JP2018044197A - 鋼部材及びその製造方法 - Google Patents

鋼部材及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018044197A
JP2018044197A JP2016178717A JP2016178717A JP2018044197A JP 2018044197 A JP2018044197 A JP 2018044197A JP 2016178717 A JP2016178717 A JP 2016178717A JP 2016178717 A JP2016178717 A JP 2016178717A JP 2018044197 A JP2018044197 A JP 2018044197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
nitrogen
steel
steel member
surface layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016178717A
Other languages
English (en)
Inventor
康平 金谷
Kohei Kanaya
康平 金谷
敏和 斎藤
Toshikazu Saito
敏和 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2016178717A priority Critical patent/JP2018044197A/ja
Publication of JP2018044197A publication Critical patent/JP2018044197A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

【課題】アンモニアガスを用いずに、簡便な操作で、低コストで、窒素富化表面層を有する鋼部材を製造することができる鋼部材の製造方法、及び高い耐摩耗性及び疲労強度を確保するのに適した窒素富化表面層を有する鋼部材を提供する。【解決手段】代表的成分としてV0.1〜1.0質量%と、Cr1.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である鋼材11からなる素形材12を、アンモニアガスを含まず、窒素ガスを含む浸炭雰囲気ガス中で加熱保持することにより、窒素富化表面層13aと基体部13bとを含む中間素材13を得、得られた中間素材13に焼入れ処理を施し、窒素富化表面層10aと基体部10bとを含む鋼部材10を得る。【選択図】図2

Description

本発明は、鋼部材及びその製造方法に関する。
軸受構成部材、歯車等の鋼部材は、高い耐摩耗性及び高い疲労強度が求められている。そこで、十分な耐摩耗性及び疲労強度を得るために、前記鋼部材に対応する形状を有する素形材を、アンモニアガスを含む浸炭窒化雰囲気ガス中で加熱保持することにより、当該素形材に浸炭窒化焼入れ処理が施されることがある。
しかし、浸炭窒化焼入れ処理時の加熱温度が高い場合、前記浸炭窒化雰囲気ガス中のアンモニアガスが分解する。アンモニアガスが分解すると、単位時間あたりに素形材中に導入される窒素の量が少なくなる。したがって、前記素形材の内部まで十分に炭素を拡散させるために加熱温度を高い温度に設定すると、素形材における窒素の導入量が減少する。素形材における窒素の導入量を増加させるためには、前記加熱温度を低い温度に設定する必要がある。ところが、加熱温度が低い温度である場合、非常に長い浸炭窒化時間を要する。一方、アンモニアガスが分解しない低い温度で加熱を行なった場合には、浸炭炉内でスーティングが発生しやすい。したがって、熱処理炉内で用いられる部品の消耗が早いため、設備維持費が高くなる。さらに、アンモニアガスを用いる浸炭窒化焼き入れ処理では、アンモニアガスの供給のための設備が必要となるため、設備費が高くなる。
そこで、アンモニアガスを用いずに粗形材の表層部に窒素富化表面層を形成させる方法が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の方法では、まず、素形材の表面にバナジウムを含む膜を形成する。つぎに、バナジウムを含む膜を有する前記鋼材を、窒素ガスを含む浸炭雰囲気ガス中で加熱する。これにより、素形材の表層部に窒素富化表面層を形成する。
特開2012−237062号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、素形材の表面にあらかじめバナジウムを含む膜を形成する必要がある。したがって、特許文献1に記載の方法は、操作が複雑である。また、特許文献1に記載の方法は、多くの工程数を要するため、製造コストの増大を招くことがある。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたもので、アンモニアガスを用いずに、簡便な操作で、低コストで、窒素富化表面層を有する鋼部材を製造することができる鋼部材の製造方法、及び高い耐摩耗性及び疲労強度を確保するのに適した窒素富化表面層を有する鋼部材を提供することを目的とする。
本発明は、1つの側面では、(A)代表的成分として、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である鋼材からなる素形材を準備する工程、
(B)前記工程(A)で得られた素形材を、アンモニアガスを含まず、窒素ガスを含む浸炭雰囲気ガス中で加熱保持することによって当該素形材の表層部に窒素富化表面層を形成し、中間素材を得る工程、並びに
(C)前記工程(B)で得られた中間素材に焼入れを施し、鋼部材を得る工程
を含む、鋼部材の製造方法に関する。
本発明の鋼部材の製造方法は、代表的成分として、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下とを含有する鋼材からなる素形材を、アンモニアガスを含まず、窒素ガスを含む浸炭雰囲気ガス中で加熱保持するという操作が採用されている。そのため、本発明の鋼部材の製造方法によれば、アンモニアガスを用いなくても、素形材に含まれるバナジウムが浸炭雰囲気ガスに含まれる窒素と結合することによって素形材の表層部に窒素を取り込む。また、鋼材に含まれるクロムの量が少ないため、素形材内への窒素の侵入を阻害する酸化膜が形成されにくく、バナジウムと窒素との結合を円滑に進めることができる。したがって、本発明の鋼部材の製造方法によれば、アンモニアガスを用いずに、簡便な操作で、低コストで、窒素富化表面層を有する鋼部材を製造することができる。この場合、前記鋼材は、炭素0.1〜1.15質量%と、ケイ素0.05〜0.75質量%と、マンガン0.2〜1.2質量%と、モリブデン0.4質量%以下とをさらに含有することが好ましい。
前記工程(B)においては、前記素形材を850〜1050℃に加熱保持することが好ましい。この場合、耐摩耗性及び疲労強度を確保するのに十分な深さにまで窒素を素形材に導入することができ、しかも鋼部材の製造の際の窒素富化表面層の形成に要する時間を短縮することができる。
前記浸炭雰囲気ガスにおける窒素ガス濃度は、38〜45.5体積%であることが好ましい。この場合、高い耐摩耗性及び疲労強度を確保するのに十分な量の窒素を素形材の表層部に導入することができる。
本発明は、他の側面では、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である組成を有する基体部と、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である組成を有する窒素富化表面層とを含むことを特徴とする鋼部材に関する。本発明の鋼部材は、高い耐摩耗性及び疲労強度を確保するのに十分な窒素含有率を有する窒素富化表面層を含む。したがって、本発明の鋼部材においては、前記窒素富化表面層により、高い耐摩耗性及び疲労強度を確保することができる。この場合、前記基体部は、炭素0.1〜1.15質量%と、ケイ素0.05〜0.75質量%と、マンガン0.2〜1.2質量%と、モリブデン0.4質量%以下とをさらに含有していることが好ましい。また、前記窒素富化表面層は、炭素0.75〜1.15質量%と、窒素0.1〜0.4質量%と、ケイ素0.05〜0.75質量%と、マンガン0.2〜1.2質量%と、モリブデン0.4質量%以下とをさらに含有ししていることが好ましい。
本発明の鋼部材の製造方法によれば、アンモニアガスを用いずに、簡便な操作で、低コストで、窒素富化表面層を有する鋼部材を製造することができる。また、本発明の鋼部材によれば、高い耐摩耗性及び疲労強度を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る鋼部材を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る鋼部材の製造方法の各工程を示す工程図である。 図2に示される鋼部材の製造方法における熱処理条件を示す線図である。 比較例13の熱処理条件を示す線図である。 試験例1において、鋼材におけるバナジウムの含有率と鋼部材の表面窒素濃度との関係を調べた結果を示すグラフである。 試験例1において、鋼材におけるクロムの含有率と鋼部材の表面窒素濃度との関係を調べた結果を示すグラフである。 試験例2において、浸炭窒化温度と鋼部材の表面窒素濃度との関係を調べた結果を示すグラフである。
[鋼部材]
以下、添付の図面により本発明の一実施形態に係る鋼部材を説明する。本実施形態に係る鋼部材は、例えば、外輪、内輪、転動体等の軸受構成部材;歯車等として用いることができる。図1は、本発明の一実施形態に係る鋼部材を示す要部断面図である。図1に示される鋼部材10は、窒素富化表面層10aと基体部10bとを含む。窒素富化表面層10aは、基体部10b上に存在している。
窒素富化表面層10aは、基体部10bと比べて窒素が富化されている表面層である。より具体的には、窒素富化表面層10aは、0.1質量%以上の窒素濃度を有する層である。窒素富化表面層10aの厚さは、鋼部材10の用途によって異なることから、鋼部材10の用途に応じて適宜決定することができる。
窒素富化表面層10aは、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下と、炭素0.75〜1.15質量%と、窒素0.1〜0.4質量%と、ケイ素0.05〜0.75質量%と、マンガン0.2〜1.2質量%と、モリブデン0.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である組成を有する。窒素富化表面層10aは、例えば、後述の組成を有する鋼材に対し、後述の浸炭窒化焼入れ処理を施すこと等によって形成させることができる。鋼部材10は、前記組成を有する窒素富化表面層10aを含むため、高い耐摩耗性及び疲労強度を確保することができる。
窒素富化表面層10aにおいて、バナジウム、クロム、ケイ素及びマンガンの含有率は、後述の鋼材と同様である。
窒素富化表面層10aにおいて、炭素は、鋼部材に求められる耐摩耗性及び疲労強度の確保のための硬さを得るための元素である。窒素富化表面層10aにおける炭素の含有率は、鋼部材に求められる耐摩耗性及び疲労強度の確保のための硬さを得る観点から、0.75質量%以上、好ましくは0.80質量%以上である。また、窒素富化表面層10aにおける炭素の含有率は、粗大な炭化物および炭窒化物の析出を抑制し、疲労寿命の低下を抑制する観点から、1.15質量%以下、好ましくは1.10質量%以下である。
窒素富化表面層10aにおいて、窒素は、炭素と同様に、鋼部材に求められる耐摩耗性及び疲労強度の確保のための硬さを得るための元素である。窒素富化表面層10aにおける窒素の含有率は、鋼部材に求められる耐摩耗性及び疲労強度の確保のための硬さを得る観点から、0.10質量%以上、好ましくは0.15質量%以上である。また、窒素富化表面層10aにおける窒素の含有率は、粗大な炭窒化物の析出を抑制し、疲労寿命の低下を抑制する観点から、0.40質量%以下、好ましくは0.35質量%以下である。
前記不可避不純物は、後述の鋼材を製造する際に、原料等から不可避的に混入する物質である。また、前記不可避不純物は、本発明の目的を阻害しない範囲で許容される物質である。前記不可避不純物としては、リン、硫黄、アルミニウム、酸素、ボロン、ニオブ、チタン等が挙げられるが、特に限定されない。
基体部10bは、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下と、炭素0.1〜1.15質量%と、ケイ素0.05〜0.75質量%と、マンガン0.2〜1.2質量%と、モリブデン0.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である組成を有する。なお、基体部10bの元素組成は、後述の鋼部材の製造方法に用いられる鋼材の元素組成と同様である。
基体部10bにおいて、バナジウム、クロム、炭素、ケイ素及びマンガンの含有率は、後述の鋼材と同様である。また、基体部10bに含まれる不可避不純物は、窒素富化表面層10aに含まれる不可避不純物と同様である。
本実施形態に係る鋼部材10は、窒素富化表面層10aにより、高い耐摩耗性及び疲労強度が確保されているので、例えば、外輪、内輪、転動体等の軸受構成部材;歯車等として用いることができる。
[鋼部材の製造方法]
つぎに、添付の図面により本発明の一実施形態に係る鋼部材の製造方法を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る鋼部材の製造方法の各工程を示す工程図である。また、図3は、図2に示される鋼部材の製造方法における熱処理条件を示す線図である。
まず、中間素材準備工程では、所定の組成を有する鋼材11から素形材12を得る。前記中間素材準備工程では、鍛造、旋削などを含む成形工程を行なうことにより、素形材12を得る。素形材12は、鋼部材10に対応する形状であって、所要部に研磨取り代を有する形状を有する。
鋼材11は、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である組成を有する。鋼材11は、より具体的には、バナジウム0.1〜1.0質量%及びクロム1.4質量%以下に加え、炭素0.1〜1.15質量%と、ケイ素0.05〜0.75質量%と、マンガン0.2〜1.2質量%と、モリブデン0.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である組成を有する。本実施形態に係る鋼部材の製造方法では、鋼材として、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下とを含有する鋼材11が用いられているので、アンモニアガスを用いなくても、素形材12に含まれるバナジウムが浸炭雰囲気ガスに含まれる窒素と結合することによって素形材12の表層部に窒素を取り込む。また、鋼材11に含まれるクロムの量が少ないため、素形材12内への窒素の侵入を阻害する酸化膜が形成されにくい。したがって、素形材12の表層部におけるバナジウムと窒素との結合を円滑に進めることができる。そのため、本実施形態に係る鋼部材の製造方法によれば、アンモニアガスを用いずに、浸炭窒化焼入れ処理を行なうことができる。したがって、本実施形態に係る鋼部材の製造方法によれば、簡便な操作で、低コストで、窒素富化表面層10aを有する鋼部材11を製造することができる。
バナジウムは、クロム及びモリブデンと同様に、鋼材11から得られる素形材12の焼入れ性を高め、強度確保のための硬さを得るための元素である。また、バナジウムは、窒素原子と容易に結合するため、アンモニアガスが存在していなくても、浸炭性ガス中に含まれる窒素ガスで容易に窒化される。しかしながら、鋼材11におけるバナジウムの含有率が過剰に大きい場合、熱間加工後においても粗大な炭化物が残存し、浸炭窒化後の粗大な炭窒化物の形成をまねく。また、バナジウムは、鋼材11の熱間加工性及び切削性の低下をもたらす。鋼材11におけるバナジウムの含有率は、十分な浸炭窒化の効果を得る観点から、0.1質量%以上、好ましくは0.15質量%以上である。また、鋼材11におけるバナジウムの含有率は、粗大な析出物を形成させず、鋼材11の加工性の低下を抑制する観点から、1.0質量%以下である。
クロムは、鋼材11から得られる素形材12の焼入れ性を確保し、強度確保のための硬さを得るための元素である。しかしながら、鋼材11におけるクロムの含有率が過剰に大きい場合、浸炭窒化加熱時において、素形材12の表面に酸化クロムから成る酸化膜が形成されやすくなる。酸化膜が形成された場合には、素形材12の表面からの窒素の侵入が阻害され、窒化の効果が得られない。鋼材11におけるクロムの含有率は、熱処理時の酸化膜の形成を抑制し、十分な浸炭窒化の効果を得る観点から、1.4質量%以下、好ましくは1.35質量%以下である。なお、鋼材11は、クロムを含まなくてもよい。このように、鋼材11におけるクロムの含有率を1.4質量%以下にすることにより、酸化膜の形成が抑制されるので、浸炭窒化焼入れ処理を行なう際に、十分な量の炭素及び窒素を素形材12に導入することができる。
炭素は、鋼部材10の製造時における鋼材11の焼入れ性を確保し、強度確保のための硬さを得るための元素である。しかしながら、鋼材11における炭素の含有率が過剰に大きい場合、得られる鋼部材10が硬くなりすぎ、熱間加工性の低下、切削時の工具寿命の低下等を引き起こす。鋼材11における炭素の含有率は、十分な内部硬さを得る観点から、0.1質量%以上、好ましくは0.15質量%以上である。また、鋼材11における炭素の含有率は、熱処理前の加工性を十分に得る観点から、1.15質量%以下、好ましくは1.10質量%以下である。
ケイ素は、鋼材11の製錬時の脱酸のために必要な元素であるとともに、炭化物に固溶しにくい性質を有するため、析出物の成長を抑制し、粗大化を防ぐための元素である。しかしながら、鋼材11におけるケイ素の含有率が過剰に大きい場合、フェライトの強化によって硬さが上昇するため、鋼材11の加工性が悪化する。鋼材11におけるケイ素の含有率は、粗大な析出物の生成を抑制する観点から、0.05質量%以上、好ましくは0.07%以上である。また、鋼材11におけるケイ素の含有率は、熱処理前において、十分な加工性を確保する観点から、0.75質量%以下、好ましくは0.70質量%以下である。
マンガンは、鋼部材の製造時における鋼材の焼入れ性を確保し、強度確保のための硬さを得るための元素である。しかしながら、鋼材11におけるケイ素の含有率が過剰に大きい場合、鋼材11の硬さが硬くなりすぎ、切削時における工具寿命の低下をもたらす。鋼材11におけるマンガンの含有率は、十分な焼入れ性を得る観点から、0.20質量%以上、好ましくは0.25質量%以上である。また、鋼材11におけるマンガンの含有率は、工具寿命の低下を抑制する観点から1.20質量%以下、好ましくは1.15質量%以下である。
モリブデンは、クロムと同様に、鋼材11から得られる素形材12の焼入れ性を高め、強度確保のための硬さを得るための元素である。しかしながら、モリブデンは、炭素との親和力が非常に強いため、鋼材におけるモリブデンの含有率が過剰に大きい場合、寿命低下の要因となる析出物の粗大化をまねく。鋼材11におけるモリブデンの含有率は、粗大な析出物を形成させない観点から、0.4質量%以下、好ましくは0.35質量%以下である。
つぎに、窒素富化層形成工程では、熱処理炉内で、アンモニアガスを含まず、窒素ガスを含む浸炭雰囲気ガス中において、図3に示される熱処理条件下に、素形材12を加熱保持する。これにより、素形材12の表層部に窒素富化表面層13aが形成される。その結果、窒素富化表面層13aと基体部13bとを含む中間素材13が得られる。このように、窒素富化層形成工程では、アンモニアガスを含まず、窒素ガスを含む浸炭雰囲気ガスが用いられているので、前記組成を有する鋼材11から得られる素形材12に対し、高い耐摩耗性及び疲労強度を確保するのに十分な量の窒素を導入することができる。
前記浸炭雰囲気ガスとしては、例えば、吸熱型変成ガス等が挙げられるが、本発明は、係る例示のみに限定されるものではない。吸熱型変成ガスは、例えば、吸熱型ガス変性炉内で、メタン、プロパン、ブタン等の炭化水素系原料ガスと空気とを混合し、得られた混合物を高温で加熱すること等によって得られる。
前記浸炭雰囲気ガスは、窒素ガス、一酸化炭素ガス及び水素ガスを主に含有する。また、前記浸炭雰囲気ガスは、二酸化炭素、メタンガス等をさらに含有してもよい。
前記浸炭雰囲気ガスにおける窒素ガス濃度は、図3に示されるように、通常、好ましくは38〜45.5体積%である。前記浸炭雰囲気ガスにおける窒素ガス濃度は、バナジウムとの結合により素形材12に十分な量の窒素を取り込む観点から、好ましくは38体積%以上、より好ましくは40体積%以上である。また、前記浸炭雰囲気ガスにおける窒素ガス濃度は、浸炭効率の低下を防ぐ観点から、好ましくは45.5体積%以下、より好ましくは44体積%以下である。
前記浸炭雰囲気ガスにおける一酸化炭素ガス濃度は、通常、好ましくは20〜24.5体積%である。
前記浸炭雰囲気ガスにおける水素ガス濃度は、通常、好ましくは30〜41体積%である。
前記浸炭雰囲気ガスのカーボンポテンシャルは、図3に示されるように、好ましくは1〜1.45である。前記浸炭雰囲気ガスのカーボンポテンシャルは、 素形材12の内部にまで十分に炭素を拡散させ、部品に要求される硬さ分布を得る観点から、好ましくは1以上、より好ましくは1.05以上である。また、前記浸炭雰囲気ガスのカーボンポテンシャルは、粗大な炭化物の生成および表面異常層の形成を抑制する観点から、好ましくは1.45以下、より好ましくは1.4以下である。
前記浸炭雰囲気ガス中での素形材12の加熱温度(以下、「浸炭窒化温度A」ともいう)は、図3に示されるように、好ましくは850〜1050℃である。浸炭窒化温度Aは、鋼部材10の製造に要する時間を短縮する観点から、好ましくは850℃以上、より好ましくは900℃以上である。また、浸炭窒化温度Aは、浸炭窒化処理時における結晶粒の粗大化を抑制する観点から、好ましくは1050℃以下、より好ましくは1000℃以下である。
浸炭窒化時間tAは、図3に示されるように、好ましくは2時間以上である。浸炭窒化時間tAは、鋼部材に適した硬さ分布を形成させる観点から、好ましくは3時間以上である。また、浸炭窒化時間tAは、鋼部材に適した硬さ分布を形成させる目的を達成する範囲で、必要に応じ、さらに長い時間であってもよい。
つぎに、焼入れ工程において、図3に示される熱処理条件下に中間素材13に焼入れ処理を施す。
焼入れ温度Bは、図3に示されるように、好ましくは800〜900℃である。焼入れ温度Bは、炭素を固溶させ、マルテンサイトを形成することで十分な硬さを得る観点から、好ましくは800℃以上、より好ましくは810℃以上である。また、焼入れ温度Bは、硬さの低下を防ぐために残留オーステナイトの過剰な生成を抑制する観点から、好ましくは900℃以下、より好ましくは890℃以下である。
焼入れ温度での保持時間(以下、「焼入れ均熱時間tB」ともいう)は、鋼部材全体の温度が所定の焼入れ温度になるために必要な時間以上であればよい。粗大な析出物の形成を抑制し、十分な靭性を確保する観点から、好ましくは1時間以内である。
焼入れ工程の後、必要に応じて、焼き戻し、研磨仕上げ加工、超仕上げ加工を行なってもよい。これにより、窒素富化表面層10aと基体部10bとを含む鋼部材10が得られる。
以下、実施例等により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1〜9及び比較例1〜11
表1に示される鋼材から素形材(直径:30mm及び幅:8mm)を製造した。表1において、鋼材A〜Iは、バナジウム0.1〜1.0質量%及びクロム1.4質量%以下の両方を満たす浸炭窒化用鋼材の一例である。また、鋼材J〜Tは、バナジウム0.1〜1.0質量%及びクロム1.4質量%以下のいずれか一方を満たしていない鋼材の一例である。
得られた素形材に対して浸炭窒化焼入れ処理を施し、鋼部材を得た。浸炭窒化焼入れ処理の熱処理条件は、以下のとおりである。
<熱処理条件>
浸炭窒化雰囲気
カーボンポテンシャルCP:1.2
浸炭窒化温度A:950℃
浸炭窒化時間t:2.5h
焼入れ温度B:830℃
焼入れ均熱時間t:0.5h
実施例10〜12並びに比較例12
鋼材Aを用い、以下の熱処理条件で浸炭窒化焼入れ処理を行なったことを除き、実施例1〜9及び比較例1〜11と同様の操作を行ない、鋼部材を得た。
<実施例10の熱処理条件>
浸炭窒化雰囲気
カーボンポテンシャルCP:1.0
浸炭窒化温度A:1050℃
浸炭窒化時間t:2.5h
焼入れ温度B:810℃
焼入れ均熱時間t:0.5h
<実施例11の熱処理条件>
浸炭窒化雰囲気
カーボンポテンシャルCP:1.3
浸炭窒化温度A:850℃
浸炭窒化時間t:2.5h
焼入れ温度B:850℃
焼入れ均熱時間t:0.5h
<実施例12の熱処理条件>
浸炭窒化雰囲気
カーボンポテンシャルCP:1.2
浸炭窒化温度A:90℃
浸炭窒化時間t:3h
焼入れ温度B:830℃
焼入れ均熱時間t:0.5h
<比較例12の熱処理条件>
浸炭窒化雰囲気
カーボンポテンシャルCP:1.3
浸炭窒化温度A:830℃
浸炭窒化時間t:2.5h
焼入れ温度B:850℃
焼入れ均熱時間t:0.5h
比較例13
鋼材Jを用い、図4に示される熱処理条件で浸炭窒化焼入れ処理を行なったことを除き、実施例1〜9及び比較例1〜11と同様の操作を行ない、鋼部材を得た。
試験例1
実施例1〜9及び比較例1〜11で得られた鋼部材を用い、原料である鋼材の元素組成の違いと表面窒素濃度との関係を調べた。まず、実施例1〜9及び比較例1〜11の鋼部材それぞれの表層部の炭素濃度及び窒素濃度を測定した。前記炭素濃度及び窒素濃度の測定は、以下の手順で行なった。試験片を軸方向に垂直に切断した。つぎに、切断面に対して埋め込み研磨仕上げを行なった。その後、電子線マイクロアナライザを用いて前記試験片における研磨面の表面から50μm深さの位置までの範囲について、1μmピッチで炭素濃度及び窒素濃度を測定した。測定された値の平均値を、それぞれ、「表面炭素濃度」及び「表面窒素濃度」とした。前記表層部におけるケイ素、マンガン、クロム、モリブデン及びバナジウムそれぞれの含有率は、表1に示される鋼材におけるケイ素、マンガン、クロム、モリブデン及びバナジウムそれぞれの含有率と同様である。
実施例1〜9及び比較例1〜11で得られた鋼部材それぞれの元素組成を表2に示す。
表2に示された結果から、実施例1〜9で得られた鋼部材は、炭素0.782〜0.852質量%及び窒素0.124〜0.297質量%を含むことがわかる。これに対し、比較例1〜11で得られた鋼部材は、炭素0.773〜0.864質量%及び窒素0.012〜0.044質量%を含むことがわかる。したがって、実施例1〜9で得られた鋼部材の窒素含有率は、比較例1〜11で得られた鋼部材の窒素含有率と比べて高いことがわかる。
つぎに、鋼材に対する浸炭窒化焼入れ処理の良否を以下の評価基準にしたがって評価した。
<評価基準>
良好:鋼部材の表面窒素濃度が0.1質量%以上である。
不良:鋼部材の表面窒素濃度が0.1質量%未満である。
実施例1〜9及び比較例1〜11で得られた鋼部材それぞれの表面炭素濃度、表面窒素濃度及び鋼材に対する浸炭窒化焼入れ処理の良否の評価結果を表3に示す。
表3に示された結果から、実施例1〜9では、浸炭窒化焼入れ処理が良好に行なわれているのに対し、比較例1〜11では、浸炭窒化焼入れ処理が良好に行なわれていないことがわかる。
また、鋼材におけるクロムの含有率及びバナジウムの含有率と表面窒素濃度との関係を調べた結果を図5に示す。図中、白丸はクロムの含有率が1.4質量%以下である鋼材、白三角はクロムの含有率が1.4質量%を超える鋼材を示す。さらに、バナジウムの含有率が0.1質量%以上である鋼材におけるクロムの含有率と表面窒素濃度との関係を調べた結果を図6に示す。
図5に示された結果から、クロムの含有率が1.4質量%以下である鋼材を用いた場合、バナジウムの含有率が高いほど、表面窒素濃度が高いことがわかる。一方、クロムの含有率が1.4質量%を超える鋼材を用いた場合、バナジウムの含有率が高くなっても、表面窒素濃度がほとんど変化しないことがわかる。これらの結果から、クロムの含有率が1.4質量%以下である鋼材を用いた場合、浸炭窒化焼入れ処理を良好に行なうことができることが示唆される。
また、図6に示された結果から、バナジウムの含有率が0.1質量%以上である鋼材を用いた場合、クロムの含有率が1.4質量%以下であれば、0.1質量%以上の表面窒素濃度を確保することができることがわかる。
試験例2
実施例1、10及び11並びに比較例12で得られた鋼部材を用いたことを除き、試験例1と同様の操作を行ない、表面炭素濃度及び表面窒素濃度の測定並びに鋼材に対する浸炭窒化焼入れ処理の良否の評価を行なった。浸炭窒化温度と表面窒素濃度との関係を調べた結果を図7に示す。また、鋼材に対する浸炭窒化焼入れ処理の良否の評価結果を表4に示す。
図7に示された結果から、浸炭窒化温度が850℃以上である場合、表面窒素濃度が0.1質量%を超えるのに対し、浸炭窒化温度が850℃未満である場合、表面窒素濃度が0.1質量%未満であることがわかる。また、表4に示された結果から、浸炭窒化温度が850℃以上である実施例10、1及び11では、浸炭窒化焼入れ処理が良好に行なわれていることがわかる。これに対し、浸炭窒化温度が850℃未満である比較例12では、浸炭窒化焼入れ処理が良好に行なわれていないことがわかる。これらの結果から、バナジウム0.1〜1.0質量%及びクロム1.4質量%以下の両方を満たす浸炭窒化用鋼材を、窒素ガスを含む浸炭性ガス中で850℃以上の浸炭窒化温度で加熱保持することにより、浸炭窒化焼入れ処理を良好に行なうことができることが示唆される。
試験例3
実施例12及び比較例13で得られた鋼部材を用い、アンモニアガスを用いない浸炭窒化焼き入れ処理及びアンモニアガスを用いる浸炭窒化焼入れ処理それぞれの良否を評価した。実施例12及び比較例13で得られた鋼部材を用いたことを除き、試験例1と同様の操作を行ない、表面炭素濃度及び表面窒素濃度の測定を行なった。また、試験片を軸方向に切断し、切断面に対し、埋め込み研磨仕上げを行なった後に表面から内部方向のビッカース硬さ分布測定を行なうことにより、ビッカース硬さが550となる深さ(以下、「550HV深さ」ともいう)を求めた。さらに、比較例13の熱処理コスト比を、式(I):
熱処理コスト比=[比較例13における浸炭窒化時間と焼入れ均熱時間との合計時間]/[実施例12における浸炭窒化時間と焼入れ均熱時間との合計時間] (I)
にしたがって求めた。実施例1及び比較例13それぞれの浸炭窒化焼入れ処理の熱処理条件を表5に示す。また、表面炭素濃度、表面窒素濃度、550HV深さ及び熱処理コスト比を表5に示す。
表6に示された結果から、実施例12で得られた鋼部材は、0.82mmの深さの位置において、ビッカース硬さ550を有していることがわかる。また、比較例13で得られた鋼部材は、0.85mmの深さの位置において、ビッカース硬さ550を有していることがわかる。したがって、アンモニアガスを用いない浸炭窒化焼入れ処理(実施例1)によれば、アンモニアガスを用いる従来の浸炭窒化処理(比較例13)と同様に素形材の表層部に窒素富化表面層を設けることができることがわかる。一方、表6に示された結果から、比較例1で行なわれた浸炭窒化焼入れ処理の熱処理コストは、実施例12で行なわれた浸炭窒化焼入れ処理の熱処理コストの1.9倍であることがわかる。これらの結果から、所定のバナジウム含有率及びクロム含有率を有する鋼材からなる素形材を、アンモニアガスを含まず、窒素ガスを含む浸炭性ガス中で加熱保持することにより、アンモニアガスを含む浸炭窒化雰囲気ガスを用いる場合と比べて、低コストで良好に浸炭窒化焼入れ処理を行なうことができることが示唆される。
10:鋼部材、10a:窒素富化表面層、10b:基体部10b

Claims (6)

  1. (A)代表的成分として、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である組成を有する鋼材からなる素形材を準備する工程、
    (B)前記工程(A)で得られた素形材を、アンモニアガスを含まず、窒素ガスを含む浸炭雰囲気ガス中で加熱保持することにより、窒素富化表面層と基体部とを含む中間素材を得る工程、並びに
    (C)前記工程(B)で得られた中間素材に焼入れ処理を施し、鋼部材を得る工程
    を含む、鋼部材の製造方法。
  2. 前記鋼材が、前記代表的成分として、炭素0.1〜1.15質量%と、ケイ素0.05〜0.75質量%と、マンガン0.2〜1.2質量%と、モリブデン0.4質量%以下とをさらに含有する請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程(B)において、前記素形材を850〜1050℃に加熱保持する請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記浸炭雰囲気ガスにおける窒素ガス濃度が、38〜45.5体積%である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 代表的成分として、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である組成を有する基体部と、
    代表的成分として、バナジウム0.1〜1.0質量%と、クロム1.4質量%以下と、炭素0.75〜1.15質量%と、窒素0.1〜0.4質量%とを含有し、残部が鉄及び不可避的不純物である組成を有する窒素富化表面層と
    を含むことを特徴とする鋼部材。
  6. 前記基体部が、前記代表的成分として、炭素0.1〜1.15質量%と、ケイ素0.05〜0.75質量%と、マンガン0.2〜1.2質量%と、モリブデン0.4質量%以下とをさらに含有しており、
    前記窒素富化表面層が、前記代表的成分として、ケイ素0.05〜0.75質量%と、マンガン0.2〜1.2質量%と、モリブデン0.4質量%以下とをさらに含有ししている請求項5に記載の鋼部材。
JP2016178717A 2016-09-13 2016-09-13 鋼部材及びその製造方法 Pending JP2018044197A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016178717A JP2018044197A (ja) 2016-09-13 2016-09-13 鋼部材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016178717A JP2018044197A (ja) 2016-09-13 2016-09-13 鋼部材及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018044197A true JP2018044197A (ja) 2018-03-22

Family

ID=61694469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016178717A Pending JP2018044197A (ja) 2016-09-13 2016-09-13 鋼部材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018044197A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040043324A (ko) * 2002-11-18 2004-05-24 에프에이지베어링코리아유한회사 베어링용 강재 및 그 열처리 방법
JP2013155438A (ja) * 2006-05-19 2013-08-15 Nsk Ltd 転動部材
JP2014058729A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Ntn Corp 機械部品の製造方法
WO2016017160A1 (ja) * 2014-07-29 2016-02-04 新日鐵住金株式会社 浸炭窒化軸受部品

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040043324A (ko) * 2002-11-18 2004-05-24 에프에이지베어링코리아유한회사 베어링용 강재 및 그 열처리 방법
JP2013155438A (ja) * 2006-05-19 2013-08-15 Nsk Ltd 転動部材
JP2014058729A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Ntn Corp 機械部品の製造方法
WO2016017160A1 (ja) * 2014-07-29 2016-02-04 新日鐵住金株式会社 浸炭窒化軸受部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5135561B2 (ja) 窒化用鋼及び窒化処理部品
JP5099276B1 (ja) 面疲労強度に優れたガス浸炭鋼部品、ガス浸炭用鋼材およびガス浸炭鋼部品の製造方法
JP6610808B2 (ja) 軟窒化用鋼および部品
JP4254816B2 (ja) 浸炭部品
EP3088550A1 (en) Carburized-steel-component production method, and carburized steel component
JP5202043B2 (ja) 転動部品及びその製造方法
JP4688727B2 (ja) 浸炭部品およびその製造方法
JP5182067B2 (ja) 真空浸炭または真空浸炭窒化用の鋼材
JP5567747B2 (ja) 軟窒化用鋼および軟窒化部品ならびにこれらの製造方法
EP2444511A1 (en) Steel for nitriding and nitrided steel components
JP2007077411A (ja) 疲労強度および摩耗特性にすぐれた機械構造部品とその製造方法
WO2013121794A1 (ja) 軟窒化用鋼およびこの鋼を素材とする軟窒化部品
JP5767594B2 (ja) 窒化用鋼材およびこれを用いた窒化部材
JP6098769B2 (ja) 軟窒化用鋼および部品並びにこれらの製造方法
EP2706131A1 (en) Method for manufacturing machine part
JP6225965B2 (ja) 軟窒化用鋼および部品ならびにこれらの製造方法
JP4752635B2 (ja) 軟窒化部品の製造方法
JP5599211B2 (ja) 軸受部品の製造方法及び軸受部品
JP2006241480A (ja) 転がり支持装置、転がり支持装置の転動部材の製造方法、鋼の熱処理方法
JP5402711B2 (ja) 浸炭窒化層を有する鋼製品およびその製造方法
JP2005042188A (ja) 異物混入環境下での転動疲労寿命に優れた浸炭窒化軸受鋼
JP2016056451A (ja) 軟窒化用鋼および部品ならびにこれらの製造方法
JP2018044197A (ja) 鋼部材及びその製造方法
WO2020090739A1 (ja) 軟窒化用鋼および軟窒化部品並びにこれらの製造方法
JP6477614B2 (ja) 軟窒化用鋼および部品ならびにこれらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200526

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200828

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20201215