JP2018066970A - バンドパスフィルタアレイ、撮像装置及び信号処理方法 - Google Patents

バンドパスフィルタアレイ、撮像装置及び信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度で色分離が可能なバンドパスフィルタアレイなどを提供する。【解決手段】所定面に入射する光を選択的に透過させるバンドパスフィルタアレイ1は、互いに重複しない透過帯域61と透過帯域62とを有するBPF20と、互いに重複しない透過帯域63と透過帯域64とを有するBPF30とを備え、所定面を平面視した場合において、所定面には、BPF20及びBPF30のうちBPF20のみが設けられた第1非重複領域11aと、BPF20及びBPF30のうちBPF30のみが設けられた第2非重複領域11bと、BPF20及びBPF30が重なるように設けられた重複領域12とが含まれており、透過帯域61と透過帯域63とは、重複しており、透過帯域61と透過帯域64とは、重複していない。【選択図】図1

Description

本発明は、バンドパスフィルタアレイ、当該バンドパスフィルタアレイを備える撮像装置及び信号処理方法に関する。
従来、2次元イメージングにおいて、入射光を色(波長)毎に分離するための色分離(色分解)フィルタが知られている。例えば、特許文献1には、シアン、イエロー及びグリーンの各々に対応した染料系カラーフィルタを備える色分解ストライプフィルタが開示されている。シアンフィルタとイエローフィルタとは互いに交差するようにストライプ状に形成されており、交差部にグリーンフィルタが配置されている。
特開昭58−195807号公報
しかしながら、上記従来の色分解ストライプフィルタでは、染料系カラーフィルタが用いられているため、透過波長帯域が広く、各色の分離精度が低い。
そこで、本発明は、高精度で色分離が可能なバンドパスフィルタアレイ、当該バンドパスフィルタアレイを備える撮像装置及び信号処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るバンドパスフィルタアレイは、所定面に入射する光を選択的に透過させるバンドパスフィルタアレイであって、互いに重複しない第1透過帯域と第2透過帯域とを有する第1バンドパスフィルタと、互いに重複しない第3透過帯域と第4透過帯域とを有する第2バンドパスフィルタとを備え、前記所定面を平面視した場合において、前記所定面には、前記第1バンドパスフィルタ及び前記第2バンドパスフィルタのうち前記第1バンドパスフィルタのみが設けられた第1非重複領域と、前記第1バンドパスフィルタ及び前記第2バンドパスフィルタのうち前記第2バンドパスフィルタのみが設けられた第2非重複領域と、前記第1バンドパスフィルタ及び前記第2バンドパスフィルタが重なるように設けられた重複領域とが含まれており、前記第2透過帯域と前記第3透過帯域とは、重複しており、前記第1透過帯域と前記第4透過帯域とは、重複していない。
また、本発明の一態様に係る撮像装置は、イメージセンサと、前記イメージセンサの光入射側に設けられた前記バンドパスフィルタアレイとを備える。
また、本発明の一態様に係る信号処理方法は、前記バンドパスフィルタアレイを透過した光が入射するイメージセンサが生成した電気信号を処理する信号処理方法であって、前記イメージセンサから、前記第1非重複領域を透過した光の受光信号である第1信号と、前記第2非重複領域を透過した光の受光信号である第2信号と、前記重複領域を透過した光の受光信号である第3信号とを取得するステップと、前記第1信号及び前記第2信号の各々から前記第3信号を減算することで、前記第1透過帯域の光に相当する信号と前記第4透過帯域の光に相当する信号とを生成するステップとを含む。
本発明に係るバンドパスフィルタアレイなどによれば、高精度で色分離を行うことができる。
実施の形態1に係るバンドパスフィルタアレイの平面図である。 図1のII−II線における実施の形態1に係るバンドパスフィルタアレイの断面図である。 実施の形態1に係るバンドパスフィルタアレイの領域毎の透過特性を示す図である。 実施の形態1に係るバンドパスフィルタアレイを備える撮像装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係るバンドパスフィルタアレイを介した光信号からRGBの各々の色信号を生成するための信号処理を説明するための図である。 実施の形態1に係るバンドパスフィルタアレイの製造方法を示す断面図である。 実施の形態1の変形例1に係るバンドパスフィルタアレイの断面図である。 実施の形態1の変形例2に係るバンドパスフィルタアレイの断面図である。 実施の形態2に係るバンドパスフィルタアレイの平面図である。 アライメントずれの発生の有無毎の実施の形態2に係るバンドパスフィルタアレイを示す平面図である。 実施の形態3に係る撮像装置の断面図である。 実施の形態3の変形例に係る撮像装置の断面図である。
以下では、本発明の実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ、撮像装置及び信号処理方法について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
[構成]
まず、実施の形態1に係るバンドパスフィルタアレイの構成について、図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1の平面図である。図2は、図1のII−II線における本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1の断面図である。なお、図1では、各領域の範囲が明確になるように領域毎にドットの網掛けを付している。
図1及び図2に示すように、バンドパスフィルタアレイ1は、バンドパスフィルタ(BPF)20と、バンドパスフィルタ(BPF)30と、基板40と、基板50とを備える。バンドパスフィルタアレイ1では、所定面を平面視した場合において、BPF20と、BPF30とが一部が重なるように設けられている。
所定面は、例えば、バンドパスフィルタアレイ1に対する光の入射面である。具体的には、所定面は、図2に示す基板50の上面(BPF30の反対側の主面)である。なお、所定面は、BPF30の上面、又は、BPF20とBPF30との界面とみなしてもよい。
バンドパスフィルタアレイ1は、所定面に入射する光を選択的に透過させる二次元状のフィルタアレイである。具体的には、バンドパスフィルタアレイ1は、所定面における領域毎に異なる波長帯域の光を透過させる。領域は、BPF20及びBPF30の有無によって区分されている。
例えば、図1に示すように、バンドパスフィルタアレイ1では、非重複領域11と重複領域12とを含む単位領域10が所定面内で繰り返し設けられている。非重複領域11には、第1非重複領域11aと、第2非重複領域11bとが含まれている。
第1非重複領域11aは、BPF20及びBPF30のうちBPF20のみが設けられた領域である。第2非重複領域11bは、BPF20及びBPF30のうちBPF30のみが設けられた領域である。重複領域12は、BPF20及びBPF30が重なるように設けられた領域である。各領域に設けられたBPFが互いに異なるので、各領域の透過特性も互いに異なる。
BPF20及びBPF30はそれぞれが、互いに重複しない2つの波長領域に光の透過帯域を有するマルチバンドパスフィルタである。BPF20及びBPF30の各々の透過特性については、図3を用いて後で説明する。
BPF20及びBPF30はそれぞれ、3層以上の薄膜が積層された多層構造を有する薄膜干渉フィルタである。例えば、多層構造を構成する3層以上の薄膜の膜厚、屈折率及び積層数を適切に設計することで、所望の波長帯域に光の透過帯域を有するBPF20及びBPF30をそれぞれ実現することができる。薄膜は、例えば、誘電体材料を用いた無機膜である。例えば、薄膜は、酸化シリコン(SiO)膜、及び、酸化チタン(TiO)膜などである。各薄膜は、基板40又は基板50上に、蒸着、スパッタリングなどによって形成される。BPF20及びBPF30の膜厚は、例えば1μm〜5μmであるが、これに限らない。
図1に示すように、BPF20及びBPF30はそれぞれ、平面視において、ラインアンドスペース状(ストライプ状)に形成されている。BPF20のラインとスペースとは、互いに同じ幅であるが、異なっていてもよい。また、複数のラインの各々の幅、及び、複数のスペースの各々の幅は、互いに同じ幅であるが、異なっていてもよい。BPF30についても同様である。
本実施の形態では、BPF20及びBPF30は、それぞれのラインが平行になるように設けられている。また、BPF20及びBPF30は、平面視において一部が重なっている。平面視において重なる部分が、重複領域12である。具体的には、BPF20の半分がBPF30の半分と重なっている。すなわち、重複領域12と、第1非重複領域11aと、第2非重複領域11bとは、互いに同じ大きさ及び同じ形状を有する。したがって、重複領域12、第1非重複領域11a及び第2非重複領域11bの各々に入射する光の量を同じにすることができる。
基板40は、BPF20を支持する。基板40は、例えば、平面視形状が矩形の板材であり、主面(表面)上にBPF20が設けられている。
基板50は、BPF30を支持する。基板50は、例えば、平面視形状が矩形の板材であり、主面(表面)上にBPF30が設けられている。本実施の形態では、基板50は、基板40との間にBPF20及びBPF30を挟んでいる。具体的には、基板50は、BPF30が形成された主面が、基板40に対向するように配置されている。
なお、基板40及び基板50の平面視形状は、矩形に限らず、多角形、又は、円形若しくは楕円形などの曲線を含む形状でもよい。基板40及び基板50はそれぞれ、透光性を有する材料を用いて形成されている。例えば、基板40及び基板50の材料としては、透明なガラス材料又は樹脂材料を用いることができる。基板40及び基板50は、互いに同一の構成を有するが、これに限らない。
なお、図2に示すように、バンドパスフィルタアレイ1では、基板40と基板50との間にBPF20及びBPF30が設けられており、BPF20及びBPF30の各々のスペースは空洞(空気層)であるが、これに限らない。当該空洞には、透光性を有する樹脂層が充填されていてもよい。例えば、BPF20が設けられた基板40とBPF30が設けられた基板50との貼り合わせに用いる接着材料(図示せず)が、当該空洞に充填されていてもよい。
[透過特性]
続いて、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1の透過特性について説明する。
図3は、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1の領域毎の透過特性を示す図である。図3の(a)〜(c)はそれぞれ、第1非重複領域11a、第2非重複領域11b及び重複領域12の透過特性を示している。
第1非重複領域11aには、図1及び図2に示すように、平面視においてBPF20のみが設けられている。したがって、図3の(a)に示す第1非重複領域11aの透過特性は、BPF20の透過特性(フィルタ特性)に実質的に一致する。なお、ここでは、基板40及び基板50などでの光の減衰を考慮しないものとする。
BPF20は、第1バンドパスフィルタの一例であり、図3の(a)に示すように、互いに重複しない透過帯域61と透過帯域62とを有する。また、BPF20は、透過帯域61と透過帯域62との間に遮断帯域71を有する。
透過帯域61は、第1透過帯域の一例であり、例えば、中心波長が約450nmで帯域幅が約50nmの波長帯域である。透過帯域61は、主として青色光(B)を透過させるための波長帯域である。ここで、中心波長は、帯域幅の中央値における波長である。帯域幅は、絶対的な光の透過率が50%となる部分での透過帯域の幅である。
透過帯域62は、第2透過帯域の一例であり、例えば、透過帯域61より中心波長が大きい波長帯域である。透過帯域62は、例えば、中心波長が約550nmで帯域幅が約50nmの波長帯域である。透過帯域62は、主として緑色光(G)を透過させるための波長帯域である。
遮断帯域71は、第1遮断帯域の一例であり、光の透過率が10%以下である。なお、BPF20は、透過帯域61及び透過帯域62以外に光の透過帯域を有さない。具体的には、BPF20では、透過帯域61及び透過帯域62を除いた他の波長帯域における光の透過率が10%以下である。
BPF20は、透過帯域61と透過帯域62とを有するので、青色成分及び緑色成分を含む光(シアン光)を透過させる。したがって、BPF20のみが設けられた第1非重複領域11aは、シアン光(C)を透過させ、かつ、他の色成分(波長成分)の光を実質的に透過させない領域である。
第2非重複領域11bには、図1及び図2に示すように、平面視においてBPF30のみが設けられている。したがって、図3の(b)に示す第2非重複領域11bの透過特性は、BPF30の透過特性(フィルタ特性)に実質的に一致する。
BPF30は、第2バンドパスフィルタの一例であり、図3の(b)に示すように、互いに重複しない透過帯域63と透過帯域64とを有する。また、BPF30は、透過帯域63と透過帯域64との間に遮断帯域72を有する。
透過帯域63は、第3透過帯域の一例であり、例えば、中心波長が約550nmで帯域幅が約50nmの波長帯域である。透過帯域63は、主として緑色光を透過させるための波長帯域である。
透過帯域64は、第4透過帯域の一例であり、例えば、透過帯域63より中心波長が大きい波長帯域である。透過帯域64は、例えば、中心波長が約650nmで帯域幅が約50nmの波長帯域である。透過帯域64は、主として赤色光を透過させるための波長帯域である。
遮断帯域72は、第2遮断帯域の一例であり、光の透過率が10%以下である。なお、BPF30は、透過帯域63及び透過帯域64以外に光の透過帯域を有さない。具体的には、BPF30では、透過帯域63及び透過帯域64を除いた他の波長帯域における光の透過率が10%以下である。
BPF30は、透過帯域63と透過帯域64とを有するので、緑色成分及び赤色成分を含む光(イエロー光)を透過させる。したがって、BPF30のみが設けられた第2非重複領域11bは、イエロー光(Y)を透過させ、かつ、他の色成分(波長成分)の光を実質的に透過させない領域である。
本実施の形態では、図3の(a)及び(b)に示すように、BPF20の透過帯域62とBPF30の透過帯域63とは、重複している。具体的には、透過帯域62と透過帯域63とは、一致している。また、透過帯域61と透過帯域64とは、重複していない。
なお、透過帯域62と透過帯域63とは、完全に一致していなくてもよい。具体的には、透過帯域62と透過帯域63とで、帯域幅、立ち上がり時及び立ち下がり時の波長、並びに、透過率の平均値及び最大値などが互いに異なっていてもよい。例えば、透過帯域62が透過帯域63に含まれていてもよく、透過帯域63が透過帯域62に含まれていてもよい。例えば、透過帯域62の大部分(例えば帯域幅の90%以上)と、透過帯域63の大部分とが一致していてもよい。
本実施の形態では、透過帯域61〜64の各々における光の透過率は、90%以上である。当該光の透過率は、95%以上でもよい。なお、透過帯域における光の透過率は、例えば、透過帯域の中心波長における透過率である。また、透過帯域61〜64の各々の中心波長及び帯域幅は、上記例に限らない。帯域幅は、例えば、20nm〜80nmの範囲内で定められた値であってもよい。
重複領域12では、図1及び図2に示すように、BPF20とBPF30とが重複するように設けられている。このため、重複領域12の透過特性は、BPF20の透過特性とBPF30の透過特性とを掛け合わせた特性となる。つまり、重複領域12では、BPF20の透過特性とBPF30の透過特性との重複部分の波長帯域に光の透過帯域が形成される。
具体的には、図3の(c)に示すように、重複領域12は、透過帯域62(透過帯域63)のみを有する。本実施の形態では、透過帯域62は、緑色成分を透過させるので、重複領域12は、グリーン光(G)を透過させ、かつ、他の色成分(波長成分)の光を実質的に透過させない領域である。
なお、本実施の形態では、透過帯域62と透過帯域63とが重複(具体的には一致)している例について示したが、これに限らない。例えば、BPF30は、透過帯域63の代わりに透過帯域61を有してもよい。あるいは、BPF30は、透過帯域62の代わりに透過帯域64を有してもよい。
[信号処理]
続いて、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1を利用した信号処理方法について説明する。信号処理方法は、例えば、図4に示す撮像装置100の信号処理回路90が行う。以下では、まず、図4を用いて撮像装置100の構成について説明する。
図4は、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1を備える撮像装置100の構成を示すブロック図である。図4に示すように、撮像装置100は、バンドパスフィルタアレイ1と、イメージセンサ80と、信号処理回路90とを備える。
図4では、バンドパスフィルタアレイ1のBPF20及びBPF30のみを示している。入射光のうち光L1は、BPF20のみが設けられた第1非重複領域11aに入射する。入射光のうち光L2は、BPF30のみが設けられた第2非重複領域11bに入射する。入射光のうち光L3は、BPF20及びBPF30が重なるように設けられた重複領域12に入射する。
イメージセンサ80は、入射した光を光電変換することで、電気信号を生成する。イメージセンサ80は、例えば、二次元状(マトリクス状)に配置されたフォトダイオード又はフォトトランジスタなどを有する。イメージセンサ80は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどである。例えば、イメージセンサ80では、各画素が第1非重複領域11a、第2非重複領域11b及び重複領域12にそれぞれ対応するように配置されている。
信号処理回路90は、イメージセンサ80が生成した電気信号を処理する。具体的には、信号処理回路90は、電気信号を処理することで、BPF20及びBPF30が有する透過帯域毎の色信号を生成する。本実施の形態では、信号処理回路90は、RGBの各色信号を生成する。
信号処理回路90は、例えば、マイコンなどで実現される。具体的には、信号処理回路90は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。信号処理回路90は、ソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアで実現されてもよい。
続いて、図5を用いて、具体的な信号処理の一例について説明する。図5は、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1を介した光信号からRGBの各々の色信号を生成するための信号処理を説明するための図である。
信号処理回路90は、第1非重複領域11aを透過した光の受光信号である第1信号S1と、第2非重複領域11bを透過した光の受光信号である第2信号S2と、重複領域12を透過した光の受光信号である第3信号S3とを取得する。第1信号S1は、青色成分と緑色成分とを含むシアン光(C)の強度に応じた電気信号である。第2信号S2は、緑色成分と赤色成分とを含むイエロー光(Y)の強度に応じた電気信号である。第3信号S3は、グリーン光(G)の強度に応じた電気信号である。
信号処理回路90は、図5の(a)に示すように、第1信号S1から第3信号S3を減算することで、透過帯域61の光に相当する信号を生成する。具体的には、透過帯域62及び透過帯域63に相当する緑色成分が打ち消されて、透過帯域61に相当する青色成分のみが残るので、青色光(B)の強度に応じた色信号を生成することができる。
信号処理回路90は、図5の(b)に示すように、第2信号S2から第3信号S3を減算することで、透過帯域64の光に相当する信号を生成する。具体的には、透過帯域62及び透過帯域63に相当する緑色成分が打ち消されて、透過帯域64に相当する赤色成分のみが残るので、赤色光(R)の強度に応じた色信号を生成することができる。
信号処理回路90は、図5の(c)に示すように、第3信号S3をそのまま、緑色光(G)の強度に応じた色信号として利用することができる。
以上のようにして、信号処理回路90は、RGBの各々の色信号を生成することができる。このように、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1を利用することで、2つのフィルタ(BPF20及びBPF30)から3つの波長成分の信号を生成することができる。つまり、少ないフィルタ数で多くの波長成分を取り出すことができる。
なお、本実施の形態では、RGBの各々の色信号を生成する例について示したが、これに限らない。生成できる色信号は、BPF20及びBPF30の透過帯域に依存する。具体的には、透過帯域61と、透過帯域62(=透過帯域63)と、透過帯域64との各々の波長成分に応じた色信号を生成することができる。
例えば、BPF20又はBPF30の透過帯域は、可視光でなくてもよい。例えば、透過帯域61〜64のいずれかが赤外領域又は紫外領域に含まれる場合、赤外光又は紫外光に応じた信号を生成することができる。つまり、所望の波長成分に合わせてBPF20及びBPF30の透過帯域を適切に設計することで、所望の波長成分を取り出すことができる。
[製造方法]
続いて、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1の製造方法について、図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1の製造方法を説明するための断面図である。
図6の(a)に示すように、まず、フィルタ素子2及びフィルタ素子3を準備する。具体的には、基板40及び基板50を準備し、基板40上にBPF20を積層することでフィルタ素子2を形成し、基板50上にBPF30を積層することでフィルタ素子3を形成する。なお、BPF20及びBPF30はそれぞれ、所望の透過特性を実現するように、SiO及びTiOなどの誘電体材料を適切な膜厚、屈折率及び積層数で、基板40又は基板50上に積層することで形成される。
次に、図6の(b)に示すように、フィルタ素子2とフィルタ素子3とを貼り合わせる。例えば、透光性の接着材料(図示せず)を介してフィルタ素子2とフィルタ素子3とを貼り合わせる。本実施の形態では、フィルタ素子2のBPF20上に、フィルタ素子3のBPF30を載置する。
このとき、第1非重複領域11a、第2非重複領域11b及び重複領域12が互いに同じ形状、かつ、同じ大きさ(面積)になるように、BPF20とBPF30との位置合わせ(アライメント)を行う。アライメントの精度を高めることで、各領域を精度良く形成することができ、色分離(波長分離)の精度を高めることができる。
以上のようにして、バンドパスフィルタアレイ1を製造することができる。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1は、所定面に入射する光を選択的に透過させるバンドパスフィルタアレイであって、互いに重複しない透過帯域61と透過帯域62とを有するBPF20と、互いに重複しない透過帯域63と透過帯域64とを有するBPF30とを備え、所定面を平面視した場合において、所定面には、BPF20及びBPF30のうちBPF20のみが設けられた第1非重複領域11aと、BPF20及びBPF30のうちBPF30のみが設けられた第2非重複領域11bと、BPF20及びBPF30が重なるように設けられた重複領域12とが含まれており、透過帯域62と透過帯域63とは、重複しており、透過帯域61と透過帯域64とは、重複していない。
このように、BPF20及びBPF30の各々が、互いに重複しない2つの透過帯域を有するマルチバンドパスフィルタである。マルチバンドパスフィルタは、透過帯域以外の波長帯域の光を十分に減衰させることができる。したがって、BPF20及びBPF30の少なくとも一方が設けられた各領域を通過した光に含まれるノイズ成分を十分に小さくすることができる。すなわち、SN比を高めることができ、色分離の精度を高めることができる。
また、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1によれば、図5で示したように、2つのバンドパスフィルタによって3つの波長帯域に相当する色信号を生成することができる。つまり、少ない数のフィルタによって、フィルタ数より多い波長帯域の色信号を生成することができる。フィルタ数の削減により、バンドパスフィルタアレイ1の軽量化、製造工程の簡略化及び低コスト化などを実現することができる。
具体的には、製造工程におけるアライメント(位置合わせ)工程の数を減らすことができる。例えば、RGBの3つのバンドパスフィルタを備えるフィルタアレイを製造する場合は、少なくとも2回のアライメントが必要になる。これに対して、本実施の形態では、BPF20とBPF30との位置合わせを1回行うだけでよい。
また、例えば、透過帯域62と透過帯域63とは、一致している。
これにより、BPF20の透過帯域62とBPF30の透過帯域63とが一致しているので、重複領域12を透過した光に含まれるノイズ成分を十分に小さくすることができ、色分離の精度を一層高めることができる。
また、例えば、BPF20及びBPF30はそれぞれ、3層以上の薄膜が積層された多層構造を有する薄膜干渉フィルタであり、透過帯域61、透過帯域62、透過帯域63及び透過帯域64の各々における光の透過率は、90%以上であり、BPF20は、透過帯域61と透過帯域62との間に、光の透過率が10%以下である遮断帯域71を有し、BPF30は、透過帯域63と透過帯域64との間に、光の透過率が10%以下である遮断帯域72を有する。
これにより、透過帯域と遮断帯域とで光の透過率が大きく異なっているので、各領域を透過した光に含まれるノイズ成分を十分に小さくすることができる。また、例えば、BPF20及びBPF30の各々を構成する薄膜の膜厚、屈折率(材料)及び積層数などを適切に調整することで、所望の波長帯域に光の透過帯域を容易に形成することができる。つまり、BPF20及びBPF30として薄膜干渉フィルタを利用することで、バンドパスフィルタアレイ1の透過帯域の設計の自由度を高めることができる。
また、例えば、本実施の形態に係る撮像装置100は、イメージセンサ80と、イメージセンサ80の光入射側に設けられたバンドパスフィルタアレイ1とを備える。
これにより、高精度で色分離が可能なバンドパスフィルタアレイ1を備えるので、高精度イメージングを行うことができる。
また、例えば、本実施の形態に係る信号処理方法は、バンドパスフィルタアレイ1を透過した光が入射するイメージセンサ80が生成した電気信号を処理する信号処理方法であって、イメージセンサ80から、第1非重複領域11aを透過した光の受光信号である第1信号S1と、第2非重複領域11bを透過した光の受光信号である第2信号S2と、重複領域12を透過した光の受光信号である第3信号S3とを取得するステップと、第1信号S1及び第2信号S2の各々から第3信号S3を減算することで、透過帯域61の光に相当する信号と透過帯域64の光に相当する信号とを生成するステップとを含む。
これにより、2つのバンドパスフィルタによって3つの波長帯域の色信号を生成することができる。つまり、少ない数のフィルタによって、フィルタ数より多い波長帯域の色信号を生成することができる。フィルタ数の削減により、バンドパスフィルタアレイ1の軽量化、製造工程の簡略化及び低コスト化などを実現することができる。
[変形例]
ここで、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1の変形例1及び2について説明する。以下に示す変形例1及び2は、実施の形態1と比較して、バンドパスフィルタアレイ1の断面構造が相違する。平面視形状及び各領域の透過特性などについては、実施の形態1と同じである。
図7は、変形例1に係るバンドパスフィルタアレイ1aの断面図である。図7に示すように、バンドパスフィルタアレイ1aでは、基板50がBPF20上に載置されている。つまり、基板50は、基板40との間にBPF20を挟んでいる。
実施の形態1では、BPF20とBPF30とが接触して設けられていたのに対して、本変形例では、BPF20とBPF30との間に基板50が介在している。このように、BPF20とBPF30とは接触していなくてもよい。
図8は、変形例2に係るバンドパスフィルタアレイ1bの断面図である。図8に示すように、バンドパスフィルタアレイ1bは、基板50を備えていない。具体的には、基板40上に、BPF20とBPF30とが順に積層されている。
また、バンドパスフィルタアレイ1bは、BPF20のスペースに設けられた樹脂層25を有する。樹脂層25は、透光性を有する樹脂材料から形成されている。樹脂層25は、BPF20の上面を平坦にするために設けられている。図8に示す例では、樹脂層25は、BPF20のスペースを充填しているが、これに限らず、BPF20の上面を覆っていてもよい。BPF20の上面を平坦化することで段差がなくなるので、BPF30の膜切れなどを抑制することができる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2について説明する。以下では、実施の形態1との相違点を中心に説明し、共通点については説明を省略又は簡略化する。
[構成]
図9は、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ101の平面図である。図9に示すように、バンドパスフィルタアレイ101は、BPF20及びBPF30の代わりに、BPF120及びBPF130を備える。
BPF120及びBPF130はそれぞれ、実施の形態1に係るBPF20及びBPF30に対応し、フィルタ特性(透過特性)が同じである。BPF120及びBPF130はそれぞれ、BPF20及びBPF30と比較して、互いの重なり方が相違している。これに伴い、本実施の形態では、単位領域110の平面視形状が、実施の形態1に係る単位領域10の平面視形状と相違する。
本実施の形態では、図9に示すように、単位領域110の平面視形状は、矩形、具体的には正方形である。単位領域110は、所定面内で行列状に配置されている。つまり、単位領域110は、縦方向及び横方向の各々に所定のピッチで繰り返し設けられている。具体的には、行列状に配置された単位領域110は、隣り合う単位領域同士が連続する(一辺を共有する)ように配置されている。
単位領域110には、図9に示すように、非重複領域111と、重複領域112と、無フィルタ領域113とが含まれる。非重複領域111には、第1非重複領域111aと、第2非重複領域111bとが含まれる。
第1非重複領域111aは、BPF120及びBPF130のうちBPF120のみが設けられた領域である。第2非重複領域111bは、BPF120及びBPF130のうちBPF130のみが設けられた領域である。重複領域112は、第1非重複領域111aは、BPF120及びBPF130が重なるように設けられた領域である。無フィルタ領域113は、BPF120及びBPF130のいずれも設けられていない領域である。
第1非重複領域111a、第2非重複領域111b、重複領域112及び無フィルタ領域113は、互いに同じ大きさ及び形状を有する。具体的には、第1非重複領域111a、第2非重複領域111b、重複領域112及び無フィルタ領域113の各々の平面視形状は、同じ大きさの正方形である。したがって、第1非重複領域111a、第2非重複領域111b、重複領域112及び無フィルタ領域113の各々に入射する光の量を同じにすることができる。
無フィルタ領域113には、BPF120及びBPF130のいずれも設けられていないので、無フィルタ領域113を通過する光は、バンドパスフィルタアレイ101に対する入射光そのものである。すなわち、無フィルタ領域113は、白色光を透過する白色領域に相当する。無フィルタ領域113を透過した信号(白色信号)から、RGBの信号を減算することで、入射光に含まれるRGB以外の波長成分に相当する信号(すなわち、外光ノイズ成分に相当する)を生成することができる。
BPF120及びBPF130はそれぞれ、平面視において、ラインアンドスペース状(ストライプ状)に形成されている。BPF120のラインとスペースとは、互いに同じ幅であるが、異なっていてもよい。また、複数のラインの各々の幅、及び、複数のスペースの各々の幅は、互いに同じ幅であるが、異なっていてもよい。BPF130についても同様である。
本実施の形態では、BPF120及びBPF130は、それぞれのラインが所定角度で交差するように設けられている。具体的には、BPF120のラインとBPF130のラインとが直交している。つまり、所定角度は90°である。BPF120とBPF130とは、平面視において、それぞれのラインの直交部分で重なっている。当該直交部分が、重複領域112である。
なお、BPF120のラインとBPF130のラインとが交差する角度は、90°に限らない。例えば、BPF120のラインとBPF130のラインとが交差する角度は、60°でもよい。この場合、第1非重複領域111a、第2非重複領域111b、重複領域112及び無フィルタ領域113の各々の平面視形状は、同じ大きさの菱形になる。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ101では、所定面を平面視した場合において、所定面には、さらに、BPF120及びBPF130のいずれも設けられていない無フィルタ領域113が含まれている。
これにより、無フィルタ領域113を透過した光に基づく電気信号を、外光ノイズの補正に利用することができる。したがって、ノイズ成分を抑制することができるので、色分離の精度を一層高めることができる。
また、例えば、所定面を平面視した場合において、BPF120及びBPF130はそれぞれ、ラインアンドスペース状に形成され、BPF120のラインとBPF130のラインとは、互いに所定角度で交差している。例えば、所定角度は、90°である。
これにより、BPF120とBPF130とのアライメントずれが発生したとしてもバンドパスフィルタアレイ101の光学特性がほとんど変わらない。つまり、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ101は、アライメントのロバスト性を有するので、歩留まりを向上させることができる。
図10は、アライメントずれの発生の有無毎の本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ101及び101xを示す平面図である。具体的には、図10の(a)は、アライメントずれが発生していないバンドパスフィルタアレイ101を示している。図10の(b)は、アライメントずれが発生したバンドパスフィルタアレイ101xを示している。
本来であれば、図10の(a)に示すように、BPF120とBPF130とが適切に配置されることが好ましい。しかしながら、製造工程において、BPF120とBPF130とのアライメントずれは一定確率で発生する恐れがある。例えば、平面内において、BPF120及びBPF130の一方が平面に沿った方向に並進してずれる恐れがある。
図10の(b)には、BPF120がBPF130に対して、紙面斜め上方にずれた例を示している。このとき、BPF120の回転ずれが起きていなければ、BPF120とBPF130とがなす角度は一致している。
したがって、アライメントずれが発生したバンドパスフィルタアレイ101xと、アライメントずれが発生していないバンドパスフィルタアレイ101とで、第1非重複領域111a、第2非重複領域111b、重複領域112及び無フィルタ領域113の大きさ及び形状は変化しない(同じである)。つまり、バンドパスフィルタアレイ101xの大部分(図10の一点鎖線で囲む領域)は、バンドパスフィルタアレイ101と同じである。
このため、アライメントずれが発生したバンドパスフィルタアレイ101xであっても、適正品として利用することができる。このように、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ101は、アライメントのロバスト性を有するので、歩留まりを向上させることができる。
(実施の形態3)
続いて、実施の形態3について説明する。以下では、実施の形態1との相違点を中心に説明し、共通点については説明を省略又は簡略化する。
[構成]
本実施の形態では、実施の形態1の変形例2に示したバンドパスフィルタアレイ1bを備える撮像装置(イメージング装置)について説明する。本実施の形態に係る撮像装置は、バンドパスフィルタアレイ1bへ入射する光の発散を抑制する光学部材を備える。
図11は、本実施の形態に係る撮像装置200の断面図である。図11に示すように、撮像装置200は、バンドパスフィルタアレイ1bと、イメージセンサ210と、集光部材220と、凸レンズ230とを備える。
イメージセンサ210は、入射した光を光電変換することで、電気信号を生成する。イメージセンサ210は、例えば、二次元状(マトリクス状)に配置されたフォトダイオード又はフォトトランジスタなどを有する。イメージセンサ210は、例えば、CCD又はCMOSセンサなどである。例えば、イメージセンサ210では、各画素が第1非重複領域11a、第2非重複領域11b及び重複領域12にそれぞれ対応するように配置されている。
集光部材220は、イメージセンサ210に多くの光を入射させるために、光を集光する光学部材である。集光部材220は、例えば凸レンズである。集光部材220は、イメージセンサ210の光入射側に配置されている。
図11に示すように、集光部材220を通過した光Lは、結像面Pで結像された後、発散する。結像面Pは、例えば集光部材220のイメージセンサ210側の焦点距離に位置している。結像面Pは、イメージセンサ210と集光部材220との間に形成されている。
凸レンズ230は、バンドパスフィルタアレイ1bの所定面(光入射面)へ入射する光の発散を抑制する光学部材の一例であり、バンドパスフィルタアレイ1bの光入射側に設けられている。凸レンズ230は、集光部材220によって集光された光Lの結像面Pと所定面との間に配置されている。
凸レンズ230が設けられていることで、結像面Pで結像された後の光Lは、凸レンズ230によって発散が抑制されている。例えば、凸レンズ230は、バンドパスフィルタアレイ1bの所定面に略垂直に光Lが入射するように、光Lの進行方向を変更する。これにより、バンドパスフィルタアレイ1bのBPF20又はBPF30には、光Lが略垂直になるように入射させることができる。
凸レンズ230は、例えば、バンドパスフィルタアレイ1bの各領域(すなわち、イメージセンサ210の各画素)に対応して設けられたマイクロレンズアレイである。凸レンズ230は、例えば、ガラス材料又は透明樹脂材料などの透光性を有する材料を用いて形成されている。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1bでは、所定面へ入射する光の発散を抑制する光学部材が光入射側に設けられている。また、例えば、光学部材は、集光された光の結像面Pと所定面との間に配置された凸レンズ230である。
例えば、本実施の形態では、BPF20及びBPF30として薄膜干渉フィルタを用いている。薄膜干渉フィルタは、光の入射角によって透過帯域が変化する。このため、透過帯域62と透過帯域63とでズレが生じ、ノイズ成分が発生する恐れがある。
これに対して、本実施の形態に係るバンドパスフィルタアレイ1bの光入射側に光学素子の一例である凸レンズ230が設けられているので、バンドパスフィルタアレイ1bに入射する光の発散を抑制し、入射する光の入射角のばらつきを抑制することができる。これにより、設計通りの透過帯域を通過した光がバンドパスフィルタアレイ1bから出射されるので、ノイズ成分の発生を抑制することができる。
[変形例]
本実施の形態では、光学部材の一例として凸レンズ230がバンドパスフィルタアレイ1bの光入射側に設けられているが、これに限らない。バンドパスフィルタアレイ1bの光入射側には、凸レンズ230の代わりに凹レンズが設けられていてもよい。
図12は、本変形例に係る撮像装置201の断面図である。図12に示すように、撮像装置201は、凸レンズ230の代わりに凹レンズ231を備える。
凹レンズ231は、バンドパスフィルタアレイ1bの所定面(光入射面)へ入射する光の発散を抑制する光学部材の一例であり、バンドパスフィルタアレイ1bの光入射側に設けられている。凹レンズ231は、集光部材220によって集光された光Lの結像面Pよりバンドパスフィルタアレイ1bの所定面から離れた位置に設けられている。具体的には、凹レンズ231は、結像面Pが凹レンズ231とバンドパスフィルタアレイ1bとの間に位置するように設けられている。
凹レンズ231が設けられていることで、結像面Pで結像される前の光Lは、凹レンズ231によって発散が抑制されている。例えば、凹レンズ231は、バンドパスフィルタアレイ1bの所定面に略垂直に光Lが入射するように、光Lの進行方向を変更する。これにより、バンドパスフィルタアレイ1bのBPF20又はBPF30には、光Lが略垂直になるように入射させることができる。
凹レンズ231は、例えば、バンドパスフィルタアレイ1bの各領域(すなわち、イメージセンサ210の各画素)に対応して設けられたマイクロレンズアレイである。凹レンズ231は、例えば、ガラス材料又は透明樹脂材料などの透光性を有する材料を用いて形成されている。
このように、本変形例に係るバンドパスフィルタアレイ1bでは、例えば、光学部材は、集光された光の結像面Pより所定面から離れた位置に設けられた凹レンズ231である。
これにより、凹レンズ231が設けられているので、バンドパスフィルタアレイ1bに入射する光の発散を抑制し、入射する光の入射角のばらつきを抑制することができる。これにより、設計通りの透過帯域を通過した光がバンドパスフィルタアレイ1bから出射されるので、ノイズ成分の発生を抑制することができる。
なお、撮像装置200又は201は、バンドパスフィルタアレイ1bの代わりに、バンドパスフィルタアレイ1、1a又は101を備えてもよい。
(その他)
以上、本発明に係るバンドパスフィルタアレイ、撮像装置及び信号処理方法について、上記の実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、BPF20及びBPF30が2つの透過帯域を有する例について示したが、3つ以上の透過帯域を有してもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、各BPFの透過帯域が理想的な透過特性(立ち上がり及び立ち下がりが急峻な矩形状)を有する例について示したが、これに限らない。例えば、各BPFの透過帯域は、ガウス関数の形状を有してもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、BPF20を備えるフィルタ素子2と、BPF30を備えるフィルタ素子3とを貼り合わせて一体化させたが、これに限らない。フィルタ素子2とフィルタ素子3とは、別体のまま、互いの位置関係が支持部材などで固定されていてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、1a、1b、101、101x バンドパスフィルタアレイ
11a、111a 第1非重複領域
11b、111b 第2非重複領域
12、112 重複領域
20、120 BPF(第1バンドパスフィルタ)
30、130 BPF(第2バンドパスフィルタ)
61 透過帯域(第1透過帯域)
62 透過帯域(第2透過帯域)
63 透過帯域(第3透過帯域)
64 透過帯域(第4透過帯域)
71 遮断帯域(第1遮断帯域)
72 遮断帯域(第2遮断帯域)
80、210 イメージセンサ
100、200、201 撮像装置
113 無フィルタ領域
230 凸レンズ(光学部材)
231 凹レンズ(光学部材)

Claims (10)

  1. 所定面に入射する光を選択的に透過させるバンドパスフィルタアレイであって、
    互いに重複しない第1透過帯域と第2透過帯域とを有する第1バンドパスフィルタと、
    互いに重複しない第3透過帯域と第4透過帯域とを有する第2バンドパスフィルタとを備え、
    前記所定面を平面視した場合において、前記所定面には、
    前記第1バンドパスフィルタ及び前記第2バンドパスフィルタのうち前記第1バンドパスフィルタのみが設けられた第1非重複領域と、
    前記第1バンドパスフィルタ及び前記第2バンドパスフィルタのうち前記第2バンドパスフィルタのみが設けられた第2非重複領域と、
    前記第1バンドパスフィルタ及び前記第2バンドパスフィルタが重なるように設けられた重複領域とが含まれており、
    前記第2透過帯域と前記第3透過帯域とは、重複しており、
    前記第1透過帯域と前記第4透過帯域とは、重複していない
    バンドパスフィルタアレイ。
  2. 前記第2透過帯域と前記第3透過帯域とは、一致している
    請求項1に記載のバンドパスフィルタアレイ。
  3. 前記第1バンドパスフィルタ及び前記第2バンドパスフィルタはそれぞれ、3層以上の薄膜が積層された多層構造を有する薄膜干渉フィルタであり、
    前記第1透過帯域、前記第2透過帯域、前記第3透過帯域及び前記第4透過帯域の各々における光の透過率は、90%以上であり、
    前記第1バンドパスフィルタは、前記第1透過帯域と前記第2透過帯域との間に、光の透過率が10%以下である第1遮断帯域を有し、
    前記第2バンドパスフィルタは、前記第3透過帯域と前記第4透過帯域との間に、光の透過率が10%以下である第2遮断帯域を有する
    請求項1又は2に記載のバンドパスフィルタアレイ。
  4. 前記所定面を平面視した場合において、前記所定面には、さらに、
    前記第1バンドパスフィルタ及び前記第2バンドパスフィルタのいずれも設けられていない無フィルタ領域が含まれている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタアレイ。
  5. 前記所定面を平面視した場合において、
    前記第1バンドパスフィルタ及び前記第2バンドパスフィルタはそれぞれ、ラインアンドスペース状に形成され、
    前記第1バンドパスフィルタのラインと前記第2バンドパスフィルタのラインとは、互いに所定角度で交差している
    請求項4に記載のバンドパスフィルタアレイ。
  6. 前記所定面へ入射する光の発散を抑制する光学部材が光入射側に設けられた
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタアレイ。
  7. 前記光学部材は、集光された光の結像面と前記所定面との間に配置された凸レンズである
    請求項6に記載のバンドパスフィルタアレイ。
  8. 前記光学部材は、集光された光の結像面より前記所定面から離れた位置に設けられた凹レンズである
    請求項6に記載のバンドパスフィルタアレイ。
  9. イメージセンサと、
    前記イメージセンサの光入射側に設けられた、請求項1〜8のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタアレイとを備える
    撮像装置。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタアレイを透過した光が入射するイメージセンサが生成した電気信号を処理する信号処理方法であって、
    前記イメージセンサから、前記第1非重複領域を透過した光の受光信号である第1信号と、前記第2非重複領域を透過した光の受光信号である第2信号と、前記重複領域を透過した光の受光信号である第3信号とを取得するステップと、
    前記第1信号及び前記第2信号の各々から前記第3信号を減算することで、前記第1透過帯域の光に相当する信号と前記第4透過帯域の光に相当する信号とを生成するステップとを含む
    信号処理方法。
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