JP2018053374A - 耐油紙及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄葉の耐油紙であっても油分の抜けや油分のしみの発生を防止することができる、優れた耐油性を有する耐油紙を提供する。【解決手段】紙基材の少なくとも片面に塗工層を有する耐油紙であって、前記塗工層が、下塗り塗工層と上塗り塗工層とからなる多層構造を有し、前記下塗り塗工層及び前記上塗り塗工層がいずれも、デンプン及びその誘導体の少なくとも1種と、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの少なくとも1種とを含有することを特徴とする耐油紙とその製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、包装用素材として使用される耐油紙とその製造方法に関するものである。
耐油紙は、洗剤、菓子、乾燥食品等の包装容器用素材として広く使用されており、その用途としては様々なものがある。例えば、耐油性を付与した板紙は、菓子等の食品用の箱、とりわけ油脂分を大量に含むチョコレート菓子等の箱として使用される。また、耐油性を付与した薄葉紙は、ハンバーガーや揚げ物を包装する容器や包装紙、テイクアウト食材の包装容器、包装紙、敷紙等として使用される。
紙に耐油性を付与する耐油剤としては、優れた耐油性を有するフッ素樹脂系の耐油剤が従来から広く使用されている。例えば、紙の表面にフッ素樹脂系耐油剤を塗工して耐油層を設けたクッキングシートまたは紙層間にフッ素樹脂系耐油剤層を設けた菓子箱用の耐油板紙等が存在する。しかし、フッ素樹脂系耐油剤を使用した紙を100〜180℃の食品調理温度で加熱した場合、炭素数8〜10のフッ素系アルコール化合物等の長期に残留しやすい成分が発生することが確認されている。また、これらのフッ素樹脂系耐油剤を使用した紙を使用後に焼却すると、パーフルオロオクタン酸やパーフルオロスルホン酸等のフッ素化合物が発生するので、環境に影響を及ぼすことが懸念されている。そのため、フッ素樹脂系耐油剤を使用しない耐油紙が求められている。
フッ素樹脂系耐油剤を用いた耐油紙に代わる耐油紙としては、ポリエチレンフィルム貼合紙、アクリル樹脂系耐油剤を塗布した紙、ポリエチレン樹脂を塗布した紙、シリコーン系耐油剤やワックス系耐油剤を塗布した紙などがある。また、熱を加えても不活性ガスを発生させないように製法が改良されたフッ素系樹脂を使用した耐油紙も開示されている。しかし、一部実用化はされているものの、いずれの耐油紙も依然として使用者からの改善要望は根強い。
フッ素樹脂系耐油剤を含まない耐油紙として、デンプンやポリビニルアルコールと脂肪酸とを塗工層に含む耐油紙が特許文献1に開示されている。また、疎水化デンプンと脂肪酸と架橋剤とを塗工層に含む耐油紙が特許文献2に開示されている。更に、疎水化デンプンとワックスを含有した耐油剤層を有した耐油紙が特許文献3に開示されている。
特許第4864331号公報 国際公開第2005/014930号 特開2013−237941号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の耐油紙は、油分の多いファーストフード等の包装紙として用いた際に、油分が耐油紙を通り抜けたり、油分がしみとなったりして、使用する際に問題となることがある。これらの問題は薄葉の耐油紙の場合にはさらに顕著となる。ここで、油分が通り抜けるとは、耐油紙の表側表面に付着した油分が、耐油紙の裏側表面にまで到達して、裏側表面に油分がにじみ出ることである。また、油分のしみとは、耐油紙の表側表面に付着した油分が、耐油紙の内部の一部で拡がって油分の溜まりを形成し、紙を透かして見たときに油分が斑点上に見えることである。特に油分のしみは、実際には裏側表面に油分がにじみ出ていない場合でも、触れたものに油が移るようにみられる恐れがあり、外観上の問題となる。この点で、特許文献3に記載の耐油紙では、高い通気性を発現させるために微細なクラックを生じさせており、油分のしみに対して、必ずしも満足すべき結果が得られていない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、薄葉の耐油紙であっても油分の抜けや油分のしみの発生を防止することができる、優れた耐油性を有する耐油紙とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、耐油紙の塗工層を構成する材料として、デンプン類と特定のワックス類とを併用し、塗工層を2層設けることにより、耐油紙表面において油分の内部への浸透が顕著に阻止され、内部に浸透したときも油分が拡がらないようにできることを見出した。本発明は、このような知見を基に到達することができたものである。本発明は、以下のような構成を有している。
(1)紙基材の少なくとも片面に塗工層を有する耐油紙であって、前記塗工層が、下塗り塗工層と上塗り塗工層とからなる多層構造を有し、前記下塗り塗工層及び前記上塗り塗工層がいずれも、デンプン及びその誘導体の少なくとも1種と、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの少なくとも1種とを含有することを特徴とする耐油紙。
(2)前記紙基材の両面に前記塗工層を有する前記(1)に記載の耐油紙。
(3)前記上塗り塗工層の少なくとも1つが更に無機微粒子を含有する前記(1)または前記(2)に記載の耐油紙。
(4)前記下塗り塗工層の全固形分中の前記パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの合計の含有量が5〜35質量%であり、前記上塗り塗工層の全固形分中の前記パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの合計の含有量が5〜35質量%である前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の耐油紙。
(5)前記下塗り塗工層の全固形分中の前記デンプン及びその誘導体の合計の含有量が50〜95質量%である前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の耐油紙。
(6)前記下塗り塗工層及び前記上塗り塗工層の全固形分中の、前記デンプン及びその誘導体の合計の質量と、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの合計の質量との質量比が50:50〜95:5である前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の耐油紙。
(7)紙基材の少なくとも片面に塗工層を有し、前記塗工層が、下塗り塗工層と上塗り塗工層とからなる多層構造を有する耐油紙の製造方法であって、紙基材の少なくとも片面にサイズプレスを用いて下塗り塗工層用塗工液を塗工して、下塗り塗工層を形成する工程と、前記下塗り塗工層上に、フィルムトランスファーコーターを用いて上塗り塗工層用塗工液を塗工して、上塗り塗工層を形成する工程とを有し、前記下塗り塗工層用塗工液及び前記上塗り塗工層用塗工液がいずれも、デンプン及びその誘導体の少なくとも1種と、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの少なくとも1種とを含有することを特徴とする耐油紙の製造方法。
本発明の耐油紙は、フッ素樹脂系耐油剤を含まない耐油紙であり、薄葉の耐油紙であっても油分の抜けや油分のしみの発生を防止することができ、優れた耐油性を有している。
また、本発明の耐油紙の製造方法は、上記の優れた耐油性を有した耐油紙を製造することができる。
本発明の実施形態について以下説明する。但し、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
(耐油紙)
本実施形態の耐油紙は、紙基材の少なくとも片面に塗工層を有する。当該塗工層は、紙基材に近い側から下塗り塗工層と上塗り塗工層をこの順に含む多層構造を有している。更に下塗り塗工層と上塗り塗工層はいずれも、デンプン及びその誘導体の少なくとも1種と、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの少なくとも1種とを含有している。このような構成とすることによって、下塗り塗工層と上塗り塗工層の相乗効果が生まれ、油分の抜けや油分のしみが発生することを防止することが可能となり、薄葉の耐油紙であっても高いレベルの耐油性を発現させることが可能となった。
(塗工層)
塗工層は、紙基材の片面にのみ形成されていてもよいし、紙基材の両面に形成されていてもよい。耐油紙の表面と裏面とで耐油性能に明確な差異を設けて使用するときは、紙基材の片面にのみ塗工層を形成するとよい。また、紙基材の両面に塗工層を形成すると、表面と裏面の両方から油分の浸透を防止することができるので、耐油紙の表裏を区別することなく使用することができ、より一層本実施形態の特徴を生かすことができるので好ましい。
本実施形態における下塗り塗工層と上塗り塗工層はいずれも、デンプン及びその誘導体(以下、単に「デンプン類」ともいう)の少なくとも1種と、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックス(以下、単に「パラフィンワックス類」ともいう)の少なくとも1種とを含有している。以下、塗工層を構成する各成分について説明する。
(デンプン類)
デンプン類は、特に限定されず、各種公知のものの中から適宜選択して使用することができる。デンプンとしては、例えばデンプンの原料からみると、トウモロコシ、馬鈴薯、小麦、米、タピオカ、甘藷等を原料とするデンプンを使用することができる。また、これらのデンプンを2種類以上組み合わせて使用することもできる。塗工層にデンプン類が含有されていると、製袋時等に機械等で表面をこすられたときに、塊状の塗膜粕の発生を低減させることができる。
デンプンの誘導体としては、例えば、デンプンの変性方法からみると、酸化、尿素リン酸エステル化、酢酸エステル化、ヒドロキシエチル化、カチオン化、酵素処理、焙焼化等を行ったデンプン誘導体を使用することができる。また、これらのデンプン誘導体を2種類以上組み合わせて使用することもできる。デンプン誘導体の具体例としては、例えば酸化デンプン、疎水化デンンプン、酢酸デンプン、燐酸エステル化デンプン、アセチル化デンプン、エーテル化デンプン、カチオン化デンプン、カルバミン酸デンプン、ヒドロキシメチル化デンプン、ヒドロキシエチル化デンプン、ヒドロキシプロピル化デンプン等が挙げられる。これらの中では、耐油性をより一層高められる観点から、酸化デンプンと疎水化デンプンが好ましく用いられる。
酸化デンプンは、デンプンを次亜塩素酸ナトリウムで酸化処理して得ることができる。デンプン粒子の非結晶部分が酸化処理されると、分子が解重合されたり、カルボキシ基が生成されたりすることによって、酸化されにくくなり、粘度安定性と透明性に優れた酸化デンプンを得ることができる。酸化デンプンは、化学的に安定であり、耐油性に優れているため、紙基材に塗工されることによって、紙基材に優れた耐油性を付与することができる。
疎水化デンプンの製造方法は、特に限定されない。疎水化デンプンの製造方法としては、例えば、デンプンをアルミン酸アルカリ又は水酸化アルカリの存在下でオルガノシラン水溶液と密に接触させる方法、シリコーンやアルケニル化合物で誘導体化する方法、水性系においてオクテニルコハク酸無水物やドゼセニルコハク酸無水物等の有機酸無水物とデンプンを反応させる方法、デンプンにアクリロニトリル等の疎水性モノマーや疎水性不飽和酸モノマーを共重合させる方法、コハク酸デンプンアルキルとする方法、特開2006−37316号公報に開示されているデンプンとC8−24−アルキルメタクリレート基を有するスチレン−アクリル系ポリマーを含有する混合物を用いる方法等を挙げることができる。特に、デンプンとC8−24−アルキルメタクリレート基を有するスチレン−アクリル系ポリマーを含有する混合物を用いる方法が耐油性の観点から好ましい。
デンプン類の重量平均分子量は、40000〜100000の範囲が好ましく、50000〜100000の範囲がより好ましい。重量平均分子量を40000以上とすることにより、耐油性をより一層向上させることができる。一方、重量平均分子量を100000以下とすることにより、塗工液の粘度上昇を抑え、塗工時の液はねや塗工ムラを抑えることができる。デンプンの重量平均分子量は、原料デンプンの重量平均分子量や置換基の置換度などを適切に設定することによって調整することができる。原料デンプンの重量平均分子量の調整方法としては、例えば、酸加水分解、酸化分解、酵素分解などの従来公知の方法を採用することができる。重量平均分子量は、プルランを基準分子量としたGPC法で測定することができる。
下塗り塗工層または上塗り塗工層を構成するデンプン類は、架橋剤で架橋されていてもよい。すなわち、下塗り塗工層及び上塗り塗工層のうち少なくとも一方の層が、架橋剤で架橋されることによって、耐油紙の耐油性を一層向上させることができる。
デンプン類の架橋剤は、特に限定されない。デンプン類の架橋剤としては、例えば、イソシアネート系樹脂、アミノアルデヒド系樹脂、グリオキザール系樹脂、エポキシ系樹脂、カルボジイミド系樹脂、無機金属塩、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エピクロルヒドリン系化合物等が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、エピクロルヒドリン系化合物が好ましく、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂が特に好ましい。架橋剤の添加量は、架橋剤の種類、反応するための基の数、反応率にもよるが、デンプン類の固形分100質量部に対し、1〜25質量部程度を添加すればよい。
(パラフィンワックス類)
パラフィンワックス類は、一般に撥油性がないとされている。しかし、本発明者らは、下塗り塗工層及び上塗り塗工層にパラフィンワックス類を含有させることにより、デンプン類の有する耐油性をさらに向上できることを見出した。パラフィンワックス類の中でも、酸化デンプンまたは疎水化デンプンとの相溶性に優れ、耐油性をより一層高める観点から、アニオン系パラフィンワックスが好ましい。パラフィンワックスは、酸化ワックスであってもよい。
パラフィンワックスは、一般に炭素数が約20〜40、分子量としては約300〜550の炭化水素よりなっているが、なかでも炭素数の分布ができるだけシャープになった高純度精製品の方がより好ましい。一方、マイクロクリスタリンワックスは、一般に炭素数が約30〜60、分子量としては約500〜800の炭化水素よりなっている。
パラフィンワックス類は、分散剤を用いて分散質とする水性エマルジョンの形態で用いることができる。水性エマルションを製造する際、用いる分散剤には特に制限はなく、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が使用可能である。アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、高級カルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド等のポリオキシエチレン構造を有する化合物や、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのソルビタン誘導体等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アシルアミノエチルジエチルアンモニウム塩、アシルアミノエチルジエチルアミン塩、アルキルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルピリジニウム硫酸塩、ステアラミドメチルピリジニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、脂肪酸ポリエチレンポリアミド、アシルアミノエチルピリジニウム塩、アシルコラミノホルミルメチルピリジニウム塩等の第4級アンモニウム塩、ステアロオキシメチルピリジニウム塩、脂肪酸トリエタノールアミン、脂肪酸トリエタノールアミンギ酸塩、トリオキシエチレン脂肪酸トリエタノールアミン、セチルオキシメチルピリジニウム塩、p−イソオクチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩等のエステル結合アミンやエーテル結合第4級アンモニウム塩、アルキルイミダゾリン、1−ヒドロキシエチル−2−アルキルイミダゾリン、1−アセチルアミノエチル−2−アルキルイミダゾリン、2−アルキル−4−メチル−4−ヒドロキシメチルオキサゾリン等の複素環アミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、N−アルキルプロピレンジアミン、N−アルキルポリエチレンポリアミン、N−アルキルポリエチレンポリアミンジメチル硫酸塩、アルキルビグアニド、長鎖アミンオキシドなどのアミン誘導体等が挙げられる。両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
また、パラフィンワックス類の分散剤としては、保護コロイド作用を有する化合物、高酸価の酸変性化合物、水溶性高分子も使用可能である。かかる化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、変性デンプン、ポリビニル2−ピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩、アクリル酸−無水マレイン酸共重合体およびその塩、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体等の不飽和カルボン酸単位の含有量が26質量%以上のカルボキシル基含有ポリマーおよびその塩、ポリイタコン酸およびその塩、アミノ基を有する水溶性アクリル系共重合体、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン等、一般に微粒子の分散安定剤として用いられている化合物等が挙げられる。
パラフィンワックス類のエマルジョンを得るための製造方法は特に限定されないが、例えば、可溶化式による乳化分散法、機械力式による乳化分散法などを挙げることができる。可溶化式による乳化分散法では、溶融したパラフィンワックス類と界面活性剤とを混合して加温水を少しずつ注加していく。このとき、油系のW/O乳化状態から可溶化状態を経て水系のO/W乳化状態へと移り、パラフィンワックス類の微細粒子を析出する。可溶化式による乳化分散法は、水の注加以外に、ノニオン性界面活性剤を用いて温度を上下することによっても行うことができる。機械力式による乳化分散法では、パラフィンワックス類、界面活性剤および水を全量容器に入れて温度80〜90℃に加熱しながらホモミキサーで撹拌し、十分均一になった後、ホモジナイザーで分散させる。
パラフィンワックス類のエマルジョンの平均粒子径としては、特に限定されず、10nm〜1mm程度が好ましく、50nm〜500μm程度がより好ましく、100μm〜200μm程度が更に好ましい。パラフィンワックス類のエマルジョンの平均粒子径を10nm以上とすることにより、界面活性剤を多量に使用する必要がなくなる。また、塗工液が乾燥する際に、水相部分の移動に伴って、塗工層中にワックス粒子を適度に分散させて存在させることができる。一方、パラフィンワックス類のエマルジョンの平均粒子径を1mm以下とすることにより、紙基材へワックス粒子を適度に浸透させて、油しみの発生を抑制する効果を向上させることができる。
(塗工層の組成)
下塗り塗工層を構成する成分としては、紙基材上に皮膜を形成し、油分のしみと拡がりを抑制するという観点から、デンプン類が主成分であることが好ましい。ここで、主成分とは、デンプン類の合計の含有量が下塗り塗工層の全固形分中50質量%以上であることを意味している。さらに、下塗り塗工層中のデンプン類の合計の含有量は、下塗り塗工層の全固形分中50〜95質量%が好ましく、65〜95質量%がより好ましく、75〜95質量%が更に好ましい。デンプン類の合計の含有量を50質量%以上とすることにより、油分のしみと拡がりを効果的に抑制することができる。一方、デンプン類の合計の含有量が95質量%以上であると、パラフィンワックス類が少なくなるので、満足できる油分のしみの抑制効果が得られない。
デンプン類は、耐油性に優れた塗膜を形成することができる。デンプン類は、耐油紙の表面に付着した油分が内部に浸透することを阻止するという観点から、上塗り塗工層に使用する場合であっても、主成分であることが好ましい。すなわち、上塗り塗工層中のデンプン類の合計の含有量は、上塗り塗工層の全固形分中50質量%以上であることが好ましい。さらに、上塗り塗工層中のデンプン類の合計の含有量は、上塗り塗工層の全固形分中50〜95質量%が好ましく、65〜95質量%がより好ましく、75〜95質量%が更に好ましい。
下塗り塗工層の全固形分中のパラフィンワックス類の合計の含有量は、5〜35質量%であることが好ましい。また、上塗り塗工層の全固形分中のパラフィンワックス類の合計の含有量は、5〜35質量%であることが好ましい。いずれの場合も、パラフィンワックス類の合計の含有量は、10〜25質量%がより好ましく、10〜20質量%が更に好ましい。パラフィンワックス類の合計の含有量を5質量%以上とすることにより、耐油性をより一層高めることができる。一方、パラフィンワックス類の合計の含有量を35質量%以下とすることにより、すべり性低減の効果をより優れたものとすることができる。
下塗り塗工層の成分組成と上塗り塗工層の成分組成は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。しかし、下塗り塗工層と上塗り塗工層において、デンプン類及びパラフィンワックス類の合計の含有量が同等であるときに、理由は明らかでないが、油分の抜けと油分のしみが発生することをより効果的に防止できることが分かった。そのため、下塗り塗工層と上塗り塗工層における全固形分中のデンプン類の合計の含有量の差は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、特に好ましくは同一である。同様に、下塗り塗工層と上塗り塗工層における全固形分中のパラフィンワックス類の合計の含有量の差は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、特に好ましくは同一である。
本実施形態の耐油紙は、上記成分を有した下塗り塗工層を有するので、油分が上塗り塗工層を通過してきたときであっても、油分がさらに下塗り塗工層にまで浸透することを阻止することができる。また、下塗り塗工層の一部は紙基材の一部まで浸透して存在していることから、耐油紙の表面に付着した油分が紙基材の内部に浸透したときであっても油分が拡がらないように阻止することができる。
下塗り塗工層の塗工量は、特に限定されないが、片面で、0.5〜5g/mであることが好ましく、1〜3g/mであることがより好ましい。また、上塗り塗工層の塗工量は、特に限定されないが、片面で、0.5〜5g/mであることが好ましく、1〜3g/mであることがより好ましい。さらに、下塗り塗工層および上塗り塗工層の塗工量の合計は、片面で、1〜10g/mであることが好ましく、2〜6g/mであることがより好ましい。また、下塗り塗工層および上塗り塗工層の塗工量の合計は、両面で、2〜20g/mであることが好ましく、4〜12g/mであることがより好ましい。
本実施形態の耐油紙において、紙基材の表面と裏面の両面に下塗り塗工層と上塗り塗工層とを設ける場合、表面側の上塗り塗工層と裏面側の上塗り塗工層の組成を変えることができる。例えば、耐油紙の表面側と裏面側とを区別して包装容器を形成するとき、表面側が専ら油分に接するときは、表面側の上塗り塗工層の耐油性を裏面側の上塗り塗工層の耐油性よりも高めた構成とすることができる。表面側の上塗り塗工層の耐油性を裏面側の上塗り塗工層の耐油性よりも高める場合は、塗工層の組成を変えてもよいし、成分濃度を変えてもよいし、塗工量を変えてもよい。
(無機微粒子)
本実施形態の耐油紙において、例えば表面側が専ら油分に接するときは、製袋時や製函時の加工性を向上させるために、紙基材の裏面の上塗り塗工層が、無機微粒子をさらに含有することが好ましい。上塗り塗工層に無機微粒子を含有させることによって、紙間の摩擦係数を増大させて、製袋時や製函時の滑りやブロッキングを防止することができるため、加工性を向上させることができる。
また、例えば、袋状の包装材を製造するとき、耐油紙の製造過程あるいは耐油紙を用いた加工時に、山崩れや巻ずれを起こす場合がある。そのようなときは、裏面同士の静摩擦係数は高い方が好ましい。上塗り塗工層に無機微粒子を含有させることによって、耐油紙の裏面間の摩擦係数を増大させて、山崩れや巻ずれの発生を抑制することができる。
無機微粒子としては、特に制限されるものではない。無機微粒子の具体例としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、構造性カオリン、デラミカオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、アルミノ珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、ホワイトカーボン、ベントナイト、ゼオライト、セリサイト、スメクタイト等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、焼成カオリン等である。
無機微粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、1〜10μm程度が好ましく、1〜6μm程度がより好ましい。無機微粒子の平均粒子径を1μm以上とすることにより、紙面の滑り性を低減させることができる。一方、無機微粒子の平均粒子径を10μm以下とすることにより、紙面の印刷適性を向上させることができる。
無機微粒子の含有量は、特に限定されないが、上塗り塗工層の全固形分中の30〜70質量%程度が好ましく、40〜65質量%程度がより好ましい。無機微粒子の含有量が30質量%以上であると、紙間の摩擦係数を効果的に増大させることができる。一方、無機微粒子の含有量が70質量%以上であると、紙面強度が低下する。
上塗り塗工層に無機微粒子を30〜70質量%含有させる場合、デンプン類の合計の含有量は、特に限定されないが、上塗り塗工層の全固形分中の20〜50質量%が好ましく、20〜35質量%がより好ましい。このとき、パラフィンワックス類の合計の含有量は、5〜35質量%とすることが好ましい。また、耐油性を向上させる観点から、両面に塗工層を設けることが好ましい。
下塗り塗工層及び上塗り塗工層の全固形分中におけるデンプン類の合計の質量とパラフィンワックス類の合計の質量との質量比がデンプン類:パラフィンワックス類=50:50〜95:5の範囲であることが好ましい。デンプン類とパラフィンワックス類の合計の質量に対するデンプン類の合計の質量の比率を50質量%以上とすることにより、油分のしみを効果的に抑制できる。一方、デンプン類の合計の質量の比率が95質量%以上であると、パラフィンワックス類の合計の質量の比率が低くなり、油分のしみの抑制効果が十分に得られない。
塗工層の形成に用いる塗工液には、前記の各種成分の他に、バインダー、顔料などを含有させてもよい。また、塗工液には、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、着色剤等の通常用いられている各種助剤も適宜含有させることができる。
バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、カゼインやポリビニルアルコール等の水溶性高分子、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、カルボキシメチルセルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等の水分散液が使用できる。
顔料としては、特に限定されないが、例えば、クレー、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカ、アルミノ珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、ホワイトカーボン、ベントナイト、ゼオライト、セリサイト、スメクタイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、合成マイカ、二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機顔料、有機顔料などが挙げられる。顔料は1種又は2種以上を混合して使用することができる。
助剤としては、脂肪酸サイズ剤、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤を含有させることが好ましい。サイズ剤を塗工液に含有させることにより、耐油紙の表面側のより優れた耐油性を確保することができる。脂肪酸サイズ剤として代表的なものは、脂肪酸をカチオンで変性させたものである。具体的には、例えば脂肪酸、脂肪酸塩もしくは機能性を付与するために変性された脂肪酸に、ポリアミン系のカチオン性定着剤を付与したものであり、さらに、エピクロルヒドリン系変性剤でエポキシ化されているものが挙げられる。
(紙基材)
耐油紙に用いる紙基材は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択して使用することができる。紙基材としては、例えば、晒または未晒クラフト紙、上質紙、中質紙、微塗工紙、塗工紙、板紙、白板紙、ライナー、セミグラシン紙、グラシン紙、片艶紙、パーチメント紙等が挙げられる。
紙基材を構成するパルプとしては、特に限定されず、通常製紙用として使用されるあらゆるものが使用できる。例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)等の化学パルプ、ストーングランドパルプ(GP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等の未晒、半晒、あるいは晒パルプ、亜硫酸パルプ、古紙パルプ等が使用できる。紙基材のパルプとしては、寸法安定性に優れるLBKPを多く配合することが好ましく、紙基材の全パルプ100質量%のうち60〜100質量%含有させることが好ましい。この範囲でLBKPを含有させることによって、紙基材中に塗工液を浸透させ乾燥させたとき、塗工液中のデンプン類またはパラフィンワックス類の成分が下塗り塗工層より上塗り塗工層に留まり、高い濃度で存在するといった濃度勾配を有する塗工層を形成して、油抜けと油しみを効果的に抑制することができる。デンプン類が耐油紙の厚さ方向に濃度勾配を持って存在することは、例えばヨウ素デンプン反応で着色することによって、耐油紙の断面等の色の濃さから目視観察で評価することができる。
紙基材の坪量は、特に限定されないが16〜150g/mであることが好ましい。紙基材の坪量を上記範囲内とすることにより、塗工層を形成する際に必要な強度を保持させることができる。なお、紙基材の坪量は150g/mを超えると、折り目部分で紙基材の座屈が生じやすくなるため、紙基材の割れを生じ、折り目の耐油性が低下し易くなる。また、紙基材のJAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準じて測定した王研式透気度は、特に限定されるものではないが、30〜200秒であることが好ましい。
さらに、紙基材のパルプのJIS P 8121−1995に準じて測定したカナダ標準フリーネス(叩解度)は、特に限定されないが、塗工液の浸透性、塗工時の紙基材の強度等の観点から、80〜350mlとすることが好ましい。カナダ標準フリーネスのより好ましい範囲は100〜300mlである。
なお、使用するパルプは、例えば、ビーター、ジョルダン、シングルディスク・リファイナー、コニカルリファイナー、円筒型リファイナー、デラックス・ファイナー、ダブル・ディスク・リファイナー(DDR)、媒体攪拌ミル、振動式ミル等の叩解機により上述した叩解度となるように調整される。叩解の条件は特に限定されないが、各種リファイナーの刃の形状、回転数、パルプの濃度、パルプの繊維長、パルプの粗度等が叩解後のパルプ物性に影響するので、所望の叩解度が得られるように適宜叩解条件が選択される。
また、紙基材の密度は、特に限定されないが、0.6〜1.2g/cmとすることが好ましく、0.7〜1.1g/cmとすることがより好ましい。これにより、紙基材の塗工時の強度を高めることができる。紙基材の密度を上げる具体的方法としては、紙基材の抄造時に湿紙状態で加圧すること、乾燥後にマシンカレンダーやソフトニップカレンダー、グロスカレンダーを使用すること、あるいは紙基材抄造後にスーパーカレンダーを使用することが挙げられる。その中でも、湿紙時に使用する加圧処理は乾燥後のカレンダー処理と比較しても、紙基材中の水分が高い状態で圧力を与えることが可能であり、効率的に密度を上げることができるため好ましい。
紙基材のサイズ度は、特に限定されない。JIS P 8122:2004に準ずるステキヒトサイズ度は、0〜10秒程度の範囲とすることが好ましい。紙基材のサイズ度は、ロジン系、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、スチレン−アクリル系、高級脂肪酸系、石油樹脂系等の内添サイズ剤の種類や含有量、パルプの種類、平滑化処理等によって制御することができる。内添サイズ剤の含有量は、特に限定されないが、紙基材のパルプ100質量部に対して0〜0.3質量部程度の範囲が好ましい。内添サイズ剤は、塗工液を適度に浸透させる観点から通常よりも少量添加することが好ましく、添加しなくてもよい。内添サイズ剤の含有量は、より好ましくは0〜0.25質量部、更に好ましくは0.05〜0.25質量部である。紙基材に内添サイズ剤を少量添加することによって、塗工液の濃度が低く、且つ塗工量が多くても、塗工中に紙基材の紙切れが発生するおそれがない。一方、内添サイズ剤の含有量を0.3質量部以下とすることによって、塗工液中のデンプン類またはパラフィンワックス類の成分が紙基材中に適度に浸透し、しかも下塗り塗工層より上塗り塗工層に留まり、濃度が高く存在するといった濃度勾配を有する塗工層を効果的に形成することができる。
また、紙基材の厚みは、特に限定されないが、20μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。また、紙基材の厚みは、500μm以下であることが好ましく、300μm以下であることがより好ましい。紙基材の厚みを上記範囲内とすることにより、適度な強度を有することができ、塗工層の塗工適性を高めることができる。
紙基材には、添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、硫酸バンド、カチオン性高分子電解質等に代表される定着剤、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、無定形シリカ、尿素−ホルマリン樹脂粒子等に代表される填料類、ポリアクリルアミド系ポリマー、デンプン等に代表される紙力増強剤、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド−ポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂等に代表される湿潤紙力増強剤、その他、濾水剤、青み付けなどの色調調整用の染料、蛍光染料など各種助剤類を挙げることができる。
(耐油紙の製造方法)
<紙基材の製造方法>
紙基材は、常法により各種抄紙機により抄紙され、湿紙を形成した後、乾燥させることにより得ることができる。その後、表面サイズプレス処理マシンカレンダー等による平滑化処理等、常法による処理工程を経て製造される。
抄紙機としては、エアクッションヘッドボックスあるいはハイドロリックヘッドボックスを有する長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、オントップ型ツインワイヤー抄紙機、ヤンキー抄紙機等を挙げることができる。
<塗工液の調製>
塗工液は、前記の各種成分の他に、バインダー、顔料、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、着色剤等の各種助剤を適宜添加して、調製される。塗工液の溶剤としては、通常、水が使用される。下塗り塗工層用塗工液の濃度は、固形分の濃度で、2〜10質量%が好ましく、4〜8質量%がより好ましい。上塗り塗工層用塗工液の濃度は、固形分の濃度で、10〜20質量%が好ましく、12〜18質量%がより好ましい。下塗り塗工層用塗工液の濃度を2〜10質量%とすることにより、紙基材になるべく浸透させて、油分のしみの拡がりを効果的に抑えることができる。一方、上塗り塗工層用塗工液の濃度を10〜20質量%とすることにより、紙基材になるべく浸透させずに塗工層として油分の浸透をブロックすることができる。すなわち、下塗り塗工層用塗工液よりも上塗り塗工層用塗工液の方が濃度が高く、耐油紙の上塗り塗工層から下塗り塗工層にかけて塗工液に濃度勾配があることが好ましい。
<塗工層の形成方法>
紙基材の少なくとも片面に、下塗り塗工層用塗工液を塗工し、引き続き乾燥機を通して、塗工液を乾燥させる。次に、上塗り塗工層用塗工液を塗工し、引き続き乾燥機を通して、塗工液を乾燥させることによって、各塗工層を形成することができる。
また、紙基材における表面と裏面の塗工層を両面同時に、または片面の下塗り塗工層及び上塗り塗工層を同時に塗工してもよいし、それぞれ1層ずつ逐次塗工してもよい。生産性の点からは、同時に塗工する方が好ましい。一方、各塗工層を確実に形成するという観点からは、逐次塗工する方が好ましい。
塗工液の塗工方法としては、一般に公知の塗工装置を用いることができ、例えばブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコーター、ブラシコーター、スライドビードコーター、ツーロールあるいはロッドメタリング方式のサイズプレスコーター、ポンドサイズプレスコーター、ビルロッドメタリングサイズプレスコーター、ショートドウェルコーター、ゲートロールコーター、キャレンダーによるニップコーター等が適宜用いられる。中でも、生産効率を高めるために、バーコーターやブレードコーターを用いることが好ましい。また、フィルムトランスファーコーターとして、ゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター等を挙げることができる。塗工については、オンマシンコーティングが生産効率の点で好ましい。
本実施形態では、下塗り塗工層を構成する成分が両面で同一である場合、ツーロール方式でポンドタイプのサイズプレスコーターで塗工することが好ましい。これにより、2本のロールの間に塗工液溜りを形成し、その液溜りを紙基材が通過し、更に2本のロールで絞られることで、紙基材内部に下塗り塗工液を浸透させることができる。一方、上塗り塗工層を構成する成分が両面で異なっている場合、表裏で異なる塗工液を同時に塗工して生産効率を高める観点、また、より均一な被膜を形成させる観点から、フィルムトランスファーコーターを用いることが好ましい。これら塗工方法は特に限定されないが、例えばサイズプレスコーターとフィルムトランスファーコーターとを組合せることによって、塗工液中のデンプン類またはパラフィンワックス類等の成分が紙基材中に適度に浸透し、しかも下塗り塗工層より上塗り塗工層に留まり、濃度が高く存在するといった濃度勾配を有する塗工層を効果的に形成することができる。本実施形態では、紙基材として非塗工紙を用いることによって、この効果を遺憾なく発揮させることができるため好ましい。
また、本実施形態では塗工層形成後、必要に応じて平滑化処理を行うことができる。平滑化処理は通常のスーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー等の平滑化処理装置を用いて、オンマシン又はオフマシンで行われる。なお、本実施形態の効果を損なわない限りにおいて、塗工層塗工前の紙基材、または下塗り塗工層を形成した下塗り原紙を平滑化処理することも可能である。
本実施形態の耐油紙は、特に限定されないが、坪量が20〜150g/mであることが好ましく、25〜80g/mであることがより好ましい。本実施形態の耐油紙は、敷紙や包装紙、あるいは包装容器や箱等の成型容器用として使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の耐油紙をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
(実施例1)
[下塗り塗工層用塗工液(A液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(商品名:エースA、王子コーンスターチ社製、分子量8.7万)65部、パラフィンワックス(商品名:サイズパインSPW−116H、荒川化学社製)35部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度8%の下塗り塗工層用塗工液(A液)を得た。なお、上記部数は乾燥後の固形分換算の部数である。酸化デンプンは、まず22%水溶液を調製し、その後パラフィンワックスと混合して塗工液を調製し、塗工に供した(以下、B液〜N液も同様である)。
[上塗り塗工層用塗工液(B液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(商品名:エースA、王子コーンスターチ社製、分子量8.7万)65部、パラフィンワックス(商品名:サイズパインSPW−116H、荒川化学社製)35部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度15%の上塗り塗工層用塗工液(B液)(耐油面用塗工液)を得た。
[上塗り塗工層用塗工液(C液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(商品名:エースA、王子コーンスターチ社製、分子量8.7万)65部、パラフィンワックス(商品名:サイズパインSPW−116H、荒川化学社製)35部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度15%の上塗り塗工層用塗工液(C液)(裏面用塗工液)を得た。
[耐油紙の作製]
カナダ標準フリーネスが220mlとなるようレファイナーで調整したLBKPからなるパルプを用い、坪量43.6g/mで抄造した非塗工紙を紙基材として用いた。この紙基材の両面に、ポンドサイズプレスコーターにて、A液を乾燥後の塗工量が両面で3g/mとなるように塗工し、乾燥させることにより、下塗り塗工層が形成された下塗り原紙を得た。この下塗り原紙を用いて、フィルムトランスファーコーターとしてロッドメタリングサイズプレスコーター(ロッドメタリングサイザーともいう)にて、一方の面にB液を乾燥後の塗工量が1.7g/mとなるように塗工し、他方の面にC液を乾燥後の塗工量が1.7g/mとなるように塗工し、乾燥させた。得られた耐油紙の坪量は50g/mであった。
(実施例2)
[下塗り塗工層用塗工液(D液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)85部、パラフィンワックス(SPW−116H)15部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度8%の下塗り塗工層用塗工液(D液)を得た。
[上塗り塗工層用塗工液(E液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)85部、パラフィンワックス(SPW−116H)15部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度15%の上塗り塗工層用塗工液(E液)(耐油面用塗工液)を得た。
[上塗り塗工層用塗工液(F液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)85部、パラフィンワックス(SPW−116H)15部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度15%の上塗り塗工層用塗工液(F液)(裏面用塗工液)を得た。
[耐油紙の作製]
実施例1の耐油紙の作製において、A液に代えてD液を用い、B液に代えてE液を用い、C液に代えてF液を用いた以外は、実施例1と同様にして耐油紙を得た。
(実施例3)
[下塗り塗工層用塗工液(G液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)95部、パラフィンワックス(SPW−116H)5部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度8%の下塗り塗工層用塗工液(G液)を得た。
[上塗り塗工層用塗工液(H液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)95部、パラフィンワックス(SPW−116H)5部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度15%の上塗り塗工層用塗工液(H液)(耐油面用塗工液)を得た。
[上塗り塗工層用塗工液(I液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)95部、パラフィンワックス(SPW−116H)5部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度15%の上塗り塗工層用塗工液(I液)(裏面用塗工液)を得た。
[耐油紙の作製]
実施例1の耐油紙の作製において、A液に代えてG液を用い、B液に代えてH液を用い、C液に代えてI液を用いた以外は、実施例1と同様にして耐油紙を得た。
(実施例4)
[上塗り塗工層用塗工液(J液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)30部、パラフィンワックス(SPW−116H)15部、重質炭酸カルシウム(商品名:FMT−97、ファイマテック社製)55部からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度15%の上塗り塗工層用塗工液(J液)(裏面用塗工液)を得た。
[耐油紙の作製]
実施例2の耐油紙の作製において、F液に代えてJ液を用いた以外は、実施例2と同様にして耐油紙を得た。
(実施例5)
[下塗り塗工層用塗工液(K液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)45部、パラフィンワックス(SPW−116H)55部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度8%の下塗り塗工層用塗工液(K液)を得た。
[上塗り塗工層用塗工液(L液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)45部、パラフィンワックス(SPW−116H)55部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度15%の上塗り塗工層用塗工液(L液)(耐油面用塗工液)を得た。
[上塗り塗工層用塗工液(M液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)45部、パラフィンワックス(SPW−116H)55部、からなる組成物を混合し、水を加えて固形分濃度15%の上塗り塗工層用塗工液(M液)(裏面用塗工液)を得た。
[耐油紙の作製]
実施例1の耐油紙の作製において、A液に代えてK液を用いて、B液に代えてL液を用いて、C液に代えてM液を用いた以外は、実施例1と同様にして耐油紙を得た。
(比較例1)
[耐油紙の作製]
実施例2の耐油紙の作製において、A液に代えて水を用いた以外は、実施例2と同様にして耐油紙を得た。
(比較例2)
[下塗り塗工層用塗工液(N液)の調製]
固形分換算の部数で、酸化デンプン(エースA)100部からなる水溶液を作製し、水を加えて固形分濃度8%の下塗り塗工層用塗工液(N液)を得た。
[耐油紙の作製]
実施例2の耐油紙の作製において、A液に代えてN液を用いた以外は、実施例2と同様にして耐油紙を得た。
得られた耐油紙について、以下の評価を行った。その結果は、表1に示す通りであった。
(耐油度)
TAPPI UM−557法(キット法)により耐油紙の表面側の塗工面の耐油度を測定した。本評価において耐油度は5級以上が好ましいと判定した。
(油しみ)
耐油紙の表面側の塗工面上に、サラダ油を含浸させた3×3cmの正方形のろ紙を載せた。30分経過後、ろ紙を取り除き、油を拭き取った後、耐油紙への油のしみ広がりを目視観察し、下記の基準で評価した。3級以上が好ましいと判定した。
5級:全くしみが見えない。
4級:小さなしみがほとんど見られない。
3級:しみが僅かに見られるが、その広がりがほとんどない。
2級:しみが広がって見られるが、その広がりが不完全なろ紙(正方形)の形である。
1級:しみが著しく、完全なろ紙(正方形)の形まで広がっている。
(油抜け)
白色のコピー用紙の上に2枚の耐油紙を、裏面側を向い合せて重ねて載せた。耐油紙の表面側の塗工面上に、サラダ油を1滴のせ、4×4cmのプラスチック板を更に載せ、更にプラスチック板の上に100gの重りを載せた。30分経過後の、耐油紙の下に敷いたコピー用紙への油の抜けを目視観察し、下記の基準で評価した。○以上が好ましいと判定した。
◎:全く油が抜けず、コピー用紙に油のしみが全く見られない。
○:油抜けがほとんどなく、コピー用紙に油のしみがほとんどみられない。
△:油が抜けており、コピー用紙に小さなしみが数点見られる。
×:油が著しく抜けており、コピー用紙に大きなしみが見られる。
(摩擦係数)
摩擦係数測定機(佐川製作所製)上にA4にカットされた2枚の耐油紙を、裏面側を向い合せて重ねて載せた。その上に6×10cmの寸法の1000gの重りを更に載せ、下側の耐油紙を固定したまま、上側の耐油紙に載せた重りを150mm/minの速度で45mm引張った。このときの耐油紙の裏面同士の静摩擦係数を測定した。摩擦係数が0.3以上であるとき、好ましいと判定した。
Figure 2018053374
実施例1〜5の耐油紙はいずれも、耐油度(キット法)、油しみ、油抜けのいずれの耐油性においても優れていた。実施例4は、紙基材の裏面の上塗り塗工層が無機微粒子を含有するものであり、裏面の摩擦係数が高く、製袋時の加工性により優れたものであった。
一方、比較例1は、下塗り塗工層を有していないため、耐油度(キット法)、油しみ、油抜けのいずれの耐油性においても劣っていた。比較例2は下塗り塗工層が、酸化デンプンのみのため、耐油度(キット法)が低く、油しみ、油抜けの耐油性においてもやや劣っていた。

Claims (7)

  1. 紙基材の少なくとも片面に塗工層を有する耐油紙であって、
    前記塗工層が、下塗り塗工層と上塗り塗工層とからなる多層構造を有し、
    前記下塗り塗工層及び前記上塗り塗工層がいずれも、デンプン及びその誘導体の少なくとも1種と、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの少なくとも1種とを含有することを特徴とする耐油紙。
  2. 前記紙基材の両面に前記塗工層を有する請求項1に記載の耐油紙。
  3. 前記上塗り塗工層の少なくとも1つが更に無機微粒子を含有する請求項1または請求項2に記載の耐油紙。
  4. 前記下塗り塗工層の全固形分中の前記パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの合計の含有量が5〜35質量%であり、
    前記上塗り塗工層の全固形分中の前記パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの合計の含有量が5〜35質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐油紙。
  5. 前記下塗り塗工層の全固形分中の前記デンプン及びその誘導体の合計の含有量が50〜95質量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐油紙。
  6. 前記下塗り塗工層及び前記上塗り塗工層の全固形分中の、前記デンプン及びその誘導体の合計の質量と、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの合計の質量との質量比が50:50〜95:5である請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐油紙。
  7. 紙基材の少なくとも片面に塗工層を有し、前記塗工層が、下塗り塗工層と上塗り塗工層とからなる多層構造を有する耐油紙の製造方法であって、
    紙基材の少なくとも片面にサイズプレスを用いて下塗り塗工層用塗工液を塗工して、下塗り塗工層を形成する工程と、
    前記下塗り塗工層上に、フィルムトランスファーコーターを用いて上塗り塗工層用塗工液を塗工して、上塗り塗工層を形成する工程とを有し、
    前記下塗り塗工層用塗工液及び前記上塗り塗工層用塗工液がいずれも、デンプン及びその誘導体の少なくとも1種と、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスの少なくとも1種とを含有することを特徴とする耐油紙の製造方法。
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