JP2018066115A - 野縁固定部材、吊り天井構造及び吊り天井構造の構築方法 - Google Patents

野縁固定部材、吊り天井構造及び吊り天井構造の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吊り材に直接取り付けられるとともに、野縁部の端部を直接受ける構成とすることで、必要部品数が削減でき、吊り天井構造を軽量化することが可能な野縁固定部材を提供する。
【解決手段】建物の構造体から吊りボルト11によって吊り下げられた吊り天井構造1において、吊りボルトと天井面材14との間に介在させる野縁部13を固定するための野縁固定部材2である。
そして、間隔を置いて配置される複数の吊りボルトの下端部111を長穴25に通して固定させる長尺状の頂面部21及び上板24と、その両側縁に接続された一対の側壁部22,22と、一対の側壁部の下縁からそれぞれ外側に向けて張り出されて野縁部の端部131を載せるための一対の載置面部23,23と、載置面部から野縁部の高さ分だけ離隔した位置に載置面部と略平行となるように張り出された上制限部241,241とを備えている。
【選択図】図1A

Description

本発明は、建物の構造体から吊り下げられた吊り天井構造において、吊り材と天井面材との間に介在させる野縁部を固定するための野縁固定部材、及びそれが取り付けられた吊り天井構造、並びに吊り天井構造の構築方法に関するものである。
上階の床スラブ又は梁などの建物の構造体から吊りボルトによって吊り下げられた野縁受け及び野縁等からなる天井下地に、石こうボードなどによって形成される天井面材を支持させる吊り天井構造が知られている(特許文献1,2など参照)。
特許文献1には、部材点数を極力削減した吊り天井とするために、ハンガーを介して吊りボルトに吊り下げられる野縁受けの断面を剛性の高い形状にするとともに、通常の野縁に代えてフランジが形成された保持部材を使用する構成となっている。
また、特許文献2には、吊りボルトに直接野縁レールを取り付け、その野縁レール間に粘弾性の天井板を差し渡すことで、地震時の振動や変位を吸収し抑制を図ることが可能な吸振つり天井が開示されている。
特開2014−25338号公報 特開2013−241827号公報
このように吊り天井構造は、従来から実施され、様々な改良や開発が行われているが、必要部品数が少なくて施工性に優れ、軽量化できるものの開発が望まれている。
そこで本発明は、吊り材に直接取り付けられるとともに、野縁部の端部を直接受ける構成とすることで、必要部品数が削減でき、吊り天井構造を軽量化することが可能な野縁固定部材、並びにそれが取り付けられた吊り天井構造及び吊り天井構造の構築方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の野縁固定部材は、建物の構造体から吊り材によって吊り下げられた吊り天井構造において、前記吊り材と天井面材との間に介在させる野縁部を固定するための野縁固定部材であって、間隔を置いて配置される複数の前記吊り材の下端部を穴に通して固定させる長尺状の帯状固定部と、前記帯状固定部の両側縁に接続された一対の側壁部と、前記一対の側壁部の下縁からそれぞれ外側に向けて張り出されて前記野縁部の端部を載せるための一対の載置面部と、前記載置面部から前記野縁部の高さ分だけ離隔した上方位置に前記載置面部と略平行となるように張り出された上制限部とを備えたことを特徴とする。
ここで、前記帯状固定部に設けられる前記穴は、前記帯状固定部の軸方向に長い長穴であることが好ましい。また、前記上制限部は、前記載置面部の上方に連続して設けられている構成とすることができる。一方、前記上制限部は、前記野縁部の設置が想定される位置に間隔を置いて設けられている構成とすることもできる。
さらに、前記帯状固定部の少なくとも一部と前記一対の側壁部と前記一対の載置面部とは、断面視ハット形の一体に形成されている構成とすることができる。また、前記帯状固定部には、前記吊り材の下端部を挿通させる長穴が設けられている構成とすることができる。
そして、吊り天井構造の発明は、建物の構造体から吊り材によって吊り下げられた吊り天井構造であって、前記吊り材の下端部に固定される上記いずれかの野縁固定部材と、前記野縁固定部材の前記載置面部と前記上制限部との間に端部が収容された野縁部と、前記野縁部の下面側に取り付けられた天井面材と、前記野縁部を前記載置面部に固定させる接合手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、補強が必要な箇所に追加野縁部が配置され、前記追加野縁部の端部が前記載置面部に前記接合手段によって固定されている構成とすることができる。
また、吊り天井構造の構築方法の発明は、建物の構造体から吊り材によって吊り下げられる吊り天井構造の構築方法であって、間隔を置いて配置された複数の前記吊り材の下端部を、上記いずれかに記載の野縁固定部材の前記帯状固定部の前記穴に通してそれぞれ固定する工程と、前記野縁固定部材の軸方向に間隔を置いて配置される前記野縁部の端部を、前記載置面部と前記上制限部との間に挿し込む工程と、両端が前記野縁固定部材に挿し込まれた前記野縁部に対して天井面材を配置するとともに、前記載置面部の下方から接合手段を押し込んで前記野縁部を前記野縁固定部材に接合する工程とを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明の野縁固定部材及び吊り天井構造は、建物の構造体から吊り下げられた吊り材の下端部を穴に通すことで帯状固定部を固定し、その帯状固定部に接続される一対の側壁部から張り出された載置面部に、野縁部の端部を載せる。
この載置面部に対しては、野縁部の高さ分だけ離隔した上方位置に上制限部が張り出されており、野縁部の端部は、載置面部と上制限部とに挟まれることになる。
このように吊り材の下端部に直接取り付けられる野縁固定部材に、野縁部の端部を直接受けさせる構成となっているため、吊りハンガーや野縁受け部などを介して野縁が支持される場合と比べて、必要部品数を削減することができる。また、必要部品数が削減されることで、吊り天井構造を軽量化することができる。
また、帯状固定部に吊り材の下端部を挿通させる穴が長穴であれば、複数の吊り材の位置と野縁固定部材との位置調整を容易に行うことができ、施工性に優れている。
さらに、上制限部が載置面部の上方に連続して設けられていれば、野縁部を野縁固定部材の軸方向のいずれの位置にも自由に配置することができる。一方、上制限部を野縁部の設置が想定される位置に間隔を置いて設ける場合は、上制限部の面積が大幅に削減できるため、軽量化を図ることができる。
また、帯状固定部の少なくとも一部と一対の側壁部と一対の載置面部とが断面視ハット形の一体に形成されていれば、剛性が高いうえに、簡単に高い精度で部材を製作することができる。
さらに、野縁固定部材に対しては、通常の野縁部に加えて、補強が必要な箇所に追加野縁部を容易に配置することができる。すなわち、照明や天井裏設備等が配置される箇所に追加野縁部を設けたい場合は、追加野縁部の端部を載置面部に載せて接合手段によって固定すれば、その周辺を補強することができる。
また、野縁固定部材を使用した吊り天井構造の構築方法の発明では、両端が野縁固定部材に挿し込まれた野縁部に対して載置面部の下方から接合手段を押し込んだときに、野縁部が浮き上がろうとしても上制限部で抑えられるため、容易に接合作業を行うことができる。
本発明の実施の形態の野縁固定部材が取り付けられた吊り天井構造の構成を説明する断面図である。 野縁固定部材を上方から見た平面図である。 本発明の実施の形態の野縁固定部材の構成を説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態の吊り天井構造の構築方法の工程を説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態の吊り天井構造の構成を説明する斜視図である。 実施例1の野縁固定部材の構成を説明するための斜視図である。 実施例2の野縁固定部材の構成を説明するための断面図である。 実施例2の別の野縁固定部材の構成を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1A,1B及び図2は本実施の形態の野縁固定部材2の構成を説明するための図、図1,4はその野縁固定部材2が取り付けられた吊り天井構造1の構成を説明するための図である。
吊り天井構造1は、例えば体育館、集会場、災害応急対策の拠点となる公共施設、マンションやビルのロビーや会議室などの様々な建物の色々な空間に設けられる。本実施の形態では、建物の内部に新設や改修によって構築される吊り天井構造1について説明する。
図1A及び図4に示すように、建物の構造体となる上階の床スラブの下面や梁(図示省略)には、間隔を置いて複数の吊り材としての吊りボルト11,・・・が吊り下げられる。
そして、この吊りボルト11の下端部111に、直接、野縁固定部材2が吊り下げられる。ここで、吊りボルト11の下端部111とは、構築する天井の高さに合わせて取り付け位置が上下に調整される野縁固定部材2が固定される範囲の端部付近を指す。
野縁固定部材2は、長尺状の部材で、野縁固定部材2の軸方向に間隔を置いて略直交する方向に向けて野縁部13が取り付けられることによって、天井下地(鋼製下地)が形成される。
略平行に配置された複数の野縁部13,・・・の下面132側には、石こうボードなどの天井面材14が取り付けられる。この天井面材14は、天井面を形成する仕上げ材、又は仕上げ材を貼り付けるための下地板材である。
天井面材14は、通常は複数の板材によって構成されており、図1Aでは、隣接させる板材の端縁同士が野縁固定部材2の中央位置で突き合わされた図となっている。
本実施の形態の野縁固定部材2は、図1Aに示すように、吊りボルト11の下端部111に固定される長尺状の帯状固定部としての頂面部21及びその直上に重ねられる上板24の中央部分と、頂面部21の両側縁に接続された一対の側壁部22,22と、一対の側壁部22,22の下縁からそれぞれ外側に向けて張り出された一対の載置面部23,23と、載置面部23,23と略平行となるように張り出された上制限部241,241とによって、主に構成される。
本実施の形態では、図1A及び図2に示すように、断面視ハット形の凸金具20と、帯板状の上板24とを溶接などで接合させることによって、野縁固定部材2が製作される。
上板24は、幅方向(野縁固定部材2の軸直交方向)の中央を、凸金具20の頂面部21の幅方向の中央位置に合わせて設置される。この上板24の頂面部21の直上領域は、帯状固定部の一部として上層になる。そして、頂面部21より両側に張り出された上板24の領域が、上制限部241,241となる。
一方、凸金具20は、帯状固定部の一部として下層となる頂面部21と一対の側壁部22,22と一対の載置面部23,23とが一体に形成された金具である。詳細には、側壁部22は、頂面部21の側縁から略直角に下方に向けて垂下され、載置面部23は、側壁部22の下縁から略直角に外側に向けて張り出される。
図1Bに示すように、上制限部241の張り出し量は、載置面部23の張り出し量と比べて短くなっている。載置面部23は、野縁部13の端部131を支持できる幅だけ張り出されている。上制限部241の張り出し量を載置面部23より短くすることで、上方から野縁部13の端部131を載置面部23に載せやすくすることができる。
野縁固定部材2は、天井の大きさによっては非常に長尺にする必要があるため、図2に示すように、必要に応じてジョイント板26によって軸方向に継ぎ足される。
この図2では、軸方向に並べられた凸金具20,20の側壁部22,22間に長方形の鋼板によって形成されるジョイント板26を跨らせ、ビス材261,・・・によって接合させた例を示した。なお、野縁固定部材2の継手方法は、この例に限定されるものではない。
図1Aに示すように、上制限部241は、載置面部23から野縁部13の端部131の高さ分だけ離隔した上方位置に設けられる。すなわち、野縁部13の端部131は、載置面部23と上制限部241とによって挟まれることになる。
載置面部23と上制限部241との間に収容された野縁部13の端部131には、天井面材14の下面から打ち込まれた接合手段としてのビス材3の先端が埋設される。
ここで、野縁部13には、図3に示したような断面視略長方形の角形鋼管や、断面視略C字形のC形鋼などの鋼材が使用される。要するに、略平行な下面132と上面133とが形成された部材が使用される。
一方、吊りボルト11の下端部111は、上板24及び頂面部21に貫通して設けられた穴である長穴25に通されて、上下に装着されたナット12A,12Bに締め付けられることによって、野縁固定部材2に固定される。
詳細には、図1Bに示すように、上板24及び頂面部21には、野縁固定部材2の軸方向に長い長穴25が穿孔されている。このため、吊りボルト11の下端部111の位置に対して、野縁固定部材2の位置を軸方向に微調整して固定することができる。また、吊りボルト11に対してナット12A,12Bを締め付ける高さ位置を調整することによって、天井の高さを容易に変更することができる。
図3に示すように、略平行に間隔を置いて吊りボルト11,・・・から吊り下げられた野縁固定部材2,・・・に対しては、野縁固定部材2の軸方向に間隔を置いて略平行に野縁部13,・・・が架け渡される。
野縁部13は、両側の端部131,131がそれぞれ野縁固定部材2,2の載置面部23,23に載せられる。また、野縁部13の軸方向に連続するように、隣接する野縁部13が架け渡される。すなわち、野縁固定部材2,・・・と野縁部13,・・・とによって、格子状の鋼製下地(天井下地)が形成される。
ここで、平行に配置される野縁部13,13間であっても、補強が必要な箇所には追加野縁部15を配置することができる(図3の右側参照)。例えば、照明や天井裏設備等の別途荷重が作用する箇所には、補強のために追加野縁部15を架け渡すことができる。この追加野縁部15も、端部151はビス材3によって載置面部23に固定される。
次に、本実施の形態の吊り天井構造1の構築方法について、図1A,1B及び図2−図4を参照しながら説明する。
まず、図2に示すように、建物の床スラブなどから吊り下げられた吊りボルト11の下端部111に、ナット12A,12Bを使用して、野縁固定部材2を固定する。
詳細には、吊りボルト11の下端部111は、ナット12Aを装着した状態で図1Bに示すように上板24及び頂面部21の長穴25に通される。このように帯状固定部に穿孔される穴を長穴25にしておくことで、1本の野縁固定部材2を複数の吊りボルト11,・・・に固定する際も、微調整によって容易に固定作業を行うことができる。
続いて図1Aに示すように、頂面部21の下方に突出された下端部111にナット12Bを装着して、工具を凸金具20の下方から挿入して締め付ける。なお、この段階では天井面材14は配置されていないので、工具を側壁部22,22間の空洞に下方から挿し込むことができる。
そして、上下のナット12A,12Bを締め付けることによって、野縁固定部材2の帯状固定部(21,24)を挟持させて、吊りボルト11に強固に野縁固定部材2を固定する。
また、天井の一辺が長い場合は、図2に示すように、軸方向が一致するように複数の野縁固定部材2,2を並べて吊り下げ、野縁固定部材2,2間をジョイント板26とビス材261,・・・とによって連結させる。
そして、図3に示すように、平行に吊り下げられた野縁固定部材2,2間に、複数の野縁部13,・・・を平行に架け渡す。すなわち野縁部13は、野縁固定部材2の軸方向に間隔を置いて配置され、両側の端部131,131は、野縁固定部材2の載置面部23に載せられる。
通常は、野縁部13の軸方向に連続するように隣接する野縁部13が配置され、格子状の鋼製下地が形成される。また、照明の取り付け位置など補強が必要な箇所には、追加野縁部15を配置することもできる。さらには、天井の縁部付近など異形となる箇所などでは、図示していないが、隣接する野縁部13,13の軸方向を連続させず、ずらしてもよい。
このようにして吊りボルト11,・・・に吊り下げられた天井下地となる枠組みに対しては、図4に示すように、石こうボードなどの天井面材14を下方から取り付ける。
天井面材14は、図1Aに示すように、下方からねじ込まれたビス材3によって野縁部13に接合される。また、野縁部13の端部131においては、ビス材3は、天井面材14と載置面部23を通って野縁部13にねじ込まれる。こうして天井面材14が取り付けられることによって、建物の構造体から吊りボルト11,・・・によって吊り下げられた吊り天井構造1が完成する。
次に、本実施の形態の野縁固定部材2、及びそれが取り付けられた吊り天井構造1、並びに吊り天井構造1の構築方法の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の野縁固定部材2は、建物の構造体から吊り下げられた吊りボルト11に野縁固定部材2の頂面部21を固定し、その頂面部21に接続される一対の側壁部22,22から張り出される載置面部23,23に、野縁部13の端部131,131を載せる。
この載置面部23に対しては、野縁部13の高さ分だけ離隔した上方位置に上制限部241が張り出されており、野縁部13の端部131は、載置面部23と上制限部241とに挟まれることになる。
このように吊りボルト11に直接取り付けられる野縁固定部材2に、野縁部13の端部131を直接受けさせる構成となっているため、吊りハンガーや野縁受け部やクリップなどを介して野縁が支持される場合と比べて、必要部品数を少なくすることができる。また、必要部品数が削減されることで、吊り天井構造1を軽量化することができる。
さらに、引っ掛けるだけの吊りハンガーや嵌めるだけのクリップを使用した場合は、地震などの外力の影響により吊りハンガーやクリップが外れて天井下地が脱落するおそれもあるが、本実施の形態の野縁固定部材2のようにナット12A,12Bによって吊りボルト11に固定され、ビス材3によって野縁部13が接合される構成であれば、脱落の発生を低減することができる。
また、上制限部241が載置面部23の上方に連続して設けられていれば、野縁部13を野縁固定部材2の軸方向のいずれの位置にも自由に配置することができる。
例えば、照明や天井裏設備等が配置される箇所は、荷重が大きくなり補強が必要となるため、通常の野縁部13,・・・に加えて追加野縁部15を配置することが容易にできる。すなわち、追加野縁部15の端部を、補強したい位置の載置面部23に載せて、ビス材3によって固定すれば良い。
要するに、野縁部13又は追加野縁部15は、載置面部23の上に上制限部241が設けられている箇所であれば、どこにでも設置して下からビス材3で固定することができるので、野縁部13,・・・の配置パターンを自由に設定することができる。
さらに、頂面部21と一対の側壁部22,22と一対の載置面部23,23とが断面視ハット形の一体に形成された凸金具20は、剛性が高いうえに、簡単に高い精度で製作することができる。すなわち、頂面部21と側壁部22と載置面部23との相対的な位置関係を固定できるので、製作がし易く、高い精度で仕上げることができる。
また、上板24及び頂面部21に吊りボルト11の下端部111を挿通させる長穴25が設けられていれば、吊りボルト11の位置と野縁固定部材2との位置調整を容易に行うことができ、施工性に優れている。
そして、野縁固定部材2を使用した吊り天井構造1の構築方法の発明では、両端が野縁固定部材2に挿し込まれた野縁部13に対して載置面部23の下方からビス材3をねじ込んだときに、野縁部13が浮き上がろうとしても上制限部241で上面133が抑えられるため、容易に接合作業や天井面材14の取り付け作業を行うことができる。
以下、前記実施の形態で説明した野縁固定部材2とは別の形態の実施例1の野縁固定部材2Aについて、図5を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を用いて説明する。
前記実施の形態では、凸金具20と同じ軸方向の長さの帯板状の上板24が頂面部21に接合された野縁固定部材2について説明した。本実施例1では、上制限部が間隔を置いて設けられる場合について説明する。
ここで、上制限部は、載置面部23に設置された野縁部13の端部131が、下方からねじ込まれたビス材3の力によって浮き上がらないようにするためのストッパ機能を発揮させるために設置される。
このため、野縁部13又は追加野縁部15が設置されない箇所には不要となるため、野縁部13又は追加野縁部15の設置が想定される位置にのみ設けることで、軽量化された野縁固定部材2Aにすることができる。
詳細には、長方形の矩形板24Aを、頂面部21の軸方向に間隔を置いて接合させる。この矩形板24Aの頂面部21から幅方向(軸直交方向)に張り出された両側の領域が、上制限部241A,241Aとなる。
要するに、上制限部241A,241Aを、野縁部13又は追加野縁部15の設置が想定される位置に間隔を置いて設ける。例えば、野縁固定部材2Aの軸方向の長さが200mm程度の矩形板24Aを、200mmの間隔で設置していけば、野縁部13,13の間隔が300mm,600mm,900mmなど様々な間隔に適用することができる。
このような構成にすることによって、上制限部241Aの面積が大幅に削減できる。すなわち、前記実施の形態で説明した帯板状の上板24を、間隔を置いて設けられる矩形板24A,・・・に置き換えることができ、軽量化を図ることが可能になる。
なお、実施例1のこの他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるため説明を省略する。
以下、前記実施の形態及び実施例1で説明した野縁固定部材2,2Aとは別の形態の実施例2の野縁固定部材2B,2Cについて、図6,7を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を用いて説明する。
前記実施の形態又は実施例1では、頂面部21の上面に上板24又は矩形板24Aを取り付けることによって上制限部241,241Aを設ける場合について説明した。
本実施例2では、帯状固定部21B,21Cの高さと上制限部の高さとが異なっている場合について説明する。図6は、帯状固定部21Bの高さが、上制限部となる上フランジ27,27よりも高い位置に設けられた野縁固定部材2Bの構成を示している。
この野縁固定部材2Bは、吊りボルト11の下端部111に固定される長尺状の帯状固定部21Bと、帯状固定部21Bの両側縁に接続された一対の側壁部22B,22Bと、一対の側壁部22B,22Bの下縁からそれぞれ外側に向けて張り出された一対の載置面部23B,23Bと、載置面部23B,23Bと略平行となるように張り出された上フランジ27,27とによって、主に構成される。
この上フランジ27は、載置面部23Bの上方位置の側壁部22Bの途中から略直角に外側に向けて張り出される。この上フランジ27の張り出し量は、載置面部23Bの張り出し量と比べて短くなっている。
一方、図7は、帯状固定部21Cの高さが、上制限部となる上フランジ28,28よりも低い位置に設けられた野縁固定部材2Cの構成を示している。
この野縁固定部材2Cは、吊りボルト11の下端部111に固定される長尺状の帯状固定部21Cと、帯状固定部21Cの両側縁に接続された一対の側壁部22C,22Cと、一対の側壁部22C,22Cの下縁からそれぞれ外側に向けて張り出された一対の載置面部23C,23Cと、載置面部23C,23Cと略平行となるように張り出された上フランジ28,28とによって、主に構成される。
この帯状固定部21Cは、側壁部22C,22Cの途中に架け渡される。また、上フランジ28は、側壁部22Cの上縁から略直角に外側に向けて張り出される。この上フランジ28の張り出し量は、載置面部23Cの張り出し量と比べて短くなっている。
このように野縁固定部材2B,2Cにおいては、帯状固定部21B,21Cと上制限部となる上フランジ27,28との位置関係を、自由に調整することができる。
帯状固定部21B,21Cの相対的な位置を高さ方向で変更することで、野縁固定部材2B,2Cの部材高さを調整することができる。また、野縁固定部材2Bの構成であれば、他の部材と比べて吊りボルト11の下端部111の突出量を長くできるので、天井高さの調整範囲を広げることができる。
一方、野縁固定部材2Cであれば、他の部材と比べて部材高さを低く抑えることができるので、天井裏空間に高さ方向の余裕がない場合にも適用することが可能である。
また、帯状固定部21B(21C)と一対の側壁部22B,22B(22C,22C)と一対の載置面部23B,23B(23C,23C)と上フランジ27,27(28,28)とを一体に成形することで、剛性の高い部材とすることができる。
なお、実施例2のこの他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例では、吊りボルト11,・・・によって吊り下げられた吊り天井構造1について説明したが、これに限定されるものではなく、吊りワイヤ等が吊り材となる吊り天井構造にも適用することができる。
また、前記実施の形態又は実施例1では、凸金具20に上板24又は矩形板24Aを接合させることによって製作された野縁固定部材2,2Aについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、別部材となる上板を使用せずに、断面視ハット形の一対の側壁部の上縁からそれぞれ連続して上制限部が一体に張り出される構成とすることもできる。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、鋼製の野縁固定部材2,2A,2B,2Cについて説明したが、これに限定されるものではなく、強化プラスチックなどの合成樹脂材によって一体に成形された野縁固定部材であってもよい。
また、前記実施の形態では、上板24及び頂面部21に長穴25を設けて吊りボルト11の下端部111を挿通させる構成について説明したが、これに限定されるものではなく、円形の穴であってもよい。
また、前記実施の形態では、野縁部13の下面132側に天井面材14を配置して、野縁部13の固定を天井面材14の固定と同時にビス材3で行う構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、野縁部13の端部131と載置面部23との接合をビス材3によって先行して行い、固定された野縁部13の下面132側に天井面材が配置される構成とすることもできる。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、接合手段としてビス材3を例に説明したが、これに限定されるものではなく、釘、ドリルねじ等を接合手段とすることもできる。
1 吊り天井構造
11 吊りボルト(吊り材)
111 下端部
12A,12B ナット
13 野縁部
131 端部
14 天井面材
15 追加野縁部
151 端部
2 野縁固定部材
20 凸金具
21 頂面部(帯状固定部の下層)
22 側壁部
23 載置面部
24 上板(帯状固定部の上層)
241 上制限部
25 長穴
3 ビス材(接合手段)
2A 野縁固定部材
24A 矩形板
241A 上制限部
2B,2C 野縁固定部材
21B,21C 帯状固定部
22B,22C 側壁部
23B,23C 載置面部
27,28 上フランジ(上制限部)

Claims (8)

  1. 建物の構造体から吊り材によって吊り下げられた吊り天井構造において、前記吊り材と天井面材との間に介在させる野縁部を固定するための野縁固定部材であって、
    間隔を置いて配置される複数の前記吊り材の下端部を穴に通して固定させる長尺状の帯状固定部と、
    前記帯状固定部の両側縁に接続された一対の側壁部と、
    前記一対の側壁部の下縁からそれぞれ外側に向けて張り出されて前記野縁部の端部を載せるための一対の載置面部と、
    前記載置面部から前記野縁部の高さ分だけ離隔した上方位置に前記載置面部と略平行となるように張り出された上制限部とを備えたことを特徴とする野縁固定部材。
  2. 前記帯状固定部に設けられる前記穴は、前記帯状固定部の軸方向に長い長穴であることを特徴とする請求項1に記載の野縁固定部材。
  3. 前記上制限部は、前記載置面部の上方に連続して設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の野縁固定部材。
  4. 前記上制限部は、前記野縁部の設置が想定される位置に間隔を置いて設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の野縁固定部材。
  5. 前記帯状固定部の少なくとも一部と前記一対の側壁部と前記一対の載置面部とは、断面視ハット形の一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の野縁固定部材。
  6. 建物の構造体から吊り材によって吊り下げられた吊り天井構造であって、
    前記吊り材の下端部に固定される請求項1乃至5のいずれか一項に記載の野縁固定部材と、
    前記野縁固定部材の前記載置面部と前記上制限部との間に端部が収容された野縁部と、
    前記野縁部の下面側に取り付けられた天井面材と、
    前記野縁部を前記載置面部に固定させる接合手段とを備えたことを特徴とする吊り天井構造。
  7. 補強が必要な箇所に追加野縁部が配置され、前記追加野縁部の端部が前記載置面部に前記接合手段によって固定されていることを特徴とする請求項6に記載の吊り天井構造。
  8. 建物の構造体から吊り材によって吊り下げられる吊り天井構造の構築方法であって、
    間隔を置いて配置された複数の前記吊り材の下端部を、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の野縁固定部材の前記帯状固定部の前記穴に通してそれぞれ固定する工程と、
    前記野縁固定部材の軸方向に間隔を置いて配置される前記野縁部の端部を、前記載置面部と前記上制限部との間に挿し込む工程と、
    両端が前記野縁固定部材に挿し込まれた前記野縁部に対して天井面材を配置するとともに、前記載置面部の下方から接合手段を押し込んで前記野縁部を前記野縁固定部材に接合する工程とを備えたことを特徴とする吊り天井構造の構築方法。
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