JP2018056398A - 電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】高い火花電圧を有し、長期に渡り優れた電導度と火花電圧を有する電解コンデンサ用電解液とそれを用いた電解コンデンサを提供する。
【解決手段】コロイダルシリカと、電解質塩と、有機溶媒と、を少なくとも含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液において、前記コロイダルシリカが、酸型コロイダルシリカと、アンモニア型コロイダルシリカと、の混合物であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液及びそれを用いた電解コンデンサである。電解コンデンサ用電解液に酸型コロイダルシリカと、アンモニア型コロイダルシリカと、の混合物を含有させることで、コロイダルシリカの電荷バランスが崩れるのを防ぐことが可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、高い火花電圧を有し、長期に渡り優れた電導度と火花電圧を有する電解コンデンサ用電解液とそれを用いた電解コンデンサに関する。
従来、電解コンデンサ用電解液としては、有機溶媒に有機酸や無機酸又はそれらの塩を電解液として溶解させたものが用いられている。
電解液の中でも、電導度は電解コンデンサの損失、インピーダンス特性等に直接関わることから、高い火花電圧を有し、かつ、長期に渡り優れた電導度と火花電圧を有する電解コンデンサ用電解液の開発が盛んに行われている。
特許文献1には、火花電圧を向上させるために、無機酸化コロイド粒子であるコロイダルシリカを用いて火花電圧を向上させる技術が開示されている。しかしながら、コロイダルシリカを含有した電解液は、初期の火花電圧は高いものの、使用時にゲル化するためショートしてしまい、長期に渡り優れた火花電圧及び電導度を維持することができない問題があった。
以上のように高い火花電圧を有し、長期に渡り優れた電導度と火花電圧を有する電解コンデンサ用電解液及びそれを用いた電解コンデンサが求められている。
特開平05−6839号公報
本発明の目的は、高い火花電圧を有し、長期に渡り優れた電導度と火花電圧を有する電解コンデンサ用電解液及びそれを用いた電解コンデンサを提供することである。
本発明は、コロイダルシリカと、電解質塩と、有機溶媒と、を少なくとも含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液において、
コロイダルシリカが、酸型コロイダルシリカと、アンモニア型コロイダルシリカと、の混合物であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液及びそれを用いた電解コンデンサである。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
第一の発明は、コロイダルシリカと、電解質塩と、有機溶媒と、を少なくとも含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液において、
コロイダルシリカが、酸型コロイダルシリカと、アンモニア型コロイダルシリカとの混合物であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液である。
第二の発明は、酸型コロイダルシリカとアンモニア型コロイダルシリカとの質量比が、1:99〜30:70であることを特徴とする第一の発明に記載の電解コンデンサ用電解液である。
第三の発明は、コロイダルシリカの平均粒子径が、1〜30nmであることを特徴とする第一又は第二の発明に記載の電解コンデンサ用電解液である。
第四の発明は、電解コンデンサ用電解液中におけるコロイダルシリカの含有量が、0.1〜20質量%であることを特徴とする第一から第三の発明のいずれか一項に記載の電解コンデンサ用電解液である。
第五の発明は、ポリエーテル変性シリコーンを含有することを特徴とする第一から第四の発明のいずれか一項に記載の電解コンデンサ用電解液である。
第六の発明は、電解コンデンサ用電解液中におけるポリエーテル変性シリコーンの含有量が、0.001〜20質量%であることを特徴とする第五の発明に記載の電解コンデンサ用電解液である。
第七の発明は、電解質塩が、下記一般式(1)〜(5)で表されるいずれかの化合物であることを特徴とする第一から第六の発明のいずれか一項に記載の電解コンデンサ用電解液である。
Figure 2018056398
(式(1)〜(5)中、基R〜R25は、それぞれ同一でも異なっても良い水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基又は水酸基であり、R〜R25のうち隣接する基同士は連結して炭素数2〜6のアルキレン基を形成しても良い。Xは、カルボン酸アニオン又はホウ素化合物アニオンである。)
第八の発明は、第一から七の発明のいずれか一項に記載の電解コンデンサ用電解液を含有することを特徴とする電解コンデンサである。
本発明によれば、高い火花電圧を有し、電導度と火花電圧の耐熱性に優れた電解コンデンサ用電解液及びそれを用いた電解コンデンサを得ることができる。
本発明の電解コンデンサ用電解液について説明する。
本発明者らは鋭意検討した結果、コロイダルシリカと、電解質塩と、有機溶媒と、を少なくとも含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液において、コロイダルシリカが、酸型コロイダルシリカと、アンモニア型コロイダルシリカとの混合物であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液及びそれを含有する電解コンデンサが上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
<酸型コロイダルシリカ・アンモニア型コロイダルシリカ>
コロイダルシリカとは、SiO又はその水和物のコロイドで、粒径が1〜300nmで一定の構造をもたないものである。ケイ酸塩に希塩酸を作用させた後に、透析で得ることができる。粒径が小さくなるほどゲル化は進行しやすくなるが、粒径が大きくなるほどゲル化しにくくなる。本発明に用いるコロイダルシリカの粒径は、10〜50nmが好ましく挙げられ、より好ましくは10〜30nmが好ましく挙げられる。該粒径のコロイダルシリカを用いることで、ゲル状になりにくく、電解コンデンサ使用時にも安定に分散した状態を維持することができる。
コロイダルシリカは、水又は有機溶媒にほとんど溶解せず、一般に適当な分散溶媒中に分散させたコロイド溶液として電解液に添加して、電解コンデンサの使用時にも分散させた状態で用いることができる。
本発明に用いるコロイダルシリカは、酸性コロイダルシリカ及びアンモニア型コロイダルシリカを混合させたものである。
酸性コロイダルシリカは、コロイダルシリカの表面が、OH基となっているコロイダルシリカであり、アンモニア型コロイダルシリカは、アンモニアを含有させてコロイダルシリカの表面のOH基をアンモニアで修飾させて安定化させたコロイダルシリカである。
酸性コロイダルシリカ及びアンモニア型コロイダルシリカを混合させたコロイダルシリカを用いることで、電解コンデンサ用電解液中の電荷のバランスが調整できるため、長期に渡りコロイダルシリカが沈殿せず、分散性のよい電解コンデンサ用電解液を製造することができる。
酸型コロイダルシリカとアンモニア型コロイダルシリカの好ましい質量比は、1:99〜30:70が好ましく、1:99〜20:80がより好ましく、1:99〜10:90が特に好ましく挙げられる。
上記範囲にすることで特に長期に渡り分散性のよい電解コンデンサ用電解液を製造することができる。
電解コンデンサ用電解液中におけるコロイダルシリカの含有量は、0.1〜20質量%、より好ましくは0.2〜15質量%が挙げられ、特に好ましくは0.3〜10質量%が挙げられる。0.1質量%未満の場合、電解コンデンサの電気特性向上効果が小さく、20質量%超では、粘度が大きいため扱い辛い欠点がある。
コロイダルシリカの平均粒径は、いずれのものでもよく、好ましくは1〜100nmであり、より好ましくは10〜50nmであり、特に好ましくは10〜30nmである。前記平均粒径にすることで、溶媒における分散性にさらに優れた電解コンデンサ用電解液を得ることができる。
<電解質塩>
本発明に用いる電解質塩は、通常電解コンデンサに用いられる電解質塩なら何でも用いることが可能である。電解質塩の中でも特に、電解質塩として下記一般式(1)〜(5)で表されるいずれかの化合物を用いることが好ましく挙げられる。
Figure 2018056398
一般式(1)〜(5)中、基R〜R25は、それぞれ同一でも異なっても良い水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基又は水酸基であり、R〜R25のうち隣接する基同士は連結して炭素数2〜6のアルキレン基を形成しても良い。Xは、カルボン酸アニオン又はホウ素化合物アニオンである。
一般式(1)で表される化合物のカチオン部の具体例としては、アンモニウムカチオン;テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラプロピルアンモニウムカチオン、テトライソプロピルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、トリメチルエチルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、ジメチルジエチルアンモニウムカチオン、ジメチルエチルメトキシエチルアンモニウムカチオン、ジメチルエチルメトキシメチルアンモニウムカチオン、ジメチルエチルエトキシエチルアンモニウムカチオン、トリメチルプロピルアンモニウムカチオン、ジメチルエチルプロピルアンモニウムカチオン、トリエチルプロピルアンモニウムカチオン、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムカチオン、ピペリジン−1−スピロ−1’−ピロリジニウムカチオン、スピロ−(1,1’)−ビピペリジニウムカチオン等の4級アンモニウムカチオン;トリメチルアミンカチオン、トリエチルアミンカチオン、トリプロピルアミンカチオン、トリイソプロピルアミンカチオン、トリブチルアミンカチオン、ジエチルメチルアミンカチオン、ジメチルエチルアミンカチオン、ジエチルメトキシアミンカチオン、ジメチルメトキシアミンカチオン、ジメチルエトキシアミンカチオン、ジエチルエトキシアミンカチオン、メチルエチルメトキシアミンカチオン、N−メチルピロリジンカチオン、N−エチルピロリジンカチオン、N−プロピルピロリジンカチオン、N−イソプロピルピロリジンカチオン、N−ブチルピロリジンカチオン、N−メチルピペリジンカチオン、N−エチルピペリジンカチオン、N−プロピルピペリジンカチオン、N−イソプロピルピペリジンカチオン、N−ブチルピペリジンカチオン等の3級アンモニウムカチオン;ジメチルアミンカチオン、ジエチルアミンカチオン、ジイソプロピルアミンカチオン、ジプロピルアミンカチオン、ジブチルアミンカチオン、メチルエチルアミンカチオン、メチルプロピルアミンカチオン、メチルイソプロピルアミンカチオン、メチルブチルアミンカチオン、エチルイソプロピルアミンカチオン、エチルプロピルアミンカチオン、エチルブチルアミンカチオン、イソプロピルブチルアミンカチオン、ピロリジンカチオン等の2級アンモニウムカチオン等が挙げられる。
これらの中でも、高い電導性を示すことから、アンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムカチオン、N−メチルピロリジンカチオン、ジメチルエチルアミンカチオン、ジエチルメチルアミンカチオン、トリメチルアミンカチオン、トリエチルアミンカチオン、ジエチルアミンカチオン等が好適に用いられる。
一般式(2)で表される化合物のカチオン部の具体例としては、テトラメチルイミダゾリウムカチオン、テトラエチルイミダゾリウムカチオン、テトラプロピルイミダゾリウムカチオン、テトライソプロピルイミダゾリウムカチオン、テトラブチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジプロピルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジイソプロピルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジブチルイミダゾリウムカチオン、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−エチルイミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリエチルイミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリプロピルイミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリイソプロピルイミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリブチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウムカチオン、1,2−ジメチル−3−エチル−イミダゾリウムカチオン等が挙げられる。これらの中でも、高い電導度を示すため、テトラメチルイミダゾリウムカチオン、テトラエチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン等が好ましく用いられる。
一般式(3)で表される化合物のカチオン部の具体例としては、テトラメチルイミダゾリニウムカチオン、テトラエチルイミダゾリニウムカチオン、テトラプロピルイミダゾリニウムカチオン、テトライソプロピルイミダゾリニウムカチオン、テトラブチルイミダゾリニウムカチオン、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウムカチオン、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウムカチオン、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウムカチオン、1−メチル−2,3,4−トリエチルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3−トリプロピルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3−トリイソプロピルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3−トリブチルイミダゾリニウムカチオン、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウムカチオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン等が挙げられる。これらの中でも、高い電導度を示すことからテトラメチルイミダゾリニウムカチオン、テトラエチルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウムカチオンが好ましく用いられる。
一般式(4)で表される化合物のカチオン部の具体例としては、テトラメチルピラゾリウムカチオン、テトラエチルピラゾリウムカチオン、テトラプロピルピラゾリウムカチオン、テトライソプロピルピラゾリウムカチオン、テトラブチルピラゾリウムカチオン、1,2−ジメチルピラゾリウムカチオン、1−メチル−2−エチルピラゾリウムカチオン、1,2−ジエチルピラゾリウムカチオン、1,2−ジプロピルピラゾリウムカチオン、1,2−ジブチルピラゾリウムカチオン、1−メチル−2−プロピルピラゾリウムカチオン、1−メチル−2−ブチルピラゾリウムカチオン、1−メチル−2−ヘキシルピラゾリウムカチオン、1−メチル−2−オクチルピラゾリウムカチオン、1−メチル−2−ドデシルピラゾリウムカチオン、1,2,3−トリメチルピラゾリウムカチオン、1,2,3−トリエチルピラゾリウムカチオン、1,2,3−トリプロピルピラゾリウムカチオン、1,2,3−トリイソプロピルピラゾリウムカチオン、1,2,3−トリブチルピラゾリウムカチオン、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムカチオン、1−エチル−3−メトキシ−2,5−ジメチルピラゾリウムカチオン、3−フェニル−1,2,5−トリメチルピラゾリウムカチオン、3−メトキシ−5−フェニル−1−エチル−2−エチルピラゾリウムカチオン、1,2−テトラメチレン−3,5−ジメチルピラゾリウムカチオン、1,2−テトラメチレン−3−フェニル−5−メチルピラゾリウムカチオン、1,2−テトラメチレン−3−メトキシ−5−メチルピラゾリウムカチオン等が挙げられる。これらの中でも、高い電導度を示すことから、テトラメチルピラゾリウムカチオン、テトラエチルピラゾリウムカチオン、1,2−ジメチルピラゾリウムカチオン、1,2−ジエチルピラゾリウムカチオン、1−メチル−2−エチルピラゾリウムカチオン等が好ましく用いられる。
一般式(5)で表される化合物のカチオン部の具体例としては、N−メチルピリジニウムカチオン、N−エチルピリジニウムカチオン、N−プロピルピリジニウムカチオン、N−イソプロピルピリジニウムカチオン、N−ブチルピリジニウムカチオン、N−ヘキシルピリジニウムカチオン、N−オクチルピリジニウムカチオン、N−ドデシルピリジニウムカチオン、N−メチル−3−メチルピリジニウムカチオン、N−エチル−3−メチルピリジニウムカチオン、N−プロピル−3−メチルピリジニウムカチオン、N−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン、N−ブチル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−ブチル−4−エチルピリジニウムカチオン等が挙げられる。これらの中でも、高い電導度を示すことから、N−メチルピリジニウムカチオン、N−エチルピリジニウムカチオン、N−ブチルピリジニウムカチオン、N−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン等が好ましく用いられる。
上記カチオンと組み合わせるアニオンXは、カルボン酸アニオン又はホウ素化合物アニオンである。カルボン酸アニオンは、芳香族カルボン酸、脂肪族カルボン酸等の有機カルボン酸のアニオンであり、有機カルボン酸は置換基を有していてもよい。具体的には、フタル酸アニオン、サリチル酸アニオン、イソフタル酸アニオン、テレフタル酸アニオン、トリメリット酸アニオン、ピロメリット酸アニオン、安息香酸アニオン、レゾルシン酸アニオン、ケイ皮酸アニオン、ナフトエ酸アニオン、マンデル酸アニオン等の芳香族カルボン酸アニオン;シュウ酸アニオン、マロン酸アニオン、コハク酸アニオン、グルタル酸アニオン、アジピン酸アニオン、ピメリン酸アニオン、スベリン酸アニオン、アゼライン酸アニオン、セバシン酸アニオン、ウンデカン二酸アニオン、ドデカン二酸アニオン、トリデカン二酸アニオン、テトラデカン二酸アニオン、ペンタデカン二酸アニオン、ヘキサデカン二酸アニオン、3−tert−ブチルアジピン酸アニオン、メチルマロン酸アニオン、エチルマロン酸アニオン、プロピルマロン酸アニオン、ブチルマロン酸アニオン、ペンチルマロン酸アニオン、ヘキシルマロン酸アニオン、ジメチルマロン酸アニオン、ジエチルマロン酸アニオン、メチルプロピルマロン酸アニオン、メチルブチルマロン酸アニオン、エチルプロピルマロン酸アニオン、ジプロピルマロン酸アニオン、メチルコハク酸アニオン、エチルコハク酸アニオン、2,2−ジメチルコハク酸アニオン、2,3−ジメチルコハク酸アニオン、2−メチルグルタル酸アニオン、3−メチルグルタル酸アニオン、3−メチル−3−エチルグルタル酸アニオン、3,3−ジエチルグルタル酸アニオン、メチルコハク酸アニオン、2−メチルグルタル酸アニオン、3−メチルグルタル酸アニオン、3,3−ジメチルグルタル酸アニオン、3−メチルアジピン酸アニオン、1,6−デカンジカルボン酸アニオン、5,6−デカンジカルボン酸アニオン、ギ酸アニオン、酢酸アニオン、プロピオン酸アニオン、酪酸アニオン、イソ酪酸アニオン、吉草酸アニオン、カプロン酸アニオン、エナント酸アニオン、カプリル酸アニオン、ペラルゴン酸アニオン、ラウリル酸アニオン、ミリスチン酸アニオン、ステアリン酸アニオン、ベヘン酸アニオン、ウンデカン酸アニオン、ホウ酸アニオン、ボロジグリコール酸アニオン、ボロジシュウ酸アニオン、ボロジサリチル酸アニオン、ボロジアゼライン酸アニオン、ボロジ乳酸アニオン、イタコン酸アニオン、酒石酸アニオン、グリコール酸アニオン、乳酸アニオン、ピルビン酸アニオンなどの飽和カルボン酸アニオン及びマレイン酸アニオン、フマル酸アニオン、アクリル酸アニオン、メタクリル酸アニオン、オレイン酸アニオンなどの不飽和カルボン酸を含む脂肪族カルボン酸アニオン等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。これらの中でも、火花電圧が向上し熱的にも安定な点から、フタル酸アニオン、マレイン酸アニオン、サリチル酸アニオン、安息香酸アニオン、アジピン酸アニオン、セバシン酸アニオン、アゼライン酸アニオン、1,6−デカンジカルボン酸アニオン、3−tert−ブチルアジピン酸アニオン等が好ましく挙げられる。
ホウ素化合物アニオンとしては、ホウ酸アニオン、ボロジアゼライン酸アニオン、ボロジサリチル酸アニオン、ボロジグリコール酸アニオン、ボロジ乳酸アニオン、ボロジシュウ酸アニオン等が挙げられる。これらの中でも、火花電圧に優れる点より、ホウ酸アニオン、ボロジサリチル酸アニオン、ボロジグリコール酸アニオン等が好ましく用いられる。
上記アニオンのうち、低中圧用の電解コンデンサに用いる場合には、フタル酸アニオン、マレイン酸アニオン、サリチル酸アニオン、安息香酸アニオン、アジピン酸アニオン、ボロジサリチル酸アニオン、ボロジグリコール酸アニオン等が好ましく用いられ、高い電導度と優れた耐熱性が得られる。一方、高圧用電解コンデンサに用いる場合には、セバシン酸アニオン、アゼライン酸アニオン、1,6−デカンジカルボン酸アニオン、3−tert−ブチルアジピン酸アニオン、ホウ酸アニオン、ボロジサリチル酸アニオン、ボロジグリコール酸アニオン等が好適に用いられ、火花電圧において優れた効果が得られる。
上記一般式(1)〜(5)で表される化合物の中でも、一般式(1)〜(3)で表されるいずれかの化合物が、長期にわたり安定しており、高い火花電圧を得ることができるため好ましく用いられる。具体的には、低中圧用の電解コンデンサに用いる電解質塩として、マレイン酸ジメチルエチルアミン、フタル酸ジメチルエチルアミン、マレイン酸テトラエチルアンモニウム、フタル酸テトラエチルアンモニウム、マレイン酸トリメチルアミン、フタル酸トリメチルアミン、マレイン酸トリエチルアミン、フタル酸トリエチルアミン、マレイン酸ジエチルアミン、フタル酸ジエチルアミン、マレイン酸スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム、フタル酸スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム、マレイン酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、フタル酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、マレイン酸1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、フタル酸1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、フタル酸テトラメチルイミダゾリウム、フタル酸テトラメチルイミダゾリニウム、フタル酸テトラエチルイミダゾリウム、フタル酸テトラエチルイミダゾリニウム等が挙げられる。
一方、高圧用電解コンデンサに用いる電解質塩としては、セバシン酸ジメチルアミン、セバシン酸ジエチルアミン、セバシン酸トリメチルアミン、セバシン酸トリエチルアミン、セバシン酸アンモニウム、アゼライン酸ジメチルアミン、アゼライン酸ジエチルアミン、アゼライン酸トリメチルアミン、アゼライン酸トリエチルアミン、アゼライン酸アンモニウム、1,6−デカンジカルボン酸アンモニウム、1,6−デカンジカルボン酸ジメチルアミン、1,6−デカンジカルボン酸ジエチルアミン、1,6−デカンジカルボン酸トリメチルアミン、1,6−デカンジカルボン酸トリエチルアミン、ボロジサリチル酸N−メチルピロリジン等が好適に使用される。
電解コンデンサ用電解液における電解質塩の含有量は、1.0〜60質量%が好ましく、5.0〜50質量%がより好ましく、10〜40質量%が特に好ましく挙げられる。
1.0質量%未満の場合、十分な電気特性が得られない欠点があり、60質量%超の場合、比抵抗が上昇する欠点がある。
<ポリエーテル変性シリコーン>
ポリエーテル変性シリコーンには、ペンダント型、ABA型、(AB)型、枝分かれ型等が挙げられるが、これらの中でもペンダント型又はABA型が好ましく挙げられる。
ペンダント型は一般式(A)で表される化合物であり、ABA型は一般式(B)で表される化合物である。
Figure 2018056398
上記一般式(A)又は(B)で表される化合物中のR又はRは、炭素数1〜20のアルキル基を示し、Y又はZは、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示す。m又はpは0から1000の整数であり、nは1〜1000の整数である。a又はcは1〜100の整数であり、b又はdは0〜100の整数である。
Y又はZは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であるが、Y又はZは水素原子であることが分散性の点より好ましく挙げられる。
電解コンデンサ用電解液にポリエーテル変性シリコーンを含有させることで、より分散性を向上させることが可能であり、その結果、電導度及び火花電圧を向上させることができる。
電解コンデンサ用電解液におけるポリエーテル変性シリコーンの含有量は、0.01〜20質量%が好ましく挙げられ、0.05〜15質量%がより好ましく挙げられ、0.1〜10質量%が特に好ましく挙げられる。0.01質量%未満であると、コロイダルシリカの凝集防止効果が十分に得られず、20質量%超であると、電解液における電導度が若干低下する恐れがある。
<有機溶媒>
電解コンデンサ用電解液に用いる有機溶媒は、プロトン性極性溶媒又は非プロトン性極性溶媒を用いることができ、単独で用いても2種類以上混合して用いてもよい。
プロトン性極性溶媒としては、一価アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類及びオキシアルコール化合物類(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)等が挙げられる。
非プロトン性の極性溶媒としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、スルホラン系(スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等)、鎖状スルホン系(ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、エチルイソプロピルスルホン)、環状アミド系(N−メチル−2−ピロリドン等)、カーボネイト類(エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、イソブチレンカーボネイト等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、スルホキシド系(ジメチルスルホキシド等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン等)〕等が挙げられる。
低中圧用の電解コンデンサに用いる場合には、γ−ブチロラクトンを主溶媒とする溶媒が好ましく用いられる。また、電解コンデンサ用電解液に含有する水分量は少ないほど好ましく挙げられる。
高圧用電解コンデンサに用いる場合には、エチレングリコールが好ましく挙げられる。また、電解コンデンサ用電解液に含有する水分量は、特に限定されないが、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく挙げられる。該水分量にすることで、良好な電導度を得ることができる。
<添加剤>
本発明の電解コンデンサ用電解液には、添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、ポリビニルアルコール、ジブチルリン酸又は亜リン酸のリン酸化合物、ホウ酸、マンニット、ホウ酸とマンニット、ソルビット等の錯化合物やホウ酸とエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールとの錯化合物等のホウ素化合物、o−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール等のニトロ化合物が挙げられる。
添加量は0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5.0質量%がより好ましく挙げられる。0.1質量%未満の場合、十分な火花電圧が得られない欠点があり、10質量%超の場合、電導度が低下する欠点がある。
<電解コンデンサ>
本発明の電解コンデンサは、上述した電解コンデンサ用電解液を含有させた電解コンデンサである。
アルミ電解コンデンサを例にとり説明する。アルミ電解コンデンサは、アルミ箔の表面に陽極酸化処理によって酸化皮膜を誘電体として形成させた化成箔を陽極側電極に用い、当該陽極側電極に対向させて陰極側電極を配置し、両極間にセパレータを介在させ、そこに電解コンデンサ用電解液を保持させて電解コンデンサを形成させたものである。
通常、電解質塩及びコロイダルシリカを含有させた電解コンデンサ用電解液を用いた電解コンデンサは、初期の火花電圧に優れているが、性能が低下してしまう欠点があった。火花電圧が低下する原因は使用時に、電解質塩を含有させることでコロイダルシリカの電荷バランスが崩れ、コロイダルシリカが凝集又は/及び重合してしまうためである。その結果、電解液がゲル化し、電導度と火花電圧の長期安定性に劣る問題があった。
電解コンデンサ用電解液中に、酸型コロイダルシリカ及びアンモニア型コロイダルシリカの混合物を含有させることで、コロイダルシリカの電荷バランスが崩れるのを防ぐことが可能であり、凝集を起こりにくくなることで、ゲル化を防ぐことができる。その結果、初期の火花電圧に優れ、かつ、電導度と火花電圧において優れた耐熱性を有する電解コンデンサ用電解液及びそれを用いた電解コンデンサを製造することができる。
以下、発明を実施例に基づき説明する。なお、本発明は、実施例により、なんら限定されるものではない。実施例中の「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を表す。
(実施例1)
フタル酸166部と、溶媒としてγ−ブチロラクトン540部とを混合させて撹拌しながら、N,N−ジメチルエチルアミン73.1部を滴下してフタル酸ジメチルエチルアミン溶液を得た後、アンモニア型コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックスN−40、水分散液、固形分40%、平均粒径20〜30nm、pH9.0〜10)39.3部と、酸型コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックスO−40)0.4部と、を加えて混合し、80℃で濃縮して電解コンデンサ用電解液を得た。
(実施例2〜5、比較例1、2)
表1に対応するようにアンモニア型コロイダルシリカと、酸型コロイダルシリカの質量比を代えた以外は実施例1と同様にして電解コンデンサ用電解液を得た。
(実施例6)
フタル酸166部と、溶媒としてγ−ブチロラクトン532部とを混合させて撹拌しながら、N,N−ジメチルエチルアミン73.1部を滴下してフタル酸ジメチルエチルアミン溶液を得た後、アンモニア型コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックスN−40、水分散液、固形分40%、平均粒径20〜30nm、pH9.0〜10)38部と、酸型コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックスO−40)2部と、を加えて混合し、80℃で濃縮した後、ポリエーテルシリコーン(モメンティブ社製、Silwet L−7657)を8.0部添加して、電解コンデンサ用電解液を得た。
(実施例7)
アゼライン酸188部(1.0mol)と、溶媒としてエチレングリコール1630部とを混合させて撹拌しながら、ジエチルアミン146部(2.0mol)を滴下して、アゼライン酸ジエチルアミンエチレングリコール溶液を得た後、コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックスN−40、水分散液、固形分40%、平均粒径20〜30nm、pH9.0〜10)95部と、酸型コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックスO−40)5部と、を加えて混合し、80℃で濃縮して、電解コンデンサ用電解液を得た。
(実施例8〜11、比較例3、4)
表2に対応するようにアンモニア型コロイダルシリカと、酸型コロイダルシリカの質量比を代えた以外は実施例1と同様にして電解コンデンサ用電解液を得た。
(実施例12)
アゼライン酸188部(1.0mol)と、溶媒としてエチレングリコール1610部とを混合させて撹拌しながら、ジエチルアミン146部(2.0mol)を滴下して、アゼライン酸ジエチルアミンエチレングリコール溶液を得た後、コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックスN−40、水分散液、固形分40%、平均粒径20〜30nm、pH9.0〜10)80部と、酸型コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックスO−40)20部と、を加えて混合し、80℃で濃縮した後、ポリエーテルシリコーン(モメンティブ社製、Silwet L−7657)を20部添加して、電解コンデンサ用電解液を得た。
以下に、電解コンデンサ用電解液の電導度及び火花電圧の評価方法をまとめた。
(電導度の評価方法)
電導度の評価方法は、電解コンデンサ用電解液(実施例1〜12、比較例1〜4)の30℃における電導度(mS/cm)を、横河電機株式会社製SCメーターSC72を用いて測定した。加速度試験は、温度105℃の条件下で、2000時間後の電導度を測定した。
(火花電圧の評価方法)
火花電圧の評価方法は、電解コンデンサ用電解液(実施例1〜12、比較例1〜4)に、25℃で5mA/cmの定電流を印加し、電圧−時間カーブを調べることで行い、電圧の上昇カーブを始めにスパーク又はシンチレーションが観測された電圧を火花電圧(V)とした。加速度試験は、温度105℃の条件下で、2000時間後の火花電圧を測定した。
電解コンデンサ用電解液の電導度(mS/cm)及び火花電圧(V)、及びそれらの加速度試験の測定結果を表1、2に示す。
Figure 2018056398
Figure 2018056398
表1、2より、比較例1〜4より実施例1〜12の方が、火花電圧が高く、かつ、長期に渡り優れた電導度と火花電圧を維持していることがわかる。
本発明の電解コンデンサ用電解液は、高い火花電圧を有し、かつ、長期に渡り優れた電導度と火花電圧を維持しているため、広範な産業分野において用いることができる。

Claims (8)

  1. コロイダルシリカと、電解質塩と、有機溶媒と、を少なくとも含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液において、
    コロイダルシリカが、酸型コロイダルシリカと、アンモニア型コロイダルシリカ、との混合物であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液。
  2. 酸型コロイダルシリカとアンモニア型コロイダルシリカとの質量比が、1:99〜30:70であることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用電解液。
  3. コロイダルシリカの平均粒子径が、1〜30nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解コンデンサ用電解液。
  4. 電解コンデンサ用電解液中におけるコロイダルシリカの含有量が、0.1〜20質量%であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電解コンデンサ用電解液。
  5. ポリエーテル変性シリコーンを含有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電解コンデンサ用電解液。
  6. 電解コンデンサ用電解液中におけるポリエーテル変性シリコーンの含有量が、0.001〜20質量%であることを特徴とする請求項5に記載の電解コンデンサ用電解液。
  7. 電解質塩が、下記一般式(1)〜(5)で表されるいずれかの化合物であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電解コンデンサ用電解液。
    Figure 2018056398
    (式(1)〜(5)中、基R〜R25は、それぞれ同一でも異なっても良い水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基又は水酸基であり、R〜R25のうち隣接する基同士は連結して炭素数2〜6のアルキレン基を形成しても良い。Xは、カルボン酸アニオン又はホウ素化合物アニオンである。)
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の電解コンデンサ用電解液を含有することを特徴とする電解コンデンサ。
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