JP2018066342A - 車両用排気管 - Google Patents

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Yasutaka Ito
康隆 伊藤
祐哉 杉浦
Yuya Sugiura
祐哉 杉浦
知文 中村
Tomofumi Nakamura
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【課題】簡単な構成で、排気管に凝縮水が貯留するのを防止し、これにより排気管に腐食等が発生するのを防止することができる車両用排気管を提供する。【解決手段】車両の内燃機関に接続され、一又は二以上のマフラーを備えた車両用排気管であって、上記マフラーより内燃機関側、又は、一のマフラーと他のマフラーとの間に無機繊維からなるマットが配設されていることを特徴とする車両用排気管。【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用排気管に関する。
自動車等の車両や建設機械等の内燃機関から排出される排気ガスには、かなりの量の水分が含有されている。排気ガスは、排気管を流れていくうちに、次第に温度が低下し、内燃機関の稼働状況によっては、凝縮水が排気管の内部に貯留される場合がある。このため、凝縮水の貯留に起因して排気管に腐食等が発生し易いという問題がある。
特許文献1には、このような排気管内の凝縮水に起因する不都合を解消するための排気管の構造が記載されている。すなわち、特許文献1の排気管は、触媒担体を内蔵する触媒コンバータの排気ガス導入側に連通接続される上流側排気管が、触媒コンバータの排気ガス導入側に接合される直管部と、この直管部に連通接続され第1の方向に屈曲形成された第1の曲管部と、第1の曲管部に連通接続された第1の方向とは異なる第2の方向に屈曲形成された第2の曲管部とを備え、上記直管部に酸素センサーが設けられた排気管であって、上記第2の曲管部に水抜き用の連通孔が設けられるとともに、この連通孔を被覆する被覆管が設けられている。
特許文献1には、上記第1の曲管部又は上記第2の曲管部に貯留した凝縮水が、内燃機関の始動時等において、排気ガスとともに排出される際、水が酸素センサーに付着するのを防止するため、水抜き用の連通孔を形成し、発生した凝縮水を被覆管内に移動させている。
特開2016−128651号公報
しかしながら、特許文献1に記載の排気管では、凝縮水が被覆管の内部に長時間滞留するため、被覆管に腐食が発生し易く、凝縮水の貯留及びそれに起因する排気管の腐食に対する根本的な解決策とはなっていない。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、簡単な構成で、排気管に凝縮水が貯留するのを防止し、これにより排気管に腐食等が発生するのを防止することができる車両用排気管を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の車両用排気管は、車両の内燃機関に接続され、一又は二以上のマフラーを備えた車両用排気管であって、上記マフラーより内燃機関側、又は、一のマフラーと他のマフラーとの間に無機繊維からなるマットが配設されていることを特徴とする。
本発明の車両用排気管においては、排気管のうち、上記マフラーより内燃機関側、又は、一のマフラーと他のマフラーとの間で、凝縮水が貯留し易いと考えられる箇所に無機繊維からなるマットが配設されているので、凝縮水は、毛細管現象によりマフラーの入り口や凝縮水が貯留されにくい箇所まで徐々に移動し、移動の間やマットの端部で排気ガスの流れに沿って水蒸気として出口側の方向に拡散し、排出される。その結果、排気管の特定の箇所に凝縮水が貯留し、排気管が腐食するのを防止することができる。
なお、「一のマフラーと他のマフラーとの間」とは、メインマフラーとサブマフラーとの間、メインマフラーとプリマフラーとの間、サブマフラーとプリマフラーとの間等、種類の異なるマフラーの間を意味している。
本発明の車両用排気管では、上記マットは、上記マットの配設領域において、排気ガスが流通可能なように配設されていることが望ましい。
排気管の途中にマットが配設され、これにより排気ガスの流通が阻害されていると、排気管内の背圧が上昇し、内燃機関の出力が低下する等の問題が発生するが、本発明の車両用排気管の上記マットの配設領域において、排気ガスが流通可能なように配設されていると、内燃機関の出力の低下等の問題は発生しにくく、凝縮水の貯留を効果的に防止することができる。
なお、上記マットは、排気管の内部の一部を占めるように配設されていてもよく、排気管の内部の周囲全体を覆うように配設されていてもよいが、上記のように排気管の内部には、空隙が形成されるように配設されていることが望ましい。
本発明の車両用排気管は、触媒コンバータを備え、上記マットは、上記触媒コンバータより上記車両用排気管の出口側に配設されていることが望ましい。
本発明の車両用排気管において、触媒コンバータ付近では、内燃機関が稼働中、排気ガスの温度は、100℃よりはるかに高い温度であるので、凝縮水が貯留する可能性は低く、従って、上記マットは、上記触媒コンバータより上記車両用排気管の出口側に配設されていることが望ましい。
本発明の車両用排気管では、上記触媒コンバータと上記マフラーとの間の排気管の最下部は、上記マフラーの内燃機関側における上記排気管との接続部分の最下部より低く、上記排気管の最下部を含む部分に上記マットが配設されていることが望ましい。
本発明の車両用排気管において、上記排気管の最下部を含む部分に上記マットが配設されていると、上記最下部に貯留した凝縮水を他の部分まで移動させることができ、凝縮水の貯留を防止することができる。
本発明の車両用排気管では、上記マットには、複数の切込みが形成されていることが望ましく、マットの長手方向に略垂直な方向に多数の切込みが形成されていることがより望ましい。
本発明の車両用排気管において、このような複数の切込みがマットに形成されていると、排気管に屈曲部分が存在しても、マットが排気管の曲がりに追随して曲がることができるため、マットの全体が排気管の内面に接した状態で固定され易くなり、マットが移動するのを防止することができる。
本発明の車両用排気管では、上記マットの一の端部又は両端部が位置する部分に、上記マットを固定するための固定手段が形成されていることが望ましい。上記固定手段は、少なくともマットの移動を阻止するために、排気管の内面に突起状に形成されていればよいが、マット端部および上部の一部を覆うように形成されていることが望ましい。
本発明の車両用排気管において、上記態様でマットを固定するための固定手段が形成されていると、この固定手段によりマットをしっかりと固定することができる。
本発明の車両用排気管では、上記マットは、ニードルパンチ痕を有することが望ましい。
本明細書において、「ニードルパンチ痕」とは、吸収材の表面にニードルパンチングをすることにより形成される凹部を意味する。本発明の車両用排気管において、上記マットがニードルパンチ痕を有すると、ニードルパンチングにより無機繊維を互いに交絡させることができるため、マットの排気ガスによる風触を防止することができる。
本発明の車両用排気管では、上記無機繊維は、アルミナ繊維、アルミナシリカ繊維、シリカ繊維、生体溶解性繊維及びガラス繊維からなる群から選択される少なくとも一種からなることが望ましい。
本発明の車両用排気管においては、用いる無機繊維は、内燃機関から排出される排気ガスの温度に対して耐久性を有し、かつ、毛細管現象により凝縮水を吸引し、マット内で水分を移動させることができるように構成されている必要があるが、上記した種類の無機繊維は、上記した条件を充分に満足させることができるものである。
本発明の車両用排気管では、上記マットの厚さは、上記車両用排気管の内径に対して5〜30%であることが望ましい。
本発明の車両用排気管において、上記マットが上記した厚さであると、排気管に貯留した凝縮水を毛細管現象による充分に移動させることができ、かつ、マットが配設された部分で、排気ガスが流通可能である。
上記マットの厚さが上記車両用排気管の内径に対して5%未満であると、マットの厚さが薄すぎるため、充分な量の凝縮水を移動させることが難しくなる。一方、上記マットの厚さが上記車両用排気管の内径に対して30%を超えると、排気管の内面に沿うようにマットを配置することが難しくなり、排気ガスのスムーズな流通に問題が発生する。
図1は、本発明の車両用排気管の一例を模式的に示した説明図である。 図2(a)は、上記車両用排気管の最下部付近Aを模式的に示す拡大横断面図であり、図2(b)は、図2(a)に示す車両用排気管の最下部付近AのC−C線拡大縦断面図である。 図3は、本発明の車両用排気管で用いられるマットの平面図である。 図4は、本発明の車両用排気管を構成する排気管の一部の断面図である。 図5は、本発明の実施例1における凝縮水の移動実験の様子を模式的に示す断面図である。
(発明の詳細な説明)
以下、本発明の車両用排気管について、その構成を詳述する。
本発明の車両用排気管は、車両の内燃機関に接続され、一又は二以上のマフラーを備えた車両用排気管であって、上記マフラーより内燃機関側、又は、一のマフラーと他のマフラーとの間に無機繊維からなるマットが配設されていることを特徴とする。
まず、本発明の車両用排気管の一例について具体的に説明する。
本発明の車両用排気管では、排気管は、エンジンにその一端が接続されており、エンジンから伸びた排気管は、触媒コンバータに接続されている。また、触媒コンバータから延びた他の排気管は、途中で下方に湾曲した後、もう一度湾曲して上方に延び、マフラーと接続されている。排気管の最下部付近には、無機繊維からなるマットが排気管の内壁に沿うように配設されており、その先端は、マフラーの入り口付近まで延びている。
排気管の最下部付近は、エンジンより排出された排気ガス中に含まれる水分が凝縮することにより形成された凝縮水が貯留しており、マットの一端が凝縮水に浸漬している。このため、凝縮水は、マットの毛細管現象により徐々に上方に移動し、移動の期間内やマットの端部において排気ガスの流れに沿って出口側の方向に水蒸気として拡散し、大気中に排出される。その一部は、マフラーの内部に流れ込み、マフラーの内部に貯留する場合もあるが、量的に少ないので、短時間で水蒸気となり、大気中に排出される。
さらに、本発明の車両用排気管の一例について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の車両用排気管の一例を模式的に示した説明図である。また、図2(a)は、上記車両用排気管の最下部付近Aを模式的に示す拡大横断面図であり、図2(b)は、図2(a)に示す車両用排気管の最下部付近AのC−C線拡大縦断面図である。
図1に示すように、本発明の車両用排気管10では、排気管11aは、エンジン15にその一端が接続されており、エンジン15から伸びた排気管11aは、触媒コンバータ12に接続されている。また、触媒コンバータ12から延びた他の排気管11bは、途中で下方に湾曲した後、もう一度湾曲して上方に延び、マフラー13と接続されている。
排気管11bの最下部11c付近には、無機繊維からなるマット14が排気管11bの内壁に沿うように配設されており(図2(b)参照)、その先端は、マフラー13の入り口13a付近(図2(a)参照)まで延びている。
排気管11bの最下部11c付近は、エンジン15より排出された排気ガス中に含まれる水分が凝縮することにより形成された凝縮水16が貯留しており、マット14の一端が凝縮水16に浸漬している。このため、凝縮水16は、マット14の毛細管現象により徐々に上方に移動し、移動の期間内やマットの端部において排気ガスの流れに沿って出口側の方向に水蒸気として拡散し、大気中に排出される。その一部は、マフラー13の内部に流れ込み、マフラー13の内部に貯留する場合もあるが、量的に少ないので、短時間で水蒸気となり、大気中に排出される。
図1に示すマフラー13は、メインマフラーであるが、車両の種類によっては、例えば、触媒コンバータ12とマフラー13との間に、サブマフラーやプリマフラーが存在する場合がある。この場合、プリマフラーやサブマフラーとマフラー13との間に、排気管の最下部が存在してもよく、サブマフラーとプリマフラーとの間に、排気管の最下部が存在してもよく、触媒コンバータ12とサブマフラーやプリマフラーとの間に排気管の最下部が存在してもよい。すなわち、触媒コンバータ12とマフラー13との間であれば、いずれの位置に排気管の最下部が存在し、最下部を含む部分にマットが配設されていてもよい。マット14は、場合によっては、エンジン15と触媒コンバータ12との間に配設されてもよい。
本発明の車両用排気管では、マットは、マットの配設領域において、排気ガスが流通可能なように配設されていることが望ましい。すなわち、マットが配設された部分の排気管の断面を観察した際、排気ガスがスムーズに流通可能なように、マットが配設されていない空隙部分が存在することが好ましい。
本発明の車両用排気管において、上記マットは、触媒コンバータより上記車両用排気管の出口側に配設されていることが望ましい。
本発明の車両用排気管において、触媒コンバータ付近では、内燃機関が稼働中、排気ガスの温度は、100℃よりはるかに高い温度であるので、凝縮水が貯留する可能性は低く、従って、上記マットは、上記触媒コンバータより上記車両用排気管の出口側に配設されていることが望ましい。
本発明の車両用排気管では、上記触媒コンバータと上記マフラーとの間の排気管の最下部は、上記マフラーの内燃機関側における上記排気管との接続部分の最下部より低く、上記排気管の最下部を含む部分に上記マットが配設されていることが望ましい。
本発明の車両用排気管において、上記排気管の最下部付近は、上記した構造であるので、凝縮水が貯留し易いが、上記排気管の最下部を含む部分に上記マットが配設されていると、上記最下部に貯留した凝縮水を他の部分まで移動させることができ、凝縮水の貯留を防止することができるからである。なお、マットが配設される部分は、凝縮水が貯留し易い部分であれば、上記した部分のみでなくてもよい。
次に、車両用排気管に配設するマット及びマットに関連する事項について説明する。
車両用排気管に配設するマットの形状は、特に限定されるものではないが、平面視した際、長方形であることが望ましく、長方形のマットの長手方向に略垂直な方向に多数の切込みが形成されていることが望ましい。なお、以下では、平面視した際、長さの長い辺に相当する部分を側面といい、長さの短い辺に相当する部分を端面ということとする。
マットの具体例について説明すると、マットは、長手方向に長い長方形の形状をなしており、長手方向に略垂直な方向に多数の切込みが形成されていることが望ましい。切込みの態様は、特に限定されるものではなく、マットの幅の二分の一よりも短い一対の切込みが、長手方向の同じ位置に両側面から延びていてもよく、両側面に設けた切込みの長手方向の位置が互いに異なるものであってもよい。さらに、マットの幅よりも短い切込みが、両側面から交互に他の側面の近くまで延びていてもよい。
排気管には、マットを固定するための固定手段が形成されていることが望ましい。固定手段は、1つ形成されていてもよく、マットの両側に2つ形成されていてもよい。固定手段は、排気管の内面に設けられた突起状の部材であり、鉛直方向に延びていればよいが、その上部は、マット側に屈曲していることが望ましい。屈曲部分が、マットに接触するように屈曲形成されていると、排気管中のマットがより移動しにくくなるからである。
図3は、本発明の車両用排気管で用いられるマットの平面図である。
マット14は、長手方向(矢印Bで示す方向)に長い長方形の形状をなしており、長手方向に略垂直な方向に多数の切込み14aが形成されている。切込み14aの態様は、特に限定されるものではなく、図3に示すように、マットの幅の二分の一よりも短い一対の切込み14aが、長手方向の同じ位置に両側面から延びていてもよく、両側面に設けた切込みの長手方向の位置が互いに異なるものであってもよい。
さらに、マットの幅よりも短い切込みが、両側面から交互に他の側面の近くまで延びていてもよい。
マットに上記した切込みが形成されていると、フレキシビリティが増し、排気管に屈曲部分が存在しても、マットが排気管の曲がりに追随して曲がり易くなるため、マットの全体が排気管の内面に接した状態で固定され易くなり、マットが移動するのを防止することができる。なお、マットを排気管に配設する際、マットは排気管の内面に沿って配設されにくい場合には、接着剤等を用い、マットを排気管の内管に接着することにより、排気管の内管に沿うように配設してもよい。
次に、本発明の固定手段について具体的に説明する。
排気管には、マットを固定するための固定手段が形成されていることが望ましい。固定手段は、1つ形成されていてもよく、マットの両側に2つ形成されていてもよい。固定手段は、排気管の内面に設けられた突起状の部材であり、鉛直方向に延びていればよいが、その上部は、マット側に屈曲していることが望ましい。屈曲部分が、マットに接触するように屈曲形成されていると、排気管中のマットがより移動しにくくなるからである。
次に、本発明の固定手段について図を用いて具体的に説明する。
図4は、本発明の車両用排気管を構成する排気管の一部の断面図である。
図4に示すように、排気管11bには、マット14を固定するための固定手段110a、110bが形成されていることが望ましい。固定手段は、1つ形成されていてもよく、図4に示すようにマット14の両側に2つ形成されていてもよい。固定手段は、排気管の内面に設けられた突起状の部材であり、鉛直方向に延びていればよいが、その上部は、図4に示すように、マット側に屈曲していることが望ましい。屈曲部分が、マットに接触するように屈曲形成されていると、排気管中のマットがより移動しにくくなるからである。
上記マットを構成する無機繊維は、特に限定されないが、アルミナ繊維、アルミナシリカ繊維、シリカ繊維、ガラス繊維、又は、生体溶解性繊維等からなることが望ましい。
無機繊維が、アルミナ繊維、シリカ繊維及びガラス繊維の少なくとも1種である場合には、耐熱性に優れているので、マットが高温になった場合であっても、変質等が発生することはなく、マットとしての吸水機能を充分に維持することができる。また、無機繊維が生体溶解性繊維である場合には、マットを取り扱う際、飛散した無機繊維を吸入等しても、生体内で溶解するため、作業員の健康に害を及ぼすことがない。
なお、上記マットを構成する無機繊維としてアルミナ繊維を用いる場合、アルミナ繊維は、アルミナ−シリカ組成を有するアルミナ繊維であることが望ましく、その組成比が重量比でAl:SiO=60:40〜80:20であることが望ましく、Al:SiO=70:30〜74:26であることがより望ましい。
上記マットの目付量(単位面積あたりの重量)は、特に限定されないが、200〜3000g/mであることが望ましく、500〜1200g/mであることがより望ましい。マットの目付量が200g/m未満であると、無機繊維の密度が小さすぎるため、毛細管現象により凝縮水を移動させにくくなり、マットの目付量が3000g/mを超えると、マットの柔軟性が低下し、排気管の内管に沿うようにマットを配設することが困難になる。また、毛細管現象等の特性は変わらないので、不経済である。
また、マットの嵩密度についても、特に限定されないが、0.10〜0.50g/cmであることが望ましい。マットの嵩密度が0.10g/cm未満であると、無機繊維の絡み合いが弱く、排気ガスにより無機繊維が風触しやすい。また、マットの嵩密度が0.50g/cmを超えると、マットが硬くなり、排気管の内管に沿うようにマットを配設することが困難になる。また、毛細管現象等の特性は変わらないので、不経済である。
上記マットの厚さは、特に限定されないが、上記車両用排気管の内径に対して5〜30%であることが望ましい。
上記マットの厚さが上記車両用排気管の内径に対して5%未満であると、マットの厚さが薄すぎるため、毛細管現象により充分な量の凝縮水を移動させることが難しくなる。一方、上記マットの厚さが上記車両用排気管の内径に対して30%を超えると、排気管の内面に沿うようにマットを配置することが難しくなり、また、排気ガスのスムーズな流通に問題が発生する。
上記マットには、無機繊維同士の絡み合いを形成するためのニードルパンチング処理が施され、ニードルパンチ痕を有することが望ましい。
ニードルパンチング処理とは、ニードル等の繊維交絡手段を無機繊維前駆体や無機繊維のシート状物に抜き差しすることをいう。このため、ニードルパンチ痕を有するマットは、比較的、平均繊維長の長い無機繊維が3次元的に交絡している。すなわち、マットは、長手方向に垂直な幅方向でニードルパンチング処理され、無機繊維同士が絡み合っているため、マットの機械的強度が向上し、排気ガスによる風触等を防止することができる。
上記マットにおいて、ニードルパンチ痕の密度は、10〜30個/cmであることが望ましく、15〜25個/cmであることがより望ましい。
なお、無機繊維の平均繊維長は、交絡構造を形成するためにある程度の長さが必要となる。例えば、無機繊維の平均繊維長は、50μm〜100mmが望ましい。また、無機繊維の平均直径は、2〜10μmが望ましい。
車両用排気管に配設するマットの長さは、200〜1000mmが望ましく、その幅は、30〜100mmが望ましい。
本発明のマットが配設された車両用排気管を有する車両は、特に限定されるものではなく、ディーゼルエンジンを備えた車両でもよく、ガソリンエンジンを備えた車両でもよく、ガソリンエンジンとモーターとを備えた、いわゆるハイブリット車であってもよい。
また、本発明のマットが配設された車両用排気管を有する車両は、特に凝縮水が凍りやすく、凍った凝縮水が排気ガスの流通を阻害し易い寒冷地方において、その効果を発揮する。
(実施例)
以下に実施例を掲げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)排気管
排気管に相当するものとして、ガラス製で、外径が40mm、管の厚さが1.2mm、全長が500mmのパイプを準備した。
(2)マット
組成比がAl:SiO=72:28のシリカ−アルミナ組成を有するアルミナ繊維からなるマットを準備した。上記マットは、長さが520mm、幅が、65mm、厚さが7mmの平面視矩形状であり、目付量は、1050g/mであった。
(3)マットのパイプへの配設
上記マットを接着剤を用い、パイプに貼り付けた。貼り付けられたマットは、パイプの下側の半周に相当する部分を覆っており、マットがパイプの下部から下に垂れ下がっていた。
(4)凝縮水の移動実験
図5は、本発明の実施例1における凝縮水の移動実験の様子を模式的に示す断面図である。
図5に示すように、上記のように準備したパイプ30を、水平面に対して30°の角度をなすように傾け、水33の入った容器32に、マット31の先端が水33に浸漬するように配設、固定した。なお、水には、赤色のインクを添加し、水の移動がわかるようにした。
マットの先端を水に浸漬した後、水の移動状態を目視により観察したところ、水33の先端部分が徐々に上方に移動し、約15分後、水33の先端部分は、パイプ30の上端部分に到達した。
すなわち、凝縮水に相当する水は、毛細管現象により、重力に反して上方に移動し、排気管内に貯留した凝縮水を充分な速度で凝縮水の存在しない上方部分まで、所定の速度で移動させることができることが判明した。
10 車両用排気管
11a、11b 排気管
11c 最下部
12 触媒コンバータ
13 マフラー
13a 入り口
14、31 マット
14a 切込み
15 エンジン
16 凝縮水
110a、110b 固定手段
30 パイプ
32 容器
33 水

Claims (9)

  1. 車両の内燃機関に接続され、一又は二以上のマフラーを備えた車両用排気管であって、
    前記マフラーより内燃機関側、又は、一のマフラーと他のマフラーとの間に無機繊維からなるマットが配設されていることを特徴とする車両用排気管。
  2. 前記マットは、前記マットの配設領域において、排気ガスが流通可能なように配設されている請求項1に記載の車両用排気管。
  3. 前記車両用排気管は、触媒コンバータを備え、前記マットは、前記触媒コンバータより前記車両用排気管の出口側に配設されている請求項1又は2に記載の車両用排気管。
  4. 前記触媒コンバータと前記マフラーとの間の排気管の最下部は、前記マフラーの内燃機関側における前記排気管との接続部分の最下部より低く、前記排気管の最下部を含む部分に前記マットが配設されている請求項3に記載の車両用排気管。
  5. 前記マットには、複数の切込みが形成されている請求項1〜4のいずれか1に記載の車両用排気管。
  6. 前記マットの一の端部又は両端部が位置する部分に、前記マットを固定するための固定手段が形成されている請求項1〜5のいずれか1に記載の車両用排気管。
  7. 前記マットは、ニードルパンチ痕を有する請求項1〜6のいずれか1に記載の車両用排気管。
  8. 前記無機繊維は、アルミナ繊維、アルミナシリカ繊維、シリカ繊維、生体溶解性繊維及びガラス繊維からなる群から選択される少なくとも一種からなる請求項1〜7のいずれか1に記載の車両用排気管。
  9. 前記マットの厚さは、前記車両用排気管の内径に対して5〜30%である請求項1〜8のいずれか1に記載の車両用排気管。
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