JP2018050425A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
Description
上記コンバータ回路(16)が出力した直流を、駆動信号に基づいて交流に変換してモータ(94)に出力するインバータ回路(30)と、
上記モータ(94)の回転子に同期する回転座標系における二相電流の値を、上記コンバータ回路(16)から上記インバータ回路(30)へ流れる直流リンク電流(ic)に基づいて二相電流算出値として求めるとともに、該二相電流算出値が正しいか否かを判定し、正しいと判定した場合には、該二相電流算出値に基づいて上記駆動信号を生成し、正しい値ではないと判定した場合には、過去に求めた該二相電流算出値に基づいて推定した上記二相電流の値である二相電流推定値に基づいて上記駆動信号を生成する駆動信号生成部(60,260)と、
を備えたことを特徴とする電力変換装置である。
上記駆動信号生成部(60,260)は、上記二相電流算出値と上記二相電流推定値とについて成分毎に求めた差に基づいて上記判定を行うことを特徴とする。
上記コンバータ回路(16)の出力ライン間に接続されたコンデンサ(24)を備え、
上記駆動信号生成部(60,260)は、上記コンデンサ(24)の電圧が所定閾値以上である場合には、上記二相電流算出値が正しく求められたと判定し、上記コンデンサ(24)の電圧が上記所定閾値未満である場合には、該二相電流算出値が正しく求められなかったと判定することを特徴とする。
上記駆動信号生成部(60,260)は、上記二相電流推定値として、上記二相電流算出値の過去の値をそのまま用いることを特徴とする。
上記駆動信号生成部(60,260)は、過去に求めた上記二相電流算出値の成分毎に線形補間を行うことによって、上記二相電流推定値を求めることを特徴とする。
上記駆動信号生成部(60,260)は、過去に求めた上記二相電流算出値の振幅及び位相のそれぞれについて線形補間を行うことによって、上記二相電流推定値を求めることを特徴とする。
駆動信号生成部(60,260)は、過去の上記二相電流算出値、及び過去の二相電圧(vd,vq)の値を、上記モータ(94)についての電圧方程式に適用し、上記二相電流推定値を求めることを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態1に係る電力変換装置の構成例を示すブロック図である。図1の電力変換装置(100)は、リアクトル(12)と、コンバータ回路(16)と、コンデンサ(24)と、電圧検出部(26)と、電流検出部(28)と、インバータ回路(30)と、位置/速度検出部(52)と、駆動信号生成部(60)とを有する。電力変換装置(100)は、交流電源(92)から供給された交流電力を三相の交流電力に変換してモータ(94)を駆動する。モータ(94)としては、例えばIPM(interior permanent magnet)モータが採用される。モータ(94)は、例えば、空気調和装置の圧縮機を駆動する。
id(n)’ = id(n-1)+(id(n-1)-id(n-2))
によって求めて出力する。
iq(n)’ = iq(n-1)+(iq(n-1)-iq(n-2))
によって求めて出力する。
ide(n)’ = id(n)-id(n)’ = id(n)-2・id(n-1)+id(n-2)
及び、電流変換部(81)で求められたq軸電流の値(iq(n))と線形補間部(86B)で求められたq軸電流の推定値(iq(n)’)との差、
iqe(n)’ = iq(n)-iq(n)’ = iq(n)-2・iq(n-1)+iq(n-2)
を求める。更に、判定部(88)は、差(ide(n)’)が所定の閾値(thd)以下、又は、差(iqe(n)’)が所定の閾値(thq)以下である場合に、二相電流(id,iq)が正しく求められた、すなわち、モータ(94)の相電流が正しく求められたと判定する。判定部(88)は、差(ide(n)’)が閾値(thd)より大きく、かつ、差(iqe(n)’)が閾値(thq)より大きい場合に、二相電流(id,iq)が正しく求められなかった、すなわち、モータ(94)の相電流が正しく求められなかったと判定する。判定部(88)は、判定結果を選択信号(ss)としてセレクタ(91A,91B)に出力する。
√(ide(n)’^2+iqe(n)’^2)
が所定の閾値(th)以下である場合に、相電流が正しく求められたと判定し、このベクトルの大きさが閾値(th)より大きい場合に、相電流が正しく求められなかったと判定してもよい。ここで、^2は2乗を表す。
このように、判定部(88)は、電流変換部(81)で求められたd軸電流の値(id(n))とd軸電流の推定値(id(n)’)との差(ide(n)’)、及び、電流変換部(81)で求められたq軸電流の値(iq(n))とq軸電流の推定値(iq(n)’)との差(iqe(n)’)に基づいて、モータ(94)の相電流が正しく求められたか否かを判定する。このように回転座標系における電流に基づいて判定を行うので、判定部(88)は、モータ(94)の固定座標系における三相電流の位相によらず、安定した判定を行うことができる。また、二相電流の最新値(id(n),iq(n))が推定値(id(n)’,iq(n)’)とは大きく異なるような場合には、判定部(88)は、相電流が正しく求められなかったと判定することができる。
図4は、図3の二相電流演算部(80)の変形例を示すブロック図である。図1の駆動信号生成部(60)は、二相電流演算部(80)に代えて図4の二相電流演算部(280)を有してもよい。図4の二相電流演算部(280)は、電流推定部(83)に代えて電流推定部(283)を有する点が、図3の二相電流演算部(80)とは異なっている。その他の点については、二相電流演算部(80)とほぼ同様であるので、説明を省略する。
idq = √(id^2+iq^2)
によって求め、線形補間部(86A)に出力する。電流変換部(81)は、二相電流(id,iq)に加えて、その位相、すなわち、d軸電流(id)とq軸電流(iq)とのベクトル和の回転座標系における位相(β)も求め、線形補間部(86B)に出力する。線形補間部(86A)は、このようなベクトル和の大きさ(idq)の過去の値を格納している。線形補間部(86B)は、ベクトル和の位相(β)の過去の値を格納している。
idq(n)’ = idq(n-1)+(idq(n-1)-idq(n-2))
によって求めて出力する。
β(n)’ = β(n-1)+(β(n-1)-β(n-2))
によって求めて出力する。
id(n)’ = -idq(n)’・cosβ(n)’
iq(n)’ = idq(n)’・sinβ(n)’
によって求め、判定部(88)に出力する。
図5は、図3の二相電流演算部(80)の他の変形例を示すブロック図である。図1の駆動信号生成部(60)は、二相電流演算部(80)に代えて図5の二相電流演算部(380)を有してもよい。図5の二相電流演算部(380)は、電圧変換部(82)を更に有し、電流推定部(83)に代えて電流推定部(383)を有する点が、図3の二相電流演算部(80)とは異なっている。その他の点については、二相電流演算部(80)とほぼ同様であるので、説明を省略する。
vd = R・id + p・Ld・id - ω・Lq・iq
vq = R・iq + p・Lq・iq + ω・Ld・id + ω・φ
で表すことができる。
vd(n-1) = R・id(n-1) + Ld・{id(n)-id(n-1)}・fs - ω(n-1)・Lq・iq(n-1)
vq(n-1) = R・iq(n-1) + Lq・{iq(n)-iq(n-1)}・fs + ω(n-1)・Ld・id(n-1) + ω(n-1)・φ
となる。
id(n)’ = id(n-1) + {vd(n-1)-R・id(n-1)+ω(n-1)・Lq・iq(n-1)}/(Ld・fs)
iq(n)’ = iq(n-1) + {vq(n-1)-R・iq(n-1)-ω(n-1)・Ld・id(n-1)-ω(n-1)・φ}/(Lq・fs)
によって求め、セレクタ(91A,91B)に出力する。
図6は、図3の二相電流演算部(80)の他の変形例を示すブロック図である。図1の駆動信号生成部(60)は、二相電流演算部(80)に代えて図6の二相電流演算部(480)を有してもよい。二相電流演算部(480)は、判定部(88)及び電流推定部(83)に代えて判定部(288)及び電流推定部(483)を有する点が、図3の二相電流演算部(80)とは異なっている。その他の点については、二相電流演算部(80)とほぼ同様であるので、説明を省略する。
図7は、図3の二相電流演算部(80)の他の変形例を示すブロック図である。図1の駆動信号生成部(60)は、二相電流演算部(80)に代えて図7の二相電流演算部(580)を有してもよい。二相電流演算部(580)は、電流推定部(483)に代えて図3の電流推定部(83)を有する点が、図6の二相電流演算部(480)とは異なっている。その他の点については、二相電流演算部(480)とほぼ同様である。また、二相電流演算部(580)が、電流推定部(83)に代えて、図4の電流推定部(283)又は図5の電流推定部(383)を有してもよい。
図8は、図3の二相電流演算部(80)の他の変形例を示すブロック図である。図1の駆動信号生成部(60)は、二相電流演算部(80)に代えて図8の二相電流演算部(680)を有してもよい。図8の二相電流演算部(680)は、判定部(288)に代えて判定部(388)を有する点が、図7の二相電流演算部(580)とは異なっている。その他の点については、二相電流演算部(580)とほぼ同様であるので、説明を省略する。
図9は、図1の電力変換装置(100)の変形例を示すブロック図である。図9の電力変換装置(200)は、駆動信号生成部(60)に代えて駆動信号生成部(260)を有し、位置/速度検出部(52)を有しない点が、図1の電力変換装置(100)とは異なっている。駆動信号生成部(260)は、二相電流演算部(80)に代えて磁極位置/速度推定部(63)及び二相電流演算部(380)を有する点が、図1の駆動信号生成部(60)とは異なっている。駆動信号生成部(260)のその他の点については、駆動信号生成部(60)とほぼ同様であるので、説明を省略する。
図10は、モータ(94)の回転子の磁極位置(θe)の例を示すグラフである。図10に示されているように、モータ(94)の回転子が一定の速度で回転している場合、時刻T(n-2),T(n-1),T(n)における磁極位置は、それぞれθe(n-2),θe(n-1),θe(n)である。磁極位置のサンプリング間隔(ts)は、
ts = T(n-1)-T(n-2) = T(n)-T(n-1)
である。磁極位置/速度推定部(63)は、次のように動作してもよい。
θe(n) = θe(n-1)+(θe(n-1)-θe(n-2))
によって現在の磁極位置(θe(n))を推定する。また、磁極位置/速度推定部(63)は、速度指令値(ωref)を用いて、
θe(n) = θe(n-1)+ωref・ts
によって現在の磁極位置(θe(n))を推定してもよい。
24 コンデンサ
30 インバータ回路
60 駆動信号生成部
94 モータ
100 電力変換装置
200 電力変換装置
260 駆動信号生成部
Claims (7)
- 交流を直流に変換するコンバータ回路(16)と、
上記コンバータ回路(16)が出力した直流を、駆動信号(DS)に基づいて交流に変換してモータ(94)に出力するインバータ回路(30)と、
上記モータ(94)の回転子に同期する回転座標系における二相電流の値を、上記コンバータ回路(16)から上記インバータ回路(30)へ流れる直流リンク電流(ic)に基づいて二相電流算出値として求めるとともに、該二相電流算出値が正しいか否かを判定し、正しいと判定した場合には、該二相電流算出値に基づいて上記駆動信号(DS)を生成し、正しい値ではないと判定した場合には、過去に求めた該二相電流算出値に基づいて推定した上記二相電流の値である二相電流推定値に基づいて上記駆動信号(DS)を生成する駆動信号生成部(60,260)と、
を備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1において、
上記駆動信号生成部(60,260)は、上記二相電流算出値と上記二相電流推定値とについて成分毎に求めた差に基づいて上記判定を行うことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1において、
上記コンバータ回路(16)の出力ライン間に接続されたコンデンサ(24)を備え、
上記駆動信号生成部(60,260)は、上記コンデンサ(24)の電圧が所定閾値以上である場合には、上記二相電流算出値が正しく求められたと判定し、上記コンデンサ(24)の電圧が上記所定閾値未満である場合には、該二相電流算出値が正しく求められなかったと判定することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1から請求項3の何れかにおいて、
上記駆動信号生成部(60,260)は、上記二相電流推定値として、上記二相電流算出値の過去の値をそのまま用いることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1から請求項3の何れかにおいて、
上記駆動信号生成部(60,260)は、過去に求めた上記二相電流算出値の成分毎に線形補間を行うことによって、上記二相電流推定値を求めることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1から請求項3の何れかにおいて、
上記駆動信号生成部(60,260)は、過去に求めた上記二相電流算出値の振幅及び位相のそれぞれについて線形補間を行うことによって、上記二相電流推定値を求めることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1から請求項3の何れかにおいて、
駆動信号生成部(60,260)は、過去の上記二相電流算出値、及び過去の二相電圧(vd,vq)の値を、上記モータ(94)についての電圧方程式に適用し、上記二相電流推定値を求めることを特徴とする電力変換装置。
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