JP2018054696A - 半導電性ローラとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟で画像耐久性に優れ、しかもブリードによる画像不良やヘタリを生じにくいローラ本体を備えた半導電性ローラとその製造方法を提供する。【解決手段】半導電性ローラ1は、エピクロルヒドリンゴム、ジエン系ゴム、架橋成分、ならびに紫外線硬化型樹脂を含むゴム組成物の架橋物からなる筒状のローラ本体2の、外周面5の近傍に、紫外線硬化型樹脂の硬化物を含む略筒状の硬化領域2a、当該硬化領域の径方向内方に、紫外線硬化型樹脂の未硬化物を含む未硬化領域2bを設け、ローラ本体のタイプAデュロメータ硬さを45以下とした。製造方法は、上記ゴム組成物からなるローラ本体の外周面に紫外線を照射して、当該外周面の近傍に含まれる紫外線硬化型樹脂を選択的に硬化反応させることにより、ローラ本体の径方向内方に未硬化領域を残しつつ、外周面の近傍に硬化領域を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法を利用した画像形成装置において、特に現像ローラ等として使用される半導電性ローラと、その製造方法に関するものである。
上記画像形成装置において、感光体の表面を一様に帯電させる帯電部材、帯電させた感光体の表面を露光して形成した静電潜像をトナー像に現像する現像部材、形成したトナー像を紙等に転写させる転写部材、トナー像を転写後の感光体の表面に残留するトナーを除去するクリーニング部材等としては、半導電性ローラが用いられる。
また半導電性ローラとしては、特に感光体との当接ニップを十分に確保して、上記各部材としての機能を良好に発現させるために、半導電性のゴム組成物を筒状に成形して架橋させたローラ本体と、当該ローラ本体の中心の通孔に挿通されて固定された、金属等からなるシャフトとを備えたものが一般的に用いられる。
ゴム組成物を形成するゴムとしては、ローラ本体に半導電性を付与して、半導電性ローラのローラ抵抗値を、例えば現像ローラとしての使用に適した範囲まで低下させるために、例えばエピクロルヒドリンゴム等のイオン導電性ゴムが用いられる。
またゴムとしては、ローラ本体にゴムとしての特性、すなわち柔軟で、しかも圧縮永久ひずみが小さくヘタリを生じにくい特性等を付与するべく、上記イオン導電性ゴムとともにジエン系ゴムが併用される。
また、半導電性ローラを特に現像ローラとして使用する場合には、画像耐久性が低下して、画像形成を繰り返した際に形成画像の余白部分にトナーが付着するいわゆるカブリの不良を生じやすくなる傾向があり、これを防止するために、ローラ本体が高い柔軟性を有していることが求められる。
すなわち1回の画像形成には、画像形成装置の現像部に収容されたトナーのごく一部しか使用されず、残りの大部分のトナーは現像部内を繰り返し循環する。
そのため、現像部内に設けられた現像ローラのローラ本体の柔軟性が十分でない場合には、画像形成を繰り返した際に、当該ローラ本体と繰り返し接触することでトナーがダメージを受けやすくなる。
そして、ダメージによってトナーが粉砕されたりする割合が増加し、それによって発生したトナーの粉砕物などは正常なトナーと比べて帯電特性等が大きくずれるため、形成画像の余白部分に付着してカブリを生じやすくなる。
そのため、特に現像ローラのローラ本体には、良好な柔軟性を付与し、画像耐久性を向上してカブリの不良を生じにくくすることが求められる。
柔軟性を高めるため、通常のゴム製品では、そのもとになるゴム組成物にオイル等の可塑剤を配合する場合がある。
しかし半導電性ローラの場合は、ローラ本体のもとになるゴム組成物に可塑剤を配合すると、当該可塑剤が経時的にローラ本体の外周面にブリードして感光体等の相手部材に転移し、当該相手部材を汚染して画像不良の原因となるという問題がある。
またゴム組成物に可塑剤を配合して、特に現像ローラのローラ本体として適した柔軟性を付与しようとすると、当該ローラ本体の圧縮永久ひずみが大きくなってヘタリを生じやすくなるという問題もある。
そこでローラ本体のもとになるゴム組成物に、いずれも常温で液状を呈する、液状NBR、液状BR等の液状ゴムや、液状ポリ(メタ)アクリレート等の液状ポリマなどを配合することが検討されている(特許文献1等)。
液状ゴムや液状ポリマは、可塑剤と比べてローラ本体の外周面にブリードしにくいため、当該ブリードによる画像不良の発生を抑制できる。しかし、液状ゴムや液状ポリマを配合して、ローラ本体に、現像ローラ用として適した柔軟性を付与しようとすると、やはり当該ローラ本体の圧縮永久ひずみが大きくなってヘタリを生じやすくなるという問題がある。
特開2005−148467号公報 特開2011−53536号公報
本発明の目的は、柔軟で画像耐久性に優れ、しかもブリードによる画像不良やヘタリを生じにくいローラ本体を備えた半導電性ローラと、その製造方法を提供することにある。
本発明は、エピクロルヒドリンゴムおよびジエン系ゴムを含むゴム、前記ゴムを架橋させるための架橋成分、ならびに紫外線硬化型樹脂を含むゴム組成物の架橋物からなる筒状のローラ本体を備え、前記ローラ本体は、外周面の近傍に、前記紫外線硬化型樹脂の硬化物を含む略筒状の硬化領域、前記硬化領域の径方向内方に、前記紫外線硬化型樹脂の未硬化物を含む未硬化領域を備え、前記ローラ本体の、日本工業規格JIS K6253−3:2012において規定されたタイプAデュロメータ硬さは45以下である半導電性ローラである。
また本発明は、かかる本発明の半導電性ローラの製造方法であって、前記ゴム組成物を筒状に成形し、架橋させてローラ本体を形成する工程、および前記ローラ本体の外周面に紫外線を照射して、当該外周面の近傍に含まれる前記紫外線硬化型樹脂を選択的に硬化反応させることにより、前記ローラ本体の径方向内方に前記未硬化領域を残しつつ、前記外周面の近傍に前記硬化領域を形成する工程を含む半導電性ローラの製造方法である。
本発明によれば、柔軟で画像耐久性に優れ、しかもブリードによる画像不良やヘタリを生じにくいローラ本体を備えた半導電性ローラと、その製造方法を提供できる。
図(a)は、本発明の半導電性ローラの、実施の形態の一例の外観を示す斜視図、図(b)は、上記例の半導電性ローラのうちローラ本体の内部構造を模式的に示す断面図である。
《半導電性ローラ》
図1(a)は、本発明の半導電性ローラの、実施の形態の一例の外観を示す斜視図、図1(b)は、上記例の半導電性ローラのうちローラ本体の内部構造を模式的に示す断面図である。
図1(a)(b)を参照して、この例の半導電性ローラ1は、前述したようにエピクロルヒドリンゴムおよびジエン系ゴムを含むゴム、当該ゴムを架橋させるための架橋成分、ならびに紫外線硬化型樹脂を含むゴム組成物の架橋物によって、非多孔質でかつ単層構造の筒状に形成されたローラ本体2を備えるとともに、当該ローラ本体2の中心の通孔3にシャフト4が挿通されて固定されたものである。
シャフト4は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の金属によって一体に形成されている。
上記シャフト4は、例えば導電性を有する接着剤を介して、ローラ本体2と電気的に接合されるとともに機械的に固定されるか、あるいは通孔3の内径よりも外径の大きいものを通孔3に圧入することで、ローラ本体2と電気的に接合されるとともに機械的に固定される。
ローラ本体2内の、当該ローラ本体2の外周面5の近傍には、紫外線硬化型樹脂の硬化物を含む略筒状の硬化領域2aが設けられているとともに、当該硬化領域2aの径方向内方には、上記紫外線硬化型樹脂の未硬化物を含む未硬化領域2bが設けられている。
ローラ本体2を上記の構成とすると、未硬化領域2b中に含まれる未硬化の紫外線硬化型樹脂をゴムの軟化剤あるいは可塑剤として機能させて、当該ローラ本体2に高い柔軟性を付与できる。具体的には、ローラ本体2の、日本工業規格JIS K6253−3:2012において規定されたタイプAデュロメータ硬さを45以下として画像耐久性を向上することができる。
また、未硬化領域2b中に含まれる未硬化の紫外線硬化性樹脂がローラ本体2の外周面5にブリードするのを、当該外周面5の近傍に上記未硬化領域2bを囲むように略筒状に設けた、紫外線硬化型樹脂の硬化物を含む硬化領域2aによって抑制できる。そのため上記硬化領域2aが未硬化の紫外線硬化型樹脂を殆ど含まないことと相まって、当該未硬化の紫外線硬化型樹脂のブリードによる画像不良の発生を抑制することもできる。
しかも、ローラ本体2に高い柔軟性を付与して画像耐久性を向上するべく、上記のようにローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さを45以下としても、従来の、例えば可塑剤や液状ゴム等を配合して同等のゴム硬さとしたローラ本体と比べて圧縮永久ひずみを小さくして、ヘタリを生じにくくすることもできる。この理由は明らかではないが、ローラ本体2の外周面5の近傍に設けた略筒状の硬化領域2aが、ヘタリを抑制する殻として機能するためではないかと考えらえる。
したがって上記の構成とすることにより、柔軟で画像耐久性に優れ、しかもブリードによる画像不良やヘタリを生じにくいローラ本体2を備えた半導電性ローラ1を構成できる。
なおローラ本体2の外周面5には、図中に拡大して示すように酸化膜6を形成してもよい。
酸化膜6を形成することにより、当該酸化膜6が誘電層として機能して、半導電性ローラ1の誘電正接を低減できる。また酸化膜6が低摩擦層として機能して、トナーの付着を良好に抑制できる。
なお前述した半導電性ローラ1の「単層構造」とは、ゴムの架橋物からなる層の数が単層であることを指し、硬化領域2aと未硬化領域2bは、一体の連続したゴムの架橋物からなるため1層と数え、また酸化膜6は層数に含まないこととする。
ローラ本体2は、上記のように日本工業規格JIS K6253−3:2012において規定されたタイプAデュロメータ硬さが45以下である必要がある。
タイプAデュロメータ硬さがこの範囲を超える場合には、ローラ本体2が硬くなって十分な柔軟性が得られないため、特に半導電性ローラ1を現像ローラとして使用した際に画像耐久性が低下してカブリの不良を生じやすくなる。
これに対し、ローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さを上記の範囲とすることにより、当該ローラ本体2に良好な柔軟性を付与し、画像耐久性を向上してカブリの不良を生じにくくできる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、ローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さは、上記の範囲でも43以下、特に40以下であるのが好ましい。
またローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さは、上記の範囲でも30以上、特に35以上であるのが好ましい。
タイプAデュロメータ硬さがこの範囲未満では、たとえ外周面5の近傍に硬化領域2aを設けたとしても、ローラ本体2の圧縮永久ひずみが大きくなってヘタリを生じやすくなるおそれがある。
ローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さを上記の範囲に調整するには、ゴム100質量部あたりの紫外線硬化型樹脂の配合割合や、ゴムのうち特にジエン系ゴムの種類と配合割合を調整したり、あるいは後述するようにローラ本体2の外周面5に照射する紫外線の強度や照射時間等を操作して、形成される硬化領域2aの厚み等を調整したりすればよい。
ちなみに特許文献2には、硬化性モノマを配合したゴムの組成物を筒状に成形し、加熱によりゴムを架橋させてローラ本体を形成するのと同時に、上記ゴムと硬化性モノマの溶解度定数(SP値)の違いに基づいて意図的に、硬化性モノマをローラ本体の外周面にブリードさせながら硬化反応させるか、あるいはブリードさせたのちさらに電子線等を照射して硬化反応させて、上記外周面に、硬化性モノマの硬化物からなる表面層が形成された帯電ローラ等を製造することが記載されている。
しかし、かかる構成では硬化性モノマの大部分は、ローラ本体の外周面にブリードして表面層を形成するために費やされ、未架橋の状態ではローラ本体の内部にほとんど残留していない上、帯電ローラとしてカーボンを多量に配合してもいるため、ローラ本体の全体としてのタイプAデュロメータ硬さは、本発明で規定した45以下の範囲を満足することができない。そのため、画像耐久性が低下してカブリの不良を生じやすくなるという問題は、依然として解消されない。
なおローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さを、本発明では、温度23±2℃、相対湿度55±2%の常温常湿環境下、下記の方法で測定した値でもって表すこととする。
〈タイプAデュロメータ硬さ測定〉
ローラ本体2の両端から突出したシャフト4の両端部を支持台に固定した状態で、当該ローラ本体2の幅方向の中央部に、上方から日本工業規格JIS K6253−3:2012の規定に準拠したタイプAデュロメータの押し針を当てて、荷重:1kg、測定時間:3秒(加硫ゴムの標準測定時間)の条件で測定した値でもって、ローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さとする。
《半導電性ローラの製造方法》
半導電性ローラ1を製造するには、まず調製したゴム組成物を、押出成形機を用いて筒状に押出成形し、次いで所定の長さにカットして加硫缶内で加圧、加熱して架橋させる。
次いで架橋させた筒状体を、オーブン等を用いて加熱して二次架橋させ、冷却したのち所定の外径となるように研磨してローラ本体2を形成する。
研磨方法としては、例えば乾式トラバース研削等の種々の研磨方法が採用可能である。
また、研磨工程の最後に鏡面研磨をして仕上げてもよい。その場合は、外周面5の離型性をさらに向上して、酸化膜6を形成することとの相乗効果によって、トナーの付着をより一層良好に抑制できる。また感光体等の汚染を有効に防止できる。
シャフト4は、筒状体のカット後から研磨後までの任意の時点で通孔3に挿通して固定できる。
ただしカット後、まず通孔3にシャフト4を挿通した状態で二次架橋と研磨をするのが好ましい。これにより、二次架橋時の膨張収縮によるローラ本体2の反りや変形を抑制できる。また、シャフト4を中心として回転させながら研磨することで当該研磨の作業性を向上し、なおかつ外周面5のフレを抑制できる。
シャフト4は、先に説明したように、通孔3の内径よりも外径の大きいものを通孔3に圧入するか、あるいは導電性を有する熱硬化性接着剤を介して、二次架橋前の筒状体の通孔3に挿通すればよい。
前者の場合は、シャフト4の圧入と同時に電気的な接合と機械的な固定が完了する。
また後者の場合は、オーブン中での加熱によって筒状体が二次架橋されるのと同時に熱硬化性接着剤が硬化して、当該シャフト4がローラ本体2に電気的に接合されるとともに、機械的に固定される。
次いで、ローラ本体2の外周面5に所定波長の紫外線を所定時間照射する。そうすると外周面5の近傍の、当該外周面5からローラ本体2内の、少なくとも紫外線が到達する範囲に含まれる紫外線硬化型樹脂が選択的に硬化反応されて硬化領域2aが形成される。それとともに、当該硬化領域2aよりローラ本体2の径方向内方では紫外線硬化型樹脂が硬化反応されずに未硬化の状態で残されて未硬化領域2bとなる。
また、上記紫外線の照射を特に酸化性雰囲気中で実施すると、上記ローラ本体2の外周面5に露出した特にジエン系ゴムが酸化されて、硬化領域2aの形成と同時に、当該外周面5に酸化膜6が形成される。すなわち、ローラ本体2の外周面5に所定波長の紫外線を所定時間照射して、当該外周面5に露出したゴム組成物中のジエン系ゴム等を酸化させるだけで酸化膜6を形成できるため、簡単で効率的である。
しかも、紫外線の照射によって形成される酸化膜6は、例えば従来の、塗剤を塗布して形成されるコーティング膜のような問題を生じることがない上、厚みの均一性や、ローラ本体2との密着性等にも優れている。
照射する紫外線の波長は、ゴム組成物中のジエン系ゴム等を効率よく酸化させて、前述した機能に優れた酸化膜6を形成すること等を考慮すると100nm以上であるのが好ましく、400nm以下、特に300nm以下であるのが好ましい。また照射の時間は30秒間以上、特に1分間以上であるのが好ましく、30分間以下、特に15分間以下であるのが好ましい。
ただし、酸化膜6は他の方法で形成してもよいし、場合によっては形成しなくてもよい。
《ゴム組成物》
〈エピクロルヒドリンゴム〉
エピクロルヒドリンゴムとしては、繰り返し単位としてエピクロルヒドリンを含み、イオン導電性を有する種々の重合体が使用可能である。
かかるエピクロルヒドリンゴムとしては、例えばエピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド二元共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル二元共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体等の1種または2種以上が挙げられる。
中でもジエン系ゴムと併用した際に、半導電性ローラ1のローラ抵抗値を、現像ローラ等としての使用に適した範囲まで低下させる効果の点で、エチレンオキサイドを含む共重合体、特にECOおよび/またはGECOが好ましい。
上記両共重合体におけるエチレンオキサイド含量は、いずれも30モル%以上、特に50モル%以上であるのが好ましく、80モル%以下であるのが好ましい。
エチレンオキサイドは、半導電性ローラ1のローラ抵抗値を下げる働きをする。しかしエチレンオキサイド含量がこの範囲未満では、かかる働きが十分に得られないため、ローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。
一方、エチレンオキサイド含量が上記範囲を超える場合には、エチレンオキサイドの結晶化が起こり、分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、逆に半導電性ローラ1のローラ抵抗値が上昇する傾向がある。また架橋後のローラ本体2が硬くなりすぎたり、架橋前のゴム組成物の、加熱溶融時の粘度が上昇して加工性が低下したりするおそれもある。
ECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量の残量である。すなわちエピクロルヒドリン含量は20モル%以上であるのが好ましく、70モル%以下、特に50モル%以下であるのが好ましい。
またGECOにおけるアリルグリシジルエーテル含量は0.5モル%以上、特に2モル%以上であるのが好ましく、10モル%以下、特に5モル%以下であるのが好ましい。
アリルグリシジルエーテルは、それ自体が側鎖として自由体積を確保するために機能することにより、エチレンオキサイドの結晶化を抑制して、半導電性ローラ1のローラ抵抗値を低下させる働きをする。しかし、アリルグリシジルエーテル含量がこの範囲未満ではかかる働きが十分に得られないため、ローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。
一方、アリルグリシジルエーテルはGECOの架橋時に架橋点として機能するため、アリルグリシジルエーテル含量が上記の範囲を超える場合には、GECOの架橋密度が高くなりすぎることによって分子鎖のセグメント運動が妨げられて、却ってローラ抵抗値が上昇する傾向がある。
GECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量、およびアリルグリシジルエーテル含量の残量である。すなわちエピクロルヒドリン含量は10モル%以上、特に19.5モル%以上であるのが好ましく、69.5モル%以下、特に60モル%以下であるのが好ましい。
なおGECOとしては、先に説明した3種の単量体を共重合させた狭義の意味での共重合体の他に、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(ECO)をアリルグリシジルエーテルで変性した変性物も知られており、本発明ではこのいずれのGECOも使用可能である。
これらエピクロルヒドリンゴムの1種または2種以上を使用できる。
〈ジエン系ゴム〉
ジエン系ゴムとしては、例えば天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等の1種または2種以上が挙げられる。
中でもNBRとCRを併用するか、またはNBRとCRとBRを併用するのが好ましい。なおそれぞれのゴムとしては、各々同種でかつグレードの異なるものなどを、2種以上併用してもよい。
(NBR)
NBRは、その溶解パラメータ(SP値)がエピクロルヒドリンゴム、BR、およびCRのいずれとも近いため、これらゴムのいわば相溶化剤として機能して各ゴム間の微分散化を補助し、ゴム組成物の加熱時の流動性を高めて、加工助剤等を含まない配合でも良好な加工性を確保したり、ローラ本体2の柔軟性をさらに向上したりするために機能する。
またNBRは極性ゴムであるため、半導電性ローラ1のローラ抵抗値を微調整するためにも機能する。
さらにNBRは、酸化性雰囲気中での紫外線照射によって酸化されて、半導電性ローラ1の外周面5に酸化膜6を形成する材料ともなる。
NBRとしては、アクリロニトリル含量が24%以下である低ニトリルNBR、25〜30%である中ニトリルNBR、31〜35%である中高ニトリルNBR、36〜42%である高ニトリルNBR、43%以上である極高ニトリルNBRのいずれを用いてもよい。
またNBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では感光体等の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのNBRを用いるのが好ましい。
これらNBRの1種または2種以上を使用できる。
(CR)
CRは、特にローラ本体2の柔軟性を向上するために機能する。
またCRは、やはり極性ゴムであるため、半導電性ローラ1のローラ抵抗値を微調整するためにも機能する。
さらにCRは、やはり酸化性雰囲気中での紫外線照射によって酸化されて、半導電性ローラ1の外周面5に酸化膜6を形成する材料ともなる。
CRは、クロロプレンを乳化重合させて合成されるもので、その際に用いる分子量調整剤の種類によって、硫黄変性タイプと非硫黄変性タイプとに分類される。
このうち硫黄変性タイプのCRは、クロロプレンと、分子量調整剤としての硫黄とを共重合させたポリマを、チウラムジスルフィド等で可塑化して所定の粘度に調整することで合成される。
また非硫黄変性タイプのCRは、例えばメルカプタン変性タイプ、キサントゲン変性タイプ等に分類される。
このうちメルカプタン変性タイプのCRは、例えばn−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調整剤として使用すること以外は、硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。
またキサントゲン変性タイプのCRは、アルキルキサントゲン化合物を分子量調整剤として使用すること以外は、やはり硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。
またCRは、その結晶化速度に基づいて、当該結晶化速度が遅いタイプ、中庸であるタイプ、および速いタイプに分類される。
本発明では、いずれのタイプのCRを用いてもよいが、中でも非硫黄変性タイプで、かつ結晶化速度が遅いタイプのCRが好ましい。
またCRとしては、クロロプレンと他の共重合成分との共重合体を用いてもよい。かかる他の共重合成分としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステル等の1種または2種以上が挙げられる。
さらにCRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、やはり本発明では、感光体等の汚染を防止するために、非油展タイプのCRを用いるのが好ましい。
これらCRの1種または2種以上を使用できる。
(BR)
BRは、特に半導電性ローラ1にゴムとしての良好な特性、すなわち柔軟で、しかも圧縮永久ひずみが小さくヘタリを生じにくい特性を付与するために機能する。
またBRは、やはり酸化性雰囲気中での紫外線照射によって酸化されて、半導電性ローラ1の外周面5に酸化膜6を形成する材料となる。
BRとしては、分子中にポリブタジエン構造を備え、架橋性を有する種々のBRがいずれも使用可能である。
特に高温から低温まで広い温度範囲でゴムとしての良好な特性を発現しうる、シス−1,4結合の含量が95%以上の高シスBRが好ましい。
またBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、やはり本発明では、感光体等の汚染を防止するために、非油展タイプのBRが好ましい。
これらBRの1種または2種以上を使用できる。
(ゴムの配合割合)
ゴムの配合割合は、半導電性ローラ1に求められる各種の特性、特にローラ抵抗値やローラ本体2の柔軟性等に応じて任意に設定できる。
例えばエピクロルヒドリンゴムの配合割合は、ゴムの総量100質量部中の25質量部以上、特に30質量部以上であるのが好ましく、45質量部以下、特に40質量部以下であるのが好ましい。
エピクロルヒドリンゴムの配合割合がこの範囲未満では、半導電性ローラ1のローラ抵抗値を、現像ローラ等としての使用に適した範囲まで十分に低下できないおそれがある。
一方、エピクロルヒドリンゴムの配合割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にジエン系ゴムの割合が少なくなって、ゴム組成物に良好な加工性を付与したり、ローラ本体2にゴムとしての良好な特性、すなわち柔軟で、しかも圧縮永久ひずみが小さくヘタリを生じにくい特性を付与したりできないおそれがある。また、半導電性ローラ1を特に現像ローラとして使用した際にトナーが付着しやすくなって、形成画像の画像濃度が低下するおそれもある。
これに対し、エピクロルヒドリンゴムの配合割合を上記の範囲とすることにより、ジエン系ゴムを併用することによる効果を維持しながら、半導電性ローラ1のローラ抵抗値を、現像ローラ等としての使用に適した範囲まで十分に低下できる。
CRの配合割合は、ゴムの総量100質量部中の5質量部以上であるのが好ましく、15質量部以下であるのが好ましい。
CRの配合割合がこの範囲未満では、ローラ本体2に良好な柔軟性を付与できないおそれがある。
一方、CRの配合割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムの割合が少なくなって、半導電性ローラ1のローラ抵抗値を、現像ローラ等としての使用に適した範囲まで十分に低下できないおそれがある。またNBRやBRの割合が少なくなって、これらのゴムを併用することによる効果が十分に得られないおそれもある。
エピクロルヒドリンゴム、CR、およびNBRの3種のゴムの併用系では、NBRの配合割合は、基本的に他の2種のゴムの残量である。すなわちエピクロルヒドリンゴムとCRを、それぞれ上記所定の割合で配合し、さらにNBRを加えてゴムの総量を100質量部とすればよい。
一方、エピクロルヒドリンゴム、CR、NBR、およびBRの4種のゴムの併用系では、NBRの配合割合は、ゴムの総量100質量部中の5質量部以上であるのが好ましく、15質量部以下であるのが好ましい。
NBRの配合割合がこの範囲未満では、ゴム組成物に良好な加工性を付与したり、ローラ本体2に良好な柔軟性を付与したりできないおそれがある。
一方、NBRの配合割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムの割合が少なくなって、半導電性ローラ1のローラ抵抗値を、現像ローラ等としての使用に適した範囲まで十分に低下できないおそれがある。またCRやBRの割合が少なくなって、これらのゴムを併用することによる効果が十分に得られないおそれもある。
上記4種のゴムの併用系では、BRの配合割合は、基本的に他の3種のゴムの残量である。すなわちエピクロルヒドリンゴム、CR、およびNBRを、それぞれ上記所定の割合で配合し、さらにBRを加えてゴムの総量を100質量部とすればよい。
〈架橋成分〉
架橋成分としては、チオウレア系架橋剤、および硫黄系架橋成分を併用するのが好ましい。
(チオウレア系架橋剤)
チオウレア系架橋剤としては、分子中にチオウレア構造を有し、主にエピクロルヒドリンゴムの架橋剤として機能しうる種々のチオウレア化合物が使用可能である。
チオウレア系架橋剤としては、例えばエチレンチオウレア(別名:2−メルカプトイミダゾリン)、ジエチルチオウレア、ジブチルチオウレア等の1種または2種以上が挙げられる。特にエチレンチオウレアが好ましい。
チオウレア系架橋剤の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.2質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
チオウレア系架橋剤の配合割合がこの範囲未満では、エピクロルヒドリンゴムの架橋が不十分になり、ローラ本体2の圧縮永久ひずみが大きくなってヘタリを生じやすくなるおそれがある。
一方、チオウレア系架橋剤の配合割合が上記の範囲を超える場合には、架橋後のローラ本体2が硬くなりすぎるため、画像耐久性が低下して、カブリの不良を生じやすくなるおそれがある。また、過剰のチオウレア系架橋剤がローラ本体2の外周面5にブルームして、紫外線の照射による硬化領域2aや酸化膜6の形成を妨げたり、感光体等を汚染したりするおそれもある。
(架橋促進剤)
チオウレア系架橋剤には、当該チオウレア系架橋剤によるエピクロルヒドリンゴムの架橋反応を促進する種々の架橋促進剤を併用してもよい。
かかる架橋促進剤としては、例えば1,3−ジフェニルグアニジン(D)、1,3−ジ−o−トリルグアニジン(DT)、1-o-トリルビグアニド(BG)等のグアニジン系促進剤などの1種または2種以上が挙げられる。
架橋促進剤の配合割合は、エピクロルヒドリンゴムの架橋を促進する効果を十分に発現させることを考慮すると、ゴムの総量100質量部あたり0.2質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
(硫黄系架橋成分)
主にジエン系ゴムを架橋させるための硫黄系架橋成分としては、硫黄系架橋剤と、含硫黄系の架橋促進剤とを併用するのが好ましい。
このうち硫黄系架橋剤としては、例えば粉末硫黄、オイル処理粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、分散性硫黄等の硫黄や、あるいはテトラメチルチウラムジスルフィド、N,N−ジチオビスモルホリン等の有機含硫黄化合物などが挙げられ、特に硫黄が好ましい。
硫黄の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
硫黄の配合割合がこの範囲未満では、ジエン系ゴムを良好に架橋させて、ローラ本体2にゴムとしての良好な特性、すなわち柔軟で、しかも圧縮永久ひずみが小さくヘタリを生じにくい特性等を付与できないおそれがある。
一方、硫黄の配合割合が上記の範囲を超える場合には、過剰の硫黄がローラ本体2の外周面5にブルームして、紫外線等の照射による硬化領域2aや酸化膜6の形成を妨げたり、感光体等を汚染したりするおそれがある。
なお、例えば硫黄としてオイル処理粉末硫黄、分散性硫黄等を使用する場合、上記配合割合は、それぞれの中に含まれる有効成分としての硫黄自体の割合とする。
また、架橋剤として有機含硫黄化合物を使用する場合、その配合割合は、分子中に含まれる硫黄の、ゴムの総量100質量部あたりの割合が上記の範囲となるように調整するのが好ましい。
含硫黄系の架橋促進剤としては、例えばチアゾール系促進剤、チウラム系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、ジチオカルバミン酸塩系促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。このうちチウラム系促進剤とチアゾール系促進剤とを併用するのが好ましい。
チウラム系促進剤としては、例えばテトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)等の1種または2種以上が挙げられる。
またチアゾール系促進剤としては、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩(ZnMBT)、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩(CMBT)、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール(MDB)等の1種または2種以上が挙げられる。
かかる2種の架橋促進剤の併用系において、ジエン系ゴムの架橋を促進する効果を十分に発現させることを考慮すると、チウラム系促進剤の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上、2質量部以下であるのが好ましい。またチアゾール系促進剤の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上、2質量部以下であるのが好ましい。
〈紫外線硬化型樹脂〉
紫外線硬化型樹脂としては、ゴムとの相溶性を有し、未硬化の状態で、前述したようにゴムの軟化剤、可塑剤として機能するとともに、紫外線の照射によって、ゴムの架橋物中で硬化反応して硬化領域2aを形成しうる種々のモノマないしオリゴマがいずれも使用可能である。
特に、上述した各ゴム等との相溶性の点で、アクリレートモノマ、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等の1種または2種以上が挙げられ、中でも脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート等のウレタンアクリレートが好ましい。
紫外線硬化型樹脂の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり2質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下であるのが好ましい。
また、前述したエピクロルヒドリンゴム、CR、およびNBRの3種のゴムの併用系では、紫外線硬化型樹脂の配合割合は、上記の範囲でも5質量部以上であるのが好ましい。
一方、エピクロルヒドリンゴム、CR、NBR、およびBRの4種のゴムの併用系では、紫外線硬化型樹脂の配合割合は、上記の範囲でも5質量部以上であるのが好ましく、8質量部以上であるのがさらに好ましい。
紫外線硬化型樹脂の配合割合がこの範囲未満では、未硬化の紫外線硬化型樹脂をゴムの軟化剤、可塑剤として機能させ、ローラ本体2の全体の柔軟性を向上して、当該ローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さを45以下とする効果が得られないおそれがある。
一方、紫外線硬化型樹脂の配合割合が上記の範囲を超える場合には、ローラ本体2が柔らかくなりすぎて、当該ローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さが30未満となり、たとえ外周面5の近傍に硬化領域2aを設けたとしても圧縮永久ひずみが大きくなってヘタリを生じやすくなるおそれがある。
〈その他〉
ゴム組成物には、さらに必要に応じて各種の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば架橋促進助剤、受酸剤、充填剤、加工助剤等が挙げられる。
このうち架橋促進助剤としては、例えば酸化亜鉛(亜鉛華)等の金属化合物;ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸その他、従来公知の架橋促進助剤の1種または2種以上が挙げられる。
架橋促進助剤の配合割合は、個別に、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
受酸剤は、架橋時にエピクロルヒドリンゴムやCR等から発生する塩素系ガスの、ローラ本体2内への残留と、それによる架橋阻害や感光体等の汚染などを防止するために機能する。
受酸剤としては、酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、中でも分散性に優れたハイドロタルサイト類またはマグサラットが好ましく、特にハイドロタルサイト類が好ましい。
また、ハイドロタルサイト類等を酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用すると、より高い受酸効果を得ることができ、感光体等の汚染をより一層確実に防止できる。
受酸剤の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
受酸剤の配合割合がこの範囲未満では、当該受酸剤を配合することによる効果が十分に得られないおそれがある。また、受酸剤の配合割合が上記の範囲を超える場合には架橋後のローラ本体2が硬くなりすぎるため、画像耐久性が低下して、カブリの不良を生じやすくなるおそれがある。
充填剤としては、例えば酸化亜鉛、シリカ、カーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム等の1種または2種以上が挙げられる。
充填剤を配合することにより、半導電性ローラ1の機械的強度等を向上できる。
また、充填剤として導電性カーボンブラックを用いると、ローラ本体2に電子導電性をも付与できる。
導電性カーボンブラックとしては、特に粒状のアセチレンブラックが好ましい。粒状のアセチレンブラックは取り扱いが容易で、しかもゴム組成物中に均一に分散できるため、ローラ本体2にできるだけ均一な電子導電性を付与できる。
導電性カーボンブラックの配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下であるのが好ましい。
加工助剤としては、例えばステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩などが挙げられる。
加工助剤の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
また添加剤としては、さらに劣化防止剤、スコーチ防止剤、可塑剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、中和剤、造核剤、共架橋剤等の各種添加剤を、任意の割合で配合してもよい。
本発明の半導電性ローラ1は、例えばレーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機等の、電子写真法を利用した画像形成装置において、現像ローラとして好適に使用できるほか、例えば帯電ローラ、転写ローラ、クリーニングローラ等として用いることもできる。
以下に本発明を、実施例、比較例に基づいてさらに説明するが、本発明の構成は、必ずしもこれらに限定されるものではない。
〈実施例1−1〉
(ゴム組成物の調製)
ゴムとしてはGECO〔日本ゼオン(株)製のHYDRIN(登録商標)T3108〕30質量部、CR〔昭和電工(株)製のショウプレン(登録商標)WRT、非油展〕10質量部、およびNBR〔JSR(株)製のJSR N250 SL、低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量:20%、非油展〕60質量部を配合した。
上記3種のゴムを、バンバリミキサを用いて素練りしながら、下記の各成分を配合して混練した。
Figure 2018054696
表1中の各成分は下記のとおり。表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
紫外線硬化型樹脂:脂肪族ウレタンアクリレート〔ダイセル・オルネクス(株)製のEBECRYL(登録商標)8465、無溶剤、官能基数:3、平均分子量Mn:1400〕
カーボンブラック:アセチレンブラック〔電気化学工業(株)製のデンカ ブラック(登録商標)粒状〕
架橋促進助剤:酸化亜鉛2種〔三井金属鉱業(株)製〕
受酸剤:ハイドロタルサイト類〔協和化学工業(株)製のDHT−4A(登録商標)−2〕
加工助剤:ステアリン酸亜鉛〔堺化学工業(株)製のSZ−2000〕
次いで混練を続けながら、下記の架橋成分を配合してさらに混練してゴム組成物を調製した。紫外線硬化型樹脂の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり2質量部であった。
Figure 2018054696
表2中の各成分は下記のとおり。表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
硫黄:分散性硫黄〔鶴見化学工業(株)製の商品名サルファックスPS、硫黄分:99.5%〕
チウラム系促進剤:テトラメチルチウラムモノスルフィド〔TMTM、三新化学工業(株)製のサンセラー(登録商標)TS〕
チアゾール系促進剤:ジ−2−ベンゾチアジルジスルフィド〔MBTS、Shandong Shanxian Chemical Co. Ltd.製の商品名SUNSINE MBTS〕
チオウレア系架橋剤:エチレンチオウレア〔2−メルカプトイミダゾリン、EU、川口化学工業(株)製のアクセル(登録商標)22−S〕
グアニジン系促進剤:1,3−ジ−o−トリルグアニジン〔DOTG、三新化学工業(株)製のサンセラーDT〕
(半導電性ローラ1の製造)
上記ゴム組成物を押出機に供給して外径φ20mm、内径φ7.0mmの筒状に押出成形し、架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋させた。
次いで架橋させた筒状体を、外周面に導電性の熱硬化性接着剤を塗布した外径φ7.5mmのシャフトに装着し直して、オーブン中で160℃に加熱してシャフトに接着させた。
次いで筒状体の両端をカットして整形するとともに、外周面を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨したのち仕上げとして鏡面研磨して、外径φ20.00mm(公差0.05)になるように仕上げてローラ本体2を形成した。鏡面研磨には、#2000のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のミラーフィルム(登録商標)〕を用いた。
次いで鏡面研磨後のローラ本体2の外周面5を水洗いしたのち、当該外周面5からUVランプまでの距離が5cmになるように設定して紫外線照射装置〔セン特殊光源(株)製のPL21−200〕にセットし、シャフトを中心として90°ずつ回転させながら、波長184.9nmと253.7nmの紫外線を15分間ずつ照射した。
そしてこの照射により、ローラ本体2の径方向内方に未硬化領域2bを残しつつ、上記外周面5の近傍のローラ本体2内に含まれる紫外線硬化型樹脂を選択的に硬化反応させて、当該外周面5の近傍に硬化領域2aを形成するとともに、ローラ本体2の外周面5に露出したゴムを酸化させて、上記外周面5に酸化膜6を形成して半導電性ローラ1を製造した。
〈比較例1−1〉
紫外線硬化型樹脂を配合しなかったこと以外は実施例1−1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラ1を製造した。
〈実施例1−2〜1−4、比較例1−2〉
紫外線硬化型樹脂の配合割合を、ゴムの総量100質量部あたり1質量部(比較例1−2)、5質量部(実施例1−2)、8質量部(実施例1−3)、および10質量部(実施例1−4)としたこと以外は実施例1−1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラ1を製造した。
〈タイプAデュロメータ硬さ測定〉
実施例、比較例で製造した半導電性ローラ1の、ローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さを、温度23±2℃、相対湿度55±2%の常温常湿環境下で、先に説明した測定方法によって測定した。
タイプAデュロメータ硬さは、45以下を良好(○)、45を超えるものを不良(×)と評価した。
〈実機試験〉
実施例、比較例で製造した半導電性ローラを、市販のレーザープリンタ用の新品のカートリッジ(トナーを収容したトナー容器、感光体、および感光体と接触させた現像ローラが一体になったもの)の、既設の現像ローラの代わりに、現像ローラとして組み込んだ。
なおレーザープリンタは、プラス帯電型の粉砕タイプの非磁性1成分トナーを使用するもので、トナー推奨印字枚数は12000枚である。
(画像耐久性評価)
上記カートリッジを初期状態のレーザープリンタに装着し、温度30±1℃、相対湿度80±1%の高温高湿環境下で5%濃度の画像を上記トナー推奨印字枚数(12000枚)まで連続的に画像形成し、最終の形成画像の余白部分にカブリが発生したか否かを確認して、下記の基準で画像耐久性を評価した。
◎:カブリは全く見られなかった。画像耐久性は極めて良好であった。
○:目視では観察できない程度の僅かなカブリがあったものの、画像耐久性は良好であった。
△:紙面端部に目視で観察できるごく僅かなカブリがあったものの、画像耐久性は実用レベル。
×:紙面端部に明らかなカブリが見られた。画像耐久性は不良であった。
(ヘタリ評価)
画像耐久性評価で使用したのと同じ、実施例、比較例で製造した半導電性ローラを組み込んだカートリッジを別に用意し、温度30±1℃、相対湿度80±1%の高温高湿環境下で5日間、保管したのちレーザープリンタに装着して画像形成して、下記の基準でヘタリの有無を評価した。
○:形成画像に、半導電性ローラのヘタリによるかすれなどの画像不良は見られなかった。ヘタリなし。
×:上記画像不良が見られた。ヘタリあり。
以上の結果を表3に示す。
Figure 2018054696
表3の実施例1−1〜1−4、比較例1−1、1−2の結果より、ゴムとしてエピクロルヒドリンゴム、CR、およびNBRの3種を併用し、紫外線硬化型樹脂を配合したゴム組成物からなるローラ本体2の外周面5に紫外線を照射して、当該ローラ本体2の径方向内方に未硬化領域2bを残しつつ、外周面5の近傍に硬化領域2aを形成するとともに、全体のタイプAデュロメータ硬さを45以下とすることにより、柔軟で画像耐久性に優れ、しかもブリードによる画像不良やヘタリを生じにくいローラ本体2を備えた半導電性ローラ1を構成できることが判った。
また実施例1−1〜1−4の結果より、上記の効果をより一層向上することを考慮すると、ローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さは、上記の範囲でも43以下、特に40以下であるのが好ましく、30以上、特に35以上であるのが好ましいことが判った。
〈実施例2−1〉
ゴムとして、GECO〔日本ゼオン(株)製のHYDRIN(登録商標)T3108〕40質量部、CR〔昭和電工(株)製のショウプレン(登録商標)WRT、非油展〕10質量部、NBR〔JSR(株)製のJSR N250 SL、低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量:20%、非油展〕10質量部、およびBR〔JSR(株)製のJSR BR01、シス−1,4結合の含量:95質量%、ムーニー粘度ML1+4(100℃):45、非油展〕40質量部を配合したこと以外は実施例1−1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラ1を製造した。
〈比較例2−1〉
紫外線硬化型樹脂を配合しなかったこと以外は実施例2−1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラ1を製造した。
〈実施例2−2〜2−4、比較例2−2〉
紫外線硬化型樹脂の配合割合を、ゴムの総量100質量部あたり1質量部(比較例1−2)、5質量部(実施例1−2)、8質量部(実施例1−3)、および10質量部(実施例1−4)としたこと以外は実施例2−1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラ1を製造した。
上記実施例、比較例の半導電性ローラについて、前述した各試験を実施して、その特性を評価した。結果を表4に示す。
Figure 2018054696
表4の実施例2−1〜2−4、比較例2−1、2−2の結果より、ゴムとしてエピクロルヒドリンゴム、CR、NBR、およびBRの4種を併用した系でも、同様の結果が得られることが判った。
すなわち、上記4種のゴムに紫外線硬化型樹脂を配合したゴム組成物からなるローラ本体2の外周面5に紫外線を照射して、当該ローラ本体2の径方向内方に未硬化領域2bを残しつつ、外周面5の近傍に硬化領域2aを形成するとともに、全体のタイプAデュロメータ硬さを45以下とすることにより、柔軟で画像耐久性に優れ、しかもブリードによる画像不良やヘタリを生じにくいローラ本体2を備えた半導電性ローラ1を構成できることが判った。
また実施例2−1〜2−4の結果より、上記の効果をより一層向上することを考慮すると、ローラ本体2のタイプAデュロメータ硬さは、上記の範囲でも43以下、特に40以下であるのが好ましく、30以上、特に35以上であるのが好ましいことが判った。
1 半導電性ローラ
2 ローラ本体
2a 硬化領域
2b 未硬化領域
3 通孔
4 シャフト
5 外周面
6 酸化膜

Claims (6)

  1. エピクロルヒドリンゴムおよびジエン系ゴムを含むゴム、前記ゴムを架橋させるための架橋成分、ならびに紫外線硬化型樹脂を含むゴム組成物の架橋物からなる筒状のローラ本体を備え、前記ローラ本体は、外周面の近傍に、前記紫外線硬化型樹脂の硬化物を含む略筒状の硬化領域、前記硬化領域の径方向内方に、前記紫外線硬化型樹脂の未硬化物を含む未硬化領域を備え、前記ローラ本体の、日本工業規格JIS K6253−3:2012において規定されたタイプAデュロメータ硬さは45以下である半導電性ローラ。
  2. 前記紫外線硬化型樹脂の配合割合は、前記ゴムの総量100質量部あたり2質量部以上、10質量部以下である請求項1に記載の半導電性ローラ。
  3. 前記ローラ本体は、外周面に酸化膜を備えている請求項1または2に記載の半導電性ローラ。
  4. 電子写真法を利用した画像形成装置に組み込んで、感光体の表面に形成される静電潜像をトナー像に現像する現像ローラとして用いる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導電性ローラ。
  5. 前記請求項1ないし4のいずれか1項に記載の半導電性ローラの製造方法であって、前記ゴム組成物を筒状に成形し、架橋させてローラ本体を形成する工程、および前記ローラ本体の外周面に紫外線を照射して、当該外周面の近傍に含まれる前記紫外線硬化型樹脂を選択的に硬化反応させることにより、前記ローラ本体の径方向内方に前記未硬化領域を残しつつ、前記外周面の近傍に前記硬化領域を形成する工程を含む半導電性ローラの製造方法。
  6. 酸化性雰囲気中で前記紫外線を照射して、前記紫外線硬化型樹脂の硬化とともに、前記ローラ本体の外周面に露出した前記ゴムを酸化させて、当該外周面に酸化膜を形成する請求項5に記載の半導電性ローラの製造方法。
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