JP2018067654A - 半導体集積回路及びそれを備えた半導体装置 - Google Patents

半導体集積回路及びそれを備えた半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】静電気放電の発生によるトランジスタの破壊を防ぐことが可能な半導体集積回路を提供すること。【解決手段】一実施の形態によれば、半導体集積回路1は、電源電圧ラインVDD1と基準電圧ラインVSS1との間に設けられた回路ブロック11と、電源電圧ラインVDD2と基準電圧ラインVSS2との間に設けられた回路ブロック12と、電源電圧ラインVDD1と基準電圧ラインVSS2との間に設けられ、第1時定数を用いてESD電圧が印加されたことを検出した場合に導通するクランプ部18と、第1時定数よりも小さな第2時定数を用いてESD電圧が印加されたことを検出した場合に、トリガ信号をアクティブにするトリガ回路16と、回路ブロック11,12間の信号線と、電源電圧ラインVDD1及び基準電圧ラインVSS2の何れかと、の間に設けられ、トリガ信号がアクティブの場合にオンするトランジスタTr1と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路及びそれを備えた半導体装置に関し、例えば静電気放電の発生によるトランジスタの破壊を防ぐのに適した半導体集積回路及びそれを備えた半導体装置に関する。
半導体装置には、静電破壊を防ぐためのESD(Electro Static Discharge)保護回路が設けられている。ESDの放電モデルには、人体モデル(HBM;Human Body Model)、マシンモデル(MM;Machine Model)、デバイス帯電モデル(CDM;Charged Device Model)等がある。HBMは、人体に帯電した電荷が半導体装置に放電されることにより発生する静電気放電のモデルである。MMは、人体よりも大容量かつ低抵抗の金属製機器に帯電した電荷が半導体装置に放電されることにより発生する静電気放電のモデルである。CDMとは、半導体装置のパッケージ等に帯電した電荷が外部端子を通して放電されることにより発生する静電気放電のモデルのことである。
ここで、近年では、プロセスの微細化により、MOSトランジスタのゲート耐圧が低下している。そのため、CDMの静電気放電が発生した場合、異なる電源によって駆動される回路間において送信された信号を受けるMOSトランジスタのゲートに高電圧が印加される可能性がある。その場合、当該MOSトランジスタのゲートが破壊されてしまうという問題があった。
このような問題に対する解決策が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された半導体装置は、第1電源電圧及び第1基準電圧によって動作する第1回路ブロックと、第2電源電圧及び第2基準電圧によって動作する第2回路ブロックと、第1電源電圧と第2基準電圧との間をクランプする第1クランプ回路と、第2電源電圧と第1基準電圧との間をクランプする第2クランプ回路と、第1基準電圧と第2基準電圧との間をクランプする第3クランプ回路と、を備える。それにより、この半導体装置は、複数の電源系の間で生じる静電破壊のうち、特にCDMの静電気放電による破壊を防ぐことができる。
特開2006−100606号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、プロセスの微細化によってMOSトランジスタのゲート耐圧がさらに低下した場合には、第1〜第3クランプ回路のサイズを大きくして性能を向上させることにより、異なる電源によって駆動される回路ブロック間において送信された信号を受けるMOSトランジスタのゲート電圧を低減させる必要があった。そのため、特許文献1の構成では、回路規模が増大してしまうという問題があった。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、半導体装置は、第1電源電圧ラインと第1基準電圧ラインとの間に設けられた第1回路ブロックと、第2電源電圧ラインと第2基準電圧ラインとの間に設けられた第2回路ブロックと、前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、第1時定数を用いて前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ライン間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に導通するクランプ部と、前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、前記第1時定数よりも小さな第2時定数を用いて前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ライン間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に、トリガ信号をアクティブにするトリガ回路と、前記第1及び前記第2回路ブロック間の信号線と、前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ラインの何れかと、の間に設けられ、前記トリガ信号がアクティブの場合にオンするスイッチと、を備える。
他の実施の形態によれば、半導体装置は、第1電源電圧ラインに供給される第1電源電圧から所定の内部電圧を生成するレギュレータと、前記内部電圧が供給される内部電圧ラインと、第1基準電圧ラインと、の間に設けられた第1回路ブロックと、第2電源電圧ラインと第2基準電圧ラインとの間に設けられた第2回路ブロックと、前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、第1時定数を用いて前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ライン間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に導通するクランプ部と、前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、前記第1時定数よりも小さな第2時定数を用いて前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ライン間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に、トリガ信号をアクティブにするトリガ回路と、前記内部電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、前記トリガ信号がアクティブの場合にオンするスイッチと、を備える。
前記一実施の形態によれば、回路規模を増大させることなく、静電気放電の発生によるトランジスタの破壊を防ぐことが可能な半導体集積回路及びそれを備えた半導体装置を提供することができる。
実施の形態1にかかる半導体集積回路の構成例を示すブロック図である。 図1に示す半導体集積回路を搭載した半導体装置のレイアウト構成の一例を示す図である。 図2に示す半導体装置のレイアウト構成のうち、アナログIP領域の周辺を拡大した図である。 セカンダリクランプ回路を採用する前の半導体集積回路によるESD保護動作を説明するための図である。 セカンダリクランプ回路を採用した図1に示す半導体集積回路によるESD保護動作を説明するための図である。 図1に示すクランプ回路13の具体的な構成例を示す図である。 図1に示すクランプ回路14の具体的な構成例を示す図である。 図1に示すトリガ回路の第1の具体的な構成例を示す図である。 図1に示すトリガ回路の第2の具体的な構成例を示す図である。 図1に示す半導体集積回路の変形例を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる半導体集積回路の構成例を示すブロック図である。 図11に示す半導体集積回路の変形例を示すブロック図である。 実施の形態3にかかる半導体集積回路の構成例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として実施の形態の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1にかかる半導体集積回路1の構成例を示すブロック図である。本実施の形態にかかる半導体集積回路1は、小規模のセカンダリクランプ回路を用いるだけで、CDMの静電気放電が発生した場合でも、異なる電源により駆動される回路ブロック間において送信された信号を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。以下、具体的に説明する。
図1に示すように、半導体集積回路1は、回路ブロック11と、回路ブロック12と、クランプ回路13と、クランプ回路14と、クランプ回路15と、トリガ回路16と、トランジスタTr1と、を備える。クランプ回路13,14によりクランプ部18が構成されている。また、プライマリなクランプ回路13〜15に対して、トリガ回路16及びトランジスタTr1によりセカンダリクランプ回路17が構成されている。
例えば、半導体集積回路1は、半導体チップ上に分離して形成されたコアロジック領域及びアナログIP(Intellectual Property)領域のうち、小規模なアナログIP領域に設けられている。以下、図2及び図3を参照しつつ、半導体集積回路1が搭載された半導体装置のレイアウト構成の一例について説明する。
(レイアウト構成例)
図2は、半導体集積回路1を搭載した半導体装置のレイアウト構成の一例を示す図である。
図2を参照すると、半導体装置の半導体チップCHP1上には、内部回路領域と、それらの周辺を囲むように設けられたI/O領域A3と、が設けられている。内部回路領域は、大規模回路領域であるコアロジック領域A1と、小規模回路領域であるアナログIP領域A2と、によって構成されている。
I/O領域A3には、信号の受け渡しが行われる複数のI/Oセルと、アナログIPを駆動するための専用の電源電圧VDD1及び基準電圧VSS1が供給される専用電源電圧セル及び専用基準電圧セルと、アナログIP及びコアロジックを駆動するための共通の電源電圧VDD2及び基準電圧VSS2が供給される複数の共通電源電圧セル及び共通基準電圧セルと、が配置されている。
図3は、図2に示す半導体装置のレイアウト構成のうち、アナログIP領域A2の周辺を拡大した図である。
図3に示すように、アナログIP領域A2には、半導体集積回路1が搭載されている。なお、図3の例では、半導体集積回路1の構成要素のうち、クランプ回路13が専用電源電圧セル内に設けられ、クランプ回路15が共通電源電圧セル内に設けられている。しかしながら、クランプ回路13,15は、アナログIP領域A2内に設けられてもよい。アナログIP領域A2内には、セカンダリクランプ回路17が異電源渡り信号線S1近傍に設けられている。
また、アナログIP専用の電源電圧VDD1及び基準電圧VSS1は、外部から専用電源電圧セル及び専用基準電圧セルを介して直接アナログIP領域A2に供給されている。それに対し、共通の電源電圧VDD2及び基準電圧VSS2は、コアロジック領域A1を経由してアナログIP領域A2に供給されている。
図1に戻り、説明を続ける。
回路ブロック11は、アナログIP専用の電源電圧VDD1及び基準電圧VSS1によって駆動される。回路ブロック12は、コアロジックと共通の電源電圧VDD2及び基準電圧VSS2によって駆動される。ここで、異なる電源によって駆動される回路ブロック11,12間では、信号の送受信が行われている。図1の例では、回路ブロック11が送信した信号S1を回路ブロック12が受信している。以下では、信号S1が伝送される信号線を異電源渡り信号線S1と称す。
また、以下では、電源電圧VDD1,VDD2が供給されるラインをそれぞれ電源電圧ラインVDD1,VDD2と称し、基準電圧VSS1,VSS2が供給されるラインをそれぞれ基準電圧ラインVSS1,VSS2と称す。
クランプ回路13は、電源電圧ラインVDD1と基準電圧ラインVSS1との間に設けられ、電源電圧ラインVDD1及び基準電圧ラインVSS1間にESD電圧(静電気放電に起因したサージ電圧)が印加されたことを検出した場合に導通する。
ここで、クランプ回路13は、数百ナノ秒〜数マイクロ秒程度の比較的大きな時定数(第1時定数)のRC回路を用いることにより、数百ピコ秒単位の急峻な電流の立ち上がりを示すCDMの静電気放電のみならず、数ナノ秒単位の緩やかな電流の立ち上がりを示すHBM,MM等の静電気放電の発生も検出してクランプする。それにより、クランプ回路13は、回路ブロック11の静電破壊を防ぐことができる。
クランプ回路15は、電源電圧ラインVDD2と基準電圧ラインVSS2との間に設けられ、電源電圧ラインVDD2及び基準電圧ラインVSS2間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に導通する。
ここで、クランプ回路15は、数百ナノ秒〜数マイクロ秒程度の比較的大きな時定数(第1時定数)のRC回路を用いることにより、数百ピコ秒単位の急峻な電流の立ち上がりを示すCDMの静電気放電のみならず、数ナノ秒単位の緩やかな電流の立ち上がりを示すHBM,MM等の静電気放電の発生も検出してクランプする。それにより、クランプ回路15は、回路ブロック12の静電破壊を防ぐことができる。
クランプ回路14は、基準電圧ラインVSS1と基準電圧ラインVSS2との間に設けられ、基準電圧ラインVSS1,VSS2間の電位差が所定値以上の場合にクランプする。ここで、所定値とは、例えばダイオードの順方向降下電圧(約0.7V)である。それにより、例えば、静電気放電の発生により電源電圧ラインVDD1及び基準電圧ラインVSS2間に大きな電位差が生じた場合でも、クランプ回路13,14が作動することにより、回路ブロック11から送信された信号を受ける回路ブロック12内のトランジスタ(以下、異電源渡り信号を受けるトランジスタ、とも称す)のゲート電圧は低減される。それにより、異電源渡り信号を受けるトランジスタのゲート破壊は防止される。
以下、本実施の形態では、CDMの静電気放電が発生した場合、電源電圧ラインVDD1から基準電圧VSS2にかけて大電流が流れる場合を例にして説明する。なお、このような現象は、CDMマイナス印加試験を行うことによって実現可能である。CDMマイナス印加試験とは、半導体集積回路1を搭載した半導体装置と、CDMテスタと、の間に形成された寄生容量(パッケージ容量)にマイナスの電荷を蓄積させたうえで、試験端子(電源電圧VDD1の端子)にグランドレベルのプローブを接触させ、そのときにプローブに流れる放電電流をモニタする試験のことである。ここで、半導体装置に形成された寄生容量の大部分は大規模回路領域側に形成されている。そのため、大規模回路領域と共用される基準電圧ラインVSS2には、マイナスの高電圧が印加された状態となっている。したがって、電源電圧ラインVDD1にグランドレベルのプローブを接触させた場合、電源電圧ラインVDD1から基準電圧ラインVSS2にかけて大電流が流れることになる。
近年では、プロセスの微細化に伴って、異電源渡り信号を受けるトランジスタのゲート耐圧が低下している。そのため、CDMの静電気放電の発生によって電源電圧ラインVDD1及び基準電圧ラインVSS2間に高電圧のESD電圧が印加されると、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲートが破壊されてしまう可能性がある。この問題を解決するために、単にクランプ回路13〜15の性能を向上させただけでは、クランプ回路13〜15のサイズが大きくなってしまい、半導体集積回路1の回路規模が増大してしまう。そこで、半導体集積回路1では、トリガ回路16及びトランジスタTr1からなる小規模のセカンダリクランプ回路17を用いることにより、回路規模を増大させることなくCDMの静電気放電によるトランジスタのゲート破壊を防いでいる。
トリガ回路16は、電源電圧ラインVDD1と基準電圧ラインVSS2との間に設けられ、クランプ回路13の時定数(第1時定数)よりも小さな時定数(第2時定数)を用いてVDD1,VSS2間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に、トリガ信号Strgをアクティブ(例えば、Hレベル)にする。
トランジスタTr1は、異電源渡り信号線S1と基準電圧ラインVSS2との間に設けられ、トリガ信号Strgに応じてオンオフする。例えば、トランジスタTr1は、トリガ信号Strgがインアクティブの場合にオフし、トリガ信号Strgがアクティブの場合にオンする。本実施の形態では、トランジスタTr1がNチャネルMOSトランジスタである場合を例に説明するが、これに限られずPチャネルMOSトランジスタであってもよい。
既に説明したように、クランプ回路13,15は、急峻な電流の立ち上がりを示すCDMの静電気放電が発生した場合だけでなく、緩やかな電流の立ち上がりを示すHBM,MMの静電気放電が発生した場合にも、クランプを行う必要がある。そのため、クランプ回路13,15の時定数は数百ナノ秒〜数マイクロ秒程度の比較的大きな値となるように調整されている。
それに対し、セカンダリクランプ回路17は、急峻な電流の立ち上がりを示すCDMの静電気放電が発生した場合にのみクランプを行う必要があり、緩やかな電流の立ち上がりを示すHBM,MMの静電気放電が発生した場合にはクランプを行わない。そのため、トリガ回路16の時定数は、クランプ回路13の時定数よりも小さな値(数十ナノ秒程度)となるように調整されている。
それにより、例えば、CDMの静電気放電の発生によって電源電圧ラインVDD1及び基準電圧ラインVSS2間の電位差が急激に上昇した場合には、トランジスタTr1がオンすることによって、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲートに印加される電圧は、分圧され、低減される。その結果、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。
他方、HBM,MMの静電気放電の発生によって電源電圧ラインVDD1及び基準電圧VSS2間の電位差が緩やかに上昇した場合には、トランジスタTr1はオフに維持されるが、クランプ回路13〜15のクランプ動作により、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート電圧は十分に低減される。その結果、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。また、このとき、トランジスタTr1がオフに維持されるため、大きな熱量を持つHBM,MMの静電気放電によるトランジスタTr1自体の過電流破壊を防ぐことができる。
なお、トリガ回路16の時定数は、急峻に電流が立ち上がるCDMの静電気放電を検出できる程度に小さな値に設定されていればよい。例えば、クランプ回路13での時定数が数百ナノ秒〜数マイクロ秒に設定されるのに対し、トリガ回路16の時定数は数十ナノ秒に設定される。そのため、トリガ回路16に設けられる抵抗素子及び容量素子の小型化が可能である。例えば、抵抗素子には、数kΩ〜数十kΩのものが用いられ、容量素子には、数ピコF程度のものが用いられる。
また、トランジスタTr1は、CDMの静電気放電が発生した場合にのみオンするため、CDMの静電気放電により発生する小さな熱量に耐えうる程度に小さな耐圧を有していればよい。そのため、トランジスタTr1の小型化が可能である。例えば、トランジスタTr1には、数um〜十数umのゲート幅のものが用いられる。
つまり、半導体集積回路1は、トリガ回路16及びトランジスタTr1からなる小規模のセカンダリクランプ回路17を用いることにより、CDMの静電気放電が発生した場合でも、異電源渡り信号を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。
(CDMの静電気放電が発生した場合におけるESD保護動作の詳細)
続いて、CDMの静電気放電が発生した場合における半導体集積回路1によるESD保護動作について、さらに詳細に説明する。
まず、セカンダリクランプ回路17を採用する前の半導体集積回路によるESD保護動作について説明する。図4は、セカンダリクランプ回路17を採用する前の半導体集積回路によるESD保護動作を説明するための図である。
図4に示すように、セカンダリクランプ回路17が設けられていない構成では、CDMの静電気放電が発生した場合、ESD電流Iが電源電圧ラインVDD1からクランプ部18を経由して基準電圧ラインVSS2にかけて流れる。ここで、クランプ部18のインピーダンスをRcとすると、VDD1,VSS2間の電位差(ESD電圧)Vcdmは、I×Rcとなる。この高電圧のESD電圧Vcdmは、回路ブロック11から送信された信号S1を受ける回路ブロック12内のトランジスタのゲートにそのまま印加されることになるため、当該トランジスタのゲートが破壊される可能性がある。
次に、セカンダリクランプ回路17を採用した半導体集積回路1によるESD保護動作について説明する。図5は、セカンダリクランプ回路17を採用した半導体集積回路1によるESD保護動作を説明するための図である。
図5に示すように、セカンダリクランプ回路17が設けられた構成では、CDMの静電気放電が発生した場合、ESD電流Iが2つの電流経路に分散されて流れる。具体的には、ESD電流Iのうちの電流I1は、電源電圧ラインVDD1からクランプ部18を経由して基準電圧ラインVSS2にかけて流れ、残りの電流I2は、電源電圧ラインVDD1から異電源渡り信号線S1及びトランジスタTr1を経由して基準電圧ラインVSS2にかけて流れる。
ここで、クランプ部18を経由する電流経路のインピーダンスRcは、例えば1Ω以下と低いのに対し、異電源渡り信号線S1を経由する電流経路のインピーダンスRparaは、異電源渡り信号線S1の配線抵抗等が含まれるため、例えば数百Ω程度と高い。そのため、ESD電流Iの大部分は、クランプ部18を経由する電流経路を流れる。したがって、VDD1,VSS2間の電位差(ESD電圧)Vcdmは、I1×Rc≒I×Rcとなる。そして、異電源渡り信号を受けるトランジスタのゲート電圧Vgは、ESD電圧VcdmよりもインピーダンスRparaでの電圧降下分だけ低い値を示すことになる。具体的には、ゲート電圧Vg=I×Rc−I2×Rparaとなる。
上述のように、セカンダリクランプ回路17を備えない構成では、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート電圧VgがI×Rcであるのに対し、セカンダリクランプ回路17を備えた構成では、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート電圧VgはそれよりI2×Rpara分だけ低くなる。それにより、半導体集積回路1は、CDMの静電気放電が発生した場合でも、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。
このように、本実施の形態にかかる半導体集積回路1は、小規模のセカンダリクランプ回路17を用いるだけで、CDMの静電気放電が発生した場合でも、異なる電源により駆動される回路ブロック間において送信された信号を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。
なお、半導体集積回路1に設けられた各ブロックの具体的な構成は、上述した機能を有するものであれば、特に限定されるものではない。以下、各ブロックの具体的な構成例について、簡単に説明する。
(各ブロックの具体的な構成例)
以下では、クランプ回路13〜15及びトリガ回路16の具体的な構成例について説明する。
(クランプ回路13の構成例)
図6は、クランプ回路13の具体的な構成例を示す図である。
図6に示すように、クランプ回路13は、抵抗素子R1と、容量素子C1と、トランジスタMP1,MN1,MN2と、ダイオードD1と、を有する。図6では、トランジスタMP1がPチャネルMOSトランジスタであって、トランジスタMN1,MN2がNチャネルMOSトランジスタである場合を例に説明する。
なお、クランプ回路13の高電位側電源端子NH1は、電源電圧ラインVDD1に接続され、クランプ回路13の低電位側電源端子NL1は、基準電圧ラインVSS1に接続されている。
抵抗素子R1及び容量素子C1は、高電位側電源端子NH1と低電位側電源端子NL1との間に直列に設けられている。ここで、抵抗素子R1及び容量素子C1は、クランプ回路13のRC回路を構成している。
トランジスタMP1では、ソースが高電位側電源端子NH1に接続され、ドレインがノードN2に接続され、ゲートが抵抗素子R1及び容量素子C1間のノードN1に接続されている。トランジスタMN1では、ソースが低電位側電源端子NL1に接続され、ドレインがノードN2に接続され、ゲートがノードN1に接続されている。ここで、トランジスタMP1,MN1は、インバータを構成し、ノードN1の電位を論理反転させたノードN2の電位を出力する。
トランジスタMN2では、ソースが低電位側電源端子NL1に接続され、ドレインが高電位側電源端子NH1に接続され、ゲート及びバックゲートがノードN2に接続されている。ダイオードD1では、アノードが低電位側電源端子NL1に接続され、カソードが高電位側電源端子NH1に接続されている。
ここで、クランプ回路13は、数百ピコ秒単位の急峻な電流の立ち上がりを示すCDMの静電気放電のみならず、数ナノ秒単位の緩やかな電流の立ち上がりを示すHBM,MM等の静電気放電の発生も検出してクランプする必要がある。そのため、クランプ回路13には、数百ナノ秒〜数マイクロ秒程度の比較的大きな時定数(第1時定数)のRC回路が用いられている。つまり、クランプ回路13には、大きな抵抗値の抵抗素子R1、及び、大きな容量値の容量素子C1が用いられている。
例えば、静電気放電の発生により、低電位側電源端子NL1の電位と比較して高電位側電源端子NH1の電位が上昇した場合、抵抗素子R1及び容量素子C1により決定される時定数に応じて徐々にノードN1の電位が上昇する。ノードN1の電位がトランジスタMP1,MN1からなるインバータの閾値電圧未満の場合、ノードN2からHレベルの信号が出力されるため、トランジスタMN2はオンする。それにより、高電位側電源端子NH1に印加された静電気放電電流は、クランプ回路13を介して、低電位側電源端子NL1に流れる。つまり、電源電圧ラインVDD1及び基準電圧ラインVSS1間における高電圧のESD電圧がクランプされる。それにより、クランプ回路13は、回路ブロック11に設けられた各トランジスタの耐圧破壊を防ぐことができる。
なお、静電気放電の発生により、低電位側電源端子NL1の電位と比較して高電位側電源端子NH1の電位が低下した場合には、低電位側電源端子NL1から、ダイオードD1を介して、高電位側電源端子NH1に電流が流れる。それにより、クランプ回路13は、回路ブロック11に設けられた各トランジスタの耐圧破壊を防ぐことができる。
なお、クランプ回路13は、図6に示す構成に限られず、同等の機能を有する他の構成に適宜変更可能である。
(クランプ回路15の構成例)
クランプ回路15の構成については、クランプ回路13と同様の構成であるため、その説明を省略する。ただし、クランプ回路15の高電位側電源端子NH1は電源電圧ラインVDD2に接続され、クランプ回路15の低電位側電源端子NL1は基準電圧ラインVSS2に接続されている。
(クランプ回路14の構成例)
図7は、クランプ回路14の具体的な構成例を示す図である。
図7に示すように、クランプ回路14は、互いに逆向きに並列接続されたダイオードD21,D22を有する。より具体的には、ダイオードD21のアノード及びダイオードD22のカソードがノードN3に接続され、ダイオードD21のカソード及びダイオードD22のアノードがノードN4に接続されている。ダイオードD21,D22の間の対向長は、数十μm〜百数十μm程度である。
なお、クランプ回路14のノードN3は、基準電圧ラインVSS1に接続され、クランプ回路14のノードN4は、基準電圧ラインVSS2に接続されている。
クランプ回路14は、基準電圧ラインVSS1,VSS2間にダイオードD21,D22の順方向降下電圧Vf(約0.7V)以上の電位差が発生した場合に、順方向降下電圧Vf以下にクランプする。また、クランプ回路14は、基準電圧ラインVSS1,VSS2間の電位差がダイオードD21,D22の順方向降下電圧Vf未満の場合にはクランプしない。それにより、基準電圧ラインVSS1,VSS2の一方に発生したノイズが他方に伝搬することを防ぐことができる。
なお、クランプ回路14は、図7に示す構成に限られず、同等の機能を有する他の構成に適宜変更可能である。
(トリガ回路16の第1の具体的な構成例)
図8は、トリガ回路16の第1の具体的な構成例をトリガ回路16aとして示す図である。
図8に示すように、トリガ回路16aは、容量素子C2と、抵抗素子R2と、を有する。容量素子C2及び抵抗素子R2は、高電位側電源端子NH2と低電位側電源端子NL2との間に直列に設けられている。容量素子C2と抵抗素子R2との間のノードN5の電位がトリガ信号Strgとして出力される。
なお、トリガ回路16aの高電位側電源端子NH2は、電源電圧ラインVDD1に接続され、トリガ回路16aの低電位側電源端子NL2は、基準電圧ラインVSS2に接続されている。
ここで、トリガ回路16は、急峻な電流の立ち上がりを示すCDMの静電気放電が発生した場合にのみクランプを行う必要があり、緩やかな電流の立ち上がりを示すHBM,MMの静電気放電が発生した場合にはクランプを行わない。そのため、トリガ回路16は、クランプ回路13の時定数よりも小さな値(数十ナノ秒程度)の時定数となるように、小さな抵抗値の抵抗素子R2、及び、小さな容量値の容量素子C2が用いられている。例えば、抵抗素子R2には、数kΩ〜数十kΩのものが用いられ、容量素子C2には、数ピコF程度のものが用いられる。
静電気放電が発生した場合、電源電圧ラインVDD1の電位の立ち上がりによって、高電位側電源端子NH2から低電位側電源端子NL2にかけて変位電流iが流れる。ここで、トリガ信号Strgの電位(ノードN5の電位)は、変位電流iと抵抗素子R2の抵抗値との積(抵抗素子R2での降下電圧)によって表される。また、変位電流iは、容量素子C2の容量値と、VDD1,VSS2間の電圧の立ち上がり速度dV/dtと、の積によって表される。
例えば、急峻な電流の立ち上がりを示すCDMの静電気放電が発生した場合、電圧変化速度dV/dtの値が大きくなるため、容量値C2が小さくても変位電流iは大きくなる。そのため、トリガ信号Strgは、トランジスタTr1をオンするのに十分な電位まで上昇することができる。つまり、CDMの静電気放電が発生した場合には、セカンダリクランプ回路によるクランプ動作が行われる。それに対し、緩やかな電流の立ち上がりを示すHBM,HHの静電気放電が発生した場合、電圧変化速度dV/dtの値が小さくなるため、変位電流iは小さくなる。そのため、トリガ信号Strgは、トランジスタTr1をオンするのに十分な電位まで上昇しない。つまり、HBM,MMの静電気放電が発生した場合には、セカンダリクランプ回路によるクランプ動作は行われない。
(トリガ回路16の第2の具体的な構成例)
図9は、トリガ回路16の第2の具体的な構成例をトリガ回路16bとして示す図である。
図9に示すように、トリガ回路16bは、抵抗素子R3と、容量素子C3と、トランジスタMP3,MN3と、を有する。なお、図9では、トランジスタMP3がPチャネルMOSトランジスタ、トランジスタMN3がNチャネルMOSトランジスタである場合を例に説明する。
なお、トリガ回路16bの高電位側電源端子NH2は、電源電圧ラインVDD1に接続され、トリガ回路16bの低電位側電源端子NL2は、基準電圧ラインVSS2に接続されている。
抵抗素子R3及び容量素子C3は、高電位側電源端子NH2と低電位側電源端子NL2との間に直列に設けられている。トランジスタMP3では、ソースが高電位側電源端子NH2に接続され、ドレインがノードN7に接続され、ゲートが抵抗素子R3及び容量素子C3間のノードN6に接続されている。トランジスタMN3では、ソースが低電位側電源端子NL2に接続され、ドレインがノードN7に接続され、ゲートがノードN6に接続されている。ここで、トランジスタMP3,MN3は、インバータを構成し、ノードN6の電位を論理反転させたノードN7の電位をトリガ信号Strgとして出力する。
なお、トリガ回路16は、図8,図9に示す構成に限られず、同等の機能を有する他の構成に適宜変更可能である。
(半導体集積回路1の変形例)
以下では、半導体集積回路1の変形例について、図10を用いて説明する。図10は、半導体集積回路1の変形例を半導体集積回路1aとして示すブロック図である。半導体集積回路1aは、半導体集積回路1と比較して、クランプ回路20,21をさらに備える。
クランプ回路20は、クランプ回路13と同様の回路構成を有し、電源電圧ラインVDD1と基準電圧ラインVSS2との間に設けられている。クランプ回路21は、クランプ回路13と同様の回路構成を有し、電源電圧ラインVDD2と基準電圧ラインVSS1との間に設けられている。
半導体集積回路1aのその他の構成については、半導体集積回路1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
半導体集積回路1aは、クランプ回路20,21を備えることにより、CDMの静電気放電が発生した場合に異電源渡り信号線S1を経由して流れる電流の割合をさらに小さくすることができる。それにより、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート電圧はさらに低くなる。つまり、半導体集積回路1aは、プロセス微細化がさらに進んでトランジスタのゲート耐圧がさらに低くなった場合でも、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。
<実施の形態2>
図11は、実施の形態2にかかる半導体集積回路2の構成例を示すブロック図である。半導体集積回路1は、異電源渡り信号S1を受ける回路ブロック12内のトランジスタをESD破壊から保護する構成を有していた。それに対し、半導体集積回路2は、異電源渡り信号S2を受ける回路ブロック11内のトランジスタをESD破壊から保護する構成を有している。以下、具体的に説明する。
半導体集積回路2は、半導体集積回路1と比較して、セカンダリクランプ回路17に代えてセカンダリクランプ回路27を備える。セカンダリクランプ回路27は、トランジスタTr2と、トリガ回路16と、を有する。トランジスタTr2は、異電源渡り信号線S2と電源電圧ラインVDD1との間に設けられ、トリガ回路16からのトリガ信号Strgに応じてオンオフする。本実施の形態では、トランジスタTr2がNチャネルMOSトランジスタである場合を例に説明するが、これに限られず、PチャネルMOSトランジスタであってもよい。
半導体集積回路2のその他の構成については、半導体集積回路1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
ここで、CDMの静電気放電が発生した場合、異電源渡り信号S2を受ける回路ブロック11内のトランジスタのゲート電圧Vgは、ESD電圧Vcdmよりも異電源渡り信号線S2の配線抵抗等での電圧降下分だけ低くなる。それにより、半導体集積回路2は、CDMの静電気放電が発生した場合でも、異電源渡り信号S2を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。
(半導体集積回路2の変形例)
図12は、半導体集積回路2の変形例を半導体集積回路2aとして示すブロック図である。半導体集積回路2aは、半導体集積回路2と半導体集積回路1とを組み合わせたものである。以下、具体的に説明する。
半導体集積回路2aは、半導体集積回路2と比較して、セカンダリクランプ回路27に代えてセカンダリクランプ回路27aを備える。セカンダリクランプ回路27aは、トランジスタTr1,Tr2と、トリガ回路16と、を有する。トランジスタTr1は、異電源渡り信号線S1と基準電圧ラインVSS2との間に設けられ、トリガ信号Strgに応じてオンオフする。トランジスタTr2は、異電源渡り信号線S2と電源電圧ラインVDD1との間に設けられ、トリガ信号Strgに応じてオンオフする。
半導体集積回路2aのその他の構成については、半導体集積回路2の場合と同様であるため、その説明を省略する。
半導体集積回路2aは、半導体集積回路1,2等と同様に、CDMの静電気放電が発生した場合でも、異電源渡り信号S1,S2のそれぞれを受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。
<実施の形態3>
図13は、実施の形態3にかかる半導体集積回路3の構成例を示すブロック図である。半導体集積回路3は、半導体集積回路1と比較して、レギュレータ19をさらに備える。また、セカンダリクランプ回路17に代えてセカンダリクランプ回路37を備える。
レギュレータ19は、電源電圧VDD1から安定した所定の内部電圧VINTを生成する。以下、内部電圧VINTが供給されるラインを内部電圧ラインVINTと称す。ここで、回路ブロック11は、内部電圧ラインVINTと基準電圧ラインVSS1との間に設けられている。つまり、回路ブロック11は、内部電圧VINT及び基準電圧VSS1によって駆動される。
セカンダリクランプ回路37は、トランジスタTr1と、トリガ回路16と、を有する。トリガ回路16は、電源電圧ラインVDD1と基準電圧ラインVSS1との間に設けられ、第2時定数を用いてVDD1,VSS2間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に、トリガ信号Strgをアクティブ(例えば、Hレベル)にする。トランジスタTr1は、内部電圧ラインVINTと基準電圧ラインVSS2との間に設けられ、トリガ信号Strgに応じてオンオフする。
なお、回路ブロック11から回路ブロック12に向けて異電源渡り信号S1が送信され、回路ブロック12から回路ブロック11に向けて異電源渡り信号S2が送信されている。
ここで、CDMの静電気放電が発生した場合、異電源渡り信号S1を受ける回路ブロック12内のトランジスタのゲート電圧、及び、異電源渡り信号S2を受ける回路ブロック11内のトランジスタのゲート電圧は、何れもESD電圧Vcdmよりレギュレータ19での電圧降下分だけ低くなる。それにより、半導体集積回路3は、CDMの静電気放電が発生した場合でも、異電源渡り信号S1,S2のそれぞれを受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。
半導体集積回路3は、複数の異電源渡り信号が存在する場合でも、複数の異電源渡り信号線のそれぞれに複数のトランジスタTr1又はTr2を設ける必要がなく、内部電圧ラインVINTと基準電圧ラインVSS2との間にトランジスタTr1を一つ設けるだけでよいため、回路構成をシンプルにすることができるとともに、回路規模の増大を抑制することができる。
なお、半導体集積回路3の構成に対し、図10に示すクランプ回路20,21が追加されてもよい。それにより、CDMの静電気放電が発生した場合に異電源渡り信号線S1を経由して流れる電流の割合はさらに小さくなる。それにより、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート電圧はさらに低くなる。つまり、半導体集積回路3は、プロセス微細化がさらに進んでトランジスタのゲート耐圧がさらに低くなった場合でも、異電源渡り信号S1を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。
以上のように、上記実施の形態1〜3に係る半導体集積回路及びそれを備えた半導体装置は、小規模のセカンダリクランプ回路を用いるだけで、CDMの静電気放電が発生した場合でも、異なる電源により駆動される回路ブロック間において送信された信号を受けるトランジスタのゲート破壊を防ぐことができる。ここで、セカンダリクランプ回路では、トリガ回路が、急峻に電流が立ち上がるCDMの静電気放電を検出できる程度に小さな値の時定数を有していればよく、かつ、トランジスタTr1(Tr2)が、CDMの静電気放電により発生する小さな熱量に耐えうる程度に小さな耐圧を有していればよい。そのため、セカンダリクランプ回路は、小規模のトリガ回路及びトランジスタTr1(Tr2)により構成されることができる。したがって、セカンダリクランプ回路の追加による半導体集積回路の回路規模増大への影響はほとんどない。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、上記の実施の形態に係る半導体装置では、半導体基板、半導体層、拡散層(拡散領域)などの導電型(p型もしくはn型)を反転させた構成としてもよい。そのため、n型、及びp型の一方の導電型を第1の導電型とし、他方の導電型を第2の導電型とした場合、第1の導電型をp型、第2の導電型をn型とすることもできるし、反対に第1の導電型をn型、第2の導電型をp型とすることもできる。
1 半導体集積回路
1a 半導体集積回路
2 半導体集積回路
2a 半導体集積回路
3 半導体集積回路
11 回路ブロック
12 回路ブロック
13 クランプ回路
14 クランプ回路
15 クランプ回路
16 トリガ回路
16a トリガ回路
16b トリガ回路
17 セカンダリクランプ回路
18 クランプ部
19 レギュレータ
20 クランプ回路
21 クランプ回路
27 セカンダリクランプ回路
27a セカンダリクランプ回路
37 セカンダリクランプ回路
A1 コアロジック領域
A2 アナログIP領域
A3 IO領域
C1〜C3 容量素子
CHP1 チップ
D1 ダイオード
D21,D22 ダイオード
MP1,MP3 トランジスタ
MP3 トランジスタ
MN1〜MN3 トランジスタ
PKG1 パッケージ
R1〜R3 抵抗素子
S1,S2 異電源渡り信号線
Tr1,Tr2 トランジスタ

Claims (13)

  1. 第1電源電圧ラインと第1基準電圧ラインとの間に設けられた第1回路ブロックと、
    第2電源電圧ラインと第2基準電圧ラインとの間に設けられた第2回路ブロックと、
    前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、第1時定数を用いて前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ライン間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に導通するクランプ部と、
    前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、前記第1時定数よりも小さな第2時定数を用いて前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ライン間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に、トリガ信号をアクティブにするトリガ回路と、
    前記第1及び前記第2回路ブロック間の信号線と、前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ラインの何れかと、の間に設けられ、前記トリガ信号がアクティブの場合にオンするスイッチと、
    を備えた、半導体集積回路。
  2. 前記スイッチは、MOSトランジスタである、
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  3. 前記クランプ部は、
    前記第1電源電圧ラインと前記第1基準電圧ラインとの間に設けられた第1クランプ回路と、
    前記第1基準電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられた第2クランプ回路と、
    を有する、請求項1に記載の半導体集積回路。
  4. 前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられた第3クランプ回路をさらに備えた、
    請求項3に記載の半導体集積回路。
  5. 前記信号線は、前記第1回路ブロックから前記第2回路ブロックに向けて送信された信号を伝送し、
    前記スイッチは、前記信号線と前記第2基準電圧ラインとの間に設けられている、
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  6. 前記信号線は、前記第2回路ブロックから前記第1回路ブロックに向けて送信された信号を伝送し、
    前記スイッチは、前記信号線と前記第1電源電圧ラインとの間に設けられている、
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  7. 前記信号線は、前記第1回路ブロックから前記第2回路ブロックに向けて送信された信号を伝送する第1信号線であって、
    前記スイッチは、前記第1信号線と前記第2基準電圧ラインとの間に設けられた第1スイッチであって、
    前記第2回路ブロックから前記第1回路ブロックに向けて送信された信号を伝送する第2信号線と、
    前記第2信号線と前記第1電源電圧ラインとの間に設けられた第2スイッチと、
    をさらに備えた、請求項1に記載の半導体集積回路。
  8. 半導体チップと、
    前記半導体チップ上に設けられ、請求項1に記載の半導体集積回路を有するアナログ回路と、
    前記アナログ回路とともに前記半導体チップ上に設けられ、前記アナログ回路よりも回路規模の大きなコアロジック回路と、
    を備え、
    前記第1電源電圧ライン及び前記第1基準電圧ラインには、前記半導体チップの外部から第1電源電圧及び第1基準電圧がそれぞれ供給され、
    前記第2電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ラインには、前記コアロジック回路と共通に用いられる第2電源電圧及び第2基準電圧がそれぞれ供給される、
    半導体装置。
  9. 第1電源電圧ラインに供給される第1電源電圧から所定の内部電圧を生成するレギュレータと、
    前記内部電圧が供給される内部電圧ラインと、第1基準電圧ラインと、の間に設けられた第1回路ブロックと、
    第2電源電圧ラインと第2基準電圧ラインとの間に設けられた第2回路ブロックと、
    前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、第1時定数を用いて前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ライン間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に導通するクランプ部と、
    前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、前記第1時定数よりも小さな第2時定数を用いて前記第1電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ライン間にESD電圧が印加されたことを検出した場合に、トリガ信号をアクティブにするトリガ回路と、
    前記内部電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられ、前記トリガ信号がアクティブの場合にオンするスイッチと、
    を備えた、半導体集積回路。
  10. 前記スイッチは、MOSトランジスタである、
    請求項9に記載の半導体集積回路。
  11. 前記クランプ部は、
    前記第1電源電圧ラインと前記第1基準電圧ラインとの間に設けられた第1クランプ回路と、
    前記第1基準電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられた第2クランプ回路と、
    を有する、請求項9に記載の半導体集積回路。
  12. 前記第1電源電圧ラインと前記第2基準電圧ラインとの間に設けられた第3クランプ回路をさらに備えた、
    請求項11に記載の半導体集積回路。
  13. 半導体チップと、
    前記半導体チップ上に設けられ、請求項9に記載の半導体集積回路を有するアナログ回路と、
    前記アナログ回路とともに前記半導体チップ上に設けられ、前記アナログ回路よりも回路規模の大きいコアロジック回路と、
    を備え、
    前記第1電源電圧ライン及び前記第1基準電圧ラインには、前記半導体チップの外部から第1電源電圧及び第1基準電圧がそれぞれ供給され、
    前記第2電源電圧ライン及び前記第2基準電圧ラインには、前記コアロジック回路と共通に用いられる第2電源電圧及び第2基準電圧がそれぞれ供給される、
    半導体装置。
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