JP2018054531A - 差圧センサおよび差圧センサの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ろう付け部の溶解やクラックなどが発生し難くする。ジョイントの軸方向の寸法を短くする。抵抗溶接の際にジョイントを下から支持する治具の必要をなくす。【解決手段】ジョイント29に大径部29−1と小径部29−2とを形成する。細管23の一端23aを、ジョイント29の小径部29−2および大径部29−1を通して小径部29−2の上端面29−2aよりジョイント29にろう付けする。ジョイント29の大径部29−1の上端面29−1aに電極36を接触させ、ブロック21,22の下面に電極37を接触させ、これら電極36,37を加圧して、抵抗溶接する(ジョイント29の大径部29−1の外周面(テーパ面)29−1cとブロック21の通路27の開口27aの内周面との当接面の全周を抵抗溶接する)。細管23の他端23b側のジョイント30も同様に抵抗溶接する。【選択図】 図10
Description
本発明は、圧力差に応じた信号を出力する感圧ダイアフラムを用いた差圧センサにおよび差圧センサの製造方法に関する。
従来より、工業用の差圧センサとして、圧力差に応じた信号を出力する感圧ダイアフラムを用いた差圧センサが用いられている。この差圧センサは、感圧ダイアフラムの一方の面に第1の流体を導く第1の流路と、感圧ダイアフラムの他方の面に第2の流体を導く第2の流路とを備え、感圧ダイアフラムは一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力する。
この差圧センサでは、ケースを貫通して細いパイプを接合することにより、この接合した細いパイプ(細管)を通して感圧ダイアフラムの受圧面に流体を導くようにしている。例えば、第1の流路中に細管を設け、この細管を通して感圧ダイアフラムの一方の面に第1の流体を導くようにしている。
従来より、ケースを貫通して細管を接合する方法として、抵抗溶接による接合方法がある。例えば、特許文献1では、ケースの貫通孔に細管を直接接合しようとすると、ろう付け作業に時間がかかるので、細管をジョイントと呼ばれる部材にろう付けした後、この細管をろう付けしたジョイントをケースの貫通孔に抵抗溶接するようにしている。
具体的には、図14に示すように、ジョイント1の挿入孔1aに細管2を通し、挿入孔1aの上方に突出した細管2をジョイント1の上端面1bよりろう付けして接合体3とする。そして、このジョイント1と細管2との接合体3を、図15に示すようにジョイント1の上端面1bに形成されたろう付け部4を上向きにして、ケース5の貫通孔5aに下方から挿入した後、ケース5の上面に電極6を接触させ、ジョイント1の下面を電極受面1cとし、この電極受面1cに電極7を接触させ、これら電極6,7を加圧して、抵抗溶接を行う。
図16に、抵抗溶接後、電極6,7を取り外した状態を示す。同図において、8はジョイント1とケース5との溶接接合部であり、ジョイント1の外周面1dとケース5の貫通孔5aの内周面との当接面の全周が抵抗溶接される。
このような構造とすることで、ろう付け部4を溶接接合部8から遠ざけることができ、抵抗溶接する際に発生する熱やスパークによるろう付け部4の溶解やクラックなどが発生し難いというメリットが得られる。
しかしながら、この特許文献1に示された方法では、ろう付け部4を溶接接合部8から遠ざけることはできるが、電極受面1cをケース5を挟んでろう付け部4とは反対側に配置することになり、すなわちケース5内に電極受面1cを配置することになり、ジョイント1の軸方向の寸法Lを長くとらざるを得ない。また、抵抗溶接する際に、接合体3がケース5内に抜け落ちないようにするために、ジョイント1を下から支持する治具を必要とするという問題がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ろう付け部の溶解やクラックなどが発生し難く、ジョイントの軸方向の寸法を短くすることができ、かつ、抵抗溶接の際にジョイントを下から支持する治具を必要とすることのない差圧センサおよび差圧センサの製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力する感圧ダイアフラム(24)と、感圧ダイアフラムの一方の面に第1の流体(P1)を導く第1の流路(25)と、感圧ダイアフラムの他方の面に第2の流体(P2)を導く第2の流路(26)とを備えた差圧センサ(100)において、第1の流路(25)は、第1の流体の導入口側に位置する第1の通路(27)と、第1の流体の導出口側に位置する第2の通路(28)と、第1の通路の第1の流体の流出口(27a)を第1の開口として塞ぐ第1の部材(29)と、第2の通路の第1の流体の流入口(28a)を第2の開口として塞ぐ第2の部材(30)と、第1の部材をその一端が貫通し、第2の部材をその他端が貫通し、第1の通路と第2の通路とを連通する細管(23)とを備え、第1の部材(29)は、第1の開口(27a)を塞ぐ大径部(29−1)と、この大径部の第1の開口を塞ぐ面とは反対側の面を上端面(29−1a)とし、この上端面に突出して形成された大径部よりも径の小さい小径部(29−2)とを備え、細管の一端(23a)は、第1の部材の小径部および大径部を通して小径部の上端面(29−2a)より第1の部材にろう付けされており、第1の部材の大径部は、その外周面(29−1c)と第1の開口(27a)の内周面との当接面の全周が抵抗溶接されていることを特徴とする。
本発明において、感圧ダイアフラムの一方の面には第1の流路を通して第1の流体が導かれ、感圧ダイアフラムの他方の面には第2の流路を通して第2の流体が導かれる。第1の流路は、第1の流体の導入口側に位置する第1の通路と、第1の流体の導出口側に位置する第2の通路と、第1の通路の第1の流体の流出口を第1の開口として塞ぐ第1の部材(以下、第1のジョイントと呼ぶ。)と、第2の通路の第1の流体の流入口を第2の開口として塞ぐ第2の部材(以下、第2のジョイントと呼ぶ。)と、第1の部材をその一端が貫通し、第2の部材をその他端が貫通し、第1の通路と第2の通路とを連通する細管とを備えている。
本発明において、第1のジョイントは、第1の開口(第1の通路の第1の流体の流出口)を塞ぐ大径部と、この大径部の上端面(第1の開口を塞ぐ面とは反対側の面)に突出して形成された小径部とを備えている。また、本発明において、細管の一端は、第1のジョイントの小径部および大径部を通して小径部の上端面より第1のジョイントにろう付けされており、第1のジョイントの大径部は、その外周面と第1の開口の内周面との当接面の全周が溶接されている。
本発明では、例えば、第1のジョイントの大径部の外周面の全部又は一部を軸方向に沿って下端に向かって縮径するテーパ面とし、このテーパ面と第1の開口の内周面との当接面の全周を溶接するようにする。例えば、第1のジョイントの大径部の上端面(小径部の外側に位置する面)に電極を接触させて、第1のジョイントの外周面と第1の開口の内周面との当接面の全周を抵抗溶接するようにする。
このような構造とすることにより、本発明では、ろう付け部を溶接接合部から遠ざかると共に、ろう付け部と電極が接触する箇所との間に高低差がつき、ろう付け部の溶解やクラックなどが発生し難くなる。また、部材の軸方向の寸法を短くすることができ、かつ、抵抗溶接の際に部材を下から支持する治具を必要とすることがなくなる。
なお、本発明において、第2のジョイントを上述した第1のジョイントと同様の構造とし、第2のジョイントの大径部の外周面と第2の開口の内周面との当接面の全周を溶接するようにしてもよい。また、第2のジョイントについても第1のジョイントと同様の構造とし、すなわち第1のジョイントと第2のジョイントを同じ構造とし、第1のジョイントの大径部の外周面と第1の開口の内周面との当接面の全周を溶接するようにし、第2のジョイントの大径部の外周面と第2の開口の内周面との当接面の全周を溶接するようにしてもよい。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
以上説明したことにより、本発明によれば、細管をジョイントの小径部および大径部を通して小径部の上端面よりジョイントにろう付けするようにし、ジョイントの大径部の外周面と開口の内周面との当接面の全周を抵抗溶接するようにしたので、ろう付け部の溶解やクラックなどが発生し難く、ジョイントの軸方向の寸法を短くすることができ、かつ、抵抗溶接の際にジョイントを下から支持する治具を不要とすることができるようになる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、本発明の実施の形態に係る差圧センサの説明に入る前に、この差圧センサに適用する細管の接合方法について説明する。
〔細管の接合方法〕
図1に図14に対応する図を示す。同図において、11はジョイント、12は細管、13はジョイント11と細管12との接合体、14はろう付け部である。
図1に図14に対応する図を示す。同図において、11はジョイント、12は細管、13はジョイント11と細管12との接合体、14はろう付け部である。
ジョイント11は、大径部11−1と、この大径部11−1の上端面11−1aに形成された小径部11−2とを備えている。ジョイント11の大径部11−1の外周面11−1bは、その全部が軸方向に沿って下端に向かって縮径するテーパ面とされている。以下、外周面11−1bをテーパ面と呼ぶ。
ジョイント11には、大径部11−1および小径部11−2を貫通して、挿入孔11aが形成されている。このジョイント11の挿入孔11aに細管12を通し、挿入孔11aの上方に突出した細管12を小径部11−2の上端面11−2aよりろう付けして、接合体13とする。これにより、小径部11−2の上端面11−2aにろう付け部14が形成されるが、このろう付け部14のろうが細管12の外周面と挿入孔11aの内周面との隙間にも流れて、この隙間もろう付けされるものとなる。
このジョイント11と細管12との接合体13を、図2に示すようにろう付け部14を上向きにして、すなわちジョイント11の大径部11−1を下向きにして、ケース15の貫通孔15aに挿入する。ジョイント11の大径部11−1は、そのテーパ面11−1bの径が下端では貫通孔15aの径よりも小さく、上端では貫通孔15aの径よりも大きくされている。これにより、テーパ面11−1bがその途中で貫通孔15aの開口15bの内周面に当接し、貫通孔15aの開口15bが塞がれるものとなる。
この状態で、図3に示すように、ジョイント11の大径部11−1の上端面11−1a(小径部11−2の外側に位置する面)に電極16を接触させ、ケース15の下面に電極17を接触させ、これら電極16,17を加圧して、抵抗溶接を行う。
図4に、抵抗溶接後、電極16,17を取り外した状態を示す。同図において、18は、ジョイント11とケース15との溶接接合部であり、ジョイント11のテーパ面11−1bとケース15の貫通孔15aの開口15bの内周面との当接面の全周が抵抗溶接される。
このような構造とすることで、ろう付け部14が溶接接合部18から遠ざかると共に、ろう付け部14と電極16が接触する箇所との間に高低差がつき、ろう付け部14の溶解やクラックなどが発生し難くなる。また、ジョイント11の軸方向の寸法Lを短くすることができ、かつ、抵抗溶接の際にジョイント11を下から支持する治具を必要とすることがなくなる。
〔差圧センサ〕
図5および図6に、上述した「細管の接合方法」を適用した差圧センサ100の平面図および正面図を示す。この差圧センサ100は、1次側の流体P1が導入される第1のブロック21と、2次側の流体P2が導入される第2のブロック22とを備えている。第1のブロック21と第2のブロック22との間には、ブロック21に導入された1次側の流体P1をブロック22に導く細管23が設けられている。
図5および図6に、上述した「細管の接合方法」を適用した差圧センサ100の平面図および正面図を示す。この差圧センサ100は、1次側の流体P1が導入される第1のブロック21と、2次側の流体P2が導入される第2のブロック22とを備えている。第1のブロック21と第2のブロック22との間には、ブロック21に導入された1次側の流体P1をブロック22に導く細管23が設けられている。
図7にこの差圧センサ100の内部構造の概略を示す。第2のブロック22には感圧ダイアフラム24が設けられている。感圧ダイアフラム24の一方の面24aには細管23を含む第1の流路25を通して1次側の流体P1が導かれる。感圧ダイアフラム24の他方の面24aには第2の流路26を通して2次側の流体P2が導かれる。感圧ダイアフラム24は、この一方の面24aに導かれる1次側の流体P1および他方の面24bに導かれる2次側の流体P2の圧力差に応じた信号を出力する。
この差圧センサ100において、第1の流路25は、1次側の流体P1の導入口側に位置する第1の通路27と、1次側の流体P1の導出口側に位置する第2の通路28と、第1の通路27の1次側の流体P1の流出口27aを第1の開口として塞ぐ第1のジョイント29と、第2の通路28の1次側の流体P1の流入口28aを第2の開口として塞ぐ第2のジョイント30と、第1のジョイント29をその一端23aが貫通し、第2のジョイント30をその他端23bが貫通し、第1の通路27と第2の通路28とを連通する細管23とから構成されている。
この第1の流路25において、第1のジョイント29は、第1の通路27の1次側の流体P1の流出口(第1の開口)27aを塞ぐ大径部29−1と、この大径部29−1の第1の開口27aを塞ぐ面とは反対側の面を上端面29−1aとし、この大径部29−1の上端面29−1aに突出して形成された小径部29−2とを備えている。大径部29−1の外周面29−1bは、その底面のみが軸方向に沿って下端に向かって縮径するテーパ面とされている。すなわち、外周面29−1bの全部ではなく、一部がテーパ面とされている。このテーパ面を29−1cとする。
また、第1の流路25において、細管23の一端23aは、第1のジョイント29の小径部29−2および大径部29−1を通して小径部29−2の上端面29−2aより第1のジョイント29にろう付けされており、第1のジョイント29の大径部29−1は、そのテーパ面29−1cと第1の開口27aの内周面との当接面の全周が抵抗溶接されている。図7において、31は第1のジョイント29の小径部29−2の上端面29−2aに形成されたろう付け部であり、32は第1のジョイント29と第1のブロック21との溶接接合部である。
また、第1の流路25において、第2のジョイント30は、第2の通路28の1次側の流体P1の流入口(第2の開口)28aを塞ぐ大径部30−1と、この大径部30−1の第2の開口28aを塞ぐ面とは反対側の面を上端面30−1aとし、この大径部30−1の上端面30−1aに突出して形成された小径部30−2とを備えている。大径部30−1の外周面30−1bは、その底面のみが軸方向に沿って下端に向かって縮径するテーパ面とされている。すなわち、外周面30−1bの全部ではなく、一部がテーパ面とされている。このテーパ面を30−1cとする。
また、第1の流路25において、細管23の他端23bは、第2のジョイント30の小径部30−2および大径部30−1を通して小径部30−2の上端面30−2aより第2のジョイント30にろう付けされており、第2のジョイント30の大径部30−1は、そのテーパ面30−1cと第2の開口28aの内周面との当接面の全周が抵抗溶接されている。図7において、33は第2のジョイント30の小径部30−2の上端面30−2aに形成されたろう付け部であり、34は第2のジョイント30と第2のブロック22との溶接接合部である。
この差圧センサ100の構造において、細管23の一端23aと第1のブロック21との接合部、細管23の他端23bと第2のブロック22との接合部に、上述した「細管の接合方法」が適用されている。なお、この例において、ブロック21,22、細管23およびジョイント29,30の材質は何れもSUS304とされている。
〔差圧センサにおける細管の接合方法〕
図8に図1に対応する図を示す。第1のジョイント29には、大径部29−1および小径部29−2を貫通して、挿入孔29aが形成されている。第2のジョイント30には、大径部30−1および小径部30−2を貫通して、挿入孔30aが形成されている。
図8に図1に対応する図を示す。第1のジョイント29には、大径部29−1および小径部29−2を貫通して、挿入孔29aが形成されている。第2のジョイント30には、大径部30−1および小径部30−2を貫通して、挿入孔30aが形成されている。
第1のジョイント29の挿入孔29aに細管23の一端23aを通し、挿入孔29aの上方に突出した細管23の一端23aを小径部29−2の上端面29−2aよりろう付けする。また、第2のジョイント30の挿入孔30aに細管23の他端23bを通し、挿入孔30aの上方に突出した細管23の他端23bを小径部30−2の上端面30−2aよりろう付けする。これにより、第1のジョイント29と第2のジョイント30と細管23との接合体35を得る。
なお、第1のジョイント29の小径部29−2の上端面29−2aにろう付け部31が形成されるが、このろう付け部31のろうが細管23の一端23aの外周面と挿入孔29aの内周面との隙間にも流れて、この隙間もろう付けされるものとなる。また、第2のジョイント30の小径部30−2の上端面30−2aにろう付け部33が形成されるが、このろう付け部33のろうが細管23の他端23bの外周面と挿入孔30aの内周面との隙間にも流れて、この隙間もろう付けされるものとなる。
この第1のジョイント29と第2のジョイント30と細管23との接合体35を、図9に示すようにろう付け部31,33を上向きにして、すなわちジョイント29,30の大径部29−1,30−1を下向きにして、ブロック21,22の通路27,28に挿入する。ジョイント29,30の大径部29−1,30−1は、そのテーパ面29−1c,30−1cの径が下端では通路27,28の径よりも小さく、上端では通路27,28の径よりも大きくされている。これにより、テーパ面29−1c,30−1cが途中で通路27,28の開口27a,28aの内周面に当接し、通路27,28の開口27a,28aが塞がれるものとなる。
この状態で、図10に示すように、第1のジョイント29の大径部29−1の上端面29−1a(小径部29−2の外側に位置する面)に電極36を接触させ、ブロック21,22の下面に電極37を接触させ、これら電極36,37を加圧して、抵抗溶接を行う。
図11に第1のジョイント29の大径部29−1の上端面29−1aに接触させた電極36の細管23との関係を示す平面図を示す。電極36は細管23との接触を避けるためにC型とされている。これにより、第1のジョイント29のテーパ面29−1cと第1のブロック21の通路27の開口27aの内周面との当接面の全周が抵抗溶接される。
次に、図12に示すように、第2のジョイント30の大径部30−1の上端面30−1a(小径部30−2の外側に位置する面)に電極38を接触させ、ブロック21,22の下面に電極37を接触させ、これら電極38,37を加圧して、抵抗溶接を行う。
図13に第2のジョイント30の大径部30−1の上端面30−1aに接触させた電極38の細管3との関係を示す平面図を示す。電極38の形状も細管23との接触を避けるためにC型とされている。これにより、第2のジョイント30のテーパ面30−1cと第2のブロック22の通路28の開口28aの内周面との当接面の全周が抵抗溶接される。
このようにして、図7にその内部構造の概略を示した差圧センサ100が得られる。この差圧センサ100では、ろう付け部31,33が溶接接合部32,34から遠ざかると共に、ろう付け部31,33と電極36,38が接触する箇所との間に高低差がつき、ろう付け部31,33の溶解やクラックなどが発生し難くなる。また、ジョイント29,30の軸方向の寸法Lを短くすることができ、かつ、抵抗溶接の際にジョイント29,30を下から支持する治具を必要とすることがなくなる。
この差圧センサ100では、ろう付け部31,33の溶解やクラックなどが発生し難くなるので、ろう付け部31,33の強度を保ったままジョイント29,30をブロック21,22に抵抗溶接することができ、細管23のブロック21,22への接合を確実なものとすることができる。また、これにより抵抗溶接の条件も幅広くとることができ、多少の電圧変動があってもジョイント29,30をブロック21,22に溶接することが可能となる。また、ブロック21,22の外側から、ろう付け部31,33の状態を確認することも可能となる。
なお、この差圧センサ100では、第1のブロック21に第1のジョイント29を溶接し、第2のブロック22に第2のジョイント30を溶接するようにしたが、第1のブロック21と第2のブロック22とを1つのブロックとし、この1つのブロックに第1のジョイント29と第2のジョイント30を溶接するようにしてもよい。
また、この差圧センサ100では、第1のジョイント29と第2のジョイント30の両方を同じ構造とし、図1〜図4を用いて説明した「細管の接合方法」を適用するようにしたが、何れか一方のみに適用するものとしてもよい。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
21…第1のブロック、22…第2のブロック、23…細管、23a…一端、23b…他端、24…感圧ダイアフラム、24a…一方の面、24b…他方の面、25…第1の流路、26…第2の流路、27…第1の通路、27a…流出口(第1の開口)、28…第2の通路、28a…流入口(第2の開口)、29…第1のジョイント、29−1…大径部、29−1a…上端面、29−1b…外周面、29−1c…テーパ面、29−2…小径部、30…第1のジョイント、30−1…大径部、30−1a…上端面、30−1b…外周面、30−1c…テーパ面、30−2…小径部、31,33…ろう付け部、32,34…溶接接合部、35…接合体、36〜38…電極。
Claims (8)
- 一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力する感圧ダイアフラムと、前記感圧ダイアフラムの前記一方の面に第1の流体を導く第1の流路と、前記感圧ダイアフラムの前記他方の面に第2の流体を導く第2の流路とを備えた差圧センサにおいて、
前記第1の流路は、
前記第1の流体の導入口側に位置する第1の通路と、
前記第1の流体の導出口側に位置する第2の通路と、
前記第1の通路の前記第1の流体の流出口を第1の開口として塞ぐ第1の部材と、
前記第2の通路の前記第1の流体の流入口を第2の開口として塞ぐ第2の部材と、
前記第1の部材をその一端が貫通し、前記第2の部材をその他端が貫通し、前記第1の通路と前記第2の通路とを連通する細管とを備え、
前記第1の部材は、
前記第1の開口を塞ぐ大径部と、この大径部の前記第1の開口を塞ぐ面とは反対側の面を上端面とし、この上端面に突出して形成された前記大径部よりも径の小さい小径部とを備え、
前記細管の前記一端は、
前記第1の部材の前記小径部および前記大径部を通して前記小径部の上端面より前記第1の部材にろう付けされており、
前記第1の部材の前記大径部は、
その外周面と前記第1の開口の内周面との当接面の全周が溶接されている
ことを特徴とする差圧センサ。 - 請求項1に記載された差圧センサにおいて、
前記第2の部材は、
前記第2の開口を塞ぐ大径部と、この大径部の前記第2の開口を塞ぐ面とは反対側の面を上端面とし、この上端面に突出して形成された前記大径部よりも径の小さい小径部とを備え、
前記細管の前記他端は、
前記第2の部材の前記小径部および前記大径部を通して前記小径部の上端面より前記第2の部材にろう付けされており、
前記第2の部材の前記大径部は、
その外周面と前記第2の開口の内周面との当接面の全周が溶接されている
ことを特徴とする差圧センサ。 - 請求項1に記載された差圧センサにおいて、
前記第1の部材の前記大径部は、
その外周面の全部又は一部が軸方向に沿って下端に向かって縮径するテーパ面とされ、このテーパ面と前記第1の開口の内周面との当接面の全周が溶接されている
ことを特徴とする差圧センサ。 - 請求項2に記載された差圧センサにおいて、
前記第2の部材の前記大径部は、
その外周面の全部又は一部が軸方向に沿って下端に向かって縮径するテーパ面とされ、このテーパ面と前記第2の開口の内周面との当接面の全周が溶接されている
ことを特徴とする差圧センサ。 - 一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力する感圧ダイアフラムと、前記感圧ダイアフラムの前記一方の面に第1の流体を導く第1の流路と、前記感圧ダイアフラムの前記他方の面に第2の流体を導く第2の流路とを備えた差圧センサにおいて、
前記第1の流路は、
前記第1の流体の導入口側に位置する第1の通路と、
前記第1の流体の導出口側に位置する第2の通路と、
前記第1の通路の前記第1の流体の流出口を第1の開口として塞ぐ第1の部材と、
前記第2の通路の前記第1の流体の流入口を第2の開口として塞ぐ第2の部材と、
前記第1の部材をその一端が貫通し、前記第2の部材をその他端が貫通し、前記第1の通路と前記第2の通路とを連通する細管とを備え、
前記第2の部材は、
前記第2の開口を塞ぐ大径部と、この大径部の前記第2の開口を塞ぐ面とは反対側の面を上端面とし、この上端面に突出して形成された前記大径部よりも径の小さい小径部とを備え、
前記細管の前記他端は、
前記第2の部材の前記小径部および前記大径部を通して前記小径部の上端面より前記第2の部材にろう付けされており、
前記第2の部材の前記大径部は、
その外周面と前記第2の開口の内周面との当接面の全周が溶接されている
ことを特徴とする差圧センサ。 - 請求項1に記載された差圧センサの製造方法であって、
前記第1の部材の大径部の上端面に電極を接触させて前記第1の部材の外周面と前記第1の開口の内周面との当接面の全周を抵抗溶接するようにした
ことを特徴とする差圧センサの製造方法。 - 請求項2に記載された差圧センサの製造方法であって、
前記第2の部材の大径部の上端面に電極を接触させて前記第2の部材の外周面と前記第2の開口の内周面との当接面の全周を抵抗溶接するようにした
ことを特徴とする差圧センサの製造方法。 - 請求項5に記載された差圧センサの製造方法であって、
前記第2の部材の大径部の上端面に電極を接触させて前記第2の部材の外周面と前記第2の開口の内周面との当接面の全周を抵抗溶接するようにした
ことを特徴とする差圧センサの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2016192906A JP2018054531A (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 差圧センサおよび差圧センサの製造方法 |
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2016
- 2016-09-30 JP JP2016192906A patent/JP2018054531A/ja active Pending
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