JP2018061623A - 点眼補助具 - Google Patents
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Abstract
Description
さらにドライアイ、眼精疲労など眼関連症状を有する人口は増加しており、薬店などで点眼薬を購入し、利用する利用者は今後さらに増大することが予想されている。
ちなみに、現在の眼科の薬物治療はほとんどが点眼薬を用いて行われている。さらに多くの患者は複数の点眼薬を利用している。現在、下記に示すような点眼補助具は複数種あるが、複数の点眼瓶に対応しているものは非常に少なく、また点眼薬の利用者として指の不自由な利用者や、指先の力加減が難しくなっている高齢者も多い。これら身体的条件の異なる様々な利用者において正確な点眼薬の滴下が可能である補助具はほとんど存在しない。
例えば特開2015−205058号公報(特許文献1参照)には、上側開孔部に点眼瓶を着脱自在に挿着し、該点眼瓶から目薬液を眼球に滴下させる際の補助を行う点眼補助具であって、上側開孔部を有する上側部材と、上側部材よりも低弾性である下側部材とを備え、上側部材と下側部材は、夫々の中央に有する貫通孔を連通させるように一体化されており、点眼補助具は、点眼瓶を介した被押圧による、上側開孔部の下部の口径拡がりを規制する規制部を有する点眼補助具が提案されている。
また、眼病治療のための目薬は薬の成分が強いために目に正確に1滴を点眼することが早期治療となるのであり、より精度よく1滴分のみ押圧して点眼することが望まれていた。
支点部と、作用点部と、前記支点部と前記作用点部の距離よりも前記支点部からの距離が大きい力点部を有する押圧翼と、
ボトル保持部とを備え、
前記力点部に力を加えることにより、作用点部からボトル保持部に保持された薬液瓶に、加えた力よりも大きな力が加わることを特徴とするものである。
また、目薬容器の押圧手段を「てこの原理」を利用したものであるばかりか、手のひらで包み込むように使用することができるため、手全体で力加減を行うことができて指先の力加減のし難くなっている高齢者であっても非常に使いやすい点眼補助具を提供することが可能となった。
先ず本発明の点眼補助具は、支点部と、作用点部と、前記支点部と前記作用点部の距離よりも前記支点部からの距離が大きい力点部を有する押圧翼と、ボトル保持部とを備え、前記力点部に力を加えることにより、作用点部からボトル保持部に保持された薬液瓶に、加えた力よりも大きな力が加わることを特徴とするものである。
その上で、前記作用点部が動くことにより描かれる弧を含む面と、前記複数の保持片が形成する面とが略平行であることをも特徴としている。
以下にその第1の実施形態を図面に基いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1ないし図6は本発明の実施形態に係る点眼補助具11を構成するリング状ガイド12を表すものである。
図において筒状のリング状ガイド12は、筒状本体12aと段差12bを介して連結した細径部12cとで構成されている。そしてこの細径部12cの開口端12dには外向きに所定間隔で一対の係合片12eが突設されている。
なお、筒状のリング状ガイド12の筒状本体12aの外周側には、所望の間隔で一対のガイド枠13,13が突設され、かつ前記ガイド枠13,13にはそれぞれガイド孔14が上下に貫通して設けられている。15は、前記リング状ガイド12のガイド枠13,13内に外向きに突設したガイド片である。このガイド片15の上面には下向きの傾斜面15aが形成され、またガイド片15の下面には水平面15bが形成されている。
また、前記リング状ガイド12の外周側に所望の間隔で突設した一対のガイド枠13,13は、図5および図6に示すように、前記リング状ガイド12の中心線より所望の角度α分ずらして配置されており、後述の押圧翼に負荷をかけた際に押圧用突起が正対するようになっている。
また、弾性を有する複数の保持片を有し、前記保持片が薬液瓶の首部を周囲から押さえつけることにより、薬液瓶を保持するボトル保持部を備えたことをも特徴としている。
さらに、前記ボトル保持部は、円筒状本体を備え、前記保持片は、その一辺を円筒状本体と接続され、他の辺が薬液ボトルの首部に当接されることをも特徴とするものである。
そして、前記円筒状本体は、その内面が多段に形成されていることをも特徴とするものである。
このようなボトル保持部を図面に基いて詳細に説明する。
図7および図8は複数の切込み21bで仕切られた複数の保持片21aを内向きに設けた筒状のボトル保持部21を示すものであり、該ボトル保持部21は前記リング状ガイド12内に取り付けられて首部のサイズの異なる目薬容器を無理なく挿着することができるようになっている。
また前記ボトル保持部21は、円筒状本体21cを備え、該本体21cの内周面を下方に向かって径を縮小させる方向に複数の段差21d,21eを備えた多段に形成するとともに、下部の段差21eから複数の切込み21bで仕切られた複数の保持片21aを下つぼまりとなるよう垂下させてある。したがって、前記複数の保持片21a内に首部のサイズの異なる目薬容器を挿着することができ、また各段差21d,21eでも目薬容器の種々のサイズに対応できるようになっている。
もちろん、前記ボトル保持部21としてサイズの異なる複数の種類を準備しておけば、適宜交換して首部のサイズの異なる目薬容器や微少点滴用ボトルにも迅速に対応することができる。
また、目薬容器の形状に合わせてさらに複数段の段差を備えた多段構造とすることもできる。
この押圧翼22は所定の長さのバンド本体22aの側辺に、前記リング状ガイド12に設けた一対のガイド枠13,13に対応してスライド片23,23が形成されており、スライド片23,23にはスライド孔23aが形成されている。
また押圧翼22の内面側には適宜間隔で配置した一対の押圧用突起24,24が突設されている。該押圧用突起24,24は、バンド本体22aと一体に設けても、また取付取り外しが可能なように別体としてもよい。その場合には、長さの異なる複数の種類を用意しておけば、目薬容器のサイズ等に応じて適宜取り替えて使用することができる。
そして、前記スライド片23,23のスライド孔23aが前記リング状ガイド12のガイド枠13,13内に設けたガイド片15に係合するようになっている。すなわち、図15(a)の状態から、図15(b)のように前記スライド片23,23をガイド枠13,13内に押し込むと、前記ガイド片15の上面には下向きの傾斜面15aが形成されているため前記スライド片23,23は拡がるように下降し、先端に達して図15(c)のようにスライド孔23aが前記ガイド片15に係合するようになる。その上で図15(d)のように前記スライド片23,23は元の状態に戻ろうとしてスライド孔23aはガイド片15の下面の水平面15bに沿ってスライドし、かつ前記ガイド片15によって抜け止めされる。
その上で、前記押圧翼22を握る操作をすると、前記スライド片23,23はガイド片15に沿ってスライドし、前記押圧用突起24,24が目薬容器の容器本体を押圧して目薬容器から目薬がまぶたに点眼できるようになっている。
ちなみに、図5に示すように前記1対のガイド枠13,13は前記リング状ガイド12の筒状本体12aの外周上に等しい間隔で取り付けられてはおらず、前記押圧用突起24,24が目薬容器の容器本体を押圧する位置において前記押圧用突起24,24どうしが正対するように、所定の角度αで押圧翼22の両端側が開くように配置されている。
なお、前記ガイド片15は上面を下向きに傾斜させてあるため、前記押圧翼22のスライド片23,23を無理なく押し込むことができる。
図において22bは、前記バンド本体22aの長さ方向の端部の外周側に形成した補強用リブであり、22cは該補強用リブ22bの内側に突設した複数の突条からなる滑り止めである。
すなわち、前記リング状ガイド12のガイド枠13,13のガイド孔14内側には外向きにガイド片15が突設されている。そしてガイド片15の先端はガイド枠13,13の先端部分の内側とは切り離され、かつ高さもやや下側に形成されている。
したがって、前記スライド片23,23は前記リング状ガイド12のガイド枠13,13のガイド片15の先端部分から押し込むことにより係合され、簡単に外れることがない。
すなわち、目薬容器31を準備して図18に示す状態から図19に示すようにこの目薬容器31を前記ボトル保持部21内に装着する。
そして、手のひらで前記押圧翼22を握る操作をすると、前記押圧用突起24,24が目薬容器31の容器本体31aを押圧して目薬容器から目薬がまぶたに点眼できるようになるのである。
したがって、図22のように力点(押圧翼22の両側端部)Cに負荷をかけると、図23のように作用点(押圧用突起24,24)Bが目薬容器31の容器本体31aに食い込むようになり、負荷を調節しながら例えば目薬の1滴を確実に点眼することができるようになる。
すなわち、図24に示すように、前記押圧翼22を持った状態で小指あるいは手首をほほに接して支えにしながら、手のひらで前記押圧翼22を握る操作をすると、前記押圧用突起24,24が目薬容器31の容器本体31aを押圧して目薬容器31から目薬がまぶたに点眼できるようになるのである。
以下にその第2の実施形態を図面に基いて詳細に説明する。
(第2の実施形態)
図25ないし図28は第2の実施形態において用いられるサポート部25を示すものであり、全体が逆カップ状で、カップの開口縁部分が下側開口部25aとなり、カップの底部分に上側開口部25bが形成されている。上側開口部25bには、所定の幅のフランジ部26が形成されており、このフランジ部26に前記リング状ガイド12の下部にほぼ対称に形成した一対の係合片12eを挿通させる凹部27が形成されている。
したがって、図29の前記リング状ガイド12をサポート部25から分離した段階から、図30、図31に示す前記一対の係合片12eを、前記凹部27に挿通した上、図32に示すように前記リング状ガイド12を回して前記係合片12eを前記フランジ部26に係合させることにより、ワンタッチで前記リング状ガイド12とサポート部25とを連結することができる。
ちなみに、前記サポート部25を透明で柔軟なプラスチック素材とすることにより、目薬を滴下する状態を目視で確認することができ、また第三者が使用者に点眼の位置を教えたりすることができるので安全で正確な点眼を行うことが可能となる。
本実施形態においてサポート部25は、下側開口部25aをまぶたの周囲に接するように押し当てられ、この状態で前記押圧翼22を握る操作をすると、前記押圧用突起24,24が目薬容器31の容器本体を押圧して目薬容器31から目薬がまぶたに正確に点眼できるようになるのである。
このサポート部25も、長さの異なる複数の種類を用意しておけば、使用者の顔面の状況等に応じて適宜交換することができて便利である。
もちろん、図35の状態から図36に示すように目薬容器31を前記ボトル保持部21に装着し、前記押圧翼22を握る操作をすると、図37に示すように前記押圧用突起24,24が目薬容器31の容器本体31aを押圧して目薬容器31から目薬がサポート部25内に位置決めされたまぶたに正確に点眼することができる。
A.従来の製品も目薬容器を押圧することで目薬(点眼液)を滴下するが、押圧力のコントロールが困難で滴下が困難、逆に多数摘が滴下するなど適正量の滴下が困難である。本発明では押圧翼を利用することで指圧力のコントロールが容易になり、滴下数も1滴に正確にコントロールすることが可能となる。
B.目薬容器の頭部形状は種類によって大きく異なるため、従来の点眼補助具の場合、利用可能な点眼容器に制限があったが、本発明ではリング状ガイドを装着したため、多数の点眼容器に対して対応が可能となり、ほとんどすべての点眼容器に対し使用が可能となった。
C.点眼容器は小型なものが多く、手指の生活動作能力が低下している利用者の場合、点眼容器の正確な把持が困難であったが、本発明では手全体での把持が可能な押圧翼によって、点眼容器をより正確な、またしっかりした把持が可能になった。
D.視機能の低下患者の場合、点眼容器の先端ノズルを正確に眼部に合わせることが困難であり、この補助として眼周囲に密着する装置が開発されている。しかしながら、眼周囲形状は個人差が大きく、また点眼容器先端を正確に眼部へ装着することには個人差が大きい。このため一律な形状では多数利用者には対応が困難である。本発明では、点眼容器のボトル保持部と眼周囲へのサポート部を脱着型として、より多数例の利用者が使用したいような工夫がなされている。
12 リング状ガイド
12a 筒状本体
12b 段差
12c 細径部
12d 開口端
12e 係合片
12f 係合突起
13 ガイド枠
14 ガイド孔
15 ガイド片
15a 傾斜面
15b 水平面
21 ボトル保持部
21a 保持片
21b 切込み
21c 円筒状本体
21d 段差
21e 段差
22 押圧翼
22a バンド本体
22b 補強用リブ
22c 滑り止め
23 スライド片
23a スライド孔
24 押圧用突起
25 サポート部
25a 下側開口部
25b 上側開口部
26 フランジ部
26a 係合溝
27 凹部
31 目薬容器
31a 容器本体
α 角度
A 支点
B 作用点
C 力点
Claims (7)
- 支点部と、作用点部と、前記支点部と前記作用点部の距離よりも前記支点部からの距離が大きい力点部を有する押圧翼と、
ボトル保持部とを備え、
前記力点部に力を加えることにより、作用点部からボトル保持部に保持された薬液瓶に、加えた力よりも大きな力が加わることを特徴とする点眼補助具。 - 前記ボトル保持部は、複数の保持片を備え、前記保持片が薬液瓶の首部を周囲から押さえつけることにより、薬液瓶を保持することを特徴とする請求項1に記載の点眼補助具。
- 前記作用点部が動くことにより描かれる弧を含む面と、前記複数の保持片が形成する面とが略平行であることを特徴とする請求項2に記載の点眼補助具。
- 弾性を有する複数の保持片を有し、前記保持片が薬液瓶の首部を周囲から押さえつけることにより、薬液瓶を保持するボトル保持部を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の点眼補助具。
- 前記ボトル保持部は、円筒状本体を備え、前記保持片は、その一辺を円筒状本体と接続され、他の辺が薬液ボトルの首部に当接されることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の点眼補助具。
- 前記円筒状本体は、その内面が多段に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の点眼補助具。
- 前記ボトル保持部は、さらにまぶた周辺に当接されるサポート部を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の点眼補助具。
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