JP2018062862A - ルーツポンプ - Google Patents

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Ukio Ohata
宇喜雄 尾畑
樹典 河津
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樹典 河津
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Koji Ogawa
公司 小川
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【課題】ルーツロータが摩耗した場合に生じるルーツポンプの効率の低下が抑制されるルーツポンプを提供する。【解決手段】吸込室6と吐出室7の間に配置されたロータケーシング8と、ロータケーシング8内に配置されて外部動力によって回転駆動される1組のルーツロータ9と、吸込室6と吐出室7の間を連絡して吐出室7内にある搬送対象流体の一部を吸込室6内に還流させるバイパス穴14と、を備えて、外部から吸込室6に流入する搬送対象流体を、ロータケーシング8を通して吐出室7に送出して、吐出室7から外部に吐出させるルーツポンプ1において、バイパス穴14の開度を変更する栓体15を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ルーツポンプに関する。
ルーツポンプは、ポンプケーシングの中に1対のルーツロータを配置して構成されるポンプである。ポンプケーシングは、吸込口を備える吸込室と、吐出口を備える吐出室に区画され、吸込室と吐出室の間にロータケーシングが配置されている。また、ルーツロータはロータケーシングの内部に配置されている。ルーツロータが回転駆動されると、ルーツポンプの搬送対象の流体は、吸込口を通って吸込室の中に流入し、そして、吸込室から吐出室に移送され、最後に、吐出口を通ってポンプケーシングの外部に吐出される(特許文献1)。
特許文献1の図1に図示されているように、ポンプケーシングの内部にあって吸込室と吐出室を区画する隔壁には、バイパス流路(バイパス穴)が設けられている。バイパス流路は吸込室と吐出室を連絡する流路であって、吐出室内にある流体の一部を吸込室に還流させて、ルーツポンプの運転時に生じる吸込室の減圧を緩和する流路である。バイパス流路を備えなければ、吸込室内に大きな減圧が生じて、ルーツロータの駆動軸とポンプケーシングの間に装着されたメカニカルシールに大きな負荷が加わって、メカニカルシールが破れることがある。つまり、バイパス流路は、メカニカルシールに加わる負荷を緩和して、メカニカルシールの損耗を抑制するために備えられる。そのために、バイパス流路の寸法と形状は、ルーツロータの設計上の性能(効率)とバランスするように設計されている。
特開2010−248937号公報
しかしながら、ルーツポンプの運転を続けるとルーツロータが摩耗して、その結果、ルーツロータの効率が低下する。一方、バイパス流路は吐出室内にある流体の一部を吸込室に還流させるので、元々、ルーツポンプの効率を低下させる働き(負の効果)がある。そのため、ルーツロータの効率が低下すると、バイパス流路の負の効果が相対的に大きくなって、ルーツポンプ全体の効率が大きく低下するという問題がある。つまり、バイパス流路の寸法と形状とルーツロータの効率のバランスが崩れ、その結果、ルーツポンプの効率が大きく低下するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ルーツロータが摩耗した場合に生じるルーツポンプの効率の低下が抑制されるルーツポンプを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るルーツポンプは、吸込室と吐出室の間に配置されたロータケーシングと、ロータケーシング内に配置されて外部動力によって回転駆動される1組のルーツロータと、吸込室と吐出室の間を連絡して吐出室内にある搬送対象流体の一部を吸込室内に還流させるバイパス流路と、を備えて、外部から吸込室に流入する搬送対象流体を、ロータケーシングを通して吐出室に送出して、吐出室から外部に吐出させるルーツポンプにおいて、バイパス流路の開度を変更するバイパス流路開度変更手段を備える、ことを特徴とするものである。
バイパス流路開度変更手段は、バイパス流路に対して進退する栓体であって、栓体は、栓体を進退軸に直交する平面で切断した断面積が、バイパス流路に近い端部で最小にされ、バイパス流路から遠ざかるに従って大きくされていても良い。
栓体は、栓体を進退軸に直交する平面で切断した断面積が、バイパス流路から遠ざかるに従って、連続的に変化するようにしても良い。
栓体は、栓体を進退軸に直交する平面で切断した断面積が、バイパス流路から遠ざかるに従って、不連続に変化するようにしても良い。
栓体は、ポンプケーシングに保持されて、バイパス流路に対して進退するシャフトの先端に固定されていても良い。
シャフトがバイパス流路に対して進退する動作範囲を制限する動作範囲制限手段を備えるようにしても良い。
シャフトには雄ねじが形成されていて、シャフトは雄ねじをポンプケーシングに保持された雌ねじに噛み合わすことによって、ポンプケーシングに保持されるとともに、雄ねじを雌ねじに対して回転させることによって、ポンプケーシングに対して進退するよう構成されていても良い。
本発明に係るルーツポンプは、バイパス流路の開度を変更するバイパス流路開度変更手段を備えるので、ルーツロータの摩耗の進行に応じて、バイパス流路の開度を小さくすることができる。その結果、バイパス流路の負の効果が小さくなるので、ルーツロータが摩耗した場合に生じるルーツポンプの効率の低下が抑制される。
本発明の第1の実施形態に係るルーツポンプの断面図である。 図1に示した栓体の動作を説明する図であり、図2(a)は栓体がバイパス流路の外に完全に引き出された状態、図2(b)は栓体の先端部がバイパス流路の中に差し込まれた状態、図2(c)は栓体の中間部がバイパス流路の中に差し込まれた状態、図2(d)は栓体の基部がバイパス流路の中に嵌め込まれた状態、をそれぞれ示している。 本発明の第2の実施形態に係る栓体の形状を示す外形図であって、図3(a)は栓体の外形が円錐形をなす例、図3(b)は栓体の外形が円錐台形をなす例、をそれぞれ示している。 本発明の第3の実施形態に係る構成を示す断面図であって、蓋とグリップの間において、シャフトにカラーを取り付けた状態を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る構成を示す断面図であって、蓋に固定されたナットにシャフトに形成された雄ねじを螺合させた状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るルーツポンプ1の断面図である。ルーツポンプ1は、吸込口2を通ってポンプケーシング3内に吸い込まれた流体を加圧して、吐出口4から吐出させるポンプである。図1に示すように、ポンプケーシング3の内部は隔壁5によって仕切られて、吸込室6と吐出室7に区画されている。吸込口2は吸込室6と外部空間の間に配置され、吐出口4は吐出室7と外部空間の間に配置されている。吸込室6と吐出室7の間には、ロータケーシング8が配置されている。ロータケーシング8は、繭型の断面形を成していて、吸込室6及び吐出室7と連絡する区画である。そのため、ルーツポンプ1によって搬送される流体は、外部空間から吸込口2を通って吸込室6の内部に吸入され、ロータケーシング8を通って吐出室7の内部に流入する。吐出室7の内部に流入した流体は吐出口4を通って外部空間に吐出される。
ロータケーシング8の内部には、2台のルーツロータ9が配置されている。ルーツロータ9は図示しない電動機で駆動されて紙面と直交する回転軸回りに回転する。また、ルーツロータ9は両端が円弧を成していて、中央部が括れている。また、ルーツロータ9の回転中心はルーツロータ9の中央部(括れた部分)にある。2台のルーツロータ9は、図示しないタイミングギヤによって、僅かなクリアランスを保ちながら、互いに接触することなしに、互いに逆向きに回転する。つまり一方のルーツロータ9が時計回りに回転する時に、他方は反時計回りに回転する。また、ルーツロータ9が回転する時、ルーツロータ9のいずれか一方の端部は、常にロータケーシング8の内面に接触するように構成されている。ルーツロータ9はこのように構成されているので、ルーツロータ9が回転すると、吸込室6内の流体が吐出室7に送出される。なお、ルーツロータ9は、芯金部(図示せず)の外側にポリウレタンゴム材(又はニトリルゴム材)によりライニング加工を施して構成される。一方、ロータケーシング8を含むポンプケーシング3は金属系の材料で構成される。また、ポリウレタンゴム材(又はニトリルゴム材)は金属系の材料に比べて柔らかい。そのため、ルーツロータ9がロータケーシング8の内面に接触しながら回転すると、主としてルーツロータ9が摩耗する。
吸込室6内と吐出室7には、それぞれ、掃除用穴10,11が開けられている。掃除用穴10,11は、吸込室6内と吐出室7に溜まった固形物(例えば、厨芥の破片等)を取り出す取り出し口であって、通常は、つまり図1に示す状態にあっては、蓋12,13が取付けられて、水密に閉塞されている。吸込室6内と吐出室7に溜まった固形物を取り出す場合には、つまり、吸込室6と吐出室7の掃除を行う場合には、蓋12,13は取り外されて、掃除用穴10,11が開放される。
図1に示すように、隔壁5は、ロータケーシング8を挟んで上部隔壁5aと下部隔壁5bに分割されていて、下部隔壁5bにはバイパス穴14が開けられている。バイパス穴14は、吸込室6と吐出室7の間を連絡して、吐出室7内にある流体の一部を吸込室6に還流させて、ルーツポンプ1の運転時に生じる吸込室6の減圧を緩和するバイパス流路である。また、吐出室7内には栓体15が配置されている。栓体15は、必要に応じて、バイパス穴14に装着されて、バイパス穴14を閉塞する部材であって、先端部15aと中間部15bと基部15cを備えている。先端部15aと中間部15bと基部15cは、それぞれ円柱状の外形を備えていて、先端部15aは径が最も小さく、基部15cは径が最も大きくされている。また、中間部15bの径は先端部15aと基部15cの中間の径を有している。基部15cの径はバイパス穴14の内径と同一であり、基部15cの長さは下部隔壁5bの厚さよりも大きくされている。そのため、基部15cをバイパス穴14に挿入すると、バイパス穴14は完全に閉塞される。つまり、基部15cをバイパス穴14に挿入すると、バイパス穴14の開度は0%になる。なお、図1は、栓体15がバイパス穴14から完全に引き出された状態、つまりバイパス穴14が完全に開放された状態(開度100%)を示している。
栓体15は、シャフト16の先端に固定されていて、シャフト16は蓋13に進退自在に取り付けられていて、蓋13を貫通している。シャフト16の反対側の端部、つまり、蓋13の外側にあるシャフト16の端部にはグリップ17が取り付けられている。また、蓋13とシャフト16の間の隙間にはOリング18が装着されていて、流体の漏洩を防いでいる。このように構成されているので、グリップ17を掴んで、シャフト16を押し引きすることによって、栓体15をバイパス穴14に対して進退させることができる。図1において、グリップ17を左方向に押し出せば、栓体15はバイパス穴14に接近する。グリップ17を右方向に引き戻せば、栓体15はバイパス穴14から離隔する。
次に、図2を参照して、栓体15のバイパス穴14に対する相対的な位置と、バイパス穴14の開度の関係を説明する。図2(a)〜(d)は、図1の部分拡大図である。図2(a)に示す状態においては、栓体15はバイパス穴14から完全に引き出されていて、バイパス穴14は開度100%の状態にある。図2(d)に示す状態においては、バイパス穴14は開度0%の状態にある。図2(b)と図2(c)は、バイパス穴14が中間開度を取る状態にあり、図2(b)に示す状態におけるバイパス穴14の開度は、図2(c)に示す状態におけるバイパス穴14の開度より大きい。
図2(a)に示す状態において、グリップ17を左方向に押し出して、図2(b)に示すように、栓体15の先端部15aをバイパス穴14に挿入するとバイパス穴14の開度は減少する。仮に、先端部15aの断面積がバイパス穴14の断面積の30%だとしたら、図2(b)の状態において、バイパス穴14の断面積の内、実際に流体が通過する部分の断面積は70%に減少する。つまり、バイパス穴14の開度は70%に減少する。
図2(b)に示す状態から、グリップ17を更に左方向に押し出して、図2(c)に示すように、栓体15の中間部15bをバイパス穴14に挿入するとバイパス穴14の開度は更に減少する。仮に、中間部15bの断面積がバイパス穴14の断面積の70%だとしたら、図2(c)の状態において、バイパス穴14の断面積の内、実際に流体が通過する部分の断面積は30%に減少する。つまり、バイパス穴14の開度は30%に減少する。
図2(c)に示す状態から、グリップ17を更に左方向に押し出して、図2(d)に示すように、栓体15の基部15cをバイパス穴14に嵌め込むとバイパス穴14は完全に閉塞される。つまり、図2(d)の状態においては、バイパス穴14の開度は0%になる。
このように、本発明の第1の実施形態に係るルーツポンプ1においては、栓体15がバイパス穴14に対して進退自在に取り付けられていて、栓体15をバイパス穴14に対して進退させることによって、バイパス穴14の開度を変更することができる。このように、栓体15は、バイパス穴14の開度を変更するバイパス流路開度変更手段として機能する。
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、栓体15に先端部15aと中間部15bと基部15cを備えて、バイパス穴14の開度を不連続(段階的)に変更する例を示したが、栓体15の形状は、このようなものには限定されない。栓体15は、例えば、図3(a)に示すような円錐形、あるいは図3(b)に示すような円錐台形の外形を備えていても良い。このように、栓体15の外形を円錐形又は円錐台形にすれば、バイパス穴14の開度を連続的(無段階)に変化させることができる。バイパス穴14の開度を連続的(無段階)に変化させることができれば、バイパス穴14の開度の微妙な調整が可能になり、ルーツポンプ1の性能が向上する。
(第3の実施形態)
第1及び第2の実施形態においては、栓体15の動作範囲に特に制限を設けない例を示した。そのため、第1及び第2の実施形態においては、バイパス流路の開度を0%から100%の間で自由に変更することができたが、バイパス流路開度変更手段によってバイパス流路の開度が変更される範囲を制限又は変更できるようにしても良い。例えば、図4に示すように、蓋13とグリップ17の間において、シャフト16に円筒状のカラー19を取り付けて、シャフト16の動作範囲を制限するようにしても良い。このように構成すれば、バイパス流路の開度が変更される範囲を制限することができる。なお、カラー19の取り付けは、グリップ17をシャフト16から取り外して行う。つまり、グリップ17をシャフト16から取り外して、カラー19をシャフト16に嵌め込み、その後にグリップ17をシャフト16に取り付ける。また、サイズ(長さ)の異なる複数のカラー19を用意して、適宜交換するようにすれば、バイパス流路開度変更手段によってバイパス流路の開度が変更される範囲を変更することができる。
(第4の実施形態)
第1ないし第3の実施形態においては、シャフト16が、シャフト16とOリング18の間に生じる摩擦力によって、ポンプケーシング3に保持されるようにしたが、シャフト16をポンプケーシング3に保持する手段は摩擦力を利用するものには限定されない。シャフト16に雄ねじを形成して、該雄ねじをポンプケーシング3に保持された雌ねじに噛み合わすようにしても良い。例えば、図5に示すように、シャフト16に雄ねじ16aを形成し、雄ねじ16aを蓋13に固定されたナット13aに噛み合わせて、雄ねじ16aがナット13aで保持されるようにしても良い。なお、蓋13はポンプケーシング3に保持されているので、蓋13に固定されたナット13aはポンプケーシング3に保持された雌ねじに相当する。このような構成を選択すれば、シャフト16に軸方向の外力が加わっても、シャフト16は蓋13に対して進退しない。そのため、栓体15がポンプケーシング3内の流体から大きな圧力を受けても、栓体15はバイパス穴14に対して進退しないので、バイパス穴14の開度は変動しない。一方、シャフト16を長さ方向の中心軸回りに回転させれば、シャフト16はポンプケーシング3に対して進退し、栓体15はバイパス穴14に対して進退する。そのため、必要な場合には、バイパス穴14の開度を変更することができる。
(作用)
最後に第1ないし第4の実施形態に係るルーツポンプ1の作用について説明する。ルーツポンプ1が新品の時は、バイパス穴14の開度100%の状態で、ルーツポンプ1を運転する。バイパス穴14の断面積は、ルーツロータ9が設計された通りの形状を備えている時、つまり新品の時のルーツロータ9の性能とバランスするように設定されている。そのため、バイパス穴14の開度を100%にすれば、ルーツポンプ1は、ほぼ設計通りの性能を発揮する。
しかしながら、ルーツロータ9は常にロータケーシング8に接触していて、しかもルーツロータ9はロータケーシング8よりも柔らかい材料(ポリウレタンゴム等)で構成されているので、ルーツポンプ1の運転を続けると、ルーツロータ9は摩耗する。特に、ルーツポンプ1で汚水やスラリーを輸送する場合には、輸送対象の流体に固体(例えば泥の粒子や厨芥)が含まれているので、摩耗の進行が速い。その結果、ルーツロータ9の効率が低下し、ルーツポンプ1の性能が低下する。また、ルーツロータ9の効率が低下すると、ルーツロータ9の効率とバイパス穴14の開口断面積のバランスが崩れる。つまり、ルーツロータ9の効率に比べてバイパス穴14の開口断面積が過大になる。そのため、ルーツポンプ1の性能が更に低下する。そこで、図2(b)に示すように、栓体15をバイパス穴14に向けて前進させ、栓体15の先端部15aをバイパス穴14の中に入れて、バイパス穴14の開度を小さくすると、ルーツロータ9の効率とバイパス穴14の開口断面積のバランスが回復し、その結果、ルーツポンプ1の性能が回復する。
図2(b)に示す状態において、ルーツポンプ1の運転を更に続けると、ルーツロータ9は更に摩耗する。その結果、ルーツロータ9の効率は更に低下する。そして、ルーツロータ9の効率とバイパス穴14の開口断面積のバランスが再度崩れる。そこで、図2(c)に示すように、栓体15をバイパス穴14に向けて更に前進させ、栓体15の中間部15bをバイパス穴14の中に入れて、バイパス穴14の開度を更に小さくする。バイパス穴14の開度を小さくすると、ルーツロータ9の効率とバイパス穴14の開口断面積のバランスが回復する。その結果、ルーツポンプ1の性能が回復する。
図2(c)に示す状態において、ルーツポンプ1の運転を更に続けると、ルーツロータ9は更に摩耗する。その結果、ルーツロータ9の効率は更に低下する。そして、ルーツロータ9の効率とバイパス穴14の開口断面積のバランスが再々度崩れる。そこで、図2(d)に示すように、栓体15をバイパス穴14に向けて更に前進させ、栓体15の基部15cをバイパス穴14に嵌め込んで、バイパス穴14を完全に閉塞する。つまり、バイパス穴14の開度を0%にする。バイパス穴14の開度を0%にすると、ルーツロータ9の効率とバイパス穴14の開口断面積のバランスが回復する。その結果、ルーツポンプ1の性能が回復する。
以上説明したように、第1ないし第4の実施形態に係るルーツポンプ1においては、ロータケーシング8とルーツロータ9の摩耗の進行と、それに伴うルーツロータ9の効率の低下に応じて、バイパス穴14の開度を縮小することができる。このため、ルーツロータ9の効率が低下してもルーツロータ9の効率とバイパス穴14の開度のバランスを維持することができる。その結果、ロータケーシング8とルーツロータ9の摩耗に起因するルーツポンプ1の性能低下を抑制することができる。ひいては、ルーツポンプ1の長寿命化を図ることができる。
なお、上記の各実施形態は、本発明の具体的実施態様の一例を示すものであって、本発明の技術的範囲を画すものではない。本発明は特許請求の範囲に記述された技術的思想の限りにおいて、自由に変形、応用あるいは改良して実施することができる。
図1に示したルーツポンプ1の形態は例示であって、本発明の技術的範囲は図1の記載によっては限定されない。例えば、図1において、いわゆる2葉型のルーツロータ9を図示したが、本発明に係るルーツポンプ1が備えるルーツロータ9は2葉型には限定されない。ルーツロータ9は3葉型あるいは4葉型であっても良い。なお、3葉型のルーツロータ9については、必要ならば、特開平8−303355号公報を参照されたい。
図1においては、バイパス穴14をロータケーシング8の下方に位置する下部隔壁5bに設けた例を示したが、バイパス穴14を設ける場所は下部隔壁5bには限定されない。バイパス穴14は上部隔壁5aに設けられても良い。また、バイパス流路は隔壁5に穿たれた「穴」には限定されない。そもそも、隔壁5は本発明の必須の構成要素ではないので、隔壁5を備えないルーツポンプ1(例えば、吸込室6と吐出室7がロータケーシング8を介して連結されていて、両者を区画する隔壁5を観念できないルーツポンプ1)も存在し得る。したがって、隔壁5に穿たれた「穴」以外のバイパス流路もあり得る。例えば、吸込室6と吐出室7の外側に、吸込室6と吐出室7を連絡する管路を備えて、該管路をバイパス流路としても良い。
上記各実施形態においては、バイパス流路開度変更手段の具体例として、バイパス穴14に対して進退する栓体15を例示したが、バイパス流路開度変更手段は栓体15には限定されない。バイパス流路開度変更手段は、例えば、隔壁5に接触しながら隔壁5に平行に移動して、あるいは隔壁5に接触しながら隔壁5に垂直な軸回りに回転して、バイパス穴14を開閉する弁体であっても良い。また、吸込室6と吐出室7を連絡する管路をバイパス流路とする場合には、管路の途中に調整弁を配置して、該調整弁がバイパス流路開度変更手段として機能するようにしても良い。
また、上記各実施形態においては、蓋13を介して、シャフト16を間接的にポンプケーシング3に保持する例を示したが、シャフト16はポンプケーシング3に直接的に保持されても良い。また、第4の実施形態において、ポンプケーシング3に保持された雌ねじの具体例として蓋13に固定されたナット13aを例示したが、該雌ねじはナット13aには限定されない。蓋13に穿設されて、シャフト16が層通される貫通穴の内面に、ねじ溝を刻んで、雌ねじを形成するようにしても良い。また、シャフト16がポンプケーシング3に直接的に保持される場合には、ナット13aをポンプケーシング3に固定して、シャフト16に形成された雄ねじ16aをポンプケーシング3に固定されたナット13aと噛み合わせるようにしても良い。あるいは、ポンプケーシング3に穿設されて、シャフト16が層通される貫通穴の内面に、ねじ溝を刻んで、雌ねじを形成するようにしても良い。
また、上記各実施形態のように、シャフト16の先端に栓体15を固定して、シャフト16をポンプケーシング3に対して進退させる場合には、シャフト16の長さ方向に、目盛りを刻むようにしても良い。このような目盛りを備えれば、目盛りを目安にしてバイパス穴14の開度を調整することができる。
また、第1の実施形態において、栓体15の先端部15aがバイパス穴14に挿入された時の開度は70%、栓体15の中間部15bがバイパス穴14に挿入された時の開度は30%と説明したが、開度の数値は例示である。栓体15の構成は、前記数値によっては限定されない。
1 ルーツポンプ
2 吸込口
3 ポンプケーシング
4 吐出口
5 隔壁
5a 上部隔壁
5b 下部隔壁
6 吸込室
7 吐出室
8 ロータケーシング
9 ルーツロータ
10 掃除用穴
11 掃除用穴
12 蓋
13 蓋
13a ナット
14 バイパス穴
15 栓体
15a 先端部
15b 中間部
15c 基部
16 シャフト
16a 雄ねじ
17 グリップ
18 Oリング
19 カラー


Claims (7)

  1. 吸込室と吐出室の間に配置されたロータケーシングと、
    前記ロータケーシング内に配置されて外部動力によって回転駆動される1組のルーツロータと、
    前記吸込室と前記吐出室の間を連絡して前記吐出室内にある搬送対象流体の一部を前記吸込室内に還流させるバイパス流路と、を備えて、
    外部から前記吸込室に流入する搬送対象流体を、前記ロータケーシングを通して前記吐出室に送出して、前記吐出室から外部に吐出させるルーツポンプにおいて、
    前記バイパス流路の開度を変更するバイパス流路開度変更手段を備える、
    ことを特徴とするルーツポンプ。
  2. 前記バイパス流路開度変更手段は、前記バイパス流路に対して進退する栓体であって、
    前記栓体は、前記栓体を進退軸に直交する平面で切断した断面積が、前記バイパス流路に近い端部で最小にされ、前記バイパス流路から遠ざかるに従って大きくされている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のルーツポンプ。
  3. 前記栓体は、前記栓体を進退軸に直交する平面で切断した断面積が、前記バイパス流路から遠ざかるに従って、連続的に変化する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のルーツポンプ。
  4. 前記栓体は、前記栓体を進退軸に直交する平面で切断した断面積が、前記バイパス流路から遠ざかるに従って、不連続に変化する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のルーツポンプ。
  5. 前記栓体は、ポンプケーシングに保持されて、前記バイパス流路に対して進退するシャフトの先端に固定されている、
    ことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載のルーツポンプ。
  6. 前記シャフトが前記バイパス流路に対して進退する動作範囲を制限する動作範囲制限手段を備える、
    ことを特徴とする請求項5に記載のルーツポンプ。
  7. 前記シャフトには雄ねじが形成されていて、前記シャフトは前記雄ねじを前記ポンプケーシングに保持された雌ねじに噛み合わすことによって、前記ポンプケーシングに保持されるとともに、前記雄ねじを前記雌ねじに対して回転させることによって、前記ポンプケーシングに対して進退するよう構成されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載のルーツポンプ。





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