JP2018068227A - リール固定装置のフード - Google Patents
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Abstract
Description
カバー部材は、接着剤を用いて基部に固定されている。接着剤は、基部の外周面とカバー部材の内周面との両方に塗布される。
また、被係合部がリング状部材からなるので、基部に対して被係合部を容易に設けることができる。これにより、既存の基部に対しても被係合部を追加で容易に設けることができる。
図1に示すように、リール固定装置10は、魚釣用リールRを固定するためのものである。
リール固定装置10は、釣竿を構成する竿杆1の後側であってグリップ2の前側となるように竿杆1に固定されている。よって、リール固定装置10に固定される魚釣用リールRは、グリップ2の前方に配置された状態で釣竿に固定される。
なお、竿杆1は、例えば、炭素繊維やガラス繊維等を含む強化繊維に、エポキシ樹脂等の合成樹脂を含浸した繊維強化樹脂材で構成されており、管状体あるいは中実体として構成されている。竿杆1は、1本で構成されていてもよいし、複数の竿杆を継合する構成であってもよい。
リール固定装置10は、魚釣用リールRの釣竿取付脚R1を固定フード13に差し込んだ状態で、移動フード20を本体11の軸方向に移動させることによって魚釣用リールRを着脱する構成となっている。
なお、本発明のリール固定装置10は、本体11の前部に固定フード13が設けられ、本体11の後部に移動フード20が取り付けられる構成であってもよい。
本体11は、例えば、ABS樹脂、ナイロン、ポリカーボネート等の合成樹脂によって形成されている。
本体11は、竿杆1に対して接着剤等で固定される。本体11の外周側の上面には、魚釣用リールRの釣竿取付脚R1が載置される載置面12が形成されている。
載置面12は、平坦状であり、本体11の軸方向に延在している。
また、本体11の後部の外周面において、固定フード13の径方向反対側、つまり、下面には、指を引っ掛けるトリガー14が形成されている。
移動フード20は、挿入部21と、挿入部21に取り付けられる操作つまみ部22と、を備えている。
挿入部21は、本体11の前部に外嵌され、本体11の前部に対し軸方向遊動可能に装着されている。
挿入部21の上部には、後方の上方へ向けて膨出する受入部21cが形成されている。
受入部21cの内周面は、本体11の載置面12に対し離間しており、受入部21cの内周面と載置面12との間に、後方に向って開口する隙間が形成されている。
そして、この隙間に魚釣用リールRの釣竿取付脚R1の前部R11が挿入され、前部R11が移動フード20に保持される。
一方、挿入部21の下内面には、軸方向に延在する突条部21dが形成されて本体11の図示しない溝部に入り込んでいる。よって、挿入部21は、本体11の前部に対して周方向に回動不能かつ軸方向にスライド可能に装着されている。
連結部は、小径とされた段部21bと、段部21bを介して前方へ延在し、断面鈎状に形成された環状の係止部21aとを備えている。
操作つまみ部22は、筒状の基部23と、基部23を覆うように基部23に取り付けられる筒状のカバー部材26と、基部23からカバー部材26が分離するのを規制する分離規制部の被係合部として機能するリング状部材27と、を備えている。
後端円筒部23a内には、連結部が挿入されている。
また、後端円筒部23aの後端には、内周面の径方向内側に突出する後端フランジ部23hが形成されている。
そして、後端フランジ部23hは、操作つまみ部22の段部21bに入り込み、挿入部21の係止部21aと軸方向に係止している。このため、操作つまみ部22は、挿入部21に対して回動可能に取り付けられている。
また、基部23と挿入部21とは軸方向に係止していることから、基部23の前後動に伴って挿入部21も前後動し、移動フード20と固定フード13との距離が変化するようになっている。
なお、筒部23bの外周面には、図3(b)に示すように、軸方向に延びる溝23cが形成されている。溝23cは、周方向の所定の間隔を置いて複数形成されており、接着剤を保持する接着剤だまりとして機能する。
リング状部材27は、扁平なリング状を呈している。
リング状部材27の外周面には、カバー部材26をリング状部材27に螺合するための被係合部としての雄ねじ部27bが形成されている。
次に、移動フードの組み付けについて図4を参照して説明する。なお、予め、挿入部21に操作つまみ部22の基部23を取り付けておく。
ここで、カバー部材26の取り付けに先立って、リング状部材27の雄ねじ部27bまたはカバー部材26の雌ねじ部26bに対して接着剤を塗布し、接着剤を介して雄ねじ部27bと雌ねじ部26bとを固着することが好ましい。このように、雄ねじ部27bと雌ねじ部26bとを接着剤で固着することによって、リング状部材27にカバー部材26を強固に固定することができる。つまり、リング状部材27とカバー部材26とは、ねじによる螺合構造となっているので、例えば、平らな面同士による接着構造に比べて接着面積が増加する。したがって、リング状部材27は、軸方向の幅が比較的短いものであっても、充分な接着力を維持できる。したがって、基部23に対するカバー部材26の固定をより強固なものとすることができる。ここで、リング状部材27の軸方向の幅は、例えば、5mm以下に設定することができる。
また、螺合構造により接着面積が増加するので、平らな面同士による接着構造に比べて接着剤のはみ出しが抑制される。もちろん、リング状部材27の軸方向の幅を5mm以下に設定した場合でも、接着剤のはみ出しが好適に抑制される。
以上のようにして、移動フード20の組み付けが完了する。
この場合、隙間S1をさらに拡げることによって、貫通孔26aを通じて目視される装飾部材28およびリング部29との距離感が増し、カバー部材26の片持ちによる支持構造も際立つ状態となって、装飾性がさらに向上する。このように隙間S1をさらに拡げた場合にも、リング状部材27による固定構造によって、カバー部材26を強固に固着することができ、剛性感のある操作性を確保することができる。
また、リング状部材27が、基部23の筒部23bに接着剤で固定されるので、基部23に対してリング状部材27を固定する際に接着剤がはみ出しても、カバー部材26を装着する前にこれを除去しておくことができる。したがって、接着剤のはみ出しを抑制して装飾性を向上させることができる。
また、リング状部材27は、基部23に対して接着剤で固着(固定)されるので、被係合部を容易に設けることができる。これにより、既存の基部23に対しても被係合部が備わる構造に容易に変更することができる。
例えば、被係合部(リング状部材27)と係合部(カバー部材26)との構成は、凹部と凸部との嵌合によるものや、圧入によるものであってもよい。
凹部と凸部との嵌合によるものは、凹状および凸状の形状により、例えば、平らな面同士による接着構造に比べて接着面積が増加するので、強固な固着を実現できる。また、接着面積が増加するので、平らな面同士による接着構造に比べて接着剤のはみ出しが抑制される。
また、圧入によるものは、例えば、基部23とカバー部材26との圧入面の少なくとも一方に、軸方向に延在する溝を形成するのがよい。このようにすることによって、接着面積が増加する構造とすることができ、強固な固着を実現できる。この場合にも、接着剤のはみ出しが抑制される。また、軸方向に延在する溝に入り込んだ接着剤は、操作つまみ部22を回動操作する周方向と直交する軸方向に延在するので、基部23にカバー部材26を保持するくさびとして好適に機能する。これにより、移動フード20(操作つまみ部22)の回動方向に対する強度が向上する。
また、移動フード20は、全体的に、あるいは部分的に金属製の部材で構成されるようにしてもよい。
10 リール固定装置
20 移動フード(フード)
21 挿入部
22 操作つまみ
23 基部
26 カバー部材
26b 雌ねじ部(係合部、分離規制部)
27 リング状部材
27b 雄ねじ部(被係合部、分離規制部)
R 魚釣用リール
R1 釣竿取付脚
Claims (4)
- 魚釣用リールの釣竿取付脚を固定可能なリール固定装置のフードであって、
前記釣竿取付脚が挿入される挿入部と、
前記挿入部に取り付けられる操作つまみと、を備え、
前記操作つまみは、
筒状の基部と、
前記基部の外周側に取り付けられる筒状のカバー部材と、
前記基部から前記カバー部材が分離するのを規制する分離規制部と、を備え、
前記分離規制部は、
前記基部の外周面に形成された被係合部と、
前記カバー部材の内周面に形成され、前記被係合部に係合する係合部と、を備えていることを特徴とするリール固定装置のフード。 - 前記被係合部に対して前記係合部が接着剤で接着されていることを特徴とする請求項1に記載のリール固定装置のフード。
- 前記基部の外周面に接着剤で固定されるリング状部材を備え、
前記被係合部は、前記リング状部材の外周面に形成される雄ねじ部であり、
前記係合部は、前記カバー部材の内周面に形成され、前記雄ねじに螺合する雌ねじ部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリール固定装置のフード。 - 前記基部の外周面に装着される装飾部材と、
前記カバー部材に形成された貫通孔と、を備え、
前記装飾部材は、前記貫通孔を通じて前記カバー部材の外部から目視可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリール固定装置のフード。
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