している。同様に、4つの第2検査部320と4つの第4検査部340は、同一平面上に位置している。また、4つの第1検査部310は、4つの第2検査部320の上方に位置している。同様に、4つの第3検査部330は、4つの第4検査部340の上方に位置している。
図9に示すように、検査部300は、検査台301と、検査台301に接続された第1部材302と、検査台301の上方に位置する第2部材303と、第1部材302と第2部材303とを連結する連結部材304と、検査台301を移動させる移動機構305と、を有する。
図9および図10に示すように、検査台301は、平面視形状が四角形をなす平板状の部材である。検査台301の上部には、対象物が載置される凹部3071を有するソケット307と、ソケット307を支持する支持部材306とが設けられている。なお、支持部材306は省略してもよい。その場合には、例えば、ソケット307が検査台301に固定されていてもよい。また、ソケット307が基板(図示さず)を介して検査台301に固定されていてもよい。ここで、各検査部300は、後述する検査制御装置73に電気的に接続された検査用回路(図示せず)を備えており、この検査用回路にソケット307が電気的に接続されている。この検査用回路により、凹部3071に載置された対象物に関する検出結果が検査制御装置73に出力される。
第1部材302は、平面視形状が四角形をなす平板状の部材であり、検査台301の支持部材306とは反対側の端部に固定されている。この第1部材302は、図1に示すように、筐体6のカバー部材62に設けられている。また、第1部材302には、取っ手308が設けられている。作業者は、取っ手308を把持して筐体6の外部に向かって引っ張ることで、図11に示すように、検査台301を筐体6の外部に引き出すことができる。これにより、作業者は、筐体6の外部で検査台301に設けられたソケット307等のメンテナンスを行うことができる。このように、第1部材302は、検査台301を引き出す扉部材としての機能を有する。
図9に示す第2部材303は、平板状の部材であり、その平面視形状が第1部材302とほぼ同じかそれよりも大きい。この第2部材303の第1部材302側の端部には、ヒンジ3031が取り付けられている。第2部材303は、このヒンジ3031によって筐体6に接続されている。また、第2部材303の第1部材302とは反対側には、連結部材304(リンク)の一端部が接続されている。連結部材304の他端部は、第1部材302の検査台301側に接続されている。
このような第2部材303は、筐体6の内部に検査台301が位置している状態では、図9に示すように、検査台301の上方に位置し、検査台301の上面とほぼ平行になっている。この状態から、作業者が取っ手308を操作して検査台301を筐体6の外部に移動させると、第2部材303は、ヒンジ3031を回動中心部として矢印a3方向に回動する。これにより、図11に示すように、第1部材302が開放されたことによりカバー部材62に形成された開口620を塞ぐように第2部材303が設けられた状態となる。このように、第2部材303は、検査台301が筐体6の内部に位置しているときは、検査台301の上部を覆うカバー部として機能し、検査台301が筐体6の外部に位置しているときは、開口620を塞ぎ、筐体6の内部と外部とを仕切る仕切部として機能する。これにより、作業者は、筐体6の外部でメンテナンスをしている際に、誤って筐体6内に手を入れてしまうことを防ぐことができる。
また、検査台301が筐体6の内部に位置しているときは、図9に示すように、連結部材304は、支持部材306の斜め上方(検査部300の第1部材302および第2部材303側)に位置している。一方、検査台301が筐体6の外部に位置しているときは、図11に示すように、連結部材304は、支持部材306の下方(検査部300の検査台301側)に位置し、検査台301の上面とほぼ平行になっている。このように、連結部材304は、検査台301が筐体6の内部に位置しているときには、検査台301にアクセスするロボット1の動作を阻害しないような配置を実現している。一方、連結部材304は、検査台301が筐体6の外部に位置しているときには、作業者によるソケット307等のメンテナンスを阻害しないような配置を実現している。
図9に示すように、検査台301の下方には、検査台301を往復移動させる移動機構305が設けられている。これにより、上述したように、作業者が取っ手308を操作することで、検査台301を筐体6の内部と外部との間を移動させることができる。
移動機構305の構成としては、図示はしないが、例えば、レールと、レールに摺動可能に設けられたスライダー等を備える。なお、移動機構305は、モーター等を備える構成としてもよい。これにより、検査台301を、作業者が取っ手308を操作せずとも、自動的に検査台301を筐体6の内部と外部との間を移動させることができる。
以上、検査ユニット3について説明した。
上述したように、ロボットシステム100は、供給部20と、第1検査部310と、第2検査部320と、第3検査部330と、第4検査部340と、回収部40と、ロボット1とを収容する筐体6を備え、第1検査部群31、第2検査部群32、第3検査部群33および第4検査部群34は、それぞれ、対象物が載置される検査台301と、検査台301を筐体6の外部に移動させることが可能な移動機構305と、を有する。これにより、検査台301を筐体6の外部(ロボットシステム100の外部)へ移動させることができる。そのため、作業者は、例えば検査台301のメンテナンス等を容易に行うことができる。
また、上述したように、第1検査部群31、第2検査部群32、第3検査部群33および第4検査部群34は、それぞれ、検査台301に接続され、検査台301が筐体6の内部に位置している状態で筐体6に設けられている第1部材302と、検査台301が筐体6の内部に位置している状態で検査台301の上部に位置する第2部材303と、第1部材302と第2部材303とを連結する連結部材304と、を有する。検査台301は、第1部材302を筐体6の外側に引き出すことにより筐体6の外部に位置する。第2部材303は、検査台301が筐体6の外部に位置している状態において、筐体6の内部と外部とを仕切る仕切部として機能する。これにより、検査台301が筐体6の内部に位置しているときは、第2部材303は検査台301の上部を覆うカバー部として機能する。また、検査台301が筐体6の外部に位置しているときは、第2部材303は仕切部として機能する。そのため、作業者が例えば筐体6の外部で検査台301等をメンテナンスしている際に誤って筐体6内に手を入れてしまうことを防ぐことができる。
また、上述した説明では、検査ユニット3は、複数の検査部300を4つに分割しているが、この分割数や分割する箇所は、特に限定されない。したがって、上述した説明では、第1検査部群31、第2検査部群32、第3検査部群33および第4検査部群34を有する場合を説明したが、少なくとも2つの検査部群30を有していればよい、また5つ以上の検査部群30を有していてもよい。また、第1検査部群31と第3検査部群33とをまとめて「第1検査部群」と捉えてもよい。また、上述した説明では、「第1検査部群31」を特許請求の範囲に記載の「第1検査部群」と捉え、「第2検査部群32」を特許請求の範囲に記載の「第2検査部群」と捉えているが、第1検査部群31、第2検査部群32、第3検査部群33および第4検査部群34のうちのいずれかの検査部群30を特許請求の範囲に記載の「第1検査部群」または「第2検査部群」と捉えてもよい。例えば、「第3検査部群33」を「第1検査部群」と捉え、「第4検査部群34」を「第2検査部群」と捉えてもよい。また、同様に、上述した説明では、「第1検査部310」を特許請求の範囲に記載の「第1検査部」と捉え、「第2検査部320」を特許請求の範囲に記載の「第2検査部」と捉えているが、第1検査部310、第2検査部320、第3検査部330および第4検査部340のうちのいずれかの検査部300を特許請求の範囲に記載の「第1検査部」および「第2検査部」と捉えてもよい。
また、検査部300の数は、任意であり、図示の数に限定されない。また、本実施形態では、検査部300は、ロボットシステム100の正面側に設けられていないが、検査部300をロボットシステム100の正面側にも設けてもよい。すなわち、Z軸方向から見てロボット1の全周にわたって設けられていてもよい。
また、検査部300の構成は、上述した構成に限定されず、検査内容等に応じて適宜設置することができる。例えば、押圧耐久試験を行う場合には、ソケット307に載置された対象物を押圧するようなシリンダー(図示せず)を第2部材303に設けてもよい。
<回収ユニット>
図4および図5に示すように、筐体6の内部の−Y軸側(正面側)には、回収ユニット4が設けられている。回収ユニット4は、供給ユニット2の−X軸側に設けられている。なお、回収ユニット4と上述した供給ユニット2との配置の関係は、図示のものに限定されない。例えば、回収ユニット4が供給ユニット2の+X側に設けられていてもよい。また、回収ユニット4と上述した供給ユニット2とは、Z軸方向から見て、検査ユニット3よりもロボットシステム100の中心部側に配置されている。
回収ユニット4は、検査部300での検査を終えた対象物が回収される複数の回収部40を有している。本実施形態では、回収ユニット4は、3つの回収部40を有し、検査部300での検査結果を基にして分類された対象物がその分類ごとに分けて回収される。本実施形態では、対象物は、「良品」、「不良品」および「再検査」に分類される。例えば、「良品」は、対象物の機能上の欠陥等が無いことを示す。「不良品」とは、対象物の機能上の欠陥等が有ったことを示す。「再検査」とは、検査結果がエラーであった場合等に再び検査をやり直すことを示す。
本実施形態では、回収ユニット4は、良品用回収部41(回収部40)と、不良品用回収部42(回収部40)と、再検査用回収部43(回収部40)とを有する。良品用回収部41には、検査部300で良品であると判断された対象物が載置される。不良品用回収部42には、検査部300で不良品であると判断された対象物が載置される。再検査用回収部43には、検査部300で再検査であると判断された対象物が載置される。
ここで、良品用回収部41、不良品用回収部42および再検査用回収部43は、回収される対象物の種類(具体的には、良品、不良品または再検査)が異なること以外は、同様の構成である。そのため、以下では、良品用回収部41、不良品用回収部42および再検査用回収部43をそれぞれ「回収部40」とも言う。
回収部40は、供給部20と同様に、図7に示すような対象物を載置可能な載置部材25を配置できるように構成されている。また、回収部40は、供給部20と同様に、また、載置部材25の板面は、回収部40に載置された状態で、XY平面とほぼ平行になっている。また、載置部材25は、回収部40から取り出し可能である。
以上、回収ユニット4について説明した。なお、本実施形態では、回収部40の数は3つであるが、回収部40の数は1つ、2つ、または4つ以上であってもよい。また、回収ユニット4では、対象物を良品、不良品および再検査に分けて回収しているが、対象物を分けずに回収してもよい。その場合には、1つの載置部材25に回収する全ての対象物を載置する。そして、載置部材25の載置された各対象物が良品、不良品および再検査のいずれであるかをロボット制御装置71または周辺機器制御装置72で記憶しておく。これにより、ロボットシステム100から対象物を回収した後に、記憶したデータを基に対象物が良品、不良品および再検査に分けることも可能である。
また、本実施形態では、全ての検査部群30(第1検査部群31〜第4検査部群34)に共通の1組の回収部40(良品用回収部41、不良品用回収部42および再検査用回収部43)が設けられているが、これに限定されず、例えば、検査部群30(第1検査部群31〜第4検査部群34)ごとに別個の回収部40(良品用回収部41、不良品用回収部42および再検査用回収部43)が設けられていてもよい。また、供給部20についても同様である。
<ロボット>
図12は、図1に示すロボットの正面図である。図13および図14は、それぞれ、図12に示すエンドエフェクターを示す図である。図15は、図13に示す回動部材および保持部を示す図である。図16および図17は、それぞれ、図13に示すエンドエフェクターと図8に示す検査部との関係を示す模式図である。図18は、図12に示すロボットが有するエンドエフェクターの他の形態を示す図である。図19は、図15に示す回動部材および保持部を示す模式図である。図20、図21および図22は、それぞれ、図19に示す回動部材および保持部の変形例を示す模式図である。図23は、図12に示すロボットの一部を示す図である。なお、図12中の基台側を「基端」または「上流」、その反対側(エンドエフェクター側)を「先端」または「下流」と言う。
以下のロボットの説明では、図1〜図11とともに、これら図12〜図23を参照しつつ説明する。
図5に示すように、筐体6の内部の中央部には、ロボット1が設けられている。また、図4に示すように、ロボット1は、筐体6のフレーム61の天井部に取り付けられている。すなわち、ロボット1は、いわゆる天吊り型のロボットである。なお、ロボット1の設置箇所は天井部に限定されず、例えば、床部や側壁部等であってもよい。
図12に示すように、ロボット1は、基台110と、ロボットアーム10と、力検出部120と、エンドエフェクター5と、負圧発生装置130と、撮像部140とを有する。また、ロボット1は、図6に示すように、駆動部18と、位置センサー19と、を有する。
このロボット1は、上述した供給部20、各検査部300、各回収部40にアクセスして、各種作業を行う。例えば、ロボット1は、供給部20、各検査部300および各回収部40のそれぞれにおいて、対象物の保持または離脱を行う。また、ロボット1は、供給部20と各検査部300との間および各検査部300と各回収部40との間のそれぞれにおいて、対象物の搬送を行う。
以下、ロボット1の構成について詳述する。
〈基台〉
図12に示す基台110は、筐体6にロボット1を取り付けるために用いられる部材である。また、基台110には、基台110を囲むように基台110に取り付けられたフランジ1101が設けられている。また、基台110の下端部には、ロボットアーム10が接続されている。
本実施形態では、上述したように、ロボット1は、フレーム61の天井部に取り付けられているため、基台110よりもロボットアーム10が鉛直下方に位置している。これにより、ロボット1に対して鉛直下方の領域におけるロボット1の作業性を特に高めることができる。
なお、本実施形態では、基台110が天井部に取り付けられているが、基台110は他の箇所に取り付けられていてもよく、例えば、床部に取り付けられていてもよい。
〈ロボットアーム〉
図12に示すロボットアーム10は、基台110に対して回動可能に接続されている。このロボットアーム10は、第1アーム11(アーム)と、第2アーム12(アーム)と、第3アーム13(アーム)と、第4アーム14(アーム)と、第5アーム15(アーム)と、第6アーム16(アーム)とを有する。
第1アーム11は、基台110の下端部に接続されている。第1アーム11と第2アーム12と第3アーム13と第4アーム14と第5アーム15と第6アーム16とは、基端側から先端側に向かってこの順に連結されている。
図12に示すように、第1アーム11は、湾曲または屈曲した形状をなし、その基端部が基台110に接続されている。この第1アーム11は、基台110に接続され、水平方向に延びる第1部分111と、第2アーム12に接続され、鉛直方向(垂直方向)に延びる第2部分112と、第1部分111と第2部分112との間に位置し、水平方向および鉛直方向に対して傾斜した方向に延びる第3部分113と、を有している。なお、第1部分111、第2部分112および第3部分113は、一体で形成されている。
第2アーム12は、長手形状をなし、第1アーム11の先端部に接続されている。
第3アーム13は、長手形状をなし、第2アーム12の第1アーム11が接続されている端部とは反対の端部に接続されている。
第4アーム14は、第3アーム13の第2アーム12が接続されている端部とは反対の端部に接続されている。第4アーム14は、互いに対向する1対の支持部141、142を有している。支持部141、142は、第5アーム15との接続に用いられる。なお、第4アーム14は、この構造に限らず、例えば、支持部が1つ(片持ち)であってもよい。
第5アーム15は、支持部141、142の間に位置し、支持部141、142に取り付けられることで第4アーム14に接続されている。
第6アーム16は、平面視形状が円形である板状をなし、第5アーム15の先端部に接続されている。
このような各アーム11〜16の外装(外形を構成する部材)は、それぞれ、1つの部材で構成されていてもよいし、複数の部材で構成されていてもよい。
また、図12に示すように、ロボットアーム10は、一方のアームを他方のアーム(または基台110)に対して回動可能に支持する機構を有する6つの関節171〜176を有している。
基台110と第1アーム11とは、関節171を介して連結されており、第1アーム11は、基台110に対して鉛直方向に沿う第1回動軸O1周りに回動可能となっている。また、第1アーム11と第2アーム12とは、関節172を介して連結されており、第2アーム12は、第1アーム11に対して水平方向に沿う第2回動軸O2周りに回動可能となっている。また、第2アーム12と第3アーム13とは、関節173を介して連結されており、第3アーム13は、第2アーム12に対して水平方向に沿う第3回動軸O3周りに回動可能となっている。また、第3アーム13と第4アーム14とは、関節174を介して連結されており、第4アーム14は、第3アーム13に対して第3回動軸O3と直交した第4回動軸O4周りに回動可能となっている。また、第4アーム14と第5アーム15とは、関節175を介して連結されており、第5アーム15は、第4アーム14に対して第4回動軸O4と直交した第5回動軸O5周りに回動可能となっている。また、第5アーム15と第6アーム16とは、関節176を介して連結されており、第6アーム16は、第5アーム15に対して第5回動軸O5と直交した第6回動軸O6周りに回動可能となっている。
このようなロボットアーム10を有するロボット1は、6つ(複数)のアーム11〜16を有する垂直多関節ロボットであるため、駆動範囲が広く、高い作業性を発揮することができる。
図12には図示しないが、関節171〜176には、それぞれ、駆動部18と、位置センサー19(角度センサー)とが設けられている(図6参照)。すなわち、ロボット1は、6つのアーム11〜16と同じ数(本実施形態では6つ)の駆動部18および位置センサー19を有している。
駆動部18は、対応するアームを回動させる駆動力を発生させるモーター(図示せず)とモーターの駆動力を減速する減速機(図示せず)とを有する。位置センサー19は、駆動部18が有するモーターまたは減速機の回転軸の回転角度等を検出する。
駆動部18が有するモーターとしては、例えば、ACサーボモーター、DCサーボモーター等のサーボモーターを用いることができる。駆動部18が有する減速機としては、例えば、遊星ギア型の減速機、波動歯車装置等を用いることができる。位置センサー19としては、例えば、エンコーダー、ロータリーエンコーダー等を用いることができる。また、各駆動部18は、電気的に接続されたモータードライバー(図示せず)を介してロボット制御装置71により制御されている。なお、モータードライバーは例えば基台110に内蔵されている。
〈力検出部〉
図12に示すように、ロボットアーム10の先端部(下端部)には、力検出部120が着脱可能に取り付けられている。なお、本実施形態では、第6アーム16の第6回動軸O6と、力検出部120の中心軸O120とは、ほぼ一致している(重なっている)。
力検出部120は、例えばロボット1に加わる力(モーメントを含む)、すなわち外力を検出し、その外力に応じた検出結果(力出力値)を出力するものである。力検出部120は、例えば、力覚センサーやトルクセンサー等で構成することができる。
本実施形態では、力検出部120として、互いに直交する3つの軸(x軸、y軸、z軸)方向の並進力成分Fx、Fy、Fzおよび3つの軸周りの回転力成分(モーメント)Mx、My、Mzの6成分を検出することができる6軸力覚センサーを用いている。また、本実施形態では、力検出部120の先端部にエンドエフェクター5が設置されており、力検出部120によってエンドエフェクター5に加わる力を検出している。
〈エンドエフェクター〉
図12に示すように、力検出部120の先端部(下端部)には、エンドエフェクター5が着脱可能に取り付けられている。エンドエフェクター5は、対象物を保持する機器である。ここで、対象物の「保持」とは、対象物の把持や吸着(負圧、吸着等による)等によって対象物を固定的に支持することを言う。
図13および図14に示すように、エンドエフェクター5は、接続部材51と、駆動部54と、取付部材55と、シャフト53と、回動部材52と、5つの保持部520と、規制部材56と、を有する。このエンドエフェクター5は、第6アーム16の回動に伴って第6回動軸O6周りに回動可能となっている。また、エンドエフェクター5は、第6回動軸O6周りに回動しても第2アーム12と干渉しないよう構成されている。
接続部材51は、板状の部材であり、エンドエフェクター5を力検出部120に取り付けるために用いられる。また、図12に示すように、接続部材51は、力検出部120よりも、力検出部120の中心軸O120と直交(交差)する方向に突出した部分を有する。この突出した部分に、後述する撮像部140が設置されている。なお、撮像部140は、接続部材51の力検出部120と同一面側に設けられている。
図13および図14に示すように、接続部材51の下方には、接続部材51に接続された取付部材55が取り付けられている。この取付部材55によって接続部材51に駆動部54が取り付けられている。また、駆動部54には、シャフト53が接続されている。
駆動部54は、シャフト53をその回動軸O53周りに回動させるモーター(図示せず)等と、モーター等を収容するケース541とを有している。また、シャフト53は、駆動部54から力検出部120の中心軸O120と直交(交差)する方向に突出している。シャフト53の回動軸O53は、中心軸O120と直交(交差)している。
また、シャフト53の先端部(駆動部54とは反対側の端部)には、平板状の回動部材52がシャフト53に対して着脱可能に取り付けられている。この回動部材52は、撮像部140の下方に位置している。
また、回動部材52は、板面が回動軸O53に直交(交差)するようにシャフト53に取り付けられている。このシャフト53に取り付けられた回動部材52は、シャフト53が回動軸O53周りに回動可能であるため、シャフト53の回動とともに回動する。具体的には、図15に示すように、回動部材52は、矢印a1方向および矢印a2方向にそれぞれ回動可能である。なお、シャフト53は、その回動軸O53に沿って摺動可能に構成されていてもよい。
また、図15に示すように、回動部材52は、平面視で六角形をなす。具体的には、回動部材52は、正八角形の上部を欠いた平面視形状をなす。より具体的には、回動部材52の平面視形状は、図15の上側に位置する2つの頂点における内角が、残りの4つの頂点における内角よりも小さい六角形をなす。本実施形態では、上部の2つの頂点における内角がそれぞれ90°であり、残りの4つの頂点における内角がそれぞれ135°である。
このような回動部材52の上部の辺(縁)を除く5つの辺(縁)には、それぞれ、保持部520が回動部材52に対して着脱可能に取り付けられている。すなわち、回動部材52には、5つの保持部520が設けられている。また、各保持部520は、回動部材52が回動しても撮像部140に接触しないように回動部材52に設けられている。
各保持部520は、対象物を保持する部分である。本実施形態では、各保持部520として、対象物を負圧により吸着して保持することが可能な吸着パッドを用いている。この保持部520には、気体(具体的には、空気)が通過する貫通孔5201が設けられている(図45参照)。そして、各保持部520には、図13および図14に示すように、配管50(流路部)が接続されている。この配管50を通って、保持部520の貫通孔5201に気体が供給される。
ここで、各配管50が、ロボットアーム10の回動の妨げにならないよう、上述した取付部材55には、配管50の動きを規制する規制部材56が取り付けられている。この規制部材56は、取付部材55と、駆動部54と、複数の配管50とを覆うようにして取付部材55の外表面に接続されている。
このような構成のエンドエフェクター5によれば、上述したように、回動部材52が六角形状をなし、回動部材52の5つの辺のそれぞれに保持部520が設けられているため、複数の対象物を保持することでき、また、エンドエフェクター5の幅L510をより小さくすることができる(図15参照)。
また、このようなエンドエフェクター5の外形の大きさは、検査部300の大きさに応じて設定することが好ましい。
具体的には、図16に示すように、エンドエフェクター5の幅L51(長さ)は、検査部300の幅の半分の長さL31と同じであるかまたはそれ以下であることが好ましい。これにより、ロボット1が検査部300で対象物の離脱(保持の解除)および保持を行う際、エンドエフェクター5が、隣接した検査部300に侵入することを低減または防止することができる。また、図17に示すように、エンドエフェクター5の高さL53(長さ)は、積み重ねられた2つに検査部300が有する検査台301同士の間の距離L33よりも小さい。厳密には、図17には図示していないが、距離L33は、下方に位置する検査部300が有するソケット307と上部に位置する検査部300の下端(下面)との間の距離である。これにより、積み重ねられた2つに検査部300が有する検査台301同士の間にエンドエフェクター5の先端部を効率良く潜り込ませることができる。また、エンドエフェクター5の突出長さL52は、検査部300上にエンドエフェクター5の先端部が位置している状態で、力検出部120と検査部300との間に所定の距離d10を確保できるよう設定することが好ましい。これにより、ロボット1が検査部300で対象物の保持および離脱を行う際、検査部300に力検出部120または第6アーム16が干渉することを低減または防止することができる。ここで、エンドエフェクター5は、第6回動軸O6の軸方向から見たときに力検出部120よりも外側に突出している突出部190を有する(図12参照)。上述したエンドエフェクター5の突出長さL52とは、この突出部190の長さのことを意味する。なお、力検出部120の幅が第6アーム16の幅よりも小さい場合や力検出部120を備えていない場合には、突出部190は、第6回動軸O6の軸方向から見たときに第6アーム16よりも外側に突出している部分のことを意味する。また、突出長さL52は、力検出部120の代わりに第6アーム16を基準とした長さのことを示す。
以上、エンドエフェクター5について説明した。なお、エンドエフェクター5は、上述した構成に限定されない。例えば、図18に示すようなエンドエフェクター5aを用いてもよい。このエンドエフェクター5aは、1列に配置された5つの保持部520aを有する。保持部520aの先端は、同一直線上に位置する。このようなエンドエフェクター5aによれば、例えば載置部材25に載置された複数の対象物を一括して保持することができる。
ただし、上述した本実施形態のエンドエフェクター5によれば、回動部材52を備えるため、エンドエフェクター5の先端部の幅L510を、エンドエフェクター5aの幅L510aよりも小さくすることができる(図15および図18参照)。そのため、先端部の幅をより小さくするという観点からは、エンドエフェクター5を用いることが好ましい。
また、図19に示すように、エンドエフェクター5が「対象物」の一例としての対象物80を複数保持している状態でのエンドエフェクター5の先端部における幅L511は、エンドエフェクター5aが複数の対象物80を保持している状態でのエンドエフェクター5aの先端部における幅L511aよりも小さい。幅L511は、複数の対象物80とエンドエフェクター5の先端部とを含む大きさである。同様に、幅L511aは、複数の対象物80とエンドエフェクター5aの先端部とを含む大きさである。なお、図19では、エンドエフェクター5aの図示を省略し、エンドエフェクター5aで保持している複数の対象物80のみを図示している。
具体的には、例えば、大きさが20mm×20mm×1mmである対象物80を用いて、対象物80同士が接触しないように対象物80同士の間を5mmに設定すると、エンドエフェクター5aの先端部における幅L511aは、125mm以上に設定する必要がある。これに対しエンドエフェクター5は、エンドエフェクター5aのように複数の対象物を1例に並べずに済むため、対象物80の幅、厚さおよび対象物80同士の隙間をエンドエフェクター5aほど考慮する必要がない。本実施形態では、例えば、エンドエフェクター5の先端部である回動部材52と複数の保持部520を含む構造体500の幅L510を73mmとしている。そのため、対象物80の厚さを考慮したエンドエフェクター5の先端部における幅L511を75mmにすることができる。このように、エンドエフェクター5によれば、エンドエフェクター5aと同じ数の対象物80を保持しても、エンドエフェクター5の幅L511をエンドエフェクター5aの幅L511aよりも小さくすることができる。
また、エンドエフェクター5の幅方向における最大必要幅L512が、エンドエフェクター5aの幅方向における最大必要幅L512aよりも小さい(図15、図18および図19参照)。最大必要幅L512は、対象物80を保持および離脱する保持部520の位置から、対象物80を含めたエンドエフェクター5の幅方向の一方の端部までの距離である(図15および図19参照)。エンドエフェクター5の場合は、5つの保持部520のうちのいずれの保持部520で保持しても、最大必要幅L512は変わらない。また、最大必要幅L512aは、最も端に位置する保持部520aの位置から、対象物80を含めたエンドエフェクター5aの幅方向の一方の端部までの距離である(図18および図19参照)。このように、エンドエフェクター5によれば、エンドエフェクター5aよりも最大必要幅L512を小さくすることができるので、隣接した検査部300に侵入することをより効果的に低減または防止することができる。また、隣接した検査部300に侵入することを低減または防止する観点から、エンドエフェクター5の最大必要幅L512や、エンドエフェクター5aの最大必要幅L512aは、検査部300の幅の半分の長さL31よりも小さいことが好ましい(図16、図19参照)。本実施形態では、例えば、検査部300の長さL31が、112.5mmであり、エンドエフェクター5aの最大必要幅L512aは、110mmであり、エンドエフェクター5の最大必要幅L512は、37.5mmである。
また、上述のように複数の対象物を保持しつつ、小型化を図る観点から、エンドエフェクター5は、例えば、図20、図21および図22に示す構成とすることもできる。
図20に示すエンドエフェクター5bは、平面視形状が正八角形である回動部材52と、回動部材52の各辺に設けられた8つの保持部520とを有する。このようなエンドエフェクター5bによれば、回動部材52の辺の数を増やすことで、エンドエフェクター5の幅L511と同様の幅のまま、エンドエフェクター5よりも、より多くの対象物80を保持することができる。
図21に示すエンドエフェクター5cは、平面視形状が正五角形である回動部材52と、回動部材52の各辺に設けられた5つの保持部520とを有する。このようなエンドエフェクター5cによれば、回動部材52の辺の数を減らすことで、エンドエフェクター5で保持可能な対象物80よりも大きな対象物80を保持することができる。
上述したように、ロボット1は、ロボットアーム10に接続されたエンドエフェクター5を有し、エンドエフェクター5は、回動軸O53周りに回動可能な回動部材52と、回動部材52に設けられ、対象物80を保持する複数の保持部520と、を有する(図15参照)。これにより、小型で、かつ、複数の対象物80を一括して搬送することができるエンドエフェクター5を実現することができる。
なお、本発明における「ロボット」は、図12に示すロボット1に限定されない。例えば、図12に示すロボット1以外の垂直多関節ロボットや、いわゆる水平多関節ロボットであってもよい。ただし、供給部、検査部および回収部での載置された対象物の姿勢がそれぞれ、異なる場合には、ロボットアームの先端に設けられたエンドエフェクターの姿勢を変更することができるよう、複数のアームを有する垂直多関節ロボットであることが好ましい。
〈負圧発生装置〉
図23に示すように、第3アーム13の第2アーム12とは反対側の領域S1には、負圧発生装置130が設けられている。負圧発生装置130は、ロボットアーム10の第3アーム13に取り付けられている。
負圧発生装置130は、図示はしないが、ロボット1の第1アーム11および第2アーム12内に挿通された配管を介して、気体(具体的には圧縮空気)を発生させる圧縮空気供給装置に接続されている。また、負圧発生装置130は、エンドエフェクター5の配管50に接続されている。
この負圧発生装置130は、図示はしないが、気体(具体的には圧縮空気)を利用して配管50の内部を負圧状態(真空状態)にするエジェクターと、配管50内を負圧状態または正圧状態に切り替えるために用いられるエアバルブと、配管をエンドエフェクター5の保持部520の数と同じ数の配管50に分岐するための分岐ユニットと、を備える。
このような負圧発生装置130により、エンドエフェクター5に接続された配管50(流路部)の気体の流れを切り替えることができる。すなわち、配管50内を負圧状態と正圧状態とに切り替えることができる。したがって、配管50内と連通している保持部520の貫通孔5201内を負圧状態と正圧状態とに切り替えることができる(図45参照)。これにより、貫通孔5201を負圧状態とすることにより、保持部520により対象物80を吸着して把持することができる。一方、貫通孔5201を正圧状態とすることにより、保持部520から対象物80を離脱することができる。
また、図23では、領域S1に負圧発生装置130を設けているが、例えば、領域S2に負圧発生装置130を設けてもよい。領域S2は、第6アーム16および力検出部120の図中左側の領域であり、第1アーム11の下方の領域である。この領域S2に負圧発生装置130を配置することで、負圧発生装置130と保持部520との間の距離をより短くすることができる。そのため、保持部520の吸着の応答速度を高めることができる。また、第3アーム13から負圧発生装置130まで引き回される配管の数を少なくすることができるので、配管の引き回しを簡易にすることができる。
また、負圧発生装置130は、ロボット1の保持部520による保持(吸着)の状態を検出する検出部150を備えている。本実施形態では、検出部150として、保持部520に接続された配管50(流路部)内の気体の圧力を検出する圧力センサー(気圧センサー)を用いている。なお、圧力センサーの構成は特に限定されず、配管50内の圧力を検出できるものであれば如何なるものであってもよい。また、検出部150は、圧力センサーに限定されず、例えば、配管50内の単位時間当たりの流量を検出することが可能な流量センサー(流量計)等で構成されていてもよい。また、検出部150の数は2つ以上であってもよい。その場合には、例えば、圧力センサーで構成された検出部150と、流量センサーで構成された検出部150とを備えていてもよい。また、検出部150は、負圧発生装置130以外に設けられていてもよい。
また、上述した領域S1、S2は、ロボット1が自身等と干渉し難い領域である。そのため、領域S1、S2に、負圧発生装置130を配置することはロボット1が自身等との干渉を回避する観点から効果的である。また、領域S1、S2は、ロボット1が自身等と干渉し難い領域であるため、負圧発生装置130以外の各種部品等を配置することも効果的である。
〈撮像部〉
図23に示すように、エンドエフェクター5の上部には、撮像機能を有する撮像部140が設けられている。この撮像部140は、撮像部140の下方、すなわち回動部材52の下方を撮像することができるよう設置されている。なお、撮像部140は、回動部材52に設けられており、回動部材52とともに回動してもよい。
撮像部140は、LED等を備える照明部143と、複数のレンズを備えるレンズ群144と、光を屈折させるプリズム145と、CCD(Charge Coupled Device)等で構成された撮像素子146とを備える。照明部143より照射された光は、撮像対象物等で反射し、その反射光がレンズ群144およびプリズム145に入射して撮像素子146の受光面上に結像する。そして、撮像部140は、光を電気信号に変換して、その電気信号をロボット制御装置71に出力する。
このような撮像部140は、光の方向を変更するプリズム145等の光学部品を備えるため、撮像部140の高さ方向(図23の上下方向)の長さを抑えることができる。そのため、ロボット1の先端部であるエンドエフェクター5および撮像部140を含む構造体510を扁平薄型で、かつ、幅が小さい構成とすることができる。そのため、積み重ねられた2つの検査部300が有する検査台301同士の間に構造体510を効率良く潜り込ませることができる(図17参照)。
また、撮像部140は、自動的にピントを調整するオートフォーカス機能や、撮像の倍率を調整するズーム機能を備えている。
また、撮像部140に接続された配線147は、上述したエンドエフェクター5の保持部520に接続された配管50とともに、ロボット1の第3アーム13まで引き回されている。なお、第3アーム13に引き回された配線147は、第2アーム12および第1アーム11内を通り、基台110内の回路基板(図示せず)を介してロボット制御装置71に電気的に接続されている。
以上、ロボット1の構成について説明した。
<アライメント用撮像部>
図5に示すように、筐体6の内部の中央部には、アライメント用撮像部9が設けられている。このアライメント用撮像部9は、ロボット1の下方に位置している。
アライメント用撮像部9は、撮像機能を有し、例えば筐体6の床面に固定されている。また、アライメント用撮像部9は、図示はしないが、LED等を備える照明部と、複数のレンズを備えるレンズ群と、CCD等で構成された撮像素子とを備える。照明部より照射された光は、撮像対象物等で反射し、その反射光がレンズ群に入射して撮像素子の受光面上に結像する。そして、アライメント用撮像部9は、光を電気信号に変換して、その電気信号を例えば周辺機器制御装置72に出力する。なお、このアライメント用撮像部9からの信号は、ロボット制御装置71に出力するよう構成されていてもよい。
このようなアライメント用撮像部9は、アライメント用撮像部9の上方を撮像可能である。したがって、アライメント用撮像部9は、その上方に位置するロボット1の先端部を撮像することができる。よって、アライメント用撮像部9で撮像された画像を基にして、ロボット1による対象物の保持状態を把握することができる。また、保持が適切に行われていない場合には、その適正値からのずれ分を補正値として算出し、その補正値を周辺機器制御装置72に出力する。これにより、周辺機器制御装置72から取得した補正値に関するデータを基にして、ロボット制御装置71の制御の下、ロボット1が対象物の搬送および離脱等の作業を行うことができる。そのため、ロボット1の作業をより高精度に行うことができる。
<ロボット制御装置71>
図1に示すように、ロボット制御装置71は、筐体6の内部の正面側(−Y軸側)に設けられている。このロボット制御装置71は、ロボット1の各部を制御する。
ロボット制御装置71は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)が内蔵されたパーソナルコンピューター(PC)等で構成することができる。このロボット制御装置71は、ロボット1に有線通信または無線通信のいずれにより接続されていてもよい。
図6に示すように、ロボット制御装置71は、制御部711(処理部)と、入出力部712(情報取得部)と、記憶部713と、を備える。
制御部711は、ロボット1の駆動や撮像部140の作動等を制御する機能、各種演算等の処理する機能等を有する。この制御部711は、例えばCPU等で構成され、制御部711の各機能は、CPUにより記憶部713に記憶された各種プログラムを実行することにより実現することができる。具体的には、制御部711は、ロボット1が有する各駆動部18の駆動を制御し、各アーム11〜16をそれぞれ独立して制御する。また、制御部711は、エンドエフェクター5の駆動部54の駆動を制御する。また、例えば、制御部711は、位置センサー19、力検出部120および撮像部140から出力された信号(検出結果)を基にして、エンドエフェクター5の保持部520を目標位置に移動させる。また、例えば、制御部711は、撮像部140の画像を基にして画像座標系における撮像対象の座標を演算する。また、例えば、制御部711は、撮像部140の画像座標系での座標(画像座標)をロボット1の座標系での座標(ロボット座標)に変換するための補正パラメーターを求める。同様に、制御部711は、アライメント用撮像部9の画像座標系での座標(画像座標)をロボット1の座標系での座標に変換するための補正パラメーターを求める。
入出力部712は、例えばインターフェイス回路等で構成されており、位置センサー19、力検出部120および撮像部140から出力された信号を取得する。また、入出力部712、各駆動部18や駆動部54に対してモーターの目標値を出力する。また、入出力部712は、周辺機器制御装置72および検査制御装置73とのデータ等のやり取りを行う。なお、ロボット制御装置71、周辺機器制御装置72および検査制御装置73は、互いに有線通信または無線通信のいずれにより接続されていてもよい。
また、記憶部713は、例えばRAMおよびROM等で構成されており、ロボット制御装置71が各種処理等を行うためのプログラムや、各種データ等を記憶する。なお、記憶部713は、ロボット制御装置71に内蔵されるもの(RAMおよびROM等)に限らず、いわゆる外部記憶装置(図示せず)を有する構成であってもよい。
<周辺機器制御装置72>
図1に示すように、周辺機器制御装置72は、筐体6の内部の正面側(−Y軸側)に設けられている。この周辺機器制御装置72は、アライメント用撮像部9や表示装置60等を制御する。また、周辺機器制御装置72は、供給部20、各検査部300、各回収部40の構成によってはこれらの各部を制御するよう構成されていてもよい。また、図示はしないが、周辺機器制御装置72は、筐体6に設けられた照明や温度センサー等を制御するよう構成されている。なお、アライメント用撮像部9や表示装置60等は、周辺機器制御装置72で制御する代わりに、ロボット制御装置71で制御してもよい。
周辺機器制御装置72は、例えば、CPUやROMおよびRAMが内蔵されたパーソナルコンピューター等で構成することができる。この周辺機器制御装置72は、アライメント用撮像部9や表示装置60等に有線通信または無線通信のいずれにより接続されていてもよい。
図6に示すように、周辺機器制御装置72は、制御部721(処理部)と、入出力部722(情報取得部)と、記憶部723と、を備える。
制御部721は、アライメント用撮像部9の作動等を制御する機能、各種演算等の処理する機能等を有する。この制御部721は、例えばCPU等で構成され、制御部721の各機能は、CPUにより記憶部723に記憶された各種プログラムを実行することにより実現することができる。例えば、制御部721は、アライメント用撮像部9の画像を基にして画像座標系における撮像対象の座標を演算する。
入出力部722は、例えばインターフェイス回路等で構成されており、アライメント用撮像部9から出力された信号を取得する。また、入出力部722は、所望のウィンドウ(画面)を表示装置60に表示するための信号を出力する。また、入出力部722は、ロボット制御装置71および検査制御装置73とのデータ等のやり取りを行う。また、記憶部723は、例えばRAMおよびROM等で構成されており、周辺機器制御装置72が各種処理等を行うためのプログラムや、各種データ等を記憶する。なお、記憶部723は、周辺機器制御装置72に内蔵されるもの(RAMおよびROM等)に限らず、いわゆる外部記憶装置(図示せず)を有する構成であってもよい。
<検査制御装置73>
図1に示すように、検査制御装置73は、筐体6の内部の背面側(+Y軸側)に設けられている。この検査制御装置73は、各検査部300を制御する。
検査制御装置73は、例えば、CPUやROMおよびRAMが内蔵されたパーソナルコンピューター等で構成することができる。この検査制御装置73は、各検査部300に有線通信または無線通信のいずれにより接続されていてもよい。
図6に示すように、検査制御装置73は、制御部731(処理部)と、入出力部732(情報取得部)と、記憶部733と、を備える。
制御部731は、各検査部300の作動等を制御する機能、各種演算等の処理する機能等を有する。この制御部731は、例えばCPU等で構成され、制御部731の各機能は、CPUにより記憶部733に記憶された各種プログラムを実行することにより実現することができる。例えば、制御部731は、検査部300からの検査結果に基づいて、対象物の良品、不良品または再検査を判断等する。
入出力部732は、例えばインターフェイス回路等で構成されており、各検査部300から出力された信号を取得する。また、入出力部732は、ロボット制御装置71および検査制御装置73とのデータ等のやり取りを行う。また、記憶部733は、例えばRAMおよびROM等で構成されており、検査制御装置73が各種処理等を行うためのプログラムや、各種データ等を記憶する。なお、記憶部733は、検査制御装置73に内蔵されるもの(RAMおよびROM等)に限らず、いわゆる外部記憶装置(図示せず)を有する構成であってもよい。
なお、検査制御装置73は、ロボットシステム100の構成として含んでいなくてもよい。その場合には、例えば、検査ユニット3、ロボット制御装置71および周辺機器制御装置72が、それぞれ、ロボットシステム100とは別体の「検査制御装置」と有線通信または無線通信を行うことが可能なよう構成されていればよい。
以上、ロボットシステム100の各部の構成について説明した。
2、ロボットの動作、および、ロボットシステムの各部の配置等
次に、ロボット1の動作、および、ロボットシステム100の各部の配置等について
説明する。
図24は、図12に示すロボットの第1アーム、第2アームおよび第3アームが重なってない状態を示す側面図である。図25は、図12に示すロボットの第1アーム、第2アームおよび第3アームが重なっている状態を示す側面図である。図26は、図12に示すロボットの動作におけるロボットアームの先端の移動経路を示す図である。図27は、図12に示すロボットの第1アームおよび第3アームが交差している状態の概略側面図である。図28は、図12に示すロボットの第1アームおよび第4アームが重なっている状態の概略側面図である。図29および図30は、それぞれ、図12に示すロボットが有するロボットアームの先端部の可動範囲を説明するための図である。図31および図32は、それぞれ、図12に示すロボットが有するエンドエフェクターの先端の可動範囲を示す図である。なお、図24、図25、図27〜図30では、エンドエフェクター5等の図示を省略している。また、図32では、筐体6のカバー部材62の図示を省略している。
図24に示すように、ロボット1では、第1アーム11の長さL1が、第2アーム12の長さL2よりも長く設定されている。ここで、第1アーム11の長さL1とは、第2回動軸O2から見たときの、第2回動軸O2と、フランジ1101の板面に沿って延びる線分181(または基台110に設けられた駆動部18が備える軸受部1105の中心線)との間の距離である。なお、フランジ1101は基台110を囲うように設けられた枠状をなし、よって、フランジ1101の板面と基台110の下面とは一致している。また、第2アーム12の長さL2とは、第2回動軸O2の軸方向から見たときの第2回動軸O2と第3回動軸O3との間の距離である。
また、図25に示すように、ロボット1は、第2回動軸O2の軸方向から見て、第1アーム11と第2アーム12とのなす角度θを0°にすることが可能なように構成されている。すなわち、ロボット1は、図25に示すように、第2回動軸O2の軸方向から見て、第1アーム11と第2アーム12とが重なることが可能なように構成されている。そして、第2アーム12は、第2回動軸O2の軸方向から見て、第1アーム11と第2アーム12とが重なったときに、第2アーム12が第1アーム11に干渉しないように構成されている。ここで、第1アーム11と第2アーム12とのなす角度θとは、図24に示すように、第2回動軸O2の軸方向から見たときの第2回動軸O2と第3回動軸O3とを通る直線182と第1回動軸O1とのなす角度である。
また、図25に示すように、ロボット1は、第2回動軸O2の軸方向から見て、第2アーム12と第3アーム13とが重なることが可能なように構成されている。したがって、ロボット1は、第2回動軸O2の軸方向から見て、第1アーム11と、第2アーム12と、第3アーム13とが同時に重なることが可能なように構成されている。
また、図24に示すように、第3アーム13、第4アーム14、第5アーム15および第6アーム16の合計の長さL3は、第2アーム12の長さL2よりも長く設定されている。そして、ロボット1は、図25に示すように、第2回動軸O2の軸方向から見て、第2アーム12と第3アーム13とが重なったとき、第2アーム12からロボットアーム10の先端を突出させることができるよう構成されている。ここで、第3アーム13、第4アーム14、第5アーム15および第6アーム16の合計の長さL3とは、第2回動軸O2の軸方向から見て、第3回動軸O3と、第6アーム16の先端との間の距離である。この場合、第3アーム13、第4アーム14および第5アーム15は、図25に示すように、第4回動軸O4と第6回動軸O6とが一致しているか、または平行である状態とする。
このようなロボットアーム10を有するロボット1では、前記のような関係を満たすことにより、第1アーム11を回動させずに、第2アーム12、第3アーム13を回動させることにより、第2回動軸O2の軸方向から見て第1アーム11と第2アーム12とが重なった状態を経て、ロボットアーム10の先端を第1回動軸O1周りに180°異なる位置に移動させることができる。そのため、図26に示すように、第1回動軸O1方向から見て、ロボットアーム10の先端を矢印192、193で示すように移動させる動作を行わずに矢印191で示すように移動させる動作を行うことができる。すなわち、第1回動軸O1の軸方向から見て、ロボットアーム10の先端を直線上に移動させる動作を行うことができる。これにより、ロボット1が干渉しないようにするための空間を小さくすることができる。
また、ロボットアーム10の先端を直線上に移動させる動作を行うことが可能であるため、ロボットアーム10の先端を第1回動軸O1周りに180°異なる位置に移動させる際に、第1アーム11を回動させないか、または、第1アーム11の回動角(回動量)を小さくすることができる。そのため、第1回動軸O1の軸方向から見たときに基台110よりも外側に張り出している部分である第1アーム11の第2部分112および第3部分113がロボット1の周辺機器に干渉することを低減することができる。また、ロボットアーム10の先端を直線上に移動させる動作を行うことが可能であるため、ロボット1の動きを把握し易い。
ここで、例えば、ロボットアーム10の先端を図26の矢印192、193のように移動させようとすると、ロボット1が周辺装置に干渉するおそれがあるので、その干渉を回避するための多くの退避点をロボット1に教示する必要がある。そのため、教示に多くの手間および長い時間を要する。これに対し、ロボット1では、ロボットアーム10の先端を図26の矢印191のように移動させることができるため、周辺機器に干渉するおそれがある領域が非常に少ない。そのため、教示する退避点の数を低減することができ、教示に要する手間および時間を低減することができる。例えば、ロボット1によれば、教示する退避点の数を従来のロボットの1/3程度に削減することができ、よって、飛躍的に教示が容易になる。
また、図27に示すように、ロボット1は、第2回動軸O2の軸方向から見て、第1アーム11と、第3アーム13、第4アーム14および第5アーム15のうちの少なくとも1つのアームとが交差することが可能なように構成されている。図27では、第1アーム11と第3アーム13が交差している。この交差した姿勢を取ることができるため、ロボット1の駆動範囲をより広くすることができる。また、図28に示すように、ロボット1は、第2回動軸O2の軸方向から見て、第1アーム11と、第3アーム13、第4アーム14および第5アーム15のうちの少なくとも1つのアームとが重なることが可能なように構成されている。図28では、第1アーム11と第4アーム14が重なっている。このように重なる姿勢を取ることができるため、ロボット1の駆動範囲をより広くすることができる。
また、図29および図30に示すように、ロボット1は、球面状をなす仮想面C1上に沿って、ロボットアーム10の先端部(具体的には、第5回動軸O5)を移動させることができる。なお、図29は、ロボット1の側面図を示し、図30はロボット1の下面図を示している。仮想面C1は、ロボット1が図25に示すような状態における第1回動軸O1と第2回動軸O2との交点Pを中心とする球面であって、交点Pと第5回動軸O5との間の距離を最も離間させた状態(図29および図30の2点鎖線で示されたロボット1の姿勢)で、ロボットアーム10を駆動したときの第5回動軸O5の描く軌跡の集合体により形成された面である。したがって、この仮想面C1は、ロボットアーム10の先端部(具体的には、第5回動軸O5)の最大可動域を示している。
また、図29および図30に示すように、ロボット1は、球面状をなす仮想面C2上に沿ってロボットアーム10の先端部を移動させることができる。仮想面C2は、交点Pを中心とする球面であって、交点Pと第5回動軸O5との間の距離を最も近づけた状態(図29および図30の実線で示されたロボット1の状態)で、ロボットアーム10を駆動したときの第5回動軸O5の描く軌跡の集合体により形成された面である。したがって、この仮想面C2は、ロボットアーム10の先端部(具体的には、第5回動軸O5)の最小可動域を示している。
そして、上述したように、ロボット1は、図25、図27および図28に示すような各姿勢をとることが可能である。そのため、上述した最大可動域と最小可動域との間の範囲内にロボットアーム10の先端部を移動させることができる。したがって、ロボットアーム10の先端部の可動範囲は、仮想面C1と仮想面C2との間の空間S10である(図29および図30参照)。なお、厳密には、ロボットアーム10が基台110等(ロボット1自身)に干渉しないよう、ロボットアーム10の先端部の可動範囲は、空間S10のうちの基台110およびその近傍を除く範囲である。
このように、ロボット1は、交点Pを中心としてほぼ球状にロボットアーム10の先端部を移動させることができる。
ここで、上述したように、ロボット1は、突出部190を有する。本実施形態では、突出部190は、撮像部140と、エンドエフェクター5のシャフト53、回動部材52および複数の保持部520等を含む。そのため、エンドエフェクター5の先端の可動範囲は、突出部190の分、上述したロボットアーム10の先端部の可動範囲からシフトしている。このシフトしている分を考慮して、ロボットシステム100では、供給部20、複数の検査部300および複数の回収部40の各配置を設定している。
図31に、エンドエフェクター5の保持部520の最大可動域を示す仮想面C51、C52、C53、C54、C55、C56を示す。仮想面C51〜C55は、それぞれ、突出部190を各検査部300側に向けた状態での保持部520の最大可動域を示している。また、仮想面C56は、突出部190を供給部20および複数の回収部40に側に向けた状態での保持部520の最大可動域を示している。したがって、これら仮想面C51〜C56のロボット1の基台110から最も離間した箇所を繋ぐ仮想面C5が、全方位での保持部520の最大可動域であると言える。そのため、仮想面C5内に供給部20、複数の検査部300が有するソケット307の凹部3071および複数の回収部40を配置することで、これらへのロボット1のアクセスが可能となる。特に、図31に示すように、仮想面C5上またはその近傍にソケット307の凹部3071を配置することが好ましい。これにより、ロボット1を効率良く動作させることができる。
また、図32に、ロボットシステム100を正面側から見た場合の、仮想面C5を示す。また、図32に、全方位での保持部520の最小可動域を示す仮想面C7を示す。また、図32に示す仮想面C6の内側は、ロボット1が自身に干渉等する領域である。したがって、保持部520の可動範囲は、仮想面C1の内側の空間から仮想面C7の内側の空間および仮想面C6の内側の空間を除く空間S5である。それゆえ、本実施形態では、ロボット1がアクセルできるよう、空間S5に供給部20、各検査部300が有するソケット307の凹部3071および各回収部40等を配置している。
このように、ロボット1によれば、保持部520の最大可動範囲をほぼ球状にすることができる。そのため、図8および図31に示すように、ロボットシステム100では、複数の第1検査部310、複数の第2検査部320、複数の第3検査部330および複数の第4検査部340は、それぞれ、Z軸方向から見て(重力方向から見て)、ロボット1(厳密には第1回動軸O1)を中心とした円弧上に配置されていることが好ましい。これにより、エンドエフェクター5が有する保持部520の可動範囲に複数の第1検査部310、複数の第2検査部320、複数の第3検査部330および複数の第4検査部340を効率よく設置することができる。そのため、ロボットシステム100の設置面積の省スペース化を図ることができる。
また、上述したように、第1検査部310と第2検査部320とは、Z軸方向から見て(重力方向から見て)重なって配置されている(図8参照)。同様に、第3検査部330と第4検査部340とは、Z軸方向から見て(重力方向から見て)重なって配置されている(図8参照)。これにより、比較的小さな設置面積で、より多くの第1検査部310、第2検査部320、第3検査部330および第4検査部340を設置することができる。そのため、ロボットシステム100の設置面積の省スペース化をさらに高めることができる。なお、第1検査部310と第2検査部320とが重なっているとは、第1検査部310の少なくとも一部と第2検査部320の少なくとも一部とが重なっていることを含む。2つの検査部300が重なっているとは、一方の検査部300の少なくとも一部と他方の検査部300の少なくとも一部とが重なっていることを含む。
具体的には、ロボットシステム100の設置面積は、256m以下であることが好ましく、250m以下であることがより好ましく、240m以下であることがさらに好ましい。本実施形態では、図5に示すように、ロボットシステム100のX軸方向の長さL13は、約1600mmである。また、ロボットシステム100のY軸方向の長さL12は、約1600mmである。したがって、ロボットシステム100の設置面積は、256m以下である。このように、ロボットシステム100は、比較的小さな設置面積の箇所に設置可能である。そのため、ロボットシステム100を十分に小型にすることができる。
また、ロボットシステム100は、上述したような構成のロボット1を備え、ロボット1の駆動に応じて供給部20、各検査部300および各回収部40の各配置等を工夫している。そのため、ロボットシステム100によれば、従来のロボットシステムよりも小さな設置面積であっても、従来のロボットシステムに比べて、検査部300の数を、1.3〜2.6倍程度に増やすことができる。
また、ロボットシステム100では、設置面積は、150m以上であることが好ましく、160m以上であることがより好ましく、170m以上であることがさらに好ましい。これにより、ロボット1を特に効率良く駆動させることができる。
また、図3に示すように、ロボットシステム100では、設置高さL11(ロボットシステム100のZ軸方向の長さ)は、2100mm以下であることが好ましく、2000mm以下であることがより好ましく、1900mm以下であることがさらに好ましい。本実施形態では、設置高さL11は、約1880mmである。このように、ロボット1を備え、ロボット1の駆動に応じて供給部20、各検査部300および各回収部40の各配置等を工夫することで、ロボットシステム100の設置高さを十分に小さくすることができる。
また、図5に示すように、ロボット1、上述した各回収部40および供給部20は、Z軸方向から見て(重力方向から見て)、第1検査部群31、第2検査部群32、第3検査部群33および第4検査部群34の内側に位置している(ロボットシステム100の中心側に位置している)。そして、供給部20(厳密には載置部材25)の上部の高さは、第1検査部310の上部の高さ以下であり、かつ、供給部20(厳密には載置部材25)の上部の高さは、第2検査部320の上部の位置の高さ以下である(図32参照)。また、本実施形態では、供給部20(厳密には載置部材25)の上部の高さは、第3検査部330の上部の高さ以下であり、かつ、供給部20(厳密には載置部材25)の上部の高さは、第4検査部340の上部の位置の高さ以下である(図32参照)。特に、本実施形態では、図32に示すように、検査台301の上面の位置と、載置部材25の上面の位置とがほぼ同等である。これにより、ロボット1による対象物の保持、搬送および離脱を行う際に、ロボット1が供給部20、第1検査部310、第2検査部320、第3検査部330および第4検査部340に干渉するおそれを低減または防止することができる。
3、ロボット1の作業の一例
次に、ロボット1の作業の一例について説明する。
図33は、図12に示すロボットの作業の一例を説明するためフローチャートである。図34は、図12に示すロボットの作業の一例を説明するための図である。図35〜図38は、それぞれ、図12に示すロボットが有するエンドエフェクターによる対象物の保持および離脱を説明するための図である。図39は、図12に示すロボットにより搬送される対象物の数とタクトタイムとの関係を示すグラフである。
なお、以下の作業に際し、ロボット1のキャリブレーション、ロボット1と撮像部140とのキャリブレーション、ロボット1とアライメント用撮像部9とのキャリブレーションとは、済んでいるものとする。また、以下の作業に際し、ロボット1の動作や、供給部20、各検査部300および回収部40の位置等に関するロボット1のティーチングは済んでいるものとする。
図33に示すように、ロボット1は、[1]供給部20で複数の対象物の保持を行い(ステップS11)、[2]検査部群30への複数の対象物の搬送を行い(ステップS12)、[3]検査部群30での複数の対象物の保持および離脱を行い(ステップS13)、[4]回収部40への複数の対象物の搬送を行い(ステップS14)、[5]回収部40での複数の対象物の離脱を行う(ステップS15)。その後、ロボット1は、[6]供給部20に戻る(ステップS16)。
ロボット1は、[1]〜[6]の一連の作業を含むステージ(作業の単位)を複数行う。本実施形態では、ロボット1は、第1検査部群31、第2検査部群32、第3検査部群33および第4検査部群34のそれぞれに対して[1]〜[6]の一連の作業を行う。ここで、第1検査部群31に対して行う一連の作業を「第1ステージ」とも言い、第2検査部群32に対して行う一連の作業を「第2ステージ」とも言い、第3検査部群33に対して行う一連の作業を「第3ステージ」とも言い、第4検査部群34に対して行う一連の作業を「第4ステージ」とも言う。また、各ステージでは、4つの対象物の保持、搬送および離脱を一括して行う。
第1ステージ、第2ステージ、第3ステージおよび第4ステージにおける作業は、対象とする検査部群30が異なる以外は、同様であるため、以下では、代表して第1ステージを例に説明する。
[1]供給部20での複数の対象物の保持(ステップS11)
まず、ロボット1は、ロボットアーム10を駆動させてエンドエフェクター5の先端部を供給部20上に位置させ、供給部20の載置部材25から4つの対象物80を保持する(図12、図34および図36参照)。具体的には、図36に示すように、ロボット1が有するエンドエフェクター5で4つの対象物80を保持する。ここで、図36に示すエンドエフェクター5が有する5つの保持部520を、図36中の最も上側に位置する保持部520から順に時計周りに、「第1保持部521」、「第2保持部522」、「第3保持部523」、「第4保持部524」および「第5保持部525」とも言う。また、図36に図示されている複数の対象物80を、図36中の最も上側に位置する対象物80から順に時計回りに、「第1対象物81」、「第2対象物82」、「第3対象物83」および「第4対象物84」とも言う。
ロボット1による4つの対象物80の保持は、エンドエフェクター5の1つの保持部520で1つの対象物80を吸着して保持する処理を繰り返すことで完了する。具体的には、まず、図35に示すように、第1保持部521で第1対象物81を保持する。その後、回動部材52をその回動軸O53周りに(本実施形態では矢印a1方向に)回動させ、第2保持部522で第2対象物82を保持する。同様にして、回動部材52を矢印a1方向に回動させ、第3保持部523で第3対象物83を保持した後、回動部材52を矢印a1方向に回動させ、第4保持部524で第4対象物84を保持する。そして、回動部材52を矢印a1方向に回動させ、第5保持部525を最も下側に位置させる。これにより、図36に示すように、第5保持部525を除く4つの保持部520のそれぞれで対象物80を保持した状態となる。このように、回動部材52と複数の保持部520を有するエンドエフェクター5によれば、回動部材52を回動させて、複数の対象物80を保持することができる。また、隣り合う保持部520同士の間隔が等しいため、回動部材52を同方向に一定量ずつ回動させることで各対象物80を保持することができる。そのため、その制御が比較的容易である。
[2]検査部群30への複数の対象物の搬送(ステップS12)
次に、ロボット1は、ロボットアーム10を駆動させ、エンドエフェクター5の先端部を矢印A11に沿って移動させることで、供給部20から第1検査部群31に4つの対象物80を搬送する(図12、図34および図36参照)。ここでは、エンドエフェクター5の先端部を供給部20に最も近い位置にある第1検査部310に移動させる。
また、このステップS12では、アライメント用撮像部9上を経由した搬送をすることもできる。これにより、アライメント用撮像部9で対象物の保持状態を把握することができる。そのため、ステップS13において、検査部300への対象物の載置を高精度に行うことができる。
[3]検査部群30での複数の対象物の保持および離脱(ステップS13)
次に、図34に示すように、ロボット1は、第1検査部群31の各第1検査部310で対象物80の保持および離脱を行う。本実施形態では、1つの第1検査部310に対して検査前の1つの対象物80を保持した後、検査後の1つの対象物80を離脱する。また、各第1検査部310には、検査済みの対象物80が載置されているものとする。なお、検査済みの対象物80が検査部300に載置されていない場合には、対象物80の保持を省略すればよい。また、図34中の最も左側に位置する第1検査部310から順に右側に向かって、各第1検査部310を「第1検査部310a」、「第1検査部310b」、「第1検査部310c」および「第1検査部310d」とも言う。
具体的には、まず、ロボット1は、第1検査部310aにおいて、第5保持部525により第1検査部310aに載置された第5対象物85(対象物80)を保持した後、回動部材52をその回動軸O53周りに(本実施形態では矢印a1とは反対の矢印a2方向に)回動させ、第4保持部524で第4対象物84を離脱する(図12、図34および図37参照)。これにより、図37に示すように、第4保持部524を除く4つの保持部520のそれぞれで対象物80を保持した状態となる。
次いで、ロボット1は、ロボットアーム10を駆動させ、エンドエフェクター5の先端部を矢印A12に沿って移動させて第1検査部310bに位置させる(図12、図34および図37参照)。その後、第4保持部524により第1検査部310bに載置された第6対象物86(対象物80)を保持した後、回動部材52を矢印a2方向に回動させ、第3保持部523で第3対象物83を離脱する。次いで、同様にして、図34に示すように、エンドエフェクター5の先端部を矢印A13に沿って移動させて第1検査部310cに位置させる。その後、第3保持部523により第1検査部310cに載置された第7対象物87(対象物80)を保持した後、回動部材52を矢印a2方向に回動させ、第2保持部522で第2対象物82を離脱する。次いで、同様にして、図34に示すようにエンドエフェクター5の先端部を矢印A14に沿って移動させて第1検査部310dに位置させる。その後、第2保持部522により第1検査部310dに載置された第8対象物88(対象物80)を保持した後、回動部材52を矢印a2方向に回動させ、第1保持部521で第1対象物81を離脱する。これにより、図38に示すように、第1保持部521を除く4つの保持部520のそれぞれで対象物80を保持した状態となる。
ここで、上述したステップS11において、5つの保持部520のうち最も端に位置する第5保持部525(または第1保持部521)は、対象物80を保持していない状態とした。そして、上述したように、第1検査部群31でのロボット1による対象物80の保持および離脱(ステップS13)では、供給部20でのロボット1による対象物80の保持(ステップS11)における回動部材52の回動方向とは反対方向に回動部材52を回動させる。これにより、対象物80の保持および離脱を効率良く行うことができる。
なお、本実施形態では、第1検査部310a、第1検査部310b、第1検査部310cおよび第1検査部310dの順に対象物80の保持および離脱を行ったが、この順番に限定されず、順番は任意である。例えば、第1検査部310d、第1検査部310c、第1検査部310bおよび第1検査部310aの順に対象物80の保持および離脱を行ってもよい。
[4]回収部40への複数の対象物の搬送(ステップS14)
次に、ロボット1は、ロボットアーム10を駆動させ、エンドエフェクター5の先端部を矢印A15に沿って移動させることで、第1検査部群31から回収ユニット4に4つの対象物80(第5対象物85、第6対象物86、第7対象物87および第8対象物88)を搬送する(図12、図34および図38参照)。
[5]回収部40での複数の対象物の離脱(ステップS15)
次に、ロボット1は、回収ユニット4で対象物80の離脱を行う。具体的には、検査制御装置73からロボット制御装置71に送られた各対象物80の各検査(良品、不良品または再検査)を基に、各対象物80を対応する回収部40の載置部材25に載置する。また、回収部40への対象物80の載置は、回動部材52を矢印a1方向に回動させつつ、各保持部520で1つずつ対象物80を離脱することにより行う(図38参照)。
[6]供給部20に戻る(ステップS16)
そして、ロボット1は、回収ユニット4での全ての対象物80の離脱(載置)が完了したら、ロボットアーム10を駆動させ、エンドエフェクター5の先端部を矢印A16に沿って移動させることで、回収ユニット4から供給部20に戻る(図12および図34参照)。
以上により、ロボット1による第1ステージが完了する。第1ステージにおいて、ロボット1による搬送時間の合計は、ステップS12およびステップS14に費やされる時間の合計t1であり、第1ステージにおいて、ロボット1による処理時間の合計は、ステップS11、ステップS13およびステップS15に費やされる時間の合計T1である。この第1ステージにおける時間(搬送時間)の合計t1と第1ステージにおける時間(処理時間)の合計T1とは、t1<T1の関係にある。また、第1ステージが完了したら、ロボット1は、上述の第1ステージと同様にして、第2ステージ、第3ステージおよび第4ステージを順次行う。第2、第3、第4ステージにおいても、それぞれ、時間の合計t1と時間の合計T1の関係は同様である。第2ステージにおける時間(搬送時間)の合計t2と第2ステージにおける時間(処理時間)の合計T2とは、t2<T2の関係にある。第3ステージにおける時間(搬送時間)の合計t3と第3ステージにおける時間(処理時間)の合計T3とは、t3<T3の関係にある。第4ステージにおける時間(搬送時間)の合計t4と第4ステージにおける時間(処理時間)の合計T4とは、t4<T4の関係にある。そして、第4ステージが終了すると、ロボットシステム100の検査作業が終了する。なお、第4ステージが終了した後に、さらに、第1ステージから第4ステージまでを複数回繰り返すことも可能である。また、上述の説明では、第1ステージ、第2ステージ、第3ステージおよび第4ステージの順で作業を行ったが、この順番は任意である。例えば、第1ステージの後に第3ステージを行ってもよい。
また、全てのステージ(第1〜第4ステージ)の搬送時間の合計Σt1〜4と、全てのステージ(第1〜第4ステージ)の処理時間の合計ΣT1〜4とは、Σt1〜4<ΣT1〜4の関係にある。また、全てのステージを複数回(m回:mは1以上の整数)繰り返した場合の、搬送時間の合計(Σt1〜4)×mと処理時間との合計(ΣT1〜4)×mも、Σt1〜4<ΣT1〜4の関係にある。
以上、ロボット1の作業の一例について説明した。
上述したように、ロボット1によれば、複数の対象物80を一括して搬送することができる。そのため、タクトタイムを短くすることができる。
ここで、ロボット1により対象物80を1つずつ4回に分けて搬送した場合、すなわち、図34の矢印A11、A17を経由する搬送を4回行った場合、そのタクトタイム(Σt1〜4+ΣT1〜4)は、約22.4sであった。これは、例えば、ロボット1により1.5kgの対象物80を搬送した場合の結果(シミュレーション結果)である。一方、同様の条件(対象物80の重さ、ロボット1の速度および加速度)で、ロボット1により4つの対象物80を一括して搬送した場合、すなわち、図34の矢印A11〜A15を経由する搬送を行った場合、そのタクトタイム(Σt1〜4+ΣT1〜4)は、約19.5sであった。このように、ロボット1により複数の対象物80を一括して搬送することで、タクトタイムを大幅に削減することができる。
また、各ステップS11〜S15における時間を実測したところ、ロボット1により4つの対象物80を一括して第1検査部群31に搬送等した場合、ステップS11におけるタクトタイムは2.84sであり、ステップS12におけるタクトタイムは1.30sであり、ステップS13におけるタクトタイムは5.87sであり、ステップS14におけるタクトタイムは1.53sであり、ステップS15におけるタクトタイムは3.24sであった。そのため、ロボット1により4つの対象物80を一括して第1検査部群31に搬送等した場合、すなわち第1ステージでは、搬送時間は2.83sであり、処理時間は11.95sであった。また、第2ステージでは、搬送時間は2.40sであり、処理時間は14.02sであった。
一方、ロボット1により対象物80を1つずつ4回に分けて搬送等した場合、すなわち第1ステージでは、搬送時間は9.44sであり、処理時間は10.64sであった。また、第2ステージでは搬送時間は、9.04sであり、処理時間は12.4sであった。
また、図39に、一度に搬送した対象物80の数とタクトタイム(Σt1〜z+ΣT1〜z:Zは1以上の整数)との関係(シミュレーション結果)を示す。グラフの横軸は、一度に搬送した対象物80の数を示しており、縦軸は、1つの対象物80あたりのタクトタイム[s]を示している。この例では、一度に搬送する対象物80の数が2つ以上4つ以下であると、1つの対象物80あたりのタクトタイム[s]が大幅に減少している。また、この例では、一度に搬送する対象物80の数が5つ以上であると、1つの対象物80あたりのタクトタイムの減少が緩やかになった。
ロボット1により一度に搬送する対象物80の数は、タクトタイムを短くする観点から複数であればよく、特に限定されないが、2〜8個が好ましく、6個以下がより好ましく、5個以下が特に好ましい。特に、本実施形態では、上述したように、一度に搬送する対象物80の数を4つとした。これにより、タクトタイムを特に短くしつつ、また、複数の対象物80を保持するエンドエフェクター5を特に小型なものにすることができる。
また、ロボットシステム100によれば、全てのステージ(第1〜第4ステージ)を含む作業におけるロボット1の搬送時間の合計(Σt1〜4)が処理時間(保持離脱時間)の合計(ΣT1〜4)よりも短い。このように、搬送時間の合計が短いことでタクトタイムを短くでき、また、処理時間の合計が長いことで対象物80の保持ミス等を低減できる。その結果、スループットを高めることができる。さらに、ロボットシステム100によれば、第1ステージ、第2ステージ、第3ステージおよび第4ステージのそれぞれにおいて、ロボット1の搬送時間の合計を処理時間の合計よりも短くすることができる。そのため、上述の効果をより顕著に発揮することができる。
ここで、搬送時間とは、例えば、ロボット1による供給部20と検査部群30との間での搬送にかかる時間や、ロボット1による検査部群30と回収部40との間での搬送にかかる時間である。本実施形態では、ステップS12に費やされる時間や、ステップS14に費やされる時間が搬送時間に相当する。なお、搬送時間には、対象物80の搬送において、任意の箇所(例えば、アライメント用撮像部9上の箇所)を経由する搬送を含む。ただし、この搬送時間には、対象物80の保持や離脱にかかる時間は含まない。より厳密には、搬送時間とは、1つの領域(例えば、供給部20、検査部群30または回収部40のいずれか)で加速し始める状態から、前記1つの領域とは異なる他の領域で減速し終える状態までの動作のことを言う。
また、処理時間とは、例えば、ロボット1による供給部20での対象物80の保持にかかる時間や、ロボット1による検査部群30での対象物80の保持および離脱にかかる時間や、ロボット1による回収部40での対象物80の離脱にかかる時間である。処理時間には、ロボット1の検査部群30が有する各検査部300間の移動を含む。また、処理時間には、ロボット1の回収ユニット4が有する各回収部40間の移動を含む。すなわち、1つのユニット(供給ユニット2、検査ユニット3または回収ユニット4)内での移動は、処理時間に含む。本実施形態では、ステップS11に費やされる時間、ステップS13に費やされる時間や、ステップS15に費やされる時間が処理時間に相当する。また、より厳密には、処理時間とは、1つのユニットにおいて、ロボット1が1つめの対象物を保持(または離脱)する動作を開始し始める状態から、ロボット1による最後の対象物の保持(または離脱)が完了し、ロボット1が他のユニットへの搬送を始める直前の状態までの動作のことを言う。本明細書のおいて、処理時間は、ロボット1による保持のみにかかる時間を含み、また、ロボット1による離脱のみにかかる時間を含む意味である。
以上説明したように、ロボットシステム100は、対象物80を供給する供給部20と、供給された対象物80を検査する複数の第1検査部310を有する第1検査部群31と、供給された対象物80を検査する複数の第2検査部320を有する第2検査部群32と、検査された対象物80を回収する回収部40と、ロボットアーム10を有し、対象物80の保持、搬送および離脱を行うロボット1とを備える。そして、ロボット1は、複数の対象物80を一括して搬送することが可能であり、対象物80の供給から回収までの間で、ロボット1による対象物80の搬送にかかる搬送時間の合計が、ロボット1による対象物80の保持または離脱にかかる処理時間の合計よりも短い。
このようなロボットシステム100によれば、ロボット1が複数の対象物80を一括して搬送することができるため、複数の対象物80を第1検査部群31または第2検査部群32に一度にまとめて搬送することができる。また、第1検査部310および第2検査部320を複数有するため、1つのロボットシステム100で複数の対象物80の検査を行うことができる。さらに、ロボット1による搬送時間の合計が処理時間(保持、離脱の時間:給除材時間)の合計よりも短いため、例えば対象物80の保持ミス等の発生を低減しつつ、対象物80をより短い時間でより多く第1検査部310または第2検査部320に搬送することができる。このようなことから、ロボットシステム100によれば、より短い時間でより多くの対象物80を検査することができる。そのため、スループット(単位時間あたりに処理できる対象物の検査数)を従来よりも高くすることができる。
また、搬送時間の合計は処理時間の合計の1/3以下が好ましく、1/4以下がより好ましい。これにより、例えば対象物80の保持ミス等の発生を低減しつつ、より短い時間でより多くの対象物80を第1検査部310および第2検査部320で検査することができる。
さらに、本実施形態では、供給された対象物80を検査する複数の第3検査部330を有する第3検査部群33と、供給された対象物80を検査する複数の第4検査部340を有する第4検査部群34とを有する。そのため、1つのロボットシステム100でより多くの対象物80を検査することができる。
ここで、一般的に、IC(集積回路)単体を検査するICテストハンドラーは、1つの検査部を有し、その1つの検査部で複数のICを一括して検査する。これに対し、一般的に、IC等が搭載された回路基板の検査では、1つの検査部で1つの回路基板を検査する。したがって、ロボットシステム100は、検査部300を複数有するため、IC等が搭載された回路基板等(例えば、SiP等)の検査をする場合に特に顕著に上述した効果を発揮することができる。すなわち、1つの検査部300で1つの対象物80を検査するような場合に特に顕著に上述した効果を発揮することができる。
また、ロボットシステム100が2つ以上の「ロボット」を備える場合には、各ロボットによる搬送時間の合計が処理時間の合計よりも短く、また、各ロボットの搬送時間の合計を足し合わせた時間が、各ロボットの処理時間の合計を足し合わせた時間よりも短い。これにより、スループットをより高くすることができる。
また、ロボット1による対象物80の保持および離脱の少なくとも一方は、供給部20、第1検査部群31、第2検査部群32および回収部40のそれぞれで行われる。このような箇所での処理時間を長くすることで、例えば対象物80の破損や保持ミスのおそれを低減しつつ、対象物80を適切に保持および離脱することができる。
また、ロボット1による対象物80の搬送は、供給部20と第1検査部群31との間、第1検査部群31と回収部40との間、供給部20と第2検査部群32との間、第2検査部群32と回収部40との間のそれぞれで行われる。このような区間での搬送時間を短くすることで、搬送時間の合計をより短くすることができ、スループットをより高くすることができる。
さらに、本実施形態では、ロボット1による対象物80の搬送は、供給部20と第3検査部群33との間、第3検査部群33と回収部40との間、供給部20と第4検査部群34との間、第4検査部群34と回収部40との間のそれぞれで行われる。これにより、搬送時間の合計をより短くすることができ、スループットをより高くすることができる。
また、上述したように、ロボット1による対象物80に対する作業は、供給部20、第1検査部群31および回収部40における対象物80の保持および離脱の少なくとも一方と、供給部20と第1検査部群31との間および第1検査部群31と回収部40との間における対象物80の搬送とを含む第1ステージと、供給部20、第2検査部群32および回収部40における対象物80の保持および離脱の少なくとも一方と、供給部20と第2検査部群32との間および第2検査部群32と回収部40との間における対象物80の搬送とを含む第2ステージと、を有する。そして、第1ステージにおいて、ロボット1による対象物80の搬送時間の合計が、ロボット1による対象物80の保持時間の合計よりも短く、第2ステージにおいて、ロボット1による対象物80の搬送時間の合計が、ロボット1による対象物80の保持時間の合計よりも短い。このように、第1ステージおよび第2ステージの双方において、搬送時間の合計が処理時間の合計よりも短いため、スループットをより高くすることができる。
より具体的には、ロボット1は、ロボットアーム10により複数の対象物80を供給部20から保持する第1作業(第1ステージのステップS11)と、第1作業の後にロボットアーム10により複数の対象物80を供給部20から第1検査部群31に搬送する第2作業(第1ステージのステップS12)と、第2作業の後に第1検査部群31でロボットアーム10により複数の対象物80を離脱する作業と複数の対象物80を保持する作業とを行う第3作業(第1ステージのステップS13)と、第3作業の後にロボットアーム10により複数の対象物80を第1検査部群31から回収部40に搬送する第4作業(第1ステージのステップS14)と、第4作業の後にロボットアーム10により複数の対象物80を回収部40で離脱する第5作業(第1ステージのステップS15)とを行う。また、ロボット1は、第5作業の後にロボットアーム10により複数の対象物80を供給部20から保持する第6作業(第2ステージのステップS11)と、第6作業の後にロボットアーム10により複数の対象物80を供給部20から第2検査部群32に搬送する第7作業(第2ステージのステップS12)と、第7作業の後に第2検査部群32でロボットアーム10により複数の対象物80を離脱する作業と複数の対象物80を保持する作業とを行う第8作業(第2ステージのステップS13)と、第8作業の後にロボットアーム10により複数の対象物80を第2検査部群32から回収部40に搬送する第9作業(第2ステージのステップS14)と、第9作業の後にロボットアーム10により複数の対象物80を回収部40で離脱する第10作業(第2ステージのステップS15)と、を行う。そして、第2作業にかかる搬送時間としての第2時間と、第4作業にかかる搬送時間としての第4時間との合計は、第1作業にかかる処理時間としての第1時間と、第3作業にかかる処理時間としての第3時間と、第5作業にかかる処理時間としての第5時間との合計よりも短い。さらに、第7作業にかかる搬送時間としての第7時間と、第9作業にかかる搬送時間としての第9時間との合計は、第6作業にかかる処理時間としての第6時間と、第8作業にかかる処理時間としての第8時間と、第10作業にかかる処理時間としての第10時間との合計よりも短い。これにより、例えば対象物80の保持ミス等の発生を低減しつつ、より短い時間でより多くの対象物80を第1検査部310および第2検査部320で検査することができる。そのため、スループットをより高くすることができる。
さらに、本実施形態では、第3ステージにおいて、ロボット1による対象物80の搬送時間の合計が、ロボット1による対象物80の保持時間の合計よりも短い。また、第4ステージにおいて、ロボット1による対象物80の搬送時間の合計が、ロボット1による対象物80の保持時間の合計よりも短い。これにより、スループットをさらに高くすることができる。
また、上述したように、ロボットアーム10は、連結された少なくとも2つのアーム(例えば、第1アーム11および第2アーム12)を有する。そして、ロボット1は、供給から回収までの間、少なくとも2つのアーム(例えば、第1アーム11および第2アーム12)が交差した状態で対象物80の搬送を行うことが好ましい。これにより、対象物80の搬送の際のロボットアーム10の振動を低減することができるので、対象物80を移動させる際のロボット1の速度および加速度をより速くすることができる。そのため、スループットをより高めることができる。また、搬送後の対象物80の保持および離脱をより迅速に開始することができる。
ここで、ロボットアーム10を伸ばした状態でロボットアーム10を動かした方が、ロボットアーム10を曲げている状態で動かすよりも振動の影響が大きくなる。振動は各アーム11〜16にかかる力が原因で発生する。したがって、ロボットアーム10を伸ばした状態で動作させると、ロボット1の重心位置が第1回動軸O1の回転中心から遠くなるので、重心位置の加速度が大きくなる。力(F)は、質量(m)×加速度(a)の関係にあるため、重心位置の加速度が大きくなると、ロボットアーム10にかかる力が大きくなり、よって、振幅(振動量)が大きくなる。また、ロボットアーム10を伸ばした方がロボットアーム10の先端までの距離が遠くなるので、ロボットアーム10を伸ばした状態と曲げた状態とでロボットアーム10の根元(基台110との接続部分)の振幅量が同じ場合であっても、ロボットアーム10の先端の位置が根元から遠くなるロボットアーム10を伸ばした状態の方が、ロボットアーム10の先端での振動量が大きく変位する。このようなことから、少なくとも2つのアームが交差した状態で対象物80の搬送を行うことが好ましい。
また、上述したロボット1の作業では、検査部群30が有する4つの検査部300全てにおいてロボット1による対象物80の保持および離脱を行っているが、これら全ての検査部300のうちに任意の検査部300に対してのみ対象物80の保持および離脱を行ってもよい。したがって、ロボット1は、第1検査部群31が有する複数の第1検査部310のうちの選択された第1検査部310に対して対象物80の保持または離脱を行い、第2検査部群32が有する複数の第2検査部320のうちの選択された第2検査部320に対して対象物80の保持または離脱を行うことも可能である。これにより、ロボット1は、例えばメンテナンス中の第1検査部310または第2検査部320を飛ばして、残りの第1検査部310または第2検査部320に対して対象物80の保持または離脱を行うことができる。そのため、例えばメンテナンス中にロボット1による全ての作業(保持、搬送および離脱)等を停止する必要がなくなるので、ロボット1の待機時間を減らすことができる。その結果、スループットの低下を低減することができる。なお、このようなロボット1の作業は、ロボット制御装置71の制御の下で行われる。
また、第1検査部310のいずれかがメンテナンス等をしている場合には、ロボット1が、第1ステージを飛ばして、第2ステージ、第3ステージおよび第4ステージを行うように、ロボット制御装置71はロボット1を制御することもできる。すなわち、ロボット制御装置71は、検査部300ごとにロボット1が作業を行うか否かの選択を行ってもよいし、検査部群30ごとにロボット1が作業を行うか否かの選択を行ってもよい。また、例えば、ロボット制御装置71は、メンテナンスが完了した検査部300または検査部群30から随時ロボット1に作業をさせるよう制御してもよい。
4、オートティーチング
次に、ロボット制御装置71によるオートティーチングについて説明する。
図40は、図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングの一例を説明するためフローチャートである。図41は、図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングについて説明するためのロボットの先端部を示す図である。図42は、図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングについて説明するための検査台を示す図である。図43は、図42に示すソケットに設けられた基準マークを示す図である。図44は、図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングについて説明するためのロボットの先端部を示す図である。図45は、図12に示すロボットに対するソケットのオートティーチングについて説明するためのエンドエフェクターの保持部と検査台上の対象物との距離を示す図である。
以下、オートティーチングの一例について説明する。以下では、例えば、ロボット1に対する検査部300のソケット307のティーチングを例に説明する(図42参照)。
図40に示すように、ロボット制御装置71は、[1]撮像部140の画像座標系とロボット1のロボット座標系とのキャリブレーションを行い(ステップS21)、[2]ティーチングするためにロボット1を移動させ(ステップS22)、[3]ティーチングを行う(ステップS23)。
[1]撮像部140の画像座標系とロボット1のロボット座標系とのキャリブレーション(ステップS21)
まず、ロボット制御装置71は、撮像部140に例えばキャリブレーションボード(図示せず)に設けられた任意のマーク(図示せず)を撮像させ、ロボット1にそのマークを保持部520の先端で接触させる。これにより、保持部520のロボットアーム10の先端に対するオフセット量を求める。なお、接触箇所は、保持部520に限定されない。次いで、いわゆる9点キャリブレーションを行い、ロボット1のロボット座標系との対応付け、すなわちキャリブレーションを行う。これにより、ロボット1のロボット座標系における座標(ロボット座標)を撮像部140の画像座標系における座標(画像座標)に変換することができる。
なお、このステップS21は、エンドエフェクター5の交換等を行った場合に行うことが好ましく、適宜省略してもよい。
[2]ソケット307をティーチングするためのロボット1の移動(ステップS22)
次に、ロボット制御装置71は、ロボット1に対してソケット307をティーチングするためにロボット1を移動させる。
具体的には、まず、ロボット制御装置71は、ソケット307の設計上の座標(より厳密には凹部3071の設計上の座標)を基にして、撮像部140でソケット307が撮像できる位置までロボット1のエンドエフェクター5を移動させる(図41参照)。または、ロボット制御装置71は、撮像部140で検査台301を撮像させつつ、ある決められた領域S3内にエンドエフェクター5の先端部が移動するようにロボット1を駆動させることで、ソケット307の位置を見つける(図41および図42参照)。これにより、ソケット307のX軸方向およびY軸方向の位置を決める。次いで、ロボット制御装置71は、撮像部140のオートフォーカスで焦点が合う位置を探す。これにより、ソケット307のZ軸方向の位置を決める。
[3]ティーチング(ステップS23)
次に、X軸方向およびY軸方向のティーチングを行い、Z軸方向のティーチングを行う。
X軸方向およびY軸方向のティーチングでは、撮像部140を用いる。具体的には、ソケット307に用意した凹部3071の基準マーク3072を撮像部140で撮像し、その位置でのX軸およびY軸のロボット座標(x、y)を記憶する(図43および図44参照)。なお、基準マーク3072は、凹部3071のいずれの箇所にあってもよい。ただし、基準マーク3072は、図43に示すように凹部3071の底面の中心に設けられていることが好ましい。または、基準マーク3072は、凹部3071の底面の隅等に設けられていることが好ましい。これにより、対象物80の保持および離脱をより的確に行うための教示点をより高精度に求めることができる。
また、Z軸方向のティーチングでは、負圧発生装置130に設けられた検出部150を用いる(図23参照)。また、ここでは、ソケット307の凹部3071内に対象物80を予め載置しておく(図45参照)。
具体的には、まず、図44に示すように、ソケット307の凹部3071の中心上に、エンドエフェクター5の保持部520が位置するようにロボット1を駆動させる。次いで、負圧発生装置130を作動させて配管50内を負圧状態にし、例えば、0.01〜0.05mmずつ保持部520の先端を凹部3071内の対象物80に近づけていく。そして、ロボット制御装置71は、検出部150からの検出結果(圧力値)が閾値未満になったとき)の地点を記憶する。この地点を、保持部520による対象物80の吸着が可能な高さ(Z軸方向における位置)の上限値とする。
次いで、負圧発生装置130を作動させて配管50内を正圧状態にし、さらに例えば0.01〜0.05mmずつ保持部520の先端を凹部3071内の対象物80に近づけていく。そして、ロボット制御装置71は、検出部150からの検出結果(圧力値)が閾値超えの地点を記憶する。この地点を、保持部520による対象物80の吸着が可能な高さの下限値とする。
次いで、求めた高さの上限値と下限値を基に、図45に示すように、保持部520による対象物80の吸着が可能な高さの範囲d20を決定する。そして、この範囲d20の例えば中間の高さにおけるZ軸のロボット座標(z)を記憶する。
そして、このようにして求めたロボット座標(x、y、z)をソケット307の凹部3071における教示点として記憶する。
なお、本実施形態では、凹部3071に対象物80を載置した状態でティーチングを行ったが、例えば、対象物80を凹部3071に載置せずに、凹部3071の底面に対してティーチングを行ってもよい。その場合には、求めたロボット座標に対象物80の設計上の厚さを足し合わせて求めた座標を教示点として用いればよい。
また、本実施形態では、検出部150に圧力センサーを用いているが、検出部150に流量センサーを用いている場合には、検出部150で検出した配管50における気体の単位時間当たりの流量を検出することで、上述の高さの上限値と下限値を求めてもよい。また、力検出部120を用いて、例えばエンドエフェクター5の保持部520と対象物80との接触を検知することにより上述の高さを求めてもよい。
以上、オートティーチングについて説明した。
上述したように、ロボット1は、ロボットアーム10に接続され、対象物80を吸着により保持する複数の「吸着部」として機能する保持部520を有する「部材」としてのエンドエフェクター5と、「吸着部」として機能する保持部520に接続され、気体が流れる流路(配管50の内部)を備える「流路部」としての配管50と、「流路部」としての配管50における気体の圧力または単位時間当たりの流量を検出する検出部150と、撮像機能を有する撮像部140と、を備える(図23参照)。そして、撮像部140からの検出結果(画像データ)と、検出部150からの検出結果(圧力値)とに基づいて、ロボット1による対象物80の保持および離脱における教示点を求める。このような方法によれば、教示点を高精度に求めることができる。そのため、この教示点を用いてロボット1が対象物80の保持および離脱を行うことで、例えば対象物80の保持ミス等を低減または防止することができるので、ロボット1による対象物80の保持および離脱を的確に行うことができる。
ここで、検査部300の機種切替のためのメンテナンスや、日常点検、クリーニング等で、検査部300が有する検査台301の筐体6内外の出し入れを行うと、ソケット307の位置がずれる可能性がある。そこで、本実施形態では、例えば検査台301を筐体6内に戻した後等に、ロボット制御装置71の制御の下で、上述のようにして、自動で、ロボット1のソケット307に対するティーチング(オートティーチング)を行うことが好ましい。これにより、例えば検査部300の機種切替に伴って、作業者が手動でソケット307の位置合わせ(教示)を行う手間を省くことができる。そのため、機種切替を効率良く行うことができるので、ロボットシステム100によれば、変種変量生産に好適に対応することができる。なお、供給部20や回収部40においても同様のことが言える。
また、例えば、撮像部140および検出部150を用いることで、例えば、供給部20または回収部40に載置された載置部材25の位置ずれや、載置部材25の供給部20または回収部40に対する浮きや、載置部材25の反り等を検出することができる。これらは、例えば、上述のオートティーチングのステップS23と同様にして求めることができる。例えば、ロボット制御装置71は、撮像部140を用いて載置部材25の8つの隅部257の位置(ロボット座標:x、y)を求め、その求めた位置に基づいて、載置部材25の設計上の位置(ロボット座標:x、y)からのずれ量を補正値として求め、記憶する(図7参照)。なお、8つの隅部257の位置を求めずとも、載置部材25の角に位置する4つの隅部257を用いて補正値を求めてもよい。また、例えば、ロボット制御装置71は、検出部150を用いて載置部材25の8つの隅部257の高さ(ロボット座標:z)を求め、その求めた位置に基づいて、載置部材25の設計上の高さ(ロボット座標:z)からのずれ量を補正値として求め、記憶する。
このような補正値を考慮してロボット1を駆動させることで、供給部20や回収部40でのロボット1の作業をより高精度に行うことができる。
ここで、例えば、ソケット307の凹部3071にゴミ等の異物が混入した場合等に、検査において導通不良を起こす場合がある。そのような場合には、負圧発生装置130を作動させて配管50内を正圧状態にして保持部520の貫通孔5201から気体(具体的には圧縮空気)を噴出させる。これにより、ソケット307の凹部3071から異物を取り除くことができる。すなわち、保持部520やソケット307をオートクリーニングすることができる。また、図示はしないが、例えば、ロボット制御装置71に対して作業者がオートクリーニングの開始を指示するボタンをロボットシステム100に設けて置くことが好ましい。これにより、作業者は、そのボタンを操作することにより任意のタイミングでオートクリーニングを実行することができる。このオートクリーニングは、例えば、同一の検査内容で数回の不良が生じた場合に行うことが好ましい。なお、エンドエフェクター5に保持部520以外のオートクリーニング専用のパッド(図示せず)を設けてもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図46は、本発明の第2実施形態に係るロボットシステムが有する検査部を示す側面図である。図47は、図46に示す検査部で検査する対象物の一例を示す図である。
本実施形態に係るロボットシステムは、検査部の構成が異なること以外は、上述した実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。
本実施形態における検査部300は、図46に示すように、対象物80を挿入可能な挿入部としての凹部3091を有するソケット309を備えている。凹部3091は、図46中右側に開口している。このようなソケット309は、例えば、平板状をなし、検査対象部分が外周部にある対象物の検査に適している。当該対象物としては、例えば、図47に示すような、SSD(solid state drive)等で構成され、外周部に設けられたコネクタ891が検査対象である対象物89が挙げられる。
このような対象物89をロボット1が搬送等する場合には、ロボット1は、「エンドエフェクター」として、複数の指を有するハンド(図示せず)を用い、複数の指で対象物89の外周部を把持すればよい。また、ロボット1により凹部3091に対象物89のコネクタ891の挿入および抜き出しをする際には、力検出部120からの検出結果に基づいて凹部3091へのコネクタ891の挿入や凹部3091からコネクタ891の抜き出しを行うことが好ましい。これにより、コネクタ891の挿入および抜き出しをより適切に行うことができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図48は、本発明の第3実施形態に係るロボットシステムの内部を上側から見た模式図である。
本実施形態に係るロボットシステムは、検査部の構成が異なること以外は、上述した実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第3実施形態に関し、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。
本実施形態における検査ユニット3は、8つの検査部300を有する。具体的には、第1検査部群31が2つの第1検査部310(検査部300)を有し、第2検査部群32が2つの第2検査部320(検査部300)を有し、第3検査部群33が2つの第3検査部330(検査部300)を有し、第4検査部群34が2つの第4検査部340(検査部300)を有する。
また、本実施形態では、第1検査部群31および第3検査部群33に対して行う一連の作業を「第1ステージ」とし、第2検査部群32および第4検査部群34に対して行う一連の作業を「第2ステージ」とする。したがって、本実施形態では、例えば、供給部20で複数の対象物を保持した後、2つの第1検査部310および2つの第3検査部330に対して複数の対象物を搬送して保持および離脱をした後、回収部40で複数の対象物の離脱を行う。同様に、例えば、供給部20で複数の対象物を保持した後、2つの第2検査部320および2つの第4検査部340に対して複数の対象物を搬送して保持および離脱をした後、回収部40に複数の対象物の離脱を行う。なお、本実施形態においても、あらかじめ検査部300に対象物が載置されていない場合には、検査部300では対象物の保持を行わなくてもよい。このように、1つのステージで2つ以上の検査部群30に対して作業を行うことも可能である。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図49は、本発明の第4実施形態に係るロボットシステムの内部を上側から見た模式図である。図50は、図49に示すロボットシステムを複数有するロボットシステムユニットを示す図である。図51および図52は、それぞれ、図49に示す供給回収ユニットの変形例を示す模式図である。なお、図49〜図52では、カバー部材62の図示を省略している。
本実施形態に係るロボットシステムは、供給部および回収部の構成が異なること以外は、上述した実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第4実施形態に関し、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。
図49に示すように、本実施形態におけるロボットシステム100は、供給部および回収部の機能を有するコンベアー241を有する供給回収ユニット24を備えている。
本実施形態では、コンベアー241は、筐体6の外部に設けられている。なお、コンベアー241の一部または全部が、筐体6の内部に設けられていてもよい。このコンベアー241は、搬送方向が−X軸方向であり、−X軸方向に(図49中の左から右に)対象物を搬送することができる。なお、コンベアー241は、搬送方向が+X軸方向であり、であり、+X軸方向に(図49中の右から左に)対象物を搬送してもよい。また、コンベアー241は、対象物を搬送可能な構成であればその構成は特に限定されず、いわゆるベルトコンベアーやいわゆるローラコンベアー等いかなるものであってもよい。
また、コンベアー241の+X軸側の領域は、供給部として機能し、コンベアー241の−X軸側の領域は、回収部として機能する。したがって、ロボット1は、コンベアー241の+X軸側の領域で対象物の保持を行った後、保持した対象物を検査部300に搬送する。また、ロボット1は、検査が完了した対象物をコンベアー241の−X軸側の領域に載置する(で離脱する)。
このような構成の供給回収ユニット24を備えることで、作業者が対象物をロボットシステム100に対して供給したり回収したりする手間を省くことができ、全ての作業を自動化することができる。
また、図50に複数のロボットシステム100を備えるロボットシステムユニット1000を示す。複数のロボットシステム100は、X軸方向に並んで設けられており、各ロボットシステム100が有するコンベアー241が連結されている。これにより、例えば各ロボットシステム100で異なる内容の検査を行うことで、多種検査を行うことができるロボットシステムユニット1000を実現することができる。
また、供給回収ユニット24は、例えば、図51および図52に示す構成とすることもできる。
図51に示す供給回収ユニット24は、コンベアー242を有する。コンベアー242は、回収部として機能する−X軸側の領域が3つの領域2421、2422、2423に分けられている。領域2421は、検査部300で良品であると判断された対象物が載置される良品用の回収部として機能している。領域2422は、検査部300で不良品であると判断された対象物が載置される不良品用の回収部として機能している。領域2423は、検査部300で再検査であると判断された対象物が載置される再検査用の回収部として機能している。このように、回収部として機能する−X軸側の領域を検査結果に応じて分けることで、後で検査結果ごとに対象物を分別する手間を省くことができる。
図52に示す供給回収ユニット24は、3つのコンベアー243、244、245を有する。
コンベアー243は、供給部としての機能と、良品用の回収部としての機能を有する。また、コンベアー243の+X軸側が供給部としての機能し、コンベアー243の−X軸側が良品用の回収部として機能する。コンベアー244は、不良品用の回収部として機能する。また、コンベアー244は、−X軸方向に加えて+X軸方向に対象物を搬送することができるよう構成されている。このコンベアー244は、対象物の検査後の後処理の内容に応じて、搬送方向を変えている。例えば、コンベアー244は、載置された対象物を分析したり廃棄したりする場合には、−X軸方向に対象物を搬送するように駆動する。また、例えば、コンベアー244は、載置された対象物を前工程に戻す場合には、+X軸方向に対象物を搬送するように駆動する。
また、コンベアー245は、再検査用の回収部としての機能を有する。このコンベアー245は、供給部としての機能を有していないため、図52に示すように、供給部としての機能を有するコンベアー243よりも搬送方向における長さが短くなっている。このように、図52に示す供給回収ユニット24は、回収部および良品用の回収部としての機能を有するコンベアー243と、不良品用の回収部としての機能を有するコンベアー244と、再検査用の回収部としての機能を有するコンベアー245とを有する。これにより、対象物の供給および回収と後処理とをより効率良く行うことができる。
なお、図52では、コンベアー243、コンベアー244およびコンベアー245が+Y軸側からこの順にY軸方向(水平方向)に沿って並んで設けられているが、コンベアー243、244、245の並び順はこれに限定されず、任意である。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図53は、本発明の第5実施形態に係るロボットシステムの左側面図である。なお、図53では、カバー部材の図示を省略している。
本実施形態に係るロボットシステムは、供給部および回収部の構成が異なること以外は、上述した実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第5実施形態に関し、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。
図53に示すように、供給ユニット2と回収ユニット4とがZ軸方向(鉛直方向)に沿って並んでいる。また、本実施形態では、供給ユニット2の下方に回収ユニット4が位置している。また、回収ユニット4が有する良品用回収部41(回収部40)、不良品用回収部42(回収部40)および再検査用回収部43(回収部40)が+Z軸側からこの順にZ軸方向に沿って並んで設けられている。このような構成の供給ユニット2および回収ユニット4を備えることで、供給部20および各回収部40がX軸方向に沿って並んで設けられている場合に比べロボットシステム100のX軸方向の長さを小さくすることができる。
また、このような本実施形態における供給ユニット2および回収ユニット4は、図示はしないが、例えば、Z軸方向に並んで配置された4つの棚板を有する棚を備えた構成とすることができる。最も上側に位置する棚板を供給部20として機能させ、上から2番目に位置する棚板を良品用回収部41として機能させ、上から3番目に位置する棚板を不良品用回収部42として機能させ、最も下側に位置する棚板を再検査用回収部43として機能させることができる。また、例えば、供給ユニット2および回収ユニット4は、それぞれ、X軸方向を搬送方向とするコンベアーで構成することもできる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
図54は、本発明の第6実施形態に係るロボットシステムの正面図である。なお、図54では、カバー部材の図示を省略している。
図54に示すように、本実施形態に係るロボットシステム100は、供給部および回収部の構成が異なること以外は、上述した実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第6実施形態に関し、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。
図54に示すように、供給部20および3つの回収部40は、それぞれ、いわゆるトレイローダー(搬送装置)で構成されている。このトレイローダーは、図示はしないが、複数の対象物を載置可能である載置部材であるトレイをZ軸方向に沿って複数積み重ねて置くことが可能な装置であり、また、所望のトレイをY軸方向に沿って移動させてロボット1の可動範囲内に位置させることが可能な装置である。このトレイローダーは、例えば、周辺機器制御装置72で制御される。
このような構成の供給部20および3つの回収部40を備えることで、複数の対象物を供給部および3つの回収部40に載置しておくことができる。そのため、供給部20および3つの回収部40を対象物を保管しておく保管部として有効利用することができる。また、このような構成の供給部20および3つの回収部40を備えることで作業者が対象物をロボットシステム100に対して供給したり回収したりする手間を省くことができ、全ての作業を自動化することができる。
なお、供給部20および3つの回収部40は、1つのトレイローダーで構成されており、トレイごとに供給部20および3つの回収部40が分かれていてもよい。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
図55は、本発明の第7実施形態に係るロボットシステムの上側から見た概略図である。図56は、図55に示すロボットシステムが備える載置台に設けられた載置部材の一例を示す図である。
本実施形態に係るロボットシステムは、主に、空載置部材収集部と、2つの載置台と、2つのロボットとを有すること以外は、上述した実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第7実施形態に関し、上述した実施形態との相違点を中心に説明する。
図55に示すように、本実施形態に係るロボットシステム100は、空載置部材収集部44と、2つの載置台74、75と、第1実施形態で述べた図12に示す構成のロボット1と、ロボット1とは異なるロボット1Aと、を有する。
供給ユニット2と回収ユニット4との間には、対象物が載置されていない空の載置部材25を回収する空載置部材収集部44が設けられている。また、図示はしないが、空載置部材収集部44と供給ユニット2と回収ユニット4とは、連結されており、これらの間を載置部材25が自動で移動可能なよう構成されている。これにより、例えば、供給部20の載置部材25から全ての対象物が無くなったとき、供給部20の載置部材25を空載置部材収集部44に移動させることができる。また、回収部40の載置部材25が取り除かれたとき、空載置部材収集部44の載置部材25を回収部40に移動させることができる。その他に、回収部40の載置部材25が満載になったときに、その満載になった載置部材25に対して積み重ねるように空載置部材収集部44の載置部材25を回収部40に移動させることができる。
ロボット1Aは、ロボットシステム100の床部に設けられている。また、ロボット1Aまたはロボット1Aの対象物に対して作業を行う箇所(例えばエンドエフェクター)は、X軸、Y軸およびZ軸に沿って移動可能である。また、ロボット1Aの対象物に対して作業を行う箇所は、供給部20、空載置部材収集部44、各回収部40、載置台74、75へのアクセスが可能である。ロボット1Aの対象物に対して作業を行う箇所の可動範囲は、図55に示す領域S7内である。一方、ロボット1が有するエンドエフェクター5の可動範囲は、仮想面C5内である。本実施形態では、各検査部300に対する対象物の搬送、把持および離脱をロボット1で行い、供給部20および各回収部40に対する対象物の搬送、把持および離脱をロボット1Aで行う。このように、ロボット1およびロボット1Aで対象物に対する作業を分担することで、ロボット1のエンドエフェクター5およびロボット1Aの対象物に対して作業を行う箇所の各移動距離を短くすることができる。そのため、タクトタイムをより高めることができる。
また、ロボット1Aをいわゆる床置きにして、ロボット1をいわゆる天吊りとすることで、ロボット1Aとロボット1とが作業中に互いに干渉することを低減することができる。
また、供給ユニット2および回収ユニット4と、検査ユニット3との間には、載置台74、75が設けられている。より具体的には、載置台74は、供給ユニット2と検査ユニット3との間に位置し、載置台75は、回収ユニット4と検査ユニット3との間に位置している。これら載置台74、75は、ロボット1Aとロボット1との間での対象物の受け渡し場所として用いることができる。例えば、ロボット1Aは、供給部20で対象物を保持して載置台74に対象物を搬送し、載置する。一方、ロボット1は、載置台74で対象物を保持して検査部300に対象物を搬送し、載置する。また、ロボット1は、検査部300で対象物を保持して載置台75に対象物を搬送し、載置する。一方、ロボット1Aは、載置台75で対象物を保持して回収部40に対象物を搬送し、載置する。このように、載置台74、75を利用することで、ロボット1およびロボット1A間での対象物の受け渡しを効率良く行うことができ、ロボット1およびロボット1Aで対象物に対する作業を分担することができる。また、例えば、ロボット1は、載置台74で対象物を保持して検査部300に対象物を搬送し、保持および離脱をした後、載置台75に対象物を搬送し、載置する。その後、ロボット1は、載置台74に戻ってもよいが、ロボット1は、載置台75で対象物を保持して検査部300に対象物を搬送し、保持および離脱をした後、載置台74に対象物を搬送し、載置することもできる。これにより、タクトタイムをより短くすることができる。
また、載置台74に載置された載置部材25は、反り等が小さく、高精度に位置決めされた状態であることが好ましい。これにより、ロボット1が対象物を保持した後、アライメント用撮像部9により対象物の保持状態を把握することを省いても、検査部300への対象物の載置を高精度に行うことができる。なお、載置台75に載置された載置部材25は、検査済みの対象物が載置されるので、載置台74に載置された載置部材25より位置決め精度が低くてもよい。
なお、本実施形態では、載置台74、75を有していたが、「載置台」は1つであってもよい。その場合には、載置台には、図56に示すように、載置部材25Aと、載置部材25Aよりも高精度に位置決めされた載置部材25Bとが設けられていることが好ましい。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態について説明する。
図57は、本発明の第8実施形態に係るロボットシステムの上側から見た概略図である。
本実施形態に係るロボットシステムは、主に、供給ユニット、検査ユニット、回収ユニットおよびロボットをそれぞれ2つずつ有すること以外は、上述した実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第8実施形態に関し、上述した実施形態との相違点を中心に説明する。
図57に示すように、本実施形態に係るロボットシステム100は、2つの供給ユニット2、2つの検査ユニット3、2つの回収ユニット4および2つのロボット1を有する。すなわち、ロボットシステム100は、1つの供給ユニット2、1つの検査ユニット3、1つの回収ユニット4および1つのロボット1を有するユニット群200を2つ有する。このような構成により、例えば、各ユニット群200で異なる内容の検査を行うことで、多種検査を行うことができるロボットシステム100を実現することができる。
また、2つのロボット1の間には、各種「エンドエフェクター」が用意され、エンドエフェクターを交換することができるツールチェンジャー76を配置することができる。これにより、各ロボット1は、ツールチェンジャー76で検査内容に応じたエンドエフェクターを取り付けることができる。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態について説明する。
図58は、本発明の第9実施形態に係るロボットシステムの上側から見た概略図である。
本実施形態に係るロボットシステムは、主に、移動機構を備えること、および、供給ユニットと回収ユニットとがそれぞれ2つ設けられていること以外は、上述した第8実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第9実施形態に関し、上述した第8実施形態との相違点を中心に説明する。
図58に示すロボットシステム100は、2つの供給ユニット2と、2つの回収ユニット4とを有する。これにより、例えば2つの供給部20に供給される対象物を異なる種類とすることで、2種類の対象物の検査を行うことができるロボットシステム100を実現することができる。
また、ロボット1は、移動機構91に設けられている。移動機構91は、ロボット1をX軸方向に沿って往復移動可能に支持する機能を有する。移動機構91は、図示はしないが、例えば、基台110を取り付けるための取付部と、取付部をX軸方向に沿って往復移動させる走行軸と、走行軸を駆動させる駆動源とを備える。この駆動源は、例えば、周辺機器制御装置72で制御される。
このような移動機構91によって、ロボット1はX軸方向に沿って移動できるため、ロボット1は、水平方向に沿って広範囲にわたって設けられている複数の検査部300、複数の供給部20および複数の回収部40において作業することができる。
また、筐体6内の外周部には、例えばツールチェンジャー76を配置することができる。これにより、ロボット1は、様々な種類の対象物に対応することができる。
<第10実施形態>
次に、本発明の第10実施形態について説明する。
図59は、本発明の第10実施形態に係るロボットシステムの上側から見た概略図である。なお、図59では、カバー部材の図示を省略している。
本実施形態に係るロボットシステムは、主に、後工程領域を備えること以外は、上述した実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第10実施形態に関し、上述した実施形態との相違点を中心に説明する。
図59に示すロボットシステム100は、検査済みの対象物の後工程を行うことが可能な作業ユニット900を有する。作業ユニット900では、例えば、後工程として、ロボット1による対象物の組立て(例えば、基板への実装、はんだ付けを含む)、箱詰め、梱包等を行うことができる。
また、ロボットシステム100では、供給ユニット2が配置されている供給エリアS25と、第1検査部群31および第2検査部群32が配置されている第1検査エリアS31と、第3検査部群33および第4検査部群34が配置されている第2検査エリアS32と、作業ユニット900が配置された作業エリアS41とに分けられている。
このようなロボットシステム100では、ロボット1は、供給エリアS25から対象物を保持して、第1検査エリアS31に対象物を搬送し、載置する。第1検査エリアS31では、例えば対象物の導通検査等を行う。また、ロボット1は、第1検査エリアS31から検査済の対象物を保持して、作業エリアS41に検査済の対象物を搬送し、載置する。作業エリアS41では、例えば良品と判断された対象物の梱包等を行う。また、ロボット1は、作業エリアS41から梱包等された対象物を保持して、第2検査エリアS32に梱包等された対象物を搬送し、載置する。第2検査エリアS32では、例えば、梱包等された対象物の外観検査等を行う。また、ロボット1は、第2検査エリアS32から梱包等された対象物を保持して、作業エリアS41に梱包等された対象物を搬送し、載置する。そして、作業者は、作業エリアS41から梱包等された対象物を回収する。したがって、作業エリアS41に設けられた作業ユニット900は回収ユニットとしても機能している。
このようにして、1つのロボットシステム100で、検査と、検査後の後工程と、後工程後の検査とを行うことができる。
また、例えば、第1検査エリアS31で対象物(例えばIC)の導通検査等を行い、作業ユニット900で基板に対象物(例えばIC)を実装し、はんだ付けして、モジュール基板を作製し、第2検査エリアS32でモジュール基板の導通検査等を行ってもよい。
以上、本発明のロボットシステムを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前記実施形態では、ロボットが有するロボットアームの回動軸の数は、6つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットアームの回動軸の数は、例えば、2つ、3つ、4つ、5つまたは7つ以上でもよい。また、前記実施形態では、ロボットが有するアームの数は、6つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットが有するアームの数は、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、または、7つ以上でもよい。
また、前記実施形態では、ロボットが有するロボットアームの数は、1つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットが有するロボットアームの数は、例えば、2つ以上でもよい。すなわち、ロボットは、例えば、双腕ロボット等の複数腕ロボットであってもよい。
1…ロボット、1A…ロボット、2…供給ユニット、3…検査ユニット、4…回収ユニット、5…エンドエフェクター、5a…エンドエフェクター、5b…エンドエフェクター、5c…エンドエフェクター、5d…エンドエフェクター、6…筐体、9…アライメント用撮像部、10…ロボットアーム、11…第1アーム、12…第2アーム、13…第3アーム、14…第4アーム、15…第5アーム、16…第6アーム、18…駆動部、19…位置センサー、20…供給部、24…供給回収ユニット、25…載置部材、25A…載置部材、25B…載置部材、30…検査部群、31…第1検査部群、32…第2検査部群、33…第3検査部群、34…第4検査部群、40…回収部、41…良品用回収部、42…不良品用回収部、43…再検査用回収部、44…空載置部材収集部、50…配管、51…接続部材、52…回動部材、53…シャフト、54…駆動部、55…取付部材、56…規制部材、60…表示装置、61…フレーム、62…カバー部材、63…扉、65…報知部、71…ロボット制御装置、72…周辺機器制御装置、73…検査制御装置、74…載置台、75…載置台、76…ツールチェンジャー、80…対象物、81…第1対象物、82…第2対象物、83…第3対象物、84…第4対象物、85…第5対象物、86…第6対象物、87…第7対象物、88…第8対象物、89…対象物、91…移動機構、100…ロボットシステム、110…基台、111…第1部分、112…第2部分、113…第3部分、120…力検出部、130…負圧発生装置、140…撮像部、141…支持部、142…支持部、143…照明部、144…レンズ群、145…プリズム、146…撮像素子、147…配線、150…検出部、171…関節、172…関節、173…関節、174…関節、175…関節、176…関節、181…線分、182…直線、190…突出部、191…矢印、192…矢印、193…矢印、200…ユニット群、241…コンベアー、242…コンベアー、243…コンベアー、244…コンベアー、245…コンベアー、256…凹部、257…隅部、300…検査部、301…検査台、302…第1部材、303…第2部材、304…連結部材、305…移動機構、306…支持部材、307…ソケット、308…取っ手、309…ソケット、310…第1検査部、310a…第1検査部、310b…第1検査部、310c…第1検査部、310d…第1検査部、320…第2検査部、330…第3検査部、340…第4検査部、500…構造体、510…構造体、520…保持部、520a…保持部、521…第1保持部、522…第2保持部、523…第3保持部、524…第4保持部、525…第5保持部、530…突出部、541…ケース、620…開口、711…制御部、712…入出力部、713…記憶部、721…制御部、722…入出力部、723…記憶部、731…制御部、732…入出力部、733…記憶部、891…コネクタ、900…作業ユニット、1000…ロボットシステムユニット、1101…フランジ、1105…軸受部、2421…領域、2422…領域、2423…領域、3031…ヒンジ、3071…凹部、3072…基準マーク、3091…凹部、5201…貫通孔、A11…矢印、A12…矢印、A13…矢印、A14…矢印、A15…矢印、A16…矢印、A17…矢印、C1…仮想面、C2…仮想面、C5…仮想面、C51…仮想面、C52…仮想面、C53…仮想面、C54…仮想面、C55…仮想面、C56…仮想面、C6…仮想面、C7…仮想面、L11…設置高さ、L33…距離、L53…高さ、O1…第1回動軸、O120…中心軸、O2…第2回動軸、O3…第3回動軸、O4…第4回動軸、O5…第5回動軸、O53…回動軸、O6…第6回動軸、P…交点、S1…領域、S10…空間、S11…ステップ、S12…ステップ、S13…ステップ、S14…ステップ、S15…ステップ、S16…ステップ、S2…領域、S21…ステップ、S22…ステップ、S23…ステップ、S25…供給エリア、S3…領域、S31…第1検査エリア、S32…第2検査エリア、S41…作業エリア、S5…空間、S7…領域、a1…矢印、a2…矢印、a3…矢印、d10…距離、d20…範囲、θ…角度、L1…長さ、L2…長さ、L3…長さ、L31…長さ、L51…幅、L52…突出長さ、L12…長さ、L13…長さ、L510…幅、L511…幅、L510a…幅、L511a…幅、L512…幅、L512a…幅

Claims (15)

  1. 対象物を供給する供給部と、
    供給された前記対象物を検査する複数の第1検査部を有する第1検査部群と、
    供給された前記対象物を検査する複数の第2検査部を有する第2検査部群と、
    検査された前記対象物を回収する回収部と、
    ロボットアームを有し、前記対象物の保持、搬送および離脱を行うロボットと、を備え、
    前記ロボットは、複数の前記対象物を一括して搬送することが可能であり、
    前記対象物の供給から回収までの間で、前記ロボットによる前記対象物の搬送にかかる搬送時間の合計が、前記ロボットによる前記対象物の保持および離脱にかかる処理時間の合計よりも短いことを特徴とするロボットシステム。
  2. 前記ロボットによる前記対象物の保持および離脱の少なくとも一方は、前記供給部、前記第1検査部群、前記第2検査部群および前記回収部のそれぞれで行われる請求項1に記載のロボットシステム。
  3. 前記ロボットによる前記対象物の搬送は、前記供給部と前記第1検査部群との間、前記第1検査部群と前記回収部との間、前記供給部と前記第2検査部群との間および前記第2検査部群と前記回収部との間のそれぞれで行われる請求項1または2に記載のロボットシステム。
  4. 前記ロボットによる前記対象物に対する作業は、前記供給部、前記第1検査部群および前記回収部における前記対象物の保持および離脱の少なくとも一方と、前記供給部と前記第1検査部群との間および前記第1検査部群と前記回収部との間における前記対象物の搬送とを含む第1ステージと、
    前記供給部、前記第2検査部群および前記回収部における前記対象物の保持および離脱の少なくとも一方と、前記供給部と前記第2検査部群との間および前記第2検査部群と前記回収部との間における前記対象物の搬送とを含む第2ステージと、を有し、
    前記第1ステージにおいて、前記ロボットによる前記対象物の搬送時間の合計が、前記ロボットによる前記対象物の処理時間の合計よりも短く、
    前記第2ステージにおいて、前記ロボットによる前記対象物の搬送時間の合計が、前記ロボットによる前記対象物の処理時間の合計よりも短い請求項1ないし3のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  5. 前記ロボットは、前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記供給部から保持する第1作業と、
    前記第1作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記供給部から前記第1検査部群に搬送する第2作業と、
    前記第2作業の後に前記第1検査部群で前記ロボットアームにより複数の前記対象物を離脱する作業と複数の前記対象物を保持する作業とを行う第3作業と、
    前記第3作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記第1検査部群から前記回収部に搬送する第4作業と、
    前記第4作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記回収部で離脱する第5作業と、
    前記第5作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記供給部から保持する第6作業と、
    前記第6作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記供給部から前記第2検査部群に搬送する第7作業と、
    前記第7作業の後に前記第2検査部群で前記ロボットアームにより複数の前記対象物を離脱する作業と複数の前記対象物を保持する作業とを行う第8作業と、
    前記第8作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記第2検査部群から前記回収部に搬送する第9作業と、
    前記第9作業の後に前記ロボットアームにより複数の前記対象物を前記回収部で離脱する第10作業と、を行い、
    前記第2作業にかかる前記搬送時間としての第2時間と、前記第4作業にかかる前記搬送時間としての第4時間との合計は、前記第1作業にかかる前記処理時間としての第1時間と、前記第3作業にかかる前記処理時間としての第3時間と、前記第5作業にかかる前記処理時間としての第5時間との合計よりも短く、
    前記第7作業にかかる前記搬送時間としての第7時間と、前記第9作業にかかる前記搬送時間としての第9時間との合計は、前記第6作業にかかる前記処理時間としての第6時間と、前記第8作業にかかる前記処理時間としての第8時間と、前記第10作業にかかる前記処理時間としての第10時間との合計よりも短い請求項1ないし4のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  6. 前記ロボットは、前記ロボットアームに接続されたエンドエフェクターを有し、
    前記エンドエフェクターは、回動軸周りに回動可能な回動部材と、前記回動部材に設けられ、前記対象物を保持する複数の保持部と、を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  7. 複数の前記第1検査部および複数の前記第2検査部は、それぞれ、重力方向から見て、前記ロボットを中心とした円弧上に配置される請求項1ないし6のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  8. 前記第1検査部と前記第2検査部とは、重力方向から見て重なって配置されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  9. 前記ロボットおよび前記供給部は、重力方向から見て、前記第1検査部群および前記第2検査部群の内側に位置しており、
    前記供給部の上部の高さは、前記第1検査部の上部の高さ以下であり、かつ、前記供給部の上部の高さは、前記第2検査部の上部の高さ以下である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  10. 設置面積は、256m以下である請求項1ないし9のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  11. 前記供給部と、前記第1検査部と、前記第2検査部と、前記回収部と、前記ロボットとを収容する筐体を備え、
    前記第1検査部および前記第2検査部は、それぞれ、前記対象物が載置される検査台と、前記検査台を前記筐体の外部に移動させることが可能な移動機構と、を有する請求項1ないし10のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  12. 前記第1検査部および前記第2検査部は、それぞれ、前記検査台に接続され、前記検査台が前記筐体の内部に位置している状態で前記筐体に設けられている第1部材と、前記検査台が前記筐体の内部に位置している状態で前記検査台の上部に位置する第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを連結する連結部材と、を有し、
    前記検査台は、前記第1部材を前記筐体の外側に引き出すことにより前記筐体の外部に位置し、
    前記第2部材は、前記検査台が前記筐体の外部に位置している状態において、前記筐体の内部と外部とを仕切る仕切部として機能する請求項11に記載のロボットシステム。
  13. 前記ロボットは、前記第1検査部群が有する複数の前記第1検査部のうちの選択された前記第1検査部に対して前記対象物の保持および離脱を行い、
    前記第2検査部群が有する複数の前記第2検査部のうちの選択された前記第2検査部に対して前記対象物の保持および離脱を行う請求項1ないし12のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  14. 前記ロボットアームは、連結された少なくとも2つのアームを有し、
    前記ロボットは、前記対象物の供給から回収までの間、前記少なくとも2つのアームが交差した状態で前記対象物の搬送を行う請求項1ないし13のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  15. 前記ロボットは、前記ロボットアームに接続され、前記対象物を吸着により保持する複数の吸着部を有する部材と、
    前記吸着部に接続され、気体が流れる流路を備える流路部と、
    前記流路部における前記気体の圧力または単位時間当たりの流量を検出する検出部と、
    撮像機能を有する撮像部と、を備え、
    前記撮像部からの検出結果と、前記検出部からの検出結果とに基づいて、前記ロボットによる前記対象物の保持および離脱における教示点を求める請求項1ないし14のいずれか1項に記載のロボットシステム。
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