JP2018053434A - 橋梁の逸脱防止構造及びその構築方法 - Google Patents

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寛明 三倉
Hiroaki Mikura
寛明 三倉
俊太朗 轟
Shuntaro Todoroki
俊太朗 轟
大 岡本
Masaru Okamoto
大 岡本
亮太 笠倉
Ryota Kasakura
亮太 笠倉
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Abstract

【課題】簡単な構成で震災による橋梁の機能低下を最小限に抑えることが可能な橋梁の逸脱防止構造を提供する。【解決手段】橋梁1の橋台11に支承部130を介して設置された橋桁12の逸脱を防ぐための橋梁の逸脱防止構造である。ここで、支承部は、橋台に固定される台座部14と前記台座部の上面に設置されたゴム支承13とによって構成されている。そして、台座部の上面141より高い位置まで突出される内側面211が台座部の外周に対して一部を除いて囲むように形成される開放拘束材2と、開放拘束材の内側面の両端間を塞ぐ内側面311が形成された連結材3と、開放拘束材と連結材とを締結させる締結ボルト5と、開放拘束材及び連結材のゴム支承に対向する内側面に沿って設けられた緩衝材41,42とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、橋梁の橋脚や橋台などの下部工に支承部を介して設置された橋桁などの上部工の逸脱を防ぐための橋梁の逸脱防止構造及びその構築方法に関するものである。
特許文献1に開示されているように、地震の揺れによる橋桁の落橋を防止する構造が知られている。詳細には、偏向ブラケットによって折り曲げられたベルトで橋台と橋桁とを連結させることで、橋桁が横移動しても落橋を防止することができる構造となっている。
特開2016−23534号公報
しかしながら橋梁の下部工に支承部を介して上部工が設置されている場合に、支承部が台座部の上面にゴム支承を載せただけの構成になっていると、地震の揺れによってゴム支承が台座部から脱落して、ゴム支承に支持されていた上部工を逸脱させてしまうことがある。
このように上部工に逸脱が起きると、落橋が防げていたとしても、橋梁の機能が保全された状態とは言えず、震災後のライフラインの確保及び早期復旧のためには、地震が起きても最低限の機能が保全される橋梁が求められる。
そこで、本発明は、簡単な構成で震災による橋梁の機能低下を最小限に抑えることが可能な橋梁の逸脱防止構造及びその構築方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の橋梁の逸脱防止構造は、橋梁の下部工に支承部を介して設置された上部工の逸脱を防ぐための橋梁の逸脱防止構造であって、前記支承部は、前記下部工に固定される台座部と前記台座部の上面に設置されたゴム支承とによって構成されており、前記台座部の上面より高い位置まで突出される内側面が前記台座部の外周に対して一部を除いて囲むように形成される開放拘束材と、前記開放拘束材の内側面の両端間を塞ぐ内側面が形成された連結材と、前記開放拘束材と前記連結材とを締結させる締結材と、前記開放拘束材及び連結材の前記ゴム支承に対向する内側面に沿って設けられた緩衝材とを備えたことを特徴とする。
ここで、前記締結材は、両端が前記開放拘束材の両端に定着される締結ボルトであることが好ましい。
また、本発明の橋梁の逸脱防止構造の構築方法は、上記橋梁の逸脱防止構造の構築方法であって、前記内側面に前記緩衝材が貼り付けられた前記連結材を、前記台座部の外周の一部に接触させる工程と、前記内側面に前記緩衝材が貼り付けられた前記開放拘束材の開放部を前記台座部の外周に向けて側方から移動させ、前記連結材によって前記開放部が塞がれるように前記台座部の外周に前記開放拘束材を接触させる工程と、前記開放拘束材と前記連結材とを前記締結材で締結させる工程とを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明の橋梁の逸脱防止構造では、下部工に固定される台座部とその上面に設置されたゴム支承とによって構成される上部工を載せる支承部に対して、開放拘束材と連結材とによって台座部の外周を囲み、締結材によって両者を締結させる。また、開放拘束材及び連結材の内側面とゴム支承との間には、緩衝材が配置される。
このように支承部の周囲を囲むという簡単な構成で、ゴム支承の台座部からの脱落による上部工の逸脱を防いで、震災による橋梁の機能低下を最小限に抑えることができる。
また、締結材が開放拘束材の両端に定着される締結ボルトであれば、締結ボルトの緊張によって台座部に拘束力を付与することが可能になり、台座部を補強することができる。
そして、本発明の橋梁の逸脱防止構造の構築方法であれば、支承部を挟んで上部工と下部工とが近接して設けられている既設の橋梁においても、支承部の側方から連結材及び開放拘束材を近付けて、容易に取り付けを行うことができる。すなわち、既設の橋梁の場合は供用を続けた状態のままで、逸脱防止構造を構築することができる。
本実施の形態の橋梁の逸脱防止構造の構成を説明するための縦断面図である。 本実施の形態の橋梁の逸脱防止構造の構築方法における連結材及び開放拘束材を設置する工程を説明する平面図である。 締結ボルトを設置する工程を説明する平面図である。 締結ボルトによって緊張力を導入する工程を説明する平面図である。 本実施の形態の橋梁の逸脱防止構造の構成を説明するための斜視図である。 実施例の橋梁の逸脱防止構造の構成を説明するための縦断面図である。 実施例の橋梁の逸脱防止構造の構築方法における開放拘束材を設置する工程を説明する平面図である。 連結材を設置する工程を説明する平面図である。 連結材の両端を開放拘束材の端部にそれぞれ接合する工程を説明する平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態で説明する橋梁1の概略構成を、橋軸方向で切断した縦断面図で示している。
橋梁1は、橋台11や橋脚などの下部工と、橋桁12などの上部工とによって主に構成される。通常、上部工は、下部工の上に支承部130を介して設置される。本実施の形態では、橋台11の上面111に固定された台座部14と、その台座部14の上面141に設置されたゴム支承13とによって構成される支承部130を例にして説明する。
図1に例示した橋台11は、鉄筋コンクリートによって構築されている。そして、台座部14は、橋台11の上面111に型枠を設置し、その内部に補強鉄筋を配筋し、モルタル又はコンクリートを充填することによって構築される。
台座部14は、図1及び図2に示すように、例えば平面視略長方形の平盤状に成形される。図では、直方体の上部外縁が角落しされて断面六角形に形成された台座部14を図示している。
一方、ゴム支承13は、平面視略長方形の板状に成形された例えばパッド型ゴム支承である。ゴム支承13は、ゴム本体の鉛直力に対する支持機能と、ゴム内部における移動及び回転機能を有している。
ゴム支承13は、台座部14の上面141に載せられているだけで、固定されていない。また、ゴム支承13は、上部工となる橋桁12に対してもボルトなどによる接続がされない。
パッド型ゴム支承は、橋長が短く移動量が少ないコンクリート橋に使用されることが多い。また、パット型ゴム支承は、水平力に対抗させるために、橋台11と橋桁12とに跨って配置される鉛直方向に向けたアンカーバーと組み合わせて使用される。
橋台11の上面111に支承部130を介して橋桁12が設置された既設の橋梁1においては、橋軸方向の橋台11の側面が露出する側が橋台11と橋桁12の間の前面開口112となって、支承部130に連絡できるようになっている。また、前面開口112の橋軸方向の反対側の隙間113に対しても、橋軸直交方向から連絡することができる状態となっている。
続いて、本実施の形態の橋梁1の逸脱防止構造の構成について説明する。この逸脱防止構造は、図1,2に示すように台座部14の外周に対して一部を除いて囲むように形成される開放拘束材2と、図3に示すように開放拘束材2の両端間を塞ぐ連結材3と、開放拘束材2と連結材3とを締結させる締結材としての締結ボルト5と、ゴム支承13の周囲を囲む緩衝材41,42とによって、主に構成される。
開放拘束材2は、図2に示すように、平面視略長方形の台座部14の外周の1辺に相当する箇所が開放部23となる平面視略コ字形に形成される。また、開放拘束材2は、図1に示すように断面視略L字形に成形される。
詳細には、開放拘束材2は、橋台11の上面111に設置される平面視略コ字形の設置面部22と、その内側縁の各辺からそれぞれ鉛直に立ち上げられる側壁部21A,21B,21Cとを有している。
側壁部21Bと側壁部21Cとは略平行となるように設けられ、側壁部21B,21Cの端部間がそれらに略直交する側壁部21Aによって接続される。ここで、側壁部21A−21Cの支承部130に対向させる側面を内側面211とする。
側壁部21A−21Cは、台座部14の上面141より高い位置に至るまで内側面211が突出される高さに形成される。図1に示すように、内側面211の上縁は、ゴム支承13の側面に対向される。
そして、ゴム支承13に対向させる側壁部21A−21Cの内側面211の上縁には、平面視略コ字形に緩衝材41が貼り付けられる。この緩衝材41は、ゴム、発泡ウレタン等の合成樹脂材などによって成形される。
一方、開放拘束材2の側壁部21B,21Cの内側面211の両端間を塞ぐ連結材3は、開放拘束材2と同様に断面視略L字形に成形される。すなわち、橋台11の上面111に設置される設置面部32と、支承部130に対向させる側縁から鉛直に立ち上げられる側壁部31とを有している。そして、ゴム支承13に対向させる側壁部31の内側面311の上縁には、緩衝材41と同材質の直方体状の緩衝材42が貼り付けられる。
この連結材3は、開放拘束材2の開放部23を塞ぐ長さ、若しくは若干短い長さに形成される。そして図3に示すように、開放拘束材2の開放部23を連結材3で塞ぐことで、支承部130を囲繞させることができる。この際、ゴム支承13は、緩衝材41,42によって囲繞された状態になる。
一端にナット51が装着された締結ボルト5は、例えば側壁部21Bの端部に設けられた穴に先端が通されて、側壁部21B,21C間に差し渡される。そして、側壁部21Cの端部に設けられた穴から突出された締結ボルト5の先端には、図4に示すように、ナット52が装着される。
この状態でナット51,52のいずれか一方を締め付けると、締結ボルト5に緊張力Tが導入されて、ナット51,52を介して定着された側壁部21B,21Cからは、台座部14に対して拘束力fが付与されることになる。
次に、本実施の形態の橋梁1の逸脱防止構造の構築方法について説明する。
この逸脱防止構造は、新設の橋梁にも既設の橋梁1にも設けることができる。本実施の形態では、既設の橋梁1に対して、補強のために逸脱防止構造を設ける場合について説明する。
まず、橋台11の上面111の支承部130の周辺において、図2に示すように、支承部130の背面側の隙間113に対して、橋軸直交方向から連結材3を挿し込む。そして、台座部14の背面側の1辺に連結材3の側壁部31の内側面311を接触させる。
続いて前面開口112側では、開放拘束材2の開放部23を支承部130に向けて、橋軸方向に横移動させることで、支承部130の3辺を開放拘束材2によって囲ませる。開放拘束材2の側壁部21Aの内側面211を台座部14に接触させると、側壁部21B,21C間に連結材3が嵌り込んだ状態になる。
そこで、図3に示すように、側壁部21Bの穴に対して橋軸直交方向に締結ボルト5を挿し込む。また、図4に示すように、締結ボルト5の側壁部21Cの穴から突出された先端には、ナット52を装着して締め付けを行う。これらの締結作業も、隙間113を利用して行うことができる。
締結ボルト5に対してナット51又はナット52を締め付けると、側壁部21B,21C間の距離が縮む反力として、締結ボルト5に緊張力Tが導入される。また、側壁部21B,21Cに密着する台座部14の側面には、この緊張力Tに起因する拘束力fが付与されることになる。
図5は、支承部130の外周を開放拘束材2及び連結材3によって囲繞させた状態を示した斜視図である。既設の橋梁1の場合は、ゴム支承13の上に橋桁12が設置されているのでこのような状態を見ることはできないが、構成を分かり易く説明するために、橋桁12を取り除いた状態を図示している。
次に、本実施の形態の橋梁1の逸脱防止構造及びその構築方法の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の橋梁1の逸脱防止構造では、橋台11に固定される台座部14とその上面141に設置されたゴム支承13とによって構成される橋桁12を載せる支承部130に対して、開放拘束材2と連結材3とによって台座部14の外周を囲み、締結ボルト5によって両者を締結させる。また、開放拘束材2及び連結材3の内側面211,311とゴム支承13との間には、緩衝材41,42が配置される。
このようにして逸脱防止構造が構築された橋梁1がある地盤に地震が起きると、台座部14に対して相対的に変位が生じるような水平力がゴム支承13に作用することなる。
ところがこの水平力によってゴム支承13が横移動しようとしても、ゴム支承13を囲む緩衝材41,42によって移動が制限されることになるため、大きな変位が生じることがない。
また、緩衝材41,42が取り付けられた開放拘束材2及び連結材3には、締結ボルト5によって緊張力Tが導入され、支承部130に密着されているため、台座部14と一体に挙動して、ゴム支承13の台座部14からの脱落を防ぐことができる。
このように支承部130の周囲を囲むという簡単な構成で、ゴム支承13の台座部14からの脱落による橋桁12の逸脱を防いで、震災による橋梁1の機能低下を最小限に抑えることができる。すなわち橋梁1は、落橋が起きなくても橋桁12が所定の位置から逸脱するだけで、道路橋であれば通行の障害となる段差が生じたり、鉄道橋であればレールが変形したりして、結局は交通ネットワークを遮断してしまう事態になりかねない。これに対して橋梁1の逸脱防止構造を設けることによって、想定外の大規模地震が起きても、ライフラインが維持されて早期復旧に貢献することができるようになる。
また、連結材3を挟んだ開放拘束材2の両端に締結ボルト5を定着させる構成であれば、締結ボルト5に緊張力Tを導入することによって台座部14に拘束力fを付与することが可能になり、台座部14を補強することができる。
そして、本実施の形態の橋梁1の逸脱防止構造の構築方法であれば、支承部130を挟んで上下に橋桁12と橋台11とが近接して設けられている既設の橋梁1においても、僅かな隙間113や前面開口112を利用して、支承部130の側方から連結材3及び開放拘束材2を近付けて、容易に取り付けを行うことができる。すなわち、既設の橋梁1を供用し続けた状態のままで、逸脱防止構造を構築することができる。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の橋梁1Aの逸脱防止構造について、図6−図9を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を用いて説明する。
本実施例の橋梁1Aの逸脱防止構造は、図7に示すようにゴム支承13を囲繞する緩衝材81A,81Bと、緩衝材81A,81B及び台座部14の外周に対して一部を除いて囲むように形成される開放拘束材6と、図8,9に示すように開放拘束材6の両端間を塞ぐ連結材7とによって、主に構成される。
開放拘束材6は、図7,8に示すように、平面視略長方形の台座部14の外周の1辺に相当する箇所が開放部63となるように形成される。この開放拘束材6は、図6,7に示すように、台座部14の3辺に対向してそれぞれ配置される鋼材等を組み合わせたトラス状の本体部61A,61B,61Cと、それらの間と端部に取り付けられる蝶番部62A,62B,62C,62Dとによって構成される。
蝶番部62A−62Dは、台座部14の隅角部に対向させる位置に設けられる部材で、ヒンジを中心に屈曲自在な一対の鋼板によって構成される。蝶番部62Aは、本体部61Bの開放部63側の端部に一方の鋼板が溶接によって接合される。
また、蝶番部62Bによって、本体部61B,61A間が連結される。さらに、蝶番部62Cによって、本体部61A,61C間が連結される。そして、本体部61Cの開放部63側の端部に蝶番部62Dの一方の鋼板が溶接によって接合される。このように構成された開放拘束材6は、平面視直線状や平面視コ字状など、蝶番部62A−62Dを可動させることで自在に変形させることができる。
一方、開放拘束材6の両端間を塞いで緩衝材81A,81B及び台座部14の外周に対向させる連結材7は、開放拘束材6の本体部61Aと同様に鋼棒やL形鋼などをトラス状に組み立てることによって製作される。
この連結材7は、開放拘束材6の開放部63を塞ぐ長さに形成される。詳細には、図9に示すように、蝶番部62Aと蝶番部62Dとの間に架け渡されて、溶接やボルトなどの接合部9,9を介して開放拘束材6の両端部にそれぞれ接合される。
そして、ゴム支承13を囲繞させる緩衝材81A,81Bは、ゴム、発泡ウレタン等の合成樹脂材などによって成形される。例えば、緩衝材81A,81Bを平面視略コ字形に成形して、側方からゴム支承13の外周に配置できるようにする。また、帯状の緩衝材をゴム支承13の外周に巻き付ける構成にすることもできる。
次に、本実施例の橋梁1Aの逸脱防止構造の構築方法について、図6−図9を参照しながら説明する。
この逸脱防止構造は、新設の橋梁にも既設の橋梁1Aにも設けることができるが、本実施例においても、既設の橋梁1Aに対して逸脱防止構造を設ける場合について説明する。
まず、橋台11の上面111の支承部130の周辺において、図7に示すように、平面視略長方形のゴム支承13に対して、平面視略コ字形の一対の緩衝材81A,81Bを側方から近付け、ゴム支承13の外周を緩衝材81A,81Bによって囲繞させる。
続いて、支承部130の背面側の隙間113に対して、蝶番部62B,62Cが鈍角に広げられた開放拘束材6を挿し込む。そして、台座部14の背面側の1辺に本体部61Aを近付けた後に、蝶番部62B,62Cを内側に閉じて台座部14及び緩衝材81A,81Bの外周に本体部61B,61Cを密着させる。
さらに前面開口112側では、図8に示すように、開放拘束材6の開放部63に対して連結材7を橋軸方向に横移動させ、図9に示すように溶接による接合部9,9を介して、開放拘束材6の開放部63を連結材7によって塞ぐ。
このように支承部130のゴム支承13を緩衝材81A,81Bによって囲繞して、開放拘束材6と連結材7とによって台座部14及び緩衝材81A,81Bの外周を囲むだけの簡単な構成で、ゴム支承13の横移動が制限されて、ゴム支承13の台座部14からの脱落による橋桁12の逸脱を防いで、震災による橋梁1Aの機能低下を最小限に抑えることができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例で説明した橋台11、橋桁12及び支承部130は例示であり、これに限定されるものではなく、別の形態の下部工、上部工及び支承部にも本発明を適用することができる。また、前記実施の形態及び実施例では、既設の橋梁1,1Aを補強する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、新設の橋梁の建設時に本発明の逸脱防止構造を同時に設けることもできる。
1 橋梁
11 橋台(下部工)
111 上面
12 橋桁(上部工)
130 支承部
13 ゴム支承
14 台座部
2 開放拘束材
211 内側面
23 開放部
3 連結材
311 内側面
41,42 緩衝材
5 締結ボルト(締結材)
1A 橋梁
6 開放拘束材
62A−62D 蝶番部
63 開放部
7 連結材
81A,81B 緩衝材
9 接合部

Claims (6)

  1. 橋梁の下部工に支承部を介して設置された上部工の逸脱を防ぐための橋梁の逸脱防止構造であって、
    前記支承部は、前記下部工に固定される台座部と前記台座部の上面に設置されたゴム支承とによって構成されており、
    前記台座部の上面より高い位置まで突出される内側面が前記台座部の外周に対して一部を除いて囲むように形成される開放拘束材と、
    前記開放拘束材の内側面の両端間を塞ぐ内側面が形成された連結材と、
    前記開放拘束材と前記連結材とを締結させる締結材と、
    前記開放拘束材及び連結材の前記ゴム支承に対向する内側面に沿って設けられた緩衝材とを備えたことを特徴とする橋梁の逸脱防止構造。
  2. 前記締結材は、両端が前記開放拘束材の両端に定着される締結ボルトであることを特徴とする請求項1に記載の橋梁の逸脱防止構造。
  3. 請求項1又は2に記載の橋梁の逸脱防止構造の構築方法であって、
    前記内側面に前記緩衝材が貼り付けられた前記連結材を、前記台座部の外周の一部に接触させる工程と、
    前記内側面に前記緩衝材が貼り付けられた前記開放拘束材の開放部を前記台座部の外周に向けて側方から移動させ、前記連結材によって前記開放部が塞がれるように前記台座部の外周に前記開放拘束材を接触させる工程と、
    前記開放拘束材と前記連結材とを前記締結材で締結させる工程とを備えたことを特徴とする橋梁の逸脱防止構造の構築方法。
  4. 橋梁の下部工に支承部を介して設置された上部工の逸脱を防ぐための橋梁の逸脱防止構造であって、
    前記支承部は、前記下部工に固定される台座部と前記台座部の上面に設置されたゴム支承とによって構成されており、
    前記ゴム支承を囲繞する緩衝材と、
    前記緩衝材及び台座部の外周に対して一部を除いて囲むように形成される開放拘束材と、
    前記開放拘束材の両端間を塞いで前記緩衝材及び台座部の外周に対向させる連結材とを備え、
    前記連結材の両側の端部は、前記開放拘束材の端部にそれぞれ接合されていることを特徴とする橋梁の逸脱防止構造。
  5. 前記開放拘束材は、前記台座部の隅角部に対向させる位置に屈曲自在な蝶番部を有することを特徴とする請求項4に記載の橋梁の逸脱防止構造。
  6. 請求項4又は5に記載の橋梁の逸脱防止構造の構築方法であって、
    前記緩衝材によって前記ゴム支承の外周を囲繞させる工程と、
    前記開放拘束材を前記緩衝材及び台座部の外周に向けて側方から移動させ、前記台座部の外周に前記開放拘束材を対向させる工程と、
    前記開放拘束材の開放部を前記連結材によって塞ぐ工程とを備えたことを特徴とする橋梁の逸脱防止構造の構築方法。
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