JP2018053679A - 便器装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】人手による清掃によらずに、リム部の飛散防止面に付着した汚れを除去することができる便器装置を提供する。【解決手段】便器装置は、ボウル面20を有するボウル部2と、ボウル部2の上端部に設けられる平面視において環状またはC字状をしたリム部3と、を備える。便器装置1は、洗浄水を吐出するノズル4と、ノズル4に付随して設けられ、ノズル4の向きを変えるノズル駆動部41を備える。リム部3は、ボウル面20の上端部から平面視においてボウル部2の中央側に突出して下側を向く飛散防止面32を有する。ノズル駆動部41は、ノズル4がボウル面20に向けて洗浄水を吐出する向きと、ノズル4が飛散防止面32に向けて洗浄水を吐出する向きとの間でノズル4の向きを可変とする。【選択図】図8

Description

本発明は、便器装置に関するものである。
従来、汚物および洗浄水を受けるボウル部と、ボウル部の上端部に設けられるリム部と、ボウル部に向けて洗浄水を吐出するノズルと、を備える便器装置が知られている(例えば特許文献1参照)。リム部は、下面が、ボウル部の上端部からボウル部の中央側に突出して下側を向く飛散防止面となっている。
特開2004−11414号公報
特許文献1に示される便器装置にあっては、ノズルからボウル部に向けて洗浄水が吐出されるが、リム部の下面である飛散防止面には洗浄水が流れない。このため、飛散防止面に付着した汚れは、人手による清掃によらなければ除去できないものであった。
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、人手による清掃によらずに、リム部の飛散防止面に付着した汚れを除去することができる便器装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る便器装置は、汚物および洗浄水を受けるボウル面を有するボウル部と、前記ボウル部の上端部に設けられる平面視において環状またはC字状をしたリム部と、を備える。
便器装置は、洗浄水を吐出するノズルと、前記ノズルに付随して設けられ、前記ノズルの向きを変えるノズル駆動部を備える。
前記リム部は、前記ボウル面の上端部から平面視において前記ボウル部の中央側に突出して下側を向く飛散防止面を有する。
前記ノズル駆動部は、前記ノズルが前記ボウル面に向けて洗浄水を吐出する向きと、前記ノズルが前記飛散防止面に向けて洗浄水を吐出する向きとの間で前記ノズルの向きを可変とする。
本発明の一形態に係る便器装置にあっては、ノズルが飛散防止面に向けて洗浄水を吐出する向きとなる状態でノズルより洗浄水を吐出することで、飛散防止面を流れる洗浄水が飛散防止面に付着している汚れを除去する。このため、人手による清掃によらずに、リム部の飛散防止面に付着した汚れを除去することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る便器装置の右方より見た断面図である。 図2は、同上の便器装置の前方より見た断面図である。 図3は、同上の便器装置の全体斜視図である。 図4は、同上の便器装置のボウル部の通常洗浄モード時における平面図である。 図5は、同上のボウル部の要部の通常洗浄モード時における斜視図である。 図6Aは、同上のボウル部の要部の通常洗浄モード時における前方より見た断面図である。図6Bは、同上のボウル部の要部の通常洗浄モード時における右方より見た断面図である。 図7は、同上の便器装置の制御系統のブロック図である。 図8Aは、同上のボウル部の要部のリム洗浄モード時における前方より見た断面図である。図8Bは、同上のボウル部の要部のリム洗浄モード時における右方より見た断面図である。 図9は、同上の便器装置のボウル部のリム洗浄モード時における平面図である。 図10は、本発明の第2実施形態に係る便器装置の平面図である。 図11は、本発明の第3実施形態に係る便器装置の平面図である。 図12Aは、本発明の変形例1に係るノズルおよびノズル駆動部の側面図である。図12Bは、同上ノズルおよびノズル駆動部の下面図である。 図13は、同上ノズルおよびノズル駆動部の図12Aとは異なる状態における側面図である。 図14Aは、本発明の変形例2に係るノズルおよびノズル駆動部の側面図である。図14Bは、同上ノズルおよびノズル駆動部の下面図である。 図15は、同上ノズルおよびノズル駆動部の図14Aとは異なる状態における側面図である。 図16は、本発明の変形例3に係るノズルおよびノズル駆動部近辺のボウル部の平面図である。 図17は、同上ノズルおよびノズル駆動部の斜視図である。
本発明は、便器装置に関し、詳しくは、ボウル部と、ボウル部の上端部に設けられるリム部と、洗浄水を吐出するノズルおよびノズル駆動部と、その制御部と、を備える便器装置に関するものである。
第1実施形態の便器装置1について、図1〜図9に基いて説明する。
図1〜図3に示すように、便器装置1は、ボウル部2と、リム部3と、を備える。
ボウル部2は、その内面が、汚物および洗浄水を受けるボウル面20となるもので、上方に開口する。ボウル部2の底部21の後部には排水口部22が設けられる。ここで、前後左右について、図1〜図3に示すように定義する。すなわち、便座に座る使用者の向きが設計上想定されており、この便座に座った使用者が向く方を前方とする。前方に対して後方、左方、右方が定まる。
排水口部22は、図1に示すように、縦筒部221の後部に横筒部222が接続されて内部空間が連続するように一体に形成された、筒状の部材である。排水口部22の上流端となる縦筒部221の上端開口220が、ボウル部2の底部21に上方に向けて開口している。排水口部22の下流端となる横筒部222の後端開口が、後方に向けて開口している。
図示しないが、横筒部222の後端には、筒状をした可動トラップ装置の軸方向の一端(基端)が接続される。可動トラップ装置は、ゴム、樹脂等により形成される変形可能なトラップ筒を有する。
トラップ筒は、モータにより、先端の位置および向きが変化する。トラップ筒の先端が上位置に位置するとともに先端開口が上方を向く姿勢で、トラップを構成し、ボウル部2内に溜水が形成可能となる。また、トラップ筒の先端が下位置に位置するとともに先端開口が下方を向く姿勢で、ボウル部2内の溜水が汚物とともに排出可能となる。
なお、このような可動トラップ装置が設けられる必要はなく、横筒部222の後端に固定的なトラップ筒が接続されるものであってもよい。
ボウル部2の上端部には、リム部3が設けられている。リム部3は、平面視において環状をしており、その内端縁がボウル部2の上端部よりも内側に位置している。リム部3の上面31には、便座が載置される。
さらに第1実施形態では、図1、図2に示すように、リム部3に樹脂からなるスカート部11が一体に固着されている。スカート部11は、ボウル部2の前方、左方、右方を覆う。第1実施形態では、ボウル部2、リム部3およびスカート部11が一体に形成されて、便器装置1が構成されている。
さらに第1実施形態では、図示しないが、樹脂により一体に形成されているボウル部2、リム部3およびスカート部11を補助的に支持する金属製のフレーム部が設けられている。
図3に、便器ユニット10を示す。便器ユニット10は、後部12に、脱臭装置、局部洗浄装置といった各種装置を備えている。
図4、図5に示すように、ボウル部2は、ボウル面20上縁に、周方向に通水された洗浄水をボウル面20上縁に沿って流す通水面23を備える。通水面23は、平面視において環状をしており、周方向に通水された洗浄水を載せた状態でボウル面20上縁に沿って旋回させる。
図6Aに示すように、通水面23の傾斜232の角度θ1(水平方向に対する角度)は、ボウル面20のうち通水面23の直下の部分201の傾斜の角度θ2よりも小さい。ここで、傾斜232とは、ボウル部2の中央側に向けて下り勾配となる傾斜を意味する。
具体的には、傾斜232の角度θ1は5°〜25°程度、通水面23の直下の部分201の傾斜の角度θ2は、30°〜60°程度である。なお、角度θ1、角度θ2の数値は特に限定されない。
図1、図2に示すように、ボウル面20のうち、通水面23の上側が側壁面202となっている。また、側壁面202と連続する飛散防止面32がリム部3に形成される。飛散防止面32は、平面視において、ボウル面20の上端部からボウル部2の中央側に突出して下側を向く、平面視において環状をしたものである。
飛散防止面32がボウル面20の上端部からボウル部2の中央側に突出していることにより、ボウル部2の上端部の周縁部においてボウル部2の上方に水が飛散するのが防止される。
ボウル部2は、図4、図5に示すように、通水面23の周方向の一部に位置して、洗浄水を周方向に通水する通水開口24を備える。第1実施形態では、通水開口24は、通水面23の右側の後端部に設けられている。通水開口24は、前側の通水面23に沿う方向に向けて開口する。
図4、図5、図6A、図6Bに示すように、第1実施形態では、ボウル面20の右側の後端部に目隠し壁25が設けられ、目隠し壁25の前端と側壁面202との間に通水開口24が形成される。目隠し壁25と側壁面202の間の部分に、洗浄水を吐出するノズル4が設けられる。目隠し壁25は、ノズル4が露出しないようにするために設けられる。
ノズル4は、樹脂またはゴム等の材質により構成される。ノズル4の上流端は、水道等の水源に接続される。
ノズル4は、先端が通水開口24よりも後方に位置するように設けられる。これにより、目隠し壁25による目隠しがなされて、通水開口24からノズル4は露出せず容易には見えない。
ノズル4の後部には、ノズル4に付随して設けられるノズル駆動部41が設けられる。ノズル駆動部41は、ノズル4の向きを変えるものである。
第1実施形態では、ノズル4は、ゴム等の容易に変形する部材で形成される。ノズル駆動部41は、モータを備え、モータの出力軸に連結されたアームがノズル4の一部を把持している。そして、モータの出力軸およびアームの回転に伴い、ノズル4の先端の位置および向きが変更される。
ノズル4の後部には、ノズル4からの洗浄水の吐出と停止を切り替える栓装置42(図7参照)が設けられる。栓装置42としては、例えば電磁弁が好適に用いられるが、このような栓装置42としては周知の技術が適宜利用可能であり、特に限定されない。
図7に示すように、便器装置1は、制御部5を備える。制御部5は、ノズル4からの洗浄水の吐出、停止およびノズル駆動部41によるノズル4の向きの変更を制御するものである。具体的には、制御部5は、栓装置42およびノズル駆動部41を制御する。
制御部5は、通常洗浄モードと、リム洗浄モードと、をそれぞれ実行可能である。
通常洗浄モードは、ノズル4がボウル面20に向けて洗浄水を吐出するように制御するモードである。リム洗浄モードは、ノズル4が飛散防止面32に向けて洗浄水を吐出するように制御するモードである。まず、通常洗浄モードについて説明する。
制御部5は、ノズル4が図4、図5、図6A、図6Bに示すような通常洗浄モード用の向きとなるようにノズル駆動部41を駆動させる。
図4に示すように、洗浄水は、まず、ノズル4の吐出口40より前方のボウル面20に向けて吐出する。洗浄水は、基本的には飛散防止面32には流れないが、若干流れても構わない。吐出口40より吐出した洗浄水は、通水面23に沿って周方向に流れる。通水面23は、流れ方向に沿って、下流側に向けて下り勾配となる傾斜を有している。
通水面23に沿って流れる洗浄水は、通水面23の傾斜232により、ボウル部2の中央側に向けて少しずつ流下し、旋回しながらボウル面20全体を排水口部22に向けて流れる。これにより、ボウル面20の全体が洗浄水によって洗浄される。
ノズル4が通常洗浄モード用の向きとなると、図6Bに示すように、この通水面23の下流側に向けて下り勾配となる傾斜に合わせて、ノズル4の吐出口40からの吐出方向401が決まる。第1実施形態では、吐出方向401は、水平方向より5°〜20°下方を向いているが、特にこの角度に限定されない。
また第1実施形態では、ノズル4が通常洗浄モード用の向きとなる時には、図4に示すように、平面視におけるノズル4の吐出口40からの吐出方向402がほぼ前方を向いているが、吐出方向402がどの方向を向くかは特に限定されない。
次に、リム洗浄モードについて説明する。
制御部5は、ノズル4が図8A、図8Bに示すようなリム洗浄モード用の向きとなるようにノズル駆動部41を駆動させる。
洗浄水は、平面視においては、図4に示すように、ノズル4の吐出口40からの吐出方向402は前方を向いている。このとき、上下方向においては、図8A、図8Bに示すように、ノズル4の吐出口40からの吐出方向401が、洗浄水が飛散防止面32に向けて吐出するように、通常洗浄モード時よりも上側を向いている。第1実施形態では、吐出方向401は、水平方向より5°〜10°上方を向いているが、特にこの角度に限定されない。
吐出口40より吐出した洗浄水は、飛散防止面32に吐出され、飛散防止面32に沿って周方向に流れる。なお、吐出口40より吐出した洗浄水は、飛散防止面32に到達するまでに側壁面202を流れてもよい。
また第1実施形態では、リム洗浄モード時における平面視におけるノズル4の吐出口40からの吐出方向402が、図4に示すように前方を向くのではなく、図9に示すように前方よりも若干右側に傾斜してもよく、吐出方向402がどの方向を向くかは特に限定されない。
第1実施形態では、リム洗浄モードにおいて飛散防止面32を流れる洗浄水が、平面視において飛散防止面32の全周または周方向の一部に流れ、飛散防止面32に付着している汚れを洗い流して除去する。この結果、人手による清掃を行うことなく、飛散防止面32に付着した汚れを除去することが可能となる。
リム洗浄モードは、手動または自動により実行される。
手動でリム洗浄モードが実行される場合、例えば、便器装置1はスイッチ等の操作部を備え、使用者が操作部を操作したときにリム洗浄モードが実行される。
また、自動でリム洗浄モードが実行される場合、例えば、通常洗浄モードの直前または直後にリム洗浄モードが実行される。また、リム洗浄モードが、通常洗浄モードとは関係なく定期的に(ただし通常洗浄モードが実行されているときを除く)実行されてもよい。
上記のようなリム洗浄モードの実行方法は一例であって、これらに限定されるものではない。
次に、第2実施形態の便器装置1について、図10に基いて説明する。なお、第2実施形態の便器装置1は、大部分において第1実施形態の便器装置1と同じであるため、同じ部分については同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
第1実施形態の便器装置1は、一組のノズル4およびノズル駆動部41を備えるものであったのに対し、第2実施形態の便器装置1は、ノズル4およびノズル駆動部41の組を複数組備える点で異なる。
図10に示すように、便器装置1は、平面視において環状をした通水面23の周方向に二組のノズル4およびノズル駆動部41を備えている。一組目のノズル4Aおよびノズル駆動部41Aは、第1実施形態の便器装置1のノズル4およびノズル駆動部41と全く同じであり、説明は省略する。
二組目のノズル4Bおよびノズル駆動部41Bは、第1実施形態の便器装置1のノズル4およびノズル駆動部41とは配置される位置が異なり、他の点は同じである。
ノズル4Bおよびノズル駆動部41Bは、便器装置1の前端部付近の飛散防止面32または側壁面202に固定される。また、ノズル4Bに洗浄水を送るための管は、リム内空間30(図1、図6等参照)に配置され、リム部3の下壁部(飛散防止面32を下面として有する壁部)に形成された貫通孔を通してノズル4Bに接続される。
リム洗浄モードにおいてノズル4Aより吐出される洗浄水は、飛散防止面32を周方向に流れるものの、飛散防止面32の全周を流れにくく、周方向の一部を流れたところでボウル面20へと流下する。このため、第2実施形態では、ノズル4Aより吐出される洗浄水が到達しない飛散防止面32に、ノズル4Bより吐出される洗浄水を到達させている。
これにより、飛散防止面32において、洗浄水が到達しない部分が発生するのを抑えることができる。
次に、第3実施形態の便器装置1について、図11に基いて説明する。なお、第3実施形態の便器装置1は、大部分において第1実施形態の便器装置1と同じであるため、同じ部分については同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
第1実施形態の便器装置1は、ノズル4およびノズル駆動部41を備えるものであったのに対し、第2実施形態の便器装置1は、これに加えて、ノズル4とは別に、飛散防止面32に向けて洗浄水を吐出する固定ノズル6を備える点で異なる。
図11に示すように、固定ノズル6は、便器装置1の前端部付近の飛散防止面32または側壁面202(図1、図6参照)に固定される。固定ノズル6は、ノズル4と同様のものであるが、ノズル駆動部により駆動されるものではなく、固定ノズル6の向きを変えることはできない。固定ノズル6の向きは、ノズル4の通常洗浄モード用の向きと同様に、飛散防止面32に向けて洗浄水を吐出する向きとなる。
また、固定ノズル6に洗浄水を送るための管は、リム内空間30に配置され、リム部3の下壁部に形成された貫通孔を通して固定ノズル6に接続される。
第3実施形態では、リム洗浄モードにおいて固定ノズル6より吐出される洗浄水は、飛散防止面32を周方向に流れるものの、飛散防止面32の全周を流れにくく、周方向の一部を流れたところでボウル面20へと流下する。このため、固定ノズル6より吐出される洗浄水が到達しない飛散防止面32に、固定ノズル6より吐出される洗浄水を到達させる。
これにより、飛散防止面32において、洗浄水が到達しない部分が発生するのを抑えることができる。
なお、通常洗浄モードにおいては、ノズル4より吐出される洗浄水が通水面23の全周を流れるため、固定ノズル6から洗浄水を吐出しない。
このため、ノズル4およびノズル駆動部41を一組のみ設け、残りをノズル4およびノズル駆動部41ではなく固定ノズル6のみ設ければよい。この結果、簡単な構成とすることができ、コスト削減が図られる。
以下、第1実施形態〜第3実施形態における便器装置1の変形例について説明する。
ボウル部2、リム部3およびスカート部11の材質は樹脂に限定されない。また、スカート部11は特に設けられなくてもよい。
また、フレーム部は特に設けられなくてもよい。
また、リム部3(飛散防止面32を含む)は、平面視においてC字状をしてもよい。
また、便器ユニット10は、脱臭装置、局部洗浄装置といった各種装置を備えなくてもよい。すなわち、便器ユニット10は、少なくとも便器装置1を備えればよい。
また、通水面23は、平面視においてC字状をしてもよい。すなわち、リム部3が平面視においてC字状をしていれば、通水面23もリム部3と同様に平面視においてC字状をする。
また、ノズル4およびノズル駆動部41の変形例につき説明する。ノズル4は、ゴム等の容易に変形する部材ではなく、硬質の樹脂等の容易には変形しない部材で形成される。ノズル4の吐出口40から上流側に所定の距離までの部分が、さらにその上流側の部分に対して軸方向(流れ方向)まわりに回転可能となる可動部となる。可動部の先端部(吐出口40を含む部分)の軸方向(流れ方向)が、可動部の基部の軸方向(流れ方向)に対して傾斜する。
図12および図13に示す変形例1では、便器装置1に、モータからなるノズル駆動部41が設けられる。ノズル駆動部41は、ボウル部2に対して位置および向きが固定される。モータからなるノズル駆動部41の出力軸410は、ノズル4に一体に固定されている。
ノズル4の上流端は、蛇腹等の容易に変形するフレキシブル管431が接続されている。フレキシブル管431の上流端は、樹脂または金属等からなる容易には変形しない管44が接続されている。ノズル4は、その向きが管44に対して変更可能なように、フレキシブル管431を介して管44に接続されている。
例えば図12Aに示す状態において、ノズル駆動部41が駆動することにより出力軸410が回転すると、図13に示すように、出力軸410に一体に固定されているノズル4が動き、ノズル4からの洗浄水の吐出方向が変わる。
図14および図15に示す変形例2では、便器装置1にモータからなるノズル駆動部41が設けられる点、ノズル4がフレキシブル管431を介して管44に接続される点では変形例1と同様である。
変形例2では、変形例1のようにノズル駆動部41の出力軸410がノズル4に一体に固定されてはいない。変形例2では、出力軸410に一体にアーム411が設けられている。アーム411の先端部には、ノズル4を保持するホルダー412が設けられている。
例えば図14Aに示す状態において、ノズル駆動部41が駆動することにより出力軸410が回転すると、図15に示すように、出力軸410に一体に設けられているアーム411が回転する。アーム411が回転すると、この先端部のホルダー412に保持されているノズル4も回転して、ノズル4からの洗浄水の吐出方向が変わる。
図16および図17に示す変形例3では、便器装置1に、モータからなるノズル駆動部41が設けられる。ノズル駆動部41は、ボウル部2に対して位置および向きが固定される。モータからなるノズル駆動部41の出力軸には、外周面に歯を有するギア413が一体に固定されている。
変形例3では、変形例1および変形例2のようなフレキシブル管431が設けられておらず、かわりに、管44に対して回転可能となるように管44に接続され、外周面に歯を有してギア413に噛み合うギア筒432が設けられる。ギア筒432は、その上流端が管44に接続され、その下流端にはノズル4が一体に設けられており、ギア筒432の内部とノズル4の内部は通じている。ノズル4からの洗浄水の吐出方向は、ギア筒432の回転軸の方向に対して傾斜している。
ノズル駆動部41が駆動することにより出力軸が回転すると、出力軸に一体に設けられているギア413が回転する。ギア413が回転すると、ギア413と噛み合うギア筒432が回転し、ギア筒432が回転するとギア筒432に一体に設けられているノズル4が回転する。ノズル4が回転すると、ギア筒432の回転軸の方向に対して傾斜しているノズル4からの洗浄水の吐出方向が変わる。
このようなノズル4およびノズル駆動部41には、周知の技術が適宜利用可能であり、特に限定されない。
また、制御部5が設けられる箇所については特に限定されない。
以上、述べた第1実施形態〜第3実施形態およびその変形例から明らかなように、本発明に係る第1の態様の便器装置1は、汚物および洗浄水を受けるボウル面20を有するボウル部2と、ボウル部2の上端部に設けられる平面視において環状またはC字状をしたリム部3と、を備える。
便器装置1は、洗浄水を吐出するノズル4と、ノズル4に付随して設けられ、ノズル4の向きを変えるノズル駆動部41を備える。
リム部3は、ボウル面20の上端部から平面視においてボウル部2の中央側に突出して下側を向く飛散防止面32を有する。
ノズル駆動部41は、ノズル4がボウル面20に向けて洗浄水を吐出する向きと、ノズル4が飛散防止面32に向けて洗浄水を吐出する向きとの間でノズル4の向きを可変とする。
第1の態様によれば、ノズル4が飛散防止面32に向けて洗浄水を吐出する向きとなる状態でノズル4より洗浄水を吐出することで、飛散防止面32を流れる洗浄水が飛散防止面32に付着している汚れを除去する。このため、人手による清掃によらずに、リム部3の飛散防止面32に付着した汚れを除去することができる。
本発明に係る第2の態様の便器装置1は、第1の態様との組み合わせにより実現される。第2の態様の便器装置1は、ノズル4およびノズル駆動部41の組を複数組備える。
第2の態様によれば、飛散防止面32において、洗浄水が到達しない部分が発生するのを抑えることができる。
本発明に係る第3の態様の便器装置1は、第1の態様または第2の態様との組み合わせにより実現される。第3の態様の便器装置1は、ノズル4とは別に、飛散防止面32に向けて洗浄水を吐出する固定ノズル6を備える。
第3の態様によれば、簡単な構成で、飛散防止面32において、洗浄水が到達しない部分が発生するのを抑えることができる。
1 便器装置
2 ボウル部
20 ボウル面
3 リム部
32 飛散防止面
4 ノズル
41 ノズル駆動部
5 制御部
6 固定ノズル

Claims (3)

  1. 汚物および洗浄水を受けるボウル面を有するボウル部と、
    前記ボウル部の上端部に設けられる平面視において環状またはC字状をしたリム部と、
    洗浄水を吐出するノズルと、
    前記ノズルに付随して設けられ、前記ノズルの向きを変えるノズル駆動部とを備え、
    前記リム部は、前記ボウル面の上端部から平面視において前記ボウル部の中央側に突出して下側を向く飛散防止面を有し、
    前記ノズル駆動部は、前記ノズルが前記ボウル面に向けて洗浄水を吐出する向きと、前記ノズルが前記飛散防止面に向けて洗浄水を吐出する向きとの間で前記ノズルの向きを可変とすることを特徴とする便器装置。
  2. 前記ノズルおよび前記ノズル駆動部の組を複数組備えることを特徴とする請求項1記載の便器装置。
  3. 前記ノズルとは別に、前記飛散防止面に向けて洗浄水を吐出する固定ノズルを備えることを特徴とする請求項1または2記載の便器装置。
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JP2020190074A (ja) * 2019-05-17 2020-11-26 株式会社Lixil 水洗式便器

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