JP2018060939A - 半導体発光装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光のクロストークが大幅に抑制され、照射像において素子間の明暗を明確に視認することが可能な半導体発光装置及びその製造方法を提供する。【解決手段】搭載基板11と、搭載基板上に配置された複数の半導体発光素子20と、蛍光体粒子31を含むバインダ32からなり、複数の半導体発光素子を埋設するように形成された蛍光体30と、を有し、蛍光体は、隣接する半導体発光素子の素子間領域に形成され、バインダが変質した変質バインダ部40を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオード(LED)などの半導体発光素子を複数個用いた半導体発光装置及びその製造方法に関する。
半導体発光素子は、通常、成長用基板上に、n型半導体層、発光層及びp型半導体層からなる半導体構造層を成長し、それぞれn型半導体層及びp型半導体層に電圧を印加するn電極及びp電極を形成して作製される。また、例えば複数の半導体発光素子を搭載基板上に固定し、さらに波長変換用の蛍光体層を形成した後、樹脂などで封止することによって、半導体発光装置が作製される。
特許文献1には、素子を封止した封止樹脂上に蛍光層を設け、蛍光層を削ることにより色調調整を行う工程を有する発光ダイオードの色調調整方法が開示されている。特許文献2には、実装した素子上に封止体を形成する工程と、封止体の外表面を機械的にトリミングする工程を備えた発光ダイオードの製造方法が開示されている。また、特許文献3には、所定波長のレーザ光を蛍光体層に照射し、蛍光体層の形状を変化させることなく蛍光体の一部を失活させ、色度をシフトさせる工程を有する発光装置の製造方法が開示されている。
特開2002-344029号公報 特開2009-158541号公報 特開2011-165827号公報
近年、自動車用ヘッドライトにおいて、前方の状況、すなわち対向車や前走車などの有無及びその位置に応じて配光形状をリアルタイムで制御する技術が注目されている。このような配光可変型のヘッドライトシステムは、例えば、複数の半導体発光素子をマトリクス状に配置した半導体発光装置を作製し、当該半導体発光素子の各々への導通及び非導通をリアルタイムで制御することによって実現することができる。
しかし、一般に、複数の発光素子が並置された発光装置を光源として用いる場合、その照射像にはわずかな暗部(暗線)が形成されることがある。この暗部形成の主な原因は、並置された発光素子の隣接する素子との間に設けられた素子間領域(非発光領域)の存在である。この暗部の形成を抑制することを考慮すると、並置された素子間の距離は小さいことが好ましい。
しかし、素子間の距離を小さくした場合、導通されている素子から放出された光の一部が隣接する非導通状態の素子に伝播してしまう場合があった。このいわゆる光のクロストークによって、非導通状態の素子からも弱い光が放出されているような状態となる場合がある。複数の素子を用いる発光装置の様々な応用分野において、光のクロストークはないことが望ましい。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、光のクロストークが大幅に抑制され、照射像において明暗を明確に区別することが可能な半導体発光装置及びその製造方法を提供することを目的としている。また、本発明は、素子間領域に起因する暗部の形成が大幅に抑制された高性能かつ高輝度の半導体発光装置及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明による半導体発光装置は、搭載基板と、搭載基板上に配置された複数の半導体発光素子と、蛍光体粒子を含むバインダからなり、複数の半導体発光素子を埋設するように形成された蛍光体と、を有し、蛍光体は、隣接する半導体発光素子の素子間領域に形成され、バインダが変質した変質バインダ部を有することを特徴としている。
また、本発明による半導体発光装置の製造方法は、支持シート上に蛍光体粒子を含むバインダからなる蛍光体層を形成する工程と、蛍光体層の表面にレーザ光を照射し、蛍光体層の一部にバインダが変質した変質バインダ部を形成する工程と、搭載基板上に並置された複数の半導体発光素子の素子間領域に変質バインダ部が配置されるように、蛍光体層を複数の半導体発光素子上に載置する工程と、複数の半導体発光素子上の蛍光体層を加熱し、バインダを硬化させ、変質バインダ部を搭載基板上の素子間領域に沈降させる工程と、を含むことを特徴としている。
(a)は実施例1に係る半導体発光装置の模式的な上面図であり、(b)は実施例1に係る半導体発光装置の部分的な断面図である。 実施例1に係る半導体発光装置の部分的な断面図である。 (a)〜(d)は、実施例1に係る半導体発光装置の製造方法の工程を示す図である。 実施例1の変形例にかかる半導体発光装置の部分的な断面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ実施例2及びその変形例に係る半導体発光装置の部分的な断面図である。 実施例2の半導体発光装置の製造方法の工程を示す図である。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。
図1(a)は、実施例1の半導体発光装置(以下、単に発光装置と称する場合がある)10の上面を模式的に示す図である。発光装置10は、搭載基板11上に複数の半導体発光素子20(以下、単に発光素子と称する場合がある)がマトリクス状に配置された構造を有している。なお、マトリクス状とは、発光素子20が1行又は1列に配列された場合(すなわち1行n列またはn行1列、n≧2)を含む。なお、図1(a)においては、発光素子20の領域を破線で示している。
本実施例においては、搭載基板11に対して垂直な方向から見たとき、半導体発光素子20の各々が矩形形状を有する場合について説明する。また、本実施例においては、発光素子20が4行4列でマトリクス状に配列されており、全体として矩形の発光領域が構成されている。
また、搭載基板11上には、複数の発光素子20が間隙をおいてマトリクス状に並置されている。従って、搭載基板11上の発光領域には、発光素子20が形成された領域である素子領域と、隣接する発光素子20間の領域が設けられている。本明細書においては、隣接する発光素子20間の領域を素子間領域A1と称する。また、以下においては、複数の発光素子20のうち、互いに隣り合う2つの特定の発光素子20を、発光素子20A及び20Bに区別して説明する場合がある。
発光装置10は、発光素子20の全体(発光領域全体)を覆うように形成された蛍光体30を有している。蛍光体30は、搭載基板11上において発光素子20の各々を埋設するように形成されている。また、素子間領域A1上の蛍光体30内には、発光素子20からの放出光を吸収する光吸収領域として、蛍光体30のバインダが変質した変質バインダ部40が形成されている。図1(a)に示すように、変質バインダ部40は、素子間領域A1に延在し、全体として四角格子状に形成されている。なお、変質バインダ部40は、例えば蛍光体30のバインダにレーザ光を照射することで形成することができる。
図1(b)は、図1(a)のV−V線に沿った断面図であり、発光装置10の構造を示す断面図である。図1(b)に示すように、蛍光体30は、複数の蛍光体粒子31を含むバインダ32からなる。また、バインダ32は、例えば、熱硬化性の樹脂材料からなる。
また、本実施例においては、蛍光体30は、発光素子20の素子間領域A1に凹部33を有する。変質バインダ部40は、蛍光体30の凹部33と搭載基板11との間に形成されている。具体的には、図1(b)に示すように、搭載基板11の上面を基準とし、発光素子20の高さを高さH1、変質バインダ部40の高さを高さH2、バインダ32(蛍光体30)の高さを高さH3とした場合、変質バインダ部40の高さH2は、発光素子20の高さH1より大きく、蛍光体30の高さH3よりも小さい。
また、本実施例においては、変質バインダ部40は搭載基板11に接している。具体的には、変質バインダ部40の底部は搭載基板11に接し、変質バインダ部40の上面(本実施例においては凹部33の底部)は発光素子20の上面を超えた位置にある。従って、蛍光体30のバインダ32及び変質バインダ部40は、発光素子20の上面のみならず側面を覆う(完全に埋設する)ように形成されている。
また、本実施例においては、変質バインダ部40は、素子間領域A1において蛍光体30のバインダ32を発光素子20A及び20B毎に対応する蛍光体部32A及び32Bに区画するように形成されている。すなわち、本実施例においては、蛍光体30(バインダ32)は、発光素子20の各々を埋設するように形成され、互いに離間した複数の蛍光体部32A及び32Bを有する。図1(b)に示すように、本実施例においては、蛍光体部32A及び32Bの互いに対向する側面は、変質バインダ部40に覆われた部分と、変質バインダ部40に覆われずに外部に露出する部分とを有する。
変質バインダ部40は、バインダ32に比べて小さな光透過率を有している。従って、変質バインダ部40は、素子間領域A1に設けられた光吸収部として機能する。また、本実施例においては、図1(b)に示すように、素子間領域A1には、蛍光体30の上面に、凹部33として、変質バインダ部40が設けられない光透過部が設けられる。
これによって、まず、例えば光L1のように、発光素子20Bからの放出光が発光素子20Bの側面から隣接する発光素子20Aに進んだ場合、変質バインダ部40に吸収される。一方、例えば光L2のように、発光素子20Bの上面から搭載基板11に垂直な方向に近い方向に進む光の一部は、素子間領域A1において蛍光体30の上部を透過する。
従って、隣接する発光素子20間における光のクロストークの抑制と、素子間領域A1に対応する暗部形成の抑制とが両立される。従って、光のクロストークが大幅に抑制され、照射像において明暗を明確に区別することが可能となり、素子間領域A1に起因する暗部の形成を抑制することが可能となる。
なお、本実施例においては、蛍光体30が素子間領域A1に凹部33を有し、変質バインダ部40が凹部33と搭載基板11との間に形成される場合について説明したが、蛍光体30の構成はこれに限定されない。蛍光体30は、発光素子20を埋設しており、搭載基板11上の素子間領域A1に変質バインダ部40を有していればよい。これによって、一定のクロストーク抑制効果及び暗部形成の抑制効果を得ることができる。
図2は、搭載基板11及び発光素子20の各々の詳細構造を示す断面図である。なお、図2には、発光素子20のうちの隣接する発光素子20A及び20Bを示しており、バインダ32の図示を省略している。半導体発光素子20(図では素子20A及び20B)の各々は、半導体構造層21、p電極(第1の電極)25及びn電極(第2の電極)26を含む。
半導体構造層21は、p型半導体層(第1の半導体層)22、発光層23及びn型半導体層(第2の半導体層、第1の半導体層とは反対の導電型の半導体層)24が搭載基板11上にこの順で順次積層された構造を有している。p型半導体層22、発光層23及びn型半導体層24は、例えば、AlxInyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成を有している。n型半導体層24の表面には複数の突起24Aからなる凹凸構造面が設けられている。当該凹凸構造面は、素子の光取出し面として機能する。
p電極25は、p型半導体層22上に形成されている。p電極25の各々は、反射性の高い金属からなる反射金属層27及び反射金属層27の全体を覆うように形成されたキャップ層28からなる。反射金属層27は、例えばAg、Pt、Ni、Al及びPdなどの金属材料並びにこれらを含む合金を用いて形成される。キャップ層28は、例えばTi、W、Pt、Pd、Mo、Ru、Ir、Auなど、自身が他の層にマイグレーションしにくく、反射金属層27のマイグレーションを防止する金属材料を用いて形成される。
n電極26は、p型半導体層22側からp型半導体層22及び発光層23を貫通してn型半導体層24内に至り、n型半導体層24に接続されている。n電極26は、例えばTi、Al、Pt及びAuなどの金属材料を用いて形成される。なお、p電極25上には絶縁保護膜29が形成されている。p電極25及びn電極26は絶縁保護膜29によって互いに絶縁されている。なお、p電極25及びn電極26にはそれぞれp側接続電極PC及びn側接続電極NCが接続されている。
搭載基板11は、支持基板11S上に、絶縁層12、p側配線PW、絶縁層13、n側配線NW及びビア配線PVが形成された構造を有する。まず、p側配線PW及びn側配線NWは、それぞれp電極25及びn電極26に接続されている。具体的には、支持基板11S上には絶縁層12が形成され、p側配線PWは絶縁層12上に設けられている。p側配線PW上には絶縁層13が形成され、n側配線NWは絶縁層13上に形成されている。また、絶縁層13上にはp側配線PWに至る開口部(ビア)が設けられ、絶縁層13上には当該開口部を介してp側配線PWに接続されたビア配線PVが形成されている。
また、絶縁保護膜29上にはそれぞれp電極25及びn電極26に至る開口部が設けられ、p側接続電極PC及びn側接続電極NCは当該開口部を埋め込んで絶縁保護膜29上に形成されている。p側接続電極PCは支持基板11S上のビア配線PVに接続され、n側接続電極NCは支持基板11S上のn側配線NWに接続されている。換言すれば、p側配線PWは、ビア配線PV及びp側接続電極PCを介してp電極25に接続されている。また、n側配線NWはn側接続電極NCを介して素子20のn電極26に接続されている。
また、発光装置10は、p側接続電極PC及びビア配線PV間と、n側接続電極NC及びn側配線NW間とが、接合層(図示せず)を介して接合された構造を有している。すなわち、p側及びn側接続電極PC及びNCは第1の接合層(図示せず)を有し、ビア配線PV及びn側配線NWは第2の接合層(図示せず)を有している。このように、発光装置10は、発光素子20の各々が搭載基板11に搭載(固定)されている。
また、本実施例においては、p側配線PWの各々は1つのp側パッドに接続されており、n側配線NWの各々は電気的に分離されたn側パッドの各々に接続されている。すなわち、p側配線PWの各々は、全てのp型半導体層22に共通に(すなわち発光素子20に共通に)接続された共通配線として機能する。また、n側配線NWの各々は、n型半導体層24のそれぞれに(すなわち発光素子20の各々に個別に)接続された個別配線として機能する。従って、発光装置10は、発光素子20の各々が、n側配線NWの各々への導通及び非導通を制御することによって、互いに独立して発光する構成を有する。
なお、支持基板11Sは、例えばSi、AlN、Mo、W、CuWなどの放熱性の高い材料からなる。絶縁層12及び13並びに絶縁保護膜29は、例えばSiO2及びSi34などの絶縁材料からなる。p側配線PW及びn側配線NWは、例えば、Ti、Pt、Auなどの金属材料を用いて形成される。第1及び第2の接合層は、その互いに接することとなる表面の材料が、Au及びSn、Au及びIn、Pd及びIn、Cu及びSn、Ag及びSn、Ag及びIn並びにNi及びSnなど、互いに融着して接合される材料の組み合わせか、又はAuなどの互いに拡散して接合される材料を用いて形成される。
図2に示すように、本実施例においては、変質バインダ部40は、発光素子20A及び20Bの素子間領域A1において、搭載基板11の絶縁層13に接するように形成されている。なお、本実施例においては変質バインダ部40が搭載基板11に接する場合について説明したが、変質バインダ部40の構成及び配置はこれに限定されない。変質バインダ部40は、素子間領域A1において発光素子20A及び20Bの発光層23間を遮るように形成されていればよい。例えば、変質バインダ部40は、発光層23間を遮る位置まで形成され、その下部にはバインダ32が形成されていてもよい(例えば搭載基板11に接する部分はバインダが変質していない部分であってもよい)。
[発光装置10の製造方法]
次に、図3(a)〜(d)を用いて、発光装置10の製造方法について説明する。図3(a)〜(d)は、発光装置10の製造工程中の半導体ウェハを示す断面図である。なお、図3(a)〜(d)においては、半導体ウェハの一部を示している。まず、図3(a)に示すように、フィルム状の支持シートSS上に蛍光体粒子31を含むバインダ層39を含む蛍光体層PLを形成する。本実施例においては、支持シートSSを比較的低温で加熱し、蛍光体粒子31を分散させた熱硬化性樹脂を支持シートSS上に層状に塗布した。
次に、図3(b)に示すように、バインダ層39の一部にレーザ光LBを照射してバインダ層39のバインダを変質させ、変質バインダ部39Aを形成する。バインダ層39にレーザ光LBが照射されると、蛍光体層PLのバインダ(バインダ層39)がレーザ光LB及びその熱によって変質(溶解及び変色)していく。
本実施例においてはバインダ層39の底部まで変質バインダ部39Aが形成されるように、バインダ層39の一部の表面からレーザ光LBを照射した。また、本実施例においては、バインダ層39の表面から支持シートSSに向かって先細りとなるようなテーパ形状の断面形状を有する変質バインダ部39Aを形成した。
また、本実施例においては、変質バインダ部39Aを形成した後、支持シートSSを加熱してバインダ層39を仮硬化した。ここで、バインダ層39は完全には硬化せず、ゲル状となるように加熱を行う。一方、この加熱工程では、変質バインダ部39Aはほぼ完全に硬化する。
続いて、図3(c)に示すように、搭載基板11上に複数の発光素子20を並置する。そして、並置された発光素子20上において隣接する発光素子20間の素子間領域A1に変質バインダ部39Aが配置されるように、蛍光体層PLのバインダ層39を発光素子20上に載置する。
具体的には、本実施例においては、成長用基板(図示せず)上に半導体構造層21及びp電極25及びn電極26を形成した後、これらを電極側から搭載基板11に接合し、成長用基板を除去した。そして、除去されて露出した半導体構造層21の表面(光取り出し面)上に突起24Aを形成し、発光素子20を形成した。
続いて、搭載基板11上において発光素子20の上面全体を覆うように蛍光体層PLを接触させた。この際、発光素子20の素子間領域A1上に変質バインダ部39Aが配置されるようにアライメントを行った。具体的には、支持シートSSをハンドリングツールでピックアップして蛍光体層PL側から発光素子20上に蛍光体層PLを配置した。そして、支持シートSSを除去した。
次に、図3(d)に示すように、蛍光体層PLを加熱し、バインダ層39を硬化させるとともに変質バインダ部39Aを搭載基板11の素子間領域A1に沈降させる。具体的には、蛍光体層PLを発光素子20上に載置した後、蛍光体層PLのバインダ層39が完全に硬化する温度で加熱する。すると、まず、既に硬化している変質バインダ部39Aは、素子間領域A1の空間において発光素子20の側面間にまで沈み込む。そして、この状態で、バインダ層39を含め蛍光体層PLの全体が硬化される。このようにして、素子間領域A1上において凹部33を形成するように蛍光体層30が形成され、その凹部33の下部に変質バインダ部40が形成される。
なお、この後、搭載基板11へのワイヤボンディングや封止工程を経て発光装置10を作製する。
上記したように、本実施例においては、まず、支持シートSS上に変質バインダ部39Aを有するバインダ層39(蛍光体層PL)を形成する。そして、蛍光体層PLを発光素子20上に載置した後、加熱することで、変質バインダ部39Aを素子間領域A1において搭載基板11に向かって自然落下させ、変質バインダ部40を形成する。
まず、変質バインダ部39Aを発光素子20上に載置する前に形成することで、レーザ光LBが搭載基板11や発光素子20に照射されることが抑制される。例えば、レーザ光LBが搭載基板11上に照射されることで、搭載基板11上の配線に断線や劣化が生ずる場合がある。従って、発光装置10の信頼性の低下が抑制される。
また、仮硬化した蛍光体層PLを発光素子20上で加熱及び硬化させることで、素子間領域A1において発光素子20の側面間に変質バインダ部40(すなわち光吸収部)を配置させることができる。すなわち、この変質バインダ部40は、蛍光体層PLの加熱を行うだけで容易に形成することができる。従って、例えば変質バインダ部39Aを形成するために新たな工程を経る必要がなく、容易にかつスムーズに発光装置10を製造することができる。従って、容易にクロストークの発生及び暗部の形成が抑制された発光素子10の製造方法を提供することができる。
図4は、実施例1の変形例に係る半導体発光装置10Aの構成を示す断面図である。発光装置10Aは、蛍光体50及び変質バインダ部40Aの構成を除いては、発光装置10と同様の構成を有する。発光装置10Aは、素子間領域A1において蛍光体50の表面から搭載基板11に向かって先細りとなるテーパ形状の断面形状を有する変質バインダ部40Aを有する。
蛍光体50は、蛍光体粒子51を含むバインダ52からなり、素子間領域A1に凹部53を有する。また、変質バインダ部40Aは凹部53と搭載基板11との間に形成されている。また、蛍光体50は、変質バインダ部40Aによって区画された複数の蛍光体部52A及び52Bを有する。
例えば、変質バインダ部40Aは、図3(c)に示す発光素子20上に蛍光体層PLを載置する工程において、蛍光体層PLを載置する前に支持シートSSを除去する工程を除いては、発光装置10の製造方法と同様の方法で製造することができる。
具体的には、発光装置10は、蛍光体層PLの発光素子20上への載置に際し、支持シートSS(シート裏面)をピックアップして発光素子20上に載置し、支持シートSSを除去する。一方、本変形例においては、例えば、支持シートSSではなく蛍光体層PLの表面をピックアップし、支持シートSSを除去した後、蛍光体層PLを発光素子20上に載置することで変質バインダ部40Aを形成することができる。
本変形例(変質バインダ部40A)のように、蛍光体層PL(バインダ層39)の表面から搭載基板11に向かってテーパ形状の断面形状を有する光吸収部を形成してもよい。なお、変質バインダ部40及び40Aのいずれを形成するかは、例えばクロストークの抑制及び暗部の形成の抑制のいずれを優先するかに応じて調節することができる。
例えば、クロストークの抑制を優先する場合、変質バインダ部40Aのように、光取り出し方向(発光素子20から蛍光体30又は50に向かう方向)に変質バインダ部40Aの領域ば大きくなるようにテーパ形状の向きが調節されていることが望ましい。一方、例えば暗部の形成の抑制を優先する場合、変質バインダ部40のようなテーパ形状の向きを調節することが望ましい。
なお、本変形例においても、変質バインダ部40Aは素子間領域A1において隣接する発光素子20の対向する側面間に形成されており、その上部(凹部53内)はバインダ52が露出している。従って、クロストークの発生及び暗部の形成が抑制された発光素子10Aを提供することができ、上記工程によって容易に発光装置10Aを製造することが可能となる。
図5(a)は、実施例2に係る半導体発光装置60の構成を示す断面図である。発光装置60は、蛍光体61(変質バインダ部62)の構成を除いては、発光装置10と同様の構成を有する。本実施例においては、蛍光体61は、発光素子20の各々を埋設するように形成され、互いに離間した複数の蛍光体部32A及び32Bを有する。変質バインダ部62は、蛍光体部32A及び32Bの各々の側面上において搭載基板11に接して形成された複数の変質バインダ膜F1及びF2からなる。変質バインダ膜F1及びF2は、間隙GPをおいて設けられている。
なお、本実施例においては、蛍光体部32A及び32Bの各々は、隣接する蛍光体部32A及び32Bの隣接する変質バインダ膜F1及びF2間の間隙GPが蛍光体61の表面から搭載基板11に向かって大きくなるように構成されている。具体的には、蛍光体部32A及び32Bは、互いに対向する側面の一部が蛍光体61の表面から搭載基板11に向かって大きくなるテーパ形状を有する。変質バインダ膜F1及びF2は、当該蛍光体部32A及び32Bの側面部分に形成されている。
本実施例においては、変質バインダ部62が複数の変質バインダ膜F1及びF2からなる。従って、クロストークの発生及び暗部の形成の抑制を両立させることができる。また、本実施例においては、変質バインダ膜F1及びF2は互いに間隙GPをおいて離間している。従って、間隙GPが放熱空間として機能し、放熱性能に優れた発光装置60となる。また、搭載基板11に近いほど変質バインダ膜F1及びF2間の間隙GPを大きくすることで、実施例1と同様に、暗部形成の抑制を優先した構成となる。
図5(b)は、実施例2の変形例に係る半導体発光装置60Aの構成を示す断面図である。発光装置60Aは、蛍光体63(変質バインダ部64)の構成を除いては、発光装置10Aと同様の構成を有する。本変形例においては、変質バインダ部64は、変質バインダ62と同様に、蛍光体部52A及び52Bの各々の側面上において搭載基板11に接して形成された複数の変質バインダ膜F3及びF4からなる。変質バインダ膜F3及びF4は、間隙GPをおいて設けられている。
本変形例においては、蛍光体部52A及び52Bの各々は、隣接する蛍光体部52A及び52Bの隣接する変質バインダ膜F3及びF4間の間隙GPが蛍光体63の表面から搭載基板11に向かって小さくなるように構成されている。具体的には、蛍光体部52A及び52Bは、互いに対向する側面が蛍光体63の表面から搭載基板11に向かって小さくなるテーパ形状を有する。変質バインダ膜F3及びF4は、当該蛍光体部52A及び52Bの側面部分に形成されている。
本変形例においては、発光装置60と同様にクロストークの発生及び暗部の形成の抑制を両立することができるほか、間隙GPによって放熱性能が向上する。また、本変形例においては、変質バインダ膜64及び65の間隙GPが搭載基板11から離れるほど大きい。従って、クロストークの抑制を優先した構成となる。
[発光装置60の製造方法]
次に、図6(a)〜(d)を用いて、発光装置60の製造方法について説明する。発光装置60は、支持シートSS上で変質バインダ部39Bを形成する工程を除いては、発光装置10と同様の工程によって製造することができる。まず、図6(a)に示すように、発光装置10と同様に、支持シートSS上に蛍光体粒子31を含むバインダ層39からなる蛍光体層PLを形成する。
次に、図6(b)に示すように、バインダ層39の一部にレーザ光LBを照射し、バインダ層39を変質させて変質バインダ部39Bを形成する。本実施例においては、この工程において、バインダ層39の一部を除去する。具体的には、レーザ光LBによってバインダ層39の部分的な除去を行いつつ、バインダ層39の部分的な変質を行う。すなわち、本工程では、バインダ層39を部分的に除去して蛍光体層PLを複数の蛍光体部39Pに分離する工程と、蛍光体部39Pの側面の各々上に変質バインダ部39Bを形成する工程とを含む。バインダ層39の除去は、例えばレーザ光LBの出力などを調節することで行うことができる。
具体的には、図6(b)に示すように、本実施例においては、蛍光体層PLの表面から支持シートSSに至る凹部を形成して蛍光体層PL(バインダ層39)を分離し、凹部の側面の各々に変質バインダ膜39Bを形成した。
これ以降は、発光装置10と同様に、蛍光体層PLの発光素子20上への載置、及び蛍光体層PLの加熱による変質バインダ膜39Bの素子間領域A1への埋込などを行うことで、変質バインダ部62を有する発光装置60を作製することができる。
なお、蛍光体層PLの発光素子20上への載置において、分離した蛍光体層PLの部分を支持シートSSから外し、個別に発光素子20上に載置することで、発光装置60A(変質バインダ部64)を形成することができる。
このように、発光装置60は、発光装置10の製造工程である蛍光体層PLへのレーザ光LBの照射によってバインダ層39を除去することで、発光装置10と同様に容易に製造することができる。従って、クロストークの発生及び暗部の形成の抑制を両立することが可能な発光装置60(又は60A)の製造方法を提供することができる。
なお、上記した搭載基板11の構成及び発光素子20の構成は一例に過ぎない。また、上記においては変質バインダ部40及び40Aがテーパ形状を有する場合について説明した。また、変質バインダ部膜62及び63間並びに変質バインダ膜64及び65間の間隙GPが搭載基板11から光取り出し方向に向かって変化するように構成されている場合について説明した。しかし、これらは一例に過ぎない。
発光装置10(又は60)は、搭載基板11上に並置された複数の発光素子20と、発光素子20間の素子間領域A1において互いに対向する発光素子20の側面間に形成された変質バインダ部40(又は62)を有する。従って、光のクロストークを抑制し、また素子間領域A1に起因する暗部の形成を抑制することが可能となる。
10、10A、60、60A 半導体発光装置
11 搭載基板
20、20A、20B 半導体発光素子
30、50、61、63 蛍光体
32、52 バインダ
32A、32B、52A、52B 蛍光体部
40、40A、62、64 変質バインダ部
F1、F2、F3、F4 変質バインダ膜

Claims (8)

  1. 搭載基板と、
    前記搭載基板上に配置された複数の半導体発光素子と、
    蛍光体粒子を含むバインダからなり、前記複数の半導体発光素子を埋設するように形成された蛍光体と、を有し、
    前記蛍光体は、隣接する前記半導体発光素子の素子間領域に形成され、前記バインダが変質した変質バインダ部を有することを特徴とする半導体発光装置。
  2. 前記蛍光体は、前記素子間領域に凹部を有し、
    前記変質バインダ部は、前記凹部と前記搭載基板との間に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 前記変質バインダ部の底部は前記搭載基板に接し、前記変質バインダ部の上面は前記複数の半導体発光素子の各々の上面を超えた位置にあることを特徴とする請求項2に記載の半導体発光装置。
  4. 前記蛍光体は、前記複数の前記半導体発光素子の各々を埋設するように形成され、互いに離間した複数の蛍光体部を有し、
    前記変質バインダ部は、前記複数の前記蛍光体部の各々の側面上において前記搭載基板に接して形成された複数の変質バインダ膜からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
  5. 前記複数の前記蛍光体の各々は、隣接する蛍光体部の隣接する変質バインダ膜間の間隙が前記蛍光体の表面から前記搭載基板に向かって大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体発光装置。
  6. 前記複数の前記蛍光体の各々は、隣接する蛍光体部の隣接する変質バインダ膜間の間隙が前記蛍光体の表面から前記搭載基板に向かって小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体発光装置。
  7. 支持シート上に蛍光体粒子を含むバインダからなる蛍光体層を形成する工程と、
    前記蛍光体層の表面にレーザ光を照射し、前記蛍光体層の一部に前記バインダが変質した変質バインダ部を形成する工程と、
    搭載基板上に並置された複数の半導体発光素子の素子間領域に前記変質バインダ部が配置されるように、前記蛍光体層を前記複数の半導体発光素子上に載置する工程と、
    前記複数の半導体発光素子上の前記蛍光体層を加熱し、前記バインダを硬化させ、前記変質バインダ部を前記搭載基板上の前記素子間領域に沈降させる工程と、を含むことを特徴とする半導体発光装置の製造方法。
  8. 前記変質バインダ部を形成する工程は、前記バインダ層を部分的に除去して前記蛍光体層を複数の蛍光体部に分離する工程と、前記複数の蛍光体部の側面の各々上に変質バインダ膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の半導体発光装置の製造方法。
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