JP2018043527A - 車両搭載機器のハウジングの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハウジングに伴うコストの増加を抑制するための車両搭載機器のハウジングの製造方法を提供する。【解決手段】減速機ハウジング21の製造方法では、閉塞部材配置工程において、ウォームホイールハウジング部24の筒状部33の開口部30に閉塞部材31を配置する。そして、付勢工程において、筒状部33に対して閉塞部材31を付勢する。そして、加熱工程において、閉塞部材31のうち係合部用凹部39と対向する部分である係合部形成領域54を加熱する。押圧工程において、係合部形成領域54を押圧部61によって係合部用凹部39側に押圧する。【選択図】図10
Description
本発明は、車両搭載機器のハウジングの製造方法に関する。
車両搭載機器のハウジングを備えたものの一例として、例えば以下の特許文献1に記載された電動パワーステアリング装置が知られている。
この電動パワーステアリング装置では、ウォームホイールを収容する円筒形のハウジングの開口部が、円形の閉塞部材によって覆われている。この閉塞部材は、複数のボルトによってハウジングの開口端面に固定されている。
特許文献1では、ボルトによってハウジングに閉塞部材を固定するため、製造工数が増大し、車両搭載機器のハウジングに伴うコストが増加してしまうという問題があった。
本発明は、従来の実情に鑑みて案出されたもので、ハウジングに伴うコストの増加を抑制するための車両搭載機器のハウジングの製造方法を提供することを目的としている。
本発明によれば、その1つの態様において、ハウジング本体部の開口部に熱可塑性樹脂からなる閉塞部材を配置し、そして、この閉塞部材を加熱後、ハウジング本体部に対し押圧することを特徴としている。
本発明によれば、車両搭載機器のハウジングに伴うコストが低減される。
以下、本発明の車両搭載機器のハウジングの製造方法が適用される電動パワーステアリング装置の一実施例を図面に基づき説明する。
(ステアリング装置の構成)
図1(a)は、車両の前方側から見た電動パワーステアリング装置1の正面図である。図1(b)は、車両の下側から見た電動パワーステアリング装置1の底面図である。
(ステアリング装置の構成)
図1(a)は、車両の前方側から見た電動パワーステアリング装置1の正面図である。図1(b)は、車両の下側から見た電動パワーステアリング装置1の底面図である。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、運転者からの操舵力を伝達する操舵機構2と、運転者の操舵操作を補助する操舵アシスト機構3と、を備えている。
操舵機構2は、車両の運転室内に配置された図示せぬステアリングホイールと、車両の前輪である図示せぬ2つの転舵輪と、を機械的に連結している。操舵機構2は、上記ステアリングホイールからの回転力が伝達される入力軸4と、図示せぬトーションバーを介して入力軸4に接続された出力軸5と、を有した操舵軸6、およびこの操舵軸6の回転を直線運動に変換する変換機構7を備えている。変換機構7は、出力軸5の外周に設けられた図示せぬピニオンと、ラックバー8の外周に設けられた図示せぬラックと、からなるラック&ピニオン機構により構成されている。ラックバー8の両端は、タイロッド9,9およびタイロッドエンド29,29を介して対応する転舵輪にそれぞれ連結されている。
操舵軸6の一部、特に上記トーションバーは、金属例えばアルミニウムからなるセンサハウジング10内に収容されている。センサハウジング10内部には、上記トーションバーの捩れによる入力軸4と出力軸5との相対回転角度差に基づいて操舵トルクを検出するトルクセンサ11が設けられている。センサハウジング10には、トルクセンサ11を外部の電子制御ユニット(ECU)12に接続するコネクタ13が取り付けられている。コネクタ13は、ハーネス14を介して電子制御ユニット12に接続されている。
変換機構7は、金属例えばアルミニウムからなるラックハウジング15内に収容されている。ラックハウジング15は、出力軸5の一部、上記ピニオンおよびラックを収容する円筒形のラック&ピニオン収容部16と、ラックバー8を収容する細長い円筒形のラックバー収容部17と、を一体に形成することにより構成されている。ラック&ピニオン収容部16は、センサハウジング10と連通するように、図示せぬボルトによりセンサハウジング10に固定されている。
操舵アシスト機構3は、操舵機構2に操舵力を付与する電動モータ18と、この電動モータ18に接続された減速機19と、を備えている。電動モータ18は、ラックバー収容部17の下方に位置しており、上記電子制御ユニット12と一体に構成されている。電動モータ18は、モータハウジング20内に収容されている。電子制御ユニット12は、各種制御処理を記憶および実行する機能を有し、トルクセンサ11からの操舵トルクの信号等に基づいて電動モータ18を駆動制御する。
減速機19は、電動モータ18の回転を減速する減速ギヤ機構を備えている。減速機19は、金属例えばアルミニウムからなる減速機ハウジング21内に収容されている。減速機ハウジング21は、車両搭載機器の機能部品例えばウォームホイール22(図3参照)を収容する収容部23(図3参照)を有したウォームホイールハウジング部24と、ウォーム軸25を収容するウォーム軸ハウジング部26と、を備えている。ウォームホイールハウジング部24とウォーム軸ハウジング部26とは、一体に形成されている。
なお、減速機ハウジング21のウォームホイールハウジング部24は、特許請求の範囲に記載の「ハウジング本体部」に相当する。
ラックバー収容部17の軸方向両端には、それぞれタイロッド9,9の一端側外周を覆う蛇腹状のブーツ27,27が設置されている。ブーツ27,27は、弾性材料例えば合成ゴム材料により所定の可撓性を確保するように形成されており、ラックバー8等への水や埃等の侵入を防止している。
さらに、ラックバー収容部17の軸方向両端には、このラックバー収容部17を車体に取り付けるためのマウントブラケット28がそれぞれ設けられている。マウントブラケット28には、図示せぬゴムブッシュが設置され、このゴムブッシュを介して、ラックバー収容部17が車体に取り付けられる。
かかる電動パワーステアリング装置1の構成から、運転者がステアリングホイールを回転操作すると、入力軸4が回転してトーションバーが捩られ、これにより生じるトーションバーの弾性力によって、出力軸5が回転する。そして、出力軸5の回転運動が上記ラック&ピニオン機構によりラックバー8の軸方向に沿う直線運動に変換され、タイロッド9,9を介してタイロッドエンド29,29が車幅方向へと引っ張られることによって、対応した転舵輪の向きが変更される。
図2は、車両の下側から操舵軸6に沿った方向に見たウォームホイールハウジング部24および閉塞部材31の説明図である。
図2に示すように、ウォームホイールハウジング部24の円形の開口部30が同じく円形の閉塞部材31によって閉塞されている。閉塞部材31は、複数の熱かしめ部32を介してウォームホイールハウジング部24の筒状部33に固定されている。本実施例では、閉塞部材31は、図2に示すように、筒状部33の内周縁部に45度間隔で位置する8つの熱かしめ部32を介して筒状部33の内周に固定されている。熱かしめ前の閉塞部材31の外径は、この閉塞部材31を筒状部33内に配置したときにすきま嵌めとなる程度の大きさに設定されている。閉塞部材31は、熱可塑性樹脂例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、66ナイロンまたはポリアミド66(PA66)、またはポリフェニレンサルファイド(PPS)によって形成されている。
また、図2に示すように、ウォームホイールハウジング部24は、ボルト67によってラックハウジング15に固定されている。
図3は、図2の線A−Aに沿ったウォームホイールハウジング部24および閉塞部材31等の断面図である。
図3に示すように、ウォーム軸ハウジング部26には、電動モータ18の出力軸と一体に回転するウォーム軸25と、ウォーム軸25の外周に一体に形成され、ウォームホイール22と噛み合うウォーム64と、が収容されている。
また、ウォームホイールハウジング部24の筒状部33には、出力軸5の先端部5aに取り付けられたウォームホイール22が収容されている。ウォームホイール22は、樹脂製のギヤ形成部69に円筒状をなす金属製の芯金部70をインサート成形することにより形成されている。芯金部70は、出力軸5に圧入されている。ウォームホイール22は、筒状部33の端面34からラックハウジング15側にオフセット配置されている。出力軸5は、軸受65を介してラックハウジング15に回転可能に支持されている。軸受65は、内輪部71と、外輪部72と、内輪部71と外輪部72との間に配置された複数のボール73と、を備えている。内輪部71は、出力軸5の外周に形成された段差部74に突き当てられ、止め輪75によって出力軸5に固定されている。外輪部72は、ラックハウジング15に形成された段差部76と板状の固定部材35との間に配置されている。そして、ボルト36によってラックハウジング15と固定部材35とを締結することで、外輪部72は、ラックハウジング15に固定されている。ラックハウジング15とウォームホイールハウジング部24とは、環状に連続したシール部材37によってシールされている。
電動モータ18のウォーム軸25の駆動によりウォームホイール22が回転することで、操舵アシスト力としての補助動力が、出力軸5の回転に対して与えられる。ウォームホイール22の潤滑は、収容部23に封入された図示外のグリスによって行われる。
筒状部33の内周面38には、環状溝である係合部用凹部39が形成されている。係合部用凹部39は、断面矩形をなしており、筒状部33内部に向かって開口している。係合部用凹部39は、熱かしめ部32において、熱かしめ後に硬化して形成される閉塞部材31の後述する係合部56が係合する被係合部となる。
また、筒状部33の内周面38は、係合部用凹部39が形成されている面38aと、この面38aから筒状部33の内側にオフセットした面38bとを互いに接続することで形成された段部40を備えている。ここで、筒状部33の段部40は、押圧方向P(図5参照)との直交平面上において、後述する押圧部材57とオーバーラップしている。
図3に示すように、閉塞部材31は、筒状部33内に位置した円板状の基部41と、この基部41の内周部を収容部23の内方へ凸状に突出形成された突出部43と、この基部41の内周端41aから出力軸5側に傾斜し、基部41と突出部43とを接続する接続部42と、を備えている。基部41は、その端面に、後述する押圧部材57が接触する環状の平坦な押さえ面44を有している。この押さえ面44は、筒状部33の端面34と同一平面上にある。
図4は、非熱かしめ部45におけるウォームホイールハウジング部24の筒状部33および閉塞部材31を示す断面図である。
図4に示すように、閉塞部材31は、基部41の外周端41bに接続された溝部46をさらに備えている。溝部46は、筒状部33の端面34側に開口した環状溝であり、環状に連続して形成された底壁部47と、この底壁部47の内周端47aに位置した環状の内周壁部48と、底壁部47の外周端47bに位置した環状の外周壁部49と、を備えている。本実施例では、溝部46の周方向と直交する断面における溝部46の幅Wは、例えば4.5〜5mmである。底壁部47の外周側には、段差部68が形成されており、この段差部68は、筒状部33の段部40に当接している。
また、底壁部47から、突出部50が、端面34とは反対側に筒状に突出している。突出部50の外周面50aには、環状のシール部材用凹部52が形成され、このシール部材用凹部52内に、環状に連続したシール部材51が嵌合する。シール部材51は、環状のシール部材当接部53に当接することで、筒状部33と閉塞部材31の間をシールする。シール部材当接部53は、後述する係合部56よりも押圧方向P(図5参照)側寄りに設けられている。
非熱かしめ部45では、溝部46の外周壁部49の肉厚は、筒状部33の端面34側に向かうにつれて薄くなっている。つまり、非熱かしめ部45において、筒状部33の係合部用凹部39と端面34との間では、筒状部33の面38aと外周壁部49の外周面49aとの間に隙間66が形成されている。従って、外周壁部49の外周面49aは、部分的に露出している。ここで、外周壁部49の端面49cは、筒状部33の端面34と同一平面上にある。また、外周面49aと係合部用凹部39との間は、空間となっている。
図5は、熱かしめ部32における筒状部33および閉塞部材31を示す断面図である。
図5に示すように、熱かしめ部32では、溝部46の外周壁部49は、後述する押圧工程において、同じく後述する押圧部材57の押圧部61が開口部30側から収容部23側に向かう方向である押圧方向Pへ移動することによって押圧される係合部形成領域54を備えている。係合部形成領域54は、押圧部61によって押圧された部分であって、押圧工程における閉塞部材31の変形によって形成された傾斜部55および係合部56を備えている。傾斜部55および係合部56は、筒状部33の周方向において、各熱かしめ部32に対応した位置に8箇所設けられている。
傾斜部55は、後述する押圧部61の曲面形状に対応した形状を有している。傾斜部55は、筒状部33の面38aと傾斜部55の間の距離dが、押圧方向Pに向かって徐々に大きくなるように形成されている。ここで、筒状部33のうち押圧方向Pの反対側の端面34は、傾斜部55の先端55aと同一平面上にある。
係合部56は、閉塞部材31の一部が筒状部33の内部に配置されることで形成されている。従って、係合部56は、係合部用凹部39の凹みに対応した形状を有しており、断面矩形をなしている。ウォームホイールハウジング部24の筒状部33では、筒状部33の内径が、係合部56の外径の大きさよりも環状のシール部材当接部53の内径が小さくなるように形成されている。なお、係合部56の外径は、閉塞部材31の円周上の対角線上にある2つの係合部56の最外の部分同士を結んだ長さである。
(押圧装置の説明)
図6は、閉塞部材31を押圧する押圧部材57の断面図である。
(押圧装置の説明)
図6は、閉塞部材31を押圧する押圧部材57の断面図である。
押圧装置は、筒状部33の開口部30に配置された閉塞部材31を熱かしめするための装置であり、筒状部33の内周に沿って等間隔に配置された8つの熱かしめ部32(図2参照)を同時に押圧する8つの押圧部材57を備えている。8つの押圧部材57は、同時に昇降するように実質的に同様に構成されている。図6に示すように、押圧部材57は、本体部58と、この本体部58に内蔵された赤外線照射部59と、本体部58に対して摺動可能に取り付けられた摺動部60と、を備えている。
本体部58は、円筒状をなしており、本体部58の内周部に同じく円筒状の赤外線照射部用保持部78が設けられている。赤外線照射部用保持部78の先端は、赤外線照射部用保持部78の内部側に凹状に形成されたほぼ球面状の反射面77を備えている。赤外線照射部用保持部78は、赤外線照射部59が赤外線照射部用保持部78を貫通して反射面77から突出するように赤外線照射部59を保持している。赤外線照射部59の中央から照射される赤外線は、反射面77によって反射されることで、加熱対象である閉塞部材31に照射される。本体部58は、筒状の周囲壁63の内周部に固定されている。
摺動部60は、赤外線照射部59からの赤外線の照射を極力遮らないようにフレーム状に形成されており、赤外線照射部用保持部78を貫通する環状の通路79を通して赤外線照射部用保持部78および本体部58に対して摺動可能となっている。
摺動部60の閉じた先端には、押圧部61が設けられている。押圧部61は、筒状部33の端面34と接触する平面状の接触面61Aと、熱かしめ時に軟化した閉塞部材31を押圧する曲面状の押圧面61Bと、この押圧面61Bと隣接し、接触面61Aと平行な先端面61Cと、を備えている。
なお、押圧部61の先端面61Cは、特許請求の範囲に記載の「押圧部材の先端」に相当する。
周囲壁63は、押圧方向Pに沿って赤外線照射部用保持部78の反射面77よりも突出している。周囲壁63の先端は、先細り円錐テーパ状に形成されており、この窄まった先端部分によって、反射面77により反射された赤外線を集光可能となっている。
摺動部60が赤外線照射部用保持部78および本体部58に対して摺動することにより、押圧部61は、周囲壁63の先端から押圧方向Pに突出し、閉塞部材31の一部分を押圧する。押圧時には、周囲壁63の先端が筒状部33の端面34(図5参照)および閉塞部材31の押さえ面44(図5参照)の双方に当接した状態で、押圧部61が閉塞部材31を押圧する。本実施例では、説明の便宜上、端面34と当接する周囲壁63の先端部分を先端部63aとし、押さえ面44と当接する周囲壁63の先端部分を先端部63bとする。
また、押圧部材57には、熱かしめ時に軟化した閉塞部材31を冷却するための冷却空気を供給する図示せぬ冷却空気供給部が設けられている。冷却空気は、周囲壁63を通して、先端部63a,63bに沿って流れる。
このように構成された押圧部材57の各々は、図示せぬ加圧機構に接続されている。
(減速機ハウジングの製造方法の説明)
図7は、閉塞部材31をウォームホイールハウジング部24の筒状部33の開口部30に配置する閉塞部材配置工程を示している。
図7は、閉塞部材31をウォームホイールハウジング部24の筒状部33の開口部30に配置する閉塞部材配置工程を示している。
閉塞部材配置工程において、シール部材用凹部52に環状のシール部材51を嵌合させた状態で、閉塞部材31をウォームホイールハウジング部24の筒状部33の開口部30に配置する。閉塞部材31を配置した状態では、閉塞部材31は、すきま嵌め程度の嵌め合いをもって、筒状部33内に嵌め込まれている。このとき、溝部46の底壁部47の段差部68が筒状部33の全周にわたって段部40に当接していると共に、筒状部33の端面34が閉塞部材31の平坦な押さえ面44と同一平面上にある。また、この状態において、隙間66が、円形の閉塞部材31の全周にわたって、外周壁部49の外周面49aと筒状部33の面38aとの間に環状に連続して形成されている。さらに、外周壁部49の外周面49aと係合部用凹部39との間は、空間となっている。
図8は、閉塞部材31をウォームホイールハウジング部24に付勢する付勢工程を示している。
付勢工程では、押圧部材57を降下させ、図示せぬ加圧機構により、押圧部材57を筒状部33および閉塞部材31に対して押し付けることによって、筒状部33に対して閉塞部材31を付勢する。ここで、押圧部材57の周囲壁63の先端部63aは、筒状部33の端面34を押しており、周囲壁63の先端部63bは、端面34にかかる力と同等の力で閉塞部材31の押さえ面44を押している。このように、周囲壁63によって、溝部46の底壁部47の段差部68が段部40に当接し、かつ筒状部33の端面34が閉塞部材31の押さえ面44と同一平面上にある状態を維持するように、閉塞部材31が、筒状部33の段部40に対して付勢されている。
図9は、閉塞部材31の係合部形成領域54を加熱する加熱工程を示している。
加熱工程では、赤外線照射部59から赤外線を照射することにより、閉塞部材31のうち係合部用凹部39と対向する部分である係合部形成領域54を加熱する。赤外線照射部59からの赤外線は、図9に実線の矢印で示すように、赤外線照射部59内部から外周壁部49の内側および外側に移動し、本体部58の反射面77により反射され、そして、傾斜した先端部63a,63bによってさらに反射される。そして、反射した赤外線は、溝部46の外周壁部49の端面34およびこれに隣接した内周面49bおよび外周面49aに向かって照射される。これにより、係合部形成領域54が軟化する。
なお、加熱工程では、係合部形成領域54のみを加熱するのではなく、係合部形成領域54以外の部分または閉塞部材31全体を加熱しても良い。
図10は、押圧部材57によって係合部56を形成する押圧工程を示している。
押圧工程では、先端部63bによって閉塞部材31を付勢したまま、本体部58に対して摺動部60を押圧方向Pに進出移動させることにより、前記加熱により軟化した閉塞部材31の係合部形成領域54を押圧部61によって係合部用凹部39側に押圧する。即ち、上記押圧工程は、開口部30側から収容部23側に向かう方向である押圧方向Pに向かって押圧部61が移動することによって係合部形成領域54を押圧する工程である。本実施例では、押圧方向Pに沿った押圧力の成分が、傾斜部55を介して、押圧方向Pと直交する閉塞部材31の径方向外側に作用する結果、前記加熱により軟化した閉塞部材31が、筒状部33の径方向外側に変形する。なお、閉塞部材31の径方向外側に向かう押圧力を作用させるには、閉塞部材31の径方向外側に直接に押圧力を作用させるものに限られず、押圧力の成分が係合部用凹部39に向かっていれば、本実施例のように押圧方向Pと係合部56の変形方向とは一致していなくても良い。
押圧時には、押圧部61の先端面61Cが溝部46内にあり、溝部46の底壁部47と接触していない。そして、押圧部61の先端面61Cおよびこれに隣接した押圧面61Bの一部が、端面34側の係合部56の側面56aよりも押圧方向P側に突出している。つまり、係合部形成領域54のうち押圧部材57の押圧部61によって変形された部分は、端面34側の係合部56の側面56aよりも押圧方向P側まで形成されている。
このように係合部形成領域54を押圧することで、加熱により軟化した閉塞部材31が押圧部61の曲面状の押圧面61Bに沿って変形し、これにより、係合部形成領域54の少なくとも一部が、係合部用凹部39の凹みに沿って変形し、係合部56が形成され、この係合部56が係合部用凹部39に係合することで、8つの熱かしめ部32が形成される。
また、押圧時には、図10に破線の矢印で示すように、図示せぬ冷却空気供給部から先端部63aと先端部63bとの間を通して係合部形成領域54に冷却空気を供給することにより、係合部形成領域54を冷却する。これにより、軟化した閉塞部材31が迅速に硬化する。
ところで、上記特許文献1に記載の従来の電動パワーステアリング装置では、円筒状の減速機ハウジングの開口端面に円形の閉塞部材をボルトによって固定している。従って、従来の減速機ハウジングでは、減速機ハウジングに閉塞部材を固定するのに付加的なボルトが必要であるため、減速機ハウジングの製造に伴う部品点数が増加し、製造コストが増加するという問題があった。
これに対し、本実施例では、熱かしめにより筒状部33の内周面38に閉塞部材31を固定するようにしたことから、従来のようにボルト等の別部材により筒状部33に閉塞部材31を固定する場合に比べて、減速機ハウジング21の製造に伴う部品点数を削減することができる。従って、減速機ハウジング21のウォームホイールハウジング部24に関する製造コストの増加が抑制される。
また、従来の電動パワーステアリング装置では、減速機ハウジングの外周部を部分的に肉厚にして拡張させた開口端面にボルト穴を形成している。従って、従来の減速機ハウジングでは、減速機ハウジングを構成する材料が余分に必要となるとともに、加工工数が増大するという問題もあった。
これに対し、本実施例では、ボルトやボルト穴が必要ないため、減速機ハウジングの余分な肉厚を排除するとともに、ボルト穴の形成に伴う加工工数を削減することができる。
また、本実施例では、筒状部33の内周面38に係合部用凹部39を形成し、この係合部用凹部39に係合部56を係合させるようにして、筒状部33内に閉塞部材31を配置してある。従って、筒状部33外部から衝撃が加わった場合に、筒状部33がこの衝撃を受けるので、熱可塑性樹脂からなる閉塞部材31が、金属製の筒状部33によって保護される。よって、閉塞部材31の損傷が抑制される。
さらに、本実施例では、押圧部材57の押圧部61により筒状部33の端面34に隣接した閉塞部材31の一部分を押圧するので、押圧部61が閉塞部材31の特定の部分(傾斜部55)を押圧し、閉塞部材31の他の部分つまり傾斜部55以外の部分と干渉しない。従って、押圧部61からの押圧力が、傾斜部55以外の部分に分散することなく、傾斜部55を介して係合部用凹部39へとより確実に向かう。
また、本実施例では、閉塞部材31の外周に溝部46を設けて、押圧時に押圧部61の先端面61Cが溝部46の底壁部47と接触しないようにしたことから、押圧部61が閉塞部材31の傾斜部55以外の部分と干渉しない。従って、同様に、押圧部61からの押圧力が、傾斜部55を介して係合部用凹部39へとより確実に向かう。
さらに、本実施例では、溝部46の周方向と直交する断面における溝部46の幅Wを5mm以下に設定してある。減速機ハウジング21のウォームホイールハウジング部24は、車両の下面に比較的近い部位であるため、比較的大きい小石、例えば5mmよりも大きい小石が、ウォームホイールハウジング部24の閉塞部材31に衝突する虞がある。小石が閉塞部材31に衝突し溝部46に嵌ると、小石が溝部46の幅Wを広げるように内周壁部48および外周壁部49を押圧する。これにより、外周壁部49と隣接する係合部56が破損する虞がある。従って、溝部46の幅Wを5mm以下に設定することにより、比較的大きな小石が溝部46に侵入することを抑制することができる。これにより、溝部46と隣接する係合部56の破損を軽減することができる。
また、本実施例では、筒状部33の内周面38と傾斜部55の間の距離dが押圧方向Pに向かって徐々に大きくなるように傾斜部55を形成したことから、押圧部61の押圧面61Bが係合部形成領域54を押圧するときの押圧力のベクトルが係合部用凹部39側に向かうようになる。これにより、加熱により軟化した閉塞部材31を係合部用凹部39内に効率的に充填することができる。
さらに、本実施例では、筒状部33の端面34が閉塞部材31の傾斜部55の先端55aと同一平面上にあるので、押圧部材57の周囲壁63の先端部63aが傾斜部55の先端55aと干渉せずに確実に筒状部33の端面34と接触する。従って、筒状部33の端面34を基準にして、本体部58に対する摺動部60のストロークの管理を行うことができる。
さらに、本実施例では、押圧部材57の周囲壁63の先端部63bにより閉塞部材31を付勢するようにしたことから、溝部46の底壁部47の段差部68が段部40に当接し、かつ筒状部33の端面34が閉塞部材31の押さえ面44と同一平面上にある状態が維持される。従って、熱かしめ時に閉塞部材31が段部40から浮き上がる虞がなく、筒状部33の段部40に対する閉塞部材31の位置を精度良く一定に保つことができる。
また、本実施例では、押圧部61の先端面61Cおよびこれに隣接した押圧面61Bの一部が、押圧時に、端面34側の係合部56の側面56aよりも押圧方向P側に突出しているので、軟化した閉塞部材31を係合部用凹部39に向かって深く押し込み、より確実に充填することができる。
さらに、本実施例では、係合部用凹部39が環状溝であることから、筒状部33の円周に沿って複数の凹部を形成する場合に比べて、係合部用凹部39に伴う加工を容易にすることができる。
また、本実施例では、閉塞部材31の突出部43が基部41から収容部23側に突出していることから、筒状部33の容積が、突出部43の突出長さ分だけ小さくなる。従って、収容部23内に封入したグリスがウォームホイール22等から離れるのを低減することができ、良好な潤滑が維持される。
さらに、本実施例では、シール部材当接部53の内径が係合部56の外径の大きさよりも小さいことから、シール部材51を具備した閉塞部材31を筒状部33に挿入したときに、シール部材51が係合部用凹部39のエッジと接触することが無い。従って、閉塞部材31の配置時のシール部材51の損傷が抑制される。
また、本実施例では、段部40が押圧方向Pとの直交平面上において押圧部材57とオーバーラップしていることから、押圧部材57の押圧力が、シール部材51およびシール部材用凹部52に直接作用することなく、段部40により受けられる。これにより、シール部材用凹部52およびシール部材51が損傷せずに、筒状部33と閉塞部材31との間のシール性が維持される。
さらに、本実施例では、係合部56が、筒状部33の周方向において、複数箇所設けられていることから、筒状部33の全周にわたって係合部56を設ける場合に比べて、係合部56の形成を容易にすることができる。
また、上記実施例では、熱かしめ前の筒状部33の面38aと外周壁部49の外周面49aとの間に隙間66を設け、外周面49aの一部を露出させたことから、赤外線照射部59からの赤外線の熱エネルギが露出した外周面49aの一部に当たり易くなっている。これにより、熱かしめ時の係合部形成領域54の軟化が促進され、軟化した閉塞部材31が係合部用凹部39内により効果的に充填される。
なお、上記実施例では、閉塞部材31が筒状部33の内周に複数の熱かしめ部32を介して固定された例を開示したが、閉塞部材31は、筒状部33の内周全体に連続する環状の熱かしめ部を介して筒状部33に固定されても良い。
また、上記実施例では、筒状部33の端面34が閉塞部材31の傾斜部55の先端55aと同一平面上にある例を開示してある。しかし、接触面61Aと押圧面61Bとの間に段部を有した押圧部61により閉塞部材31を押圧することにより、筒状部33の端面34が傾斜部55の先端55aよりも押圧方向Pの反対側に突出する構成についても、本発明を適用することができる。
(本実施例の効果)
以下に、本実施例の減速機ハウジング21の製造方法により得られる効果を列挙する。
(本実施例の効果)
以下に、本実施例の減速機ハウジング21の製造方法により得られる効果を列挙する。
(1)車両搭載機器の減速機ハウジング21の製造方法であって、減速機ハウジング21は、内部に機能部品を収容する収容部23を有するウォームホイールハウジング部24と、ウォームホイールハウジング部24に設けられた開口部30を閉塞する閉塞部材31と、ウォームホイールハウジング部24に設けられた係合部用凹部39を備え、閉塞部材31は、熱可塑性樹脂で形成されており、閉塞部材31をウォームホイールハウジング部24の開口部30に配置する閉塞部材配置工程と、閉塞部材31のうち、係合部用凹部39と対向する部分である係合部形成領域54を加熱する加熱工程と、加熱工程の後、閉塞部材31の係合部形成領域54を押圧部材57によって係合部用凹部39側に押圧することにより、係合部形成領域54の少なくとも一部を係合部用凹部39に沿って変形させ、係合部56を形成する押圧工程と、を有する。
従って、閉塞部材31をボルト等の部材で固定する場合に比べて、部品点数の増加を抑制することができる。
(2)ウォームホイールハウジング部24は、筒状部33を備え、係合部用凹部39は、筒状部33の内周側に形成された凹部であって、閉塞部材31は、少なくとも一部が筒状部33の内部に配置されている。
従って、外部からの衝撃等に対し、樹脂製の閉塞部材31が筒状部33に保護され、閉塞部材31の損傷を抑制することができる。
(3)押圧部材57は、閉塞部材31の一部分を押圧する押圧部61を有する。
従って、閉塞部材31の特定の部分を押圧するため、押圧部材57が他の部分と干渉することを抑制することができる。
(4)閉塞部材31は、押圧部61が係合部形成領域54を押圧するとき、押圧部61の先端面61Cが接触しないように形成された溝部46を有する。
従って、押圧部61が他の部分と干渉することを抑制することができる。
(5)溝部46は環状溝であって、環状溝の周方向と直交する断面における溝部46の幅Wは、5mm以下である。
従って、閉塞部材31の配置工程において、閉塞部材31の円周方向の位置決め作業を不要とできる。
また、5mmを超える比較的大きな飛び石が溝部46内に侵入するのを抑制し、溝部46と隣接する係合部56の破損を抑制することができる。
(6)押圧工程は、押圧部61が、開口部30側から収容部23側に向かう方向である押圧方向Pに向かって移動することによって係合部形成領域54を押圧する工程であって、係合部形成領域54は、押圧部61によって押圧された部分であって、押圧工程における熱可塑性樹脂の変形によって形成された傾斜部55を備え、傾斜部55は、筒状部33の内周面38と傾斜部55の間の距離dが、押圧方向Pに向かって徐々に大きくなるように形成されている。
従って、押圧部61が係合部形成領域54を押圧する力のベクトルが係合部用凹部39側に向かうため、軟化した閉塞部材31を効率よく係合部用凹部39内へ充填することができる。
(7)押圧工程は、押圧部61が、開口部30側から収容部23側に向かう方向である押圧方向Pに向かって移動することによって係合部形成領域54を押圧する工程であって、ウォームホイールハウジング部24の筒状部33のうち押圧方向Pの反対側の端面34は、押圧方向Pにおいて閉塞部材31と同一平面、または閉塞部材31よりも押圧方向Pの反対側に突出している。
従って、押圧部材57を筒状部33の端面34に当接させることができるため、筒状部33の端面34において押圧部61のストローク管理を行うことができる。
(8)減速機ハウジング21の製造方法は、閉塞部材配置工程と押圧工程の間に行われ、閉塞部材31をウォームホイールハウジング部24に付勢する付勢工程を有する。
従って、閉塞部材31にプリロードをかけた状態で押圧工程を行うため、閉塞部材31とウォームホイールハウジング部24の相対位置精度を向上させることができる。
(9)押圧工程は、押圧部61が、開口部30側から収容部23側に向かう方向である押圧方向Pに向かって移動することによって係合部形成領域54を押圧する工程であって、係合部形成領域54のうち押圧部61によって変形された部分は、係合部56よりも押圧方向P側まで形成されている。
従って、押圧部61を係合部56より深く押し込むことにより、軟化した閉塞部材31をより確実に係合部用凹部39に充填することができる。
(10)被係合部としての係合部用凹部39は、環状溝である。
従って、被係合部を複数個形成する場合に比べて、加工が容易となる。
(11)閉塞部材31は、収容部23側に向かって突出するように形成された突出部43を有する。
従って、収容部23内にグリスを塗布する場合、突出部43の分だけ収容部23の内部容積を縮小することができるため、グリスの逃げを抑制することができる。
(12)減速機ハウジング21は、ウォームホイールハウジング部24と閉塞部材31の間に設けられ、ウォームホイールハウジング部24と閉塞部材31の間をシールするシール部材51を備え、押圧工程は、押圧部61が、開口部30側から収容部23側に向かう方向である押圧方向Pに向かって移動することによって係合部形成領域54を押圧する工程であって、ウォームホイールハウジング部24の筒状部33は、係合部56よりも押圧方向P側寄りに設けられシール部材51が当接するシール部材当接部53を備え、ウォームホイールハウジング部24は、筒状部33の内径が、係合部56の大きさよりもシール部材当接部53の方が小さくなるように形成されている。
従って、シール部材51の外径が係合部用凹部39の内径よりも小さいため、シール部材51を嵌合させた状態で閉塞部材31を配置する工程において、シール部材51が係合部用凹部39と接触し、損傷することを抑制することができる。
(13)ウォームホイールハウジング部24は、係合部用凹部39とシール部材当接部53の間に段部40を備え、段部40は、押圧方向Pとの直交平面上において、押圧部材57とオーバーラップするように設けられている。
従って、押圧部材57の押圧力の反力を段部40で受けることができるため、閉塞部材31に設けられたシール部材用凹部52に対する押圧力の影響を抑制することができる。
(14)係合部56は、筒状部33の周方向において、複数箇所設けられている。
従って、係合部56を全周(環状に)設ける場合に比べて、係合部56の形成が容易となる。
以上説明した実施例に基づく車両搭載機器のハウジングの製造方法としては、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
車両搭載機器のハウジングの製造方法は、その一つの態様において、前記ハウジングは、内部に機能部品を収容する収容部を有するハウジング本体部と、前記ハウジング本体部に設けられた開口部を閉塞する閉塞部材と、前記ハウジング本体部に設けられた被係合部を備え、前記閉塞部材は、熱可塑性樹脂で形成されており、前記閉塞部材を前記ハウジング本体部の前記開口部に配置する閉塞部材配置工程と、前記閉塞部材のうち、前記被係合部と対向する部分である係合部形成領域を加熱する加熱工程と、前記加熱工程の後、前記閉塞部材の前記係合部形成領域を押圧部材によって前記被係合部側に押圧することにより、前記係合部形成領域の少なくとも一部を前記被係合部に沿って変形させ、係合部を形成する押圧工程と、を有している。
車両搭載機器のハウジングの製造方法の好ましい態様において、前記ハウジング本体部は、筒状部を備え、前記被係合部は、前記筒状部の内周側に形成された凹部であって、前記閉塞部材は、少なくとも一部が前記筒状部の内部に配置されている。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記押圧部材は、前記閉塞部材の一部分を押圧する押圧部を有している。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記閉塞部材は、前記押圧部材が前記係合部形成領域を押圧するとき、前記押圧部材の先端が接触しないように形成された溝部を有している。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記溝部は環状溝であって、前記環状溝の周方向と直交する断面における前記溝部の幅は、5mm以下である。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記押圧工程は、前記押圧部材が、前記開口部側から前記収容部側に向かう方向である押圧方向に向かって移動することによって前記係合部形成領域を押圧する工程であって、前記係合部形成領域は、前記押圧部材によって押圧された部分であって、前記押圧工程における前記熱可塑性樹脂の変形によって形成された傾斜部を備え、前記傾斜部は、前記筒状部の内周面と前記傾斜部の間の距離が、前記押圧方向に向かって徐々に大きくなるように形成されている。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記押圧工程は、前記押圧部材が、前記開口部側から前記収容部側に向かう方向である押圧方向に向かって移動することによって前記係合部形成領域を押圧する工程であって、前記ハウジング部材の前記筒状部のうち前記押圧方向の反対側の端面は、前記押圧方向において前記閉塞部材と同一平面、または前記閉塞部材よりも前記押圧方向の反対側に突出している。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記閉塞部材配置工程と前記押圧工程の間に行われ、前記閉塞部材を前記ハウジング本体部に付勢する付勢工程を有している。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記押圧工程は、前記押圧部材が、前記開口部側から前記収容部側に向かう方向である押圧方向に向かって移動することによって前記係合部形成領域を押圧する工程であって、前記係合部形成領域のうち前記押圧部材によって変形された部分は、前記係合部よりも前記押圧方向側まで形成されている。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記被係合部としての前記凹部は、環状溝である。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記閉塞部材は、前記収容部側に向かって突出するように形成された突出部を有している。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記ハウジングは、前記ハウジング本体部と前記閉塞部材の間に設けられ、前記ハウジング本体部と前記閉塞部材の間をシールするシール部材を備え、前記押圧工程は、前記押圧部材が、前記開口部側から前記収容部側に向かう方向である押圧方向に向かって移動することによって前記係合部形成領域を押圧する工程であって、前記ハウジング本体部の前記筒状部は、前記係合部よりも前記押圧方向側寄りに設けられ前記シール部材が当接するシール部材当接部を備え、前記ハウジング部材は、前記筒状部の内径が、前記係合部の大きさよりも前記シール部材当接部の方が小さくなるように形成されている。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記ハウジング本体部は、前記被係合部と前記シール部材当接部の間に段部を備え、前記段部は、前記押圧方向との直交平面上において、前記押圧部材とオーバーラップするように設けられている。
別の好ましい態様では、前記車両搭載機器のハウジングの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記係合部は、前記筒状部の周方向において、複数箇所設けられている。
1・・・電動パワーステアリング装置、2・・・操舵機構、3・・・操舵アシスト機構、5・・・出力軸、6・・・操舵軸、22・・・ウォームホイール、24・・・ウォームホイールハウジング部、30・・・開口部、31・・・閉塞部材、32・・・熱かしめ部、33・・・筒状部、34・・・端面、39・・・係合部用凹部、40・・・段部、46・・・溝部、51・・・シール部材、52・・・シール部材用凹部、53・・・シール部材当接部、45・・・非熱かしめ部、34・・・端面、54・・・係合部形成領域、55・・・傾斜部、56・・・係合部、57・・・押圧部材、59・・・赤外線照射部、61・・・押圧部
Claims (15)
- 車両搭載機器のハウジングの製造方法であって、前記ハウジングは、内部に機能部品を収容する収容部を有するハウジング本体部と、前記ハウジング本体部に設けられた開口部を閉塞する閉塞部材と、前記ハウジング本体部に設けられた被係合部を備え、
前記閉塞部材は、熱可塑性樹脂で形成されており、
前記閉塞部材を前記ハウジング本体部の前記開口部に配置する閉塞部材配置工程と、
前記閉塞部材のうち、前記被係合部と対向する部分である係合部形成領域を加熱する加熱工程と、
前記加熱工程の後、前記閉塞部材の前記係合部形成領域を押圧部材によって前記被係合部側に押圧することにより、前記係合部形成領域の少なくとも一部を前記被係合部に沿って変形させ、係合部を形成する押圧工程と、
を有することを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。 - 請求項1に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記ハウジング本体部は、筒状部を備え、
前記被係合部は、前記筒状部の内周側に形成された凹部であって、
前記閉塞部材は、少なくとも一部が前記筒状部の内部に配置されていることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。 - 請求項2に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記押圧部材は、前記閉塞部材の一部分を押圧する押圧部を有することを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。
- 請求項3に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記閉塞部材は、前記押圧部材が前記係合部形成領域を押圧するとき、前記押圧部材の先端が接触しないように形成された溝部を有することを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。
- 請求項4に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記溝部は環状溝であって、前記環状溝の周方向と直交する断面における前記溝部の幅は、5mm以下であることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。
- 請求項3に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記押圧工程は、前記押圧部材が、前記開口部側から前記収容部側に向かう方向である押圧方向に向かって移動することによって前記係合部形成領域を押圧する工程であって、
前記係合部形成領域は、前記押圧部材によって押圧された部分であって、前記押圧工程における前記熱可塑性樹脂の変形によって形成された傾斜部を備え、
前記傾斜部は、前記筒状部の内周面と前記傾斜部の間の距離が、前記押圧方向に向かって徐々に大きくなるように形成されていることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。 - 請求項3に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記押圧工程は、前記押圧部材が、前記開口部側から前記収容部側に向かう方向である押圧方向に向かって移動することによって前記係合部形成領域を押圧する工程であって、
前記ハウジング部材の前記筒状部のうち前記押圧方向の反対側の端面は、前記押圧方向において前記閉塞部材と同一平面、または前記閉塞部材よりも前記押圧方向の反対側に突出していることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。 - 請求項3に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法は、前記閉塞部材配置工程と前記押圧工程の間に行われ、前記閉塞部材を前記ハウジング本体部に付勢する付勢工程を有することを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。
- 請求項3に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記押圧工程は、前記押圧部材が、前記開口部側から前記収容部側に向かう方向である押圧方向に向かって移動することによって前記係合部形成領域を押圧する工程であって、
前記係合部形成領域のうち前記押圧部材によって変形された部分は、前記係合部よりも前記押圧方向側まで形成されていることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。 - 請求項2に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記被係合部としての前記凹部は、環状溝であることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。
- 請求項2に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記閉塞部材は、前記収容部側に向かって突出するように形成された突出部を有することを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。
- 請求項2に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記ハウジングは、前記ハウジング本体部と前記閉塞部材の間に設けられ、前記ハウジング本体部と前記閉塞部材の間をシールするシール部材を備え、
前記押圧工程は、前記押圧部材が、前記開口部側から前記収容部側に向かう方向である押圧方向に向かって移動することによって前記係合部形成領域を押圧する工程であって、
前記ハウジング本体部の前記筒状部は、前記係合部よりも前記押圧方向側寄りに設けられ前記シール部材が当接するシール部材当接部を備え、
前記ハウジング部材は、前記筒状部の内径が、前記係合部の大きさよりも前記シール部材当接部の方が小さくなるように形成されていることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。 - 請求項12に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記ハウジング本体部は、前記被係合部と前記シール部材当接部の間に段部を備え、
前記段部は、前記押圧方向との直交平面上において、前記押圧部材とオーバーラップするように設けられていることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。 - 請求項2に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記係合部は、前記筒状部の周方向において、複数箇所設けられていることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。
- 請求項3に記載の車両搭載機器のハウジングの製造方法において、前記係合部形成領域の加熱面を露出させるよう前記ハウジング本体部の開口部端と前記閉塞部材の間に隙間が設けられていることを特徴とする車両搭載機器のハウジングの製造方法。
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