JP2018059753A - 電子部品 - Google Patents

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勇 西村
Isamu Nishimura
勇 西村
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Abstract

【課題】センサ素子の外気接触領域を覆う蓋が不要となり、かつ、気圧センサ素子が基板から外れるのを良好に抑制できる電子部品を提供する。【解決手段】電子部品1は、外気に晒されるべき外気接触領域Saを含む外気接触用表面Sを備えたセンサ素子2と、センサ素子2を支持するための基板4とを含む。センサ素子2は、その外気接触用表面Sが基板4の一方表面4aに対向し、かつ、当該外気接触用表面Sと基板4の一方表面4aとの間に外気が流通する隙間が形成された状態で、基板4の一方表面4aに接合されている。センサ素子2は、外気接触用表面Sと基板4の一方表面4aとの間に外気が流通する隙間を露出させるように当該センサ素子2を被覆する固定部材50によって、基板4に固定されている。【選択図】図3

Description

本発明は、外気に晒されるべき外気接触領域を含む外気接触用表面を有するセンサ素子を備えた電子部品に関する。外気接触用表面を有するセンサ素子としては、気圧センサ素子、湿度センサ素子等が挙げられる。
図34は、従来の気圧センサ素子を備えた電子部品(以下、「気圧検出装置」という。)を示す断面図である。
従来の気圧検出装置601は、気圧センサ素子602と、気圧センサ素子602を支持する基板603と、気圧センサ素子602を覆う蓋604とを含む。蓋604には、蓋604を厚さ方向に貫通する通気孔604aが形成されている。気圧センサ素子602は、基板603に固定された台座611と、台座611上に設けられたシリコン基板612と、シリコン基板612に支持されたダイヤフラム613とを含む。
シリコン基板612には、厚さ方向に貫通するキャビティ614が形成されている。台座611に、シリコン基板612が接合されている。台座611は、キャビティ614の底面部を区画している。ダイヤフラム613は、キャビティ614の天面部を区画している。ダイヤフラム613は、キャビティ614の天面部を区画している可動部613Aと、可動部613Aの周囲の固定部613Bとを含む。ダイヤフラム613の固定部613Bが、シリコン基板612上に接合されている。可動部613Aには、歪ゲージ抵抗(図示略)が形成されている。
ダイヤフラム613の可動部613Aは、キャビティ614内の圧力(基準圧力)と外気圧との差に応じて歪を生じる。この歪量を、歪ゲージ抵抗の電気抵抗値の変化量として検出することにより、外気圧を検出する。したがって、ダイヤフラム613のキャビティ614とは反対側の表面のうちの可動部613Aの表面は、外気に晒される必要がある外気接触領域Saである。気圧センサ素子2のダイヤフラム側の表面は、外気に晒されるべき外気接触領域Saを含む外気接触用表面Sである。気圧センサ素子602の外気接触領域Saは、外気に晒される必要があるが、壊れやすいため指等が触れないように保護する必要がある。そこで、気圧センサ素子602の外気接触領域Saは、蓋604によって覆われている。
国際公開第2011/010571号
前述の従来例では、気圧センサ素子の外気接触領域を覆うための蓋が必要となる。このため、気圧センサ装置の高さが大きくなり、かつ、コストが高くなる。また、基板や蓋等に加えられた外力によって、気圧センサ素子が基板から外れる虞がある。
本発明の一つの目的は、センサ素子の外気接触領域を覆う蓋が不要となり、かつ、気圧センサ素子が基板から外れるのを良好に抑制できる電子部品を提供することである。
本発明の電子部品は、一方表面および他方表面を有する基板と、外気に晒されるべき外気接触領域を含む外気接触用表面およびその反対側に位置する裏面を有するセンサ素子であって、その外気接触用表面が前記基板の前記一方表面に対向し、かつ、前記外気接触領域と前記基板の前記一方表面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で前記基板の前記一方表面に接合されたセンサ素子と、前記外気が流通する隙間を露出させるように前記センサ素子を被覆し、かつ、前記センサ素子を前記基板に固定する固定部材とを含む。
本発明の電子部品では、外気接触用表面が基板の一方表面に対向し、かつ、外気接触領域と基板の一方表面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で、センサ素子が基板の一方表面に接合されている。これにより、センサ素子の外気接触領域を外気に晒すことができ、かつ、センサ素子の外気接触領域を基板によって保護できる。よって、センサ素子の外気接触領域を保護するための蓋を別途設ける必要がなくなる。
外気接触用表面(外気接触領域)を外気に晒す必要があるため、センサ素子の全域を封止樹脂等によって封止することはできない。そこで、本発明の電子部品では、外気が流通する隙間を露出させるようにセンサ素子を被覆し、かつ、センサ素子を基板に固定する固定部材を設けている。これにより、基板に外力が加えられたとしても、センサ素子は固定部材によって基板に固定されているから、当該センサ素子が基板から外れるのを良好に抑制できる。
しかも、センサ素子は、外気接触用表面が基板の一方表面に対向した状態で基板の一方表面に接合されているから、外気接触用表面を避けるようにセンサ素子を被覆する固定部材を設けることができる。したがって、センサ素子の検出機能の低下を抑制でき、かつ、センサ素子の基板からの剥離を抑制できる構造の電子部品を提供できる。
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る気圧検出装置の図解的な平面図である。 図1Bは、図1Aの気圧検出装置に備えられた基板の図解的な平面図である。 図2は、図1BのII−II線に沿う図解的な断面図である。 図3は、図1BのIII−III線に沿う図解的な断面図である。 図4は、図1Aの気圧検出装置の製造工程を示す図解的な断面図である。 図5は、図4の次の工程を示す図解的な断面図である。 図6は、図5の次の工程を示す図解的な断面図である。 図7は、図6の次の工程を示す図解的な断面図である。 図8は、図7の次の工程を示す図解的な断面図である。 図9は、図8の次の工程を示す図解的な断面図である。 図10は、図9の次の工程を示す図解的な断面図である。 図11は、図10の次の工程を示す図解的な断面図である。 図12は、図11の次の工程を示す図解的な断面図である。 図13は、図12の次の工程を示す図解的な断面図である。 図14は、図13の次の工程を示す図解的な断面図である。 図15は、図14の次の工程を示す図解的な断面図である。 図16は、図15の次の工程を示す図解的な断面図である。 図17は、図16の次の工程を示す図解的な断面図である。 図18は、図17の次の工程を示す図解的な断面図である。 図19は、図18の次の工程を示す図解的な断面図である。 図20は、図19の次の工程を示す図解的な断面図である。 図21は、図1Aに示す気圧検出装置の実装状態を示す図解的な断面図である。 図22は、本発明の第2実施形態に係る気圧検出装置の図解的な平面図である。 図23は、図22のXXIII−XXIII線に沿う図解的な断面図である。 図24は、図22の気圧検出装置の製造工程を示す図解的な断面図である。 図25は、図24の次の工程を示す図解的な断面図である。 図26は、図25の次の工程を示す図解的な断面図である。 図27は、図26の次の工程を示す図解的な断面図である。 図28は、図27の次の工程を示す図解的な断面図である。 図29は、図28の次の工程を示す図解的な断面図である。 図30は、第1参考例に係る気圧検出装置の図解的な平面図である。 図31は、図30のXXXI−XXXI線に沿う図解的な断面図である。 図32は、図30のXXXII−XXXII線に沿う図解的な断面図である。 図33は、第2参考例に係る気圧検出装置の図解的な平面図である。 図34は、従来の気圧センサ素子を備えた電子部品を示す断面図である。
以下では、本発明に係る電子部品を気圧検出装置に適用した場合の実施形態および参考例に係る形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る気圧検出装置1の図解的な平面図である。図1Bは、気圧検出装置1に備えられた基板4の図解的な平面図である。図2は、図1BのII−II線に沿う図解的な断面図である。図3は、図1BのIII−III線に沿う図解的な断面図である。
気圧検出装置1は、気圧センサ素子2と、気圧センサ素子2の出力に基づいて気圧検出処理を行う集積回路素子3と、気圧センサ素子2および集積回路素子3を支持する基板4とを含む。図1Bでは、便宜上、気圧センサ素子2および集積回路素子3を仮想線で示している。
以下では、図1Aおよび図1Bに示した+X方向、−X方向、+Y方向および−Y方向ならびに図2および図3に示した+Z方向および−Z方向を用いることがある。+X方向および−X方向は、平面視四角形状の基板4の1辺に沿う2つの方向であり、これらを総称するときには単に「X方向」という。+Y方向および−Y方向は基板4の前記1辺と直交する他の1辺に沿う2つの方向であり、これらを総称するときには単に「Y方向」という。+Z方向および−Z方向は基板4の厚さ方向に沿う2つの方向であり、これらを総称するときには単に「Z方向」という。基板4を水平面においたとき、X方向およびY方向は互いに直交する2つの水平な直線(X軸およびY軸)に沿う2つの水平方向となり、Z方向は鉛直な直線(Z軸)に沿う鉛直方向となる。
基板4は、平面視(Z方向視)四角形状の基材5と、基材5の+Z側表面に形成された絶縁層6とを含む。基材5は、たとえば、Siを含む。絶縁層6は、たとえば、SiOを含む。基板4は、平面視四角形状に形成されており、一対の主面4a,4bと、これらの主面4a,4bを接続する4つの側面とを有している。基板4の一方の主面(+Z方向側の主面)4aの中央部には、他方の主面4bに向かって窪んだ凹部10が形成されている。基板4の他方の主面4bは、平坦面である。凹部10は、本実施形態では、平面視において基板4の4辺と平行な4辺を有する四角形状である。
凹部10は、平面視四角形状の第1凹部11と、第1凹部11に対して+Y方向側に配置され、平面視において第1凹部11の+Y方向側の一側面に連通し、第1凹部11よりも深さの浅い第2凹部12とを含む。以下では、第1凹部11および第2凹部12を一体に含む凹部10を「一体凹部10」という。平面視において各凹部11,12のX方向の幅は同じであり、両者はX方向に関して位置整合している。
基板4の一方の主面4aには、第1凹部11および第2凹部12によって、第1凹部11の底面である低域部13と、第2凹部12の底面である中域部14と、一体凹部10の周囲領域である高域部15とが形成されている。低域部13は、平面視において、基板4の4辺と平行な4辺を有する四角形状である。同様に、中域部14は、平面視において、基板4の4辺と平行な4辺を有する四角形状である。高域部15は、平面視において、一体凹部10を取り囲む四角環状である。
低域部13の+Y方向側の辺を除く3辺と高域部15との間には、それらを接続するための接続部16が形成されている。低域部13の+Y方向側の辺と中域部14の−Y方向側の辺との間には、それらを接続するための接続部17が形成されている。中域部14の−Y方向側の辺を除く3辺と高域部15との間には、それらを接続するための接続部18が形成されている。
第1凹部11は、一方の主面4aから他方の主面4bに向かって開口幅が徐々に狭まる断面視テーパ形状に形成されている。また、第2凹部12は、一方の主面4aから他方の主面4bに向かって開口幅が徐々に狭まる断面視テーパ形状に形成されている。接続部16は、高域部15から低域部13に向かって下り傾斜する傾斜面を有している。接続部17は、中域部14から低域部13に向かって下り傾斜する傾斜面を有している。接続部18は、高域部15から中域部14に向かって下り傾斜する傾斜面を有している。高域部15は、一体凹部10を挟んでX方向に離間して配置され、平面視がY方向に長い四角形状の第1領域15Aおよび第2領域15Bを含む。
基板4の主面4a上には、配線膜20が形成されている。配線膜20は、バリアシード層20Aおよびめっき層20Bを含む積層構造を有している。バリアシード層20Aは、めっき層20Bを形成するための下地層であり、絶縁層6上に形成されている。バリアシード層20Aは、たとえば、絶縁層6上に形成されたバリア層としてのTi層と、Ti層上に積層されたシード層としてのCu層とを含む。めっき層20Bは、たとえばCuを含む。
配線膜20は、低域部13の周縁部に形成された複数の第1パッド21と、中域部14の周縁部に形成された複数の第2パッド22と、高域部15の第1領域15Aおよび第2領域15Bに形成された複数の第3パッド23と、パッド間を接続する複数の接続部24とを含む。
複数の第1パッド21は、平面視四角であり、低域部13の周縁部にたとえば4個形成されている。これらの第1パッド21は、気圧センサ素子2を低域部13に機械的かつ電気的に固定するために設けられている。
複数の第2パッド22は、平面視四角であり、中域部14の周縁部にたとえば12個形成されている。これらの第2パッド22は、集積回路素子3を中域部14に機械的かつ電気的に固定するために設けられている。
複数の第3パッド23は、第1領域15Aおよび第2領域15Bに5個ずつ形成されている。10個の第3パッド23のうち、第1領域15Aの+Y方向側端に形成された第3パッド23は、気圧センサ素子2および集積回路素子3のいずれにも電気的に接続されないダミーパッドであってもよい。各第3パッド23上には、バンプ25が形成されている。第3パッド23とその上に形成されたバンプ25とによって、外部端子26が形成されている。外部端子26は、気圧検出装置1を図示しない回路基板に面実装するために用いられる。
接続部24は、第1パッド21と第2パッド22とを接続する複数の第1接続部24Aと、第2パッド22と第3パッド23とを接続する複数の第2接続部24Bと、第1パッド21と外部端子26(第3パッド23)とを接続する第3接続部24Cとを含む。
気圧センサ素子2は、直方体形状であり、第1凹部11内に収容されている。気圧センサ素子2は平面視四角形状の台座31と、台座31の−Z方向側表面に形成された基板32と、基板32に支持されたダイヤフラム33とを含む。台座31の+Z方向側表面は、気圧センサ素子2の裏面を形成している。以下では、台座31の+Z方向側表面を「気圧センサ素子2の裏面」という。
台座31は、たとえばガラスを含む。基板32には、厚さ方向(Z方向)に貫通する平面視四角のキャビティ34が形成されている。基板32は、平面視で四角環状であり、たとえばSi基板である。基板32の−Z方向側表面には絶縁層35が形成されている。
台座31に、基板32の+Z方向側表面が接合されている。台座31は、キャビティ34の底面部を区画している。ダイヤフラム33は、絶縁層35を介して、基板32の−Z方向側表面に支持されている。ダイヤフラム33は、キャビティ34の天面部を区画している。ダイヤフラム33は、キャビティ34の天面部を区画する平面視四角形状の可動部33Aと、可動部33Aの周囲の平面視四角環状の固定部33Bとを含む。ダイヤフラム33の固定部33Bが、シリコン基板32上の絶縁層35に接合されている。ダイヤフラム33の可動部33Aには、歪ゲージ抵抗(図示略)が形成されている。ダイヤフラム33の固定部33Bには、歪ゲージ抵抗に電気的に接続された複数のパッド電極(図示略)が設けられている。
ダイヤフラム33の可動部33Aは、キャビティ内の圧力(基準圧力)と外気圧との差に応じて歪を生じる。気圧センサ素子2は、この歪量を、歪ゲージ抵抗の電気抵抗値の変化量として検出することにより、外気圧を検出する。したがって、ダイヤフラム33のキャビティ34とは反対側の表面(−Z方向側表面)のうちの可動部33Aの表面は、外気に晒される必要がある外気接触領域Saである。気圧センサ素子2のダイヤフラム33側の表面は、外気に晒されるべき外気接触領域Saを含む外気接触用表面Sである。
気圧センサ素子2は、外気接触用表面Sを低域部13に対向させたフェースダウン状態で、低域部13に接合されている。具体的には、気圧センサ素子2の外気接触用表面Sに設けられた複数のパッド電極が、はんだ層41を介して、低域部13に形成された第1パッド21に機械的および電気的に接合されている。気圧センサ素子2の外気接触用表面S(外気接触領域Sa)と低域部13との間には、第1パッド21の厚さにはんだ層41の厚さを加えた厚さ分の隙間が形成されている。気圧センサ素子2の外気接触領域Saと低域部13との間には、少なくとも第1パッド21の厚さ分の隙間が存在している。
集積回路素子3は、本実施形態では、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)素子である。集積回路素子3は、Z方向に扁平な直方体形状であり、大部分が第2凹部12内に収容されている。集積回路素子3は、複数のパッド電極(図示略)が設けられた第1主面(−Z方向側表面、以下「実装面」という。)と、その反対側に位置する第2主面(+Z方向側表面、以下「裏面」という。)とを含む。
集積回路素子3は、実装面を中域部14に対向させた状態で、中域部14に接合されている。具体的には、集積回路素子3の実装面に設けられた複数のパッド電極(図示略)が、はんだ層42を介して、中域部14に形成された第2パッド22に機械的および電気的に接合されている。集積回路素子3は、大部分が第2凹部12内に収容され、その−Y方向側の端部が第1凹部11内に収容されている。集積回路素子3の−Y方向側の端部は、第2凹部12から第1凹部11内に突出している。
集積回路素子3は、気圧センサ素子2での歪ゲージ抵抗の電気抵抗値の変化量に応じた信号を処理するため等に用いることができる。集積回路素子3の信号処理結果は、第2接続部24Bおよび外部端子26を介して外部に出力できる。
図1A、図2および図3を参照して、気圧検出装置1は、外気が流通する隙間を露出させるように気圧センサ素子2を被覆し、かつ、気圧センサ素子2を基板4に固定する固定部材50を含む。固定部材50は、樹脂膜によって形成されている。樹脂膜は、感光性樹脂(たとえばネガ型の感光性ポリイミド樹脂)を含んでいてもよい。
固定部材50は、気圧センサ素子2の周縁に沿って間隔を空けて配置された複数(本実施形態では4つ)の固定部分51,52を含む。本実施形態では、複数の固定部分51,52には、気圧センサ素子2の周縁のうちのX方向に対向する対向辺に配置された一対の第1固定部分51と、気圧センサ素子2の周縁のうちのY方向に対向する対向辺に配置された一対の第2固定部分52とが含まれる。
一対の第1固定部分51は、X方向に互いに対向するように配置されている。一対の第1固定部分51の各Y方向幅は、気圧センサ素子2のY方向幅よりも小さく形成されている。一対の第2固定部分52は、Y方向に互いに対向するように配置されている。一対の第2固定部分52の各X方向幅は、気圧センサ素子2のX方向幅よりも小さく形成されている。各固定部分51,52は、気圧センサ素子2の裏面を被覆する被覆部53と、被覆部53から基板4の第1凹部11の底面(基板4の低域部13)側に向けて引き出され、当該基板4の第1凹部11の底面と接続された接続部54とを有している。
各固定部分51,52の被覆部53は、気圧センサ素子2の裏面に固着している。各固定部分51,52の接続部54は、被覆部53から気圧センサ素子2の固定部33Bに沿って基板4の第1凹部11の底面に向けて延びている。各固定部分51,52の接続部54は、気圧センサ素子2の固定部33Bおよび基板4の第1凹部11の底面と固着している。各固定部分51,52の接続部54は、第1凹部11の底面以外の部分に固着していてもよい。
被覆部53および接続部54を含む一対の第1固定部分51により、気圧センサ素子2のX方向およびZ方向の移動が規制されている。また、被覆部53および接続部54を含む一対の第2固定部分52により、気圧センサ素子2のY方向およびZ方向の移動が規制されている。
固定部材50は、さらに、気圧センサ素子2の裏面を被覆し、複数の固定部分51,52同士を連結する連結部分55,56を含む。連結部分55,56は、複数の固定部分51,52の各被覆部53同士を連結している。連結部分55,56は、気圧センサ素子2の裏面に固着している。本実施形態では、連結部分55,56には、第1連結部分55と、第2連結部分56とが含まれる。
第1連結部分55は、一対の第1固定部分51を連結するように一対の第1固定部分51間をX方向に沿って延びている。第1連結部分55は、一対の第1固定部分51のY方向幅と略同一の各Y方向幅を有している。第2連結部分56は、一対の第2固定部分52を連結するように一対の第2固定部分52間をY方向に沿って延びている。第2連結部分56は、一対の第2固定部分52の各X方向幅と略同一のX方向幅を有している。
第1連結部分55および第2連結部分56は、気圧センサ素子2の裏面上において互いに交差するように形成されている。気圧センサ素子2の裏面上に連結部分55,56を設けることによって、一対の第1固定部分51同士および一対の第2固定部分52同士を互いに固定させることができるから、気圧センサ素子2のX方向、Y方向およびZ方向の移動をより一層良好に規制できる。
固定部材50は、X方向に沿って延びる第1帯状部分57と、Y方向に沿って延びる第2帯状部分58とを含み、第1帯状部分57および第2帯状部分58が、気圧センサ素子2の裏面上において互いに交差する構成を有していると見なすこともできる。
より具体的には、第1帯状部分57は、一対の第1固定部分51およびそれらを連結する第1連結部分55によって形成されている。第1帯状部分57は、気圧センサ素子2の裏面を被覆するようにX方向に沿って延び、当該X方向における一端部および他端部の両方が、気圧センサ素子2の周縁よりも外側において基板4の第1凹部11の底面と接続されている。第1帯状部分57のY方向幅は、気圧センサ素子2のY方向幅よりも小さく形成されている。
第2帯状部分58は、一対の第2固定部分52およびそれらを連結する第2連結部分56によって形成されている。第2帯状部分58は、気圧センサ素子2の裏面を被覆するようにY方向に沿って延び、当該Y方向における一端部および他端部の両方が、基板4の周縁よりも外側において基板4の第1凹部11の底面と接続されている。第2帯状部分58のX方向幅は、気圧センサ素子2のX方向幅よりも小さく形成されている。
本実施形態では、第1帯状部分57のX方向における一端部および他端部の両方が基板4の第1凹部11の底面と接続されている。しかし、一対の第1固定部分51,52のいずれか一方を除くことによって、第1帯状部分57のX方向における一端部および他端部のいずれか一方だけが、気圧センサ素子2の周縁よりも外側において基板4の第1凹部11の底面と接続された構成が採用されてもよい。
また、本実施形態では、第2帯状部分58のY方向における一端部および他端部の両方が基板4の第1凹部11の底面と接続されている。しかし、一対の第2固定部分52のいずれか一方を除くことによって、第2帯状部分58のY方向における一端部および他端部のいずれか一方だけが、気圧センサ素子2の周縁よりも外側において基板4の第1凹部11の底面と接続された構成が採用されてもよい。
図1A、図2および図3を参照して、気圧検出装置1は、さらに、集積回路素子3の実装面と基板4の第2凹部12の底面との間の隙間を露出させるように集積回路素子3を被覆し、当該集積回路素子3を基板4に固定する素子固定部材60を含む。素子固定部材60は、固定部材50と同一の材料によって形成されている。素子固定部材60は、集積回路素子3の周縁に沿って間隔を空けて配置された複数(本実施形態では2つ)の素子固定部分61を含む。本実施形態では、複数の素子固定部分61は、集積回路素子3の周縁のうちのX方向に対向する対向辺にそれぞれ配置されている。
複数の素子固定部分61は、X方向に互いに対向するように配置されている。複数の素子固定部分61の各Y方向幅は、集積回路素子3のY方向幅よりも小さく形成されている。各素子固定部分61は、集積回路素子3の裏面を被覆する素子被覆部62と、素子被覆部62から基板4の第2凹部12の底面(基板4の中域部14)側に向けて引き出され、当該基板4の第2凹部12の底面と接続された素子接続部63とを含む。
各素子固定部分61の素子被覆部62は、集積回路素子3の裏面に固着している。各素子固定部分61の素子接続部63は、素子被覆部62から集積回路素子3の側面に沿って第2凹部12の底面に向けて延びている。各素子固定部分61の素子接続部63は、集積回路素子3の側面および第2凹部12の底面と固着している。各素子固定部分61の素子接続部63は、第2凹部12の底面以外の部分に固着していてもよい。素子被覆部62および素子接続部63を含む一対の素子固定部分61により、集積回路素子3のX方向およびZ方向の移動が規制されている。
素子固定部材60は、さらに、集積回路素子3の裏面を被覆し、一対の素子固定部分61同士を連結するように一対の素子固定部分61間をX方向に沿って延びる素子連結部分64を含む。素子連結部分64は、一対の素子固定部分61の各素子被覆部62同士を連結している。素子連結部分64は、集積回路素子3の裏面に固着している。集積回路素子3の裏面上に素子連結部分64を設けることによって、一対の素子固定部分61を互いに固定させることができるから、集積回路素子3のX方向およびZ方向の移動をより一層良好に規制できる。
素子固定部材60は、集積回路素子3の裏面上をX方向に延びる素子帯状部分65を含む構成を有していると見なすこともできる。素子帯状部分65は、一対の素子固定部分61およびそれらを連結する素子連結部分64によって形成されている。素子帯状部分65は、集積回路素子3の裏面を被覆するようにX方向に沿って延び、当該X方向における一端部および他端部の両方が、集積回路素子3の周縁よりも外側において基板4の第2凹部12の底面と接続されている。素子帯状部分65のY方向幅は、集積回路素子3のY方向幅よりも小さく形成されている。
本実施形態では、素子固定部材60が、集積回路素子3の周縁のうちのY方向に対向する対向辺に配置された一対の素子固定部分61を含む例について説明した。しかし、素子固定部材60は、集積回路素子3の周縁のうちのY方向に対向する対向辺に配置された一対の第2素子固定部分(図示せず)を含んでいてもよい。一対の第2素子固定部分を配置することによって、集積回路素子3のY方向およびZ方向の移動を規制できる。
この場合、素子固定部材60は、一対の第2素子固定部分を連結するように一対の第2素子固定部分間をY方向に沿って延びる第2素子連結部分(図示せず)を含んでいてもよい。つまり、素子固定部材60は、一対の第2素子固定部分およびそれらを連結する第2素子連結部分を含む第2素子帯状部分を含んでいてもよい。素子固定部材60が第2素子連結部分を含むことにより、集積回路素子3のY方向およびZ方向の移動をより一層良好に規制できる。
また、素子固定部材60は、素子固定部分61および素子連結部分64に代えて、集積回路素子3の裏面全域を被覆する素子被覆部と、素子被覆部の周縁から基板4の第2凹部12の底面側に向けて引き出され、当該基板4の第2凹部12の底面と接続された素子接続部とを有していてもよい。
図4〜図21は、気圧検出装置1の製造工程の一例を説明するための断面図であり、図3に対応する切断面を示す。
まず、図4に示すように、Z方向において互いに反対側を向く一対の主面71a,71bを有するウエハ状のSi基板71が用意される。次に、たとえば、熱酸化法により、Si基板71の主面71aにマスク用酸化膜72が形成される。
次に、図5に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、マスク用酸化膜72のうち、第1凹部11を形成すべき領域に対応する部分が除去される。
次に、図6に示すように、マスク用酸化膜72を含むハードマスクを用いたエッチングにより、Si基板71の不要な部分が除去される。エッチングとしては、たとえば、水酸化カリウム(KOHを含むエッチャントを用いたウェットエッチング(異方性エッチング)が用いられる。これにより、第1凹部11が形成される。
次に、図7に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、マスク用酸化膜72のうち、第2凹部12を形成すべき領域に対応する部分が除去される。
次に、図8に示すように、マスク用酸化膜72を含むハードマスクを用いたエッチングにより、Si基板71の不要な部分が除去される。これにより、第1凹部11に繋がる第2凹部12が形成される。
次に、図9に示すように、エッチングにより、マスク用酸化膜72が除去される。この後、Si基板71の凹部11,12の内面を含む主面71aの表面全域に、たとえば、熱酸化法によってSiOを含む絶縁層73を形成する。
次に、図10に示すように、たとえば、スパッタ法により、配線膜20のバリアシード層20Aの材料層であるバリアシード層74が、絶縁層73の全域を覆うように形成される。具体的には、まず、スパッタ法により、絶縁層73上にTiを含むバリア層が形成される。この後、スパッタ法により、Tiバリア層上にCuを含むシード層が形成される。
次に、図11に示すように、バリアシード層74の表面を覆うようにフォトレジスト膜75が形成される。
次に、図12に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、フォトレジスト膜75のうち、配線膜20を形成すべき領域に対応する部分が除去される。これにより、バリアシード層74のうちの配線膜20を形成すべき領域に対応する部分が、フォトレジスト膜75が除去された部分から露出する。
次に、図13に示すように、バリアシード層74の露出部分に、めっき層20Bが形成される。めっき層20Bの形成は、たとえば、バリアシード層74のシード層を利用した電解めっきによって行われる。このようにして形成されためっき層20Bのパターンは、最終的な配線膜20のパターンと一致する。
次に、図14に示すように、フォトレジスト膜75が除去される。これにより、バリアシード層74のうちめっき層20Bが積層されていない部分が露出する。この後、図15に示すように、たとえば、ウェットエッチングにより、バリアシード層74のうちめっき層20Bから露出した部分を除去する。これにより、バリアシード層74は、最終的な配線膜20のパターンと一致したバリアシード層20Aとなる。これにより、バリアシード層20Aおよびめっき層20Bを含む配線膜20が得られる。
次に、図16に示すように、気圧センサ素子2が低域部13に接合され、集積回路素子3が中域部14に接合される。気圧センサ素子2の外気接触用表面Sに形成された複数の電極パッドには、はんだ層41となるはんだボール(図示略)が形成されている。これらのはんだボールにフラックスが塗布された後、気圧センサ素子2のはんだボールを低域部13上に形成された第1パッド21上に載置する。
同様に、集積回路素子3の実装面に形成された複数の電極パッドには、はんだ層42となるはんだボール(図示略)が形成されている。これらのはんだボールにフラックスが塗布された後、集積回路素子3のはんだボールを中域部14上に形成された第2パッド22上に載置する。そして、リフロー炉によって、はんだボールを溶融させた後に硬化させることにより、気圧センサ素子2の複数の電極パッドがはんだ層41を介して第1パッド21に接合され、集積回路素子3の複数の電極パッドがはんだ層42を介して第2パッド22に接合される。
この後、第3パッド23上に、たとえば無電解めっきにより、Ni、Pd、Au等の金属を含むバンプ25が形成される。これにより、Si基板71の高域部15に、第3パッド23およびバンプ25を含む複数の外部端子26が形成される。
次に、図17に示すように、感光性樹脂(本実施形態ではネガ型の感光性ポリイミド樹脂)を含む現像液85がSi基板71の主面71a上に塗布される。現像液85は、気圧センサ素子2の全域および集積回路素子3の全域を被覆するように塗布される。
次に、図18に示すように、固定部材50および素子固定部材60に対応するパターンで開口するネガフィルム86を介して現像液85が露光される。これにより、現像液85において固定部材50および素子固定部材60を形成すべき領域が硬化される。
次に、図19に示すように、たとえばアッシング法によって現像液85の非露光部を灰化させることによって、当該現像液85の不要な部分が除去される。その後、必要に応じて、現像液85の硬化部をキュアするための熱処理が行われてもよい。このようにして、気圧センサ素子2を被覆する現像液85の硬化部が、気圧センサ素子2をSi基板71の主面71a上に固定する固定部材50となる。また、集積回路素子3を被覆する現像液85の硬化部が、集積回路素子3をSi基板71の主面71a上に固定する素子固定部材60となる。
次に、図20に示すように、Si基板71の主面71a上にダイシングラインが設定されて、ダイサー76によって、当該Si基板71が、ダイシングラインに沿って切断される。これにより、ウエハ状のSi基板71が個々の気圧検出装置に個片化される。これにより、Si基板71が基材5となり、絶縁層73が絶縁層6となり、基材5および絶縁層6から基板4が構成される。これにより、気圧検出装置1が得られる。
図21は、図1Aに示す気圧検出装置の実装状態を示す図解的な断面図であり、図2に対応する切断面を示す。
配線基板(実装基板)81の表面82には、複数のランド83が形成されている。気圧検出装置1は、配線基板81の表面82に対して、バンプ25を対向させて表面実装される。複数のランド83上には、クリームはんだ84が塗られている。気圧検出装置1を配線基板81に表面実装する際には、そのクリームはんだ84およびバンプ25を介して、気圧検出装置1の第3パッド23がランド83に対して接合される。
気圧検出装置1が配線基板81に実装された状態においては、気圧検出装置1の基板4の高域部15の表面と、配線基板81との間には、第3パッド23の厚さに、バンプ25、クリームはんだ84およびランド83の厚さを加えた厚さ分の隙間が存在する。前述したように、気圧センサ素子2の外気接触用表面Sと基板4の低域部13との間には、少なくとも第1パッド21の厚さ分の隙間が存在している。
したがって、外気は、配線基板81と気圧検出装置1との間の隙間および一体凹部10を通って気圧センサ素子2の外気接触用表面S(外気接触領域Sa)と基板4の低域部13との間の隙間に流入可能である。このため、気圧検出装置1のダイヤフラム33の可動部33Aの外表面(外気接触領域Sa)が外気に晒された状態となるので、気圧センサ素子2を用いた気圧検出が可能となる。
気圧検出装置1では、気圧センサ素子2は、その外気接触用表面Sを低域部13に対向させたフェースダウン状態で、基板4の低域部13に接合されている。これにより、気圧センサ素子2の外気接触用表面S(外気接触領域Sa)は基板4によって保護されるから、気圧センサ素子2の外気接触用表面S(外気接触領域Sa)を保護するための蓋を別途に設ける必要がない。
このように、気圧センサ素子2をフェースダウン状態で基板4に接合した場合でも、気圧センサ素子2の外気接触領域Saと基板4の低域部13との間には、少なくとも第1パッド21の厚さ分の隙間が形成されるので、一体凹部10を通じて気圧センサ素子2の外気接触領域Saを外気に晒すことができる。このため、気圧検出に支障は生じない。
ところで、気圧センサ素子2では、外気接触領域Saを外気に晒す必要があるため、気圧センサ素子2の全域を封止樹脂等によって封止することができないという制限がある。そこで、本実施形態に係る気圧検出装置1では、外気が流通する隙間を露出させるように気圧センサ素子2を被覆し、かつ、気圧センサ素子2を基板4の第1凹部11の底面に固定する固定部材50を形成している。これにより、基板4に外力が加えられたとしても、気圧センサ素子2は固定部材50によって基板4に固定されているから、当該気圧センサ素子2が基板4から外れるのを良好に抑制できる。
しかも、気圧センサ素子2は、外気接触領域Saが基板4の第1凹部11の底面に対向した状態で基板4の第1凹部11の底面に接合されているから、外気接触領域Saを避けるように気圧センサ素子2を被覆する固定部材50を形成できる。したがって、気圧センサ素子2の検出機能の低下を抑制でき、かつ、気圧センサ素子2の基板4からの剥離を抑制できる構造の気圧検出装置1を提供できる。
また、本実施形態に係る気圧検出装置1では、固定部材50が、気圧センサ素子2の裏面を被覆する被覆部53と、被覆部53から基板4の第1凹部11の底面側に向けて引き出され、基板4の第1凹部11の底面と接続された接続部54とを有する複数の固定部分51,52を含む。これら複数の固定部分51,52には、X方向に沿って間隔を空けて配置された一対の第1固定部分51と、Y方向に沿って間隔を空けて配置された一対の第2固定部分52とが含まれる。これにより、気圧センサ素子2のX方向の移動、Y方向の移動およびZ方向の移動を規制できるから、気圧センサ素子2を良好に基板4に固定できる。
さらに、本実施形態に係る気圧検出装置1では、固定部材50が、固定部分51,52同士を連結するように気圧センサ素子2の裏面を被覆する連結部分55,56を含む。これにより、気圧センサ素子2のX方向の移動、Y方向の移動およびZ方向の移動をより一層良好に規制できるから、気圧センサ素子2をより一層良好に基板4に固定できる。
また、本実施形態に係る気圧検出装置1では、集積回路素子3が、基板4の第2凹部12の底面に実装面を対向させた状態で接合されており、当該集積回路素子3を基板4に固定する素子固定部材60が形成されている。気圧センサ素子2に加えて、当該気圧センサ素子2とは異なる回路素子(本実施形態では集積回路素子3)を基板4の一方の主面4aに接合する場合には、気圧センサ素子2を封止樹脂によって封止できないという都合上、集積回路素子3も封止樹脂によって封止できないという制限がある。
そこで、本実施形態に係る気圧検出装置1では、固定部材50と同様の構成とされた素子固定部材60を用いて、集積回路素子3を基板4に固定させている。この構成によれば、封止樹脂によって気圧センサ素子2および集積回路素子3を封止できないという制限があったとしても、当該制限を受けることなく基板4に集積回路素子3を固定できる。したがって、基板4に外力が加えられたとしても、集積回路素子3は素子固定部材60によって基板4に固定されているから、当該集積回路素子3が基板4から外れるのを良好に抑制できる。
また、素子固定部材60は、固定部材50と同一の工程を経て形成できるから、素子固定部材60の追加に伴って工数が増加することもない。よって、コストの増大を抑制でき、かつ、気圧センサ素子2および集積回路素子3の双方を良好に保護できる気圧検出装置1を提供できる。
また、本実施形態に係る気圧検出装置1では、気圧センサ素子2および集積回路素子3が、平面視において基板4の一方の主面4a上において横並びの2D接合(2次元接合)されている。これにより、気圧センサ素子2および集積回路素子3を1つずつ個別的に配線基板81に実装する場合に比べて、気圧センサ素子2および集積回路素子3の間の距離を狭めることができる。つまり、気圧センサ素子2および集積回路素子3が基板4によってワンパッケージ化されているから、配線基板81に対する気圧センサ素子2の専有面積、および、配線基板81に対する集積回路素子3の専有面積を小さくすることができる。
<第2実施形態>
図22は、本発明の第2実施形態に係る気圧検出装置91の図解的な平面図である。本実施形態に係る気圧検出装置91は、カバー膜92をさらに含む点を除いて、前述の第1実施形態に係る気圧検出装置1と同様の構成を有している。図22において、前述の第1実施形態において述べた構成と同様の構成については同一の参照符号を付して説明を省略する。
カバー膜92は、一体凹部10の内壁面との間で気圧センサ素子2および集積回路素子3を収容する内部空間A1を区画するように一体凹部10を覆っている。カバー膜92は、外部から内部空間A1に異物が進入するのを抑制するために設けられている。カバー膜92は、一体凹部10を覆うように、基板4の一方の主面4aの高域部15上に形成されている。カバー膜92は、たとえば樹脂材料、より具体的には感光性の樹脂材料を含む。樹脂材料は、エポキシ樹脂であってもよいし、ポリイミド樹脂であってもよい。カバー膜92は、たとえば10μm以上100μm以下(本実施形態では20μm程度)の厚さを有している。カバー膜92は、樹脂材料を含む有機絶縁材料製の薄膜に代えて、ガラスやセラミック等を含む無機絶縁材料製の薄膜であってもよい。
カバー膜92には、内部空間A1と外部とを連通する通気孔93が形成されている。この通気孔93により、外部からの外気が内部空間A1に取り込まれる。通気孔93は、外部から内部空間A1への液体の進入を抑制可能に形成されていることが好ましい。つまり、通気孔93は、通気性を有していることに加えて、撥水性および/または非透水性を有していることが好ましい。カバー膜92の表面に撥水性コーティングが施されていてもよい。撥水性コーティングによれば、通気孔93の撥水性および/または非透水性を高めることができる。
通気孔93は、気圧センサ素子2の周縁と、一体凹部10の内壁面との間の領域に形成されている。本実施形態では、気圧センサ素子2の周縁と、一体凹部10の第2凹部12の内壁面との間の領域に、通気孔93が1つだけ形成されている。通気孔93は、気圧センサ素子2の周縁と、一体凹部10の第2凹部12の内壁面との間の領域に複数個形成されていてもよい。
通気孔93は、たとえば平面視面積が1μm(1μm×1μm相当)以上100μm(10μm×10μm相当)以下の円形状や、三角形状、四角形状等の多角形状に形成されていてもよい。図23では、通気孔93が、円形状に形成されている例が示されている。また、通気孔93は、気圧センサ素子2の周縁と、一体凹部10の内壁面との間の領域を帯状に延びるように形成されていてもよい。
カバー膜92には、前述の第3パッド23を露出させるパッド開口94が形成されている。前述のバンプ25は、パッド開口94から突出するように当該パッド開口94内に形成されている。これにより、第3パッド23およびバンプ25を含む外部端子26が、カバー膜92を貫通し、かつ当該カバー膜92から突出するように形成されている。
次に、気圧検出装置91の製造方法の一例について説明する。図24〜図29は、図22の気圧検出装置91の製造工程を示す図解的な断面図である。
図24を参照して、まず、前述の図4〜図14の工程を経て、バリアシード層20Aおよびめっき層20Bを含む配線膜20が形成された状態のSi基板71が準備される。
次に、図25を参照して、前述の図16と同様の工程を経て、気圧センサ素子2が低域部13に接合され、集積回路素子3が中域部14に接合される。次に、前述の図17〜図19と同様の工程を経て、固定部材50および素子固定部材60が形成される。
次に、図26を参照して、感光性樹脂を含む樹脂シート95がSi基板71の高域部15に貼付される。
次に、図27を参照して、たとえばフォトリソグラフィにより、フォトマスク96を介して樹脂シート95が通気孔93およびパッド開口94に対応する所定のパターンで選択的に露光される。
次に、図28を参照して、樹脂シート95が現像される。これにより、樹脂シート95が、通気孔93およびパッド開口94を有するカバー膜92となる。
次に、図29を参照して、パッド開口94から露出する第3パッド23上に、たとえば、無電解めっきにより、Ni、Pd、Au等の金属を含むバンプ25が形成される。これにより、Si基板71の高域部15に、第3パッド23およびバンプ25を含む複数の外部端子26が形成される。以上のような工程を経て、通気孔93を有するカバー膜92を含む気圧検出装置91が製造される。
本実施形態では、樹脂シート95の露光および現像を経て通気孔93およびパッド開口94を含むカバー膜92が形成される例について説明した。しかし、次のような工程を経ることによっても、通気孔93およびパッド開口94を含むカバー膜92を形成できる。
すなわち、まず、フォトリソグラフィによる露光および現像によって、カバー膜92にパッド開口94を形成する。次に、パッド開口94から露出する第3パッド23上に、たとえば、無電解めっきにより、Ni、Pd、Au等の金属を含むバンプ25を形成する。これにより、外部端子26が形成される。
次に、たとえばレーザ光照射法によって、カバー膜92における通気孔93を形成すべき領域にレーザ光を照射する。レーザ光は、カバー膜92に集光点が合わされる。これにより、カバー膜92におけるレーザ光が照射された領域が溶融し、通気孔93が形成される。このような工程によっても、通気孔93を有するカバー膜92を含む気圧検出装置91を製造できる。
以上、本実施形態に係る気圧検出装置91によっても、前述の第1実施形態において述べた作用効果と同様の作用効果を奏することができる。また、本実施形態に係る気圧検出装置91は、通気孔93を有するカバー膜92をさらに含む。このカバー膜92により、外部から内部空間A1に異物が進入するのを抑制することができ、かつ、外部からの外気を内部空間A1に取り込むことができる。これにより、気圧センサ素子2の外気接触領域Saに対する異物の付着を抑制できるから、気圧センサ素子2による外気の検出精度の低下を抑制できる。よって、気圧センサ素子2の信頼性を高めることができる気圧検出装置91を提供できる。
<第1参考例>
図30は、第1参考例に係る気圧検出装置101の図解的な平面図である。図31は、図30のXXXI−XXXI線に沿う図解的な断面図である。図32は、図30のXXXII−XXXII線に沿う図解的な断面図である。本参考例に係る気圧検出装置101は、固定部材50および素子固定部材60を含まない点、および、一体凹部10に代えて凹部102が基板4の一方の主面4aに形成されている点を除いて、前述の第1実施形態に係る気圧検出装置1と同様の構成を有している。図30〜図32において、前述の第1実施形態において述べた構成と同様の構成については同一の参照符号を付して説明を省略する。
図30〜図32を参照して、凹部102は、平面視四角形状の第1凹部103と、第1凹部103の側面の全域に連通し、かつ第1凹部103よりも深さの浅い平面視四角形状の第2凹部104とを含む。第1凹部103は、平面視においての第2凹部104の周縁により取り囲まれた領域内に、その全域が位置するように形成されている。
本参考例では、第1凹部103は、第2凹部104の底面の中央領域において、第2凹部104の底面に連通し、かつ第2凹部104の底面から他方の主面4bに向かって窪むように形成されている。平面視において第2凹部104のX方向の幅は、第1凹部103のX方向の幅とほぼ等しく、第2凹部104のY方向の幅は、第1凹部103のX方向の幅よりも大きい。以下では、第1凹部103および第2凹部104を一体に含む凹部102を「一体凹部102」という。
基板4の一方の主面4aには、第1凹部103および第2凹部104によって、第1凹部103の底面である低域部105と、第2凹部104の底面である中域部106と、一体凹部102の周囲領域である高域部107とが形成されている。低域部105は、平面視において、基板4の4辺と平行な4辺を有する四角形状である。中域部106は、平面視において、+Y方向および−Y方向から第1凹部103を挟み込むように形成されている。中域部106は、X方向に沿って延び、かつ基板4の4辺と平行な4辺を有する長方形状である。高域部107は、平面視において、一体凹部102を取り囲む四角環状である。
低域部105のY方向側の辺を除くX方向側の2辺と高域部107との間には、それらを接続するための第1接続部108が形成されている。低域部105のY方向側の辺と中域部106との間には、それらを接続するための第2接続部109が形成されている。中域部106の低域部105側の辺を除く3辺と高域部107との間には、それらを接続するための第3接続部110が形成されている。
第1凹部103は、一方の主面4aから他方の主面4bに向かって開口幅が徐々に狭まる断面視テーパ形状に形成されている。また、第2凹部104は、一方の主面4aから他方の主面4bに向かって開口幅が徐々に狭まる断面視テーパ形状に形成されている。第1接続部108、第2接続部109および第3接続部110は、高域部107から低域部105に向かって下り傾斜する傾斜面を有している。高域部107は、一体凹部102を挟んでX方向に離間して配置され、平面視がY方向に長い四角形状の第1領域15Aおよび第2領域15Bを含む。
基板4の一方の主面4a上には、バリアシード層20Aおよびめっき層20Bを含む積層構造を有する前述の配線膜20が形成されている。配線膜20は、低域部105に形成された複数の第1パッド21と、中域部106に形成された複数の第2パッド22と、高域部107の第1領域15Aおよび第2領域15Bに形成された複数の第3パッド23と、パッド間を接続する複数の接続部24とを含む。
図31および図32を参照して、気圧センサ素子2は、外気接触用表面Sを低域部105に対向させたフェースダウン状態で、低域部105に接合されている。気圧センサ素子2は、第1凹部103内に収容されている。第1凹部103内において、気圧センサ素子2は、はんだ層41を介して低域部105に形成された第1パッド21に機械的および電気的に接合されている。
気圧センサ素子2は、本参考例では、−Z方向側表面および+Z方向側表面(裏面)が第1凹部103内に位置するように第1凹部103内に収容されている。つまり、気圧センサ素子2は、−Z方向側表面および+Z方向側表面(裏面)の双方が中域部106よりも低域部105側に位置するように第1凹部103内に収容されている。
気圧センサ素子2の平面視面積は、低域部105の平面視面積よりも小さい。気圧センサ素子2は、気圧センサ素子2の−Z方向側表面の全域が低域部105に対向し、かつ、気圧センサ素子2の周縁の全域が低域部105の周縁に取り囲まれた領域内に位置している。気圧センサ素子2の−Z方向側表面および+Z方向側表面(裏面)は、平面視において低域部105の面積よりも大きい面積を有していてもよい。また、気圧センサ素子2は、−Z方向側表面の一部が第1接続部108の一部や第2接続部109の一部と対向していてもよい。
図31および図32を参照して、集積回路素子3は、本参考例では、平面視で気圧センサ素子2と重なるように基板4の一方の主面4aに接合されている。より具体的には、集積回路素子3は、実装面を気圧センサ素子2に対向させた状態で、中域部106に接合されている。集積回路素子3は、第2凹部104内に収容されている。第2凹部104内において、集積回路素子3は、はんだ層42を介して中域部106に形成された第2パッド22に機械的および電気的に接合されている。集積回路素子3は、気圧センサ素子2の全体を覆うように中域部106に接合されている。つまり、気圧センサ素子2は、平面視においての集積回路素子3の周縁により取り囲まれた領域内に、その全域が位置するように配置されている。
集積回路素子3は、本参考例では、実装面および裏面が第2凹部104内に位置している。つまり、集積回路素子3は、実装面および裏面の双方が高域部107よりも中域部106側に位置している。集積回路素子3は、実装面の一部が第3接続部110の一部と対向するように形成されていてもよい。集積回路素子3は、実装面と第2凹部104の内壁面との間、および側面と第2凹部104の内壁面との間で第1凹部103に外気が流通可能な通気孔111を形成している。
本参考例に係る気圧検出装置101は、一体凹部102の内壁面との間で気圧センサ素子2および集積回路素子3を収容する内部空間A2を区画するように一体凹部102を被覆するカバー膜112を含む。
カバー膜112は、一体凹部102を被覆するように、基板4の一方の主面4aの高域部107上に形成されている。図31および図32に示されるように、カバー膜112は、集積回路素子3の裏面と接するように集積回路素子3を被覆していてもよい。むろん、カバー膜112は、集積回路素子3の裏面から間隔を空けて形成されていてもよい。カバー膜112は、たとえば樹脂材料、より具体的には感光性の樹脂材料を含む。樹脂材料は、エポキシ樹脂であってもよいし、ポリイミド樹脂であってもよい。カバー膜112は、たとえば10μm以上100μm以下(本参考例では20μm程度)の厚さを有している。カバー膜112は、樹脂材料を含む有機絶縁材料製の薄膜に代えて、ガラスやセラミック等を含む無機絶縁材料製の薄膜であってもよい。
カバー膜112には、内部空間A2と外部とを連通する通気孔113が形成されている。この通気孔113により、外部からの外気が内部空間A2に取り込まれる。通気孔113は、外部から内部空間A2への液体の進入を抑制可能に形成されていることが好ましい。つまり、通気孔113は、通気性を有していることに加えて、撥水性および/または非透水性を有していることが好ましい。カバー膜112の表面に撥水性コーティングが施されていてもよい。撥水性コーティングによれば、通気孔113の撥水性および/または非透水性を高めることができる。
通気孔113は、気圧センサ素子2の周縁と、一体凹部102の内壁面との間の領域に形成されている。本参考例では、気圧センサ素子2の周縁と、一体凹部102の第1凹部103の内壁面との間の領域に、通気孔113が1つだけ形成されている。通気孔113は、気圧センサ素子2の周縁と、一体凹部102の第1凹部103の内壁面との間の領域に複数個形成されていてもよい。
通気孔113は、たとえば平面視面積が1μm(1μm×1μm相当)以上100μm(10μm×10μm相当)以下の円形状や、三角形状、四角形状等の多角形状に形成されていてもよい。図30では、通気孔113が、四角形状に形成されている例が示されている。また、通気孔113は、気圧センサ素子2の周縁と、一体凹部102の内壁面との間の領域を帯状に延びるように形成されていてもよい。
カバー膜112には、前述の第3パッド23を露出させるパッド開口114が形成されている。前述のバンプ25は、パッド開口114から突出するように当該パッド開口114内に形成されている。これにより、第3パッド23およびバンプ25を含む外部端子26が、カバー膜112を貫通し、かつ当該カバー膜112から突出するように形成されている。
このような構造の気圧検出装置101は、固定部材50および素子固定部材60を形成する工程を実行せず、マスク等のレイアウトを変更するだけで、前述の第2実施形態に係る気圧検出装置91の製造方法と同様の製造方法により製造できる。
以上、本参考例に係る気圧検出装置101は、通気孔113を有するカバー膜112を含む。このカバー膜112により、外部から内部空間A2に異物が進入するのを抑制でき、かつ、外部からの外気を内部空間A2に取り込むことができる。しかも、本参考例に係る気圧検出装置101では、平面視で気圧センサ素子2と重なるように基板4の一方の主面4aに集積回路素子3が接合されている。この集積回路素子3は、第2凹部104の内壁面との間で通気孔111を形成している。
したがって、仮に外部から第2凹部104内に異物が進入したとしても、第2凹部104内から第1凹部103内に当該異物がさらに進入するのを、集積回路素子3によって抑制できる。これにより、気圧センサ素子2の外気接触領域Saに対する異物の付着を抑制できるから、気圧センサ素子2による外気の検出精度の低下を抑制できる。
また、本参考例に係る気圧検出装置101では、集積回路素子3が、平面視で気圧センサ素子2と重なるように基板4の一方の主面4aに接合されている。より具体的には、集積回路素子3は、実装面を気圧センサ素子2に対向させた状態で、中域部106に接合されている。つまり、気圧センサ素子2および集積回路素子3が、共通の基板4の一方の主面4a上において3D接合(3次元接合)されている。
したがって、気圧センサ素子2および集積回路素子3が、平面視において横並びの2D接合(2次元接合)されている場合に比べて、基板4の平面視面積を小さくすることができる。これにより、基板4の小型化を図ることができるので、微細化に寄与できる気圧検出装置101を提供できる。
また、本参考例に係る気圧検出装置101では、気圧センサ素子2および集積回路素子3を1つずつ個別的に配線基板81(前述の図21参照)に実装する場合に比べて、気圧センサ素子2および集積回路素子3の間の距離を狭めることができる。つまり、気圧センサ素子2および集積回路素子3が基板4によってワンパッケージ化されているから、配線基板81に対する気圧センサ素子2の専有面積、および、配線基板81に対する集積回路素子3の専有面積を小さくすることができる。
<第2参考例>
図33は、第2参考例に係る気圧検出装置121の図解的な平面図である。本参考例に係る気圧検出装置121は、カバー膜112を含まない点を除いて、前述の第1参考例に係る気圧検出装置101と同様の構成を有している。図33において、前述の第1参考例において述べた構成と同様の構成については同一の参照符号を付して説明を省略する。
本参考例に係る気圧検出装置121では、平面視で気圧センサ素子2と重なるように基板4の一方の主面4aに接合された集積回路素子3を含む。この集積回路素子3は、第2凹部104の内壁面との間で通気孔111を形成している。したがって、仮に外部から第2凹部104内に異物が進入したとしても、第2凹部104内から第1凹部103内に当該異物がさらに進入するのを、集積回路素子3によって抑制できる。
これにより、気圧センサ素子2の外気接触領域Saに対する異物の付着を抑制できるから、気圧センサ素子2による外気の検出精度の低下を抑制できる。よって、気圧センサ素子2の信頼性を高めることができる気圧検出装置121を提供できる。
また、本参考例に係る気圧検出装置121では、集積回路素子3が、平面視で気圧センサ素子2と重なるように基板4の一方の主面4aに接合されている。より具体的には、実装面を気圧センサ素子2に対向させた状態で、中域部106に接合されている。つまり、気圧センサ素子2および集積回路素子3が、共通の基板4の一方の主面4a上において3D接合(3次元接合)されている。
これにより、気圧センサ素子2および集積回路素子3が、平面視において横並びの2D接合(2次元接合)されている場合に比べて、基板4の平面視面積を小さくすることができる。これにより、基板4の小型化を図ることができるので、微細化に寄与できる気圧検出装置101を提供できる。
また、本参考例に係る気圧検出装置121では、気圧センサ素子2および集積回路素子3を1つずつ個別的に配線基板81(前述の図21参照)に実装する場合に比べて、気圧センサ素子2および集積回路素子3の間の距離を狭めることができる。つまり、気圧センサ素子2および集積回路素子3が基板4によってワンパッケージ化されているから、配線基板81に対する気圧センサ素子2の専有面積、および、配線基板81に対する集積回路素子3の専有面積を小さくすることができる。
以上は、気圧センサ素子を含む気圧検出装置に本発明を適用した場合の実施形態と、参考例に係る形態とについて説明した。しかし、本発明や参考例に係る形態は外気に晒されるべき外気接触領域を含む外気接触用表面を備えたセンサ素子を含む電子部品であれば、気圧検出装置以外の電子部品にも適用できる。このような電子部品には、たとえば、湿度センサ素子を備えた湿度検出装置がある。
また、前述の第1実施形態および第2実施形態では、固定部材50が、感光性樹脂を含む例について説明した。しかし、固定部材50は、気圧センサ素子2を固定できるのであればどのような材料によって形成されていてもよい。たとえば、ポリイミド樹脂に代えてまたはこれに加えて、公知の接着剤(たとえば樹脂製接着剤)によって固定部材50が形成されていてもよい。たとえば、固定部材50は、ポリイミド樹脂に代えてまたはこれに加えて、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等を含んでいてもよい。
また、前述の第1実施形態および第2実施形態では、素子固定部材60が、感光性樹脂を含む例について説明した。しかし、素子固定部材60は、集積回路素子3を固定できるのであればどのような材料によって形成されていてもよい。たとえば、ポリイミド樹脂に代えてまたはこれに加えて、公知の接着剤(たとえば樹脂製接着剤)によって素子固定部材60が形成されていてもよい。たとえば、素子固定部材60は、ポリイミド樹脂に代えてまたはこれに加えて、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等を含んでいてもよい。
また、前述の第1実施形態および第2実施形態では、固定部材50および素子固定部材60が気圧センサ素子2および集積回路素子3を個別的に固定するように形成された例について説明した。しかし、固定部材50および素子固定部材60が一体的に形成され、気圧センサ素子2および集積回路素子3が一括して基板4に固定されていてもよい。
また、前述の第1実施形態および第2実施形態では、各固定部分51,52が、気圧センサ素子2の裏面を被覆する被覆部53と、基板4の第1凹部11の底面と接続された接続部54とを有している例について説明した。しかし、各固定部分51,52は、被覆部53を有さずに、接続部54のみを有していてもよい。
また、前述の第1実施形態および第2実施形態では、気圧センサ素子2の周縁のうちのX方向に対向する各辺に第1固定部分51が一つずつ配置された例について説明した。しかし、気圧センサ素子2の周縁のうちのX方向に対向する一対の辺のいずれか一方または双方に、複数の第1固定部分51がY方向に沿って間隔を空けて配置されていてもよい。
また、前述の第1実施形態および第2実施形態では、気圧センサ素子2の周縁のうちのY方向に対向する各辺に第2固定部分52が一つずつ配置された例について説明した。しかし、気圧センサ素子2の周縁のうちのY方向に対向する一対の辺のいずれか一方または双方に、複数の第1固定部分51がX方向に沿って間隔を空けて配置されていてもよい。
また、前述の第1実施形態および第2実施形態では、素子固定部分61が、集積回路素子3の裏面を被覆する素子被覆部62と、基板4の第2凹部12の底面と接続された素子接続部63とを含む例について説明した。しかし、素子固定部分61は、素子被覆部62を有さずに、素子接続部63のみを有していてもよい。
また、前述の第1実施形態および第2実施形態では、集積回路素子3の周縁のうちのX方向に対向する各辺に素子固定部分61が一つずつ配置された例について説明した。しかし、集積回路素子3の周縁のうちのX方向に対向する一対の辺のいずれか一方または双方に、複数の素子固定部分61がY方向に沿って間隔を空けて配置されていてもよい。また、集積回路素子3の周縁のうちのY方向に対向する一対の辺のいずれか一方または双方に、複数の素子固定部分61がX方向に沿って間隔を空けて配置されていてもよい。
また、前述の第1実施形態、第2実施形態、第1参考例および第2参考例では、気圧センサ素子2に加えて、集積回路素子3が基板4に接合された例について説明した。しかし、必ずしも集積回路素子3が基板4に接合されている必要はない。したがって、気圧センサ素子2のみが基板4に接合された構造の気圧センサ素子が採用されてもよい。この場合、気圧センサ素子2のみを収容する凹部が基板4に形成されていてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。この明細書および図面から抽出される特徴の例を以下に示す。
A1:一方表面および他方表面を有し、前記一方表面から前記他方表面側に向かって窪んだ第1凹部と、前記一方表面から前記他方表面側に向かって窪み、前記第1凹部の側面に連通し、前記第1凹部よりも深さが浅い第2凹部とが前記一方表面に形成された基板と、外気に晒されるべき外気接触領域を含む外気接触用表面およびその反対側の裏面を有するセンサ素子であって、その外気接触用表面が前記基板の前記第1凹部の底面に対向し、かつ、前記外気接触領域と前記基板の前記第1凹部の底面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で、前記基板の前記第1凹部の底面に接合されたセンサ素子と、第1主面および第2主面を有し、前記第1主面が前記第2凹部の底面に対向した状態で、前記第2凹部の底面に接合された回路素子と、前記外気が流通する隙間を露出させるように前記センサ素子を被覆し、かつ、前記センサ素子を前記基板に固定する固定部材とを含む、電子部品。
A1に係る電子部品では、外気接触用表面が基板の一方表面に対向し、かつ、外気接触領域と基板の一方表面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で、センサ素子が基板の一方表面に接合されている。これにより、センサ素子の外気接触領域を外気に晒すことができ、かつ、センサ素子の外気接触領域を基板によって保護できる。よって、センサ素子の外気接触領域を保護するための蓋を別途設ける必要がなくなる。
外気接触用表面(外気接触領域)を外気に晒す必要があるため、センサ素子の全域を封止樹脂等によって封止することはできない。そこで、本発明の電子部品では、外気が流通する隙間を露出させるようにセンサ素子を被覆し、かつ、センサ素子を基板に固定する固定部材を設けている。これにより、基板に外力が加えられたとしても、センサ素子は固定部材によって基板に固定されているから、当該センサ素子が基板から外れるのを良好に抑制できる。
しかも、センサ素子は、外気接触用表面が基板の一方表面に対向した状態で基板の一方表面に接合されているから、外気接触用表面を避けるようにセンサ素子を被覆する固定部材を設けることができる。したがって、センサ素子の検出機能の低下を抑制でき、かつ、センサ素子の基板からの剥離を抑制できる構造の電子部品を提供できる。
また、A1に係る電子部品では、センサ素子および集積回路素子が、共通の基板の一方主面上に接合されている。これにより、センサ素子および集積回路素子を1つずつ個別的に実装基板等に実装する場合に比べて、センサ素子および集積回路素子の間の距離を狭めることができる。つまり、センサ素子および集積回路素が基板によってワンパッケージ化されているから、実装基板等に対するセンサ素子の専有面積、および、実装基板等に対する集積回路素子の専有面積を小さくすることができる。
A2:前記第1主面と前記基板の前記一方表面との間の隙間を露出させるように前記回路素子を被覆し、かつ、前記回路素子を前記基板に固定する素子固定部材をさらに含む、A1に記載の電子部品。
B1:一方表面および他方表面を有し、前記一方表面に前記他方表面に向かって窪んだ凹部が形成された基板と、外気に晒されるべき外気接触領域を含む外気接触用表面および当該外気接触用表面の反対に位置する裏面を有するセンサ素子であって、その外気接触用表面が前記凹部の底面に対向し、かつ、前記外気接触領域と前記凹部の底面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で、前記凹部の底面に接合されたセンサ素子と、前記凹部の内壁面との間で前記センサ素子を収容する内部空間を区画するように前記凹部を被覆し、かつ、前記内部空間および外部を連通させる通気孔が形成されたカバー膜とを含む、電子部品。
B1に係る電子部品によれば、通気孔を有するカバー膜により、外部からセンサ素子が収容された内部空間に異物が混入するのを抑制することができ、かつ、外部からの外気を内部空間に取り込むことができる。これにより、センサ素子の外気接触領域に対する異物の付着を抑制できるから、センサ素子による外気の検出精度が低下するのを抑制できる。よって、センサ素子の信頼性を高めることができる電子部品を提供できる。
B2:前記基板の前記一方表面には、前記凹部によって、前記凹部の底面である低域部と、前記凹部の周囲領域である高域部とが形成されており、前記カバー膜は、前記凹部の全域を覆うように、前記基板の前記高域部上に形成されている、B1に記載の電子部品。
B3:前記通気孔は、平面視において前記センサ素子の周縁および前記凹部の内壁面の間の領域に形成されている、B1またはB2に記載の電子部品。
B4:前記センサ素子の外気接触用表面側に形成された電極と、前記基板の前記一方表面に形成された配線膜とをさらに含み、前記電極が、前記配線膜に接合されている、B1〜B3のいずれか一つに記載の電子部品。
B5:前記配線膜は、前記基板の前記一方表面における前記凹部外の領域に引き出されており、前記配線膜において前記凹部外の領域に引き出された部分と電気的に接続された外部端子をさらに含む、B4に記載の電子部品。
B6:前記外部端子は、前記カバー膜を貫通し、かつ前記カバー膜から突出するように形成されている、B5に記載の電子部品。
B7:前記カバー膜は、樹脂を含む、B1〜B6のいずれか一つに記載の電子部品。
B8:一方表面および他方表面を有する基板であって、前記一方表面から前記他方表面に向かって窪んだ第1凹部と、前記第1凹部の側面に連通するように前記一方表面から前記他方表面に向かって窪み、前記第1凹部よりも深さが浅い第2凹部とを含む一体凹部が前記一方表面に形成された基板と、外気に晒されるべき外気接触領域を含む外気接触用表面および当該外気接触用表面の反対に位置する裏面を有するセンサ素子であって、その外気接触用表面が前記第1凹部の底面に対向し、かつ、前記外気接触領域と前記第1凹部の底面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で、前記第1凹部の底面に接合されたセンサ素子と、第1主面および第2主面を有し、前記第1主面が前記第2凹部の底面に対向した状態で、前記第2凹部の底面に接合された回路素子と、前記一体凹部の内壁面との間で前記センサ素子および前記回路素子を収容する内部空間を区画するように前記一体凹部を覆い、かつ、前記内部空間および外部を連通させる通気孔が形成されたカバー膜とを含む、電子部品。
B8に係る電子部品によれば、通気孔を有するカバー膜により、外部からセンサ素子が収容された内部空間に異物が混入するのを抑制することができ、かつ、外部からの外気を内部空間に取り込むことができる。これにより、センサ素子の外気接触領域に対する異物の付着を抑制できるから、センサ素子による外気の検出精度が低下するのを抑制できる。よって、センサ素子の信頼性を高めることができる電子部品を提供できる。
また、B8に係る電子部品では、センサ素子および集積回路素子が、共通の基板の一方主面上に接合されている。これにより、センサ素子および集積回路素子を1つずつ個別的に実装基板等に実装する場合に比べて、センサ素子および集積回路素子の間の距離を狭めることができる。つまり、センサ素子および集積回路素が基板によってワンパッケージ化されているから、実装基板等に対するセンサ素子の専有面積、および、実装基板等に対する集積回路素子の専有面積を小さくすることができる。
B9:一方表面および他方表面を有する基板であって、前記一方表面から前記他方表面に向かって窪んだ第1凹部と、前記第1凹部の側面に連通するように前記一方表面から前記他方表面に向かって窪み、前記第1凹部よりも深さが浅い第2凹部とを含む一体凹部が前記一方表面に形成された基板と、外気に晒されるべき外気接触領域を含む外気接触用表面および当該外気接触用表面の反対に位置する裏面を有するセンサ素子であって、その外気接触用表面が前記第1凹部の底面に対向し、かつ、前記外気接触領域と前記第1凹部の底面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で、前記第1凹部の底面に接合されたセンサ素子と、第1主面および第2主面を有し、前記第1主面が前記センサ素子の前記裏面に対向した状態で、前記第2凹部の底面に接合された回路素子と、前記一体凹部の内壁面との間で前記センサ素子および前記回路素子を収容する内部空間を区画するように前記一体凹部を覆い、かつ、前記内部空間および外部を連通させる通気孔が形成されたカバー膜とを含む、電子部品。
B9に係る電子部品によれば、通気孔を有するカバー膜により、外部からセンサ素子が収容された内部空間に異物が混入するのを抑制することができ、かつ、外部からの外気を内部空間に取り込むことができる。しかも、B9に係る電子部品では、平面視でセンサ素子と重なるように、集積回路素子が基板の一方主面に接合されている。この集積回路素子は、第2凹部の内壁面との間で通気孔を形成している。
したがって、仮にカバー膜に形成された通気孔を介して外部から第2凹部内に異物が進入したとしても、当該異物が第2凹部内から第1凹部内にさらに進入するのを、集積回路素子によって抑制できる。これにより、センサ素子の外気接触領域に対する異物の付着を抑制できるから、センサ素子による外気の検出精度が低下するのを抑制できる。よって、センサ素子の信頼性を高めることができる電子部品を提供できる。
また、B9に係る電子部品では、センサ素子および集積回路素子が、共通の基板の一方主面上において3D接合(3次元接合)されている。したがって、センサ素子および集積回路素子が、平面視において基板の一方主面上において横並びの2D接合(2次元接合)されている場合に比べて、基板の平面視面積を小さくすることができる。これにより、基板の小型化を図ることができるので、微細化に寄与できる電子部品を提供できる。
また、B9に係る電子部品では、センサ素子および集積回路素子を1つずつ個別的に実装基板等に実装する場合に比べて、センサ素子および集積回路素子の間の距離を狭めることができる。つまり、センサ素子および集積回路素子が基板によってワンパッケージ化されているから、実装基板等に対するセンサ素子の専有面積、および、実装基板等に対する集積回路素子の専有面積を小さくすることができる。
B10:一方表面および他方表面を有する基板であって、前記一方表面から前記他方表面に向かって窪んだ第1凹部と、前記第1凹部の側面に連通するように前記一方表面から前記他方表面に向かって窪み、前記第1凹部よりも深さが浅い第2凹部とを含む一体凹部が前記一方表面に形成された基板と、外気に晒されるべき外気接触領域を含む外気接触用表面および当該外気接触用表面の反対に位置する裏面を有するセンサ素子であって、その外気接触用表面が前記第1凹部の底面に対向し、かつ、前記外気接触領域と前記第1凹部の底面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で、前記第1凹部の底面に接合されたセンサ素子と、第1主面、第2主面および側面を有し、前記第1主面が前記センサ素子の前記裏面に対向した状態で前記第2凹部の底面に接合され、かつ、前記側面と前記第2凹部の内壁面との間で前記第1凹部に外気が流通可能な通気孔を形成する回路素子とを含む、電子部品。
B10に係る電子部品では、平面視でセンサ素子と重なるように、集積回路素子が基板の一方主面に接合されている。この集積回路素子は、第2凹部の内壁面との間で通気孔を形成している。したがって、仮に外部から第2凹部内に異物が進入したとしても、当該異物が第2凹部内から第1凹部内にさらに進入するのを、集積回路素子によって抑制できる。これにより、センサ素子の外気接触領域に対する異物の付着を抑制できるから、センサ素子による外気の検出精度が低下するのを抑制できる。よって、センサ素子の信頼性を高めることができる電子部品を提供できる。
また、B10に係る電子部品では、センサ素子および集積回路素子が、共通の基板の一方主面上において3D接合(3次元接合)されている。したがって、センサ素子および集積回路素子が、平面視において基板の一方主面上において横並びの2D接合(2次元接合)されている場合に比べて、基板の平面視面積を小さくすることができる。これにより、基板の小型化を図ることができるので、微細化に寄与できる電子部品を提供できる。
また、B10に係る電子部品では、センサ素子および集積回路素子を1つずつ個別的に実装基板等に実装する場合に比べて、センサ素子および集積回路素子の間の距離を狭めることができる。つまり、センサ素子および集積回路素子が基板によってワンパッケージ化されているから、実装基板等に対するセンサ素子の専有面積、および、実装基板等に対する集積回路素子の専有面積を小さくすることができる。
1 気圧検出装置
2 気圧センサ素子
3 集積回路素子
4 基板
4a 基板の一方主面
4b 基板の他方主面
10 凹部
11 第1凹部
12 第2凹部
20 配線膜
26 外部端子
50 固定部材
51 第1固定部分
52 第2固定部分
53 被覆部
54 接続部
55 第1連結部分
56 第2連結部分
57 第1帯状部分
58 第2帯状部分
60 素子固定部材
61 素子固定部分
62 素子被覆部
63 素子接続部
91 気圧検出装置
S 外気接触用表面
Sa 外気接触領域

Claims (18)

  1. 一方表面および他方表面を有する基板と、
    外気に晒されるべき外気接触領域を含む外気接触用表面およびその反対側に位置する裏面を有するセンサ素子であって、その外気接触用表面が前記基板の前記一方表面に対向し、かつ、前記外気接触領域と前記基板の前記一方表面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で前記基板の前記一方表面に接合されたセンサ素子と、
    前記外気が流通する隙間を露出させるように前記センサ素子を被覆し、かつ、前記センサ素子を前記基板に固定する固定部材とを含む、電子部品。
  2. 前記固定部材は、前記センサ素子の前記裏面を被覆する被覆部と、前記被覆部から前記基板の前記一方表面側に向けて引き出され、前記基板の前記一方表面と接続された接続部とを有する固定部分を含む、請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記固定部材は、前記固定部分を複数含み、
    前記複数の固定部分は、前記センサ素子の周縁に沿って間隔を空けて配置されている、請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記固定部材は、前記固定部分を複数含み、
    前記複数の固定部分は、前記センサ素子の前記裏面に沿う直線方向に沿って間隔を空けて配置された一対の第1固定部分を含む、請求項2または3に記載の電子部品。
  5. 前記複数の固定部分は、前記直線方向の交差方向に沿って間隔を空けて配置された一対の第2固定部分を含む、請求項4に記載の電子部品。
  6. 前記固定部材は、前記固定部分を複数含み、前記複数の固定部分同士を連結するように前記センサ素子の前記裏面を被覆する連結部分を含む、請求項2〜5のいずれか一項に記載の電子部品。
  7. 前記固定部材は、前記センサ素子の前記裏面を被覆するように前記センサ素子の前記裏面に沿う直線方向に沿って延び、当該直線方向における一端部および他端部のいずれか一方または両方が、前記センサ素子の周縁よりも外側において前記基板の前記一方表面と接続された第1部分を含む、請求項1に記載の電子部品。
  8. 前記固定部材は、前記センサ素子の前記裏面を被覆するように前記直線方向の交差方向に沿って延び、当該交差方向における一端部および他端部のいずれか一方または両方が、前記基板の周縁よりも外側において前記基板の前記一方表面と接続された第2部分を含む、請求項7に記載の電子部品。
  9. 前記第2部分は、前記センサ素子の前記裏面上で前記第1部分と交差している、請求項8に記載の電子部品。
  10. 前記固定部材は、樹脂膜によって形成されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の電子部品。
  11. 前記樹脂膜は、感光性樹脂を含む、請求項10に記載の電子部品。
  12. 第1主面および第2主面を有し、前記第1主面を前記基板の前記一方表面に対向させた状態で前記基板の前記一方表面に接合された回路素子と、
    前記第1主面と前記基板の前記一方表面との間の隙間を露出させるように前記回路素子を被覆し、かつ、前記回路素子を前記基板に固定する素子固定部材とをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の電子部品。
  13. 前記素子固定部材は、前記回路素子の前記第2主面を被覆する素子被覆部と、前記素子被覆部から前記基板の前記一方表面側に向けて引き出され、前記基板の前記一方表面と接続された回路素子接続部とを有する素子固定部分を含む、請求項12に記載の電子部品。
  14. 前記回路素子は、前記センサ素子と電気的に接続されている、請求項12または13に記載の電子部品。
  15. 前記基板の前記一方表面には、前記他方表面に向かって窪んだ凹部が形成されており、
    前記センサ素子は、その外気接触用表面が前記凹部の底面に対向し、かつ、前記外気接触領域と前記凹部の底面との間に外気が流通する隙間が形成された状態で、前記凹部の底面に接合されている、請求項1〜14のいずれか一項に記載の電子部品。
  16. 前記センサ素子の外気接触用表面側に形成された電極と、
    前記基板の前記一方表面に形成された配線膜とをさらに含み、
    前記電極が、前記配線膜に接合されている、請求項15に記載の電子部品。
  17. 前記配線膜は、前記基板の前記一方表面における前記凹部を取り囲む領域に引き出されており、
    前記配線膜における前記凹部を取り囲む領域に引き出された部分と電気的に接続された外部端子をさらに含む、請求項16に記載の電子部品。
  18. 前記凹部の内壁面との間で前記センサ素子を収容する内部空間を区画するように前記凹部を覆い、かつ、前記内部空間および外部を連通させる通気孔が形成されたカバー膜をさらに含む、請求項15〜17のいずれか一項に記載の電子部品。
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