JP2018051959A - 化粧シート及び金属化粧材 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い耐候性と高い折り曲げ加工性の両方を備える化粧シート及びその化粧シートを備えた金属化粧材を提供する。【解決手段】本発明の一態様に係る化粧シート10は、熱安定剤、可塑剤、顔料及び塩化ビニル樹脂を少なくとも有する着色ベースフィルム層1と、アクリル樹脂と塩化酢酸ビニル樹脂とを含むバインダー樹脂を有する印刷層3と、紫外線吸収剤とポリメチルメタアクリル樹脂とを有するオーバーレイフィルム層5と、をこの順に備え、着色ベースフィルム層1の重合度は、1000以上1500以下の範囲内である。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧シート及び金属化粧材に関する。
従来、玄関引き戸等には、耐候性の高いアクリル樹脂/塩化ビニル樹脂系の化粧シートが使用されてきた。ここで、アクリル樹脂/塩化ビニル樹脂系の化粧シートに関する技術としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
特開2013−237248号公報
上述したアクリル樹脂と塩化ビニル樹脂とは、相溶性が高く、熱ラミネートにて一体積層化が可能であり、密着性の高い積層シートを得ることが可能である。
しかし、冬場等の低温時での折り曲げ加工では、例えば、シート割れや白化などが発生することがあった。このように、従来技術に係るアクリル樹脂/塩化ビニル樹脂系の化粧シートには、折り曲げ加工性が十分とはいえないものがあった。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、アクリル樹脂/塩化ビニル樹脂系の化粧シートであって、高い耐候性と高い折り曲げ加工性の両方を備えた化粧シート及びその化粧シートを備えた金属化粧材を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧シートは、熱安定剤、可塑剤、顔料及び塩化ビニル樹脂を少なくとも有する着色ベースフィルム層と、アクリル樹脂と塩化酢酸ビニル樹脂とを含むバインダー樹脂を有する印刷層と、紫外線吸収剤とポリメチルメタアクリル樹脂とを有するオーバーレイフィルム層と、をこの順に備え、前記着色ベースフィルム層の重合度は、1000以上1500以下の範囲内である。
本発明の一態様によれば、高い耐候性と高い折り曲げ加工性の両方を備えた化粧シート及びその化粧シートを備えた金属化粧材を提供することができる。
本発明の実施形態に係る化粧シート及びその化粧シートを備えた金属化粧材の構成を模式的に示す断面図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態に係る化粧シート及びその化粧シートを備えた金属化粧材について説明する。ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、及び構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る化粧シート10及び金属化粧材20の構成を模式的に示す断面図である。
図1に示す化粧シート10は熱可塑性化粧シートであり、着色ベースフィルム層1と、着色ベースフィルム層1上に形成された印刷層3と、印刷層3上に形成されたオーバーレイフィルム層5と、を備える。また、金属化粧材20は、化粧シート10と、金属板11と、接着剤層12と、を備える。化粧シート10のうち、着色ベースフィルム層1の印刷層3が形成された面の反対側(すなわち、裏面側)が、接着剤層12を介して金属板11に張り付けられている。金属化粧材20は、例えば窓枠化粧材として使用される。以下、上述した各層の詳細について説明する。
(着色ベースフィルム層1)
着色ベースフィルム層1はシート基材であり、例えば、バリウム−亜鉛系の熱安定剤、可塑剤、顔料を含む半硬質塩化ビニル樹脂フィルムを有する。着色ベースフィルム層1は、バリウム−亜鉛系の熱安定剤、可塑剤、顔料を含む半硬質塩化ビニル樹脂フィルムのみから構成されていてもよいし、その半硬質塩化ビニル樹脂フィルムと他の樹脂フィルムとから構成されていてもよい。また、半硬質塩化ビニル樹脂フィルムは、熱安定剤、可塑剤、顔料の他に、例えば充填剤等を含んでもよい。
着色ベースフィルム層1の重合度は、1000以上1500以下の範囲内である。着色ベースフィルム層1の重合度を上記範囲内にすることで、従来技術に係る化粧シートと比較して、化粧シート10の耐候性及び折り曲げ加工性の両方を確実に高めることができる。
また、着色ベースフィルム層1の厚さは、70μm以上150μm以下の範囲内である。
なお、着色ベースフィルム層1の成形方法としては、例えば、押出成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、キャスト成形法等を使用することができる。
[熱安定剤]
着色ベースフィルム層1に含まれる熱安定剤としては、上述したバリウム−亜鉛系以外に、例えば、ヒンダードフェノール系、硫黄系、ヒドラジン系等を使用することができる。
[可塑剤]
着色ベースフィルム層1に含まれる可塑剤としては、着色ベースフィルム層1に含まれる樹脂の種類にもよるが、例えばフタル酸エステル系、リン酸エステル系、脂肪酸エステル系、脂肪族二塩基酸エステル系、オキシ安息香酸エステル系、エポキシ系、ポリエステル系等を使用することができる。
可塑剤の含有量は、半硬質塩化ビニル樹脂100重量部に対し20重量部以上40重量部以下の範囲内である。可塑剤の含有量が上記範囲内であれば、十分に高い折り曲げ加工性を確実に得ることができる。
[顔料]
着色ベースフィルム層1に含まれる顔料としては、高屈折率で隠蔽性に優れた無機顔料を使用することが望ましい。具体的には、例えば黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー、バリウムイエロー、キナクリドン、オーレオリン、モリブデートオレンジ、カドミウムレッド、弁柄、鉛丹、辰砂、マルスバイオレット、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、コバルトブルー、セルリアンブルー、群青、紺青、エメラルドグリーン、クロムバーミリオン、酸化クロム、ビリジアン、鉄黒、カーボンブラック等の有色顔料や、例えば酸化チタン(チタン白、チタニウムホワイト)、酸化亜鉛(亜鉛華)、塩基性炭酸鉛(鉛白)、塩基性硫酸鉛、硫化亜鉛、リトポン、チタノックス等の白色顔料等を使用することができる。
中でも、隠蔽性や耐光性に優れ、意匠面でも色調的に化粧シート用に好適な顔料として、有色顔料としては弁柄、黄色酸化鉄、鉄黒等の酸化鉄系顔料、白色顔料としては酸化チタン系顔料を使用することが特に望ましい。勿論、色調の調整等の目的で他の隠蔽性または非隠蔽性の無機顔料または有機顔料を併用することも可能であり、その場合には無機顔料であれば例えばコバルトブルー、カーボンブラック等、有機顔料であればフタロシアニンブルー等のフタロシアニン系顔料等、耐候性に優れた顔料を使用することが好ましい。その他、必要に応じて例えばシリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料を併用することもできる。
[充填剤]
着色ベースフィルム層1に含まれる充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、滑石、蝋石、カオリン等から選ばれる1種または2種以上の混合系を使用することができる。
(印刷層3)
印刷層3は、任意の態様(例えば、任意の色、絵柄又は構図など)が印刷された層である。
印刷層3は、顔料を用いたインキを使ってグラビア印刷等により設けられる。本実施形態の印刷層3は、ベタ印刷層と絵柄層の両方を有していてもよいし、いずれか一方のみを有していてもよい。上記ベタ印刷層は、模様のない印刷層であり、上記絵柄層は、化粧シート10に任意の模様を付すための層である。模様としては、例えば、木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄及び幾何学模様等が考えられる。更に、意匠が単なる着色や色彩調整のものである場合には、単色無地であってもよい。上記絵柄層の模様としては、化粧シート10の用途に応じて任意の絵柄を採用することができる。
また、上記ベタ印刷層、上記絵柄層は、いずれも単層であってもよいし、複数の層を積層したものであってもよい。上記ベタ印刷層、上記絵柄層に使用されるインキは、共に着色ベースフィルム層1に印刷可能なものであればよい。
印刷層3のバインダー樹脂は、アクリル樹脂及び塩化酢酸ビニル樹脂(塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂)を少なくとも含む。なお、印刷層3のバインダー樹脂としては、上述したアクリル樹脂、塩化酢酸ビニル樹脂以外に、例えば、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等のポリオール誘導体等を使用することができる。アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールについては、着色ベースフィルム層1との接着性等を考慮すると、イソシアネート化合物を添加することが好ましい。また、印刷層3のバインダー樹脂は、アクリル樹脂、塩化酢酸ビニル樹脂以外に、顔料を含んでいてもよい。
[顔料]
印刷層3に含まれる顔料は、耐候性を考慮して、例えば、イソインドリノン、ジスアゾ、ポリアゾ、ジケトピロロピロール、キナクリドン、フタロシアニン、酸化チタン、ペリレンブラック、カーボンブラックのうち少なくとも一つ以上を使用することができる。
その他、印刷層3には、必要に応じて例えば体質顔料や可塑剤、分散剤、界面活性剤、粘着付与剤、接着助剤、乾燥剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、硬化剤、硬化促進剤又は硬化遅延剤等の各種の添加剤を添加することもできる。
印刷層3の形成方法には特に制限はなく、例えばグラビア印刷法やオフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等の従来公知の各種の印刷方法を使用することができる。また、例えば全面ベタ状の場合には上述した各種の印刷方法の他、例えばロールコート法やナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種のコーティング方法を使用することができる。その他、例えば手描き法、墨流し法、写真法、レーザービームまたは電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法やエッチング法等、またはこれらの方法を複数組み合わせて使用することも勿論可能である。
また、印刷層3の形成に先立ち、必要に応じて、着色ベースフィルム層1の表面に例えばコロナ処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理、アンカーまたはプライマー処理等の表面処理を施すことによって、着色ベースフィルム層1と印刷層3との間の密着性を向上することもできる。
(オーバーレイフィルム層5)
オーバーレイフィルム層5は、例えば、アクリル樹脂とアクリル樹脂系ゴムとの混合物に、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びトリアジン系紫外線吸収剤のうち少なくとも一方を含む。また、オーバーレイフィルム層5の厚さは、40μmよりも厚く、70μm以下である。オーバーレイフィルム層5の厚さが40μm以下であれば、十分な耐候性を得にくい。また、オーバーレイフィルム層5の厚さが70μmより厚ければ、十分な折り曲げ加工性を得にくい。
なお、オーバーレイフィルム層5の成形方法としては、例えば、押出成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、キャスト成形法等を使用することができる。
[紫外線吸収剤]
上記紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系等から適宜選定される。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール,2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール,2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を使用することができる。
また、トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソ−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を使用することができる。
さらに、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、オクタベンゾンや変性物、重合物、誘導体等を使用することができる。イソシアネート添加による架橋による樹脂成分との結合を望めるため、紫外線吸収剤としては、特に、水酸基を有するものが適している。添加部数は、所望の耐候性に応じて設定すればよいが、例えば、樹脂固形分に対して0.1%以上50%以下の範囲内、好ましくは1%以上30%以下の範囲内とする。
なお、上述した添加剤以外では、例えば、熱安定剤、難燃剤、ブロッキング防止剤等を添加してもよい。
熱安定剤としては、例えば、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]−プロピオネート、2、4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸等のヒンダードフェノール系酸化防止剤、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール系酸化防止剤、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトに代表される燐系酸化防止剤等やこれらの混合物、つまり、1種、または2種以上を組み合わせたものを使用することができる。
また、難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機系化合物やリン酸エステル系の難燃剤等を使用することができる。
さらに、ブロッキング防止剤としては、例えば、珪酸アルミニウム、酸化珪素、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム等の無機系ブロッキング防止剤、脂肪酸アミド等の有機系ブロッキング防止剤等を用いることができる。
なお、図1には示さないが、このオーバーレイフィルム層5の表面には、従来公知の如く、必要に応じて所望の凹凸模様(エンボス)が形成されていてもよい。凹凸模様の種類にも特に制限はなく、例えば木目調(特に導管模様状)、石目調、布目調、和紙調、幾何学模様状等の各種模様状であってもよいし、あるいは例えば単なる艶消状や砂目状、ヘアライン状、スウェード調等であってもよい。また、これらの凹凸模様を、印刷層3を構成する絵柄層の絵柄と同調させることによって更なる意匠性の向上を図ることもできるが、その必要がなければ非同調であってもよい。また、絵柄層の絵柄と同調した模様と、同調しない模様との両者を含む凹凸模様を設けることもできる。
凹凸模様の形成方法にも特に制限はないが、金属製のエンボス版を使用した機械エンボス法が最も一般的である。また凹凸模様の形成時期にも特に制限はない。また、同一または異なる凹凸模様を複数回に亘って施すこともできる。
(金属板11)
金属板11は、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼又は銅等の金属からなる基板である。金属板の厚さは、例えば、0.3mm以上5.0mm以下の範囲内である。
なお、金属板11としては、上述した基板以外にも、例えば、ガルバリウム鋼板(登録商標)やチタンからなる基板を使用することができる。
(接着剤層12)
接着剤層12は、着色ベースフィルム層1と金属板11との間での接着を可能とし、両者間での接着強度を発現させる目的で設けられるものである。
接着剤層12には、目的とする化粧シート10の用途により必要に応じて、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、充填剤等の従来公知の各種の添加剤の1種以上が添加されていてもよい。
(化粧シート10の製造方法)
本実施形態に係る化粧シート10の製造方法としては、例えば、以下の(1)〜(4)の工程を含む。
(1)熱安定剤、可塑剤、顔料、充填剤及び塩化ビニル樹脂からなる着色ベースフィルム層1を形成する工程
(2)着色ベースフィルム層1上に、アクリル樹脂と塩化酢酸ビニル樹脂とを含んだバインダー樹脂からなるインキで絵柄等を印刷して印刷層3を形成する工程
(3)印刷層3上に、紫外線吸収剤とポリメチルメタアクリル樹脂からなるオーバーレイフィルム層5を形成する工程
(4)着色ベースフィルム層1と印刷層3とオーバーレイフィルム層5が積層した積層体をドライラミネーションにより貼り合せ、化粧シート10を作製する工程
(金属化粧材20の製造方法)
本実施形態に係る金属化粧材20の製造方法としては、上記(1)〜(4)の工程に加えて、(5)の工程を含む。
(5)化粧シート10に備わる着色ベースフィルム層1の印刷層3が形成された面の反対側の面に金属板11を貼り合せ、金属化粧材20を作製する工程
(本実施形態の効果)
(1)本実施形態に係る化粧シート10は、熱安定剤、可塑剤、顔料及び塩化ビニル樹脂を少なくとも有する着色ベースフィルム層1と、アクリル樹脂と塩化酢酸ビニル樹脂とを含むバインダー樹脂を有する印刷層3と、紫外線吸収剤とポリメチルメタアクリル樹脂とを有するオーバーレイフィルム層5と、をこの順に備え、着色ベースフィルム層1の重合度は、1000以上1500以下の範囲内である。
このような構成であれば、従来技術に係る化粧シートと比較して、化粧シート10の耐候性及び折り曲げ加工性の両方を確実に高めることができる。より詳しくは、上記構成とすることで、着色ベースフィルム層1の相溶性が良く、折曲げ加工時のボイドによる白化等が発生しない化粧シート10を提供できる。よって、玄関ドア、店舗引き戸、住宅やビルの窓枠、テラス、車庫等の屋外に使われる、耐候性が高く、耐寒衝撃に強い化粧シートを提供できる。
(2)本実施形態に係る化粧シート10は、可塑剤を塩化ビニル樹脂100重量部に対し20重量部以上40重量部以下の範囲内で含んでいてもよい。
このような構成であれば、化粧シート10の折り曲げ加工性をさらに高めることができる。
(3)本実施形態に係る化粧シート10は、紫外線吸収剤を前記ポリメチルメタアクリル樹脂の重量に対して0.1質量パーセント以上50質量パーセント以下の範囲内で含んでいてもよい。
このような構成であれば、化粧シート10の耐候性をさらに高めることができる。
(4)本実施形態に係る化粧シート10は、着色ベースフィルム層1が充填剤をさらに有していてもよい。
このような構成であれば、化粧シート10の機械的強度を高めることができる。
(5)本実施形態に係る金属化粧材20は、本実施形態に係る化粧シート10を備わる着色ベースフィルム層1の印刷層3が形成された面の反対側の面に、金属板11が貼り付けられている。
このような構成であれば、従来技術に係る金属化粧材20と比較して、金属化粧材20の耐候性及び折り曲げ加工性の両方を確実に高めることができる。
[実施例]
<実施例1>
着色ベースフィルム層1として、重合度1100の半硬質塩化ビニル樹脂フィルムに、バリウム−亜鉛系の熱安定剤、可塑剤(DOP:Dioctyl phthalate)及び顔料を含んだ樹脂シートを準備した。可塑剤の配合量は、塩化ビニル樹脂100重量部に対し、可塑剤30重量部とした。
この着色ベースフィルム層1の表面に、印刷インキを用いて、グラビア印刷により木目柄を形成し、印刷層3を得た。印刷インキの顔料には、イソインドリノン、ジケトピロロピロール、フタロシアニンブルー、ペリレンブラックを使用し、印刷層3の厚さを2μmとした。また、印刷インキのバインダー樹脂には、アクリル樹脂と塩化酢酸ビニル樹脂とを含んだ樹脂組成物を使用した。
次いで、質量比でPMMA樹脂とPMMA系樹脂ゴムとが40:60であり、且つベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン326)がPMMA樹脂及びPMMA系樹脂ゴムの重量に対し0.5質量パーセント(wt%)添加されたオーバーレイフィルム層5を印刷層3上に形成した。オーバーレイフィルム層5の厚さは50μmとした。オーバーレイフィルム層5は熱ラミネート法で形成した。これにより、化粧シート10を得た。その後、この化粧シート10を、接着剤層12を介して金属板11に貼り合せて、金属化粧材(化粧鋼板材)20を得た。
(オーバーレイフィルム層形成用の混合物)
オーバーレイフィルム層形成用の混合物の組成は次の通りである。
・アクリル樹脂(構成単位:メタクリル酸メチル):40質量部
・アクリルゴム(「SA−FW001(商品名)」、株式会社クラレ製、メタクリル樹脂、
構成単位:メタクリル酸メチル、粒子状、平均粒子径:100nm):60質量部
(金属板11)
金属板11として厚さ1.0mmのアルミニウム板を用いた。
<比較例1>
着色ベースフィルム層1の重合度を800とした以外は、実施例1と同様の方法で、化粧シート10及び金属化粧材20を作成した。
<比較例2>
着色ベースフィルム層1の重合度を1700とした以外は、実施例1と同様の方法で、化粧シート10及び金属化粧材20を作成した。
(試験方法)
(1)耐候性試験
耐候性試験として、試験体(金属化粧材)に、サンシャインウェザーメーターによる試験を4000時間実施した。試験の条件は以下の通りである。その後、目視確認にて、試験体の外観の退色具合、剥離を確認した。著しい変退色、剥離の無い場合を合格とした。
・放射照度 255±25W/m
・ブラックパネル温度63℃
・照射時間60分中12分降雨有り
(2)折り曲げ加工性試験
折り曲げ加工性試験として、試験体(金属化粧材)を23℃雰囲気中で直角にプレス曲げ加工を実施した。折り曲げ部にて亀裂がはいらない場合を合格とした。
(結果)
表1に示すように、実施例1は、耐候性試験及び折り曲げ加工性試験の結果が何れも合格であった。比較例1と比較例2は、耐候性試験及び折り曲げ加工性試験の結果が何れも不合格であった。
Figure 2018051959
以上から、実施例1の試験体(金属化粧材)は、高い耐候性と、高い折り曲げ加工性とを有することを確認した。なお、表1において、丸印(○)は合格を、バツ印(×)は不合格を、を意味する
本実施形態に係る化粧シート及び金属化粧材は、例えば、玄関ドア、店舗引き戸、住宅やビルの窓枠、テラス、車庫等の屋外で利用可能である。
1…着色ベースフィルム層
3…印刷層
5…オーバーレイフィルム層
10…化粧シート
11…金属板
12…接着剤層
20…金属化粧材

Claims (5)

  1. 熱安定剤、可塑剤、顔料及び塩化ビニル樹脂を少なくとも有する着色ベースフィルム層と、
    アクリル樹脂と塩化酢酸ビニル樹脂とを含むバインダー樹脂を有する印刷層と、
    紫外線吸収剤とポリメチルメタアクリル樹脂とを有するオーバーレイフィルム層と、をこの順に備え、
    前記着色ベースフィルム層の重合度は、1000以上1500以下の範囲内であることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記可塑剤は、前記塩化ビニル樹脂100重量部に対し20重量部以上40重量部以下の範囲内で含まれていることを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記紫外線吸収剤は、前記ポリメチルメタアクリル樹脂の重量に対して0.1質量パーセント以上50質量パーセント以下の範囲内で含まれていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧シート。
  4. 前記着色ベースフィルム層は、充填剤をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の化粧シート。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の化粧シートを備わる前記着色ベースフィルム層の前記印刷層が形成された面の反対側の面に、金属板が貼り付けられていることを特徴とする金属化粧材。
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