JP2018058947A - 繊維強化樹脂用組成物、繊維強化樹脂及び成形体 - Google Patents

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修吾 前田
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Abstract

【課題】耐衝撃性や曲げ強度などの機械的強度に優れ、かつ良好な外観の成形体が得られる繊維強化樹脂を提供する。
【解決手段】本発明に係る繊維強化樹脂用組成物は、アミノ基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する重合体(A)と、多価金属原子(B)を0.3〜3000ppmと、を含有する。また、本発明に係る繊維強化樹脂は、前記繊維強化樹脂用組成物と、熱可塑性樹脂(C)と、不織布(D)と、を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維強化樹脂用組成物、該組成物を含有する繊維強化樹脂、及び該繊維強化樹脂を成形して得られる成形体に関する。
繊維強化樹脂(FRP)は、ガラス繊維、炭素繊維等の補強繊維を樹脂で固めた材料であり、機械的強度、耐熱性、成形加工性等に優れた複合材料である。そのため、FRPは、航空、宇宙用途、車両用途、建材用途、スポーツ用途等の広範な分野における材料として利用されている。
中でも炭素繊維強化樹脂(CFRP)は、高強度に加えて軽量という特徴を有している。樹脂としては、熱硬化性のエポキシ樹脂を用いて炭素繊維を補強したものが主流であり、例えば航空機の構造材等に採用されている。一方、熱可塑性樹脂を用いたFRPは、上記の特性に加えて成形サイクル短縮が可能であるという特徴を有するため近年注目されている。
このような熱可塑性樹脂を用いたCFRPにおいては、炭素長繊維を張力下に引き揃えながら熱可塑性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂ロッド(ストランド)を得た後、それを任意の長さに切断して得られる炭素長繊維強化樹脂ペレットを用いることが行われている(例えば、特許文献1参照)。また、繊維からなるマット(不織布等)に、熱可塑性樹脂を含浸させてCFRPを作製する方法も検討されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平05−112657号公報 特開2014−125532号公報
しかしながら、上記の方法により作成されるCFRPは、炭素繊維とマトリックス樹脂との密着性が不十分な場合があり、曲げ強度などの機械的物性の点でも不十分な場合があった。そのため、上記の方法により作成されるCFRPは、曲げ荷重などの負荷が印加された場合、炭素繊維とマトリックス樹脂との界面から亀裂が発生することがあった。このようにして発生した亀裂が炭素繊維とマトリックス樹脂との他の界面に伝播することにより、さらに亀裂を誘発し、最終的に成形体を横断して全体破壊に至ることがあった。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、前記課題の少なくとも一部を解決することで、耐衝撃性や曲げ強度などの機械的強度に優れ、かつ良好な外観の成形体が得られる繊維強化樹脂を提供する。また、本発明に係る幾つかの態様は、前記繊維強化樹脂を作成するための組成物を提供する。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る繊維強化樹脂用組成物の一態様は、
アミノ基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する重合体(A)と、
多価金属原子(B)を0.3〜3000ppmと、
を含有することを特徴とする。
[適用例2]
本発明に係る繊維強化樹脂の一態様は、
適用例1の組成物と、熱可塑性樹脂(C)と、不織布(D)と、を含有することを特徴とする。
[適用例3]
適用例2の繊維強化樹脂において、
前記熱可塑性樹脂(C)100質量部に対して、前記不織布(D)を10質量部以上150質量部以下含有することができる。
[適用例4]
適用例2または適用例3の繊維強化樹脂において、
前記熱可塑性樹脂(C)100質量部に対して、前記アミノ基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する重合体(A)を0.1質量部以上15質量部以下含有することができる。
[適用例5]
適用例2ないし適用例4のいずれか一例の繊維強化樹脂において、
前記不織布(D)が炭素繊維を含むことができる。
[適用例6]
適用例2ないし適用例5のいずれか一例の繊維強化樹脂において、
前記熱可塑性樹脂(C)がオレフィン系樹脂であることができる。
[適用例7]
本発明に係る成形体の一態様は、
適用例2ないし適用例6のいずれか一例の繊維強化樹脂を成形して得られることを特徴とする。
本発明に係る繊維強化樹脂用組成物を含有する繊維強化樹脂によれば、繊維とマトリックス樹脂との接着性が良好となるため、耐衝撃性や曲げ強度などの機械的強度に優れ、かつ良好な外観の成形体が得られる。
以下、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含むものとして理解されるべきである。
なお、本明細書中では、アミノ基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する重合体(A)を「成分(A)」、多価金属原子(B)を「成分(B)」、熱可塑性樹脂(C)を「成分(C)」、不織布(D)を「成分(D)」、と略して用いることがある。
1.繊維強化樹脂用組成物
一般的に、FRP成形体は曲げ荷重などの負荷が印加された場合、繊維とマトリックス樹脂との接着性が不十分となりやすく、繊維とマトリックス樹脂との界面から亀裂が発生しやすい。このようにして発生した亀裂が繊維とマトリックス樹脂との他の界面に伝播することにより、さらに亀裂を誘発し、最終的に成形体を横断して全体破壊に至る。
このようなメカニズムによる亀裂発生を抑制するためには、繊維とマトリックス樹脂との界面の接着性を高める必要がある。これを実現すべく、本実施形態に係る繊維強化樹脂用組成物は、アミノ基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する重合体(A)と、多価金属原子(B)とを含有する。以下、本実施形態に係る繊維強化樹脂用組成物に含まれる各成分について説明する。
1.1.重合体(A)
本実施形態に係る繊維強化樹脂用組成物は、アミノ基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する重合体(A)を含む。成分(A)は、本実施形態に係る成形体において成分(C)と成分(D)とを強固に接着させることにより、曲げ荷重などの負荷が印加された場合の成分(C)と成分(D)の界面から亀裂の発生を抑制し、成形体の曲げ強度、落錘衝撃強度等の機械的強度を向上させると考えられる。
本実施形態で使用される成分(A)は、アミノ基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する。なお、本明細書において「アミノ基」とは、1級アミノ基(−NH)、2級アミノ基(−NHR、ただしRは炭化水素基)及び3級アミノ基(−NRR’、ただしR、R’は炭化水素基)のうちいずれか一つを指す。なお、本明細書において「カルボキシル基」とは、−COOHだけでなく、−COOM(Mは一価の金属イオン)や無水酢酸セグメントをも含む概念である。前記アミノ基および前記カルボキシル基は、それぞれ保護基によって保護されていてもよい。
成分(A)の一分子鎖あたりのアミノ基量およびカルボキシル基の総量は、好ましくは1個以上、より好ましくは5個以上、特に好ましくは10個以上である。成分(A)の一分子鎖あたりのアミノ基およびカルボキシル基の総量が前記範囲であると、不織布(D)との接着性がより強固となり、本実施形態に係る繊維強化樹脂を成形することにより得られる成形体の機械的強度がより向上すると考えられる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法におけるポリスチレン換算による成分(A)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは3万〜200万である。また、成分(A)の、JIS K7210に準拠して測定されるメルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg)は、好ましくは0.1〜100g/10minである。
成分(A)は、共役ジエンに由来する繰り返し単位を有してもよい。成分(A)は、必要に応じて共役ジエン以外の単量体に由来する繰り返し単位を有してもよい。成分(A)は、同一の単量体が繰り返し単位を形成するブロック型の重合体であってもよく、互いに異なる単量体が無作為に重合されるランダム型の重合体であってもよい。成分(A)と成分(C)との相容性を高め、成分(C)と成分(D)をより強固に接着させるためには、成分(A)はブロック重合体であることが好ましい。以下、成分(A)の繰り返し単位について詳述する。
1.1.1.共役ジエン
共役ジエンとしては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、ミルセン、ファルネセン及びクロロプレン等を
挙げることができるが、1,3−ブタジエン又はイソプレンを含むことが好ましい。
1.1.2.共役ジエン以外の単量体
成分(A)は、共役ジエン以外の化合物に由来する繰り返し単位を有してもよい。このような化合物としては、芳香族アルケニル化合物が好ましい。
芳香族アルケニル化合物の具体例としては、スチレン、tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、1−ビニルナフタリン、2−ビニルナフタリン、2−ビニルアントラセン、9−ビニルアントラセン、p−ビニルベンジルプロピルエーテル、p−ビニルベンジルブチルエーテル、p−ビニルベンジルヘキシルエーテル、p−ビニルベンジルペンチルエーテル、m−N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、p−N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、p−N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、o−ビニルベンジルジメチルアミン、p−ビニルベンジルジメチルアミン、p−ビニルベンジルジエチルアミン、p−ビニルベンジルジ(n−プロピル)アミン、p−ビニルベンジルジ(n−ブチル)アミン、ビニルピリジン、2−ビニルビフェニル、4−ビニルビフェニル、p−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]スチレン、p−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチル]スチレン、p−{2−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]エチル}スチレン、m−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]スチレン、p−(N−メチル−N−トリメチルシリルアミノ)スチレン及びp−(N−メチル−N−トリメチルシリルアミノメチル)スチレン等を挙げることができる。これらの単量体は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
成分(A)が共役ジエンに由来する繰り返し単位と芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位とを有する場合において、成分(A)の共役ジエンに由来する繰り返し単位と芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位との質量比は、100:0〜20:80であることが好ましい。
1.1.3.重合体の構成
成分(A)は、成分(C)との相容性を高め、成分(C)と成分(D)をより強固に接着させるために、ブロック型の共重合体であることが好ましい。さらに、下記A〜Dの重合体ブロックの中から選ばれた2種以上の重合体ブロックを含むブロック重合体であることがより好ましい。
Aブロック:芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位量が80質量%以上である重合体ブロック。
Bブロック:共役ジエンに由来する繰り返し単位量が80質量%以上であって、かつ、ビニル結合含量が30モル%未満の重合体ブロック。
Cブロック:共役ジエンに由来する繰り返し単位量が80質量%以上であって、かつ、ビニル結合含量が30モル%以上90モル%以下の重合体ブロック。
Dブロック:共役ジエンに由来する繰り返しと芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返しとのランダム共重合体ブロックであって、上記A〜C以外の重合体ブロック。
成分(A)が上記Cブロックを含有することにより、成分(C)の一種であるオレフィン系樹脂との分子の絡み合い及び相容性が良好となるため、成形体の機械的強度をより向上させることができる。上記Cブロックのビニル結合含量は、より好ましくは50モル%以上90モル%以下である。オレフィン系樹脂との分子の絡み合い及び相容性を顕著に向上させるためには、上記Cブロックは水素添加されていることがより好ましい。
なお、本発明における「ビニル結合含量」とは、水添前の重合体中に1,2結合、3,
4結合及び1,4結合の結合様式で組み込まれている共役ジエンに由来する繰り返し単位のうち、1,2結合及び3,4結合で組み込まれている単位の合計割合(モル%基準)である。当該ビニル結合含量(1,2結合含量及び3,4結合含量)は、赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって算出することができる。
1.1.4.水素添加
本実施形態に係る成形体の耐候性および機械的強度を向上させるために、成分(A)は水素添加(以下、「水添」ともいう。)された重合体であることが好ましい。特に成分(C)としてオレフィン系樹脂を用いた場合、水素添加された重合体を成分(A)として使用することにより、成分(A)とオレフィン系樹脂との分子の絡み合いおよび相容性を顕著に向上させ、成分(C)と成分(D)との接着性をより向上させることができる。
重合体の水素添加率(以下、「水添率」ともいう。)は、ビニル結合などの二重結合の60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
水素添加された重合体の重量平均分子量(Mw)は、3万〜200万であることが好ましい。なお、「重量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
1.1.5.成分(A)の製造方法
成分(A)は、例えば特許第5402112号公報、特許第4840140号公報、国際公開第2003/029299号、国際公開第2014/014052号等に記載の方法に従って製造することができる。また、成分(A)は、適時市販品を使用することもできる。たとえば、旭化成ケミカルズ社製の商品名「タフテック M1913」、「タフテック MP10」等や、三洋化成工業社製の商品名「ユーメックス1001」等を使用することができる。
1.2.多価金属原子(B)
本実施形態に係る繊維強化樹脂用組成物は、多価金属原子(B)を含有する。多価金属原子(B)の含有量は、繊維強化樹脂用組成物100質量%中、0.3〜3000ppmであり、0.4〜3000ppmであることが好ましく、0.5〜2500ppmであることがより好ましい。また、多価金属原子(B)の含有量は、成分(A)100質量部に対し、0.2×10−4〜4000×10−4質量部であることが好ましく、0.5×10−4〜3500×10−4質量部であることがより好ましく、0.9×10−4〜3400×10−4質量部であることが特に好ましい。多価金属原子(B)の含有量が前記範囲であると、成形体の曲げ強度と落錘衝撃強度、成形外観が向上する。
成形体の曲げ強度と落錘衝撃強度が向上する効果の発現機構は明らかではないが、以下のように考えられる。多価金属原子(B)と成分(A)のアミノ基及び/又はカルボキシル基とがイオン結合することで、高分子と高分子の錯体が形成される。この錯体とマトリックス樹脂である成分(C)との絡み合いが向上することで界面接着性が向上し、負荷が印加された際に繊維とマトリックス樹脂との界面から亀裂が発生することを抑制できると考えられる。
本実施形態に係る繊維強化樹脂用組成物に含有される多価金属原子(B)は、形態を問わず、金属塩、金属錯体、金属水和物、有機金属、あるいは無機金属として添加してもよく、繊維強化樹脂用組成物中に上記の濃度が含有されていれば良い。このような多価金属原子(B)を含有する金属化合物としては、例えば、硝酸鉄(硝酸第一鉄、硝酸第二鉄)、硫酸鉄(硫酸第一鉄、硫酸第二鉄)、塩化鉄(塩化第一鉄、塩化第二鉄)、フェロシアン化鉄(III)、三価の鉄キレート錯体、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸
アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、水酸化アルミニウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウムカリウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化バリウム、硝酸バリウム、硝酸銅、硫酸銅(II)、塩化銅(塩化第二銅)、酸化チタン、硫化チタン、塩化チタン、硫酸ニッケル、ニッケル(II)アセチルアセトナート、ミョウバン等が挙げられる。
1.3.熱可塑性樹脂(C)
本実施形態に係る繊維強化樹脂用組成物は、熱可塑性樹脂(C)を含有することができる。成分(C)としては、例えばオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂;アクリル系樹脂;ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン12、半芳香族ポリアミド(ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン9T)、変性ポリアミド等のポリアミド;ポリカーボネート、ポリアセタール、フッ素樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエステルエラストマー、ポリアリレート、液晶ポリマー(全芳香族系、半芳香族系)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドが例示され、これらから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
成分(C)の分子量は、重量平均分子量(Mw)で0.5万以上100万以下であることが好ましい。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、特に限定されないが、1以上10以下が好ましい。
以下、本実施形態において好適に用いられるオレフィン系樹脂について説明する。
オレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン等の炭素数2〜8程度のα−オレフィンの単独重合体;それらのα−オレフィンと、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−オクタデセン等の炭素数2〜18程度の他のα−オレフィン等との二元あるいは三元の(共)重合体等が挙げられる。
オレフィン系樹脂の具体例としては、例えば、エチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ヘプテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体等のエチレン系樹脂;プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体等のプロピレン系樹脂;1−ブテン単独重合体、1−ブテン−エチレン共重合体、1−ブテン−プロピレン共重合体等の1−ブテン系樹脂;4−メチル−1−ペンテン単独重合体、4−メチル−1−ペンテン−エチレン共重合体等の4−メチル−1−ペンテン系樹脂等の樹脂などが挙げられる。
これらのオレフィン系樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、エチレン系樹脂及びプロピレン系樹脂が好ましく、プロピレン系樹脂がより好ましい。特に成分(A)が、共役ジエンに由来する繰り返し単位量が80質量%以上であって、かつ、ビニル結合含量が30モル%以上90モル%以下の共役ジエン重合体ブロックを有するブロック重合体である場合、プロピレン系樹脂は当該成分(A)との相容性がとりわけ良好となる点で好ましい。この場合、上記の重合体ブロックのビニル結合含量は、50モル%以上90モル%以下がより好ましい。また、成分(A)が水素添加されると、プロピレン系樹脂との相容性や、分子の絡み合いが顕著に向上するため好ましい。
オレフィン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、成形体の機械的強度を向上させるために、0.5万以上100万以下であることが好ましい。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、1以上10以下が好ましい。
1.4.その他の成分
本実施形態に係る繊維強化樹脂用組成物には、上記成分以外に、その他の成分として、1価の金属原子、老化防止剤、酸化防止剤、耐候剤、光安定剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、防菌・防黴剤、防臭剤、導電性付与剤、分散剤、軟化剤、可塑剤、架橋剤、共架橋剤、加硫剤、加硫助剤、発泡剤、発泡助剤、着色剤、難燃剤、制振剤、造核剤、中和剤、滑剤、ブロッキング防止剤、分散剤、流動性改良剤、離型剤等を配合することができる。
1価の金属原子は、形態を問わず、金属塩、金属錯体、金属水和物、有機金属、あるいは無機金属でもよい。このような1価の金属原子としては、例えば、水酸化リチウム、塩化リチウム、メトキシリチウム等が挙げられる。
老化防止剤としては、ヒンダードアミン系化合物、ハイドロキノン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、含硫黄化合物、含リン化合物、ナフチルアミン系化合物、ジフェニルアミン系化合物、p−フェニレンジアミン系化合物、キノリン系化合物、ヒドロキノン誘導体系化合物、モノフェノール系化合物、ビスフェノール系化合物、トリスフェノール系化合物、ポリフェノール系化合物、チオビスフェノール系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、亜リン酸エステル系化合物、イミダゾール系化合物、ジチオカルバミン酸ニッケル塩系化合物、リン酸系化合物等が挙げられる。これらは、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、老化防止剤は、市販品を使用することもできる。たとえば、ADEKA社製の商品名「アデカスタブAO−60」、「アデカスタブ2112」、「アデカスタブAO−412S」等を使用することができる。
老化防止剤の含有量は、繊維強化樹脂用組成物100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.02〜8質量部であることがより好ましい。老化防止剤の含有量が前記範囲であると、成形体の曲げ強度と落錘衝撃強度、成形外観が向上する。
1.5.組成物の製造方法
本実施形態に係る繊維強化樹脂用組成物は、成分(A)、成分(B)、及び必要に応じて成分(C)やその他の成分を混合することにより製造することができる。
2.繊維強化樹脂
本実施形態に係る繊維強化樹脂は、上述の繊維強化樹脂用組成物と、熱可塑性樹脂(C)と、不織布(D)とを含有する。
2.1.熱可塑性樹脂(C)
熱可塑性樹脂(C)としては、上述の熱可塑性樹脂(C)と同様の樹脂を使用することができる。繊維強化樹脂用組成物が熱可塑性樹脂(C)を含有する場合、繊維強化樹脂用組成物と同じ熱可塑性樹脂(C)を用いることが好ましい。
2.2.不織布(D)
一般的に、FRP成形体は曲げ荷重などの負荷が印加された場合、繊維とマトリックス樹脂との接着性が不十分となりやすく、繊維とマトリックス樹脂との界面から亀裂が発生
しやすい。このようにして発生した亀裂が繊維とマトリックス樹脂との他の界面に伝播することにより、さらに亀裂を誘発し、最終的に成形体を横断して全体破壊に至ることがあった。ところが、上述の繊維強化樹脂用組成物を含有することにより成分(C)と成分(D)との接着性が向上し、曲げ強度及び耐衝撃性などの機械的特性を効果的に向上できることが明らかとなった。
本発明における不織布(D)とは、空隙部を有し、繊維のストランド及び/又はモノフィラメント(以下、ストランドとモノフィラメントを総称して細繊度ストランドと称す)が面状に分散した形態を指し、チョップドストランドマット、コンティニュアンスストランドマット、抄紙マット、カーディングマット、エアレイドマット、などが例示できる。ストランドとは、複数本の単繊維が並行配列して集合したもので、繊維束とも言われる。成分(D)において、細繊度ストランドは分散状態に通常規則性を有しない。成分(D)を用いることで、繊維同士の立体障害が大きくなり、繊維の割合を効率的に下げられるうえ、賦形性に優れることから、複雑形状への成形が容易である。また、成分(D)中の空隙が樹脂含浸の進行を複雑化するため、成分(A)及び後述する成分(C)がより複雑な界面を形成し、優れた接着能力を発現する。
成分(D)は、繊維が略モノフィラメント状に分散した不織布であることが好ましい。ここで、「略モノフィラメント状に分散する」とは、成分(D)を構成する不連続性繊維のうち、フィラメント数100本未満の細繊度ストランドが50重量%以上含まれることを指す。また、成分(D)において、繊維はランダムに分散していることが好ましい。このような成分(D)は、公知の方法により作製することができる。例えば、特開2014−196584号公報や特開2014−125532号公報に記載の方法を用いることができる。
成分(D)に含有される繊維としては、リサイクル繊維を使用することができる。リサイクル繊維とは、廃材となった繊維強化樹脂(FRP)からマトリックス樹脂を取り除いた後、繊維部分を回収し、その回収された繊維のうち再利用可能な繊維のことをいう。
一般的に、FRPから繊維を回収する際に用いられる樹脂の分解方法としては、熱分解、化学分解、光分解等の方法が挙げられる。しかしながら、いずれの方法を用いた場合であっても、処理工程でサイジング剤が熱分解や光分解等で除去されたり、あるいは、炭素繊維表面の官能基が消失してしまうことがある。そのため、リサイクルによって回収された再生繊維をFRPとして再利用すると、未使用の場合の繊維を添加した場合に比べてFRPの耐衝撃性や曲げ強度などの機械的特性が顕著に劣化するのである。ところが、リサイクル繊維であっても、上述の繊維強化樹脂用組成物及び成分(C)を含有することにより、耐衝撃性や曲げ強度などの機械的特性を向上できる。
成分(D)に含有される繊維としては、繊維長が1mm以上200mm以下であることが好ましい。繊維の繊維長の下限値は、好ましくは2mm以上、より好ましくは3mm以上である。繊維の繊維長の上限値は、好ましくは100mm以下、より好ましくは50mm以下である。
成分(D)に含有される繊維の繊維径の下限値は、好ましくは1nm以上、より好ましくは5nm以上、特に好ましくは10nm以上である。繊維径の上限値は、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下、さらに好ましくは3mm以下、特に好ましくは1mm以下である。
成分(D)に含有される繊維の繊維長及び繊維径は、公知の方法により測定することができる。例えば、顕微鏡にて繊維を観察することにより、繊維長及び繊維径を測定するこ
とができる。また、FRP成形体中の繊維の繊維長及び繊維径は、成形品の高温灰化、溶剤による溶解、試薬による分解等の処理で採取される充填材残渣を、顕微鏡にて観察することにより測定することができる。
成分(D)に含有される繊維の繊維長と繊維径との比(アスペクト比)は、140〜30000が好ましく、400〜7500がより好ましい。アスペクト比が前記範囲であると、成形体の機械的特性をより向上させることができる。また、アスペクト比が前記範囲であると、成形体の変形や異方性の発生を防ぎ、良好な外観を得ることができる。
成分(D)に好適な目付の下限値は、好ましくは50g/cm以上、より好ましくは80g/cm以上である。目付の上限値は、好ましくは300g/cm以下、より好ましくは250g/cm以下である。
成分(D)に含有される繊維としては、公知の材料を使用することができる。例えば、アルミナ繊維、ガラス繊維、ロックウール、チタン酸カリウム繊維、ジルコニア繊維、セラミック繊維、ケイ素繊維、窒化ケイ素繊維、シリカ−アルミナ繊維、カオリン繊維、ボーキサイト繊維、カヤノイド繊維、ホウ素繊維、窒化ホウ素繊維、マグネシア繊維、チタン酸カリウムウィスパー等の無機繊維;ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリイミド系繊維、ポリビニルアルコール変性繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、アクリル繊維、炭素繊維、フェノール繊維、ナイロン繊維、セルロース(ナノ)繊維等の有機繊維;から選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
成分(D)に含有される繊維としては、上記例示された繊維の中でも炭素繊維が好ましい。炭素繊維としては、例えば、ポリアクリロニトリル繊維を原料とするPAN系炭素繊維、石炭タールや石油ピッチを原料とするピッチ系炭素繊維、ビスコースレーヨンや酢酸セルロースなどを原料とするセルロース系炭素繊維、炭化水素などを原料とする気相成長系炭素繊維、及びこれらの黒鉛化繊維などが好ましく挙げられる。これらの炭素繊維は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
成分(D)に含有される繊維は、必要に応じて表面を官能基で修飾してもよい。このような官能基としては、例えば(メタ)アクリロイル基、アミド基、アミノ基、イソシアネート基、イミド基、ウレタン基、エーテル基、エポキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基及び酸無水物基等が挙げられる。
繊維に上記の官能基を導入する方法は特に限定されないが、繊維とサイジング剤とを直接反応させて導入する方法や、繊維にサイジング剤を塗布又は含浸したのち必要に応じてサイジング剤を固化する方法等が挙げられる。具体的には、特開2013−147763号公報等に記載の方法に基づいて作製することができる。
サイジング剤の種類としては、例えば、酸、酸無水物、アルコール、ハロゲン化試薬、イソシアナート、アルコキシシラン、オキシラン(エポキシ)等の環状エーテル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、エポキシ変性ウレタン樹脂、アミン変性芳香族エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂よりなる群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
2.2.各成分の含有割合
本実施形態に係る繊維強化樹脂において、成分(A)の含有割合の下限値は、マトリッ
クス樹脂である成分(C)100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。成分(A)の含有割合の上限値は、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下、特に好ましくは5質量部以下である。成分(A)の含有割合が前記範囲にあることにより、成分(A)が成分(C)と成分(D)とを強固に接着させることができる。その結果、曲げ荷重などの負荷が印加された場合の成分(C)と成分(D)との界面から亀裂の発生を抑制し、成形体の曲げ強度や落錘衝撃強度等の機械的強度を向上させると考えられる。
また、本実施形態に係る繊維強化樹脂において、成分(D)の含有割合の下限値は、マトリックス樹脂である成分(C)100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは50質量部以上、特に好ましくは70質量部以上である。成分(D)の含有割合の上限値は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。成分(D)の含有割合が前記範囲にあることにより、得られる成形体の曲げ強度や落錘衝撃強度等の機械的強度を向上させることができる。
2.3.繊維強化樹脂の製造方法
本実施形態に係る繊維強化樹脂は、繊維強化樹脂用組成物、成分(C)、及び必要に応じてその他の成分を成分(D)に含浸させることにより製造することができる。含浸の方法は、特に限定されず、繊維強化樹脂用組成物及び成分(C)を混合した後、その混合物中に成分(D)を含浸させてもよい。
3.成形体
本実施形態に係る成形体は、上述の繊維強化樹脂を成形して得られるものである。成形においては、本実施形態に係る繊維強化樹脂に含まれる繊維の折損が抑制できるような成形条件を選択することが好ましい。繊維長をできるだけ維持する成形条件としては、マトリックス樹脂に対して強化繊維を添加していない(非強化の)状態で成形する際の一般的可塑化温度より10〜30℃高めの温度設定とするなど、可塑化による剪断を低減することが望ましい。このように成形時においては繊維長を長くするような条件をとることで、本実施形態に係る繊維強化樹脂から成形される成形体中に繊維が分散される繊維強化樹脂成形体を達成できる。
成形方法としては、公知の方法を適用することができるが、可塑化による繊維の剪断を低減する条件を適宜選択することができ、例えば射出成形、押出成形、中空成形、発泡成形、プレス成形等の方法を採ることができる。また、成分(D)をあらかじめシート状など所望の形状に成形しておき、溶融させた繊維強化樹脂用組成物と成分(C)の混合物を含浸させて成形体を作製することもできる。
本実施形態に係る成形体は、その特性を活かして例えば、自動車内装材、外板、バンパー等の自動車材料や家庭電気製品の筐体、家電部品、包装用資材、建築資材、土木資材、水産資材、その他工業用資材等として好適に用いられる。また、繊維として炭素繊維を用いた場合、樹脂中の炭素繊維の配向度を調整することにより電磁波吸収材として用いることもできる。
4.実施例
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。なお、本発明の組成物の物性の測定方法は以下の通りである。
4.1.重合体の物性値
(1)ビニル結合含量等
ビニル結合含量(1,2結合含量及び3,4結合含量)は、赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって求めた。ただし、ビニル結合含量の単位は、モル%基準である。スチレン単位とp−メチルスチレン単位の合計含有量は、赤外吸収スペクトル法(モレロ法)により、検量線を作成して求めた。ただし、スチレン単位の含有量の単位は、質量%基準である。
(2)水添率
水添率は、四塩化炭素を溶媒として用い、400MHz、H−NMRスペクトルから算出した。
(3)重量平均分子量(Mw)
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製、HLC−8120)法により測定された、ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
・展開溶媒:THF
・測定温度:40℃
・カラム:TSKgel GMHxl
(4)アミノ基量
アミノ基量は、重合体1分子鎖中のアミノ基(個)の含有量であり、下記式により表される。
・アミノ基量=(アミノ基(個)/重合体1分子鎖)
アミノ基量は、以下の手法で算出した。まず、Analy.Chem.564(1952)記載のアミン滴定法による定量によりアミノ基濃度(mol/g)を求めた。即ち、得られた重合体を精製後、有機溶剤に溶解し、指示薬としてメチルバイオレットを用い、溶液の色が紫から水色に変化するまでHClO/CHCOOHを滴定することにより、アミノ基量(mol/g)を求めた。このアミノ基量(mol/g)を元に、アミノ基量(mol/g)×分子量(g/mol)と計算を行うことにより、重合体1分子鎖中のアミノ基(個)の含有量を算出した。なお、分子量は、GPC法で求めたポリスチレン換算の数平均分子量から求めた。
4.2.成形体の物性測定方法及び評価方法
(1)曲げ強度
実施例や比較例で繊維強化樹脂を成形して得られた成形体を、ユニバーサルカッターを用いて、大きさが10mm×150mm×2mm(=幅×長さ×厚さ)となるよう切り出して試験片を作製した。試験はISO179に準じて、支点間距離64mm、試験速度2mm/minで行った。試験温度は23℃、単位は「MPa」である。曲げ強度が170MPa以上である場合を良好、170MPa未満を不良と判断した。
(2)落錘衝撃強度
実施例や比較例で繊維強化樹脂を成形して得られた成形体を、ユニバーサルカッターを用いて、大きさが80mm×55mm×2mm(=幅×長さ×厚さ)となるよう切り出して試験片を作製した。その後、(株)島津製作所製の高速衝撃試験機「HITS−P10」(型式名)にセットし、落錘試験(重錘のポンチ先端直径:12.7mm、受け台穴径:43mm、試験速度:6.7m/秒、試験温度:23℃)に供し、JIS K7211−2に準じてパンクチャーエネルギー量を測定した。単位は「J」である。落錘衝撃強度が10J以上である場合を良好、10J未満である場合を不良と判断した。
(3)成形外観
外観は、成形体の表面を目視で観測し、以下の基準で評価した。
・「3点」:成形体の表面が滑らかであり、発泡がなく、光沢がある。良好と判断する。・「2点」:成形体の表面に凹凸がみえるが、発泡がなく、光沢がある。やや不良と判断する。
・「1点」:成形体の表面に多数の凹凸がみえ、発泡があり、光沢もない。不良と判断する。
(4)強化繊維の体積含有率
JIS K7075に準拠し、成形体中の強化繊維の体積含有率を評価した。
4.3.水添触媒の製造
以下の方法により、水添触媒を製造した。
撹拌機、滴下漏斗を備えた1L容量の三つ口フラスコを乾燥窒素で置換し、無水テトラヒドロフラン200mL及びテトラヒドロフルフリルアルコール0.2モルを加えた。その後、n−ブチルリチウム(以下「n−BuLi」ともいう。)/シクロヘキサン溶液(0.2モル)を三つ口フラスコ中に15℃にて滴下して反応を行い、テトラヒドロフルフリルオキシリチウムのテトラヒドロフラン溶液を得た。
次に、撹拌機、滴下漏斗を備えた1L容量の三つ口フラスコを乾燥窒素で置換し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド49.8g(0.2モル)及び無水テトラヒドロフラン250mLを加えた。そして、上記記載の方法により得られたテトラヒドロフルフリルオキシリチウムのテトラヒドロフラン溶液を室温撹拌下にて約1時間で滴下した。約2時間後、赤褐色液を濾過し、不溶部をジクロロメタンで洗浄した。
その後、ろ液及び洗浄液を合わせて減圧下にて溶媒を除去することにより、水添触媒[ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウム(テトラヒドロフルフリルオキシ)クロライド](「[クロロビス(2,4−シクロペンタジエニル)チタン(IV)テトラヒドロフルフリルアルコキシド]」ともいう。)を得た。なお、収率は95%であった。
4.4.重合体の合成
[合成例1]
窒素置換された内容積50リットルの反応容器に、シクロヘキサン(25kg)、テトラヒドロフラン(750g)、p−メチルスチレン(750g)、及びn−ブチルリチウム(7.0g)を加え、50℃からの断熱重合を行った。反応完結後、温度を20℃として、1,3−ブタジエン(3,750g)を加え、断熱重合を行った。30分後、p−メチルスチレン(500g)を加え重合を行った。水素圧1.0MPaを保つようにして30分反応させて重合停止した。次いで、四塩化ケイ素(1.7g)を加え、15分後に上記水添触媒(5.4g)、及びジエチルアルミニウムクロライド(2.1g)を加え、水素圧1.0MPaを保つようにして1時間反応させた。反応後、反応液を70℃、常圧に戻して反応容器より抜き出し、重合体溶液を得た。脱溶媒槽に水と上記重合体溶液を加え(重合体溶液100質量部に対して、水200質量部の割合)、脱溶媒槽の液相の温度:95℃で、2時間スチームストリッピング(スチーム温度:190℃)により脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールにより乾燥を行うことで重合体(1−B)を得た。撹拌機を備えた7L容量のセパラブルフラスコを乾燥窒素で置換し、重合体(1−B)(500g)をシクロヘキサン(4,000g)に溶解させた。次いで、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンを(13.8g)及びs−ブチルリチウム(7.6g)を加えて15分撹拌した後、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン(39.9g)を加え、30分間反応させた。ロータリーエバポレーターで溶剤を留去した後、60℃で18時間真空乾燥して重合体(1−D)を得た。
[合成例2、5〜7]
合成例1と同様の手法で、表1に示す成分と量を使用して重合体(2−D)、(5−D)、(6−D)及び(7−D)を得た。
[合成例3]
窒素置換された内容積50リットルの反応容器に、シクロヘキサン(25kg)、テトラヒドロフラン(750g)、スチレン(750g)、及びn−ブチルリチウム(7.0g)を加え、50℃からの断熱重合を行った。反応完結後、温度を20℃として、1,3−ブタジエン(3,750g)を加え、断熱重合を行った。30分後、スチレン(500g)を加え、さらに重合を行い30分間反応させた。その後、合成例1と同様の方法により脱溶媒と乾燥を行うことで重合体(3−A)を得た。
[合成例4]
窒素置換された内容積50リットルの反応容器に、シクロヘキサン(25kg)、テトラヒドロフラン(750g)、スチレン(750g)、及びn−ブチルリチウム(7.0g)を加え、50℃からの断熱重合を行った。反応完結後、温度を20℃として、1,3−ブタジエン(3,750g)を加え、断熱重合を行った。30分後、スチレン(500g)を加え重合を行った。水素圧1.0MPaを保つようにして30分反応させて重合停止した。次いで、四塩化ケイ素(1.7g)を加え、15分後に上記水添触媒(5.4g)、及びジエチルアルミニウムクロライド(2.1g)を加え、水素圧1.0MPaを保つようにして1時間反応させた。反応後、反応液を70℃、常圧に戻して反応容器より抜き出し、重合体溶液を得た。その後、合成例1と同様の方法により脱溶媒と乾燥を行うことで重合体(4−B)を得た。
得られた各共重合体の反応に用いた試薬及び分析結果を表1に併せて示した。
Figure 2018058947
4.5.不織布の製造
不織布(D−1)〜(D−3)の製造方法は以下の通りである。炭素繊維(東レ社製、品番「T700SC−12K−50C」、密度:1.80g/cm)をカートリッジカ
ッターでカットし、それぞれ繊維長6mm、10mm、40mmのチョップド糸を得た。和光純薬工業(株)製、品名「n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム」の1.5wt%水溶液100リットルを攪拌し、予め泡立てた分散液を作製した。この分散液に、得られたチョップド糸(不織布(D−1)では繊維長6mm、不織布(D−2)では繊維長10mm、不織布(D−3)では繊維長40mm)を投入し、10分間撹拌した後、抄紙面を有する抄紙機に流し込み、吸引により脱水して、その後、150℃の温度で2時間乾燥し、それぞれ目付80g/mの不織布(D−1)〜(D−3)を得た。
4.6.実施例1
4.6.1.ペレットの作製
表2に示す種類、質量部の成分(A)及び成分(C)の合計100質量部に対して、老化防止剤としてペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート](商品名「アデカスタブAO−60」、ADEKA社製)0.025質量部と、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(商品名「アデカスタブ2112」、ADEKA社製)0.025質量部とを添加し、表2に記載のTi含有量となるようにテトラプロポキシチタン(日本曹達株式会社製、製品名「A−1」)を必要に応じて添加し、室温でハンドブレンドした。次いで、この混合物を、東芝機械社製二軸押出機「TEM26SS」(型式名)に供給して溶融混練し、直径2mm、長さ4mmの円柱状の未乾燥ペレットを得た。
作製した未乾燥ペレットを、乾燥機(商品名「並行流回分式乾燥機」、佐竹化学機械工業(株)製)を用いて乾燥温度80℃の条件で、水分量が150ppmになるように乾燥し、ペレットを作成した。
なお、作製したペレットを粉砕し、蛍光X線分析装置(スペクトリス社製、パナリティカル MagixPRO(オートサンプラー PW2540VRC)を使用して多価金属原子の含有量を定量したところ、多価金属原子としてTiが1ppm検出できた。
4.6.2.成形体の作製
上記ペレットを100質量部と、「ノバテック MA1B」(ポリプロピレン、日本ポリプロ社製)のペレットを1000質量部とを溶融混合し、テクノベル社製二軸押出機「KZW15−30MG」(型式名)とTダイを用いて厚さ50μmのフィルムを作製した。作製したフィルムを15cm×15cmの大きさに裁断してプレス用フィルムを作製した。
作製したプレス用フィルム2枚の上へ、成分(D)として不織布(D−1)を15cm×15cmの大きさに配置して1枚積層した。さらに、その上にもう2枚の作製したプレス用フィルムを重ねて配置した。このようにして作製した積層体を190℃、圧力3MPaで加熱プレス成形することにより、表2に記載の繊維強化樹脂を成形したフィルム状成形体(縦15cm、横15cm、厚み260μm)を製造した。
製造したフィルム状成形体を8枚積層し、190℃、圧力10MPaで加熱プレス成形し、強化繊維の体積含有率(JIS K7075に準拠)が31%であり、縦15cm、横15cm、厚み2mmの成形体A1を得た。
4.7.実施例2、5〜16、比較例1〜3、5、6
表2〜表3に示すペレット組成とし、表2〜表3に示す材料とした繊維強化樹脂を用いた以外は実施例1と同じ方法により成形し、それぞれ縦15cm、横15cm、厚み2mmの成形体A2、A5〜A19、A21、A22を得た。
4.8.実施例3
作製したプレス用フィルムを8枚積層し、その上へ、不織布(D−3)を15cm×15cmの大きさに配置して1枚積層した。さらに、その上に8枚の作製したプレス用フィルムを重ねて配置した。このようにして作製した積層体を190℃、圧力3MPaで加熱プレス成形することにより、表2に記載の繊維強化樹脂を成形したフィルム状成形体(縦15cm、横15cm、厚み800μm)を製造した。製造したフィルム状成形体を3枚積層し、190℃、圧力10MPaで加熱プレス成形し、強化繊維の体積含有率(JIS
K7075に準拠)が10%であり、縦15cm、横15cm、厚み2.4mmの成形体A3を得た。
4.9.実施例4
作製した一枚のプレス用フィルムの上へ、不織布(D−3)を15cm×15cmの大きさに配置した積層体を190℃、圧力3MPaで加熱プレス成形することにより、表2に記載の繊維強化樹脂を成形したフィルム状成形体(縦15cm、横15cm、厚み170μm)を製造した。製造したフィルム状成形体を12枚積層し、190℃、圧力10MPaで加熱プレス成形し、強化繊維の体積含有率(JIS K7075に準拠)が47%であり、縦15cm、横15cm、厚み2mmの成形体A4を得た。
4.10.比較例4
表3に示すペレット組成とし、表3に示す材料とした繊維強化樹脂を用いた以外は実施例4と同じ方法により成形し、それぞれ縦15cm、横15cm、厚み2mmの成形体A20を得た。
4.11.評価結果
表2及び表3に各実施例、各比較例で用いたペレット及び繊維強化樹脂の組成、並びに成形体の評価結果を示した。
Figure 2018058947
Figure 2018058947
表2及び表3において、各成分の略称はそれぞれ下記の通りである。
<重合体(A)>
・A8:旭化成ケミカルズ株式会社製、無水マレイン酸変性水添スチレン系熱可塑性エラ
ストマー、商品名「タフテック M1913」
・A9:旭化成ケミカルズ株式会社製、アミン変性水添スチレン系熱可塑性エラストマー、商品名「タフテック MP10」
・A10:三洋化成工業株式会社製、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、商品名「ユーメックス 1001」
<金属化合物>
・B1:日本曹達株式会社製、テトラプロポキシチタン、製品名「A−1」
・B2:Infinity SCI社製、トリ−n−プロピルアルミニウム
・B3:東京化成工業株式会社製、テトラプロポキシシラン
・B4:東京化成工業株式会社製、水酸化リチウム
・B5:東京化成工業株式会社製、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)
<熱可塑性樹脂(C)>
・PP:日本ポリプロ社製、ポリプロピレン「ノバテック MA1B」(商品名)
<老化防止剤>
・E1:ADEKA社製、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、商品名「アデカスタブAO−60」
・E2:ADEKA社製、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、商品名「アデカスタブ2112」
・E3:ADEKA社製、ペンタエリスリトールテトラキス−(3−ラウリルチオプロピオネート)、商品名「アデカスタブAO−412S」
実施例1〜16によれば、曲げ強度、落錘衝撃強度、及び成形外観の点で良好な成形体が得られた。
比較例1によれば、成分(A)及び成分(B)を含まないため、実施例に比べて落錘衝撃強度の点で劣っていた。
比較例2によれば、成分(B)の濃度が低すぎるので、得られた成形体において成分(C)と成分(D)とを強固に接着させることができず、実施例に比べて落錘衝撃強度の点で劣っており、成形体表面に多少の凹凸が観察された。
比較例3によれば、成分(A)がアミノ基を有さないため、得られた成形体において成分(C)と成分(D)とを強固に接着させることができず、成形時に発泡が起きるため、曲げ強度、落錘衝撃強度がほとんど向上せず、成形体表面に多数の凹凸及びシルバーストリークが観察された。
比較例4によれば、成分(A)がアミノ基を有さないため、得られた成形体において成分(C)と成分(D)とを強固を接着させることができず、実施例に比べて落錘衝撃強度の点で劣っていた。
比較例5によれば、成分(B)を含まないため、得られた成形体において成分(C)と成分(D)とを強固に接着させることができず、実施例に比べて落錘衝撃強度の点で劣っていた。
比較例6によれば、成分(B)の濃度が高すぎることにより、得られた成形体において無数の凹凸が観察されて光沢がなく、実施例に比べて明らかに外観の点で劣っていた。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。本発
明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を包含する。また本発明は、上記の実施形態で説明した構成の本質的でない部分を他の構成に置き換えた構成を包含する。さらに本発明は、上記の実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成をも包含する。さらに本発明は、上記の実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成をも包含する。

Claims (7)

  1. アミノ基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する重合体(A)と、
    多価金属原子(B)を0.3〜3000ppmと、
    を含有する、繊維強化樹脂用組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物と、熱可塑性樹脂(C)と、不織布(D)と、を含有する、繊維強化樹脂。
  3. 前記熱可塑性樹脂(C)100質量部に対して、前記不織布(D)を10質量部以上150質量部以下含有する、請求項2に記載の繊維強化樹脂。
  4. 前記熱可塑性樹脂(C)100質量部に対して、前記アミノ基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する重合体(A)を0.1質量部以上15質量部以下含有する、請求項2または請求項3に記載の繊維強化樹脂。
  5. 前記不織布(D)が炭素繊維を含む、請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂。
  6. 前記熱可塑性樹脂(C)がオレフィン系樹脂である、請求項2ないし請求項5のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂。
  7. 請求項2ないし請求項6のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂を成形して得られる、成形体。
JP2016195609A 2016-10-03 2016-10-03 繊維強化樹脂用組成物、繊維強化樹脂及び成形体 Pending JP2018058947A (ja)

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