JP2017064773A - 二つの部材の溶接方法、およびその方法によって溶接された接合部材 - Google Patents
二つの部材の溶接方法、およびその方法によって溶接された接合部材 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】第一部材aの挿入穴1に、第二部材bの嵌入部3の先端(下端)の溶融部5を挿入して、挿入穴1の上端の周縁部分を溶融部5の外周面に接触させる。そして、その状態で、抵抗溶接機を用いて、第一部材aの外面(下面)と、第二部材bの外面(上面)に電極を配置させ、第一部材aの外面(下面)と第二部材bの外面(上面)との間に、所定の圧力を加えた状態で所定量の電流を所定の時間だけ印可することによって、第一部材aの挿入穴1に第二部材bの嵌入部3が挿入した状態となるように第一部材aと第二部材bとを溶接した。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明に係る溶接方法によって二つの部材を溶接する様子を示したものであり、第一部材aは、金属(ステンレス)によって所定の厚みを有する扁平な円柱状に形成されており、その中央を貫通するように、直径約57mmの略円柱状の挿入穴1が設けられている(すなわち、第一部材aは、ドーナッツ状になっている)。
上記実施例1の如き溶接方法によれば、二つの部材(第一部材aと第二部材b)を、短時間の内に容易に、かつ、安価に、しかも非常に強固に接合することができる。また、従来のアルゴンガス溶接、アーク溶接やロウ付けと異なり、きわめて小さな領域のみを溶融させるだけで良い上、その溶融部分が外から見えないため、第一部材aと第二部材bとの接合部分の美観を良好なまま保つことができる。さらに、第一部材aの挿入穴1の内部に第二部材bの嵌入部3を嵌め込みながら、第一部材aと第二部材bとを溶接するものであるので、曲げモーメントに対する接合部分の耐力を非常に高いものとすることができる。さらに、実施例1の溶接方法によれば、抵抗溶接時に大径の嵌入部3を軟化させて小径の挿入穴1内に嵌め込むことができるので、嵌入部3と挿入穴1との接合度合いを緊密なものとして、第一部材aと第二部材bとの界面の接合強度をより高いものとすることが可能となる。また、内部隙間がなくなることで液溜りによる隙間腐食を防止することができる。
図3は、上記実施例1とは形状が異なる二つの部材を、本発明に係る溶接方法によって溶接する様子を示したものであり、第一部材cは、金属(ステンレス)によって、外径(直径)が60mmで内径(直径)が41mmの円筒状に形成されている。そして、円柱状の貫通穴11の上端際の部分には、扁平なリング状(円柱状)の第一環状凹部12が、貫通穴11と同心になるように設けられており、その第一環状凹部12の内径(直径)が、貫通穴11の内径より大きくなっている(41.7mm)。なお、実施例2においては、この第一環状凹部12が挿入穴として機能する。さらに、その第一環状凹部12の上方には、扁平なリング状(円柱状)の第二環状凹部13が、貫通穴11および第一環状凹部12と同心になるように設けられており、その第二環状凹部13の内径(直径)が、第一環状凹部12の内径(直径)より大きくなっている(42.7mm)。また、第一環状凹部12の深さ(高さ)は、2mmになっており、第二環状凹部13の深さ(高さ)は、10mmになっている。
上記実施例2の如き溶接方法によれば、実施例1の溶接方法と同様に、二つの部材(第一部材cと第二部材d)を、短時間の内に容易に、かつ、安価に、しかも非常に強固に接合することができる。また、きわめて小さな領域のみを溶融させるだけで良い上、その溶融部分が外から見えないため、第一部材cと第二部材dとの接合部分の美観を良好なまま保つことができる。さらに、第一部材cの第二環状凹部13の内部に第二部材dの先端の近傍部分を嵌め込んだ状態で、第一部材cと第二部材dとを溶接するものであるので、曲げモーメントに対する接合部分の耐力をきわめて高いものとすることができる。さらに、実施例2の溶接方法によれば、抵抗溶接時に大径な第二部材dの先端際の部分(すなわち、嵌入部)を軟化させて小径の第一環状凹部12内に嵌め込むことができるので、第二部材dの先端際の部分と第一環状凹部12との接合度合いを緊密なものとして、第一部材cと第二部材dとの界面の接合強度をより高いものとすることが可能となる。また、内部隙間がなくなることで液溜りによる隙間腐食を防止することができる。
本発明に係る溶接方法の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、第一部材の挿入穴、環状凹部の形状や、第二部材の嵌入部、溶融部の形状等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。また、本発明に係る接合部材の構成も、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、第一部材、第二部材の形状等の構成を、必要に応じて適宜変更することができる。
b・・第二部材
1・・挿入穴
2・・環状凹部
3・・嵌入部
5・・溶融部
c・・第一部材
d・・第二部材
12・・第一環状凹部
17・・溶融部
Claims (3)
- 第一部材と第二部材とを溶接するための溶接方法であって、
第一部材に、円柱状の挿入穴を設ける一方、
第二部材に、円筒状の嵌入部を設け、かつ、その嵌入部の先端に、基端から先端にかけて次第に小径となるように溶融部を設け、なおかつ、その溶融部の先端を第一部材の挿入穴より小径に形成するとともに、
第一部材と第二部材との接合部分に所定の圧力を加えた状態で、第一部材の挿入穴の内周縁と第二部材の溶融部との間に電流を流す抵抗溶接により前記溶融部を溶融させることによって、
第一部材の挿入穴の内部に第二部材の嵌入部を嵌め込んだ状態で、第一部材の挿入穴の内周面と、第二部材の嵌入部の先端部分とを溶接することを特徴とする二つの部材の溶接方法。 - 第二部材の嵌入部が、第一部材の挿入穴より大径に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶接方法。
- 第一部材と第二部材とが溶接されている接合部材であって、
第一部材が、円柱状の挿入穴を設けたものであり、
第二部材が、第一部材の挿入穴より大径の嵌入部を設け、かつ、その嵌入部の先端に、基端から先端にかけて次第に小径となるように溶融部を設け、なおかつ、その溶融部の先端を第一部材の挿入穴より小径に形成したものであり、
第一部材の挿入穴の内周面と、嵌入部の先端部分とが溶接されていることを特徴とする接合部材。
Priority Applications (1)
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JP2015196297A JP2017064773A (ja) | 2015-10-01 | 2015-10-01 | 二つの部材の溶接方法、およびその方法によって溶接された接合部材 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
CN114599470A (zh) * | 2020-06-02 | 2022-06-07 | 株式会社欧利生 | 接合物品的制造方法以及制造装置 |
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2015
- 2015-10-01 JP JP2015196297A patent/JP2017064773A/ja active Pending
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CN114599470A (zh) * | 2020-06-02 | 2022-06-07 | 株式会社欧利生 | 接合物品的制造方法以及制造装置 |
CN114599470B (zh) * | 2020-06-02 | 2023-02-28 | 株式会社欧利生 | 接合物品的制造方法以及制造装置 |
US11731217B2 (en) | 2020-06-02 | 2023-08-22 | Origin Company, Limited | Method and device for manufacturing joining apparatus |
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