JP2018066279A - 車両用冷却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ウォータポンプの異常検出精度を向上させる。【解決手段】車両用冷却システムは、ウォータポンプと、ポンプ制御器と、水温センサと、回転数センサと、上位制御器とを備える。ポンプ制御器は、指令回転数の供給が途絶えた場合は最大回転数でウォータポンプを駆動させる。上位制御器は、水温センサにより取得された冷媒の温度に基づき指令回転数を設定するとともに、指令回転数に基づいてウォータポンプの正常を判定するための上限回転数を設定する。上位制御器は、回転数センサにより取得された回転数が上限回転数より大きい場合はウォータポンプが異常であると判定し、車両の起動後の所定時間の間は上限回転数が最大回転数よりも小さくなるように指令回転数を設定する。【選択図】図4

Description

本明細書が開示する技術は、車両に搭載される機器を冷却するための車両用冷却システ
ムに関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載されるインバータを冷却するための冷却システムが知られている。例えば、特許文献1には、制御器が冷媒の温度を検出する水温センサの値に基づいて、冷媒を循環させるウォータポンプの指令回転数を設定する技術が開示されている。制御器は、ウォータポンプの指令回転数と実回転数との乖離が許容幅に含まれない場合に、ウォータポンプに異常が発生したと診断する。
特開2014−076781号公報
上述した冷却システムにおいて、例えば信号線の断線等に起因して、ウォータポンプの駆動を制御するポンプ制御器が、上位制御器からの指令回転数を取得できなくなった場合を想定する。このような場合、ポンプ制御器において、インバータの冷却を不足なく行うために、ウォータポンプを最大回転数で駆動する制御を自律的に行うことが考えられる。
ウォータポンプを指令回転数に依らずに最大回転数で駆動した場合、特許文献1に開示された方法(指令回転数と実回転数との乖離によって異常を検出する方法)では、上位制御器においてウォータポンプの異常を正しく検出できない場合がある。その場合とは、指令回転数に許容幅を加えた上限回転数が、最大回転数以上となってしまう場合である。本明細書は、ポンプ制御器において、上位制御器からの指令回転数を取得できなくなった場合において上位制御器がウォータポンプの異常検出を可能とする技術、すなわち、ウォータポンプの異常検出精度を向上させる技術を提供する。
本明細書が開示する車両用冷却システムは、ウォータポンプと、ポンプ制御器と、水温センサと、回転数センサと、上位制御器を備えている。ウォータポンプは、管路内に冷媒を循環させる。ポンプ制御器は、ウォータポンプの駆動を制御する。水温センサは、冷媒の温度を取得する。回転数センサは、ウォータポンプの回転数を取得する。上位制御器は、ウォータポンプの駆動を制御するための指令回転数をポンプ制御器に供給する。ポンプ制御器は、指令回転数の供給がある場合は、指令回転数に従いウォータポンプを駆動させ、指令回転数の供給が途絶えた場合は、最大回転数でウォータポンプを駆動させる。上位制御器は、水温センサにより取得された冷媒の温度に基づき、指令回転数を設定するとともに、その指令回転数に基づいて、ウォータポンプが正常であると判定するための上限回転数を設定する。上位制御器は、さらに、回転数センサにより取得された回転数が上限回転数以下である場合は、ウォータポンプが正常であると判定し、回転数センサにより取得された回転数が上限回転数より大きい場合は、ウォータポンプが異常であると判定する。上位制御器は、車両の起動後の所定時間の間は、上限回転数が最大回転数よりも小さくなるように指令回転数を設定する。
この構成では、上位制御器は、車両の起動後の所定時間の間、上限回転数が最大回転数よりも小さくなるように指令回転数を設定する。また、ポンプ制御器は、上位制御器からの指令回転数の供給が途絶えた場合は、指令回転数に依らずに最大回転数でウォータポンプを駆動させる。このため、上位制御器からポンプ制御器への指令回転数の供給が途絶えた場合、車両起動後の所定時間の間においては、「回転数センサにより取得されたウォータポンプの回転数(すなわち最大回転数)>上限回転数」の関係が成立し、この結果、上位制御器において「ウォータポンプが異常である」ことを検出できる。すなわち、この構成によれば、ポンプ制御器が上位制御器からの指令回転数を取得できなくなった場合においてもウォータポンプの異常検出が可能となる。換言すれば、この構成によれば、ウォータポンプの異常検出精度を向上させる技術が提供される。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
ハイブリッド車のブロック図である。 車両用冷却システムのブロック図である。 各種回転数の関係について説明するグラフである。 ウォータポンプの制御処理の手順を示すフローチャートである。
図1は、ハイブリッド車200のブロック図である。図1を参照して、車両用冷却システム100を搭載したハイブリッド車200の構成について説明する。
ハイブリッド車200は、走行用の駆動源として、モータ8とエンジン6を備えている。モータ8の出力トルクとエンジン6の出力トルクは、動力分配機構7で適宜に分配/合成されて出力される。動力分配機構7は、エンジン6の出力軸及びモータ8の出力軸に接続されており、両出力軸から伝達される動力を、所定比率で合成してデファレンシャルギヤ9を介して駆動輪9a、9bに伝達する。動力分配機構7は、エンジン6の出力軸から伝達される動力を分配し、モータ8の出力軸と駆動輪9a、9bに伝達する場合もある。この場合、モータ8は発電機として機能する。なお、図1では、本明細書の説明に要する部品だけを表し、説明に関係のない部品は図示を省略している。
モータ8は、システムメインリレー3及びインバータ4を介して、メインバッテリ2に接続されている。インバータ4は、メインバッテリ2の直流電力をモータ8の駆動に適した交流電力に変換する電力変換器である。メインバッテリ2の直流電力は、インバータ4により変換され、変換後の交流電力がモータ8に供給される。モータ8が発電機として機能する場合、インバータ4は、モータ8により発電される交流電力をメインバッテリ2の充電に適した直流電力に変換する。モータ8が発電した交流電力は、インバータ4により直流電力に変換され、変換後の直流電力がメインバッテリ2に供給される。インバータ4は、直流電力と交流電力の相互の変換を実現するためのインバータ回路を含んでいる。インバータ回路は、複数のスイッチング素子により構成される。複数のスイッチング素子は発熱するので、インバータ4は、複数のスイッチング素子を冷却するためのインバータクーラ(図示省略)を備えている。
ハイブリッド車200は、メインバッテリ2の他にサブバッテリ12を備える。サブバッテリ12は、DCDCコンバータ10を介してメインバッテリ2に接続されている。DCDCコンバータ10は、メインバッテリ2の出力電圧をサブバッテリ12の充電に適した電圧まで降圧する。例えば、メインバッテリ2の出力電圧は300Vであり、サブバッテリ12の出力電圧は12Vである。メインバッテリ2の電力は、DCDCコンバータ10により12Vの電圧まで降圧され、降圧後の電力がサブバッテリ12に供給される。
サブバッテリ12は、メインバッテリ2の出力電圧より低い電圧(例えば、12V)で駆動するデバイス群(通称「補機」と呼ばれる)と接続される。このデバイス群は、例えば、カーナビゲーション装置やルームランプ等である。また、後述する車両用冷却システム100のウォータポンプ14もサブバッテリ12に接続されている。ウォータポンプ14はサブバッテリ12の電力により駆動する。
ハイブリッド車200は、ポンプ制御器50と、ポンプ制御器50の上位制御器として機能するHVECU60とを備える。ポンプ制御器50とHVECU60とは協働して、図4で説明する車両用冷却システム100の制御を行う。そのほか、HVECU60は、ハイブリッド車200に関する種々の情報を取得し、取得した情報を利用して、システムメインリレー3の開閉、インバータ4及びDCDCコンバータ10の制御を行う。ハイブリッド車200に関する情報は、例えば、イグニションスイッチ(図示省略)のON/OFF情報、アクセル開度情報、車速情報等がある。
図2は、車両用冷却システム100のブロック図である。図2を参照して、車両用冷却システム100の構成及び動作について説明する。
車両用冷却システム100は、ウォータポンプ14、リザーブタンク15、ラジエータ16、インバータクーラ17及びオイルクーラ18と、それらを一巡する管路としての冷却パイプ13とを備える。リザーブタンク15には、冷媒である冷却液80が貯蔵されている。冷却液80は、ウォータポンプ14により圧送されて、冷却パイプ13内を循環する。循環する冷却液80により、被冷却媒体(インバータクーラ17及びオイルクーラ18)が冷却される。冷却液80としては、例えばLLC(Long life Coolant)を用いてもよく、水等の他の液体を用いてもよい。
インバータクーラ17は、インバータ4に備えられている。インバータ4内の複数のスイッチング素子は、インバータクーラ17により冷却される。オイルクーラ18は、ドライブトレイン19を冷却する冷却装置である。オイルクーラ18は、オイルポンプ93の圧送によりオイル冷却パイプ91内を循環するオイルによって、モータ8と動力分配機構7を含むドライブトレイン19を冷却する。すなわち、モータ8や動力分配機構7は、オイル冷却パイプ91を循環するオイルにより冷却される。
ウォータポンプ14は、モータと、制御基板を備える。モータは、ウォータポンプ14の内部のインペラを回転させる。インペラの回転で生じる遠心力によってウォータポンプ14内の冷却液80が送出され、これによりウォータポンプ14の冷却性能が発揮される。すなわち、ウォータポンプ14の冷却性能の大小は、モータの回転数に比例する。制御基板は、ポンプ制御器50からの指令値に従って、モータへの入力電力をPWM(Pulse Width Modulation)制御する。ポンプ制御器50からの指令値は、PWM制御のデューティ比として与えられる。
ポンプ制御器50は、ウォータポンプ14の制御基板に対してPWM制御のための指令値を供給することで、ウォータポンプ14の駆動を制御する。ポンプ制御器50は、HVECU60からの指令回転数の供給がある場合、供給された指令回転数に基づく指令値(PWM制御のデューティ比)を制御基板に供給する。一方、HVECU60からの指令回転数の供給が途絶えた場合、ポンプ制御器50は、被冷却媒体を不足なく冷却するために、ウォータポンプ14のモータの最大回転数を実現する指令値(PWM制御のデューティ比)を制御基板に供給する。詳細は図3,4で説明する。ここで「最大回転数」とは、モータの損傷発生の抑制とウォータポンプ14の冷却性能の最大化との両方を考慮して定められた特定の値である。なお、最大回転数には、モータのカタログ値等の論理値が採用されてもよい。
車両用冷却システム100は、さらに、温度センサ41と、回転数センサ42を備える。温度センサ41は、インバータクーラ17の温度を取得する。HVECU60は、温度センサ41により取得されたインバータクーラ17の温度を、予め実験により特定されHVECU60内に記憶されている数式を用いて補正し、冷却液80の温度とする。すなわち、温度センサ41は、冷却液80の温度を間接的に取得する水温センサとして機能する。回転数センサ42は、ウォータポンプ14のモータの回転数を取得する。温度センサ41及び回転数センサ42は、HVECU60に接続されている。
図3は、ウォータポンプ14の各種回転数の関係について説明する図である。図3は、ウォータポンプ14のモータの回転数Nを縦軸とし、冷却液80の温度を横軸としたグラフである。太い点線は、指令回転数N1を示しており、太い実線は上限回転数N2を示している。上限回転数N2については後述する。細い実線は、モータの最大回転数Nmaxを表している。図3の冷却液80の温度と指令回転数N1と上限回転数N2の関係は、予めHVECU60に記憶されている。モータの最大回転数Nmaxのグラフは本実施例の説明のために付加したものである。
HVECU60は、温度センサ41により取得された冷却液80の温度に基づき、図3の関係を用いて、ポンプ制御器50に供給するための指令回転数N1を設定する。なお、HVECU60は、ウォータポンプ14のモータの損傷を抑制するため、指令回転数N1はモータの最大回転数Nmaxを超えない値とする。
図3において、冷却液80の温度が低い範囲で指令回転数N1が高くなっているのは、極寒地などにおいて外気温度がインバータ4やモータ8の作動に適正な温度範囲よりも下がっているときにインバータ4やモータ8を暖めるためである。車両用冷却システムは、インバータ等の過熱を防止するだけでなく、過度に低い温度にもならないように適正な温度範囲に保つ調温装置として機能する。
上限回転数N2について説明する。上限回転数N2は、通常時において、HVECU60が、ウォータポンプ14の異常、特に、ウォータポンプ14の内部異常による過回転(オーバースピード)を検知するための閾値である。過回転は、ウォータポンプ14の焼き付きを生じ得るので、早期に検知する必要があるからである。HVECU60は、設定した指令回転数N1に基づいて図3の関係を参照し、ウォータポンプ14の正常時における上限回転数N2を設定する。あるいは、HVECU60は、設定した指令回転数N1に所定の値を加算することで、上限回転数N2を決定してもよい。HVECU60は、この上限回転数N2と、回転数センサ42により取得された実回転数との偏差を監視することで、ウォータポンプ14の異常(特に、過回転)を検出する。HVECU60は、実回転数が上限回転数N2以下である場合はウォータポンプ14が正常であると判定し、実回転数が上限回転数N2より大きい場合はウォータポンプ14が異常であると判定する。このように、上限回転数N2は、HVECU60がウォータポンプ14の状態(特に過回転を生じていないか)を判定するための閾値となる。
上述の通り、HVECU60は、指令回転数N1に基づいて設定した上限回転数N2を基準として、ウォータポンプ14の状態を判定している。ポンプ制御器50は、指令回転数N1の供給がある場合は、当該指令回転数N1に基づきウォータポンプ14を駆動させる。具体的には、ポンプ制御器50は、ウォータポンプ14の実回転数が指令回転数N1に追従するようにウォータポンプ14を駆動する。このため、ポンプ制御器50に指令回転数N1が供給されている間は、HVECU60は、上記の方法でウォータポンプ14の状態(特に、過回転を生じているか否か)を正しく判定することができる。
ここで、ポンプ制御器50が、HVECU60からの指令回転数N1の供給を受けられなくなった場合を想定する。そのような場合は、例えば、ポンプ制御器50とHVECU60とを接続する信号線が断線した場合や、ポンプ制御器50内の少なくとも一部分(例えば信号の受信回路)が故障した場合等に生じ得る。ポンプ制御器50は、指令回転数N1の供給が途絶えた場合、被冷却媒体を不足なく冷却するために、モータの最大回転数Nmaxでウォータポンプ14を駆動させる。
このように、ポンプ制御器50が指令回転数N1の供給を受けられなくなった場合、HVECU60において、当該異常をウォータポンプ14の異常として検出することが望まれる。しかしながら、本実施例のHVECU60は、信号線の断線を検知する手段を有さないため、ポンプ制御器50が指令回転数N1の供給を受けられなくなったことを検知できない。
一方、図3の領域L1または領域L3の指令回転数N1を設定している場合、上限回転数N2が最大回転数Nmaxを超える。領域L1または領域L3の指令回転数N1をポンプ制御器50に供給しているとき、信号線の断線に起因してポンプ制御器50が最大回転数Nmaxでウォータポンプ14を駆動していても、実回転数(=最大回転数Nmax)は、上限回転数N2以下となる。この結果、図3の領域L1及び領域L3について、HVECU60は、「ウォータポンプ14は正常」と判定してしまうこととなり、異常を検出することができない。なお、HVECU60において「上限回転数N2が最大回転数Nmaxより小さい値」となる指令回転数N1が設定される領域L2については、実回転数(=最大回転数Nmax)が上限回転数N2より大きくなるため、HVECU60において異常を検出することができる。
以上の通り、通常時の制御のみでは、HVECU60においてウォータポンプ14の異常(ポンプ制御器50が指令回転数N1の供給を受けられなくなったという異常)を判定できない場合が生じ得る。このため、本実施例のHVECU60は、ハイブリッド車200が起動された後の所定時間の間、図4で説明する処理を行うことによって、上述した通常時とは異なる仕組みで指令回転数N1を設定し、ポンプ制御器50が指令回転数N1の供給を受けられなくなったという異常の検出を可能とする。
図4は、ウォータポンプの制御処理の手順を示すフローチャートである。図4に示す処理は、ハイブリッド車200のイグニションスイッチがOFFからONに切り替わった場合に開始される。
ウォータポンプの制御処理(図4)のステップS100において、HVECU60は、上限回転数N2が最大回転数Nmaxよりも小さくなるような指令回転数N1を設定する。例えば、HVECU60は、図3の領域L2の指令回転数N1を選択する。また、ステップS100においてHVECU60は、設定した指令回転数N1をポンプ制御器50へ供給する。この指令回転数N1の供給を受けられた場合、ポンプ制御器50は指令回転数N1に従ってウォータポンプ14を駆動させる。一方、断線等によって指令回転数N1の供給を受けられない場合(指令回転数N1の供給が途絶えた場合)、ポンプ制御器50は指令回転数N1に依らず、最大回転数Nmaxでウォータポンプ14を駆動させる。
ステップS102においてHVECU60は、ステップS100で設定した指令回転数N1に基づいて上限回転数N2を設定する。例えば、HVECU60は、図3の領域L2における太い実線で示された上限回転数N2を選択し設定する。
ステップS104においてHVECU60は、回転数センサ42からウォータポンプ14の回転数を取得し、実回転数とする。ステップS106においてHVECU60は、ステップS104で取得した実回転数が、ステップS102で設定した上限回転数N2よりも大きいか否かを判定する。
実回転数が上限回転数N2以下である場合(ステップS106:NO)、HVECU60は、ウォータポンプ14が正常であると判定する。このため、ステップS110においてHVECU60は、上述した通常時の制御(指令回転数N1と、上限回転数N2とを求め、上限回転数N2に基づきウォータポンプ14の異常を検知する制御)を実行する。
一方、実回転数が上限回転数N2より大きい場合(ステップS106:YES)、HVECU60は、ポンプ制御器50に指令回転数N1が供給されていない、すなわち、ウォータポンプ14が異常であると判定する(ステップS120)。このため、ステップS122においてHVECU60は、ハイブリッド車200の利用者に対してウォータポンプ14の故障を通知するための警告灯(図示省略)を点灯させる。この際、HVECU60は、警告灯の点灯に加えた他の処理、例えば、液晶画面へのメッセージ表示する、あるいは、車両用冷却システム100で異常が発生していることを示すメッセージをダイアグメモリへ出力する、等を実施してもよい。
ステップS124においてHVECU60は、指令回転数N1を最大回転数Nmaxに固定する。そして、HVECU60は、当該指令回転数N1(=最大回転数Nmax)に基づく上限回転数N2を求める。これ以降、HVECU60は、この上限回転数N2と、回転数センサ42により取得された実回転数との偏差を監視することで、ウォータポンプ14の異常(特に過回転の異常)を検出する。そうすれば、HVECU60は、ポンプ制御器50の実態に即したウォータポンプ14の異常(特に過回転の異常)を検出することができる。
なお、上記説明では、HVECU60は、ステップS100〜S106を1回だけ実行することにより、ウォータポンプ14の正常/異常を判定した。しかし、HVECU60は、車両起動後の所定時間の間(または所定回数)ステップS100〜S106を繰り返すことによって、ウォータポンプ14の正常/異常を判定してもよい。所定時間及び所定回数は、任意に決定してよい。
本実施例の効果を説明する。上述したように、HVECU60(上位制御器)は、ハイブリッド車200の起動後の所定時間の間、上限回転数N2が最大回転数Nmaxよりも小さくなるように指令回転数N1を設定する。また、ポンプ制御器50は、HVECU60からの指令回転数N1の供給が途絶えた場合は、指令回転数N1に依らずに最大回転数Nmaxでウォータポンプ14を駆動させる。このため、HVECU60からポンプ制御器50への指令回転数N1の供給が途絶えた場合、車両起動後の所定時間の間(すなわち、図4のステップS100〜S106が実行される間)においては、「回転数センサ42により取得されたウォータポンプ14の実回転数(すなわち最大回転数Nmax)>上限回転数N2」の関係が成立する。この結果、HVECU60において、ポンプ制御器50に指令回転数N1が供給されていない、すなわち、ウォータポンプ14が異常であることを検出できる。
本実施例の構成によれば、ポンプ制御器50がHVECU60からの指令回転数を取得できなくなった場合でも、HVECU60において、当該事象をウォータポンプ14の異常として検出可能となる。また、このように検出された異常は、ハイブリッド車200の利用者に通知されるため(図4のステップS122)、信号線の断線やポンプ制御器50の故障が発見されず放置される可能性を低減することができる。結果として、信号線の断線やポンプ制御器50の故障が放置され、最大回転数Nmaxでウォータポンプ14が駆動され続けることに伴う燃費の悪化や、ハイブリッド車200の乗り心地の悪化を抑制できる。以上の通り、本実施例の構成によれば、ウォータポンプ14の異常検出精度を向上させることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:メインバッテリ
3:システムメインリレー
4:インバータ
6:エンジン
7:動力分配機構
8:モータ
9:デファレンシャルギヤ
9a、9b:駆動輪
10:DCDCコンバータ
12:サブバッテリ
13:冷却パイプ
14:ウォータポンプ
15:リザーブタンク
16:ラジエータ
17:インバータクーラ
18:オイルクーラ
19:ドライブトレイン
41:温度センサ
42:回転数センサ
50:ポンプ制御器
60:HVECU(上位制御器)
80:冷却液
91:オイル冷却パイプ
93:オイルポンプ
100:車両用冷却システム
200:ハイブリッド車

Claims (1)

  1. 車両用冷却システムであって、
    管路内に冷媒を循環させるウォータポンプと、
    前記ウォータポンプの駆動を制御するポンプ制御器と、
    前記冷媒の温度を取得する水温センサと、
    前記ウォータポンプの回転数を取得する回転数センサと、
    前記ウォータポンプの駆動を制御するための指令回転数を、前記ポンプ制御器に供給する上位制御器と、
    を備えており、
    前記ポンプ制御器は、
    前記指令回転数の供給がある場合は、前記指令回転数に従い前記ウォータポンプを駆動させ、
    前記指令回転数の供給が途絶えた場合は、最大回転数で前記ウォータポンプを駆動させ、
    前記上位制御器は、
    前記水温センサにより取得された前記冷媒の温度に基づき、前記指令回転数を設定するとともに、前記指令回転数に基づき、前記ウォータポンプが正常であると判定するための上限回転数を設定し、
    前記回転数センサにより取得された前記回転数が前記上限回転数以下である場合は、前記ウォータポンプが正常であると判定し、前記回転数センサにより取得された前記回転数が前記上限回転数より大きい場合は、前記ウォータポンプが異常であると判定し、
    車両の起動後の所定時間の間は、前記上限回転数が前記最大回転数よりも小さくなるように前記指令回転数を設定する、
    ことを特徴とする車両用冷却システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114206651A (zh) * 2019-09-16 2022-03-18 纬湃技术有限公司 热管理系统以及车辆

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