JP2018058262A - 印刷装置および印刷装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エラーが発生した場合に、ユーザーが知りたい情報を印刷により提供するプリンターを提案することにある。【解決手段】プリンター1(印刷装置)は、エラーを検出するエラー検出部と、エラーに関する複数の項目、及び、項目に対応するエラー情報を記憶する記憶部39と、複数の項目のうちのいずれかの項目を特定する入力部20と、エラー検出部がエラーを検出した場合に、記憶部39を参照して、ロール紙3(印刷媒体)に複数の項目を印刷し、複数の項目のうち入力部20により特定された項目に対応するエラー情報を印刷媒体4に印刷する制御部30と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、印刷装置および印刷装置の制御方法に関する。
レジカウンターなどに設置されるレシートプリンターは、表示部としてLEDを備えており、エラーが発生した場合にはLEDを点滅させてエラーの発生を報知する。また、このようなレシートプリンターは、LEDの点滅パターンによって、発生したエラーのエラー内容を報知する。
ここで、特許文献1には、エラーが発生した後に再起動されると、エラー内容を記録紙に印刷するプリンターが記載されている。
エラー内容を報知するLEDの点滅パターンはエラーに対応する数だけある。従って、LEDの点滅を見たユーザーが、その点滅パターンからエラー内容を正確に把握することは容易ではない。そこで、特許文献1のように、プリンターでエラーが発生した場合に、エラーの内容を記録紙に印刷することが考えられる。しかし、エラーが発生したときにユーザーが知りたい情報はエラー内容に限られるものではない。例えば、ユーザーがLEDの点滅パターンによってエラー内容を把握できている場合には、ユーザーが知りたい情報は、エラー内容ではなく、エラーから復帰するためのエラー復帰方法となる。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、エラーが発生した場合に、ユーザーが知りたい情報を提供できる印刷装置および印刷装置の制御方法を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の印刷装置は、エラーを検出する検出部と、前記エラーに関する複数の項目、及び、前記項目に対応するエラー情報を記憶する記憶部と、前記複数の項目のうちのいずれかの項目を特定する入力部と、前記検出部がエラーを検出した場合に、前記記憶部を参照して、印刷媒体に前記複数の項目を印刷し、前記複数の項目のうち前記入力部により特定された前記項目に対応するエラー情報を前記印刷媒体に印刷する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、エラーが検出されると、プリンターは記録媒体にエラーに関する複数の項目を印刷する。また、印刷されたエラーに関する複数の項目を見たユーザーが入力部によりいずれかの項目を特定すると、プリンターはユーザーによって特定された項目に対応するエラー情報を印刷媒体に印刷する。これにより、ユーザーは、プリンターでエラーが発生したときに、知りたい情報を選択して取得できる。従って、ユーザーの利便性が向上する。
本発明において、前記入力部は、前記印刷媒体を搬送するためのフィードボタンであって、前記制御部は、前記フィードボタンの操作に基づいて、前記複数の項目のうちのいずれかの項目を特定することが望ましい。このようにすれば、印刷装置がフィードボタンのみを備えるものである場合でも、複数の項目からいずれかの項目を特定することが可能となる。
本発明において、予め定められた設定時間内に、前記フィードボタンが操作された回数に基づいて、前記複数の項目のうちのいずれかの項目を特定するものとすることができる。このようにすれば、一つのフィードボタンを用いて、複数の項目から一つの項目を特定することが可能となる。
本発明において、前記検出部がエラーを検出した後に所定の操作が行われた場合に、前記記憶部を参照して前記印刷媒体に前記複数の項目を印刷するものとすることができる。このようにすれば、エラーが発生する毎に、印刷媒体にエラーに関する複数の項目が印刷されることを回避できる。
本発明において、電源をオンまたはオフする電源スイッチを備え、前記制御部は、前記検出部がエラーを検出した後に、前記電源スイッチの操作により前記電源がオフされ、前記フィードボタンが操作された状態で前記電源がオンされた場合に、前記記憶部を参照して前記印刷媒体に前記複数の項目を印刷するものとすることができる。このようにすれば、電源スイッチとフィードボタンを備える印刷装置において、エラーが発生したときに、電源スイッチとフィードボタンの操作に応じて、エラーに関する複数の項目を記録媒体に印刷するか否かを選択することができる。
本発明において、表示部をさらに備え、前記制御部は、前記検出部がエラーを検出した場合に、前記印刷媒体に前記複数の項目を印刷することに代えて、前記表示部に前記複数の項目を表示してもよい。このようにすれば、ユーザーにエラーに関する複数の項目を提示するために印刷媒体を消費する必要がない。この一方で、表示部の表示に基づいてユーザーが項目を特定すると、エラー情報がプリンターから発行される。従って、表示部における情報の表示欄が狭い場合でも、ユーザーに詳細なエラー情報を提供できる。
この場合において、前記制御部は、前記検出部がエラーを検出した場合に、前記特定された項目に対応するエラー情報を前記印刷媒体に印刷することに代えて、前記表示部に前記特定された項目に対応するエラー情報を表示するものとすることができる。このようにすれば、ユーザーにエラー情報を提示するために印刷媒体を消費する必要がない。
本発明において、前記エラー情報は、エラー内容を示す情報、ログ情報、エラー復帰方法を示す情報、および修理に関する連絡先を示す情報のいずれかであるものとすることができる。このようにすれば、エラーが発生したときに必要な情報をユーザーに提供することができる。
この場合において、前記ログ情報は、前記印刷装置の稼働時間、印刷枚数、印刷回数の少なくともいずれかを含む情報とすることができる。このようにすれば、ログ情報に基づいて、プリンターの稼働状態を把握できるので、エラーの原因などを推測することが容易となる。
次に、本発明の印刷装置の制御方法は、エラーに関する複数の項目、及び、前記項目に対応するエラー情報を記憶保持しておき、前記エラーを検出すると、印刷媒体に前記複数の項目を印刷して当該複数の項目のうちのいずれかの項目を特定する情報が入力されるのを待ち、前記情報が入力されると前記項目を特定し、特定した前記項目に対応するエラー情報を前記印刷媒体に印刷することを特徴とする。
本発明によれば、エラーが検出されると、プリンターは記録媒体にエラーに関する複数の項目を印刷する。また、印刷されたエラーに関する複数の項目を見たユーザーがいずれかの項目を選択する情報を入力すると、プリンターは入力された情報によって項目を特定して、特定した項目に対応するエラー情報を印刷媒体に印刷する。これにより、ユーザーは、ユーザーの知りたい情報を取得できる。従って、ユーザーの利便性が向上する。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明を適用したプリンターの外観斜視図である。図2は図1のプリンターの内部構造の説明図である。図1、図2に示すように、本例のプリンター1は店舗のレジカウンターなどに設置されてレシートなどを発行する。プリンター1は、ロール紙3(印刷媒体)を収容すると共に、収容したロール紙3を搬送し、サーマルヘッド2によって収容したロール紙3に画像を印刷し、ロール紙3を切断する機能を有する装置である。
図1、図2に示すように、プリンター1は、筐体6の上面にロール紙3を排出する排紙口7を備える。また、プリンター1は、筐体6の上面における排紙口7よりも後方に、筐体6の内部に設けられたロール紙収納室8を開閉する開閉扉9を備える。筐体6の内部には、サーマルヘッド2と、オートカッター10とが収容されている。また、筐体6の内部には、ロール紙収納室8からサーマルヘッド2による印刷位置Aおよびオートカッター10による切断位置Bをこの順に経由して排紙口7に至る搬送経路11と、ロール紙収納室8から繰り出されるロール紙3を搬送経路11に沿って搬送する搬送機構12とが設けられている。さらに、筐体6の内部には、CPUやメモリーを備える制御基板24が収容されている。
搬送機構12は、サーマルヘッド2に押圧されたプラテンローラー13とプラテンローラー13を駆動する搬送モーター14とを備える。ロール紙3はサーマルヘッド2とプラテンローラー13との間に挟まれた状態で搬送される。オートカッター10は可動刃15と可動刃15を駆動するカッターモーター16とを備える。カッターモーター16の駆動により、可動刃15は、その刃部が搬送経路11内に突出してロール紙3を切断する突出位置と、その刃部が搬送経路11から離間する待機位置との間を移動する。
また、図1に示すように、プリンター1は、筐体6の上面に、電源スイッチ18と、表示部19と、フィードボタン20(入力部)とを備える。電源スイッチ18はプリンター1の電源をオン、オフするためのスイッチである。表示部19は3つのLED21〜23を備える。第1LED21は、電源がオンの状態で点灯し、電源がオフになると消灯する。第2LED22は、搬送経路11上にロール紙3がある状態では消灯しており、搬送経路11上にロール紙3が無い状態では点灯する。第3LED23は、所定のエラーが発生すると点滅する。ここで、第3LED23が点滅する点滅パターンは複数あり、第3LED23は発生したエラーに対応付けられた点滅パターンで点滅する。
フィードボタン20は、ロール紙3を所定量毎に紙送りする際に操作されるボタンである。すなわち、フィードボタン20が1回押下されると、搬送モーター14が所定の駆動量だけ駆動され、これによりロール紙3が所定の搬送量だけ搬送される。
ここで、プリンター1への電力の供給は当該プリンター1に着脱可能に接続された電源アダプター25を介して行われる。また、プリンター1はレジスターなどのホスト装置(不図示)に通信可能に接続されている。
ホスト装置から決済情報などの印刷データが供給されると、プリンター1は、搬送モーター14を駆動して、搬送機構12によりロール紙3を搬送経路11に沿って一定速度で搬送する。これに並行して、プリンター1は、サーマルヘッド2を駆動して、印刷位置Aを通過するロール紙3の記録紙部分に印刷を施す。さらに、プリンター1は、印刷データの印刷が終了すると、ロール紙3における印刷が施された部分を切断位置Bよりも下流側に搬送し、カッターモーター16を駆動してオートカッター10によりロール紙3を切断する。これにより、プリンター1はレシートを発行する。
図3はプリンター1の制御系の概略ブロック図である。プリンター1の制御系は、制御基板24に搭載されたCPUやメモリーを備える制御部30を中心に構成されている。制御部30の入力側には、ホスト装置との間で通信を行うための通信部31、電源スイッチ18およびフィードボタン20が接続されている。また、制御部30の入力側には、各種のセンサーが接続されている。本例では、紙センサー33、扉センサー34、ヘッド温度センサー35、ヘッド電圧センサー36、カッターセンサー37、電源電圧センサー38が接続されている。制御部30の出力側には、不図示のドライバーを介して、サーマルヘッド2、搬送モーター14、カッターモーター16、表示部19が接続されている。また、制御部30には記憶部39が接続されている。記憶部39は書き換え可能な不揮発性メモリーである。
紙センサー33は、搬送経路11における印刷位置Aよりも上流側でロール紙3の有無を検出する。紙センサー33は、搬送経路11上のロール紙3を機械的或いは光学的に検出する。扉センサー34は開閉扉9がロール紙収納室8を封鎖する閉位置にあることを機械的あるいは光学的に検出する。ヘッド温度センサー35はサーマルヘッド2の温度を検出する。ヘッド電圧センサー36は、サーマルヘッド2の各発熱体素子の抵抗値の変化に起因して変動するサーマルヘッド2の電圧の変化を検出する。カッターセンサー37は、可動刃15が待機位置にあるか否かを検出する。電源電圧センサー38は、プリンター1に外部から供給される電圧を検出する。
制御部30は、印刷制御部41、エラー検出部42、エラー報知部43を備える。
印刷制御部41は、ホスト装置などから印刷データが供給されると、搬送モーター14およびサーマルヘッド2を駆動してロール紙3に印刷データを印刷する。また、印刷制御部41はカッターモーター16を駆動して切断位置Bに配置されたロール紙3を切断する。さらに、印刷制御部41は、稼働時間、印刷時間、印刷データを印刷した印刷回数、記録紙を搬送した紙送り行数、カッター駆動時間などを積算して、稼働ログとして記憶部39に記憶する。また、印刷制御部41は、フィードボタン20が押下された場合には、搬送モーター14を所定の駆動量だけ駆動して、搬送機構12によりロール紙3を所定の搬送量だけ搬送する。
エラー検出部42は、各センサー33〜38が制御部30に出力する値に基づいてエラーの発生を検出する。より具体的には、エラー検出部42は、紙センサー33が出力する値が搬送経路11上にロール紙3が無い状態を示す値である場合に、紙無しエラーを検出する。紙無しエラーが発生した場合には、ロール紙3が無いので、プリンター1による印刷が不可能となる。また、エラー検出部42は、扉センサー34が出力する値が、開閉扉9が閉位置にないことを示す値である場合に、扉エラーを検出する。扉エラーが発生した場合には、開閉扉9が閉じられていないことに起因してロール紙収納室8内でのロール紙3の転動が不安定となり、ロール紙3の搬送に不具合が発生する可能性がある。
また、エラー検出部42は、ヘッド温度センサー35が出力する値が予め定めた基準温度よりも高い場合に、ヘッド高温エラーを検出する。ヘッド高温エラーが発生した場合には、高温によって印刷ヘッドが破損する可能性がある。なお、基準温度は、実際に印刷ヘッドが破損する限界温度に対してマージンを含む温度であり、限界温度よりも低い温度である。さらに、エラー検出部42は、ヘッド電圧センサー36が出力する値が予め定めた範囲にない場合に、ヘッド電圧エラーを検出する。ヘッド電圧エラーが発生した場合には、印刷ヘッドの発熱体素子に不具合が発生しており、印刷にドット抜けが発生する可能性がある。
さらに、エラー検出部42は、カッターモーター16を所定期間駆動したときに、可動刃15が待機位置から移動したことが検出されない場合に、カッターセンサー37が出力する値によってカッターエラーを検出する。カッターエラーが発生した場合には、オートカッター10によりロール紙3を切断することができない可能性がある。また、エラー検出部42は、電源電圧センサー38が出力する値が予め定めた範囲にない場合に、電源電圧エラーを検出する。電源電圧エラーが発生した場合には、電源アダプター25として製品の規格に対応するものが用いられていない可能性があり、プリンター1が故障する可能性がある。さらに、エラー検出部42は、制御部30のメモリーを監視しており、メモリーに不整合が発生した場合に、メモリーエラーを検出する。メモリーエラーが発生した場合には、プリンター1に誤動作が発生する可能性がある。
エラー検出部42は、エラーを検出すると、エラーが発生したことを示すフラグを記憶部39に記憶する。また、エラー検出部42は、エラーを検出すると、検出したエラーを特定するとともに、特定したエラーをエラー特定情報として記憶部39に記憶する。さらに、エラー検出部42は時計を備えており、エラーを検出すると、エラー特定情報と共に、エラーの発生時刻を記憶部39に記憶する。
ここで、記憶部39には、予め、エラー情報が、エラー特定情報と関連付けられた形態で記憶されている。エラー情報とは、エラー内容、エラー復帰方法、稼働ログ、修理連絡先などである。
エラー内容は、扉エラー、ヘッド高温エラー、ヘッド電圧エラー、カッターエラー、電源電圧エラー、メモリーエラーなどの具体的なエラーの名称である。エラー復帰方法は、各エラーから復帰するための具体的な指示である。例えば、扉エラーからのエラー復帰方法は「開閉扉を閉じてください」という指示である。ヘッド高温エラーからのエラー復帰方法は「しばらく時間をおいてから印刷を再開して下さい」という指示である。ヘッド電圧エラーからのエラー復帰方法は「印刷ヘッドを交換して下さい」という指示である。カッターエラーからのエラー復帰方法は「カッターを修理して下さい」という指示である。電源電圧エラーからのエラー復帰方法は「正しい電源アダプターが使用されているか確認して下さい」という指示である。メモリーエラーからのエラー復帰方法は「制御基板を交換して下さい」という指示である。
稼働ログは、プリンター1の稼働時間、印刷時間、印刷データを印刷した印刷回数、記録紙を搬送した紙送り行数、カッター駆動時間などである。稼働ログのそれぞれは、印刷制御部41によって積算されて記憶部39に記憶され、更新されている。修理連絡先は、当該プリンター1を修理保守するサービスセンターの電話番号などである。
また、記憶部39には、予め、エラーに関する複数の項目が、エラー特定情報およびエラー情報と関連付けられた形態で記憶されている。エラーに関する複数の項目は、例えば、「1.エラー内容の印刷」、「2.エラー復帰方法の印刷」、「3.稼働ログの印刷」、「4.修理連絡先の印刷」というものであり、エラー報知部43によって印刷される項目である。
なお、エラー検出部42によって、紙無しエラー、扉エラー、ヘッド高温エラー、ヘッド電圧エラー、カッターエラー、電源電圧エラー、メモリーエラーが検出されると、プリンター1のステータスはエラー状態となる。しかし、これらのエラーのうち、扉エラー、ヘッド高温エラー、ヘッド電圧エラー、カッターエラー、電源電圧エラー、メモリーエラーによるエラー状態では、プリンター1は、サーマルヘッド2および搬送モーター14の駆動が可能であり、後述するエラーに関連する項目の印刷やエラー情報の印刷を行うことが可能である。
エラー報知部43は、エラー検出部42によってエラーが検出されると、表示部19を駆動して、エラーを報知する。すなわち、紙無しエラーが検出された場合には、第2LED22を駆動して点灯させる。扉エラー、ヘッド高温エラー、ヘッド電圧エラー、カッターエラー、電源電圧エラー、メモリーエラーが検出された場合には、検出されたエラーに対応する点滅パターンで第3LED23を点滅させる。
また、エラー報知部43は、フィードボタン20が押下された状態で電源スイッチ18がオンにされたときに記憶部39を参照する。そして、エラー報知部43は、記憶部39にフラグがあるか否かを確認する。
ここで、記憶部39にフラグがある場合には、エラー報知部43は、記憶部39を参照してエラーに関する複数の項目を取得する。そして、エラー報知部43は、搬送モーター14およびサーマルヘッド2を駆動して、取得した複数の項目をロール紙3に印刷する。本例では、エラー報知部43は、「1.エラー内容の印刷」、「2.エラー復帰方法の印刷」、「3.稼働ログの印刷」、「4.修理連絡先の印刷」という4つの項目をロール紙3に印刷する。
さらに、エラー報知部43は、ロール紙3に複数の項目を印刷した後にフィードボタン20が操作されるのを待ち、フィードボタン20が操作されると当該操作に基づいて複数の項目のうちの一つの項目を特定する。
より具体的には、エラー報知部43は、ロール紙3に複数の項目を印刷した後にフィードボタン20が押下された場合には、搬送モーター14を駆動せず、フィードボタン20が最初に押下された時点から予め定められた設定時間内に、何回フィードボタン20が押下されるかを検出する。そして、エラー報知部43は、設定時間内にフィードボタン20が押下された回数(項目を特定するための情報)に基づいて、複数の項目のうちのいずれかの項目を特定する。例えば、設定時間内にフィードボタン20が押下された回数と項目の先頭の番号とを対応させて、複数の項目のうちの一つの項目を特定する。
そして、エラー報知部43は、フィードボタン20の操作に基づいて特定した項目と、記憶部39に記憶されているエラー特定情報との双方に関連付けられたエラー情報をロール紙3に印刷する。
ここで、項目として「1.エラー内容の印刷」を特定した場合には、エラー報知部43は、記憶部39を参照して、エラー特定情報により特定されるエラー内容とエラーの発生時刻とをロール紙3に印刷する。また、項目として「2.エラー復帰方法の印刷」を特定した場合には、エラー報知部43は、記憶部39を参照して、エラー特定情報により特定されるエラーから復帰するための指示をロール紙3に印刷する。例えば、特定されるエラーが扉エラーの場合には、エラー報知部43は「開閉扉を閉じてください」と印刷する。特定されるエラーがヘッド高温エラーの場合には、エラー報知部43は「しばらく時間をおいてから印刷を再開して下さい」と印刷する。特定されるエラーがヘッド電圧エラーでの場合には、エラー報知部43は「印刷ヘッドを交換して下さい」と印刷する。特定されるエラーがカッターエラーの場合には、エラー報知部43は「カッターを修理して下さい」と印刷する。特定されるエラーが電源電圧エラーの場合には、エラー報知部43は「正しい電源アダプターが使用されているか確認して下さい」と印刷する。特定されるエラーがメモリーエラーの場合には、エラー報知部43は「制御基板を交換して下さい」と印刷する。
さらに、項目として「3.稼働ログの印刷」を特定した場合には、エラー報知部43は記憶部39を参照して、稼働ログをロール紙3に印刷する。本例では、稼働ログとして、プリンター1の稼働時間、印刷時間、印刷データを印刷した印刷回数、記録紙を搬送した紙送り行数、カッター駆動時間などが印刷される。また、項目として「4.修理連絡先の印刷」を特定した場合には、エラー報知部43は、記憶部39を参照して、サービスセンターの連絡先をロール紙3に印刷する。
なお、エラー報知部43は、エラー復帰方法の実行などによって、プリンター1がエラー状態から復帰すると、記憶部39に記憶保持されていたフラグとエラー特定情報を消去する。
図4はエラー報知動作のフローチャートである。図4に示すように、プリンター1でエラーが検出されると(ステップST1)、プリンター1(エラー検出部42)は、エラーの発生を示すフラグと、発生したエラーに対応するエラー特定情報と、発生時刻を記憶部39に記憶保持する。また、エラーが検出されると、プリンター1は、表示部16を駆動してユーザーにエラーを報知する(ステップST2)。
ここで、ユーザーがエラー内容やエラー復帰方法等のエラー情報を知りたい場合には、ユーザーは、所定の操作を行いながら、プリンターを再起動する(ステップST3)。より具体的には、ユーザーは、電源スイッチ18を操作して、一旦、プリンター1の電源をオフとする。その後、ユーザーは、フィードボタン20を押下した状態で電源スイッチ18をオンとして、プリンター1の電源を再投入する。
電源が再投入されたときに、記憶部39にはフラグが記憶保持されている。従って、プリンター1(エラー報知部43)は、ロール紙3にエラーに関する複数の項目を印刷する(ステップST4)。そして、プリンター1は、ユーザーによるフィードボタン20の押下によって各項目が選択されるのを待つ。
その後、設定時間内におけるフィードボタン20の押下の回数に基づいて、プリンター1がユーザーの選択した項目を特定すると(ステップST5)、プリンター1は、特定した項目および記憶部39に記憶保持されているエラー特定情報に対応するエラー情報をロール紙3に印刷する(ステップST6)。すなわち、プリンター1が項目として「1.エラー内容の印刷」を特定した場合には、プリンター1はエラーの具体的な名称をロール紙3に印刷する。また、プリンター1が項目として「2.エラー復帰方法の印刷」を特定した場合には、プリンター1はエラーから復帰するための具体的な方法をロール紙3に印刷する。また、プリンター1が項目として「3.ログ情報の印刷」を特定した場合には、プリンター1は印刷時間や印刷回数等をロール紙3に印刷する。プリンター1が項目として「4.修理連絡先の印刷」を特定した場合には、プリンター1はサービスセンターの連絡先をロール紙3に印刷する。
図5はヘッド高温エラーが発生した場合における印刷例の説明図である。図5に示す例では、ヘッド高温エラーが発生したときにユーザーによって図4のステップST3の動作が行われている。この結果、ロール紙3には、複数の項目として、「1.エラー内容の印刷」、「2.エラー復帰方法の印刷」、「3.ログ情報の印刷」、「4.修理連絡先の印刷」が印刷されている。また、その後、ユーザーによってステップST5におけるフィードボタン20の押下が行われており、この押下によってプリンター1は複数の項目から「2.エラー復帰方法の印刷」を特定している。この結果、ロール紙3には「しばらく時間をおいてから印刷を再開して下さい」というエラー復帰方法が印刷されている。
ここで、ユーザーがエラー復帰方法を試すことなどにより、エラーが解消されてプリンター1がエラー状態から復帰した場合には、記憶部39に記憶保持されたフラグおよびエラー特定情報は消去される。ユーザーにおいてプリンターをエラー状態から復帰させることができない場合には、プリンター1はサービスセンターに持ち込まれることになる。
なお、エラーが発生している状態のプリンター1がサービスセンターに持ち込まれた場合には、サービスセンターにおいて、サービスマンは、フィードボタン20を押下した状態で電源スイッチ18をオンとして、プリンター1の電源を投入する。これにより、プリンター1は、ロール紙3に複数の項目を印刷する。また、サービスマンがフィードボタン20を押下して項目を選択すれば、プリンター1はエラー内容やエラー情報を印刷する。従って、サービスマンは、発生しているエラー内容、エラー復帰方法を容易に取得できる。また、サービスマンが複数の項目から「3.ログ情報の印刷」を選択すれば、プリンター1の稼働ログを取得できる。従って、サービスマンがエラーの原因を推測することが容易となる。
このように、本例では、エラーが検出されると、プリンター1はロール紙3にエラーに関する複数の項目を印刷する。また、印刷されたエラーに関する複数の項目を見たユーザーがフィードボタン20を用いていずれかの項目を選択すると、プリンター1は選択された項目に対応するエラー情報をロール紙3に印刷する。これにより、ユーザーは、ユーザーの知りたい情報を取得できる。従って、ユーザーの利便性が向上する。
また、本例では、プリンター1は、フィードボタン20の操作に基づいて、複数の項目のうちのいずれかの項目を特定する。従って、プリンター1がフィードボタン20のみを備えるものである場合でも、複数の項目からいずれかの項目を特定できる。また、設定時間内にフィードボタン20が操作された回数に基づいて複数の項目のうちのいずれかの項目を特定するので、一つのフィードボタン20を用いて、複数の項目から一つの項目を特定することが可能である。
また、本例では、電源スイッチ18とフィードボタン20とを同時に操作してプリンター1の電源をオンとしてプリンター1を再起動した場合に、ロール紙3にエラーに関する複数の項目を印刷する。従って、エラーが発生したときに、エラーに関する複数の項目をロール紙3に印刷するか否かを選択することができる。よって、エラーが発生する毎に、ロール紙3にエラーに関する複数の項目が印刷されることを回避できる。
ここで、プリンター1が、表示部19として、液晶パネルなど文字情報を表示できるものを備える場合には、制御部30は、エラー検出部42がエラーを検出した場合に、ロール紙3にエラーに関する複数の項目を印刷することに代えて、表示部19にエラーに関する複数の項目を表示してもよい。このようにすれば、エラーに関する複数の項目をユーザーに提示するためにロール紙3を消費する必要がない。この一方で、表示部19の表示に基づいてユーザーがフィードボタン20を押下して項目を特定すると、エラー情報がロール紙3に印刷されてプリンター1から発行される。従って、表示部19における情報の表示欄が狭い場合でも、ユーザーに詳細なエラー情報を提供できる。
なお、プリンターが、表示部19として、液晶パネルなど文字情報を表示できるものを備える場合には、フィードボタン20の押下によって特定した項目に対応するエラー情報を、表示部19に表示してもよい。また、表示部19にエラー情報を表示した場合には、ロール紙3にエラー情報を印刷することを省略することもできる。このようにすれば、エラー情報をユーザーに提供するためにロール紙3を消費しなくてもよくなる。また、このようにすれば、紙無しエラーなど、印刷が不能となるエラーが発生した場合などに、エラー情報を、表示部19に表示できる。
また、上記の例では、プリンター1はサーマルヘッド2を搭載するが、インクジェットヘッドを搭載するプリンター1に本発明を適用してもよい。この場合には、ヘッド電圧センサー36に代えて、インクジェットのインクノズルに目詰まりが発生しているか否かを検出する不良ノズル検出機構を備えるものとすることができる。また、エラー検出部42は、不良ノズル検出機構からの出力により目詰まりが発生しているインクノズルが所定数以上あることが示される場合に、インクノズルエラーを検出するものとする。ここで、インクノズルエラーが検出された場合には、印刷にドット抜けが発生して、印刷品質が低下する可能性がある。また、インクノズルエラーが検出された場合には、エラー報知部43は、エラー内容として、「インノズルエラー」と印刷し、エラー復帰方法として、「クリーニングをして下さい」などと印刷するものとすることができる。
さらに、プリンター1が、ラベルへの印刷や、単票用紙への印刷を行うものである場合には、稼働ログに印刷枚数を含むことができる。
1…プリンター(印刷装置)、2…印刷ヘッド、3…ロール紙(記録媒体)、6…筐体、7…排紙口、8…ロール紙収納室、9…開閉扉、10…オートカッター、11…搬送経路、12…搬送機構、13…プラテンローラー、14…搬送モーター、15…可動刃、16…カッターモーター、16…表示部、18…電源スイッチ、19…表示部、20…フィードボタン(入力部)、21…第1LED、22…第2LED、23…第3LED、24…制御基板、25…電源アダプター、30…制御部、31…通信部、33…紙センサー、34…扉センサー、35…ヘッド温度センサー、36…ヘッド電圧センサー、37…カッターセンサー、38…電源電圧センサー、39…記憶部、41…印刷制御部、42…エラー検出部、43…エラー報知部、A…印刷位置、B…切断位置。
Claims (10)
- エラーを検出する検出部と、
前記エラーに関する複数の項目、及び、前記項目に対応するエラー情報を記憶する記憶部と、
前記複数の項目のうちのいずれかの項目を特定する入力部と、
前記検出部がエラーを検出した場合に、前記記憶部を参照して、印刷媒体に前記複数の項目を印刷し、前記複数の項目のうち前記入力部により特定された前記項目に対応するエラー情報を前記印刷媒体に印刷する制御部と、を備える印刷装置。 - 請求項1において、
前記入力部は、前記印刷媒体を搬送するためのフィードボタンであって、
前記制御部は、前記フィードボタンの操作に基づいて、前記複数の項目のうちのいずれかの項目を特定する、請求項1に記載の印刷装置。 - 前記制御部は、
予め定められた設定時間内に、前記フィードボタンが操作された回数に基づいて、前記複数の項目のうちのいずれかの項目を特定する、請求項2に記載の印刷装置。 - 前記制御部は、
前記検出部がエラーを検出した後に所定の操作が行われた場合に、前記記憶部を参照して前記印刷媒体に前記複数の項目を印刷する、請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷装置。 - 電源をオンまたはオフする電源スイッチを備え、
前記制御部は、前記検出部がエラーを検出した後に、前記電源スイッチの操作により前記電源がオフされ、前記フィードボタンが操作された状態で前記電源がオンされた場合に、前記記憶部を参照して前記印刷媒体に前記複数の項目を印刷する、請求項2又は3に記載の印刷装置。 - 表示部をさらに備え、
前記制御部は、
前記検出部がエラーを検出した場合に、前記印刷媒体に前記複数の項目を印刷することに代えて、前記表示部に前記複数の項目を表示する、請求項1から5のいずれか一項に記載の印刷装置。 - 前記制御部は、
前記検出部がエラーを検出した場合に、前記特定された項目に対応するエラー情報を前記印刷媒体に印刷することに代えて、前記表示部に前記特定された項目に対応するエラー情報を表示する、請求項6に記載の印刷装置。 - 前記エラー情報は、エラー内容を示す情報、ログ情報、エラー復帰方法を示す情報、および修理に関する連絡先を示す情報のいずれかである請求項1から7のいずれか一項に記載の印刷装置。
- 前記ログ情報は、前記印刷装置の稼働時間、印刷枚数、印刷回数の少なくともいずれかを含む情報である請求項8に記載の印刷装置。
- エラーに関する複数の項目、及び、前記項目に対応するエラー情報を記憶保持しておき、
前記エラーを検出すると、印刷媒体に前記複数の項目を印刷して当該複数の項目のうちのいずれかの項目を特定する情報が入力されるのを待ち、
前記情報が入力されると前記項目を特定し、特定した前記項目に対応するエラー情報を前記印刷媒体に印刷することを特徴とする印刷装置の制御方法。
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