JP2018052513A - マイクロ波処理用包装体、及び通蒸ラベル - Google Patents
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Abstract
【課題】 マイクロ波処理する前には通蒸ラベルによって容器の密封性が担保され、マイクロ波処理時に内圧が非常に高くなる前に、容器内の蒸気を逃がすことができるマイクロ波処理用包装体を提供する。【解決手段】 本発明のマイクロ波処理用包装体10は、蒸気抜き用開口部93を有するマイクロ波処理用容器9と、非貼着面5及び前記非貼着面5を取り囲む貼着面4がラベル基材に設けられた通蒸ラベル1と、を有し、前記通蒸ラベル1が、前記非貼着面5にて前記蒸気抜き用開口部93を覆うようにして、前記貼着面4を介して前記容器9に貼付されている包装体10において、前記貼着面4が、ラベル基材2の裏面側に設けられた貼着剤層3の裏面から構成されており、前記貼着剤層3の一部分又は全部に、熱膨張性微粒子6が含有されている。【選択図】 図7
Description
本発明は、マイクロ波処理時に容器内から生じる蒸気を外部へ良好に逃がすことができるマイクロ波処理用包装体などに関する。
従来、電子レンジなどのマイクロ波処理を行うことにより、内容物(食品など)を加熱するマイクロ波処理用包装体が知られている。
この包装体は、通常、食品などの内容物を入れる容器本体と、前記容器本体を密封状に塞ぐ蓋と、を有する容器を有し、この蓋には、マイクロ波処理時に生じる蒸気を外部に逃がすため、蒸気抜き用開口部が形成されている。
さらに、かかる蒸気抜き用開口部を封緘するため、蓋の表面に、前記蒸気抜き用開口部を覆うように通蒸ラベルが貼付されている(特許文献1)。かかる通蒸ラベル(特許文献1では、シート状圧力調整弁24)は、非接着剤塗布部分にて蒸気抜き用開口部(孔22)を閉鎖しつつ、接着部にて蓋に接着されている。
かかる通蒸ラベルを用いることにより、接着剤が蒸気抜き開口部から容器内に侵入し難く、また、包装体をマイクロ波処理したときに、容器内から生じる蒸気による圧力(内圧)が通蒸ラベルを押し上げ、接着部が蓋から剥がれることによって、容器内の圧力を下げることができる。
この包装体は、通常、食品などの内容物を入れる容器本体と、前記容器本体を密封状に塞ぐ蓋と、を有する容器を有し、この蓋には、マイクロ波処理時に生じる蒸気を外部に逃がすため、蒸気抜き用開口部が形成されている。
さらに、かかる蒸気抜き用開口部を封緘するため、蓋の表面に、前記蒸気抜き用開口部を覆うように通蒸ラベルが貼付されている(特許文献1)。かかる通蒸ラベル(特許文献1では、シート状圧力調整弁24)は、非接着剤塗布部分にて蒸気抜き用開口部(孔22)を閉鎖しつつ、接着部にて蓋に接着されている。
かかる通蒸ラベルを用いることにより、接着剤が蒸気抜き開口部から容器内に侵入し難く、また、包装体をマイクロ波処理したときに、容器内から生じる蒸気による圧力(内圧)が通蒸ラベルを押し上げ、接着部が蓋から剥がれることによって、容器内の圧力を下げることができる。
しかしながら、前記特許文献1の通蒸ラベルは、容器内の圧力が非常に高くならなければ蓋から剥がれないことがある。前記のように内圧が高くなって通蒸ラベルが剥がれた際に、内圧が高いために、蒸気と共に内容物が比較的多く吹き出すことがあり、蓋の表面が広範囲に汚れることがある。
この点、前記接着部の幅を非常に小さくする或いは接着部の接着力を弱くすると、内圧によって通蒸ラベルが剥がれ易くなるが、(マイクロ波処理を行わない)包装体の搬送中に、通蒸ラベルが部分的に又は全体的に剥がれるおそれがある。包装体の搬送中に、通蒸ラベルが剥がれると、通蒸ラベルと蓋の表面との間から蒸気抜き用開口部を通じて、容器内に粉塵などの異物が混入するおそれがある。
この点、前記接着部の幅を非常に小さくする或いは接着部の接着力を弱くすると、内圧によって通蒸ラベルが剥がれ易くなるが、(マイクロ波処理を行わない)包装体の搬送中に、通蒸ラベルが部分的に又は全体的に剥がれるおそれがある。包装体の搬送中に、通蒸ラベルが剥がれると、通蒸ラベルと蓋の表面との間から蒸気抜き用開口部を通じて、容器内に粉塵などの異物が混入するおそれがある。
本発明の目的は、マイクロ波処理する前には通蒸ラベルによって容器の密封性が担保され、マイクロ波処理時に内圧が非常に高くなる前に、容器内の蒸気を逃がすことができるマイクロ波処理用包装体及び通蒸ラベルを提供することである。
本発明のマイクロ波処理用包装体は、蒸気抜き用開口部を有するマイクロ波処理用容器と、非貼着面及び前記非貼着面を取り囲む貼着面がラベル基材に設けられた通蒸ラベルと、を有し、前記通蒸ラベルが、前記非貼着面にて前記蒸気抜き用開口部を覆うようにして、前記貼着面を介して前記容器に貼付されている包装体において、前記貼着面が、ラベル基材の裏面側に設けられた貼着剤層の裏面から構成されており、前記貼着剤層の一部分又は全部に、熱膨張性微粒子が含有されている。
本発明の好ましいマイクロ波処理用包装体は、前記通蒸ラベルの貼着剤層が、平面視帯環状に設けられており、その貼着剤層の平面視非直線状の領域に、前記熱膨張性微粒子が含有され、その貼着剤層の一部分以外に、熱膨張性微粒子が含有されていない。
本発明の好ましいマイクロ波処理用包装体は、前記ラベル基材が、熱収縮性を有する。
本発明の好ましいマイクロ波処理用包装体は、前記ラベル基材が、熱収縮性を有する。
本発明の別の局面によれば、通蒸ラベルが提供される。
この通蒸ラベルは、ラベル基材と、ラベル基材の裏面側に設けられた貼着剤層であって、平面視帯環状に設けられた貼着剤層と、を有し、前記貼着剤層の一部分又は全部に、熱膨張性微粒子が含有されている。
この通蒸ラベルは、ラベル基材と、ラベル基材の裏面側に設けられた貼着剤層であって、平面視帯環状に設けられた貼着剤層と、を有し、前記貼着剤層の一部分又は全部に、熱膨張性微粒子が含有されている。
本発明の好ましい通蒸ラベルは、前記貼着剤層の平面視非直線状の領域に、前記熱膨張性微粒子が含有され、その貼着剤層の一部分以外に、熱膨張性微粒子が含有されていない。
本発明のマイクロ波処理用包装体は、マイクロ波処理する前には通蒸ラベルによって容器の密封性が担保されている。かかる包装体を、マイクロ波処理すると、その際に生じる蒸気によって熱膨張性微粒子が膨張し、通蒸ラベルの貼着面が容器の表面から浮き上がる。このため、本発明のマイクロ波処理用包装体及び通蒸ラベルは、容器の内圧が非常に高くなる前に容器内の蒸気を逃がすことができ、内容物の吹き出しを抑制できる。
以下、本発明について、図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、縦方向は、ラベル基材の面内における任意の1つの方向であり、横方向は、前記面内において前記縦方向と直交する方向である。なお、縦方向及び横方向は、長さで決まるわけではない。平面視は、ラベル基材の面に対して鉛直方向から見た形状をいう。また、「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「〜」で結んだ範囲とすることができるものとする。
各断面図における各構成要素の厚み及び長さ並びにそれら構成要素の相対的な比率などは、実際のものと異なっていることに留意されたい。
本明細書において、縦方向は、ラベル基材の面内における任意の1つの方向であり、横方向は、前記面内において前記縦方向と直交する方向である。なお、縦方向及び横方向は、長さで決まるわけではない。平面視は、ラベル基材の面に対して鉛直方向から見た形状をいう。また、「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「〜」で結んだ範囲とすることができるものとする。
各断面図における各構成要素の厚み及び長さ並びにそれら構成要素の相対的な比率などは、実際のものと異なっていることに留意されたい。
[第1実施形態]
<通蒸ラベル>
図1乃至図4において、通蒸ラベル1は、ラベル基材2と、ラベル基材2の裏面に設けられた貼着剤層3と、を有する。
本発明の通蒸ラベル1は、マイクロ波で処理する容器に好適に利用できる。
<通蒸ラベル>
図1乃至図4において、通蒸ラベル1は、ラベル基材2と、ラベル基材2の裏面に設けられた貼着剤層3と、を有する。
本発明の通蒸ラベル1は、マイクロ波で処理する容器に好適に利用できる。
ラベル基材2は、透明(無色透明又は有色透明)又は不透明であってもよい。
本明細書において、透明(無色透明又は有色透明)は、全光線透過率が70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である場合をいう。ただし、全光線透過率は、JIS K 7361(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。ラベル基材2には、必要に応じて、デザインを表示するデザイン印刷層(図示せず)が設けられていてもよい。ラベル基材2が不透明である場合には、通常、前記デザインはラベル基材2の表面に印刷され、ラベル基材2が透明である場合には、前記デザインはラベル基材2の表面及び/又は裏面に印刷される。
本明細書において、透明(無色透明又は有色透明)は、全光線透過率が70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である場合をいう。ただし、全光線透過率は、JIS K 7361(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。ラベル基材2には、必要に応じて、デザインを表示するデザイン印刷層(図示せず)が設けられていてもよい。ラベル基材2が不透明である場合には、通常、前記デザインはラベル基材2の表面に印刷され、ラベル基材2が透明である場合には、前記デザインはラベル基材2の表面及び/又は裏面に印刷される。
ラベル基材2は、柔軟なシートであれば特に限定されず、例えば、紙、合成紙、合成樹脂シート、不織布及び発泡樹脂シート、並びにこれらの積層シートが挙げられる。好ましくは、ラベル基材2は、合成樹脂シート又はこれを含む積層シートであり、より好ましくは、合成樹脂シートである。
前記合成樹脂シートの材質は、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂;環状オレフィン系樹脂;塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などが挙げられる。前記合成樹脂シートは、単層構造でもよく、或いは、2層以上の樹脂層からなる多層構造であってもよい。
前記合成樹脂シートの材質は、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂;環状オレフィン系樹脂;塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などが挙げられる。前記合成樹脂シートは、単層構造でもよく、或いは、2層以上の樹脂層からなる多層構造であってもよい。
また、ラベル基材2は、マイクロ波を受けてもそれ自身スパークしないシートが好ましく、さらに、マイクロ波を受けてもそれ自身スパーク及び発熱しないシートがより好ましい。
さらに、ラベル基材2は、熱収縮性を有していてもよく、熱収縮性を有さないものでもよい。本実施形態では、ラベル基材2は、熱収縮性を有さないシートが用いられている。本明細書において、熱収縮性は、所定温度(例えば、80℃)に加熱されると、少なくとも1つの方向に収縮する性質をいう。なお、前記熱収縮性を有さないラベル基材2は、熱が加わることによって収縮しない又は収縮してもその変形量が本発明の属する技術分野において許容される誤差範囲であるものをいう。前記誤差範囲は、例えば、後述する熱収縮率が5%未満を含む。
さらに、ラベル基材2は、熱収縮性を有していてもよく、熱収縮性を有さないものでもよい。本実施形態では、ラベル基材2は、熱収縮性を有さないシートが用いられている。本明細書において、熱収縮性は、所定温度(例えば、80℃)に加熱されると、少なくとも1つの方向に収縮する性質をいう。なお、前記熱収縮性を有さないラベル基材2は、熱が加わることによって収縮しない又は収縮してもその変形量が本発明の属する技術分野において許容される誤差範囲であるものをいう。前記誤差範囲は、例えば、後述する熱収縮率が5%未満を含む。
ラベル基材2の平面視形状は、特に限定されず、図1に示すような、平面視略矩形状のほか、略円形状、略楕円形状、略三角形状、略六角形状などの略多角形状などが挙げられる。矩形状には、長方形状及び正方形状を含む。本発明において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。前記平面視略矩形状、略三角形状などの略多角形状の「略」は、例えば、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。また、前記平面視略円形状及び略楕円形状の「略」は、例えば、周の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、周の一部が若干直線又は斜線とされた形状などが含まれる。
図示例では、ラベル基材2は、横方向長さが縦方向長さよりも大きい略長方形状に形成されている。ラベル基材2が略矩形状である場合の具体的な寸法は、例えば、横方向長さ及び縦方向長さが、それぞれ独立して10mm〜100mmである。
図示例では、ラベル基材2は、横方向長さが縦方向長さよりも大きい略長方形状に形成されている。ラベル基材2が略矩形状である場合の具体的な寸法は、例えば、横方向長さ及び縦方向長さが、それぞれ独立して10mm〜100mmである。
前記ラベル基材2の裏面側には、貼着面4と非貼着面5が形成されている。貼着面4は、後述する容器の表面に貼り付け可能な面であり、非貼着面5は、容器の表面に貼り付けることができない面である。つまり、ラベル基材2の裏面は、貼着面4と非貼着面5とから構成されている。図1の白地部分が非貼着面5であり、無数のドットを付した部分及び網掛けを付した部分が貼着面4である。
貼着面4は、非貼着面5を取り囲むように平面視帯環状に形成されている。貼着面4が平面視帯環状であるとは、貼着面4が平面視において所定幅の無端状を成し、その内縁で囲われた範囲内に閉鎖領域が生じる形状を意味する(この場合、平面視において所定幅の無端状領域が貼着面4で、閉鎖領域が非貼着面5である)。なお、平面視帯環状は、円リング状などのような具体的な形状に限定されるわけではないことに留意されたい。
貼着面4は、非貼着面5を取り囲むように平面視帯環状に形成されている。貼着面4が平面視帯環状であるとは、貼着面4が平面視において所定幅の無端状を成し、その内縁で囲われた範囲内に閉鎖領域が生じる形状を意味する(この場合、平面視において所定幅の無端状領域が貼着面4で、閉鎖領域が非貼着面5である)。なお、平面視帯環状は、円リング状などのような具体的な形状に限定されるわけではないことに留意されたい。
図示例では、ラベル基材2が平面視略矩形状に形成されているので、貼着面4は、平面視帯矩形環状に形成されている。
貼着面4は、図示のようにラベル基材2の周縁に沿って形成されていてもよく(この場合、貼着面4の外縁がラベル基材2の周縁に一致する)、或いは、特に図示しないが、ラベル基材2の周縁から一部又は全部が離れて形成されていてもよい(この場合、貼着面4の外縁の一部がラベル基材2の周縁から離れている又は貼着面4の外縁の全部がラベル基材2の周縁から離れている)。
貼着面4の幅は、その環方向において略均等であってもよく、或いは、不均等であってもよい。図示例では、貼着面4の幅は、平面視帯矩形環状の4つの角部を除いて、略均等である。
貼着面4の幅4Wは、特に限定されないが、余りに小さいと、容器の表面に通蒸ラベル1を貼り付けた際に、接着面積が小さく、通蒸ラベル1が不用意に外れるおそれがあることから、2mm以上が好ましく、3mm以上が好ましい。本発明では、後述するように、熱膨張性微粒子の膨張力によって貼着面4を容器の表面から引き剥がすことができるので、貼着面4の幅4Wの好ましい上限は特に存在しないが、材料コストなどを考慮すると、20mm以下が好ましく、15mm以下がより好ましい。なお、貼着面4の幅が不均等である場合、前記貼着面4の幅4Wの数値は、その最小部分の数値をいう。
貼着面4は、図示のようにラベル基材2の周縁に沿って形成されていてもよく(この場合、貼着面4の外縁がラベル基材2の周縁に一致する)、或いは、特に図示しないが、ラベル基材2の周縁から一部又は全部が離れて形成されていてもよい(この場合、貼着面4の外縁の一部がラベル基材2の周縁から離れている又は貼着面4の外縁の全部がラベル基材2の周縁から離れている)。
貼着面4の幅は、その環方向において略均等であってもよく、或いは、不均等であってもよい。図示例では、貼着面4の幅は、平面視帯矩形環状の4つの角部を除いて、略均等である。
貼着面4の幅4Wは、特に限定されないが、余りに小さいと、容器の表面に通蒸ラベル1を貼り付けた際に、接着面積が小さく、通蒸ラベル1が不用意に外れるおそれがあることから、2mm以上が好ましく、3mm以上が好ましい。本発明では、後述するように、熱膨張性微粒子の膨張力によって貼着面4を容器の表面から引き剥がすことができるので、貼着面4の幅4Wの好ましい上限は特に存在しないが、材料コストなどを考慮すると、20mm以下が好ましく、15mm以下がより好ましい。なお、貼着面4の幅が不均等である場合、前記貼着面4の幅4Wの数値は、その最小部分の数値をいう。
一方、非貼着面5の平面視形状も特に限定されないが、上述のように、貼着面4が平面視帯矩形環状に形成されている場合には、非貼着面5は平面視略矩形状に形成される。
非貼着面5の形状及び大きさは、後述する蒸気抜き用開口部を覆うことができる程度であればよい。具体的には、非貼着面5は、通蒸ラベル1を容器に貼り付けた際に貼着面4が蒸気抜き用開口部に重ならないような、形状及び大きさに形成される。従って、非貼着面5の形状及び大きさは、蒸気抜き用開口部の形状及び大きさに応じて適宜設定される。
非貼着面5の形状及び大きさは、後述する蒸気抜き用開口部を覆うことができる程度であればよい。具体的には、非貼着面5は、通蒸ラベル1を容器に貼り付けた際に貼着面4が蒸気抜き用開口部に重ならないような、形状及び大きさに形成される。従って、非貼着面5の形状及び大きさは、蒸気抜き用開口部の形状及び大きさに応じて適宜設定される。
非貼着面5は、図示例では、ラベル基材2の裏面そのものから構成されている。つまり、ラベル基材2の裏面を露出させることによって、非貼着面5が形成されている。もっとも、非貼着面5は、ラベル基材2の裏面そのものから構成されている場合に限られず、例えば、ラベル基材2の裏面に粘着剤層が設けられ且つその粘着剤層の裏面に粘着剤の粘着力を隠蔽するマスキング層を設けることによって構成されていてもよい(図示せず)。この場合、非貼着面は、マスキング層の裏面から構成される。また、マスキング層に代えて、ラベル基材2の裏面に粘着剤層が設けられ且つその粘着剤層の裏面に、別途フィルムを貼着することによって、非貼着面5が構成されていてもよい(図示せず)。
貼着面4は、貼着剤層3の裏面から構成されている。つまり、ラベル基材2の裏面に貼着剤層3を設けることにより、ラベル基材2に貼着面4が形成されている。従って、貼着剤層3も平面視帯環状に形成されている。
貼着面4は、貼着剤層3の裏面から構成されている。つまり、ラベル基材2の裏面に貼着剤層3を設けることにより、ラベル基材2に貼着面4が形成されている。従って、貼着剤層3も平面視帯環状に形成されている。
貼着剤層3は、粘着剤又は接着剤をラベル基材2の所定領域に設けることによって形成できる。粘着剤は、2つの被着体の間に介在して両者を接着でき、剥離後再貼付可能なものであって、被着体の間に介在している状態で柔軟性を有するものをいう。接着剤は、2つの被着体の間に介在して両者を接着でき、剥離後再貼付不能なものであって、被着体の間に介在している状態で柔軟性を喪失しているものをいう。熱膨張性微粒子の膨張を阻害し難いことから、貼着剤層3は粘着剤で構成されていることが好ましい。以下、貼着剤層3が粘着剤で構成されている場合を具体的に説明するが、上述のように、貼着剤層3は、接着剤などで構成してもよく、接着剤を用いる場合、以下の「粘着剤」という記載を適宜「接着剤」に読み替えるものとする。
粘着剤は、様々なタイプが知られているが、本発明では、粘着剤の種類は特に限定されない。所望の領域に簡易に塗工して貼着剤層3を形成できることから、塗工タイプの粘着剤を用いることが好ましい。塗工タイプの粘着剤としては、紫外線硬化型粘着剤、パートコート型感熱粘着剤、ホットメルト型感熱粘着剤などが挙げられる。紫外線硬化型粘着剤は、溶液状であり、印刷法などの各種塗工法によって所望の領域に塗工して塗膜を形成した後、紫外線を照射することにより、その塗膜が粘着力を発現して粘着剤層となるものである。パートコート型感熱粘着剤は、溶液状であり、印刷法などの各種塗工法によって所望の領域に塗工して塗膜を形成し、塗膜を乾燥した後、その塗膜を加熱することによって塗膜が粘着力を発現して粘着剤層となるものである。ホットメルト型感熱粘着剤は、材料を加熱溶融させて所望の領域に塗工して塗膜を形成し、それを冷した後、その塗膜を加熱することによって塗膜が粘着力を発現して粘着剤層となるものである。もっとも、このような塗工タイプの粘着剤に限られず、感圧型粘着剤を用いてもよい。感圧型粘着剤は、前記のような紫外線処理や加熱処理をしなくても、室温下で粘着力を有する粘着剤であり、通常、離型紙上に基材と共に貼付されて供給されるタイプの粘着剤である。
本発明では、貼着剤層3の内部に、複数個の熱膨張性微粒子6が含有されている。図4に、熱膨張前の熱膨張性微粒子6を黒丸で示している。
前記複数の熱膨張性微粒子6は、貼着剤層3の一部分に含有されていてもよく、貼着剤層3の全部に含有されていてもよい。貼着剤層3に含有された複数の熱膨張性微粒子6は、粘着剤中に無秩序に分散している。
熱膨張性微粒子6が含有された部分は、貼着剤層3の内縁から外縁まで至る領域であることが好ましい。
好ましくは、熱膨張性微粒子6は貼着剤層3の一部分に含有され、且つ、その一部分以外には熱膨張性微粒子6は含有されていない。この場合、熱膨張性微粒子6は、平面視帯環状の貼着剤層3の環方向における一部分に含有されていてもよく、或いは、貼着剤層3の幅方向における一部分に含有されていてもよい。好ましくは、熱膨張性微粒子6は、平面視帯環状の貼着剤層3の環方向における一部分に含有され、より好ましくは、平面視帯環状の貼着剤層3の環方向における一部分であって貼着剤層3の内縁3aから外縁3bまで至る領域に含有されていることが好ましい。なお、前記貼着剤層3の内縁3aから外縁3bに至るまでの領域に熱膨張性微粒子6が含有されているとは、断面視において、内縁3aから外縁3bの間における貼着剤層3内に複数の熱膨張性微粒子6が連続的に存在していることをいう。
前記複数の熱膨張性微粒子6は、貼着剤層3の一部分に含有されていてもよく、貼着剤層3の全部に含有されていてもよい。貼着剤層3に含有された複数の熱膨張性微粒子6は、粘着剤中に無秩序に分散している。
熱膨張性微粒子6が含有された部分は、貼着剤層3の内縁から外縁まで至る領域であることが好ましい。
好ましくは、熱膨張性微粒子6は貼着剤層3の一部分に含有され、且つ、その一部分以外には熱膨張性微粒子6は含有されていない。この場合、熱膨張性微粒子6は、平面視帯環状の貼着剤層3の環方向における一部分に含有されていてもよく、或いは、貼着剤層3の幅方向における一部分に含有されていてもよい。好ましくは、熱膨張性微粒子6は、平面視帯環状の貼着剤層3の環方向における一部分に含有され、より好ましくは、平面視帯環状の貼着剤層3の環方向における一部分であって貼着剤層3の内縁3aから外縁3bまで至る領域に含有されていることが好ましい。なお、前記貼着剤層3の内縁3aから外縁3bに至るまでの領域に熱膨張性微粒子6が含有されているとは、断面視において、内縁3aから外縁3bの間における貼着剤層3内に複数の熱膨張性微粒子6が連続的に存在していることをいう。
図示例では、平面視帯矩形環状の貼着剤層3のうち、平面視非直線状の領域の全部に熱膨張性微粒子6が含有され、平面視帯矩形環状の貼着剤層3のうち、平面視直線状の領域には熱膨張性微粒子6が含有されていない。この場合、平面視略コの字状の領域に熱膨張性微粒子6が含有されている。
以下、貼着剤層3のうち、熱膨張性微粒子6が含有されている貼着剤層31を「微粒子含有貼着剤層」といい、貼着面4のうち、微粒子含有貼着剤層31の裏面41を「微粒子含有貼着面41」という。貼着剤層3のうち、熱膨張性微粒子6が含有されていない貼着剤層32を「無含有貼着剤層32」といい、貼着面4のうち、無含有貼着剤層32の裏面42を「無含有貼着面42」という。
図1において、図面上判り易くするために、便宜的に、微粒子含有貼着剤層31(微粒子含有貼着面41)に無数のドットを付し、無含有貼着剤層32(無含有貼着面42)に網掛けを付している。以下、通蒸ラベル1が表されている平面図の全てにおいて、同様に、微粒子含有貼着剤層31(微粒子含有貼着面41)に無数のドットを付し、無含有貼着剤層32(無含有貼着面42)に網掛けを付している。
以下、貼着剤層3のうち、熱膨張性微粒子6が含有されている貼着剤層31を「微粒子含有貼着剤層」といい、貼着面4のうち、微粒子含有貼着剤層31の裏面41を「微粒子含有貼着面41」という。貼着剤層3のうち、熱膨張性微粒子6が含有されていない貼着剤層32を「無含有貼着剤層32」といい、貼着面4のうち、無含有貼着剤層32の裏面42を「無含有貼着面42」という。
図1において、図面上判り易くするために、便宜的に、微粒子含有貼着剤層31(微粒子含有貼着面41)に無数のドットを付し、無含有貼着剤層32(無含有貼着面42)に網掛けを付している。以下、通蒸ラベル1が表されている平面図の全てにおいて、同様に、微粒子含有貼着剤層31(微粒子含有貼着面41)に無数のドットを付し、無含有貼着剤層32(無含有貼着面42)に網掛けを付している。
微粒子含有貼着剤層31と無含有貼着剤層32は、熱膨張性微粒子6を除いて、両層31,32ともに粘着剤を主成分としている。微粒子含有貼着剤層31の粘着剤と無含有貼着剤層32の粘着剤は、同じでもよく、或いは、異なっていてもよい。上記塗工タイプの粘着剤は、熱膨張性微粒子6を容易に混合でき、さらに、上記のように平面視非直線状にも容易に形成できるので、微粒子含有貼着剤層31の粘着剤は、塗工タイプの粘着剤を用いることが好ましい。無含有貼着剤層32の粘着剤は、塗工タイプでもよく、感圧型粘着剤でもよい。
微粒子含有貼着剤層31及び無含有貼着剤層32の厚みは、特に限定されず、それぞれ独立して、10μm〜40μmであり、好ましくは、15μm〜30μmである。
微粒子含有貼着剤層31及び無含有貼着剤層32の厚みは、特に限定されず、それぞれ独立して、10μm〜40μmであり、好ましくは、15μm〜30μmである。
微粒子含有貼着剤層31の厚み方向及び面方向においては、粘着剤を海とし、無数の熱膨張性微粒子6を島とする海島構造を成している。微粒子含有貼着面41(微粒子含有貼着剤層31の裏面)は、粘着剤で構成されているが、その粘着剤に埋設された熱膨張性微粒子6が部分的に露出している箇所もある。なお、このように熱膨張性微粒子6が部分的に露出していても、微粒子含有貼着面41の殆どは粘着剤で占められているので、微粒子含有貼着面41の容器に対する接着性は殆ど低下しない。
微粒子含有貼着面41及び無含有貼着面42の接着強度は、容器の表面に対して不用意に剥がれない程度であれば特に限定されず、それぞれ独立して、例えば、1N/15mm以上であり、好ましくは、2N/15mm以上である。また、微粒子含有貼着面41は熱膨張性微粒子6の膨張によって剥がれる必要があることから、微粒子含有貼着面41の接着強度は、例えば、10N/15mm以下であり、好ましくは8N/15mm以下である。なお、無含有貼着面42の接着強度の好ましい上限はないが、現実的な数値では、25N/15mm以下であり、また、通蒸ラベル1を人力で容器から引き剥がすことができるようにする場合には、無含有貼着面42の接着強度は、10N/15mm以下が好ましい。
前記接着強度は、JIS Z 0237の180度剥離に準じた方法で測定された値をいう。具体的には、前記微粒子含有貼着面41の接着強度は、ラベル基材2の裏面に微粒子含有貼着剤層31がベタ状に設けられたものを横長さ×縦長さ=100mm×15mmに切り出してサンプルとし、そのサンプルの微粒子含有貼着面41を容器の表面に接着した後、そのサンプルを、温度23±2℃、湿度50±5%RH、300mm/分の速度で剥離したときの最大強度をいう。前記無含有貼着面42の接着強度は、ラベル基材2の裏面に無含有貼着剤層32がベタ状に設けられたものをサンプルとすること以外は、前記微粒子含有貼着面41の接着強度と同様にして測定される。
前記接着強度は、JIS Z 0237の180度剥離に準じた方法で測定された値をいう。具体的には、前記微粒子含有貼着面41の接着強度は、ラベル基材2の裏面に微粒子含有貼着剤層31がベタ状に設けられたものを横長さ×縦長さ=100mm×15mmに切り出してサンプルとし、そのサンプルの微粒子含有貼着面41を容器の表面に接着した後、そのサンプルを、温度23±2℃、湿度50±5%RH、300mm/分の速度で剥離したときの最大強度をいう。前記無含有貼着面42の接着強度は、ラベル基材2の裏面に無含有貼着剤層32がベタ状に設けられたものをサンプルとすること以外は、前記微粒子含有貼着面41の接着強度と同様にして測定される。
ここで、前記熱膨張性微粒子6は、熱が加わると膨張する粒状物である。
熱膨張性微粒子6としては、特に限定されないが、代表的には、熱膨張性マイクロカプセルが挙げられる。
熱膨張性マイクロカプセルは、例えば、熱可塑性ポリマーからなる球状の外殻の中に液状炭化水素を内包させた粒状物であり、熱膨張性マイクロカプセルを加熱すると、液状炭化水素が気化し、熱可塑性ポリマー製の外殻が軟化して膨張する。熱膨張性マイクロカプセルは、従来公知のものを用いることができる。熱膨張性マイクロカプセルの市販品としては、日本フェライト株式会社製の商品名「エクスパンセル(Expancel)」、松本油脂製薬株式会社製の商品名「マツモトマイクロスフィア」などが知られている。
熱膨張性微粒子6としては、特に限定されないが、代表的には、熱膨張性マイクロカプセルが挙げられる。
熱膨張性マイクロカプセルは、例えば、熱可塑性ポリマーからなる球状の外殻の中に液状炭化水素を内包させた粒状物であり、熱膨張性マイクロカプセルを加熱すると、液状炭化水素が気化し、熱可塑性ポリマー製の外殻が軟化して膨張する。熱膨張性マイクロカプセルは、従来公知のものを用いることができる。熱膨張性マイクロカプセルの市販品としては、日本フェライト株式会社製の商品名「エクスパンセル(Expancel)」、松本油脂製薬株式会社製の商品名「マツモトマイクロスフィア」などが知られている。
本発明に用いられる熱膨張性微粒子6(例えば、熱膨張性マイクロカプセル)の平均粒子径(ここでの平均粒子径は、熱膨張する前の熱膨張性微粒子6の粒子径である)は、特に限定されないが、微粒子含有貼着剤層31の厚みよりも小さい平均粒子径の熱膨張性微粒子6を用いることが好ましく、さらに、微粒子含有貼着剤層31の厚みよりも小さい平均粒子径の熱膨張性微粒子6であって膨張時に微粒子含有貼着剤層31の厚みよりも大きい粒子径となる熱膨張性微粒子6がより好ましい。
例えば、熱膨張性微粒子6の平均粒子径(熱膨張前の平均粒子径)は、微粒子含有貼着剤層31の厚み−18μm以上で且つ微粒子含有貼着剤層31の厚み未満であり、好ましくは、微粒子含有貼着剤層31の厚み−15μm〜微粒子含有貼着剤層31の厚み−5μmである。微粒子含有貼着剤層の厚みに対する膨張前の熱膨張性微粒子6の平均粒子径(平均粒子径/微粒子含有貼着剤層の厚み)は、例えば、1/10〜1であり、好ましくは1/4〜1であり、より好ましくは1/2〜4/5である。
具体的な数値では、熱膨張性微粒子6の平均粒子径(熱膨張前の平均粒子径)は、例えば、2μm〜25μmであり、好ましくは5μm〜20μmであり、より好ましくは5μm〜15μmである。
また、熱膨張性微粒子6の膨張倍率は、特に限定されないが、上述のように、微粒子含有貼着剤層31の厚みよりも大きく膨張する熱膨張性微粒子6を用いることが好ましい。例えば、熱膨張性微粒子6の膨張倍率は、1.5倍〜10倍であり、好ましくは、2倍〜6倍である。
ただし、熱膨張前の熱膨張性微粒子6の平均粒子径は、個数平均径であって、個数基準における算術平均径を意味する。熱膨張性微粒子6の平均粒子径は、顕微鏡を用いた画像解析により、任意に抽出した熱膨張性微粒子6の直径(熱膨張性微粒子が球形でない場合には、二軸平均径)を測定して決定できる。
具体的な数値では、熱膨張性微粒子6の平均粒子径(熱膨張前の平均粒子径)は、例えば、2μm〜25μmであり、好ましくは5μm〜20μmであり、より好ましくは5μm〜15μmである。
また、熱膨張性微粒子6の膨張倍率は、特に限定されないが、上述のように、微粒子含有貼着剤層31の厚みよりも大きく膨張する熱膨張性微粒子6を用いることが好ましい。例えば、熱膨張性微粒子6の膨張倍率は、1.5倍〜10倍であり、好ましくは、2倍〜6倍である。
ただし、熱膨張前の熱膨張性微粒子6の平均粒子径は、個数平均径であって、個数基準における算術平均径を意味する。熱膨張性微粒子6の平均粒子径は、顕微鏡を用いた画像解析により、任意に抽出した熱膨張性微粒子6の直径(熱膨張性微粒子が球形でない場合には、二軸平均径)を測定して決定できる。
熱膨張性マイクロカプセルなどの熱膨張性微粒子6の膨張開始温度及び最大膨張温度は、特に限定されず、少なくとも膨張開始温度がマイクロ波処理時に通蒸ラベル1に加わる温度内に含まれていればよく、好ましくは、膨張開始温度及び最大膨張開始温度がマイクロ波処理時に通蒸ラベル1に加わる温度内に含まれている熱膨張性微粒子6を用いる。
具体的には、熱膨張性微粒子6の膨張開始温度は、70℃〜100℃であり、最大膨張温度は、90℃〜140℃である。
マイクロ波処理時に通蒸ラベル1に加わる温度は、最高で100℃であるので、前記膨張開始温度の熱膨張性微粒子6を用いることにより、マイクロ波処理時に効果的に通蒸ラベル1が剥がれるようになる。
具体的には、熱膨張性微粒子6の膨張開始温度は、70℃〜100℃であり、最大膨張温度は、90℃〜140℃である。
マイクロ波処理時に通蒸ラベル1に加わる温度は、最高で100℃であるので、前記膨張開始温度の熱膨張性微粒子6を用いることにより、マイクロ波処理時に効果的に通蒸ラベル1が剥がれるようになる。
微粒子含有貼着剤層31の、熱膨張性微粒子6の含有量は、特に限定されないが、余りに多いと相対的に粘着剤の含有量が小さくなって接着強度を確保できず、余りに少ないと、熱膨張性微粒子6を配合した意義を奏さなくなる。かかる観点から、熱膨張性微粒子6の含有量は、微粒子含有貼着剤層31の全体を100重量%として、1重量%〜25重量%であり、好ましくは、2重量%〜20重量%であり、より好ましくは、3重量%〜15重量%である。
<マイクロ波処理用包装体>
本発明のマイクロ波処理用包装体は、蒸気抜き用開口部を有するマイクロ波処理用容器と、上記通蒸ラベル1と、を有する。
マイクロ波処理用容器は、蒸気抜き用開口部が形成された密封容器であれば特に限定されず、例えば、樹脂を用いたシート成形容器や射出成形容器、発泡樹脂容器のような形状維持容器が挙げられるが、柔らかい軟質容器でもよい。
図5及び図6は、形状維持容器の一例を示す。このマイクロ波処理用容器9は、電子レンジ調理食品などの内容物が収納される収納空間911を有する容器本体91と、容器本体91の開口を密封状に塞ぐ蓋92と、前記収納空間911に連通する蒸気抜き用開口部93と、を有する。ただし、収納空間911内に収納された内容物は、図示しない。
容器本体91は、シート成形、射出成形又は発泡樹脂成形などからなる凹状体である。蓋92は、シート成形品からなる。蓋92は、容器本体91のフランジ部に嵌合されている。必要に応じて、密封性を確実にするため、蓋92とフランジ部は、手で剥がせる程度の接着力で接着されていてもよい。前記蓋92と容器本体91の接着は、代表的には、熱溶着が挙げられるが、接着剤を用いて接着されていてもよい。なお、蓋92として、平坦なシート蓋を用いてもよい。
本発明のマイクロ波処理用包装体は、蒸気抜き用開口部を有するマイクロ波処理用容器と、上記通蒸ラベル1と、を有する。
マイクロ波処理用容器は、蒸気抜き用開口部が形成された密封容器であれば特に限定されず、例えば、樹脂を用いたシート成形容器や射出成形容器、発泡樹脂容器のような形状維持容器が挙げられるが、柔らかい軟質容器でもよい。
図5及び図6は、形状維持容器の一例を示す。このマイクロ波処理用容器9は、電子レンジ調理食品などの内容物が収納される収納空間911を有する容器本体91と、容器本体91の開口を密封状に塞ぐ蓋92と、前記収納空間911に連通する蒸気抜き用開口部93と、を有する。ただし、収納空間911内に収納された内容物は、図示しない。
容器本体91は、シート成形、射出成形又は発泡樹脂成形などからなる凹状体である。蓋92は、シート成形品からなる。蓋92は、容器本体91のフランジ部に嵌合されている。必要に応じて、密封性を確実にするため、蓋92とフランジ部は、手で剥がせる程度の接着力で接着されていてもよい。前記蓋92と容器本体91の接着は、代表的には、熱溶着が挙げられるが、接着剤を用いて接着されていてもよい。なお、蓋92として、平坦なシート蓋を用いてもよい。
前記蓋92には、収納空間911に連通する蒸気抜き用開口部93が形成されている。なお、蒸気抜き用開口部93は、蓋92に形成する場合に限られず、例えば、容器本体91の側壁の上方部などに形成してもよい。
蒸気抜き用開口部93の平面視形状は、特に限定されず、直線状、X字状、Y字状、U字状、V字状、C字状、ピンホール状、比較的大きな径の孔などが挙げられる。蒸気の流れを一方向に方向付けすることができるので、U字状、V字状、C字状等の一方向(1つの方向)に膨らむ部分を有する平面視非直線状が好ましい。かかる平面視形状の蒸気抜き用開口部93は、その膨らんだ部分において多くの蒸気を排出でき、一方向に蒸気の流れを生じさせる。
図示例では、有端非直線状の切込み線を蓋92の厚み方向に貫通形成することにより、蓋92の面内に1つのU字状の蒸気抜き用開口部93が形成されている。このU字状の蒸気抜き用開口部93を通じて、容器9内の蒸気は外部に排出される。
蒸気抜き用開口部93の平面視形状は、特に限定されず、直線状、X字状、Y字状、U字状、V字状、C字状、ピンホール状、比較的大きな径の孔などが挙げられる。蒸気の流れを一方向に方向付けすることができるので、U字状、V字状、C字状等の一方向(1つの方向)に膨らむ部分を有する平面視非直線状が好ましい。かかる平面視形状の蒸気抜き用開口部93は、その膨らんだ部分において多くの蒸気を排出でき、一方向に蒸気の流れを生じさせる。
図示例では、有端非直線状の切込み線を蓋92の厚み方向に貫通形成することにより、蓋92の面内に1つのU字状の蒸気抜き用開口部93が形成されている。このU字状の蒸気抜き用開口部93を通じて、容器9内の蒸気は外部に排出される。
図7乃至図8は、マイクロ波処理用包装体10の一例を示す。
この包装体10は、上記蒸気抜き用開口部93を有するマイクロ波処理用容器9と、非貼着面5及び前記非貼着面5を取り囲む貼着面4がラベル基材2に設けられた通蒸ラベル1と、を有し、前記非貼着面5にて前記蒸気抜き用開口部93を覆うようにして、前記通蒸ラベル1が、前記貼着面4を介して前記容器9の表面に貼付されている。
この通蒸ラベル1の貼着面4は、上述の微粒子含有貼着面41と無含有貼着面42からなり、従って、通蒸ラベル1は、微粒子含有貼着剤層31及び無含有貼着剤層32を介して容器9の表面(図示例では、蓋92の表面)に貼付されている。微粒子含有貼着面41及び無含有貼着面42は、蒸気抜き用開口部93に重なっておらず、蒸気抜き用開口部93の周囲を取り囲んでいる。このように通蒸ラベル1が、平面視帯環状の貼着面4の内側に蒸気抜き用開口部93が収まるように配置して貼付されていることにより、粉塵などの異物が外部から蒸気抜き用開口部93を通じて容器9内へ侵入することを防止できる。
この包装体10は、上記蒸気抜き用開口部93を有するマイクロ波処理用容器9と、非貼着面5及び前記非貼着面5を取り囲む貼着面4がラベル基材2に設けられた通蒸ラベル1と、を有し、前記非貼着面5にて前記蒸気抜き用開口部93を覆うようにして、前記通蒸ラベル1が、前記貼着面4を介して前記容器9の表面に貼付されている。
この通蒸ラベル1の貼着面4は、上述の微粒子含有貼着面41と無含有貼着面42からなり、従って、通蒸ラベル1は、微粒子含有貼着剤層31及び無含有貼着剤層32を介して容器9の表面(図示例では、蓋92の表面)に貼付されている。微粒子含有貼着面41及び無含有貼着面42は、蒸気抜き用開口部93に重なっておらず、蒸気抜き用開口部93の周囲を取り囲んでいる。このように通蒸ラベル1が、平面視帯環状の貼着面4の内側に蒸気抜き用開口部93が収まるように配置して貼付されていることにより、粉塵などの異物が外部から蒸気抜き用開口部93を通じて容器9内へ侵入することを防止できる。
また、上述のように、熱膨張性微粒子6が貼着剤層3の平面視非直線状の領域に含有されていることにより(換言すると、微粒子含有貼着面41が平面視非直線状に形成されていることにより)、図7に示すように、蒸気抜き用開口部93の周囲を微粒子含有貼着面41が取り囲むように、通蒸ラベル1を貼付できる。
特に、通蒸ラベル1は、無含有貼着面42が蒸気抜き用開口部93の一方向とは反対側になるように貼付することが好ましい。つまり、図示例のような一方向に膨らむ部分を有する平面視非直線状の蒸気抜き用開口部93にあっては、その膨らんだ部分とは反対側に無含有貼着面42が配置されるように、通蒸ラベル1を貼付することが好ましい。上述のように、一方向に蒸気が多く流れる一方で、その反対側には蒸気の流れが少ないので、無含有貼着面42が蒸気抜き用開口部93の一方向とは反対側になるように貼付することにより、マイクロ波処理を行っている途中で通蒸ラベル1が容器から脱落することを防止できる。
前記包装体10は、マイクロ波処理に供される。
マイクロ波を照射することによって、内容物が昇温し且つ蒸気が生じ始める。その蒸気の熱が、蓋92を通じて通蒸ラベル1に伝わると共に、蒸気が、蒸気抜き用開口部93から通蒸ラベル1の裏面側に当たり、通蒸ラベル1を押し上げると共に、通蒸ラベル1を直接的に温める。通蒸ラベル1が加熱されることにより、図9に示すように、熱膨張性微粒子6が膨張してラベル基材2と容器9の間に介在し、膨張した熱膨張性微粒子6が微粒子含有貼着面41の接着力を低下させると共にラベル基材2を押し上げる。ラベル基材2が押し上げられることによって、微粒子含有貼着面41が浮き上がり容器9の表面から剥がれ、通蒸ラベル1と容器9表面の間に蒸気の抜け道が生じる。容器9内の蒸気は、蒸気抜き用開口部93からこの抜け道を通じて、速やかに外部へと排出される。図9に、膨張済み微粒子6を白抜き丸で示す。
特に、通蒸ラベル1が、蒸気抜き用開口部93の周囲を微粒子含有貼着面41が取り囲むように貼付されていることにより、蒸気抜き用開口部93から出る蒸気が抜け道から速やかに排出され易くなる。
マイクロ波を照射することによって、内容物が昇温し且つ蒸気が生じ始める。その蒸気の熱が、蓋92を通じて通蒸ラベル1に伝わると共に、蒸気が、蒸気抜き用開口部93から通蒸ラベル1の裏面側に当たり、通蒸ラベル1を押し上げると共に、通蒸ラベル1を直接的に温める。通蒸ラベル1が加熱されることにより、図9に示すように、熱膨張性微粒子6が膨張してラベル基材2と容器9の間に介在し、膨張した熱膨張性微粒子6が微粒子含有貼着面41の接着力を低下させると共にラベル基材2を押し上げる。ラベル基材2が押し上げられることによって、微粒子含有貼着面41が浮き上がり容器9の表面から剥がれ、通蒸ラベル1と容器9表面の間に蒸気の抜け道が生じる。容器9内の蒸気は、蒸気抜き用開口部93からこの抜け道を通じて、速やかに外部へと排出される。図9に、膨張済み微粒子6を白抜き丸で示す。
特に、通蒸ラベル1が、蒸気抜き用開口部93の周囲を微粒子含有貼着面41が取り囲むように貼付されていることにより、蒸気抜き用開口部93から出る蒸気が抜け道から速やかに排出され易くなる。
このように本発明のマイクロ波処理用包装体10は、蒸気による押し上げに加えて、熱膨張性微粒子6の熱膨張によって通蒸ラベル1が容器9から剥がれるので、マイクロ波処理時に内圧が非常に高くなる前に、容器9内の蒸気を逃がすことができる。このため、本発明のマイクロ波処理用包装体10は、蒸気と共に内容物が吹き出し難く、また、内容物が吹き出した場合でもその量が少なくなる。
なお、無含有貼着面42は、通常では、マイクロ波処理時に容器9から剥がれない。必要に応じて、マイクロ波処理後に、使用者は、通蒸ラベル1を容器9から引き剥がしてもよい。
なお、無含有貼着面42は、通常では、マイクロ波処理時に容器9から剥がれない。必要に応じて、マイクロ波処理後に、使用者は、通蒸ラベル1を容器9から引き剥がしてもよい。
本実施形態では、ラベル基材2は熱収縮性を有さないので、通蒸ラベル1は、マイクロ波処理した後に皺などが生じ難くなり、処理後の外観も良好となる。
また、微粒子含有貼着剤層31が無色透明である場合、熱膨張性微粒子6の熱膨張によって微粒子含有貼着剤層31は白化する。通蒸ラベル1のラベル基材2として透明な基材を用いた場合には、前記微粒子含有貼着剤層31の白化を通蒸ラベル1の外側から視認でき、その白化を目視することにより、内容物が加熱されて蒸気が排出されていることを確認できる。なお、上述のように、ラベル基材2にはデザイン印刷層が設けられていてもよいが、前記白化を視認できるようにするため、微粒子含有貼着剤層31に対応する範囲の一部又は全部には、デザイン印刷層を設けないことが好ましい。
また、微粒子含有貼着剤層31が無色透明である場合、熱膨張性微粒子6の熱膨張によって微粒子含有貼着剤層31は白化する。通蒸ラベル1のラベル基材2として透明な基材を用いた場合には、前記微粒子含有貼着剤層31の白化を通蒸ラベル1の外側から視認でき、その白化を目視することにより、内容物が加熱されて蒸気が排出されていることを確認できる。なお、上述のように、ラベル基材2にはデザイン印刷層が設けられていてもよいが、前記白化を視認できるようにするため、微粒子含有貼着剤層31に対応する範囲の一部又は全部には、デザイン印刷層を設けないことが好ましい。
本発明は、上記実施形態に限られず、様々に変更することができる。
以下、本発明のその他の実施形態を説明するが、上記実施形態と同様の構成及び効果は、(その説明をしたものとして)説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用する。
以下、本発明のその他の実施形態を説明するが、上記実施形態と同様の構成及び効果は、(その説明をしたものとして)説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用する。
[第2実施形態]
上記通蒸ラベル1において、熱収縮性を有するラベル基材2を用いてもよい旨を述べたが、第2実施形態は、熱収縮性を有するラベル基材2を用いた通蒸ラベル1の様々な形態を具体的に説明する。
熱収縮性を有するラベル基材2としては、熱収縮性を有する合成樹脂シート、熱収縮性を有する不織布、熱収縮性を有する発泡樹脂シート及びこれらの積層シートなどが挙げられる。好ましくは、熱収縮性を有する合成樹脂シート及びこれを含む積層シートが用いられる。なお、熱収縮性を有するラベル基材2は、上記第1実施形態と同様に、透明又は不透明のいずれでもよく、また、マイクロ波を受けてもそれ自身スパークしないシートが好ましく、マイクロ波を受けてもそれ自身スパーク及び発熱しないシートがより好ましい。
上記通蒸ラベル1において、熱収縮性を有するラベル基材2を用いてもよい旨を述べたが、第2実施形態は、熱収縮性を有するラベル基材2を用いた通蒸ラベル1の様々な形態を具体的に説明する。
熱収縮性を有するラベル基材2としては、熱収縮性を有する合成樹脂シート、熱収縮性を有する不織布、熱収縮性を有する発泡樹脂シート及びこれらの積層シートなどが挙げられる。好ましくは、熱収縮性を有する合成樹脂シート及びこれを含む積層シートが用いられる。なお、熱収縮性を有するラベル基材2は、上記第1実施形態と同様に、透明又は不透明のいずれでもよく、また、マイクロ波を受けてもそれ自身スパークしないシートが好ましく、マイクロ波を受けてもそれ自身スパーク及び発熱しないシートがより好ましい。
熱収縮性を有するラベル基材2としては、例えば、一方向に主として熱収縮する一軸延伸合成樹脂シートを用いることができる。
前記ラベル基材2の一方向における熱収縮率は、特に限定されないが、好ましくは20%以上であり、より好ましくは、30%以上である。なお、前記一方向における熱収縮率は、大きいほど好ましいが、それにも自ずと限界があるため、前記一方向における熱収縮率は、通常、100%以下である。前記ラベル基材2は、他方向に若干熱収縮又は熱膨張するものでもよい。その他方向における熱収縮率は、好ましくは−3〜15%である。なお、前記熱収縮率のマイナスは、熱膨張を意味する。前記一方向は、主たる熱収縮方向であり、一方向と他方向は、直交する方向である。
ただし、本発明において熱収縮率は、加熱前の試験片の長さ(元の長さ)と、試験片を80℃の温水中に10秒間浸漬した後の基材の長さ(浸漬後の長さ)の割合であり、下記式に代入して求められる。
前記熱収縮率(%)=[{(一方向又は他方向の元の長さ)−(一方向又は他方向の浸漬後の長さ)}/(一方向又は他方向の元の長さ)]×100。
前記ラベル基材2の一方向における熱収縮率は、特に限定されないが、好ましくは20%以上であり、より好ましくは、30%以上である。なお、前記一方向における熱収縮率は、大きいほど好ましいが、それにも自ずと限界があるため、前記一方向における熱収縮率は、通常、100%以下である。前記ラベル基材2は、他方向に若干熱収縮又は熱膨張するものでもよい。その他方向における熱収縮率は、好ましくは−3〜15%である。なお、前記熱収縮率のマイナスは、熱膨張を意味する。前記一方向は、主たる熱収縮方向であり、一方向と他方向は、直交する方向である。
ただし、本発明において熱収縮率は、加熱前の試験片の長さ(元の長さ)と、試験片を80℃の温水中に10秒間浸漬した後の基材の長さ(浸漬後の長さ)の割合であり、下記式に代入して求められる。
前記熱収縮率(%)=[{(一方向又は他方向の元の長さ)−(一方向又は他方向の浸漬後の長さ)}/(一方向又は他方向の元の長さ)]×100。
図10に示すように、貼着面4が平面視非直線状に形成される場合には、微粒子含有貼着面41が主たる熱収縮方向に膨らむ部分を有するように平面視非直線状に形成することが好ましい。
本実施形態のように、熱収縮性を有するラベル基材2を用いた通蒸ラベル1を有するマイクロ波処理用包装体10は、マイクロ波照射時に生じる蒸気の熱によってラベル基材2が収縮するようになる。このようにラベル基材2が熱収縮することによって、通蒸ラベル1の微粒子含有貼着面41が熱膨張により剥離しやすくなると共に通蒸ラベル1のラベル基材2が熱収縮により湾曲し、通蒸ラベル1が容器9の表面からより離れやすくなる。
本実施形態のように、熱収縮性を有するラベル基材2を用いた通蒸ラベル1を有するマイクロ波処理用包装体10は、マイクロ波照射時に生じる蒸気の熱によってラベル基材2が収縮するようになる。このようにラベル基材2が熱収縮することによって、通蒸ラベル1の微粒子含有貼着面41が熱膨張により剥離しやすくなると共に通蒸ラベル1のラベル基材2が熱収縮により湾曲し、通蒸ラベル1が容器9の表面からより離れやすくなる。
また、本実施形態において、図11に示すように、ラベル基材2として、熱収縮性を有するシート21と、熱収縮性を有さないシート22(又は前記熱収縮性を有するシート21よりも熱収縮率の小さい熱収縮性を有するシート22)と、を有する積層シートを用いてもよい。
この場合、好ましくは、熱収縮性を有するシート21は、熱収縮性を有さないシート22(又は前記熱収縮性を有するシート21よりも熱収縮率の小さい熱収縮性を有するシート22)の表側に積層される。
かかる変形例のラベル基材2を用いた通蒸ラベル1を有するマイクロ波処理用包装体10は、マイクロ波照射時に生じる蒸気の熱によって、同様に熱収縮するが、表側の熱収縮性を有するシート21が、裏側のシート22よりも大きく熱収縮するので、通蒸ラベル1の端部が表側を上にして反り上がるようなる。このようにラベル基材2の端部が反り上がることによって、通蒸ラベル1の微粒子含有貼着面41が容器9の表面からより離れやすくなる。
この場合、好ましくは、熱収縮性を有するシート21は、熱収縮性を有さないシート22(又は前記熱収縮性を有するシート21よりも熱収縮率の小さい熱収縮性を有するシート22)の表側に積層される。
かかる変形例のラベル基材2を用いた通蒸ラベル1を有するマイクロ波処理用包装体10は、マイクロ波照射時に生じる蒸気の熱によって、同様に熱収縮するが、表側の熱収縮性を有するシート21が、裏側のシート22よりも大きく熱収縮するので、通蒸ラベル1の端部が表側を上にして反り上がるようなる。このようにラベル基材2の端部が反り上がることによって、通蒸ラベル1の微粒子含有貼着面41が容器9の表面からより離れやすくなる。
[第3実施形態]
上記各実施形態では、平面視帯矩形環状の貼着面4のうち、平面視非直線状の領域が微粒子含有貼着面41とされ且つ平面視直線状の領域が無含有貼着面42とされているが、例えば、図12(a)に示すように、平面視非直線状の領域が無含有貼着面42とされ且つ平面視直線状の領域が微粒子含有貼着面41とされていてもよい。また、特に図示しないが、平面視帯矩形環状の貼着面4を2つの平面視非直線状領域に区画し、そのうちの一方の平面視非直線状の領域が微粒子含有貼着面41とされ且つ残る平面視非直線状の領域が無含有貼着面42とされていてもよく、或いは、平面視帯環状の貼着面4の環方向に微粒子含有貼着面41と無含有貼着面42が交互に複数繰り返して配置されていてもよい。
上記各実施形態では、平面視帯矩形環状の貼着面4のうち、平面視非直線状の領域が微粒子含有貼着面41とされ且つ平面視直線状の領域が無含有貼着面42とされているが、例えば、図12(a)に示すように、平面視非直線状の領域が無含有貼着面42とされ且つ平面視直線状の領域が微粒子含有貼着面41とされていてもよい。また、特に図示しないが、平面視帯矩形環状の貼着面4を2つの平面視非直線状領域に区画し、そのうちの一方の平面視非直線状の領域が微粒子含有貼着面41とされ且つ残る平面視非直線状の領域が無含有貼着面42とされていてもよく、或いは、平面視帯環状の貼着面4の環方向に微粒子含有貼着面41と無含有貼着面42が交互に複数繰り返して配置されていてもよい。
また、図12(b)に示すように、貼着面4の全部が微粒子含有貼着面41とされていてもよい。
さらに、図12(c)に示すように、ラベル基材2の直線状などの縁2aの略中央部において、微粒子含有貼着面41が最小幅部411を有するように形成されていてもよい。
このようにラベル基材2の縁2aの略中央部に最小幅部411を有する微粒子含有貼着面41を有する通蒸ラベル1は、マイクロ波処理時に生じる蒸気が最小幅部411に集中し易く、且つ、その最小幅部411は貼着面積も小さいので、微粒子含有貼着面41にて剥がれ易くなる。
なお、図12(c)では、非貼着面5が平面視略楕円形状であるが、これに限定されず、略菱形状、略ホームベース形状などであってもよい。
さらに、図12(c)に示すように、ラベル基材2の直線状などの縁2aの略中央部において、微粒子含有貼着面41が最小幅部411を有するように形成されていてもよい。
このようにラベル基材2の縁2aの略中央部に最小幅部411を有する微粒子含有貼着面41を有する通蒸ラベル1は、マイクロ波処理時に生じる蒸気が最小幅部411に集中し易く、且つ、その最小幅部411は貼着面積も小さいので、微粒子含有貼着面41にて剥がれ易くなる。
なお、図12(c)では、非貼着面5が平面視略楕円形状であるが、これに限定されず、略菱形状、略ホームベース形状などであってもよい。
本発明の通蒸ラベルは、例えば、マイクロ波処理される食品容器の蒸気抜き用開口部を塞ぐラベルとして利用できる。
本発明の包装体は、例えば、収納した食品をマイクロ波によって温める即席食品容器として利用できる。
本発明の包装体は、例えば、収納した食品をマイクロ波によって温める即席食品容器として利用できる。
1 通蒸ラベル
2 ラベル基材
3 貼着剤層
31 熱膨張性微粒子が含有された貼着剤層
32 熱膨張性微粒子が含有されていない貼着剤層
4 貼着面
41 熱膨張性微粒子が含有された貼着面
42 熱膨張性微粒子が含有されていない貼着面
5 非貼着面
6 熱膨張性微粒子
9 容器
93 蒸気抜き用開口部
10 マイクロ波処理用包装体
2 ラベル基材
3 貼着剤層
31 熱膨張性微粒子が含有された貼着剤層
32 熱膨張性微粒子が含有されていない貼着剤層
4 貼着面
41 熱膨張性微粒子が含有された貼着面
42 熱膨張性微粒子が含有されていない貼着面
5 非貼着面
6 熱膨張性微粒子
9 容器
93 蒸気抜き用開口部
10 マイクロ波処理用包装体
Claims (5)
- 蒸気抜き用開口部を有するマイクロ波処理用容器と、非貼着面及び前記非貼着面を取り囲む貼着面がラベル基材に設けられた通蒸ラベルと、を有し、前記通蒸ラベルが、前記非貼着面にて前記蒸気抜き用開口部を覆うようにして、前記貼着面を介して前記容器に貼付されている包装体において、
前記貼着面が、ラベル基材の裏面側に設けられた貼着剤層の裏面から構成されており、
前記貼着剤層の一部分又は全部に、熱膨張性微粒子が含有されている、マイクロ波処理用包装体。 - 前記通蒸ラベルの貼着剤層が、平面視帯環状に設けられており、
その貼着剤層の平面視非直線状の領域に、前記熱膨張性微粒子が含有され、その貼着剤層の一部分以外に、熱膨張性微粒子が含有されていない、請求項1に記載のマイクロ波処理用包装体。 - 前記ラベル基材が、熱収縮性を有する、請求項1または2に記載のマイクロ波処理用包装体。
- ラベル基材と、ラベル基材の裏面側に設けられた貼着剤層であって、平面視帯環状に設けられた貼着剤層と、を有し、
前記貼着剤層の一部分又は全部に、熱膨張性微粒子が含有されている、通蒸ラベル。 - 前記貼着剤層の平面視非直線状の領域に、前記熱膨張性微粒子が含有され、その貼着剤層の一部分以外に、熱膨張性微粒子が含有されていない、請求項4に記載の通蒸ラベル。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016187306A JP2018052513A (ja) | 2016-09-26 | 2016-09-26 | マイクロ波処理用包装体、及び通蒸ラベル |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024062630A1 (ja) * | 2022-09-22 | 2024-03-28 | Toppanホールディングス株式会社 | 包装体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2003237853A (ja) * | 2002-02-21 | 2003-08-27 | Yamagata Gravure Co Ltd | 圧力抜きラベル付き食品包装容器及び食品容器用圧力抜きラベルシートの製造方法 |
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JP2015193419A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-11-05 | 株式会社フジシール | マイクロ波処理用通蒸ラベル、及びマイクロ波処理用包装体 |
-
2016
- 2016-09-26 JP JP2016187306A patent/JP2018052513A/ja active Pending
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