JP2018056737A - 半導体スイッチング素子の駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲート端子を有する半導体スイッチング素子に対して、ターンオフ時間をさらに短くしたゲート駆動回路を提供する。
【解決手段】ゲート駆動回路は、半導体スイッチング素子を駆動する。ゲート端子に閾値電圧以上のオン電圧を印加するオン電圧印加部と、オン電圧印加部が印加するオン電圧を変化させるオン電圧可変部と、ゲート端子に、閾値電圧よりも低く、且つ、前記ゲート端子と第1端子との間の寄生容量から電荷を引き抜くオフ電圧を印加するオフ電圧印加部とを備える。オン電圧可変部は、半導体スイッチング素子のオン期間の開始時においてオン電圧を閾値電圧以上の第1オン電圧とし、オン期間の終了時においてオン電圧を第1オン電圧よりも低く、且つ、閾値電圧以上の第2オン電圧とするよう、オン電圧を変化させる。
【選択図】図2
【解決手段】ゲート駆動回路は、半導体スイッチング素子を駆動する。ゲート端子に閾値電圧以上のオン電圧を印加するオン電圧印加部と、オン電圧印加部が印加するオン電圧を変化させるオン電圧可変部と、ゲート端子に、閾値電圧よりも低く、且つ、前記ゲート端子と第1端子との間の寄生容量から電荷を引き抜くオフ電圧を印加するオフ電圧印加部とを備える。オン電圧可変部は、半導体スイッチング素子のオン期間の開始時においてオン電圧を閾値電圧以上の第1オン電圧とし、オン期間の終了時においてオン電圧を第1オン電圧よりも低く、且つ、閾値電圧以上の第2オン電圧とするよう、オン電圧を変化させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、ゲート端子を有する半導体スイッチング素子に対して、ゲート端子に電圧を印加することで駆動する半導体スイッチング素子の駆動回路に関する。
従来、レーザーダイオード等の半導体発光素子をパルス発光させる際に、MOSFET(Metal Oxicide Semiconductor Field Effect Transistor)等のゲート端子を有する半導体スイッチング素子が用いられている。また、このような半導体スイッチング素子のスイッチングを高速化するために、半導体スイッチング素子に対して、オン状態からオフ状態への遷移(以下、「ターンオフ」と言う)にかかる時間を短くすることが求められている。
これに対して、例えば、半導体スイッチング素子をターンオフさせる際に、ゲート端子に負の電圧を印加することで、ターンオフ時間を短くできるゲート駆動回路が提供されている(特許文献1、2参照)。
しかしながら、近年、半導体スイッチング素子のスイッチングに対してさらなる高速化が求められているため、ターンオン時間及びターンオフ時間をさらに短くしたいという要請があった。
そこで、本発明は、上記要請に鑑み、ゲート端子を有する半導体スイッチング素子に対して、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くしたゲート駆動回路を提供することを課題とする。
本発明のゲート駆動回路は、第1端子、該第1端子よりも高電位側に接続される第2端子、及び、閾値電圧以上の電圧が印加されることで、前記第1端子と前記第2端子との間が導通するゲート端子を有する半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路であって、前記ゲート端子に前記閾値電圧以上のオン電圧を印加するオン電圧印加部と、前記オン電圧印加部が印加するオン電圧を変化させるオン電圧可変部と、前記ゲート端子に、前記閾値電圧よりも低く、且つ、前記ゲート端子と第1端子との間の寄生容量から電荷を引き抜くオフ電圧を印加するオフ電圧印加部とを備え、前記オン電圧可変部は、前記半導体スイッチング素子のオン期間の開始時において前記オン電圧を前記閾値電圧以上の第1オン電圧とし、前記オン期間の終了時において前記オン電圧を前記第1オン電圧よりも低く、且つ、前記閾値電圧以上の第2オン電圧とするよう、前記オン電圧を変化させる、ことを特徴とする。
かかる構成によれば、半導体スイッチング素子のオン期間の終了時に、第1オン電圧よりも低い第2オン電圧がゲート端子に印加されているため、スイッチング素子のゲート端子と第1端子との間の寄生容量(以下、「ゲート寄生容量」と言う)に蓄積されている電荷の量は、オン期間において第1オン電圧が印加され続ける場合と比べて少ない。これにより、ターンオフの際にゲート寄生容量から素早く電荷を引き抜くことができるため、ターンオフ時間を短くすることができる。
しかも、半導体スイッチング素子をオフ状態からオン状態へ遷移(以下、「ターンオン」と言う)させる際に、第2オン電圧よりも高い第1オン電圧がゲート端子に印加されることで、ターンオン時間を短くできる。
また、前記第1端子を基準とした前記第1オン電圧と前記第2オン電圧との比は二倍以上である、ことが好ましい。
かかる構成によれば、半導体スイッチング素子をターンオンさせる際に、第2オン電圧と比べて二倍以上の第1オン電圧がゲート端子に印加されるため、ゲート端子の電圧が閾値電圧を越えるまでの時間が短くなる。これにより、半導体スイッチング素子をターンオンさせる際のターンオン時間をさらに短くできる。
また、前記オン電圧可変部は、前記オン電圧印加部の出力端子と前記ゲート端子との間に接続されたコンデンサ、及び、前記コンデンサと前記ゲート端子との接続点に一端が接続された直列回路を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オン電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オン電圧から低下させる第1微分回路と、前記直列回路の他端と接続され、前記ゲート端子に前記第2オン電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加する電圧電源と、を備え、前記直列回路は、ダイオードと該ダイオードと直列接続された第1抵抗とを含む、ことが好ましい。
かかる構成によれば、簡易な回路構成により、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くすることができる。
また、前記オン電圧可変部は、前記オン電圧印加部の出力端子と前記ゲート端子との間に接続されたコンデンサ、及び、前記コンデンサと前記ゲート端子との接続点に一端が接続された直列回路を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オン電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オン電圧から低下させる第1微分回路と、アノードが前記直列回路の他端に接続され、カソードが前記半導体スイッチング素子の第1端子に接続されると共に、前記ゲート端子に前記第2オン電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加するツェナーダイオードと、を備え、前記直列回路は、ダイオードと該ダイオードと直列接続された第1抵抗とを含む、ことが好ましい。
かかる構成によれば、簡易な回路構成により、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くすることができる。
また、前記オフ電圧印加部は、前記半導体スイッチング素子のオフ期間の開始時において前記閾値電圧よりも低い第1オフ電圧とし、前記オフ期間の終了時において前記オフ電圧を前記第1オフ電圧よりも高く、且つ、前記閾値電圧よりも低い第2オフ電圧とするよう、前記オフ電圧を変化させる、ことが好ましい。
かかる構成によれば、半導体スイッチング素子をターンオンさせる直前において、ゲート端子に印加されている第2オフ電圧が第1オフ電圧よりも高い。そのため、半導体スイッチング素子をターンオンさせる際に、ゲート端子の電圧が閾値電圧を越えるまでの時間が短くなることにより、ターンオン時間をさらに短くできる。
また、前記オフ電圧印加部は、前記半導体スイッチング素子のオフ期間の開始時において前記閾値電圧よりも低い前記オフ電圧を第1オフ電圧とし、前記オフ期間の終了時において前記オフ電圧を前記第1オフ電圧よりも高く、且つ、前記閾値電圧よりも低い第2オフ電圧とするよう、前記オフ電圧を変化させ、前記コンデンサ、及び、前記ゲート端子と第1端子との間に接続された第2抵抗を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オフ電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オフ電圧から上昇させ、その後、前記ゲート端子に前記第2オフ電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加する第2微分回路を備える、ことが好ましい。
かかる構成によれば、簡易な回路構成により、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くすることができる。
本発明のゲート駆動回路は、第1端子、該第1端子よりも低電位側に接続される第2端子、及び、閾値電圧以下の電圧が印加されることで、前記第1端子と前記第2端子との間が導通するゲート端子を有する半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路であって、前記ゲート端子に前記閾値電圧以下のオン電圧を印加するオン電圧印加部と、前記オン電圧印加部が印加するオン電圧を変化させるオン電圧可変部と、前記ゲート端子に、前記閾値電圧よりも高く、且つ、前記ゲート端子と第1端子との間の寄生容量から電荷を引き抜くオフ電圧を印加するオフ電圧印加部とを備え、前記オン電圧可変部は、前記半導体スイッチング素子のオン期間の開始時において前記オン電圧を前記閾値電圧以下の第1オン電圧とし、前記オン期間の終了時において前記オン電圧を前記第1オン電圧よりも高く、且つ、前記閾値電圧以下の第2オン電圧とするよう、前記オン電圧を変化させる、ことを特徴とする。
かかる構成によれば、半導体スイッチング素子のオン期間の終了時に、第1オン電圧よりも高い第2オン電圧がゲート端子に印加されているため、スイッチング素子のゲート寄生容量に蓄積されている電荷の量は、オン期間において第1オン電圧が印加され続ける場合と比べて少ない。これにより、ターンオフの際にゲート寄生容量から素早く電荷を引き抜くことができるため、ターンオフ時間を短くすることができる。
しかも、半導体スイッチング素子をターンオンさせる際に、第2オン電圧よりも高い第1オン電圧がゲート端子に印加されることで、ターンオン時間を短くできる。
また、前記第1端子を基準とした前記第1オン電圧と前記第2オン電圧との比は二倍以上である、ことが好ましい。
かかる構成によれば、半導体スイッチング素子をターンオンさせる際に、第2オン電圧と比べて二倍以上の第1オン電圧がゲート端子に印加されるため、ゲート端子の電圧が閾値電圧を越えるまでの時間が短くなる。これにより、半導体スイッチング素子をターンオンさせる際のターンオン時間をさらに短くできる。
また、前記オン電圧可変部は、前記オン電圧印加部の出力端子と前記ゲート端子との間に接続されたコンデンサ、及び、前記コンデンサと前記ゲート端子との接続点に一端が接続された直列回路を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オン電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オン電圧から上昇させる第1微分回路と、前記直列回路の他端と接続され、前記ゲート端子に前記第2オン電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加する電圧電源と、を備え、前記直列回路は、ダイオードと該ダイオードと直列接続された第1抵抗とを含む、ことが好ましい。
かかる構成によれば、簡易な回路構成により、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くすることができる。
また、前記オン電圧可変部は、前記オン電圧印加部の出力端子と前記ゲート端子との間に接続されたコンデンサ、及び、前記コンデンサと前記ゲート端子との接続点に一端が接続された直列回路を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オン電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オン電圧から上昇させる第1微分回路と、アノードが前記直列回路の他端に接続され、カソードが前記半導体スイッチング素子の第1端子に接続されると共に、前記ゲート端子に前記第2オン電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加するツェナーダイオードと、を備え、前記直列回路は、ダイオードと該ダイオードと直列接続された第1抵抗とを含む、ことが好ましい。
かかる構成によれば、簡易な回路構成により、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くすることができる。
また、前記オフ電圧印加部は、前記半導体スイッチング素子のオフ期間の開始時において前記閾値電圧よりも高い第1オフ電圧とし、前記オフ期間の終了時において前記オフ電圧を前記第1オフ電圧よりも低く、且つ、前記閾値電圧よりも高い第2オフ電圧とするよう、前記オフ電圧を変化させる、ことが好ましい。
かかる構成によれば、半導体スイッチング素子をターンオンさせる直前において、ゲート端子に印加されている第2オフ電圧が第1オフ電圧よりも低い。そのため、半導体スイッチング素子をターンオンさせる際に、ゲート端子の電圧が閾値電圧を越えるまでの時間が短くなることにより、ターンオン時間をさらに短くできる。
また、前記オフ電圧印加部は、前記半導体スイッチング素子のオフ期間の開始時において前記オフ電圧を前記閾値電圧よりも高い第1オフ電圧とし、前記オフ期間の終了時において前記オフ電圧を前記第1オフ電圧よりも低く、且つ、前記閾値電圧よりも高い第2オフ電圧とするよう、前記オフ電圧を変化させ、前記コンデンサ、及び、前記ゲート端子と第1端子との間に接続された第2抵抗を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オフ電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オフ電圧から上昇させ、その後、前記ゲート端子に前記第2オフ電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加する第2微分回路を備える、ことが好ましい。なお、ここでいう「印加する電圧を前記第1オフ電圧から上昇させる」とは、例えば、印加する電圧を、GND電圧を基準として第1オフ電圧から上昇させることを言う。
かかる構成によれば、簡易な回路構成により、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くすることができる。
本発明の発光装置は、発光素子と、前記発光素子への電流の供給と停止とを切り替える半導体スイッチング素子と、前記半導体スイッチング素子を駆動する前記ゲート駆動回路と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、簡易な回路構成により、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くすることができる。
かかる構成によれば、半導体スイッチング素子のオン期間の終了時に、第1オン電圧よりも低い第2オン電圧がゲート端子に印加されているため、スイッチング素子のゲート寄生容量に蓄積されている電荷の量は、オン期間において第1オン電圧が印加され続ける場合と比べて少ない。これにより、ターンオフの際にゲート寄生容量から素早く電荷を引き抜くことでターンオフ時間を短くすることができるため、発光素子に流れる電流の供給と停止とを素早く切り替えることができる。
本発明によれば、ゲート端子を有する半導体スイッチング素子に対して、ターンオフ時間を短くしたゲート駆動回路を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るゲート駆動回路を備える発光装置について図面を参酌しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態にかかる発光装置の回路構成について、図1を用いて説明する。
まず、第1実施形態にかかる発光装置の回路構成について、図1を用いて説明する。
発光装置1は、ゲート駆動回路2、発光素子LD、及び、半導体スイッチング素子Q1等を備える。本実施形態の発光装置1は、被写体にレーザー光を拡散照射し、その反射光を二次元の画像センサで測定し、光の飛行時間により被写体までの距離を計算して、三次元の距離分布画像を作成するTOF(Time Of Flight)方式の距離画像カメラにおける光源として用いられる。
発光素子LDは、電流が供給されることにより発光する発光素子である。本実施形態の発光素子LDは、レーザーダイオードであり、例えば、2端子を有するレーザーダイオードである。本実施形態の発光装置1では、半導体スイッチング素子Q1の導通と非導通との切り替えがナノ秒単位という高速で繰り返されることで、発光素子LDの発光と非発光との切り替えが高速で繰り返される。
半導体スイッチング素子Q1は、第1端子t1、第1端子t1よりも高電位側に接続される第2端子t2、及び、閾値電圧以上の電圧が印加されることで、第1端子t1と第2端子t2との間が導通するゲート端子tGを有する。本実施形態の半導体スイッチング素子Q1は、MOSFETであり、ソース端子(第1端子t1)、ドレイン端子(第2端子t2)、及び、ゲート端子tGを有する。具体的には、半導体スイッチング素子Q1は、Nチャネル型MOSFETである。なお、ここでいう閾値電圧とは、ゲート端子tGと第1端子(ソース端子t1)との間の電位差である。本実施形態の閾値電圧は、+3Vである。
ゲート駆動回路2は、オン電圧印加部3と、オン電圧可変部4と、オフ電圧印加部5とを備える。
本実施形態のオン電圧印加部3は、ドライバICである。オン電圧印加部3は、パルス信号を生成するFPGA(Field Programmable Gate Away、図示なし)、第1電圧電源V1、GNDにそれぞれ接続されている。本実施形態のFPGAは、外部から入力された撮影モード情報に応じて、所定のパルス幅のパルス信号をオン電圧印加部3に出力する。第1電圧電源V1は、ゲート端子tGに閾値電圧以上の高い第1オン電圧を印加できるよう、所定の電圧を印加する定電圧電源である。本実施形態の第1電圧電源V1は、第1定電圧V1(例えば、+17V)を印加する。
オン電圧可変部4は、オン電圧印加部3の出力端子とゲート端子tGとの間に接続されたコンデンサC1、コンデンサC1とゲート端子tGとの接続点に一端が接続された直列回路6を含む第1微分回路7と、第1抵抗R1の他端と接続される第2電圧電源V2とを備える。本実施形態では、直列回路6は、アノードが接続されたダイオードD1、及び、一端がダイオードD1のカソードと直列接続された第1抵抗R1を含む。第2電圧電源V2は、ゲート端子tGに、第1オン電圧のよりも低く、且つ、半導体スイッチング素子Q1の閾値電圧以上の第2オン電圧が印加されるよう、所定の電圧を印加する定電圧電源である。第2電圧電源V2は、ゲート端子tGに、第1オン電圧よりも低く、且つ、半導体スイッチング素子Q1の閾値電圧以上の第2オン電圧が印加されるよう、所定の電圧を印加する定電圧電源である。本実施形態の第2電圧電源V2は、第2定電圧V2(例えば、+5V)を印加する。
オフ電圧印加部5は、コンデンサC1、及び、ゲート端子tGと第1端子t1(ソース端子)との間に接続された第2抵抗R2を含む第2微分回路である。
半導体スイッチング素子Q1の第1端子t1(ソース端子)と第2端子t2(ドレイン端子)との間には、半導体スイッチング素子Q1における第1端子t1(ソース端子)と第2端子t2(ドレイン端子)との寄生容量の影響を低減するために、第3抵抗R3が接続されている。また、第2電圧電源V2と発光素子LDとの間には、発光素子LDに供給される電流の大きさを調整するために、第4抵抗R4が接続されている。
なお、第1微分回路6及び第2微分回路(オフ電圧印加部5)の回路構成は、上述の構成に限定されず、他の構成であってもよい。
次に、発光装置1の動作について、図2のタイムチャートを用いて説明する。同図の上側のチャートはオン電圧印加部3の出力信号を示し、同図の下側のチャートは半導体スイッチング素子Q1のゲート端子tGに印加される電圧を示す。
オン電圧印加部3は、FPGAにより出力されたパルス信号に基づき、パルス信号がHIGHのときに第1オン電圧VON1でHIGH信号をオン電圧可変部4に出力し、パルス信号がLOWのときに0VでLOW信号をオン電圧可変部4に出力する。オン電圧印加部3がHIGH信号を出力する期間は、半導体スイッチング素子Q1のオン期間TONに相当し、オン電圧印加部3がLOW信号を出力する期間は、半導体スイッチング素子Q1のオフ期間TOFFに相当する。
半導体スイッチング素子Q1のターンオンの際、オン期間TONの開始時において、コンデンサC1に、第1定電圧V1(例えば、+17V)相当のHIGH信号が出力されることにより、ゲート端子tGに印加されるオン電圧が、第1微分回路6により第1オン電圧VON1(例えば、+17V)まで急激に上昇する。これに伴い、コンデンサC1には、電荷が蓄積される。また、半導体スイッチング素子Q1のゲート端子tGと第1端子t1(ソース端子)との間の寄生容量(以下、「ゲート寄生容量」と言う)には、電荷が蓄積される。
ゲート端子tGに印加される電圧が、閾値電圧(例えば、+3V)以上となった時点で、半導体スイッチング素子Q1の第1端子t1及び第2端子t2は導通状態となり、第2端子t2から第1端子t1電流が流れる。即ち、本実施形態では、ソース端子t1及びドレイン端子t2が導通状態となり、ドレイン電流が流れる。これにより、第2電圧電源V2から第4抵抗R4を介して発光素子LDに電流が供給され、発光素子LDが発光する。
ゲート端子tGに印加されるオン電圧は、第1オン電圧VON1(例えば、+17V)まで急激に上昇した後、第1微分回路6の時定数で低下し、第2定電圧V2(例えば、+5V)とダイオードD1の両端間に生じる電圧VD1(例えば、+0.6V)との合計値である第2オン電圧VON2(例えば、+5.6V)で維持される。オン期間TONにおいて、第1オン電圧VON1が印加された後、ゲート端子tGに印加される電圧の波形(図2の下側のチャートにおけるα領域の波形)は、下に凸な形状であって傾きが徐々に減少する形状である。
ゲート端子tGに第2オン電圧VON2(例えば、+5.6V)が印加された状態においても、ゲート端子tGに印加される電圧が閾値電圧(例えば、+3V)以上であるため、半導体スイッチング素子Q1の導通状態は維持され、発光素子LDは発光し続ける。この状態においても、コンデンサC1には電荷が蓄積されている。具体的には、コンデンサC1には、第1オン電圧VON1(例えば、+17V)と第2オン電圧VON2(例えば、+5.6V)との電圧差(例えば、+11.4V)が充電されている。
一方、半導体スイッチング素子Q1のターンオフの際、オフ期間TOFFの開始時において、コンデンサC1にLOW信号が出力されることにより、コンデンサC1に充電されていた電圧差(例えば、+11.4V)が放電され、ゲート端子tGに逆バイアスが印加される。この逆バイアスにより、ゲート端子tGと第1端子t1(ソース端子)との間の寄生容量から電荷が引き抜かれて、ゲート端子tGに印加される電圧が、第1オフ電圧VOFF1(例えば、−11.4V)まで急激に低下する。ゲート端子tGに印加される電圧が、閾値電圧(例えば、+3V)未満となった時点で、半導体スイッチング素子Q1は非導通状態となり、発光素子LDへの電流が停止され、発光素子LDは非発光となる。
ゲート端子tGに印加される電圧は、第1オフ電圧VOFF1(例えば、−11.4V)まで急激に低下した後、オフ電圧印加部5(第2微分回路)の時定数で上昇し、第2オフ電圧VOFF2(例えば、0V)で維持される。オフ期間TOFFにおいて、第1オフ電圧VOFF1が印加された後、ゲート端子tGに印加される電圧の波形(図2の下側のチャートにおけるβ領域の波形)は、上に凸な形状であって傾きが徐々に減少する形状である。ゲート端子tGに第2オフ電圧VOFF2(例えば、0V)が印加された状態においても、ゲート端子tGに印加される電圧が閾値電圧(例えば、+3V)よりも低いため、半導体スイッチング素子Q1の非導通状態は維持され、発光素子LDは非発光のままとなる。
これら一連の動作を繰り返すことにより、発光素子LDの発光及び非発光の切り替えを繰り返し実行することができる。
発光装置1の動作は以上の通りである。以下、この構成による効果について説明する。
ゲート駆動回路2では、半導体スイッチング素子Q1のオン期間TONの終了時に、第1オン電圧VON1(例えば、+17V)よりも低い第2オン電圧VON2(例えば、+5.6V)がゲート端子tGに印加されている。そのため、半導体スイッチング素子Q1のゲート寄生容量に蓄積されている電荷の量は、オン期間TONにおいて第1オン電圧VON1(例えば、+17V)が印加され続ける場合と比べて少ない。これにより、ターンオフの際にゲート寄生容量から素早く電荷を引き抜くことができるため、ターンオフ時間を短くすることができる。
ゲート駆動回路2により、半導体スイッチング素子Q1をターンオンさせる際に、第1端子t1(ソース端子)を基準とした第2オン電圧VON2(例えば、+5.6V)と比べて二倍以上の第1オン電圧VON1(例えば、+17V)がゲート端子tGに印加されるため、ゲート端子tGの電圧が閾値電圧を越えるまでの時間が短くなる。これにより、半導体スイッチング素子Q1をターンオンさせる際のターンオン時間をさらに短くできる。
ゲート駆動回路2では半導体スイッチング素子Q1をターンオンさせる直前において、ゲート端子tGに、第1オフ電圧VOFF1(例えば、−11.4V)よりも高い第2オフ電圧VOFF2(例えば、0V)が、印加されている。そのため、半導体スイッチング素子Q1をターンオンさせる際に、第1オフ電圧VOFF1を印加し続ける場合よりも、ターンオンさせる直前の電圧と閾値電圧との差が小さいため、ターンオン時間をさらに短くできる。
発光装置1では、第2電圧電源V2が、発光素子LDへの電流の供給、及び、ゲート端子tGへの第2オン電圧VON2の印加の両方を行う。そのため、発光素子LDへの電流の供給、及び、ゲート端子tGへの第2オン電圧VON2の印加を別々の電源により行う場合と比べて、発光装置1の小型化が期待できる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態にかかる発光装置の回路構成について、図3を用いて説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態と比べて、ゲート駆動回路2におけるオン電圧可変部4のみが異なり、これ以外の構成については同一である。第2実施形態における第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
以下、第2実施形態にかかる発光装置の回路構成について、図3を用いて説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態と比べて、ゲート駆動回路2におけるオン電圧可変部4のみが異なり、これ以外の構成については同一である。第2実施形態における第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
発光装置11は、ゲート駆動回路12、発光素子LD、半導体スイッチング素子Q1等を備える。ゲート駆動回路12は、オン電圧印加部3と、オン電圧可変部14と、オフ電圧印加部5とを備える。
オン電圧可変部14は、第1微分回路6と、アノードが第1抵抗R1の他端(第1抵抗R1の両端のうちダイオードD1と接続されていない端部)に接続され、カソードが半導体スイッチング素子Q1の第1端子(ソース端子)に接続されるツェナーダイオードZDとを備える。ツェナーダイオードZDのツェナー電圧値は、閾値電圧(例えば、+3V)よりも高く、例えば、+5Vである。オン電圧可変部14では、ツェナー電圧値が、第1実施形態のオン電圧可変部4での第2定電圧V2に相当する。
発光装置11では、半導体スイッチング素子Q1のターンオンの際に、ゲート端子に印加される電圧が、第1微分回路6により第1オン電圧VON1(例えば、+17V)まで急激に上昇した後、第1微分回路6の時定数で低下し、第2定電圧V2(例えば、+5V)とダイオードD1の両端間に生じる電圧VD1(例えば、+0.6V)との合計値である第2オン電圧VON2(例えば、+5.6V)で維持される。
これにより、第1実施形態にかかる発光装置1と同様に、オン期間TONの終了時に、第1オン電圧VON1よりも低い第2オン電圧VON2がゲート端子tGに印加されているため、スイッチング素子Q1のゲート寄生容量に蓄積されている電荷の量は、オン期間TONにおいて第1オン電圧VON1が印加され続ける場合と比べて少ない。これにより、ターンオフの際にゲート寄生容量から素早く電荷を引き抜くことでターンオフ時間を短くすることができるため、発光素子LDに流れる電流の供給と停止とを素早く切り替えることができる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態にかかる発光装置の回路構成について、図4、図5を用いて説明する。
以下、第3実施形態にかかる発光装置の回路構成について、図4、図5を用いて説明する。
なお、第3実施形態は、第1実施形態と比べて、MOSFETがPチャネル型である点等が異なる。第3実施形態における第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
発光装置21は、ゲート駆動回路12、発光素子LD、及び、半導体スイッチング素子Q2等を備える。
本実施形態の半導体スイッチング素子Q2は、Pチャネル型MOSFETである。本実施形態の閾値電圧は、−3Vである。
ゲート駆動回路22は、オン電圧印加部3と、オン電圧可変部24と、オフ電圧印加部25とを備える。
第1電圧電源V1は、ゲート端子tGに閾値電圧よりも低い第1オン電圧を印加できるよう、所定の電圧を印加する定電圧電源である。本実施形態の第1電圧電源V1は、V3電位を基準として第1定電圧V1(例えば、−17V)を印加する。
本実施形態のオン電圧可変部24は、オン電圧印加部3の出力端子とゲート端子tGとの間に接続されたコンデンサC1、コンデンサC1とゲート端子tGとの接続点に一端が接続された直列回路26を含む第1微分回路27である。
オフ電圧印加部25は、コンデンサC1、及び、ゲート端子tGと第1端子t1(ソース端子)との間に接続された第2抵抗R2を含む第2微分回路である。
スイッチング素子Q2の第1端子(ソース端子)には、第3定電圧を出力する第3電圧電源V3が接続されている。
なお、第1微分回路26及び第2微分回路(オフ電圧印加部25)の回路構成は、上述の構成に限定されず、他の構成であってもよい。
次に、発光装置1の動作について、図5のタイムチャートを用いて説明する。同図の上側のチャートはオン電圧印加部3の出力信号を示し、同図の下側のチャートは半導体スイッチング素子Q2のゲート端子tGに印加される電圧を示す。
オン電圧印加部3は、FPGAにより出力されたパルス信号に基づき、HIGH信号及びLOW信号をオン電圧可変部24に出力する。パルス信号は、コンデンサC1電源(図示なし)を介して、ゲート端子tGに印加される。
半導体スイッチング素子Q2のターンオンの際、オン期間TONの開始時において、コンデンサC1に、第1定電圧V1(例えば、−17V)相当のLOW信号が出力されることにより、ゲート端子tGに印加されるオン電圧が、第1微分回路6により第1オン電圧VON1(例えば、−17V)まで急激に低下する。これに伴い、コンデンサC1には、電荷が蓄積される。また、半導体スイッチング素子Q2のゲート寄生容量には、電荷(が蓄積される。
ゲート端子tGに印加される電圧が、閾値電圧(例えば、−3V)以下となった時点で、半導体スイッチング素子Q2の第1端子t1及び第2端子t2は導通状態となり、第2端子t2から第1端子t1電流が流れる。即ち、本実施形態では、ソース端子t1及びドレイン端子t2が導通状態となり、ドレイン電流が流れる。これにより、第2電圧電源V2から発光素子LDに電流が供給され、発光素子LDが発光する。
ゲート端子tGに印加されるオン電圧は、第1オン電圧VON1(例えば、−17V)まで急激に低下した後、第1微分回路6の時定数で上昇し、第3定電圧(例えば、−5V)と第2抵抗R2の両端間に生じる電圧VR2(例えば、−0.6V)との合計値である第2オン電圧VON2(例えば、−5.6V)で維持される。オン期間TONにおいて、第1オン電圧VON1が印加された後、ゲート端子tGに印加される電圧の波形(図5の下側のチャートにおけるα領域の波形)は、上に凸な形状であって傾きが徐々に減少する形状である。
ゲート端子tGに第2オン電圧VON2(例えば、−5.6V)が印加された状態においても、ゲート端子tGに印加される電圧が閾値電圧(例えば、−3V)よりも低いため、半導体スイッチング素子Q2の導通状態は維持され、発光素子LDは発光し続ける。この状態においても、コンデンサC1には電荷が蓄積されている。具体的には、コンデンサC1には、第1オン電圧VON1(例えば、−17V)と第2オン電圧VON2(例えば、−5.6V)との電圧差(例えば、−11.4V)が充電されている。
一方、半導体スイッチング素子Q2のターンオフの際、オフ期間TOFFの開始時において、コンデンサC1にLOW信号が出力されることにより、コンデンサC1に充電されていた電圧差(例えば、−11.4V)が放電され、ゲート端子tGに逆バイアスが印加される。この逆バイアスにより、ゲート端子tGと第1端子t1(ソース端子)との間の寄生容量から電荷が引き抜かれて、ゲート端子tGに印加される電圧が、第1オフ電圧VOFF1(例えば、+11.4V)まで急激に上昇する。ゲート端子tGに印加される電圧が、閾値電圧(例えば、−3V)を上回った時点で、半導体スイッチング素子Q2は非導通状態となり、発光素子LDへの電流が停止され、発光素子LDは非発光となる。
ゲート端子tGに印加される電圧は、第1オフ電圧VOFF1(例えば、+11.4V)まで急激に上昇した後、オフ電圧印加部5(第2微分回路)の時定数で低下し、第2オフ電圧VOFF2(例えば、0V)で維持される。オフ期間TOFFにおいて、第1オフ電圧VOFF1が印加された後、ゲート端子tGに印加される電圧の波形(図5の下側のチャートにおけるβ領域の波形)は、下に凸な形状であって傾きが徐々に減少する形状である。ゲート端子tGに第2オフ電圧VOFF2(例えば、0V)が印加された状態においても、ゲート端子tGに印加される電圧が閾値電圧(例えば、−3V)よりも高いため、半導体スイッチング素子Q2の非導通状態は維持され、発光素子LDは非発光のままとなる。
これら一連の動作を繰り返すことにより、発光素子LDの発光及び非発光の切り替えを繰り返し実行することができる。
このような発光装置21であっても、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くすることができる。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態にかかる発光装置の回路構成について、図6を用いて説明する。
以下、第4実施形態にかかる発光装置の回路構成について、図6を用いて説明する。
なお、第4実施形態は、第3実施形態と比べて、オン電圧印加部が異なる。第4実施形態における第3実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
発光装置21は、ゲート駆動回路12、発光素子LD、及び、半導体スイッチング素子Q2等を備える。
本実施形態の半導体スイッチング素子Q2は、Pチャネル型MOSFETである。本実施形態の閾値電圧は、−3Vである。
ゲート駆動回路32は、オン電圧印加部3と、オン電圧可変部34と、オフ電圧印加部35とを備える。
第1電圧電源V1は、ゲート端子tGに閾値電圧よりも低い第1オン電圧を印加できるよう、所定の電圧を印加する定電圧電源である。本実施形態の第1電圧電源V1は、第1定電圧V1(例えば、−17V)を印加する。
オン電圧可変部34は、オン電圧印加部3の出力端子とゲート端子tGとの間に接続されたコンデンサC1、コンデンサC1とゲート端子tGとの接続点に一端が接続された直列回路36を含む第1微分回路37と、アノードが第1抵抗R1の他端(第1抵抗R1の両端のうちダイオードD1と接続されていない端部)に接続され、カソードが半導体スイッチング素子Q2の第1端子(ソース端子)に接続されるツェナーダイオードZDとを備える。ツェナーダイオードZDのツェナー電圧値が、第3実施形態の第3電圧電源V3により出力される第3定電圧に相当する。
オフ電圧印加部35は、コンデンサC1、及び、ゲート端子tGと第1端子t1(ソース端子)との間に接続された第2抵抗R2を含む第2微分回路である。
スイッチング素子Q2の第1端子(ソース端子)には、この端子の電圧を固定するための第3電圧電源V3が接続されている。
なお、第1微分回路37及び第2微分回路(オフ電圧印加部25)の回路構成は、上述の構成に限定されず、他の構成であってもよい。
このような発光装置31であっても、ターンオン時間及びターンオフ時間を短くすることができる。
なお、本発明のゲート駆動回路2は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態では、オン期間TONにおいて、第1オン電圧VON1が印加された後、ゲート端子tGに印加される電圧の波形は、下に凸な形状であって傾きが徐々に減少する形状であったが、上に凸な形状であって傾きが徐々に増加する形状等、他の形状であってもよい。
また、上記実施形態では、オン期間TONにおいて、ゲート端子tGに印加する電圧を第1オン電圧VON1及び第2オン電圧VON2で切り替えたが、ゲート端子tGに第1オン電圧VON1を印加した後、ゲート端子に印加する電圧を連続的に徐々に低下させてもよい。
これらの構成であっても、ターンオフ直前においてゲート端子tGに印加される第2オン電圧VON2が第1オン電圧VON1よりも低いため、第1オン電圧VON1を印加し続ける場合よりも、ゲート寄生容量に蓄積されている電荷の量が少なくなるため、ターンオフ時間を短くすることができる。
上記実施形態では、オフ期間TOFFにおいて、第1オフ電圧VOFF1が印加された後、ゲート端子tGに印加される電圧の波形は、上に凸な形状であって傾きが徐々に減少する形状であったが、下に凸な形状であって傾きが徐々に増加する形状等、他の形状であってもよい。
また、上記実施形態では、オフ期間TOFFにおいて、ゲート端子tGに印加する電圧を第1オフ電圧VOFF1及び第2オフ電圧VOFF2で切り替えたが、ゲート端子tGに第1オフ電圧VOFF1を印加した後、ゲート端子tGに印加する電圧を連続的に徐々に上昇させてもよい。
これらの構成であっても、ターンオン直前においてゲート端子tGに印加される電圧が第1オフ電圧VOFF1よりも高いため、第1オフ電圧VOFF1を印加し続ける場合よりも、ゲート端子tGの電圧が閾値電圧を越えるまでの時間が短くなることにより、ターンオン時間をさらに短くできる。
上記実施形態では、第1端子を基準とした第1オン電圧VON1と第2オン電圧VON2との比が二倍以上であったが、第1オン電圧VON1と第2オン電圧VON2との比は二倍未満であっても、閾値電圧よりも高く、且つ、第2オン電圧VON2より高ければよい。この構成であっても、ターンオフ直前においてゲート端子tGに印加される電圧が第1オン電圧VON1よりも低いため、第1オン電圧VON1を印加し続ける場合よりも、ゲート寄生容量に蓄積されている電荷の量が少なくなるため、ターンオフ時間を短くすることができる。
上記実施形態では、半導体スイッチング素子Q1として、MOSFETを用いたが、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等を用いてもよい。
上記実施形態では、発光素子LDとして、2端子を有する発光素子LDを用いたが、3端子を有するレーザーダイオード、LED(Light Emitting Diode)、白熱電球、蛍光灯等を用いてもよい。
上記実施形態では、発光装置1は、TOF方式の距離画像カメラ向けのフラッシュに用いたが、照明装置として用いてもよい。例えば、本発明の発光装置1は、出射光の明るさを変化させる調光機能を有する照明装置に用いることができる。
本発明のゲート駆動回路は、例えば、TOF方式の距離画像カメラ向けのフラッシュにおける発光素子に直列接続された半導体スイッチング素子の駆動に適応できる。
1 発光装置
2 ゲート駆動回路
3 オン電圧印加部(ドライバIC)
4 オン電圧可変部
5 オフ電圧印加部
Q1 半導体スイッチング素子(MOSFET)
t1 第1端子(ソース端子)
t2 第2端子(ドレイン端子)
tG ゲート端子
C1 コンデンサ
D1 ダイオード
R1 第1抵抗
R2 第2抵抗
LD 発光素子(レーザーダイオード)
ZD ツェナーダイオード
2 ゲート駆動回路
3 オン電圧印加部(ドライバIC)
4 オン電圧可変部
5 オフ電圧印加部
Q1 半導体スイッチング素子(MOSFET)
t1 第1端子(ソース端子)
t2 第2端子(ドレイン端子)
tG ゲート端子
C1 コンデンサ
D1 ダイオード
R1 第1抵抗
R2 第2抵抗
LD 発光素子(レーザーダイオード)
ZD ツェナーダイオード
Claims (13)
- 第1端子、該第1端子よりも高電位側に接続される第2端子、及び、閾値電圧以上の電圧が印加されることで、前記第1端子と前記第2端子との間が導通するゲート端子を有する半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路であって、
前記ゲート端子に前記閾値電圧以上のオン電圧を印加するオン電圧印加部と、
前記オン電圧印加部が印加するオン電圧を変化させるオン電圧可変部と、
前記ゲート端子に、前記閾値電圧よりも低く、且つ、前記ゲート端子と第1端子との間の寄生容量から電荷を引き抜くオフ電圧を印加するオフ電圧印加部と
を備え、
前記オン電圧可変部は、前記半導体スイッチング素子のオン期間の開始時において前記オン電圧を前記閾値電圧以上の第1オン電圧とし、前記オン期間の終了時において前記オン電圧を前記第1オン電圧よりも低く、且つ、前記閾値電圧以上の第2オン電圧とするよう、前記オン電圧を変化させる、ことを特徴とするゲート駆動回路。 - 前記第1端子を基準とした前記第1オン電圧と前記第2オン電圧との比は2倍以上である、ことを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動回路。
- 前記オン電圧可変部は、
前記オン電圧印加部の出力端子と前記ゲート端子との間に接続されたコンデンサ、及び、前記コンデンサと前記ゲート端子との接続点に一端が接続された直列回路を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オン電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オン電圧から低下させる第1微分回路と、
前記直列回路の他端と接続され、前記ゲート端子に前記第2オン電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加する電圧電源と、
を備え、
前記直列回路は、ダイオードと該ダイオードと直列接続された第1抵抗とを含む、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゲート駆動回路。 - 前記オン電圧可変部は、
前記オン電圧印加部の出力端子と前記ゲート端子との間に接続されたコンデンサ、及び、前記コンデンサと前記ゲート端子との接続点に一端が接続された直列回路を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オン電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オン電圧から低下させる第1微分回路と、
アノードが前記直列回路の他端に接続され、カソードが前記半導体スイッチング素子の第1端子に接続されると共に、前記ゲート端子に前記第2オン電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加するツェナーダイオードと、
を備え、
前記直列回路は、ダイオードと該ダイオードと直列接続された第1抵抗とを含む、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゲート駆動回路。 - 前記オフ電圧印加部は、前記半導体スイッチング素子のオフ期間の開始時において前記閾値電圧よりも低い第1オフ電圧とし、前記オフ期間の終了時において前記オフ電圧を前記第1オフ電圧よりも高く、且つ、前記閾値電圧よりも低い第2オフ電圧とするよう、前記オフ電圧を変化させる、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のゲート駆動回路。
- 前記オフ電圧印加部は、
前記半導体スイッチング素子のオフ期間の開始時において前記オフ電圧を前記閾値電圧よりも低い第1オフ電圧とし、前記オフ期間の終了時において前記オフ電圧を前記第1オフ電圧よりも高く、且つ、前記閾値電圧よりも低い第2オフ電圧とするよう、前記オフ電圧を変化させ、
前記コンデンサ、及び、前記ゲート端子と第1端子との間に接続された第2抵抗を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オフ電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オフ電圧から上昇させ、その後、前記ゲート端子に前記第2オフ電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加する第2微分回路を備える、ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のゲート駆動回路。 - 第1端子、該第1端子よりも低電位側に接続される第2端子、及び、閾値電圧以下の電圧が印加されることで、前記第1端子と前記第2端子との間が導通するゲート端子を有する半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路であって、
前記ゲート端子に前記閾値電圧以下のオン電圧を印加するオン電圧印加部と、
前記オン電圧印加部が印加するオン電圧を変化させるオン電圧可変部と、
前記ゲート端子に、前記閾値電圧よりも高く、且つ、前記ゲート端子と第1端子との間の寄生容量から電荷を引き抜くオフ電圧を印加するオフ電圧印加部と
を備え、
前記オン電圧可変部は、前記半導体スイッチング素子のオン期間の開始時において前記オン電圧を前記閾値電圧以下の第1オン電圧とし、前記オン期間の終了時において前記オン電圧を前記第1オン電圧よりも高く、且つ、前記閾値電圧以下の第2オン電圧とするよう、前記オン電圧を変化させる、ことを特徴とするゲート駆動回路。 - 前記第1端子を基準とした前記第1オン電圧と前記第2オン電圧との比は2倍以上である、ことを特徴とする請求項7に記載のゲート駆動回路。
- 前記オン電圧可変部は、
前記オン電圧印加部の出力端子と前記ゲート端子との間に接続されたコンデンサ、及び、前記コンデンサと前記ゲート端子との接続点に一端が接続された直列回路を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オン電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オン電圧から上昇させる第1微分回路と、
前記直列回路の他端と接続され、前記ゲート端子に前記第2オン電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加する電圧電源と、
を備え、
前記直列回路は、ダイオードと該ダイオードと直列接続された第1抵抗とを含む、ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のゲート駆動回路。 - 前記オン電圧可変部は、
前記オン電圧印加部の出力端子と前記ゲート端子との間に接続されたコンデンサ、及び、前記コンデンサと前記ゲート端子との接続点に一端が接続された直列回路を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オン電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オン電圧から上昇させる第1微分回路と、
アノードが前記直列回路の他端に接続され、カソードが前記半導体スイッチング素子の第1端子に接続されると共に、前記ゲート端子に前記第2オン電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加するツェナーダイオードと、
を備え、
前記直列回路は、ダイオードと該ダイオードと直列接続された第1抵抗とを含む、ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のゲート駆動回路。 - 前記オフ電圧印加部は、前記半導体スイッチング素子のオフ期間の開始時において前記閾値電圧よりも高い第1オフ電圧とし、前記オフ期間の終了時において前記オフ電圧を前記第1オフ電圧よりも低く、且つ、前記閾値電圧よりも高い第2オフ電圧とするよう、前記オフ電圧を変化させる、ことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のゲート駆動回路。
- 前記オフ電圧印加部は、
前記半導体スイッチング素子のオフ期間の開始時において前記オフ電圧を前記閾値電圧よりも高い第1オフ電圧とし、前記オフ期間の終了時において前記オフ電圧を前記第1オフ電圧よりも低く、且つ、前記閾値電圧よりも高い第2オフ電圧とするよう、前記オフ電圧を変化させ、
前記コンデンサ、及び、前記ゲート端子と第1端子との間に接続された第2抵抗を含むと共に、前記ゲート端子に前記第1オフ電圧を印加した後、印加する電圧を前記第1オフ電圧から上昇させ、その後、前記ゲート端子に前記第2オフ電圧が印加され続けるように所定の電圧を印加する第2微分回路を備える、ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のゲート駆動回路。 - 発光素子と、
前記発光素子への電流の供給と停止とを切り替える半導体スイッチング素子と、
前記半導体スイッチング素子を駆動する請求項1乃至請求項12のいずれかに記載のゲート駆動回路と、
を備える、ことを特徴とする発光装置。
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