JP2010076502A - カップホルダ付きアームレスト - Google Patents

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仁 小澤
Takashi Inoue
隆 井上
Yoji Nishizawa
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Abstract

【課題】 カップホルダを固定する際の構造を複雑にすることなく、本体部にカップホルダをしっかり固定させることができるカップホルダ付きアームレストを提供する。
【解決手段】 形状出しや保形性が良好な成形不織布によってカップホルダ10を形成すると、本体部6の表皮2a,2bにミシンによってしっかりと縫合させることができ、しかも、プラスチックや金属などの硬質材からなるカップホルダに比べて、布地からなる表皮に対して異物感が少ない。さらに、ミシンを利用することができるので、作業性が良く、しかも、表皮2a,2bの一部としてカップホルダ10を縫い付けることができ、カップホルダ10を表皮2a,2bと一体化させることで、アームレストAの製造行程を簡素化することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、カップホルダを有するアームレストに関するものである。
従来、このような分野の技術として、特開2000−238568号公報がある。この公報に記載されたアームレストは、発泡体が表皮で覆われた本体部を有し、この本体部内には、芯材が埋設され、芯材の前側には、カップホルダ用の支持枠部が設けられている。この支持枠部には、プラスチック又は金属からなるカップホルダに設けられた鍔部が配置されると共に、鍔部に設けられた位置決めピンを差し込むための位置決め孔が形成されている。そして、このカップホルダは、発泡材の接着性を利用してアームレストの本体部に固定されている。
特開2000−238568号公報 特開2002−85191号公報
しかしながら、前述したアームレストでは、本体部にカップホルダを固定するにあたって、カップホルダに設けられた位置決めピンを利用する必要があるので、カップホルダの構造を複雑化させる。しかも、カップホルダは、プラスチック又は金属によって形成されているので、接着剤やクリップなどを利用しないと本体部にしっかりと固定させることができない場合もある。
本発明は、カップホルダを固定する際の構造を複雑にすることなく、本体部にカップホルダをしっかり固定させることができるカップホルダ付きアームレストを提供することを目的とする。
本発明は、クッション材が表皮で覆われた本体部にカップホルダが固定されたアームレストにおいて、
不織布に合成樹脂材を含浸させてなる成形不織布によって成形されたカップホルダを前記本体部の前記表皮に縫合したことを特徴とする。
このアームレストにおいては、不織布に合成樹脂材を含浸させてなる成形不織布によってカップホルダを成形しているので、本体部の表皮にミシンによってしっかりと縫合させることができ、しかも、プラスチックなどの硬質材からなるカップホルダに比べて、布地からなる表皮に対して異物感が少ない。さらに、ミシンを利用することができるので、作業性が良く、しかも、表皮の一部としてカップホルダを縫い付けることができ、カップホルダを表皮と一体化させることで、アームレストの製造行程を簡素化することができる。
また、前記カップホルダの周縁部には、前記本体部の前記表皮に縫合される鍔部が設けられていると好適である。
このような構成を採用すると、カップホルダを本体部の表皮にミシンで縫合し易くなる。
また、前記カップホルダの前記鍔部には、カップ部の周縁から外方に延びる切り込み部が設けられていると好適である。
このような構成によって、小さなカップと大きなカップをカップ部内に選択的に置くことができる。
また、前記カップホルダは、第1の開口部が設けられた下部と、第1の開口部に対応して配置される第2の開口部を有すると共に、前記第2の開口部が第1の開口部より小さく形成されている上部と、からなり、
前記下部には、カップ部の周縁から外方に延在する鍔部を有し、
前記上部は、前記鍔部上に配置される当接部と、前記第2の開口部の周縁から外方に延びて前記当接部に形成される切り込み部と、を有すると好適である。
この場合、上部と下部とをミシンにより縫合し、この状態のカップホルダの周縁を本体部の表皮に縫合することで、小さなカップと大きなカップをカップ部内に選択的に置くことができる。
また、前記カップホルダのカップ部は、上側に位置する大径の第1のカップ収容部と、前記第1のカップ収容部の底部から凹んでなる小径の第2のカップ収容部と、を有すると好適である。
このような構成を採用すると、第1のカップ収容部内に大きなカップを置くことができ、第2のカップ収容部内に小さなカップを置くことができる。
本発明によれば、カップホルダを固定する際の構造を複雑にすることなく、本体部にカップホルダをしっかり固定させることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係るカップホルダ付きアームレストの好適な実施形態について詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、アームレストAは、クッション材3が布等からなる表皮2で覆われた本体部6を有し、この本体部6内には、回動軸5を有するフレーム4が埋設されている。さらに、このアームレストAでは、カップホルダ10が縫合によってしっかりと本体部6に固定されている。
このカップホルダ10は、ペットボトルや缶など(以下、「カップ」と称す)を置くことができ、成形不織布によって形成されている。
この成形不織布は、不織布に熱硬化性の合成樹脂を含浸させたものであり、プレス成形によって様々な形状に加工することが可能であり、様々なものがあるが、例えば、ポリエステル繊維に、熱硬化性の合成樹脂をバインダとして含浸したものがある。
カップホルダ10は、左右に円筒状のカップ部Hを2個有し、各カップ部Hは、クッション材3に設けられた凹部7内に収容されている。さらに、カップホルダ10の周縁部には、本体部6の表皮2に縫合される鍔部10aが設けられ、鍔部10aは、矩形をなすと共に、上面の表皮2aの全幅に渡って延在している。
カップホルダ10において、鍔部10aの対向する2辺は、上面の表皮2aの端辺にミシンによって縫合され、鍔部10aの対向する他の2辺は、側面の表皮2bの端辺にミシンにより縫合されている。
このカップホルダ10の鍔部10aは、感触を良くするために比較的柔軟性を有しており、剛性を保って、しかもミシンの針が突き通る程度の硬さになっている。
また、カップホルダ10は、成形不織布からなるので、素材自体のもつ感触、柔軟性、弾性などの物性を残しており、必要に応じて、様々な部分に様々な硬さにすることができ、カップ部Hを硬く、鍔部10aを柔らかくすることができる。
このように、形状出しや保形性が良好な成形不織布によってカップホルダ10を形成すると、本体部6の表皮2a,2bにミシンによってしっかりと縫合させることができ、しかも、プラスチックや金属などの硬質材からなるカップホルダに比べて、布地からなる表皮に対して異物感が少ない。
さらに、ミシンを利用することができるので、作業性が良く、しかも、表皮2a,2bの一部としてカップホルダ10を縫い付けることができ、カップホルダ10を表皮2a,2bと一体化させることで、アームレストAの製造行程を簡素化することができる。よって、成形不織布は、カップホルダ10にとって最適な素材であると云える。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。
図3に示すように、カップホルダ20は、円形の底部113が設けられたカップ部H1と、カップ部H1の周縁部をなす矩形の鍔部11とを有している。さらに、鍔部11には、カップ部H1の周縁から径方向に延びる4本の略V溝状の切り込み部111が形成されている。
また、隣接する切り込み部111は、円弧面状の拡開片部110によって連結され、カップ部H1は、4枚の拡開片部110と底部113によってカップ形状を作り出している。
弾性復元力をもった成形不織布を利用することで、鍔部11、各切り込み部111及び各拡開片部110の変形を可能にしている。従って、小さなカップをカップ部H1内に入れたときには、鍔部11、各切り込み部111及び各拡開片部110は弾性変形せず、大きなカップをカップ部H1内に入れたときには、鍔部11、各切り込み部111及び各拡開片部110が押し広げられ、カップの周面に各拡開片部110が押し付けられるので、カップの脱落を防止することができる。
図4に示すように、カップホルダ30は、円形の第1の開口部126が設けられた下部12Bと、第1の開口部126に対応して配置される円形の第2の開口部125を有する上部12Aと、からなる。また、第2の開口部125の直径L1は、第1の開口部126の直径L2より小さく形成されている。
さらに、下部12Bには、カップ部H2の周縁から外方に延在する矩形の鍔部127を有している。これに対して、上部12Aは、鍔部127上に配置されると共に、鍔部127と同じ外形を有する平板状の当接部124と、第2の開口部125の周縁から外方に延びて当接部に124に形成されるスリット状の切り込み部121と、を有する。
そして、当接部124に対して、放射状に各切り込み部121を形成することで、切り込み部121間には、弾性変形可能な舌片120が形成されることになる。
この場合、上部12Aの周縁と下部12Bの周縁とをミシンにより縫合し、この状態のカップホルダ30の周縁が本体部6の表皮2a,2bに更に縫合される。そして、小さなカップをカップ部H2内に入れたときには、舌片120は弾性変形せず、大きなカップをカップ部H2内に入れたときには、舌片120が押し広げられ、カップの周面に各舌片120が押し付けられるので、カップの脱落を防止することができる。
図5に示すカップホルダ40のカップ部H4,H5は、上側に位置する大径L3の第1のカップ収容部131と、第1のカップ収容部131の底部130から凹んでなる小径L4の第2のカップ収容部132とからなる。そして、第1のカップ収容部131の底部130は、リング状に形成され、第2のカップ収容部132の底部133は円板状に形成されている。
従って、大きなカップLをカップ部H4内に入れると、カップLを、第1のカップ収容部131の底部130に装着させ、小さなカップSをカップ部H5内に入れると、カップSを、第2のカップ収容部132の底部133に装着させることができる。
なお、前述したカップ部H4の形状をカップ部H1,H2に適用させても良いことは言うまでもない。従って、各カップ部H1,H2に第1及び第2のカップ収容部131,132を適用させると、前述した小さなカップより更に小さなカップの装着性を良好にすることができる。
また、アームレストAの上面全体を、カップホルダ10,20,30,40により覆うことで、手が触れ易い部分の材質が統一され、意匠的にも良好になる。
本発明に係るカップホルダ付きアームレストの一実施形態を示す斜視図である。 図1のX−X線に沿う断面図である。 本発明に係るアームレストに適用するカップホルダの他の変形例を示す斜視図である。 本発明に係るアームレストに適用するカップホルダの更に他の変形例を示す斜視図である。 本発明に係るアームレストに適用するカップホルダの更に他の変形例を示す断面図である。
符号の説明
A…カップホルダ付きアームレスト、H,H1,H2,H3…カップ部、2a,2b…表皮、3…クッション材、6…本体部、10,20,30,40…カップホルダ、10a,11,127…鍔部、12A…上部、12B…下部、111,121…切り込み部、124…当接部、125…第2の開口部、126…第1の開口部、131…第1のカップ収容部、132…第2のカップ収容部。

Claims (5)

  1. クッション材が表皮で覆われた本体部にカップホルダが固定されたアームレストにおいて、
    不織布に合成樹脂材を含浸させてなる成形不織布によって成形されたカップホルダを前記本体部の前記表皮に縫合したことを特徴とするカップホルダ付きアームレスト。
  2. 前記カップホルダの周縁部には、前記本体部の前記表皮に縫合される鍔部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のカップホルダ付きアームレスト。
  3. 前記カップホルダの前記鍔部には、カップ部の周縁から外方に延びる切り込み部が設けられていることを特徴とする請求項2記載のカップホルダ付きアームレスト。
  4. 前記カップホルダは、第1の開口部が設けられた下部と、第1の開口部に対応して配置される第2の開口部を有すると共に、前記第2の開口部が第1の開口部より小さく形成されている上部と、からなり、
    前記下部には、カップ部の周縁から外方に延在する鍔部を有し、
    前記上部は、前記鍔部上に配置される当接部と、前記第2の開口部の周縁から外方に延びて前記当接部に形成される切り込み部と、を有することを特徴とする請求項1記載のカップホルダ付きアームレスト。
  5. 前記カップホルダのカップ部は、上側に位置する大径の第1のカップ収容部と、前記第1のカップ収容部の底部から凹んでなる小径の第2のカップ収容部と、を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のカップホルダ付きアームレスト。
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