JP2018053076A - 樹脂組成物、これを用いた摩擦材、摩擦部材、及びドラムブレーキ用ブレーキシュー - Google Patents

樹脂組成物、これを用いた摩擦材、摩擦部材、及びドラムブレーキ用ブレーキシュー Download PDF

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Abstract

【課題】優れた摩擦特性と柔軟性とを与えることができる樹脂組成物を提供する。【解決手段】細孔直径0.01〜1.0μmの範囲の積算細孔容積が5%以上であり、チタン酸塩化合物の結晶粒が結合してなる多孔質チタン酸塩化合物粒子と、未加硫ゴムと、熱硬化性樹脂とを含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、これを用いた摩擦材、摩擦部材、及びドラムブレーキ用ブレーキシューに関する。
各種車両、産業機械等のブレーキシステムに用いられる摩擦材は、摩擦係数が高く安定していること、耐摩耗性が優れていることが求められている。これらの特性を満足させるために、チタン酸カリウム繊維、無機充填材、有機充填材等と、これらを結合するフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂からなる樹脂組成物が摩擦材として用いられてきた。チタン酸カリウム繊維は、アスベストのような発癌性を有さず、金属繊維のようにローターを傷付けない。
しかし、チタン酸カリウム繊維は平均繊維径が0.1〜0.5μm、平均繊維長が10〜20μmのものが多く、世界保健機関(WHO)で推奨されている範囲(吸入繊維とするWHOファイバー:平均短径が3μm以下、平均繊維長が5μm以上及びアスペクト比が3以上の繊維状化合物以外)には含まれていない。
また、チタン酸カリウム繊維は高温域での耐摩耗性が十分ではない。そこで、特許文献1では鱗片状のチタン酸マグネシウムカリウム、特許文献2では鱗片状のチタン酸リチウムカリウム、特許文献3ではアメーバ状のチタン酸カリウムが提案されている。また、非特許文献1〜3では、チタン酸塩化合物を含有したフェノール樹脂を摩擦材として用いることで、凝着性の高いフェノール樹脂熱分解物の生成が抑制され、摩擦係数が安定化することが示唆されている。
さらに、摩擦材は制動時に発生するブレーキノイズ(鳴き)の低減も求められている。鳴きは、摩擦材とローターとが触れたことによって発生する微小な摩擦振動が、ローター本体により増幅されて音となったものである。特にドラムブレーキの場合、ドラムがスピーカーとなるため音が大きくなり非常に不快なものとなる。そこで、特許文献4では鳴きの発生要因となる振動を減衰させるためにゴムを含有した樹脂組成物を摩擦材として用いることが提案されている。
一方で、ドラムブレーキは、半円弧状のブレーキシューの表面において摩擦材が貼られていることから、ディスクブレーキに用いられる摩擦材よりも柔軟であることが求められている。そのため、ゴムを含有した樹脂組成物が摩擦材として多く用いられている。
国際公開WO2002/010069号 国際公開WO2003/037797号 国際公開WO2008/123046号 特開平8−42615号公報
SAE Technical Paper 2011−01−2366, 2011 SAE Technical Paper 2012−01−1790, 2012 SAE Technical Paper 2013−01−2025, 2013
摩擦材として、より摩擦摩耗特性が優れているもの、柔軟なものが求められている。しかし、チタン酸塩化合物とゴムとを含有した樹脂組成物を摩擦材として用いた場合、チタン酸塩化合物を含有しない樹脂組成物を摩擦材として用いた場合と比較して摩擦特性が低下することがある。
本発明の目的は、優れた摩擦特性と柔軟性とを与えることができる樹脂組成物、該樹脂組成物を用いた摩擦材、摩擦部材、及びドラムブレーキ用ブレーキシューを提供することにある。
本発明者は、上記のように摩擦特性が低下する理由として、摩擦界面の組成に着目し鋭意研究を重ねた。その結果、ローター温度が上昇しない低負荷条件の摩擦における未加硫ゴム由来の被膜形成が大きく寄与していると考えられ、チタン酸塩化合物の結晶粒が結合してなる多孔質チタン酸塩化合物粒子と、未加硫ゴムとを含有する樹脂組成物が、上記目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の樹脂組成物、摩擦材、摩擦部材及びドラムブレーキ用ブレーキシューを提供する。
項1 細孔直径0.01〜1.0μmの範囲の積算細孔容積が5%以上であり、チタン酸塩化合物の結晶粒が結合してなる多孔質チタン酸塩化合物粒子と、未加硫ゴムと、熱硬化性樹脂とを含有する、樹脂組成物。
項2 前記多孔質チタン酸塩化合物粒子の平均粒子径が、5〜500μmである、項1に記載の樹脂組成物。
項3 前記多孔質チタン酸塩化合物粒子が、組成式ATi(2n+1)〔式中、Aはアルカリ金属から選ばれる1種又は2種以上、n=2〜8〕で表される、項1又は2に記載の樹脂組成物。
項4 前記未加硫ゴムが、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、及びエチレン・プロピレンゴムから選ばれる少なくとも1種である、項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
項5 前記熱硬化性樹脂がフェノール樹脂である、項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
項6 前記多孔質チタン酸塩化合物粒子の含有量が1〜30体積%であり、前記未加硫ゴムの含有量が0.1〜30体積%であり、前記熱硬化性樹脂の含有量が1〜50体積%である、項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
項7 摩擦材用である、項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
項8 項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂組成物の成形体である、摩擦材。
項9 JIS D4421に準拠して測定されたロックウェル硬度が、60〜70HRSである、項8に記載の摩擦材。
項10 項8又は9に記載の摩擦材を備える、摩擦部材。
項11 シュー基材と、項8又は9に記載の摩擦材からなるライニングとを備える、ドラムブレーキ用ブレーキシュー。
本発明の樹脂組成物を摩擦材として用いた場合、優れた摩擦特性と柔軟性とを付与することができる。本発明の樹脂組成物を用いることにより、優れた摩擦特性と柔軟性を有する摩擦材、摩擦部材、及びドラムブレーキ用ブレーキシューを提供することができる。
本発明の摩擦材、摩擦部材、及びドラムブレーキ用ブレーキシューは、優れた摩擦特性と柔軟性を有する。
図1は、チタン酸塩化合物1の全体像を示す走査電子顕微鏡写真である。 図2は、チタン酸塩化合物1の内部構造を示す走査電子顕微鏡写真である。 図3は、チタン酸塩化合物2の全体像を示す走査電子顕微鏡写真である。 図4は、チタン酸塩化合物2の内部構造を示す走査電子顕微鏡写真である。 図5は、チタン酸塩化合物3の全体像を示す走査電子顕微鏡写真である。 図6は、チタン酸塩化合物3の内部構造を示す走査電子顕微鏡写真である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、チタン酸塩化合物の結晶粒が結合してなる多孔質チタン酸塩化合物粒子と、未加硫ゴムと、熱硬化性樹脂とを含有する摩擦材用樹脂組成物であることを特徴とする。上記多孔質チタン酸塩化合物粒子における細孔直径0.01〜1.0μmの範囲の積算細孔容積は、5%以上である。本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、その他材料をさらに含有することができる。
以下に、本発明の樹脂組成物の各構成成分について説明する。
(多孔質チタン酸塩化合物粒子)
本発明で使用する多孔質チタン酸塩化合物粒子は、細孔直径0.01〜1.0μmの範囲の積算細孔容積が5%以上であり、チタン酸塩化合物の結晶粒が焼結及び/又は融着等により結合してなる多孔質チタン酸塩化合物粒子である。すなわち、上記多孔質チタン酸塩化合物粒子は、チタン酸塩化合物の結晶粒の結合体である。
本発明において、上記積算細孔容積は、好ましくは10%以上であり、より好ましくは15%以上である。上記積算細孔容積の好ましい上限値は40%であり、より好ましくは30%である。上記積算細孔容積が小さすぎると、優れた摩擦特性が得られない場合がある。上記積算細孔容積が大きすぎると、チタン酸塩化合物の結晶粒間の結合部分が弱くなり、多孔質構造が保てなくなる場合がある。上記積算細孔容積は、水銀圧入法により測定することができる。
本発明で使用する多孔質チタン酸塩化合物粒子のBET比表面積は、1〜13m/gの範囲内であることが好ましく、3〜9m/gの範囲内であることがより好ましい。上記BET比表面積が小さすぎると、優れた摩擦特性が得られない場合がある。上記BET比表面積が大きすぎると、焼成工程における化学反応が完結していない場合がある。
本発明で使用する多孔質チタン酸塩化合物粒子の粒子形状は、球状、不定形状等の粉末状であることが好ましく、また非繊維状であることが好ましい。特に、球状であることがより好ましい。
本発明で使用する多孔質チタン酸塩化合物粒子の粒子サイズは特に制限されないが、平均粒子径が5〜500μmであることが好ましく、10〜300μmであることがより好ましく、20〜150μmであることがさらに好ましい。本発明において平均粒子径は、超音波による分散を行わないレーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%の粒子径を意味する。これらの各種粒子形状及び粒子サイズは、製造条件、特に原料組成、焼成条件、粉砕処理条件等により任意に制御することができる。
多孔質チタン酸塩化合物粒子を構成するチタン酸塩化合物としては、組成式ATi(2n+1)[式中、Aはアルカリ金属から選ばれる1種又は2種以上、n=2〜8]、MTi(2−y)[式中、Mはリチウムを除くアルカリ金属、Aはリチウム、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、銅、鉄、アルミニウム、ガリウム、マンガンより選ばれる1種又は2種以上、x=0.5〜1.0、y=0.25〜1.0]、K0.5〜0.8Li0.27Ti1.733.85〜4、K0.2〜0.8Mg0.4Ti1.63.7〜4等で表されるチタン酸塩化合物を挙げることができる。
チタン酸塩化合物はアルカリ成分が多く、結晶構造が化学的に不安定であると、樹脂組成物の成形時にアルカリ成分が溶出して、マトリックスを構成する熱硬化性樹脂の劣化を起こすことがある。これは溶出したアルカリ成分により熱硬化性樹脂の硬化阻害を起こすためと考えられる。上述のチタン酸塩化合物のなかでも、結晶構造がトンネル構造でありアルカリの溶出を抑えることできる点で、組成式ATi(2n+1)[式中、Aはアルカリ金属から選ばれる1種又は2種以上、n=2〜8]で表されるチタン酸塩化合物であることが好ましく、組成式ATi13[式中、Aはアルカリ金属から選ばれる1種又は2種以上]で表されるチタン酸塩化合物であることがより好ましい。アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムがあり、このなかでも経済的に有利な点からリチウム、ナトリウム、カリウムが好ましい。より具体的には、LiTi13、KTi13、NaTi13等を例示することができる。
本発明の多孔質チタン酸塩化合物粒子の製造方法は、上述の特性を得ることができれば特に制限されないが、例えば、チタン源とアルカリ金属塩をメカニカルに粉砕をすることで得られる粉砕混合物を、乾式造粒し、焼成して製造する方法等を例示することができる。
メカニカルな粉砕としては、物理的な衝撃を与えながら粉砕する方法が挙げられる。具体的には、振動ミルによる粉砕が挙げられる。振動ミルによる粉砕処理を行うことにより、混合粉体の摩砕によるせん断応力により、原子配列の乱れと原子間距離の減少が同時に起こり、異種粒子の接点部分の原子移動が起こる結果、準安定相が得られると考えられる。これにより、反応活性の高い粉砕混合物が得られ、後述の焼成温度を低くでき、粉砕混合物を造粒しても未反応物を低減することができる。メカニカルな粉砕は、原料に効率良くせん断応力を与えるため、水や溶剤を用いない乾式処理が好ましい。
メカニカルな粉砕による処理時間は、特に制限されるものではないが、一般に0.1〜2時間の範囲内であることが好ましい。
粉砕混合物の造粒は、水及び溶剤を用いない乾式造粒で行われる。乾式造粒は、公知の方法で行うことができ、例えば転動造粒、流動層造粒、攪拌造粒等を例示することができる。湿式造粒は、造粒物の乾燥工程において、造粒物内部での液状物の気化に伴い、結果として内部に大きな空洞を有する多孔質粒子が得られ、粉体強度が低下するため好ましくない。また、水及び溶媒を気化させるために加熱が必要となり、量産性も悪い。
造粒物を焼成する温度としては、目的とするチタン酸塩化合物の組成により適宜選択することができるが、650〜1000℃の範囲であることが好ましく、800〜950℃の範囲であることがさらに好ましい。焼成時間は、0.5〜8時間であることが好ましく、2〜6時間であることがさらに好ましい。
チタン源としては、チタン元素を含有して焼成による酸化物の生成を阻害しない原材料であれば特に限定されないが、例えば空気中で焼成することにより酸化チタンに導かれる化合物等がある。かかる化合物としては、例えば酸化チタン、ルチル鉱石、水酸化チタンウェットケーキ、含水チタニア等が挙げられ、酸化チタンが好ましい。
アルカリ金属塩としては、アルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩、水酸化物、酢酸塩等の有機酸塩、硫酸塩、硝酸塩等があるが、炭酸塩が好ましい。
チタン源とアルカリ金属塩の混合比は、目的とするチタン酸塩化合物の組成により適宜選択することができる。
本発明で使用する多孔質チタン酸塩化合物粒子は、上述のように細孔直径が小さいことから、多孔質粒子内への熱硬化性樹脂が含浸するのを抑制することができ、多孔質粒子内に多量の酸素を取り込んでいるものと考えられる。そのため、樹脂組成物を摩擦材として用いたとき、摩擦界面において上記多孔質チタン酸塩化合物粒子から放出された酸素が、摩擦時に生じる温度でゴムの不飽和構造に作用し、摩擦界面での未加硫ゴム由来の潤滑性被膜の形成を抑制するものと考えられる。従って、本発明の樹脂組成物は、酸化剤を併用しなくても優れた摩擦特性を得ることができる。さらに、本発明で使用する多孔質チタン酸塩化合物粒子は、摩擦特性を向上させるだけでなく、非繊維形状の多孔質体であることから、WHOファイバーが含まれない摩擦調整材としても期待される。
本発明で使用する多孔質チタン酸塩化合物粒子は、分散性、熱硬化性樹脂との密着性向上等の目的として、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤等により表面処理を常法に従って施されていてもよい。
樹脂組成物における多孔質チタン酸塩化合物粒子の含有量は、樹脂組成物の合計量100体積%に対して、1〜30体積%であることが好ましく、1〜20体積%であることがより好ましく、4〜10体積%であることがさらに好ましい。チタン酸塩化合物の含有量を1〜30体積%の範囲とすることで、優れた摩擦特性を得ることができる。
(未加硫ゴム)
本発明で用いる未加硫ゴムとしては、室温(20℃)で固体形状を有するものであれば特に制限なく用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)等が挙げられ、これらの1種を単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも高不飽和ゴムであるスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)が好ましい。
ゴムは、通常、摩擦材の剛性を低下させ振動の減衰性を向上させるために用いられているが、加硫ゴムは弾性が強いため、摩擦材の気孔率が大きくなる傾向がある。このため、加硫ゴムを用いた場合に摩擦材の気孔率を小さく制御しようと成形圧力を高くすると、摩擦材の剛性が大きくなる。しかし、未加硫ゴムは、成形時に一部が塑性変形するものと考えられることから、摩擦材の剛性と気孔率を制御しやすいという利点がある。
本発明で用いる未加硫ゴムは、分散性の観点から粒子状であることが好ましい。平均粒子径が1〜300μmのものが好ましく、20〜200μmのものがより好ましく、100〜150μmのものがさらに好ましい。
樹脂組成物における未加硫ゴムの含有量は、樹脂組成物の合計量100体積%に対して、0.1〜30体積%であることが好ましく、1〜20体積%であることがより好ましく、5〜15体積%であることがさらに好ましい。未加硫ゴムの含有量を0.1〜30体積%の範囲とすることで、優れた柔軟性と摩擦特性を両立することができる。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂は、多孔質チタン酸塩化合物粒子、未加硫ゴム等を一体化し、強度を与える結合材として用いられるものであり、結合材として用いられる公知の熱硬化性樹脂の中から任意のものを適宜選択して用いることができる。例えばフェノール樹脂;アクリルエラストマー分散フェノール樹脂、シリコーンエラストマー分散フェノール樹脂等のエラストマー分散フェノール樹脂;アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;ホルムアルデヒド樹脂;メラミン樹脂;エポキシ樹脂;アクリル樹脂;芳香族ポリエステル樹脂;ユリア樹脂;等を挙げることができ、これらの1種を単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。このなかでも耐熱性、成形性、摩擦特性をより一層向上できる点から、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂が好ましい。
樹脂組成物における熱硬化性樹脂の含有量は、樹脂組成物の合計量100体積%に対して、1〜50体積%であることが好ましく、5〜40体積%であることがより好ましく、10〜30体積%であることがさらに好ましい。熱硬化性樹脂の含有量を1〜50体積%の範囲とすることで配合材料の隙間に適切な量の結合材が充填され、優れた摩擦特性を得ることができる。
(その他材料)
本発明の摩擦材用樹脂組成物は、上記の多孔質チタン酸塩化合物粒子、未加硫ゴム、熱硬化性樹脂の材料以外に、必要に応じてその他材料を配合することができる。その他材料としては、例えば、以下の繊維基材、摩擦調整材等を挙げることができる。
繊維基材としては、芳香族ポリアミド(アラミド)繊維、アクリル繊維、セルロース繊維、フェノール樹脂繊維等の有機繊維、スチール繊維、銅繊維、アルミナ繊維、亜鉛繊維等の金属繊維;ガラス繊維、ロックウール、セラミック繊維、生分解性繊維、生体溶解性繊維、ワラストナイト繊維等の無機繊維;炭素繊維等が挙げられ、これらの1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
摩擦調整材としては、各種加硫ゴム粉末(タイヤ粉末等)、カシューダスト、メラミンダスト等の有機充填材;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、水酸化カルシウム、バーミキュライト、クレー、マイカ、タルク等の無機粉末、銅、青銅、アルミニウム、亜鉛、鉄、錫等の金属粉末、本発明で用いる多孔質チタン酸塩化合物粒子以外の球状、層状、板状、柱状、ブロック状、不定形状等の粒子形状のチタン酸塩化合物粉末等の無機充填材;シリコンカーバイト(炭化ケイ素)、酸化チタン、アルミナ(酸化アルミニウム)、シリカ(二酸化ケイ素)、マグネシア(酸化マグネシウム)、ジルコニア(酸化ジルコニウム)、ケイ酸ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、クロマイト、石英等の研削材;合成又は天然黒鉛(グラファイト)、リン酸塩被覆黒鉛、カーボンブラック、コークス、三硫化アンチモン、二硫化モリブデン、硫化スズ、硫化鉄、硫化亜鉛、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン(PTEF)等の固体潤滑材等が挙げられ、これらの1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
樹脂組成物におけるその他材料の含有量は、樹脂組成物の合計量100体積%に対して、10〜90体積%であることが好ましく、20〜90体積%であることがより好ましく、40〜80体積%であることがさらに好ましい。
(樹脂組成物の製造方法)
本発明の樹脂組成物は、(1)混合機(レーディゲミキサー、加圧ニーダー、アイリッヒミキサー等)で各成分を混合する方法;(2)所望する成分の造粒物を調製し、必要により他の成分を混合機(レーディゲミキサー、加圧ニーダー、アイリッヒミキサー等)で混合する方法等により製造することができる。
本発明の樹脂組成物の各成分の含有量は、所望する摩擦特性、柔軟性により適宜選択することができ、上記の製造方法を用いて製造することができる。
また、本発明の樹脂組成物は、特定の構成成分を高い濃度で含むマスターバッチを作製し、このマスターバッチに熱硬化性樹脂等を添加し混合することにより調製してもよい。
<摩擦材及び摩擦部材>
本発明の摩擦材は、本発明の樹脂組成物を、常温にて仮成形し、得られた仮成形物を加熱加圧成形(成形圧力10〜40MPa、成形温度150〜200℃)し、必要に応じて、得られた成形体に加熱炉内で熱処理(150〜200℃、1〜12時間保持)を施し、しかる後その成形体に機械加工、研磨加工を加えて所定の形状を有する摩擦材を製造することができる。
本発明の摩擦材は、該摩擦材を摩擦面となるように形成した摩擦部材として用いられる。摩擦材を用いて形成することができる摩擦部材としては、例えば、(1)摩擦材のみの構成、(2)裏金等の基材と、該基材の上に設けられ、摩擦面を与える本発明の摩擦材とを有する構成等が挙げられる。
上記基材は、摩擦部材の機械的強度をより一層向上させるために用いるものであり、材質としては、金属又は繊維強化樹脂等を用いることができる。例えば、鉄、ステンレス、ガラス繊維強化樹脂、炭素繊維樹脂等が挙げられる。
摩擦材には、通常、内部に微細な気孔が多数形成されており、高温時の分解生成物(ガスや液状物)の逃げ道となり摩擦特性の低下防止を図るとともに、摩擦材の剛性を下げ減衰性を向上させることで鳴きの発生を防止している。通常の摩擦材においては、気孔率が10〜14%になるように、材料の配合、成形条件を管理している。
本発明の摩擦材は、各種車両や産業機械のディスクブレーキ、ドラムブレーキ等の摩擦部材に用いることができる。また、本発明の摩擦材は、優れた摩擦特性と、柔軟性を有していることから、ドラムブレーキの摩擦部材に好適である。摩擦材を、ドラムブレーキの摩擦部材として用いる場合、摩擦材のロックウェル硬度を60〜70HRSになるように、材料の配合、成形条件を管理することが好ましい。
<ドラムブレーキ用ブレーキシュー>
本発明のドラムブレーキ用ブレーキシューは、シュー基材と、上記摩擦材からなるライニングとを備える。従って、本発明のドラムブレーキ用ブレーキシューは、優れた摩擦特性と、柔軟性を有しており、ドラムブレーキに好適に用いることができる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、実施例及び比較例に用いたチタン酸塩化合物、未加硫ゴム及び熱硬化性樹脂は以下の通りである。
(チタン酸塩化合物)
チタン酸塩化合物1〜6の組成式、粒子形状、平均粒子径、BET比表面積、細孔直径0.01〜1.0μmの範囲の積算細孔容積、及び細孔分布の極大値を下記の表1に示した。なお、チタン酸塩化合物1〜3は以下の通り製造した。
・チタン酸塩化合物1
Ti:K=3:1(モル比)となるように秤量した酸化チタン及び炭酸カリウムを振動ミルにて粉砕しながら10分間混合した。得られた粉砕混合物をハイスピードミキサーにて乾式造粒した後、電気炉にて850℃で4時間焼成することで粉末を得た。
得られた粉末は、X線回折測定装置(リガク社製、型番「Ultima IV」)により、KTi13の単相であることを確認した。平均粒子径はレーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所製、型番「SALD−2100」)により94μmであった。
得られた粉末の形状は、電界放出型走査電子顕微鏡(SEM)(日立ハイテクノロジーズ社製、型番「S−4800」)を用いて観察した。図1に粒子の全体像のSEM写真、図2に粒子の内部構造のSEM写真を示した。図1及び図2より、得られた粉末が、微粒子間に1μmに満たない微細な空隙を有する多孔質の球状粒子であることがわかる。
得られた粉末の細孔は、水銀ポロシメーター(Quanta Chrome社製、型番「ポアマスター60−GT」)を用いて測定し、0.01〜1.0μmの細孔直径範囲にある積算細孔容積は21.1%、細孔分布の極大値は0.11μmであった。また、得られた粉末についてBET比表面積を測定した結果、5.9m/gであった。
・チタン酸塩化合物2
Ti:Na=3:1(モル比)となるように秤量した酸化チタン及び炭酸ナトリウムを振動ミルにて粉砕しながら10分間混合した。得られた粉砕混合物をハイスピードミキサーにて乾式造粒した後、電気炉にて850℃で4時間焼成することで粉末を得た。
得られた粉末の評価は、チタン酸塩化合物1と同様に行った。その結果、NaTi13の単相であり、平均粒子径は25μm、0.01〜1.0μmの細孔直径範囲にある積算細孔容積は24.0%、細孔分布の極大値は0.34μmの球状粒子であることを確認した。
図3に粒子の全体像のSEM写真、図4に粒子の内部構造のSEM写真を示した。図3及び図4より、得られた粉末が、微細な空隙を有する多孔質の球状粒子であることがわかる。また、得られた粉末についてBET比表面積を測定した結果、4.4m/gであった。
・チタン酸塩化合物3
以下のようにして、特開2009−114505号公報に開示された中空状のチタン酸塩化合物粒子を製造した。
Ti:K=3:1(モル比)となるように秤量した酸化チタン及び炭酸カリウムを振動ミルにて粉砕しながら10分間混合した。得られた粉砕混合物を、電気炉にて1050℃で4時間焼成し、焼成物を粉砕機にて粉砕し、平均短径1.9μm、平均長径3.1μm、平均アスペクト比1.7の柱状粉末を得た。
得られた柱状粉末、エチルセルロース系バインダー、ポリカルボン酸アンモニウム塩を用いてスラリーを製造し、得られたスラリーを噴霧乾燥した。次に噴霧乾燥して得られた粉末を900℃で2時間熱処理を行った。
得られた粉末の評価は、チタン酸塩化合物1と同様に行った。その結果、KTi13の単相であり、平均粒子径は141μm、0.01〜1.0μmの細孔直径範囲にある積算細孔容積は2.8%、細孔分布の極大値は1.9μmの球状粒子であることを確認した。図5に粒子の全体像のSEM写真、図6に粒子の内部構造のSEM写真を示した。図5及び図6より、1.0〜5.0μmの空隙を多く持つ中空状球状粒子であることがわかる。また、得られた粉末についてBET比表面積を測定した結果、0.6m/gであった。
チタン酸塩化合物4〜6は、以下の市販品を用いた。
・チタン酸塩化合物4
チタン酸塩化合物4としては、板状のチタン酸マグネシウムカリウム(大塚化学社製、商品名「テラセスPS」)を用いた。なお、チタン酸塩化合物4の平均粒子径及びBET比表面積は、下記表1に示す通りである。
・チタン酸塩化合物5
チタン酸塩化合物5としては、板状のチタン酸リチウムカリウム(大塚化学社製、商品名「テラセスL」)を用いた。なお、チタン酸塩化合物5の平均粒子径及びBET比表面積は、下記表1に示す通りである。
・チタン酸塩化合物6
チタン酸塩化合物6としては、板状のチタン酸カリウム(大塚化学社製、商品名「テラセスTF−L」)を用いた。なお、チタン酸塩化合物6の平均粒子径及びBET比表面積は、下記表1に示す通りである。
(未加硫ゴム)
・NBR(非繊維状粒子、平均粒子径120μm)
(熱硬化性樹脂)
・フェノール樹脂
<実施例1〜2及び比較例1〜7>
表2の配合比率に従って材料を配合し、レーディゲミキサーにて混合後、実施例及び比較例の樹脂組成物を得た。なお、表2における各成分の配合量の単位は、樹脂組成物中の体積%である。得られた樹脂組成物を仮成形し、加熱加圧成形(成形圧力15MPa、成形温度150℃)し、さらに熱処理(180℃)を行った。得られた成形体を面積5.5cmの扇型に加工して摩擦材を得た。
<評価>
(ロックウェル硬度)
上記の方法で作製した実施例及び比較例の摩擦材のロックウェル硬度をJIS D4421に従い測定し、結果を表2に示した。硬さのスケールはSスケールを使用した。
(気孔率の測定)
上記の方法で作製した実施例及び比較例の摩擦材の気孔率をJIS D4418に従い測定し、結果を表2に示した。
(摩擦特性)
上記の方法で作製した実施例及び比較例の摩擦材について、スケールダイナモメーターを用いて摺り合わせ試験を行った。ローターはφ110mmの鋳鉄(炭素含有量3.3%)を用い、1制動は初速度40km/h、制動前ブレーキ温度90℃以下、及び負荷荷重0.5MPaの条件でブレーキを作動させ、停止するまでとし、同条件で3000回制動を実施し、その間の摩擦係数を計測した。摩擦係数の計測は、制動を開始し負荷荷重が安定してから0.01秒毎に実施した。
本発明において摩擦係数の振れ率とは、制動3000回目における摩擦係数の振れ率とし、下式に基づき算出した。振れ率が2.0%以下のものを「◎」、2.0%を超え、2.5%以下のものを「○」、2.5%を超え、3.0%以下のものを「△」とし、3.0%を超えるものを「×」とし、表2に結果を示した。
μi:制動3000回目において、計測を開始してからi番目に計測した摩擦係数
μappi:計測した摩擦係数の関数μiを、最小二乗法により時間tに関する2次の多項式に近似し、得られた近似式より算出した時間tの値
μave3000:制動3000回目の平均摩擦係数
n:制動停止するまでに計測した摩擦係数の計測個数
本発明において平均摩擦係数の変化率とは、制動1000回目の平均摩擦係数と制動3000回目の平均摩擦係数との変化率とし、下式に基づき算出した。変化率が0%を超え、3.0%以下のものを「◎」、3.0%を超え、7.0%以下のものを「○」、7.0%を超える又は0%以下のものを「×」とし、表2に結果を示した。
変化率(%)=|μave1000−μave3000|÷μave1000×100
μave1000:制動1000回目の平均摩擦係数
摩擦係数の振れ率は、瞬間的に生じる摩擦係数の変化を示しており、摩擦材とローターとが触れたことによって発生する微小な摩擦振動と相関していると考えられる。本発明に従う実施例1〜2は、チタン酸塩化合物が添加されていない比較例5〜6と比べて振れ率が優れていることから、摩擦材は制動時に発生するブレーキノイズ(鳴き)の低減が期待できる。
平均摩擦係数の変化率は、従来の摩擦特性の評価方法である。未加硫ゴムを配合した比較例5にさらにチタン酸塩化合物3〜6を添加した比較例1〜4は、比較例5より変化率が悪くなっており、単にチタン酸塩化合物と未加硫ゴムとを組み合わせただけでは、本発明の効果が得られないことがわかる。これは、チタン酸塩化合物の添加により、熱硬化性樹脂からの凝着性の高い熱分解物の生成は抑制されるが、チタン酸塩化合物は未加硫ゴムに対して作用しないため、ローターの温度が上昇しない低負荷条件では、未加硫ゴム由来の潤滑性被膜が摩擦界面に形成されることが原因であると推測される。
本発明の摩擦材は、特定形状を有するチタン酸塩化合物により未加硫ゴム由来の潤滑性被膜の形成が抑制され、単にチタン酸塩化合物と未加硫ゴムとを組み合わせるだけでは得られない予期せぬ効果が得られるものと推測される。
比較例5と比較例6から、加硫ゴムだけでは摩擦材の気孔率が大きくなりすぎることがわかる。摩擦材の気孔率を小さく制御しようと成形圧力を強くすると摩擦材の硬度が大きくなるため好ましくない。
表2に示すように、本発明に従う実施例1〜2は、ロックウェル硬度が低く、柔軟性に優れており、かつ摩擦特性に優れていることがわかる。また、本発明に従う実施例1〜2は、多孔質チタン酸塩化合物粒子を用いていることから、銅の有無にかかわらず優れた耐フェード性が得られることも期待できる。

Claims (11)

  1. 細孔直径0.01〜1.0μmの範囲の積算細孔容積が5%以上であり、チタン酸塩化合物の結晶粒が結合してなる多孔質チタン酸塩化合物粒子と、未加硫ゴムと、熱硬化性樹脂とを含有する、樹脂組成物。
  2. 前記多孔質チタン酸塩化合物粒子の平均粒子径が、5〜500μmである、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記多孔質チタン酸塩化合物粒子が、組成式ATi(2n+1)〔式中、Aはアルカリ金属から選ばれる1種又は2種以上、n=2〜8〕で表される、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記未加硫ゴムが、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、及びエチレン・プロピレンゴムから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記熱硬化性樹脂がフェノール樹脂である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記多孔質チタン酸塩化合物粒子の含有量が1〜30体積%であり、前記未加硫ゴムの含有量が0.1〜30体積%であり、前記熱硬化性樹脂の含有量が1〜50体積%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  7. 摩擦材用である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂組成物の成形体である、摩擦材。
  9. JIS D4421に準拠して測定されたロックウェル硬度が、60〜70HRSである、請求項8に記載の摩擦材。
  10. 請求項8又は9に記載の摩擦材を備える、摩擦部材。
  11. シュー基材と、請求項8又は9に記載の摩擦材からなるライニングとを備える、ドラムブレーキ用ブレーキシュー。
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