JP2018058103A - 押湯形成体及びその押湯形成体を用いた鋳物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 押湯スリーブを鋳造用の砂で形成しても押湯の保温性が確保されて、かつ押湯スリーブの残滓が押湯に残留して溶湯の品質を悪化させることのない押湯形成体及びその押湯形成体を用いた鋳物の製造方法を提供する。【解決手段】 鋳造用の砂で形成された押湯スリーブを有する、押湯を形成するための押湯形成体であって、前記押湯スリーブが前記押湯のうちネック部と本体部の何れか一方又は両方のキャビティーの外側のほぼ全部又は一部を覆うように設置され、かつ空気層からなる断熱層を形成することなく構成されている押湯形成体とし、その押湯形成体を用いた鋳物の製造方法とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、鋳造に用いる押湯形成体とその押湯形成体を用いた鋳物の製造方法に関する。
鋳造においては、鋳物となる溶湯の凝固収縮によって製品に発生する引け巣等の鋳造欠陥を防止するために、必要に応じて製品部に溶湯を補給する押湯を設けることがある。押湯が溶湯補給の効果を発揮するためには、押湯は製品部よりも凝固が遅く、溶融状態を長く保つこと、即ち優れた保温性を有することが必要である。押湯の凝固を遅延するには、その体積を大きくすればよい。しかし、押湯は、鋳造後の鋳物としては本来不要なものであり、その大型化は製品を得るのに多くの溶湯を必要として注入歩留りを低下させる。注入歩留りの低下は、溶解エネルギー等の製造コストの上昇を招く。
注入歩留りを低下させることなく、即ち小さな押湯でも十分な溶湯補給効果を得ることを目的に、押湯の溶湯を保温するための発熱性又は断熱性の高い材料からなる押湯スリーブを使用することがある。しかし、押湯スリーブは一般的に高価であり、また押湯スリーブを用いても必ずしも十分な保温効果を得られないことがあり、費用対効果の観点からその使用は限定的なものであった。
さらに押湯スリーブは、鋳造後にその残留物や燃焼カスなどの残滓が発生する。押湯スリーブの残滓は、それが押湯に付着した場合、押湯を戻り屑(リターン材)として再溶解した際にノロを増加させて溶湯の品質を悪化させる。また、押湯スリーブの残滓が押湯から剥離した場合、特に鋳型砂として生砂をシステムサンドとして繰り返し循環使用して鋳型を造型している鋳物工場では、押湯スリーブの残滓が鋳型砂に混入して鋳型の品質を悪化させる。溶湯や鋳型の品質の悪化は、製品となる鋳物に対してノロ噛みや異物噛み、鋳型壊れなど鋳造欠陥の増加を招くという問題点がある。
押湯スリーブの効果を向上する提案として、例えば、特許文献1には、押湯のネック部にネックダウンコアを用いて、該ネックダウンコアと砂型(鋳型)との間に空気層を形成し、さらに半球状のネックダウンコアと半球状の発熱及び断熱保温スリーブ(押湯スリーブ)を合わせて球形の押湯型部(押湯)を形成した押湯装置の記載がある。特許文献1の押湯装置によれば、ネックダウンコアと鋳型との間に空気層を形成することで溶湯の冷却速度を遅らせ、押湯型部(押湯)から鋳型部(製品部)への給湯が行われて押湯効果が向上でき、さらに半球状のネックダウンコアと押湯スリーブとにより押湯を球形とすることで注入歩留りが良好になるとしている。
しかしながら、特許文献1には押湯スリーブの残滓による鋳造欠陥の増加といった問題点を解決するための提案については開示も示唆もない。
押湯スリーブの残滓の問題点を解決する提案として、特許文献2には、押湯スリーブを鋳型砂に残留して混入しても問題がない材料として、鋳型砂と同じ砂からなるシェル鋳型、自硬性鋳型などの砂を用いた押湯の構造の開示がある。さらに特許文献2では、押湯のキャビティー部を成型後、押湯のキャビティー部より小さい押湯スリーブを挿入し、押湯のキャビティー部の下部に押湯スリーブの下部の外周を嵌合係止するとともに、その他の押湯のキャビティー部と押湯スリーブの外面の間に空気層などからなる断熱層を形成した押湯の構造の記載がある。
特許文献2の押湯の構造によれば、押湯スリーブ外面と押湯キャビティー部との間に断熱層が存在することで、押湯スリーブと鋳型とが直接接触しないので断熱性が高まり押湯の冷却が遅くなるとしている。そして該押湯の構造によれば、押湯スリーブの保温性が高まり押湯効果が大きくなるので、押湯を小さくすることができ鋳造歩留りが向上するとしている。また押湯スリーブの材質として、鋳型砂と同じ砂を用いることで安価で、かつ残留して鋳型砂に混入しても問題がないとしている。
特開昭60−227946号公報 特開2013−215799号公報
上述したとおり、特許文献2で提案されたように、押湯スリーブの残滓が生砂などの鋳型砂に混入しても問題がないように、押湯スリーブの材料として鋳型砂と同様の鋳造用の砂を骨材として用いて、しかも押湯スリーブに断熱層を形成した押湯の構造とすれば、押湯スリーブの残滓による問題点を解決して、しかも押湯の保温性を向上できて有効と考えられた。
そこで、本発明者らは、特許文献2の押湯の構造の有効性を検証すべく押湯スリーブを鋳型砂に混入してもよい鋳造用の砂を骨材として用いるとともに、押湯スリーブに空気層からなる断熱層を形成した押湯の構造としてその有効性を検討した。なお押湯スリーブは、鋳造で一般に採用される造型法であるシェルモールド法により中子として形成した。
その検討結果によれば、特許文献2の押湯の構造において新たな課題が認識された。押湯スリーブによる断熱効果を向上するには、押湯スリーブは、押湯の溶湯の熱をできるだけ奪わないことが求められるが、このためには押湯スリーブの熱容量(ヒートマス)を極力小さくすることが望ましいと考えられた。そこで押湯スリーブの肉厚を溶湯の熱と圧力に耐えうると考えられる最小限の厚さまで薄くしたところ、押湯スリーブの断熱層である空気層に溶湯が漏洩するという問題を生ずることがあった。空気層に溶湯が漏洩した押湯を観察すると、押湯スリーブの本体部に対応する部位に、押湯と空気層を連通する複数の流路が見られ、押湯の溶湯がこの流路を経由して空気層に漏洩していた。
空気層に溶湯が漏洩した原因は、押湯スリーブの肉厚を薄くしたことで、溶湯の熱と圧力に曝された押湯スリーブが、熱間強度不足又は熱膨張に起因して、その本体部に複数の亀裂を生じて、これらの亀裂を流路として空気層に溶湯が漏洩したものと推定された。
空気層に漏洩した溶湯は、凝固後に厚い外殻を形成して押湯と一体化するとともに、形成した外殻によって押湯スリーブを囲繞していた。外殻で囲繞された押湯スリーブの砂は、残滓として押湯に残留しているので、押湯を戻り屑として再溶解すると溶湯の品質を悪化させ、製品にノロ噛みなどの鋳造欠陥を発生させるとういう問題が懸念された。押湯に残留した砂を除去するには、押湯にショットブラストを施したり、外殻を外力で破壊して残留した砂を排出・分離することも考えられるが、余分な設備や工程を要し製造コストの増加を招くという問題を生ずる。
一方、空気層への溶湯の漏洩を防止するため、押湯スリーブに亀裂を生じないようにその肉厚を厚くすると、押湯スリーブの熱容量が大きくなるため押湯から押湯スリーブへの抜熱が多くなって断熱効果が抑制されて保温性が低下するという問題があった。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、押湯スリーブを鋳造用の砂で形成しても押湯の保温性が確保されて、かつ押湯スリーブの残滓が押湯に残留して溶湯の品質を悪化させることのない押湯形成体及びその押湯形成体を用いた鋳物の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成されている。即ち、本発明の押湯形成体は、鋳造用の砂で形成された押湯スリーブを有する、押湯を形成するための押湯形成体であって、前記押湯スリーブが前記押湯のうちネック部と本体部の何れか一方又は両方のキャビティーの外側のほぼ全部又は一部を覆うように設置され、かつ空気層からなる断熱層を形成することなく構成されていることを特徴とする。
前記押湯形成体は、内側スリーブと外側スリーブとが組み合わされて構成されていることが好ましい。また前記押湯形成体は、押湯スリーブと鋳型とにより構成されていてもよい。
また、本発明の鋳物の製造方法は、前記押湯形成体を用いた鋳物の製造方法である。
本発明によれば、押湯スリーブが鋳造用の砂で形成されているので押湯スリーブの残滓の鋳型砂への混入による問題がなく、さらに押湯の保温性が確保されて、しかも押湯スリーブの残滓が押湯に残留して溶湯の品質を悪化させることのない押湯形成体及びその押湯形成体を用いた鋳物の製造方法を提供することができる。
実施の形態1の押湯形成体を示す概略断面図である。 実施の形態2の押湯形成体を示す概略断面図である。 本発明の押湯形成体を模した、空気層厚さの保温性への影響を調査するための試験鋳型を示す断面図である。 空気層を形成しない押湯構造を模した、保温性を調査するための試験鋳型を示す断面図である。 試験鋳型での空気層の厚さと冷却速度との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施の形態により何ら限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の押湯形成体を示す概略断面図である。図1で、1は押湯形成体、Cは製品部、Mは鋳型を示し、鋳型Mには押湯5を形成するための押湯形成体1、製品部C、図示しない湯口及び湯道を構成するキャビティーが画成されている。押湯形成体1は、鋳造用の砂で形成された押湯スリーブ2及び押湯スリーブ3を有し、ネック部5a及び本体部5bからなる押湯5のキャビティーが形成されている。製品部Cは押湯5のネック部5a、本体部5bに連通し、押湯5は図示しない湯道及び湯口に連通されている。鋳造にあたっては、鋳物となる溶湯を図示しない湯口から注湯して、図示しない湯道及び押湯5を経由して、製品部Cとなるキャビティーに供給・充填し、その後、溶湯を凝固、冷却することで鋳物が得られる。なお、押湯スリーブ2、3は、図示しない幅木により鋳型Mに設置されている。
押湯スリーブ2、3は鋳造用の砂から形成することができ、例えば一般的な造型法であるシェルモールド法によりシェル中子として形成することができるが、これに限らずコールドボックス法、CO法、自硬性鋳型法などにより形成できる。また押湯スリーブ2、3は、骨材となる砂を珪砂とし、シェルモールド法の場合にはこれを熱硬化性樹脂(レジン)で被覆したものを使用することができるが、これに限らず珪砂を各種の造型法で用いられる粘結剤や硬化剤、硬化ガスなどと混合又は接触して使用することができる。また骨材の珪砂に替えて、ムライト、ジルコン、アルミナの少なくとも一つ以上からなる人工砂粒子を用いることもできる。
実施の形態1の押湯形成体1は、鋳造用の砂で形成された押湯スリーブ2、3で構成しているので、鋳造後に押湯スリーブ2、3の残滓が鋳型砂に混入しても、鋳型の品質を悪化させることがない。
次に、実施の形態1の押湯形成体1についてさらに詳述する。実施の形態1の押湯形成体1は、ネック部5a及び本体部5bからなる押湯5のキャビティーと、押湯5のキャビティーを囲むように設置された押湯スリーブ2、3とから構成されている。押湯スリーブ2は、鋳型Mの上型に設置され、押湯5の上型側の部位のうち、ネック部5a及び本体部5bの両方のキャビティーの外側のほぼ全部を覆うように設置されている。一方、押湯スリーブ3は、鋳型Mの下型に設置され、押湯5の下型側の部位のうち、ネック部5a及び本体部5bの両方のキャビティーの外側のほぼ全部を覆うように設置されている。なお、押湯スリーブ2、3は、いずれも、ネック部5a及び/又は本体部5bの一方又は両方のキャビティーの外側のほぼ全部又は一部を覆うように設置されてもよい。
押湯形成体1は、押湯スリーブ2、3が、夫々、内側スリーブ2a、3aと外側スリーブ2b、3bとが組み合わされて、両者の境界(内側スリーブ2aと外側スリーブ2bとの境界42及び内側スリーブ3aと外側スリーブ3bとの境界43)は隙間なく、即ち、空気層からなる断熱層を形成することなく構成されている。このように押湯形成体1を別体の内側スリーブ2a、3aと外側スリーブ2b、3bとを組み合わせて構成すれば、組み合わせたときの押湯スリーブ2、3の強度が向上するので、その肉厚を薄くすることが可能となって、断熱効果の向上が期待できる。なお内側スリーブ2a、3aと外側スリーブ2b、3bとの組み合わせは、耐火性の接着剤で貼り合せることが例示できるが、両者は必ずしも接合して一体化している必要はなく、接着剤を使用せずに中子納め工程で内側スリーブ2a、3aと外側スリーブ2b、3bとを組み合わせてもよい。
上述の構成とすることで、実施の形態1では、空気層からなる断熱層を形成することなく構成された押湯形成体1が得られる。詳細は後述するが、この押湯形成体1は、空気層からなる断熱層を形成していないものの、空気層からなる断熱層を形成した場合と比較して、断熱効果は同等であることを確認している。実施の形態1の押湯形成体1によれば、押湯5の保温性が確保されて、押湯の凝固が遅れて押湯から製品部への溶湯補給効果を大きくすることができる。従って本発明の押湯形成体1を用いない場合に較べて、押湯5を小さくできるので注入歩留りを向上できる。
押湯形成体1による保温性を向上するには、押湯スリーブ2、3の熱容量を極力小さくすることが望ましい。特に、押湯スリーブ2、3のうち、押湯5の溶湯と接触する押湯スリーブ2の内側スリーブ2a及び押湯スリーブ3の内側スリーブ3aの肉厚を溶湯の熱と圧力に耐えうる最小限の厚さまで薄くすることが好ましい。押湯スリーブ2、3の肉厚は、砂の材質、形状、設置部位、押湯の大きさ、溶湯の材質、注湯温度、注湯ヘッドなどによって適宜設定できる。
実施の形態1の押湯形成体1によれば、空気層を形成していないので、万一、押湯スリーブ2、3に亀裂を生じて溶湯が漏洩しても、凝固後に形成される外殻によって押湯スリーブ2、3を囲繞することがない。従って、押湯スリーブ2、3の残滓が押湯5に残留して溶湯の品質を悪化させることがない。
(実施の形態2)
上述した実施の形態1の押湯形成体1は、内側スリーブ2a、3aと外側スリーブ2b、3bとを組み合わせて空気層を設けることなく構成されているが、本発明はこれに限定されず、空気層を形成することなく構成されるのであればいかなる態様であってもよい。例えば、押湯スリーブ2、3と鋳型Mとによって構成されてもよい。
図2は、本発明の実施の形態2の押湯形成体を示す概略断面図である。なお、図2においては、図1を参照して説明した実施の形態1の押湯形成体1等と同様な構成要素については、同一の符号を付しており詳細な説明は省略する。
図2に示すように、実施の形態2の押湯形成体1は、鋳型Mの上型に設置された押湯スリーブ2と、鋳型Mの下型に設置された押湯スリーブ3とから構成されている。押湯スリーブ2、3は、押湯5のネック部5a及び本体部5bの両方のキャビティーの外側のほぼ全部を覆うように設置されている。実施の形態2の押湯形成体1は、実施の形態1で示した外側スリーブ2b、3bを有さず、内側スリーブ2a、3aのみからなる押湯スリーブ2、3が設置されている。なお、押湯スリーブ2、3は、いずれも、ネック部5a及び/又は本体部5bの一方又は両方のキャビティーの外側のほぼ全部又は一部を覆うように設置されてもよい。
押湯形成体1は、押湯スリーブ2、3と鋳型Mとにより、両者の境界(押湯スリーブ2と鋳型Mとの境界42及び押湯スリーブ3と鋳型Mとの境界43)は隙間なく、即ち、空気層からなる断熱層を形成することなく構成されている。このように押湯形成体1を押湯スリーブ2、3と鋳型Mとにより構成すれば、鋳型Mが押湯スリーブ2、3を隙間なく保持するので、押湯スリーブ2、3の肉厚を薄くすることが可能となって、断熱効果の向上が期待できる。
上述の構成とすることで、実施の形態2では、空気層からなる断熱層を形成することなく構成された押湯形成体1が得られる。詳細は後述するが、この押湯形成体1は、空気層からなる断熱層を形成していないものの、空気層からなる断熱層を形成した場合と比較して、断熱効果は同等であることを確認している。実施の形態2の押湯形成体1によれば、押湯5の保温性が確保されて、押湯5を小さくできるので注入歩留りを向上できる。
また、押湯形成体1は、押湯スリーブ2、3を鋳造用の砂で形成しているので押湯スリーブ2、3の残滓の鋳型砂への混入による問題がなく、しかも、押湯形成体1は、空気層を形成していないので、万一、押湯スリーブ2、3に亀裂を生じて溶湯が漏洩しても、押湯スリーブ2、3の残滓が押湯5に残留して溶湯の品質を悪化させることがない。
さらに、実施の形態2の押湯形成体1は、押湯スリーブ2、3が、実施の形態1で示す内側スリーブ2a、3aのみで構成されているので、実施の形態1の押湯形成体1に較べて、押湯スリーブ2、3の材料となる鋳物用の砂等の使用量を削減でき、また内側スリーブ2a、3aと外側スリーブ2b、3bとの組み合わせの作業工数を低減できることから製造コストの抑制が期待できる。
ここで、押湯スリーブに空気層からなる断熱層を形成していない押湯形成体であっても、空気層からなる断熱層を形成した場合と同等の断熱効果が得られるとの知見に至った経緯について説明する。
まず、本発明者らは、押湯スリーブに空気層からなる断熱層を形成した押湯の構造を前提として、万一、押湯スリーブに亀裂を生じて押湯から空気層に溶湯が漏洩、凝固して外殻を形成しても、この外殻で囲繞された押湯スリーブの砂が残滓として押湯に残留しない方策について検討した。押湯スリーブの砂が囲繞されるのは、空気層の厚さと同一の厚さを有する外殻に囲繞されることに起因するので、この外殻の厚さ、即ち空気層の厚さを小さくすれば、仮に外殻を形成しても鋳造後の後処理工程において外殻が破れて砂の残留を抑制できるのではないかと考えた。そこで、空気層の厚さを調整可能な試験鋳型を用いて、押湯の断熱効果を得るために必要な最小の空気層の厚さを検討することとした。
図3は、本発明の押湯形成体を模した、空気層厚さの保温性への影響を調査するための試験鋳型を示す断面図である。図3で試験鋳型100は、空気層104を画成するために円筒状の凹部を形成した鋳型Mと、円筒状の押湯105を模したキャビティーを中央部に画成した円筒状の押湯スリーブ102と、を有した押湯形成体101を模して構成されている。押湯形成体101は、鋳型Mと押湯スリーブ102とを一体に組み合わせることで鋳型Mと押湯スリーブ102の間に空気層104からなる断熱層を形成している。
そして、押湯スリーブ102の形状、寸法は不変として、鋳型Mの凹部の内径D及び深さHを変更するとともに、鋳型Mと押湯スリーブ102を高精度に組み合わせることで、空気層104の厚さT104を所望の厚さに高精度に調整可能としている。また、押湯スリーブ102の保温性を評価するための指標として、押湯105のキャビティーに注湯された溶湯の冷却速度を測定するための熱電対Sと、熱電対Sに接続された図示しない記録計とを取設している。鋳型M及び押湯スリーブ102は、いずれもシェルモールド法により形成した。
このように構成した押湯形成体101において、押湯105のキャビティーの内径dを40mm、高さhを55mm、肉厚tを10mmとして、鋳型Mの内径D及び深さHを変更することで、空気層104の厚さT104を、0mm、0.5mm、1mm、2mm及び5mmと種々変更した試験鋳型100について、同一寸法のものを夫々2個作製した。なお空気層の厚さT104は、径方向及び深さ方向で同一の寸法とした。また、熱電対Sの取設位置は、押湯105のキャビティーの径方向略中央の底部であって、押湯スリーブ102の内壁から5mm離間した部位として、全ての試験鋳型100で同一とした。
次に、図3に示す試験鋳型100を用いて空気層104の厚さT104による保温性への影響を調査した。まず、Cr20%、Ni10%を主成分とする耐熱鋳鋼を溶製した。溶製後、柄杓に出湯し注湯温度を1590±20℃に調整した溶湯を、押湯スリーブ102に画成された押湯105のキャビティーに注湯するとともに、熱電対Sにより凝固、冷却する溶湯の温度の経時変化を測定して記録計に記録した。なお鋳造条件を揃えるため複数の試験鋳型100にほぼ同時期に溶湯を注湯した。
評価した冷却速度は、溶湯の凝固温度範囲のうち液相線温度から流動限界固相率に到達する温度までの温度領域での平均冷却速度と定義した。具体的には、試験に供した耐熱鋳鋼においては、液相線温度1360℃、流動限界固相率50%で、その時の温度は1320℃であることから、1360℃から1320℃までの温度領域での平均冷却速度を測定結果から算出して求めた。液相線温度から流動限界固相率に到達する温度までの温度領域での平均冷却速度を評価の対象としたのは、押湯による溶湯補給効果は、液相から流動限界固相率に到達するまではその効果を期待できるが、それ以降は効果が得難いと考えられるので、流動限界固相率に到達する温度までの冷却速度を評価することが押湯形成体の保温性の評価として妥当と判断した。なお、冷却速度の評価は、上記に限定されるものではなく、流動限界固相率とその時の温度は鋳物の材質によって適宜設定すればよく、また評価する温度領域は凝固温度範囲の全温度領域であってもよく、液相線温度以上の温度領域や固相線温度以下の温度領域を含めてもよい。
図5に、試験鋳型での空気層の厚さと冷却速度との関係を示す。図5は横軸に空気層の厚さ(mm)を、縦軸に溶湯の冷却速度(℃/sec)を示す。縦軸の冷却速度が小さいほど凝固を遅延させる効果、即ち断熱効果が大きく保温性に優れるといえる。プロットのうち、2本の横棒が同一条件で得られた2つの冷却速度の実測値で、2本の横棒間の中央にプロットした丸の点が実測値から求めた平均の冷却速度である。ここで、丸の点のうち黒丸のプロットが、上述した試験鋳型100により得られた冷却速度である。
図5から、空気層の厚さが1mm以下では冷却速度に相違がないこと、また空気層の厚さが1mm以上になると冷却速度は漸減するものの空気層の厚さが2mmと5mmとで冷却速度に大きな相違がないことが分かる。ここで注目すべきことは、空気層の厚さ1mm以下の冷却速度のうち、空気層の厚さ0mmの冷却速度と、空気層の厚さ0.5mm及び1mmの冷却速度とが同等である点である。このことは、押湯スリーブ102と鋳型Mとを空気層を形成せずに組み合わせるだけで、空気層を形成した場合と同様に冷却速度を小さくできて断熱効果が得られることを意味する。このことは、従来から提唱されてきた、断熱層として空気層を設けることが望ましいという技術常識とは異なる。
次に、本発明者らは、上述の従来の技術常識とは異なる知見について、その妥当性を評価する必要があると判断した。そこで、押湯スリーブと鋳型と組み合わせることなく一体として空気層を形成しない試験鋳型を用いて冷却速度を測定すれば、上述の知見の妥当性を検証できると考えた。
図4は、空気層を形成しない押湯構造を模した、保温性を調査するための試験鋳型を示す断面図である。図4で試験鋳型200は、円筒状の押湯205を模したキャビティーを中央部に画成した円筒状の鋳型Mにより構成されている。鋳型Mは、押湯スリーブと組み合わせることなく一体に構成して、空気層からなる断熱層を形成していない。図4の試験鋳型200は、押湯スリーブを用いない従来の押湯の構造を模した試験鋳型とも言える。
試験鋳型200は、図示しない外形寸法、押湯205のキャビティーの内径d及び高さh並びに熱電対Sの取設位置を上記した試験鋳型100と同一寸法として2個作製した。鋳型Mは、試験鋳型100の鋳型M及び押湯スリーブ102と同様のシェルモールド法により形成した。次に、試験鋳型100の場合と同様の方法により冷却速度を測定した。即ち、試験鋳型100の場合と同様の鋼種の溶湯を溶製して、同様の鋳造条件で、押湯205のキャビティーに注湯して、熱電対Sにより溶湯の温度の経時変化を測定して記録計に記録するとともに、1360℃から1320℃までの温度領域での平均冷却速度を測定結果から算出して求めた。
図5に示す白抜きの丸プロットが、試験鋳型200により得られた実測値から求めた平均の冷却速度であり、その両端の横棒が同一条件で得られた2つの冷却速度の実測値である。図5から分かるように、押湯スリーブと鋳型とを組み合わせることなく一体に構成して空気層を形成しない試験鋳型200の場合には、その冷却速度が大きく断熱効果が小さいことが分かる。
以上の試験鋳型100、200による空気層による保温性への影響の調査結果から、空気層を形成しない構成とする場合においては、押湯スリーブと鋳型と組み合わせることなく一体とした場合の断熱効果は小さく、押湯スリーブと鋳型とを組み合わせた場合の断熱効果は大きいことが分かった。そして、後者の場合には、断熱層である空気層の厚さを0mmとして空気層を形成しない場合であっても断熱効果が得られるという知見が得られ、その妥当性が確認された。空気層からなる断熱層を形成することなく押湯スリーブと鋳型とを組み合わせた構成とすることで断熱効果が得られるのは、押湯スリーブと鋳型との境界において、微視的には両者の間に熱伝達上、不連続な障壁があり、この熱的な障壁が両者の熱伝達を阻害する熱抵抗の機能を有して、断熱層として作用しているものと推察される。
次に、本発明の押湯形成体を用いた鋳物の製造方法は、前述の押湯スリーブ2、3を鋳型Mに設置して押湯形成体1を構成し、次いで図示しない湯口、湯道を経由して鋳物となる溶湯を押湯5及び製品部Cとなるキャビティーに注湯、充填し、その後、溶湯が凝固、冷却した後に離型し、押湯スリーブ2、3を押湯5から分離することで鋳物を得ることができる。分離された押湯スリーブ2、3の残滓である砂は鋳型砂に混入するが、鋳型の品質を悪化させることなく、鋳型砂として再使用される。
押湯スリーブ2、3は、鋳型Mの造型後に、中子納め工程で、押湯スリーブ2、3に設けた図示しない幅木によって鋳型Mに設置するのが一般的であるが、これに限らず、鋳型Mの造型前に押湯5のキャビティーを画成する模型に載置し、造型工程で鋳型Mにより保持することで設置してもよい。
本発明によれば、押湯の保温性が確保されて、押湯を小さくできるので注入歩留りを向上できる。さらに押湯のネック部についてみれば、ネック部の保温性が向上するので、ネック部の断面積を小さくできる。ネック部の断面積の縮小により後処理工程での製品からの押湯切断の作業性改善と製造コストの低減が期待できる。また押湯スリーブを鋳造用の砂で形成しているので押湯スリーブの残滓の鋳型砂への混入による問題がなく、しかも、押湯スリーブで形成される空気層を有していないので、万一、溶湯が漏洩しても外殻を形成することがなく、押湯スリーブの砂が残滓として押湯に残留して溶湯の品質を悪化させることがない。
1、101:押湯形成体
2、3、102:押湯スリーブ
2a、3a:内側スリーブ
2b、3b:外側スリーブ
42、43:境界
104:空気層
5、105、205:押湯
5a:ネック部
5b:本体部
100、200:試験鋳型
M:鋳型
C:製品部
T104:空気層の厚さ
S:熱電対

Claims (4)

  1. 鋳造用の砂で形成された押湯スリーブを有する、押湯を形成するための押湯形成体であって、前記押湯スリーブが前記押湯のうちネック部と本体部の何れか一方又は両方のキャビティーの外側のほぼ全部又は一部を覆うように設置され、かつ空気層からなる断熱層を形成することなく構成されていることを特徴とする押湯形成体。
  2. 前記押湯形成体は、内側スリーブと外側スリーブとが組み合わされて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の押湯形成体。
  3. 前記押湯形成体は、押湯スリーブと鋳型とにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の押湯形成体。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の押湯形成体を用いた鋳物の製造方法。
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