JP2018053764A - 送風装置 - Google Patents

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慎介 勝又
Shinsuke Katsumata
慎介 勝又
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Abstract

【課題】使用者が風の質を可変にできる送風装置を提供することを目的とする。【解決手段】1本もしくは複数のダクト3で、高圧空気を吹出すための一列のスリットを備えた第一ノズル13、第二ノズル14、第三ノズル15および第四ノズル16を並べて構成し、第一ノズルと第二ノズルは、装置の中心軸18に対して対称に内側に配置され、前記第一ノズルと第二ノズルの外側には、第三ノズルおよび第四ノズルを配置され、前記第三ノズルは、前記装置の中心軸に対して前記第一ノズルの側で、前記第一ノズルと平行に吹出すように配置され、前記第四ノズルは、装置の中心軸に対して前記第二ノズルの側で、前記第二ノズルと平行に吹出すように配置され、この4種のうち、高圧空気を吹出すノズルを選択することにより、使用者が風の質(風速の時間変動や受風域)を可変にできる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、送風により使用者へ清涼感を与えたり空間内の空気循環を促したりする送風装置に関するものである。
従来、この種の送風装置は、羽根車とモータを台座となる基部に内包して、基部上部に備えられた円環形状の送風部から床面に対して水平方向に吹出して空気の循環及び空気の流れを生じさせていた(例えば、特許文献1参照)。
以下、その送風装置について図7および図8を参照しながら説明する。
図7は、送風機組立体100をその正面から見た状態で示している。
送風機組立体100は、中央開口部102を画定している環状ノズル101を有している。環状ノズル101を通る空気流を生じさせるモータ122がモータハウジング126と共に基部116の内部に配置されている。さらに、インペラ(羽根車)130が、モータ122から外方に延びる回転シャフトに連結され、ディフューザー132が、インペラ130の下流側に位置決めされている。モータ122は、電気接続部及び電源に接続されている。ユーザは、複数個の選択ボタン120により、送風機組立体100を操作することができる。
上記構成において、送風機組立体100は、以下のように動作する。ユーザが複数個の選択ボタン120の中から好みのボタンを選択するとモータ122が起動され、空気が空気入口124を介して送風機組立体100内に吸い込まれる。図8において、空気は、外側ケーシング118を通り、インペラ130の入口134まで流れる。ディフューザー132の出口及びインペラ130の排気部を出た空気流は、内部通路110を通って互いに逆の方向に進む2つの空気流に分けられる。空気流は、口112に入る際に絞られ、口112の出口144で更に絞られる。この二回の絞りにより、システム中に圧力が生じる。このように作られた空気流は、一次空気流として出口144を通って出る。一次空気流は、ガイド部分148の形状により、ユーザに向かって集中又は集束して向けられる。一次空気流が発生すると、外部環境、特に出口144周りの領域及び環状ノズル101の外縁部周りからの空気の吸引気流が生じる。この二次空気流は、中央開口部102を通り、ここで、一次空気流と混ざり合って送風機組立体100から前方に放出される全空気流が生じる。
特開2010−077969号公報
このような従来の送風装置では、吹出す風の質が固定されたものであり、使用者がその時々に望む風の質に変更できないという課題があった。ここでの風の質とは、風速の時間変動を大きくして強い涼感を使用者へ提供する冷風と、風速の時間変動を小さくして弱い涼感を使用者へ提供する弱冷風の度合いを可変することを指す。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、使用者が風の質を可変にできる送風装置を提供することを目的とする。
本発明は、内部に羽根車と電動機を備えて高圧空気を発生する高圧空気発生部と、前記高圧空気発生部に接続した1本もしくは複数のダクトを備え、前記1本もしくは複数のダクトで、前記高圧空気を吹出すための一列のスリットを備えた第一ノズル、第二ノズル、第三ノズルおよび第四ノズルを並べて構成し、前記第一ノズルと第二ノズルおよび第三ノズルと第四ノズルは、それぞれ装置の正面視における中心軸に対して対称に配置し、前記第一ノズルと第二ノズルは、前記中心軸に近い内側で、前方方向にかつ互いに外向きに、高圧空気を吹出すように吹出角度を有し、前記第三ノズルと第四ノズルは、前記中心軸に対して前記第一ノズルと第二ノズルよりも外側に配置され、前記第三ノズルは、前記中心軸に対して前記第一ノズルと同じ側で、前記第一ノズルと平行に吹出すように配置され、前記第四ノズルは、前記中心軸に対して前記第二ノズルと同じ側で、前記第二ノズルと平行に吹出すように配置され、前記第三ノズルのスリットは、前記第二ノズルのスリットと交互に配置され、前記第四ノズルのスリットは、前記第一ノズルのスリットと交互に配置され、前記第一ノズルと前記第二ノズルと前記第三ノズルと前記第四ノズルのうち、高圧空気を吹出すノズルを選択する風質可変手段を備えていることを特徴とする送風装置であり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、風質可変手段によって各ノズルが吹出す高圧空気の風量比を調節することで冷風と弱冷風の度合いを調節することとなり、使用者が好みに応じて風質を調節できる送風装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1の送風装置を示す斜視図 同実施の形態1の送風装置の図1におけるA部分拡大図 同実施の形態1の送風装置の回転ダンパが閉塞するダクト内連通口を変えた場合のB部分断面図((a)第一ノズルおよび第二ノズルから高圧空気を吹出す場合の図、(b)第一ノズル、第二ノズル、第三ノズルおよび第四ノズルから高圧空気を吹出す場合の図) 同実施の形態1の送風装置の第一ノズルおよび第二ノズルから高圧空気を吹出す場合の気流を模式した斜視図 同実施の形態1の送風装置の第一ノズルおよび第二ノズルから高圧空気を吹出す場合の気流を模式した上面図 同実施の形態1の送風装置の第一ノズル、第二ノズル、第三ノズルおよび第四ノズルから高圧空気を吹出す場合の気流を模式した上面図 従来技術の一例を示す斜視図 従来技術の一例を示す断面図
本発明の請求項1に関わる送風装置は、内部に羽根車と電動機を備えて高圧空気を発生する高圧空気発生部と、前記高圧空気発生部に接続した1本もしくは複数のダクトを備え、前記1本もしくは複数のダクトで、前記高圧空気を吹出すための一列のスリットを備えた第一ノズル、第二ノズル、第三ノズルおよび第四ノズルを並べて構成し、前記第一ノズルと第二ノズルおよび第三ノズルと第四ノズルは、それぞれ装置の正面視における中心軸に対して対称に配置し、前記第一ノズルと第二ノズルは、前記中心軸に近い内側で、前方方向にかつ互いに外向きに、高圧空気を吹出すように吹出角度を有し、前記第三ノズルと第四ノズルは、前記中心軸に対して前記第一ノズルと第二ノズルよりも外側に配置され、前記第三ノズルは、前記中心軸に対して前記第一ノズルと同じ側で、前記第一ノズルと平行に吹出すように配置され、前記第四ノズルは、前記中心軸に対して前記第二ノズルと同じ側で、前記第二ノズルと平行に吹出すように配置され、前記第三ノズルのスリットは、前記第二ノズルのスリットと交互に配置され、前記第四ノズルのスリットは、前記第一ノズルのスリットと交互に配置され、前記第一ノズルと前記第二ノズルと前記第三ノズルと前記第四ノズルのうち、高圧空気を吹出すノズルを選択する風質可変手段を備えているものである。
これにより、風質可変手段によって高圧空気を吹出すノズルを選択することで、冷風と弱冷風の度合いを調節することが可能になり、使用者が好みに応じて風質を調節することが可能になる。
すなわち、第一ノズルおよび第二ノズルのみから高圧空気を吹出すように設定した場合、第一ノズルおよび第二ノズルそれぞれから吹出された複数の高圧気流は、隣接する高圧気流が存在するゆえに集まりにくくなることで、広範囲の受風域を形成することができる。しかし、第一ノズルおよび第二ノズルから吹出された高圧空気は、各ノズルに設けられた吹出角度よりも外側の領域には流れないため、吹出角度に依存する範囲にしか受風域を形成することができない。このとき、吹出しに使用されるノズルは、第一ノズルと第二ノズルのみであるゆえ、高圧空気の吹出面積は小さくなり、各ノズルから吹出す高圧空気の平均風速は高くなる。
その一方で、第一ノズルおよび第二ノズルと第三ノズルに加えて第四ノズルの全てのノズルからも高圧空気を吹出すように設定した場合、第一ノズルおよび第二ノズルから吹出された高圧気流は、それぞれ第三ノズルおよび第四ノズルから吹出された高圧気流に誘引されることになる。そのため、第一ノズルおよび第二ノズルから吹出された高圧気流は、第一ノズルおよび第二ノズルそれぞれに設けられた吹出角度よりも外側の領域に流れることになる。その結果、より広い受風域を形成することが可能になる。
また、このとき、吹出しに使用されるノズルは、第一ノズルと第二ノズルと第三ノズルおよび第四ノズルの全てであるゆえ、高圧空気の吹出面積は、第一ノズルと第二ノズルだけを使用した場合に比べて大きくなり、各ノズルから吹出す高圧空気の平均風速は低くなる。
空気という流体の粘性の性質から、ノズルから吹出された高圧空気周辺の空気は、その高圧空気に誘引されるものであるが、高圧空気の風速と比較して低い風速を有して流れることとなる。
その結果、高圧空気が流れる風速の高い領域と誘引空気が流れる風速の低い領域とが隣接するゆえに速度勾配を有する境界領域が形成されることになる。
そのため、ノズルから吹出された高圧空気の風速が高ければ高いほど、この境界領域の速度勾配も大きくなる。そして、速度勾配が大きくなればなるほど、高い風速が流れている領域から低い風速が流れている領域に向けて流れる微小の渦が形成される流れ、つまり乱流の程度がより強くなる。乱流は、一様な風速が流れている層流と比較して、微小擾乱に対して不安定であるゆえ、風速の時間変動が大きい。
つまり、高圧空気の風速が高ければ高いほど、風速の時間変動量が大きくなる。
この現象によって、第一ノズルおよび第二ノズルのみから高圧空気を吹出すように設定した場合は、各ノズルから吹出す高圧空気の平均風速が高くなるため、風速の時間変動が大きく強い涼感を提供する受風域が狭い冷風を創出することが可能になる。
その一方で、第一ノズルおよび第二ノズルに加えて第三ノズルおよび第四ノズルからも高圧空気を吹出すように設定した場合は、各ノズルから吹出す高圧空気の平均風速が低くなるため、風速の時間変動が小さく低い涼感を提供する受風域が広い弱冷風を創出することが可能になる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。また、重複を避けるため、全図面を通して、同一の部位については同一の符号を付して二度目以降の説明を省略している。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図1から図6を参照しながらその構成の詳細を説明する。
図1に示すように、送風装置1は、箱体の高圧空気発生部2と3本のダクト3(1本もしくは複数のダクトの一実施形態)と高圧空気発生部2および3本のダクト3それぞれの片側端部とを接続する箱体の接続路4とから構成されている。
高圧空気発生部2は、吸込口5と羽根車6と電動機7を備えている。吸込口5は、高圧空気発生部2の一側面において矩形状に形成されており、羽根車6は、高圧空気発生部2の内部において電動機7の回転軸に接続されている。
3本のダクト3は、中心ダクト8、左方ダクト9および右方ダクト10から構成され、いずれのダクトも接続路4の一側面で互いに空間を有して並列に配置されている。一例として図1のように、高圧空気発生部2の天面に接続路4を配置し、3本のダクト3は、接続路4の一側面である天面から上方(図1の中心軸18の方向)へ向けて配設している。
中心ダクト8には、高圧気流を吹出すスリット11(短手方向の幅5.5mm、図示せず)を一列に4個配置した第一ノズル13および第二ノズル14が、それぞれ送風装置1の設置面12に対して垂直にして設けられている。
左方ダクト9には、高圧気流を吹出すスリット11(短手方向の幅5.5mm、図示せず)を一列に4個配置した第三ノズル15が、送風装置1の設置面12に対して垂直にして設けられている。
同様に右方ダクト10には、高圧気流を吹出すスリット11(短手方向の幅5.5mm、図示せず)一列に4個配置した第四ノズル16が、送風装置1の設置面12に対して垂直にして設けられている。
図2に示すように、第一ノズル13と第二ノズル14および第三ノズル15と第四ノズル16は、それぞれ送風装置1の正面視における中心軸18に対して対称に配置している。
第一ノズル13と第二ノズル14は、中心軸18に近い内側で、前方方向にかつ互いに外向きに、高圧空気を吹出すように吹出角度17(図5に示す)を有し、第三ノズル15と第四ノズル14は、中心軸18に対して第一ノズル13と第二ノズル14よりも外側に配置されている。また、第三ノズル15は、中心軸18に対して第一ノズル13と同じ側で、第一ノズル13と平行に吹出すように配置されている。同様に、第四ノズル16は、中心軸18に対して第二ノズル14と同じ側で、第二ノズル14と平行に吹出すように配置されている。
すなわち、図5に示す平面視では、第一ノズル13と第二ノズル14は、送風装置1の中心軸18を含む直線18aに対して対称に配置され、第三ノズル15と第四ノズル16は、第一ノズル13と第二ノズル14の外側にそれぞれ配置されている。また、第三ノズル15は、送風装置1の直線18aに対して第一ノズル13と同じ側で、第一ノズル13と平行に吹出すように配置されている。同様に、第四ノズル16は、送風装置1の直線18aに対して第二ノズル14と同じ側で、第二ノズル14と平行に吹出すように配置されている。
また、第三ノズル15のスリット11は、第二ノズル14のスリット11に対して交互に配置されている。同様に、第四ノズル16のスリットは、第一ノズル13のスリット11に対して交互に配置されている。
図1に示すように、3本のダクト3の底面には、3本のダクト3と接続路4とを連通するダクト内連通口19を有している。そして、送風装置1の内部には、吸込口5と高圧空気発生部2とダクト内連通口19と第一ノズル13、第二ノズル14、第三ノズル15および第四ノズル16それぞれとを連通する各風路が形成される。
接続路4は、図3に示すように、高圧空気を吹出すノズルを選択するために、4種のノズルへの送風風量比を調整する風質可変手段20を備えている。風質可変手段20は、3本のダクト3のダクト内連通口19を閉塞するための回転駆動する回転ダンパ21と、回転ダンパ21を駆動する駆動電動機22を備えている。
上記構成において、送風装置1の外部から電源が引き込まれて電動機7に電気が供給されることで、電動機7を稼動して羽根車6を回転させることができる。羽根車6は、吸込口5から取り入れた空気を圧縮して高圧空気を発生させる。そして、高圧空気発生部2によって発生した高圧空気は、接続路4を径由してダクト内連通口19へ流れる。
ここで、ダクト内連通口19を閉塞することが可能である回転ダンパ21の位置によって高圧空気を吹出すノズルを選択することが可能になる。ノズルを選択によって送風装置1が創出する風の質を切り替えることができる。
まず、図3(a)に示すように、第一ノズル13および第二ノズル14のみから高圧空気を吹出すように設定すると、第一ノズル13および第二ノズル14それぞれから吹出された複数の高圧気流31は、図4に示すように、隣接する高圧気流31は互いに圧力が高いため集まりにくくなる。
また、図5に示すように、それぞれの高圧気流31が流れることによって生じる誘引気流33の発生領域は中心ダクト8の全周に及ぶため、大風量の誘引気流33を発生させることが可能になる。その結果、広範囲の受風域32を形成することが可能になる。ただし、第一ノズル13および第二ノズル14から吹出された高圧気流31は、各ノズルに設けられた吹出角度17の外側領域34には流れないため、吹出角度17に依存する受風域32のみ形成することができる。
また、このとき、吹出しに使用されるノズルは、第一ノズル13と第二ノズル14のみであるゆえ、高圧空気の吹出面積は小さくなることとなり、各ノズルから吹出す高圧空気の平均風速が高くなる。
次に、図3(b)に示すように、第一ノズル13および第二ノズル14と第三ノズル15および第四ノズル16の全てのノズルから高圧空気を吹出すように設定すると、図6に示すように、第一ノズル13および第二ノズル14から吹出された高圧気流31は、それぞれ第三ノズル15および第四ノズル16から吹出された高圧気流31に誘引されることになる。この場合、第一ノズル13および第二ノズル14から吹出された高圧気流31は、第一ノズル13および第二ノズル14それぞれに設けられた吹出角度17の外側領域34に流れることになる。その結果、第一ノズル13および第二ノズル14のみから吹出した場合に比べて、広い受風域32を形成することができる。
また、このとき、吹出しに使用されるノズルは、第一ノズル13と第二ノズル14と第三ノズル15および第四ノズル16の全てであるゆえ、高圧空気の吹出面積は大きくなり、各ノズルから吹出す高圧空気の平均風速は低くなる。
空気という流体の粘性の性質から、ノズルから吹出された高圧空気周辺の空気は、その高圧空気に誘引されるものであるが、高圧空気の風速と比較して低い風速を有して流れることとなる。その結果、高圧空気が流れる風速の高い領域と誘引空気が流れる風速の低い領域とが隣接するゆえに速度勾配を有する境界領域が形成される。
そのため、ノズルから吹出された高圧空気の風速が高ければ高いほど、この境界領域の速度勾配も大きくなる。そして、速度勾配が大きくなればなるほど、高い風速が流れている領域から低い風速が流れている領域に向けて流れる微小の渦が形成されて、乱流の程度がより強くなる。乱流は、一様な風速が流れている層流と比較して、微小擾乱に対して不安定であるゆえ、風速の時間変動が大きい。つまり、高圧空気の風速が高ければ高いほど、風速の時間変動量が大きくなる。
この現象によって、第一ノズル13および第二ノズル14のみから高圧空気を吹出すように設定した場合は、各ノズルから吹出す高圧空気の平均風速が高くなるため、風速の時間変動が大きくなる。
一般的に、乱流の程度つまり風速の時間変動が大きければ大きいほど、同一平均風速における放熱量が高いことが知られている。
それゆえ、この気流によって、強い涼感を提供する受風域が狭い冷風を創出することが可能になる。例えば、エアコンが十分に効いていない、あるいはエアコンが無い環境下などにおいて、迅速な涼感を必要としている使用者には、この風質を選択することが望まれる。
その一方で、第一ノズル13および第二ノズル14に加えて第三ノズル15および第四ノズル16からも高圧空気を吹出すように設定した場合は、各ノズルから吹出す高圧空気の平均風速が低くなるため、風速の時間変動が小さくなる。
先述とは反対に、一般的に、乱流の程度つまり風速の時間変動が小さければ小さいほど、同一平均風速における放熱量が低いことが知られている。
それゆえ、この気流によって、低い涼感を提供する受風域が広い弱冷風を創出することが可能になる。例えば、エアコンが十分に効いた環境下において、迅速な涼感を必要としていない(複数の)使用者には、この風質を選択することが望まれる。
つまり、回転ダンパ21によって高圧空気を吹出すノズルを選択することで、使用者が望む風質に変更することが可能になる。
なお、本実施の形態では、高圧空気発生部2および接続路4を箱体に形成しているが、形状に特に制限は無い。
また、本実施の形態では、吸込口5を矩形状に形成しているが、十分に空気を吸い込むことができれば、形状に特に制限は無い。
また、本実施の形態では、第一ノズル13、第二ノズル14、第三ノズル15および第四ノズル16の全てのノズルのスリット11の短手方向の幅を5.5mmに設定しているが、特に制限は無い。ただし、それぞれのノズルのスリット11の長手方向の幅や高圧空気発生部2の送風性能にも依存するが、使用者が一定の流速を有する気流を享受するためには、20mm程度以下に設定するのが望ましい。
また、本実施の形態では、第一ノズル13、第二ノズル14、第三ノズル15および第四ノズル16全てのノズルの吹出し方向を定めるために同一の吹出角度17を設けているが、同一である必要は無い。ただし、第一ノズル13および第二ノズル14の吹出角度17を十分に小さくした場合は、広範囲の受風域を形成することができないため、一定の角度以上に設定することが望まれる。また、第三ノズル15および第四ノズル16の吹出角度17は、第一ノズル13および第二ノズル14の吹出角度17と同等もしくは大きくすることが望まれる。これによって、弱冷風の風質を選択した場合の受風域を大きくすることが可能になる。
また、本実施の形態の図1では、第一ノズル13、第二ノズル14、第三ノズル15および第四ノズル16は、いずれも4個のスリット11を一列にして設けているが、4個である必要はない。ただし、スリット11の個数が多ければ多いほど、隣接する高圧気流同士が集まりにくくなり、広い受風域を形成することができるため、ノズルは3個以上を一列に配置することが望ましい。
また、本実施の形態では、ダクト3を3本で構成しているが、ダクト3の本数が3本である必要は無い。ダクト3は2本としても良い。この場合、第一ノズル13と第三ノズル15、第二ノズル14と第四ノズル16をそれぞれのダクトに設けることで、それぞれのノズル間で挟まれた空間を流れる誘引気流33の速度勾配が低減され、先述の現象によって乱流の程度を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態では、回転ダンパ21を駆動電動機22により駆動しているが、送風装置1前縁などに回転ダンパ21に連結されたレバーを突出させることで手動にしても良く、軽い力で吹出方向を可変することができる。
また、本実施の形態では、スリット11が送風装置1の設置面12に対して垂直になるような構成としているが、スリット11が送風装置1の設置面12に対して平行になるような構成にしてもよく、この場合は上下方向に風向きを可変できる構成となる。なお、スリット11が設置面12に対して一定の角度を有して傾いているような構成にしてもよい。
本発明にかかる送風装置は、風質可変手段によって各ノズルが吹出す高圧空気の風量比を調節することで冷風と弱冷風の度合いを調節することとなり、使用者が好みに応じて風質を調節できる送風装置として有用である。
1 送風装置
2 高圧空気発生部
3 ダクト
4 接続路
5 吸込口
6 羽根車
7 電動機
8 中心ダクト
9 左方ダクト
10 右方ダクト
11 スリット
12 設置面
13 第一ノズル
14 第二ノズル
15 第三ノズル
16 第四ノズル
17 吹出角度
18 中心軸
18a 直線
19 ダクト内連通口
20 風質可変手段
21 回転ダンパ
22 駆動電動機
31 高圧気流
32 受風域
33 誘引気流
34 外側領域
100 送風機組立体
101 環状ノズル
102 中央開口部
110 内部通路
112 口
116 基部
118 外側ケーシング
120 選択ボタン
122 モータ
124 空気入口
126 モータハウジング
130 インペラ
132 ディフューザー
134 入口
144 出口
148 ガイド部分

Claims (1)

  1. 内部に羽根車と電動機を備えて高圧空気を発生する高圧空気発生部と、前記高圧空気発生部に接続した1本もしくは複数のダクトを備え、前記1本もしくは複数のダクトで、前記高圧空気を吹出すための一列のスリットを備えた第一ノズル、第二ノズル、第三ノズルおよび第四ノズルを並べて構成し、前記第一ノズルと第二ノズルおよび第三ノズルと第四ノズルは、それぞれ装置の正面視における中心軸に対して対称に配置し、前記第一ノズルと第二ノズルは、前記中心軸に近い内側で、前方方向にかつ互いに外向きに、高圧空気を吹出すように吹出角度を有し、前記第三ノズルと第四ノズルは、前記中心軸に対して前記第一ノズルと第二ノズルよりも外側に配置され、前記第三ノズルは、前記中心軸に対して前記第一ノズルと同じ側で、前記第一ノズルと平行に吹出すように配置され、前記第四ノズルは、前記中心軸に対して前記第二ノズルと同じ側で、前記第二ノズルと平行に吹出すように配置され、前記第三ノズルのスリットは、前記第二ノズルのスリットと交互に配置され、前記第四ノズルのスリットは、前記第一ノズルのスリットと交互に配置され、前記第一ノズルと前記第二ノズルと前記第三ノズルと前記第四ノズルのうち、高圧空気を吹出すノズルを選択する風質可変手段を備えていることを特徴とする送風装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019108842A (ja) * 2017-12-19 2019-07-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 送風装置

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JP2019108842A (ja) * 2017-12-19 2019-07-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 送風装置

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