JP2018058533A - 車両のシートクッション構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】着座乗員の座り心地性能を向上させ且つ着座乗員を安定した状態で支持するためのシートクッション構造において、大腿部を支持する部位のさらなる座り心地性能の向上を簡易な機構で達成する。【解決手段】クッションパッド4を上部に固定するフレーム構造体5とクッションパッド4との間に圧縮コイルばね6と、Sばね7とを配置し、2本の脚部と各脚部の一方端部に連設される連設部83とを有する平面略コの字形のリンク部材8の両脚部の端部それぞれがフレーム構造体5の前後方向における中間部位に回動自在に連結点85で連結すると共に、フレーム構造体5の後ろ方向に位置する連設部にSばね7の後側端を固定し、又Sばね7の前側端にフレーム構造体5に向かって形成されたフィッシュマウス形ばね部71の下端部71aを、前後方向にスライド移動させると共に上下方向の移動は規制するスライド機構9が当該フレーム構造体5の一部位に嵌合させる。【選択図】図1

Description

本発明は、クッションパッドと共に形状や大きさが異なる複数のばねを備えた車両のシートクッション構造に関する。
従来、車両、特に自動車における着座するためのシートクッションとしては、着座乗員の座り心地性能を向上させために、クッションパッドと共に形状や大きさが異なる複数のばねを備えた車両のシート装置(例えば、特許文献1参照。)やシートクッション構造が知られている。
車両のシート装置のシートクッションは図6に示すように、着座乗員を弾性支持する上側クッションパッド101と、上側クッションパッド101を上部に固定するフレーム部材102との間に、上側クッションパッド101の前方部分を弾性支持する第1の圧縮コイルばね103と、上側クッションパッド101を前後に亘って弾性支持するSばね104と、Sばね104とフレーム部材102との間に配置される下側クッションパッド105と、下側クッションパッド105を第2の圧縮コイルばね106で昇降自在に支持するクッションパッド昇降手段107と、上側クッションパッド101が下降すると下側クッションパッド105に係合させる係合部108とが配置されている。
このように構成された車両のシート装置のシートクッション100は、乗員がシートクッション100に着座すると、上側クッションパッド101が下降するので、第1の圧縮コイルばね103及びSばね104によって弾性支持することにより着座乗員の座り心地性能を向上させ、さらに、クッションパッド昇降手段107によって係合部108が係合することにより着座乗員を安定した状態で支持することができる。
車両のシートクッション構造は図5(B)に示すように、着座乗員を弾性支持するクッションパッド4と、クッションパッド4を上部に固定するフレーム構造体5(図示せず。)との間に、クッションパッド4の着座乗員の臀部を支持する部位を弾性支持する圧縮コイルばね(図示せず。)と、クッションパッド4を前後に亘って弾性支持するSばね7と、Sばね7の前側端にフレーム構造体5に向かって形成されたフィッシュマウス形ばね部71と、前側端がフレーム構造体5の前後方向における中間部位に回動自在に連結され、後側端がSばね7の後側端が固定されているリンク部材8とが配置されている。なお、リンク部材8は、平面略コの字形に形成され両脚部が前側端になる。
このように構成された車両のシートクッション構造は、乗員がシートクッションに着座すると、クッションパッド4が下降するので、圧縮コイルばね及びSばね7によって弾性支持することにより着座乗員の座り心地性能を向上させ、さらに、平面略コの字形に形成されたリンク部材8のスタビライザ機能によるロール剛性で着座乗員を安定した状態で支持することができる。
なお、この車両のシートクッション構造は、本発明に関して記載すべき先行技術文献はない。出願人が知っている先行技術が文献公知発明に係るものではないからである。
特開平6−304035
しかしながら、背景技術に記載した車両のシート装置のクッションパッド昇降手段107では、係合部108を係合して着座乗員を安定した状態で支持するために、上側クッションパッド101に下側クッションパッド105を下方側から当接する移動及び上側クッションパッド101から下側クッションパッド105を下方側に離隔する移動を選択的に行わせるためには、機構が複雑になる難点があった。
また、背景技術に記載した車両のシートクッション構造では、乗員がシートクッション2に着座することで当該シートクッション2の着座乗員の臀部を支持する部位が沈み込むと、フレーム構造体5に回動自在に連結されているリンク部材8の連結点85を回動中心にして当該リンク部材8が下方に円弧運動してSばね7がシート後方側に引っ張られる際、フィッシュマウス形ばね部71は下端部71aの端末がフレーム構造体5に回動自在に連結されているので、上方に伸張してSばね7がへたり状態になると共にシートクッション2の大腿部を支持する部位が初期状態から異常に持ち上がってしまう難点があった。このようにシートクッション2の大腿部を支持する部位が持ち上がると、フィッシュマウス形ばね部71が撓みにくくなり大腿部が圧迫されることになるので、着座乗員の座り心地性能を低下させることになる。
本発明は、このような従来の難点を解消するためになされたもので、着座乗員の座り心地性能を向上させ且つ着座乗員を安定した状態で支持するためのシートクッション構造において、シートクッションの大腿部を支持する部位のさらなる座り心地性能の向上を簡易な機構で達成することを目的とする。
上述の目的を達成する本発明の第1の態様である車両のシートクッション構造は、シートクッションの外形を成すように形成され、着座乗員を弾性支持するクッションパッドと、シートクッションの骨格を成すように形成され、クッションパッドを上部に固定するフレーム構造体とを備えている。当該クッションパッドと当該フレーム構造体との間には、着座乗員の着座荷重を弾性支持する圧縮コイルばねと、クッションパッドのへたりを抑えるために当該クッションパッドを前後に亘って弾性支持するSばねとが配置されたものである。
2本の脚部と各脚部の一方端部に連設される連設部とを有する平面略コの字形のリンク部材の両脚部の端部それぞれがフレーム構造体の前後方向における中間部位に回動自在に連結されていると共に、フレーム構造体の後ろ方向に位置する連設部にSばねの後側端が固定されているものである。
さらに、Sばねの前側端にフレーム構造体に向かって形成されたフィッシュマウス形ばね部の下端部を、前後方向にはスライド移動させると共に上下方向の移動は規制するスライド機構が当該フレーム構造体の一部位に設けられているものである。
なお、本明細書において「連設」とは連なった状態で接続されることを意味する。
このような第1の態様である車両のシートクッション構造によれば、乗員がシートクッションに着座することで当該シートクッションの着座乗員の臀部を支持する部位が沈み込むと、圧縮コイルばねが着座乗員の着座荷重により圧縮することでフレーム構造体に回動自在に連結されているリンク部材の連結点を回動中心にして当該リンク部材が下方に円弧運動してSばねがシート後方側に引っ張られるが、フィッシュマウス形ばね部の下端部をスライド機構によって後方向にスライド移動させることができるので、フィッシュマウス形ばね部が上方へ伸張することを防ぐことが可能になる。
本発明の第2の態様は第1の態様である車両のシートクッション構造において、フィッシュマウス形ばね部の下端部のスライド方向に沿って長手方向が位置する長穴が形成されたブラケットがフレーム構造体の一部位に固定され、長穴内でスライド方向に移動可能な大きさから成る棒状部材がフィッシュマウス形ばね部の下端部に固定されているものである。
このような第2の態様である車両のシートクッション構造によれば、リンク部材が下方円弧運動すると、フィッシュマウス形ばね部の下端部に固定された棒状部材を、フレーム構造体の一部位に固定されたブラケットの長穴内で後方向にスライド移動させることができるので、当該フィッシュマウス形ばね部の下端部を後方向にスライド移動させることができる。
本発明の第3の態様は第2の態様である車両のシートクッション構造において、フィッシュマウス形ばね部に固定された棒状部材と、リンク部材の両脚部間に設けられた棒状部材とが連結部材で連結されているものである。
このような第3の態様である車両のシートクッション構造によれば、フィッシュマウス形ばね部に固定された棒状部材と、リンク部材の両脚部間に設けられた棒状部材とが連結部材で連結されていることから、リンク部材の下方円弧運動に応じて、フィッシュマウス形ばね部の下端部を当該リンク部材の棒状部材で所定長さだけ後方向に牽引することができるので、フィッシュマウス形ばね部の荷重吸収機能を良好に保つことができる。
本発明の第4の態様は第3の態様である車両のシートクッション構造において、連結部材は、伸縮性が少なく、高い寸法安定性を有している合成繊維を編んだ織物状の基布である。
このような第4の態様である車両のシートクッション構造によれば、棒状部材に引っ掛けるための輪っか状の係止部を縫製により作成することができるので、作業性が良くなり、また、シートが撓んで他の部品と干渉しても異音の発生を防ぐことができる。
本発明の車両のシートクッション構造によれば、着座乗員の座り心地性能を向上させ且つ着座乗員を安定した状態で支持するためのシートクッション構造において、シートクッションの大腿部を支持する部位のさらなる座り心地性能の向上を簡易な機構で達成することができる。
本発明の車両のシートクッション構造における好ましい実施の形態を示すシートクッションを縦断した断面図である。 図1のシートクッションのクッションパッドを除いた状態の平面図である。 図1のシートクッションのSばねに形成されたフィッシュマウス形ばね部の下部をスライドさせるスライド機構を示す斜視図である。 図1のシートクッションとシートクッションフレームとの関係を示す斜視図である。 (A)は本発明の車両のシートクッション構造の動作状態を示す説明図、(B)は従来の車両のシートクッション構造の動作状態を示す説明図である。 従来の車両のシート装置が適用されるシートクッションを縦断した断面図である。
以下、本発明の車両のシートクッション構造を実施するための形態例について、図面を参照して説明する。なお、この発明を実施するための形態で使用する各図中において矢印で方向を示してあるが、これは運転席に着座した乗員から見た方向を示している。矢印UPは車両上方向、矢印Frは車両前方向、矢印RHは車両右方向、矢印LHは車両左方向をそれぞれ示している。また、本明細書中において、方向性を示す「前、後、左、右」と記載されている場合においても、運転席に着座した乗員から見た方向を示している。
本発明の車両のシートクッション構造が適用される車両用シートは図4に示すように、自動車等の車両の車室床部に配置されるシートクッション2と、シートクッション2の後部に下部が支持されるシートバック3とから構成され、乗員が着座するものである。
シートクッション2は図1、図2に示すように、シートクッション2の外形を成す平面略矩形状に形成され、着座乗員を弾性支持するクッションパッド4と、シートクッション2の骨格を成す平面略枠状に形成され、クッションパッド4を上部に固定するフレーム構造体5とを備えている。
クッションパッド4は外表面がシートカバー41で覆われ、裏面に補強用基布42が貼り付けられている。この補強用基布42は後述するSばね7や圧縮コイルばね6がクッションパッド4にめり込まないようにするためのものである。クッションパッド4は、発泡ウレタンなどから成るクッション性に富む材料から形成されている。シートカバー41は、所定形状に裁断された複数の布や皮などから成る表皮片を縫合して形成されている。補強用基布42は、織布や不織布の内部に含浸して硬化したポリウレタン樹脂によって形成されている。
フレーム構造体5は、車室床部に配置するためのシートクッションフレーム51(図4参照。)と、シートクッションフレーム51に対してクッションパッド4を取り付けるための第1の枠状体52及び第2の枠状体53とを備えている。
シートクッションフレーム51は、例えば、左右のサイドフレーム51a、51bの前端間を前端フレーム51c、後端間を後端フレーム51dでそれぞれ連結することで平面略矩形状に形成されている。
第1の枠状フレーム52は、例えば、棒状部材でクッションパッドを支持できるような略矩形状に形成され、前枠部52aと、前枠部52aの両端から後方に向かって延設された一対の側枠部52b、52cと、一対の側枠部52b、52cそれぞれの後端に設けられ後述するリンク部材8に固定するための固定部位52d、52eとから成る中空構造になっている。
第2の枠状フレーム53は、棒状部材で略矩形状に形成され、中枠部53aと、後枠部53bと、中枠部53aと後枠部53bとを連設する一対の側枠部53c、53dとから成る中空構造になっている。この第2の枠状フレーム53は、例えば嵌め合部と突起部との嵌脱機構によってシートクッションフレーム51に対して着脱自在に固定されている。
このように形成された第1の枠状フレーム52及び第2の枠状フレーム53は、乗員の着座時において、略矩形状態を維持可能な剛性を有するように、金属や硬質樹脂の棒状部材が使用される。
このような第1の枠状フレーム52と第2の枠状フレーム53との間には、着座乗員の着座荷重を弾性支持する圧縮コイルばね6と、クッションパッド4のへたりを抑えるために当該クッションパッド4を前後に亘って弾性支持するSばね7とが配置されている。
圧縮コイルばね6は、着座乗員の臀部を弾性支持できるように例えば前側左右に2本、後側左右に2本が配置されている。何れの圧縮コイルばね6も、第2の枠状フレーム53に設けられたブラケット56と、Sばね7との間に挟装されている。ここで、「挟装」とは、挟んだように装着することを意味する。
Sばね7は、周知のように車両用シートにおいてクッションパッド4をフレーム構造体5に対して支持するためにパッド下に設けられ、鋼線がS字状に連続して折り曲げられたばねで、図2においてはシートの幅方向に7本が配列されている。なお、Sばね7は図2中において、上側(シートの左側)からSばね7A、Sばね7B、Sばね7C、Sばね7D、Sばね7E、Sばね7F、Sばね7Gと称する。
また、Sばね7A、Sばね7B、Sばね7C、Sばね7E、Sばね7Fは、それぞれ前側端にフレーム構造体5に向かってフィッシュマウス形ばね部71が形成されている。このフィッシュマウス形ばね部71は、Sばね7に用いられる鋼線を略Z形に屈曲させて上下方向で撓むように成形したもので、屈曲ばねとして機能する。これらSばね7A、7B、7C、7E、7Fそれぞれに形成されたフィッシュマウス形ばね部71は着座乗員の大腿部を弾性支持することになる。
さらに、着座乗員を安定した状態で支持するために、2本の脚部81、82と各脚部81、82の一方端部に連設される連設部83とを有する平面略コの字形のリンク部材8が設けられている。このリンク部材8は、両脚部81、82の前側端部それぞれが第2の枠状フレーム53に回動自在に連結されている。即ち、一方の脚部81の前側端部が第2の枠状フレーム53の一方の側枠部53cの前後方向における中間部位に設けられたブラケット54に回動自在に連結され、他方の脚部82の前側端部が第2の枠状フレーム53の他方の側枠部53dの前後方向における中間部位に設けられたブラケット55に回動自在に連結されている。このようなリンク部材8は、第2の枠状フレーム53の上方側で回動することができるように配置されている。
このような平面略コの字形に形成されたリンク部材8は、スタビライザ機能によるロール剛性で着座乗員を安定した状態で支持することができる。ここで言うスタビライザ機能とは、車体のロールを抑制するために用いるスタビライザ(アンチロールバー)のスタビライザ機能と同様で、車体が旋回走行状態において着座乗員の着座荷重によってシートクッションに生じる横方向の揺動(捩れ)を抑制する機能である。
このように形成された平面略コの字形に形成されたリンク部材8は、乗員の着座時において、車体が旋回走行状態になっても略矩形状態を維持可能な剛性を有するように、金属や硬質樹脂の棒状部材が使用される。
また、第2の枠状フレーム53の後枠部53b方向に位置する連設部83には、第1の枠状フレーム52の一対の側枠部52b、52cそれぞれの先端に設けられた固定部位52d、52eが固定されている。この第1の枠状フレーム52の前枠部52aには、Sばね7A、Sばね7B、Sばね7C、Sばね7D、Sばね7E、Sばね7F、Sばね7Gの前側端が固定されている。なお、第1の枠状フレーム52はリンク部材8及び第2の枠状フレーム53の上方に位置することになる。
さらに、連設部83にはSばね7C、Sばね7D、Sばね7Eの後側端が固定され、第1の枠状フレーム52の一方の側枠部52bにはSばね7A、Sばね7Bの後側端が固定され、第1の枠状フレームの他方の側枠部52cにはSばね7F、Sばね7Gの後側端が固定されている。なお、Sばね7A、Sばね7B、Sばね7F、Sばね7Gは、Sばね7C、Sばね7D、Sばね7Eより短く形成されているので、これらSばね7A、7B、7F、7Gの後側端を固定し易いように、第1の枠状フレームの一対の側枠部52b、52cは形成されている。
また、各フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aを、前後方向にはスライド移動させると共に上下方向の移動は規制するスライド機構9が、第2の枠状フレーム53の一対の側枠部53c、53dそれぞれに設けられている。
このスライド機構9は、例えば図3に示すように、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aのスライド方向に沿って長手方向が位置する長穴91aが形成されたブラケット91が第2の枠状フレーム53の一対の側枠部53c、53dの前側部それぞれに固定され、長穴91a内でスライド方向に移動可能な大きさから成る棒状部材92がフィッシュマウス形ばね部71の下端部71aに固定されている。なお、図3においては、Sばね7A及びそのフィッシュマウス形ばね部71と、Sばね7Dとの記載を便宜上省略している。
棒状部材92は、図2、図3においては例えば前後方向において2本が離隔して配置され、これら棒状部材92、92はシート幅方向に沿って配置されている。このような棒状部材92、92は、第1の枠状フレーム52及び第2の枠状フレーム53と同じ材質のものが使用される。
また、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの端末に固定された棒状部材92と、リンク部材8の両脚部81、82間に設けられた棒状部材84とが連結部材10で連結されている。なお、リンク部材8の棒状部材84はシート幅方向に沿って配置されている。
このように構成された本発明の車両のシートクッション構造を適用した車両用シートの動作について説明する。
乗員がシートクッション2に着座することで当該シートクッション2の着座乗員の臀部を支持する部位が沈み込むと、圧縮コイルばね6が着座乗員の着座荷重により圧縮することで第2の枠状フレーム53に回動自在に連結されているリンク部材8の連結点85を回動中心にして当該リンク部材8が下方に円弧運動してSばね7がシート後方側に引っ張られるが、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aをスライド機構9によって後方向にスライド移動させることができる。
即ち、リンク部材8が下方円弧運動すると、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの端末に固定された棒状部材92を、第2の枠状フレーム53の一対の側枠部53c、53dに固定されたブラケット91の長穴91a内で後方向にスライド移動させることができることから、当該フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aを後方向にスライド移動させることができるので、フィッシュマウス形ばね部71が上方へ伸張することを防ぐことが可能になる。
このように、リンク部材8の下方円弧運動をフィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの後方直線運動に変換することで、フィッシュマウス形ばね部71の復元弾性力を発揮させることができるようになるからである。したがって、シートクッション2の大腿部を支持する部位が初期状態から異常に持ち上がらなくなるので、フィッシュマウス形ばね部71が撓み易くなり当該大腿部が圧迫されてしまうことを防ぐことができる。
また、フィッシュマウス形ばね部71に固定された棒状部材92と、リンク部材8の両脚部81、82間に設けられた棒状部材84とが連結部材10で連結されていれば、リンク部材8の下方円弧運動に応じて、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aを当該リンク部材8の棒状部材84で所定長さだけ後方向に牽引することができるので、フィッシュマウス形ばね部71の荷重吸収機能を良好に保つことができる。
この連結部材10として、伸縮性が少なく、高い寸法安定性を有している合成繊維を編んだ織物状の基布、例えば、ポリエステル帆布を使用することで、棒状部材84、92に引っ掛けるための輪っか状の係止部を縫製により作成することができるので、作業性が良くなり、また、シートが撓んで他の部品と干渉しても異音の発生を防ぐことができる。
次に、スライド機構9及び連結部材10を備えた本発明の車両のシートクッション構造と、背景技術で説明した従来の車両のシートクッション構造との作動状態を、図5(A)、(B)、表1に基づき比較説明する。なお、図5(A)、(B)において、実線部分はシートクッション構造の着座前の動作状態、破線はシートクッション構造の着座後の動作状態を示している。また、図5(A)、(B)において、略Z形のフィッシュマウス形ばね部71の上部側を上顎部71U、下端部71aを含む下部側を下顎部71Lと称する。また、表1はシートクッション構造の作動マトリックス表を示している。
Figure 2018058533
まず、スライド機構9及び連結部材10を備えた本発明の車両のシートクッション構造及び従来の車両のシートクッション構造は図5(A)、(B)、表1に示すように、着座前は、リンク部材8の棒状部材84の位置はA、リンク部材8の連設部83の位置はB、フィッシュマウス形ばね部71の上顎部71Uの上部先端点の位置はC、フィッシュマウス形ばね部71の下顎部71Lの下部先端点の位置はD、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの端末位置はE、フィッシュマウス形ばね部71の上顎部71Uの定点はフィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの端末位置であるEの直上であるPに位置している。
このような図5(A)に示すスライド機構9及び連結部材10を備えた本発明の車両のシートクッション構造において、着座後はスライド機構9及び連結部材10によってリンク部材8の棒状部材84の位置がAから後方のA、リンク部材8の連設部83の位置がBから後方のBにそれぞれ下方に円弧運動して移動することから、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの端末位置をEから後方のE、フィッシュマウス形ばね部71の下顎部71Lの下部先端点の位置をDから後方のD、フィッシュマウス形ばね部71の上顎部71Uの上部先端点の位置をCから後方のCまで移動させることができるので、フィッシュマウス形ばね部71の上顎部71Uの定点もPから後方のPまで移動させることができる。なお、リンク部材8の下方円弧運動をスライド機構9及び連結部材10によってフィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの後方直線運動に変換するので、AからAまでの長さL、EからEまでの長さL、DからDまでの長さLは同一である。
これにより、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの端末位置であるEの直上に、フィッシュマウス形ばね部71の上顎部71Uの定点をPの位置まで移動させることができるので、フィッシュマウス形ばね部71の荷重吸収機能を良好に保つことができる。
これに対して、図5(B)に示す従来の車両のシートクッション構造において、着座後はリンク部材8の棒状部材84の位置がAから後方のA、リンク部材8の連設部83の位置がBから後方のBにそれぞれ下方に円弧運動して移動するが、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの端末位置はフレーム構造体5に回動自在に連結されているのでEのままである。この場合、フィッシュマウス形ばね部71の下顎部71Lの下部先端点の位置はDからDに移動するが、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの端末位置が定点位置Eのままなので、Dの位置はDの近傍になる。
これにより、フィッシュマウス形ばね部71の上顎部71Uの上部先端点の位置がCからCまで後方に大きく傾倒して移動することから、フィッシュマウス形ばね部71の上顎部71Uの定点もPから大きく傾倒したPまで移動することになるので、フィッシュマウス形ばね部71の下端部71aの端末位置であるEの直上から後方にずれることになる。したがって、Sばね7がへたり状態になり、シートクッション2の大腿部を支持する部位が初期状態から異常に持ち上がってしまうことが確認できる。
なお、本発明の車両のシートクッション構造は、上述のように1名掛シートであるセパレートシートに適用させていたが、これに限らず、複数名が着座できるベンチシートでも適用できることは言うまでもない。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
2……シートクッション
4……クッションパッド
5……フレーム構造体
6……圧縮コイルばね
7……Sばね
71……フィッシュマウス形ばね部
71a……下端部
8……リンク部材
81、82……脚部
83……連設部
84……棒状部材
9……スライド機構
91……ブラケット
91a……長穴

Claims (4)

  1. シートクッションの外形を成すように形成され、着座乗員を弾性支持するクッションパッドと、前記シートクッションの骨格を成すように形成され、前記クッションパッドを上部に固定するフレーム構造体とを備え、当該クッションパッドと当該フレーム構造体との間には、前記着座乗員の着座荷重を弾性支持する圧縮コイルばねと、前記クッションパッドのへたりを抑えるために当該クッションパッドを前後に亘って弾性支持するSばねとが配置された車両のシートクッション構造において、
    2本の脚部と各脚部の一方端部に連設される連設部とを有する平面略コの字形のリンク部材の前記両脚部の端部それぞれが前記フレーム構造体の前後方向における中間部位に回動自在に連結されていると共に、前記フレーム構造体の後ろ方向に位置する前記連設部に前記Sばねの後側端が固定され、さらに、前記Sばねの前側端に前記フレーム構造体に向かって形成されたフィッシュマウス形ばね部の下端部を、前後方向にはスライド移動させると共に上下方向の移動は規制するスライド機構が当該フレーム構造体の一部位に設けられていることを特徴とする車両のシートクッション構造。
  2. 前記スライド機構は、前記フィッシュマウス形ばね部の前記下端部のスライド方向に沿って長手方向が位置する長穴が形成されたブラケットが前記フレーム構造体の一部位に固定され、前記長穴内で前記スライド方向に移動可能な大きさから成る棒状部材が前記フィッシュマウス形ばね部の前記下端部に固定されていることを特徴とする請求項1記載の車両のシートクッション構造。
  3. 前記フィッシュマウス形ばね部に固定された前記棒状部材と、前記リンク部材の前記両脚部間に設けられた棒状部材とが連結部材で連結されていることを特徴とする請求項2記載の車両のシートクッション構造。
  4. 前記連結部材は、伸縮性が少なく、高い寸法安定性を有している合成繊維を編んだ織物状の基布であることを特徴とする請求項3記載の車両のシートクッション構造。
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