JP6757495B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置のステアリングギアボックスは、ハウジングと、ラック軸と、ピニオン軸と、電動モータからのアシスト力をウォームおよびウォームホイールを介してピニオン軸に伝達するアシスト力伝達機構とを含む。ハウジングは、ラック軸を収容するラック側ハウジングと、ピニオン軸およびアシスト力伝達機構を収容するピニオン側ハウジングと、ピニオン軸のピニオンギアとラック軸のラックギアとの噛合部を収容する連結部ハウジングとによって構成されている。ピニオン側ハウジングは、連結部ハウジングの上部をカバーしていて、連結部ハウジングは、ピニオン側ハウジング内に下側から連通した開口部を有する。
ラック軸の両端部は、ラック側ハウジングの両端の開放端から突出し、タイロッドに連結される。ハウジング内の防塵および防水のために、ラック軸の両端部のそれぞれとタイロッドとの連結部には、ブーツが被せられている。連結部ハウジングの開口部には、環状のオイルシールが圧入され、オイルシールは、開口部とピニオン軸との間の環状の隙間を閉鎖している。そのため、ブーツの破損によって泥水等の異物がラック側ハウジングの開放端からラック側ハウジング内に侵入したとしても、ピニオン側ハウジング側への異物の侵入がオイルシールによって防止されるので、ピニオン側ハウジング内のアシスト力伝達機構といった減速機、およびモータやECU等の電気部品等が保護される。
特開平10−258749号公報
特許文献1の電動パワーステアリング装置を組み立てる場合には、ピニオン軸のピニオンギアをピニオン側ハウジング内に挿入し、オイルシールの内側を通過させてから、連結部ハウジング内のラックギアと噛合させることが想定される。ここで、ピニオンギアを治具によって覆っておけば、ピニオンギアがオイルシールの内側を通過する際にオイルシールを傷付けることを防止できる。
しかし、特許文献1の電動パワーステアリング装置では、オイルシールが連結部ハウジング内に位置している構成上、オイルシールの内側を通過して連結部ハウジング内に収容されたピニオンギアが外部に露出されず、ピニオンギアから治具を取り外すことができないので、治具を用いることができない。そのため、ピニオンギアがオイルシールの内側を通過する際にオイルシールを傷付ける虞がある。ピニオンギアがオイルシールを傷付けないようにピニオンギアを小径にすれば治具を用いずに済むが、ピニオン軸においてオイルシールの内側に嵌まる部分が太くなるので、ピニオン軸が重くなってしまう。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、減速機を収容する減速機ハウジング内への異物の侵入を防止するためのシール部材がピニオンギアによって傷付けられることなく組み立てることができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、転舵輪(24)に連結されるラックシャフト(15)と、前記ラックシャフトを収容するラックハウジング(51)と、前記ラックシャフトのラックギア(20)と噛み合うピニオンギア(35)が設けられたピニオンシャフト(31;31Q)と、前記ピニオンシャフトにおいて前記ラックハウジングからはみ出した部分(34B)に対して一体回転可能に連結されたウォームホイール(36)と、前記ウォームホイールと噛み合うウォームシャフト(37)とを有する減速機(32)と、前記ウォームシャフトを駆動回転させる電動モータ(33)と、前記減速機を収容する減速機ハウジング(52;52Q)と、前記減速機ハウジング内に配置され、前記ピニオンシャフトを回転可能に支持する軸受(81)と、前記減速機ハウジング内において前記ウォームホイールよりも前記ピニオンギア側(X1)に配置され、前記ピニオンシャフトと前記減速機ハウジングとの隙間をシールする環状のシール部材(84)とを含む、電動パワーステアリング装置(1)である。
請求項2に記載の発明は、前記軸受は、前記ウォームホイールよりも前記ピニオンギア側に配置され、前記シール部材は、前記ウォームホイールと前記軸受との間に配置されている、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置である。
請求項3に記載の発明は、前記軸受は、前記減速機ハウジング内で前記ピニオンシャフトを支持する唯一の軸受であって、前記減速機ハウジングに内嵌された外輪(86)と、前記ピニオンシャフトに軸方向(X)に位置決めされた状態で外嵌された内輪(85)とを有し、前記減速機ハウジングは、前記ウォームホイール側から前記外輪に接触する環状の外輪位置決め部(72Q)を有し、前記シール部材は、前記ピニオンシャフトと前記減速機ハウジングの前記外輪位置決め部との隙間に配置されて該隙間をシールするように構成されている、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置である。
請求項4に記載の発明は、前記ウォームホイールよりも前記ピニオンギア側に配置された、前記軸受としての第1軸受(81)と、前記ウォームホイールに対して前記第1軸受と反対側に配置された第2軸受(82)と、前記第1軸受および前記第2軸受に予圧を付与する予圧付与機構(110)と、を含み、前記第1軸受および前記第2軸受のそれぞれは、前記減速機ハウジングに内嵌された外輪(86;89)と、前記ピニオンシャフトに前記ピニオンシャフトに対する軸方向移動が規制された状態で外嵌された内輪(85;88)とを有し、前記予圧付与機構は、前記減速機ハウジングに設けられ前記第2軸受の前記外輪に前記ウォームホイールとは反対側から接触する外輪位置決め部(74C)と、前記減速機ハウジングに保持され、前記第1軸受の前記外輪に前記ピニオンギア側から付勢接触する付勢部材(83)と、を有し、前記シール部材は、前記ウォームホイールと前記第1軸受との間に配置され、前記減速機ハウジングは、前記シール部材に前記ウォームホイール側から接触し、前記シール部材を位置決めするシール部材位置決め部(72B)を有し、前記シール部材と前記第1軸受との間に、軸方向隙間(S)が介在している、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置である。
請求項5に記載の発明は、転舵輪(24)に連結されるラックシャフト(15)と、前記ラックシャフトを収容するラックハウジング(51)と、前記ラックシャフトのラックギア(20)と噛み合うピニオンギア(35)が設けられたピニオンシャフト(31;31Q)と、前記ピニオンシャフトにおいて前記ラックハウジングからはみ出した部分(34B)に対して一体回転可能に連結されたウォームホイール(36)と、前記ウォームホイールと噛み合うウォームシャフト(37)とを有する減速機(32)と、前記ウォームシャフトを駆動回転させる電動モータ(33)と、前記ピニオンシャフトが挿通されて前記ラックハウジング内に臨む挿通穴(52B)を有し、前記減速機を収容する減速機ハウジング(52;52Q)と、前記挿通穴における前記減速機ハウジングの内周面(72A)に対して内嵌される外輪(86)と、前記ピニオンシャフトに対して外嵌される内輪(85)とを有し、前記挿通穴において前記ピニオンシャフトを回転可能に支持する軸受(81)と、前記挿通穴における前記減速機ハウジングの内周面に螺合して前記ピニオンシャフトを取り囲み、前記ピニオンギア側から前記外輪に接触する環状のプラグ(83)と、前記ピニオンシャフトと前記プラグとの隙間をシールする環状のシール部材(84)とを含む、電動パワーステアリング装置(1)である。
請求項6に記載の発明は、前記軸受は、前記減速機ハウジング内で前記ピニオンシャフトを支持する唯一の軸受であり、前記減速機ハウジングは、前記ウォームホイール側から前記外輪に接触する外輪位置決め部(72Q)を有し、前記プラグは、前記シール部材に前記ピニオンギア側から接触するシール部材位置決め部(83A)を有し、前記シール部材と前記軸受との間に、軸方向隙間(S)が形成されている、請求項5に記載の電動パワーステアリング装置である。
請求項7に記載の発明は、前記ウォームホイールよりも前記ピニオンギア側に配置された、前記軸受としての第1軸受(81)と、前記ウォームホイールに対して前記第1軸受と反対側に配置された第2軸受(82)と、前記第1軸受および前記第2軸受に予圧を付与する予圧付与機構(110)と、を含み、前記第1軸受および前記第2軸受のそれぞれは、前記減速機ハウジングに内嵌された外輪(86;89)と、前記ピニオンシャフトに前記ピニオンシャフトに対する軸方向移動が規制された状態で外嵌された内輪(85;88)とを有し、前記予圧付与機構は、前記減速機ハウジングに設けられ前記第2軸受の前記外輪に前記ウォームホイールとは反対側から接触する外輪位置決め部(74C)と、前記第1軸受の前記外輪に前記ピニオンギア側から付勢接触する付勢部材としての前記プラグ(83)と、を有し、前記プラグは、前記シール部材に前記ピニオンギア側から接触するシール部材位置決め部(83A)を有し、前記シール部材と前記第1軸受との間に、軸方向隙間(S)が介在している、請求項5に記載の電動パワーステアリング装置である。
請求項8に記載の発明は、前記挿通穴における前記減速機ハウジングと前記プラグとの螺合部分(95)に設けられた液体パッキン(96)を含む、請求項3に記載の電動パワーステアリング装置である。
なお、以上における括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
請求項1に記載の発明によれば、電動パワーステアリング装置では、ラックシャフトがラックハウジングに収容され、ピニオンシャフトにおいてラックハウジングからはみ出した部分に減速機のウォームホイールが連結されている。ウォームホイールよりもピニオンギア側に配置された環状のシール部材が、減速機を収容する減速機ハウジングとピニオンシャフトとの隙間をシールすることによって、ラックハウジング内から減速機ハウジング内への異物の侵入を防止できる。
シール部材は、減速機ハウジング内に配置されているので、電動パワーステアリング装置の組み立ての際に、シール部材を傷付けないようにピニオンギアを覆う治具を用いることができる。具体的には、治具によって覆われた状態のピニオンギアを、減速機ハウジング内に挿入した後に減速機ハウジングから露出させ、その際にシール部材の内側に通す。その後、ピニオンギアから治具を取り外してから、ピニオンギアをラックハウジング内に挿入してラックギアと噛み合わせれば、電動パワーステアリング装置を組み立てることができる。よって、この治具を用いることにより、シール部材がピニオンギアによって傷付けられることなく、電動パワーステアリング装置を組み立てることができる。
請求項2に記載の発明によれば、減速機ハウジング内において、ピニオンシャフトを回転可能に支持する軸受がウォームホイールよりもピニオンギア側に配置され、シール部材がウォームホイールと軸受との間に配置される。この場合には、電動パワーステアリング装置の組み立ての際に、ピニオンギアがシール部材の内側を通過した後のピニオンシャフトに対して、ピニオンギア側から軸受を組み付けることができる。
請求項3に記載の発明によれば、減速機ハウジング内でピニオンシャフトを支持する軸受として唯一の軸受を用いるので、構造が簡素化される。シール部材が、外輪位置決め部とピニオンシャフトとの隙間に配置されるので、軸方向の小型化を達成することができる。
請求項4の発明によれば、付勢部材によってピニオンギア側から付勢された第1軸受と、シール部材位置決め部によって軸方向に位置決めされたシール部材との間に、軸方向隙間が設けられる。このため、第1軸受および第2軸受に予圧を付与するために、付勢部材によって第1軸受が軸方向に変位させられた場合にも、シール部材が軸方向に圧縮される力を受けることがなく、シール部材の耐久性を向上することができる。
請求項5に記載の発明によれば、電動パワーステアリング装置では、ラックシャフトがラックハウジングに収容され、ピニオンシャフトにおいてラックハウジングからはみ出した部分に減速機のウォームホイールが連結されている。減速機を収容する減速機ハウジングにおいてピニオンシャフトが挿通されてラックハウジング内に臨む挿通穴には、ピニオンシャフトを回転可能に支持する軸受が配置され、環状のプラグが、挿通穴における減速機ハウジングの内周面に螺合してピニオンシャフトを取り囲み、ピニオンギア側から軸受の外輪に接触している。環状のシール部材が、ピニオンシャフトとプラグとの隙間をシールすることによって、ラックハウジング内から減速機ハウジング内への異物の侵入を防止できる。
シール部材は、減速機ハウジング内に配置されているので、電動パワーステアリング装置の組み立ての際に、シール部材を傷つけないようにピニオンギアを覆う治具を用いることができる。具体的には、治具によって覆われた状態のピニオンギアを、減速機ハウジング内に挿入した後に減速機ハウジングから露出させ、その際にシール部材の内側に通す。その後、ピニオンギアから治具を取り外してから、ピニオンギアをラックハウジング内に挿入してラックギアと噛み合わせれば、電動パワーステアリング装置を組み立てることができる。よって、この治具を用いることにより、シール部材がピニオンギアによって傷付けられることなく、電動パワーステアリング装置を組み立てることができる。
請求項6に記載の発明によれば、減速機ハウジング内でピニオンシャフトを支持する軸受として唯一の軸受を用いるので、構造が簡素化される。プラグのシール部材位置決め部によって位置決めされたシール部材と第1軸受との間に軸方向隙間が形成される。このため、シール部材に軸方向の力が付与されることがなく、シール部材の耐久性を向上することができる。
請求項7に記載の発明によれば、第1軸受および第2軸受への予圧付与のために第1軸受の外輪をピニオンギア側から押圧する付勢部材としてのプラグが、そのシール部材位置決め部によってシール部材を軸方向に位置決めする。そのシール部材と第1軸受との間に、軸方向隙間が設けられる。このため、プラグによって第1軸受が軸方向に変位させられた場合にも、シール部材が軸方向に圧縮される力を受けることがなく、シール部材の耐久性を向上することができる。
請求項8に記載の発明によれば、挿通穴における減速機ハウジングとプラグとの螺合部分に液体パッキンが設けられるので、ラックハウジング内から減速機ハウジング内への異物の侵入を確実に防止できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、第1実施形態の電動パワーステアリング装置における操舵補助機構の断面図である。 図3は、図2の断面図に対応し、操舵補助機構の分解状態を示す図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る操舵補助機構の断面図である。 図5は、本発明の第3実施形態に係る操舵補助機構の断面図である。 図6は、本発明の第4実施形態に係る操舵補助機構の断面図である。 図7は、本発明の第5実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。電動パワーステアリング装置1は、ステアリングシャフト2と、インターミディエイトシャフト3と、転舵機構4と、操舵補助機構5と、トルクセンサ6とを含む。
ステアリングシャフト2は、電動パワーステアリング装置1が搭載される車両(図示せず)の前後方向に延びている。ステアリングシャフト2の後端(図1では上端)には、ステアリングホイール等の操舵部材11が連結されている。ステアリングシャフト2の前端(図1では下端)は、ユニバーサルジョイント12を介してインターミディエイトシャフト3の一端に連結されている。インターミディエイトシャフト3の他端は、別のユニバーサルジョイント13を介して転舵機構4に連結されている。
転舵機構4は、第1ピニオンシャフト14と、ラックシャフト15とを含む。第1ピニオンシャフト14は、ユニバーサルジョイント13を介してインターミディエイトシャフト3の他端に連結された入力シャフト16と、第1ピニオンギア17が設けられた出力シャフト18と、入力シャフト16と出力シャフト18とを同軸状に連結したトーションバー19とを含む。運転者によって操舵部材11が操舵されると、トーションバー19が弾性的にねじり変形し、これにより、入力シャフト16と出力シャフト18とが相対回転する。
ラックシャフト15は、車両の車幅方向(図1の左右方向)に沿って延びている。ラックシャフト15の表面には、その軸方向に並ぶ複数のラック歯によって構成されたラックギア20が設けられている。ラックギア20は、ラックシャフト15の表面において軸方向における一方側(図1では右側)の領域に設けられた第1ラックギア21と、ラックシャフト15の表面において軸方向における他方側(図1では左側)の領域に設けられた第2ラックギア22とに分かれている。第1ピニオンギア17は、第1ラックギア21と噛み合っている。ラックシャフト15において軸方向における両側の端部15Aは、タイロッド23およびナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪24に連結されている。操舵部材11の操舵に伴ってステアリングシャフト2が回転すると、この回転は、第1ラックギア21および第1ピニオンギア17によって、ラックシャフト15の軸方向における直線移動に変換される。これにより、転舵輪24の転舵が達成される。
操舵補助機構5は、運転者による操舵部材11の操舵を補助するための機構であり、前述したラックシャフト15と、第2ピニオンシャフト31と、減速機32と、電動モータ33とを含む。第2ピニオンシャフト31は、棒状の軸本体34と、軸本体34に一体的に設けられた第2ピニオンギア35とを含む。第2ピニオンシャフト31は、第1ピニオンシャフト14とは異なり、ステアリングシャフト2に連結されていない。第2ピニオンギア35は、ラックシャフト15の第2ラックギア22と噛み合っている。
減速機32は、円盤状のウォームホイール36と、ウォームシャフト37とを含む。ウォームホイール36は、第2ピニオンシャフト31の軸本体34に連結されている。ウォームホイール36の外周面には、ウォームシャフト37と噛み合う複数の歯溝(図示せず)が、ウォームホイール36の周方向に沿って等間隔で形成されている。ウォームシャフト37は、電動モータ33の出力軸38に連結されている。
トルクセンサ6は、運転者が操舵部材11を操舵した際における操舵トルクを検出するセンサであって、トルクセンサ6として公知のものを採用できる。トルクセンサ6は、第1ピニオンシャフト14の周囲に配置されている。トルクセンサ6は、操舵部材11の操舵に伴う入力シャフト16と出力シャフト18との相対回転量に基づいて操舵トルクを検出する。
操舵補助機構5およびトルクセンサ6に関連して、車両の速度を検出する車速センサ41と、ECU(Electronic Control Unit)42とが存在する。車速センサ41およびECU42は、電動パワーステアリング装置1の一部であってもよいし、電動パワーステアリング装置1とは別の装置であってもよい。ECU42は、トルクセンサ6によって検出された操舵トルクや車速センサ41によって検出された車速に基づいて、必要な操舵補助力を算出し、この操舵補助力を発生するように電動モータ33の駆動を制御する。これにより、電動モータ33が発生した駆動力がウォームシャフト37に伝達されることによってウォームシャフト37が駆動回転され、ウォームシャフト37と噛み合ったウォームホイール36が、第2ピニオンシャフト31を伴って、ウォームシャフト37よりも低い回転速度で回転する。第2ピニオンシャフト31の回転は、第2ラックギア22および第2ピニオンギア35によって、ラックシャフト15の軸方向における直線移動に変換される。これにより、転舵輪24の転舵、つまり操舵部材11の操舵がアシストされる。
電動パワーステアリング装置1は、ラックシャフト15を収容するラックハウジング51と、減速機32を収容する減速機ハウジング52とを含む。ラックハウジング51は、車両(図示せず)の車体に固定されて車幅方向に延びる筒状に形成されている。車幅方向つまりラックシャフト15の軸方向におけるラックハウジング51の両端面のそれぞれには開口部51Aが形成されていて、ラックシャフト15の各端部15Aは、いずれかの開口部51Aを通ってラックシャフト15の外にはみ出ている。ゴム等で形成された蛇腹管状のブーツ53が、ラックハウジング51における開口部51Aの周辺部分51Bと各端部15Aとをまとめて覆うことにより、各開口部51Aが外部から遮断されている。
ラックハウジング51には、車幅方向に交差して延びる筒状の第1ピニオンハウジング54および第2ピニオンハウジング55が一体的に設けられている。第1ピニオンハウジング54には、第1ピニオンギア17と第1ピニオンシャフト14における出力シャフト18の一部とが収容されている。第1ピニオンハウジング54において出力シャフト18が挿通される挿通穴54Aにおける第1ピニオンハウジング54と出力シャフト18との隙間(径方向隙間)には、オイルシール等の環状のシール部材(図示せず)が配置されている。そのため、水や埃等の異物が当該隙間からラックハウジング51内に侵入することが防止される。
図2は、操舵補助機構5の断面図である。以下では、操舵補助機構5の第2ピニオンシャフト31が延びる方向(図2の左右方向)を軸方向Xといい、第2ピニオンシャフト31を中心とした径方向を径方向Rという。軸方向Xにおける一方側X1は、図2の左側であり、軸方向Xにおける他方側X2は、図2の右側である。第2ピニオンハウジング55には、第2ピニオンシャフト31の軸本体34において一方側X1に偏った領域に設けられた第2ピニオンギア35と、軸本体34における第2ピニオンギア35側の一部とが収容されている。
第2ピニオンハウジング55において第2ピニオンギア35と軸本体34の一部とが配置された内部空間55Aは、軸方向Xに延びる円筒状に形成されている。内部空間55Aにおける一方側X1の端部55Bには、例えばすべり軸受によって構成された環状の軸受56が嵌め込まれている。軸本体34における一方側X1の端部34Aは、第2ピニオンギア35よりも一方側X1に位置し、軸本体34における他の部分よりも一段小径に形成されていて、軸受56は、端部34Aを取り囲んだ状態で回転可能に支持している。内部空間55Aにおける他方側X2の端部55Cは、他方側X2へ向かうにつれてテーパー状に拡径した後に同径のまま他方側X2へ延びている。第2ピニオンハウジング55における他方側X2の端面には、内部空間55Aの端部55Cを他方側X2へ露出させる円形状の挿通穴55Dが形成されている。
また、ラックハウジング51における第1ピニオンハウジング54および第2ピニオンハウジング55のそれぞれの近傍には、隆起部57が一体的に設けられている。第2ピニオンハウジング55の近傍に設けられた隆起部57は、ラックシャフト15に対する第2ピニオンギア35の反対側に位置し、当該反対側へ向けて隆起している。隆起部57には、当該反対側の端面から延びて第2ピニオンハウジング55の内部空間55Aに連通した円形状の貫通穴57Aが形成されている。貫通穴57A内には、円柱状の押圧部材61と、貫通穴57Aを当該反対側から塞いだ円盤状のプラグ62と、コイルばね等によって構成された付勢部材63とが配置されている。
押圧部材61は、ラックシャフト15の外周面においてラックギア20とは反対側の領域に接触している。プラグ62は、貫通穴57Aにおける隆起部57の内周面に対してねじ締結されている。付勢部材63は、押圧部材61とプラグ62との間で圧縮されることによって、押圧部材61をラックシャフト15へ向けて付勢している。これにより、押圧部材61は、ラックシャフト15を第2ピニオンギア35へ向けて押圧しているので、ラックシャフト15の第2ラックギア22と第2ピニオンギア35との適切な噛合状態が維持されている。このように押圧部材61、プラグ62および付勢部材63によって構成された噛合調整機構64は、第1ピニオンハウジング54(図1参照)の近傍に設けられた隆起部57に設けられてもよい。
減速機ハウジング52は、円筒状の全体形状を有し、外筒部71と、内筒部72と、連結部73と、閉塞部74とを含む。外筒部71および内筒部72のそれぞれは、径方向Rに一致した板厚方向を有する円筒状に形成され、内筒部72は、外筒部71よりも小径であって、外筒部71によって取り囲まれている。連結部73は、軸方向Xに一致した板厚方向を有する環状に形成され、外筒部71における一方側X1の端部と、軸方向Xにおける内筒部72の途中部との間に架設されることによって、外筒部71および内筒部72の間を連結している。外筒部71、内筒部72および連結部73は、同軸状に配置された状態で一体化されている。
外筒部71には、その他方側X2の端縁によって囲まれた円形状の開口部71Aが形成されている。内筒部72の内周面72Aにおける他方側X2の端部には、径方向Rの内側へ張り出したシール部材位置決め部72Bが一体的に設けられている。閉塞部74は、円盤状に形成され、開口部71Aを他方側X2から塞いでいる。閉塞部74は、外筒部71に対して着脱可能である。閉塞部74における一方側X1の側面には、第1環状凸部74Aおよび第2環状凸部74Bが一体的に設けられている。第1環状凸部74Aおよび第2環状凸部74Bは、外筒部71、内筒部72および連結部73と同軸状に配置された環状に形成され、閉塞部74から一方側X1へ突出している。第1環状凸部74Aは、第2環状凸部74Bよりも大径であり、開口部71A内において外筒部71に対して内嵌されている。
外筒部71によって径方向Rの外側から囲まれて連結部73および閉塞部74によって軸方向Xの両側から挟まれた空間が、減速機ハウジング52の内部空間52Aである。内部空間52Aには、ウォームホイール36が収容されている。なお、図示しないが、ウォームシャフト37(図1参照)も内部空間52Aに収容されている。また、電動モータ33(図1参照)は、内部空間52Aに収容されてもよいが、内部空間52Aに収容されずに減速機ハウジング52の外表面に固定されてもよい。また、ECU42(図1参照)は、内部空間52Aに収容されてもよい。内筒部72の内周面72Aによって径方向Rの外側から囲まれた空間は、減速機ハウジング52において内部空間52Aを一方側X1へ露出させる円形状の挿通穴52Bである。挿通穴52Bは、内部空間52Aの一部である。
減速機ハウジング52は、ラックハウジング51の第2ピニオンハウジング55に対して他方側X2から連結されている。この状態では、減速機ハウジング52の内筒部72における一方側X1の端部72Cが、第2ピニオンハウジング55の挿通穴55Dに対して他方側X2から挿通され、減速機ハウジング52の挿通穴52Bが、ラックハウジング51内つまり第2ピニオンハウジング55の内部空間55Aに他方側X2から臨んでいる。また、第2ピニオンハウジング55は、端部72Cを径方向Rの外側から取り囲んでいるとともに、減速機ハウジング52の連結部73に対して一方側X1から接触している。
第2ピニオンシャフト31の軸本体34における他方側X2の端部34Bは、ラックハウジング51における第2ピニオンハウジング55の挿通穴55Dから他方側X2にはみ出し、減速機ハウジング52において挿通穴52Bに対して挿通されて内部空間52Aに配置されている。軸方向Xにおける端部34B(ラックハウジング51からはみ出した部分)の途中には、一段大径になった大径部34Cが形成されている。大径部34Cは、内部空間52Aにおいて、ウォームホイール36の円中心部分を貫通し、圧入やスプライン結合等によってウォームホイール36に対して一体回転可能に連結されている。
操舵補助機構5は、第1軸受81と、第2軸受82と、プラグ83と、シール部材84とを含む。第1軸受81は、内輪85と、外輪86と、内輪85および外輪86の間に配置された複数の球状の転動体87と、これらの転動体87を等間隔で並ぶように保持する保持器(図示せず)とを含む転がり軸受である。第1軸受81は、減速機ハウジング52の挿通穴52B内における軸方向Xの途中に配置されている。具体的には、内輪85は、第2ピニオンシャフト31の軸本体34の端部34Bにおいて大径部34Cよりも一方側X1の部分に対して外嵌されていて、外輪86は、挿通穴52Bにおける減速機ハウジング52の内周面(つまり、内筒部72の内周面72A)に対して内嵌されている。内輪85が端部34Bに圧入されていてもよいし、外輪86が内周面72Aに圧入されていてもよい。第1軸受81は、大径部34Cに連結されたウォームホイール36よりも一方側X1つまり第2ピニオンギア35側に配置されている。
第2軸受82は、第1軸受81と同じ構成を有する転がり軸受であって、減速機ハウジング52の内部空間52Aにおいて第1軸受81よりも他方側X2に離れて配置されている。第2軸受82では、内輪88が、第2ピニオンシャフト31の軸本体34の端部34Bにおいて大径部34Cよりも他方側X2の部分に対して外嵌され、外輪89が、減速機ハウジング52の閉塞部74における第2環状凸部74Bに対して内嵌されている。内輪88が大径部34Cに他方側X2から接触し、外輪89が閉塞部74に一方側X1から接触することによって、第2軸受82が軸方向Xにおいて位置決めされている。なお、内輪88は、閉塞部74に対して非接触である。第2ピニオンシャフト31は、軸方向Xにおける大径部34Cの両側に位置する第1軸受81および第2軸受82によって回転可能に支持されている。
プラグ83は、環状に形成されている。プラグ83の外周面には、ねじ部90が形成されている。減速機ハウジング52の内筒部72の内周面72Aにおいて一方側X1の端部には、別のねじ部91が形成されている。プラグ83は、第2ピニオンシャフト31の軸本体34を非接触で取り囲んだ状態で、減速機ハウジング52の挿通穴52Bに対して一方側X1から嵌め込まれている。ねじ部90とねじ部91とが噛み合うことによって、プラグ83は、内周面72Aに螺合し、一方側X1から第1軸受81の外輪86に接触している。また、環状のナット100が、内筒部72の端部72Cに一方側X1から当接しつつプラグ83のねじ部90に螺合しているので、プラグ83が強固に締結された状態にある。プラグ83が外輪86に一方側X1から接触し、内輪85が大径部34Cに一方側X1から接触することによって、第1軸受81が軸方向Xにおいて位置決めされている。また、外輪86は、プラグ83によって一方側X1から接触されることによって、予圧がかけられている。プラグ83における一方側X1の端部には、径方向Rの内側へ張り出した環状の張出部83Aが一体的に設けられている。
操舵補助機構5は、第1軸受81および第2軸受82に予圧付与する予圧付与機構110を備えている。第2ピニオンシャフト31は、大径部34Cの外周に第1内輪位置決め部34Dと第2内輪位置決め部34Eとを有する。第1内輪位置決め部34Dおよび第2内輪位置決め部34Eは、軸方向Xに関して互いに逆向きに向く一対の位置決め段部で構成されている。
第1内輪位置決め部34Dは、第1軸受81の内輪85にウォームホイール36側から接触し、内輪85を軸方向Xに位置決めしている。第2内輪位置決め部34Eは、第2軸受82の内輪88にウォームホイール36側から接触し、内輪88を軸方向Xに位置決めしている。これにより、第1軸受81の内輪85および第2軸受82の内輪88は、第2ピニオンシャフト31に対する軸方向Xの移動が規制されている。
予圧付与機構110は、閉塞部74に設けられ第2軸受82の外輪89を位置決めする外輪位置決め部74Cと、第1軸受81の外輪86を第2軸受82側へ付勢する付勢部材としてのプラグ83とを含んで構成されている。
外輪位置決め部74Cは、第2軸受82の外輪89に他方側X2から接触している。プラグ83の締め込みによって第1軸受81の外輪86に与えられる付勢力は、第1軸受81の内輪85、第2ピニオンシャフト31の第1内輪位置決め部34Dおよび第2内輪位置決め部34E、第2軸受82の内輪88および外輪89を順次に介して、閉塞部74の外輪位置決め部74Cによって受けられる。これにより、第1軸受81および第2軸受82に予圧が与えられ、第1軸受81および第2軸受82の軸受隙間が除去される。
シール部材84は、環状に形成されていて、例えばゴム製または樹脂製のオイルシールである。シール部材84の周上1箇所を切断したときの断面は、略矩形状に形成されている。シール部材84は、減速機ハウジング52の内部空間52Aに配置されている。詳しくは、シール部材84は、減速機ハウジング52の内筒部72の内周面72Aによって区画された挿通穴52B内において、第1軸受81よりも他方側X2に配置され、第2ピニオンシャフト31の軸本体34の大径部34Cにおける一方側X1の端部に対して外嵌されている。そのため、シール部材84は、大径部34Cに連結されたウォームホイール36よりも一方側X1に配置され、詳しくは、軸方向Xにおけるウォームホイール36と第1軸受81との間に配置されている。
シール部材84は、内筒部72の他方側X2の端部に設けられたシール部材位置決め部72Bに一方側X1から接触することによって、軸方向Xにおいて位置決めされている。換言すると、シール部材位置決め部72Bは、シール部材84に、ウォームホイール36側から接触して、シール部材84を位置決めする。シール部材84と第1軸受81との間には、軸方向隙間Sが介在している。
シール部材84では、内周面84Aが、その周方向における全域に亘って大径部34Cに密着し、外周面84Bが、その周方向における全域に亘って内筒部72の内周面72Aに密着している。そのため、シール部材84は、第2ピニオンシャフト31の軸本体34の大径部34Cと減速機ハウジング52の内筒部72の内周面72Aとの径方向Rの隙間をシールしている。第2ピニオンシャフト31が回転するときには、大径部34Cは、シール部材84の内周面84Aに摺動する。
電動パワーステアリング装置1では、例えばブーツ53(図1参照)の破損によってラックハウジング51内に異物が侵入する場合が想定される。異物が水である場合には、ラックハウジング51内が浸水し、その浸水が減速機ハウジング52の挿通穴52Bを介して内部空間52Aに到達すると、内部空間52Aにおける減速機32が錆びたり、電動モータ33やECU42等の電気部品に電気的な不具合が生じたりする虞がある。しかし、電動パワーステアリング装置1では、シール部材84が、減速機ハウジング52と第2ピニオンシャフト31との隙間をシールしているので、ラックハウジング51内に異物が侵入した場合において、ラックハウジング51の第2ピニオンハウジング55内から減速機ハウジング52内への異物の侵入を防止できる。異物が水である場合における減速機ハウジング52内の防水領域Qは、第1軸受81よりも他方側X2の領域である。
シール部材84は、減速機ハウジング52内に配置されているので、図3を参照して、電動パワーステアリング装置1の組み立ての際に、シール部材84を傷付けないように第2ピニオンギア35を覆うキャップ状の治具93を用いることができる。具体的には、まず、作業者は、第2ピニオンハウジング55にラックギア20および軸受56を組み込み、第2ピニオンシャフト31にウォームホイール36を連結しておく。そして、作業者は、第2ピニオンシャフト31において治具93によって覆われた状態の第2ピニオンギア35を、矢印Y1で示すように、他方側X2から減速機ハウジング52内に挿入した後に挿通穴52Bから一方側X1へ露出させる。次に、作業者は、矢印Y2で示すようにシール部材84を第2ピニオンギア35に一方側X1から外嵌することによって、治具93によって覆われた状態の第2ピニオンギア35をシール部材84の内側に通す。そして、作業者は、第2ピニオンギア35から治具93を取り外す。その後、作業者が第1軸受81および第2軸受82を第2ピニオンシャフト31に組み付け、プラグ83を挿通穴52Bに組み込んでからプラグ83にナット100を組み付ける。そして、作業者が第2ピニオンギア35をラックハウジング51内に挿入してラックギア20と噛み合わせ、ラックハウジング51と減速機ハウジング52とを合体させ、閉塞部74を減速機ハウジング52の外筒部71に装着し、最後に噛合調整機構64をラックハウジング51に組み込めば、電動パワーステアリング装置1を組み立てることができる。このように、治具93を用いることにより、シール部材84が第2ピニオンギア35によって傷付けられることなく、電動パワーステアリング装置1を組み立てることができる。なお、作業者は、予めシール部材84が挿通穴52Bに組み込まれた減速機ハウジング52内に、治具93によって覆われた状態の第2ピニオンギア35を挿入してシール部材84の内側に通してから、挿通穴52Bから一方側X1へ露出させ、その後に第2ピニオンギア35から治具93を取り外してもよい。
また、完成した電動パワーステアリング装置1では、減速機ハウジング52内において、第1軸受81がウォームホイール36よりも第2ピニオンギア35側に配置され、シール部材84がウォームホイール36と第1軸受81との間に配置される(図2参照)。この場合には、電動パワーステアリング装置1の組み立ての際に、作業者は、第2ピニオンギア35がシール部材84の内側を通過した後の第2ピニオンシャフト31に対して、矢印Y2に示すように、第2ピニオンギア35側(前述した一方側X1)から第1軸受81を組み付けることができる。
また、プラグ83(付勢部材)によってピニオンギア35側から付勢された第1軸受81と、減速機ハウジング52のシール部材位置決め部72Bによって軸方向Xに位置決めされたシール部材84との間に、軸方向隙間Sが設けられる。このため、第1軸受81および第2軸受82に予圧を付与するべく、プラグ83によって第1軸受81が軸方向X(第2軸受82側)に変位させられた場合にも、シール部材84が軸方向Xに圧縮される力を受けることがなく、シール部材84の耐久性を向上することができる。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る操舵補助機構5Pの断面図である。図4において、今まで説明した部材と同様の部材には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。前述した第1実施形態では、シール部材84は、ウォームホイール36と第1軸受81との間において第2ピニオンシャフト31の軸本体34に対して外嵌されていたが(図2参照)、第2実施形態では、シール部材84は、第1軸受81よりも一方側X1において軸本体34に対して外嵌され、プラグ83に圧入されている。具体的には、シール部材84は、軸方向Xにおけるプラグ83の張出部83Aと第1軸受81との間に配置され、プラグ83において張出部83Aよりも他方側X2の部分に対して内嵌されている。
プラグ83の張出部83Aは、シール部材84にウォームホイール36とは反対側から接触してシール部材84を軸方向Xに位置決めするシール部材位置決め部として機能する。シール部材84と第1軸受81との間には、軸方向隙間Sが形成されている。このため、シール部材84が張出部83Aと第1軸受81との間で軸方向Xの力を受けることがない。なお、図4の第2実施形態においては、図2の第1実施形態と同じ構成のシール部材位置決め部72Bは廃止されてもよい。
第2実施形態のシール部材84では、内周面84Aが、その周方向における全域に亘って軸本体34に密着し、外周面84Bが、その周方向における全域に亘ってプラグ83の内周面83Bに密着している。そのため、シール部材84は、減速機ハウジング52内において、第2ピニオンシャフト31の軸本体34とプラグ83の内周面83Bとの径方向Rの隙間をシールしている。よって、第2実施形態においても、ラックハウジング51内から減速機ハウジング52内への異物の侵入を防止できる。特に、第2実施形態に係る操舵補助機構5Pでの減速機ハウジング52内の防水領域Qは、第1軸受81よりも一方側X1から始まるので、第1実施形態に係る操舵補助機構5での防水領域Q(図2参照)よりも軸方向Xに広くなり、第1軸受81も防水できる。
また、第2実施形態においても、シール部材84は、減速機ハウジング52内に配置されているので、電動パワーステアリング装置1の組み立ての際に、シール部材84を傷つけないように第2ピニオンギア35を覆う治具93(図3参照)を用いることができる。第2実施形態での電動パワーステアリング装置1の組み立ての場合には、作業者は、シール部材84が圧入されたプラグ83と第1軸受81とを予め減速機ハウジング52の挿通穴52B内に組み込んでおいてから、治具93によって覆われた状態の第2ピニオンギア35をシール部材84の内側に通した後に、第2ピニオンギア35から治具93を取り外す(図3参照)。または、作業者は、第2ピニオンギア35を減速機ハウジング52の挿通穴52Bから一方側X1へ露出させてから、シール部材84が圧入されたプラグ83と第1軸受81とを、治具93によって覆われた第2ピニオンギア35に対して外嵌しながら挿通穴52B内に組み込んだ後に、第2ピニオンギア35から治具93を取り外す。
第2実施形態では、挿通穴52Bにおける減速機ハウジング52とプラグ83との螺合部分95、つまりプラグ83の外周面のねじ部90と減速機ハウジング52の内筒部72の内周面72Aのねじ部91との隙間に、液体パッキン96が塗布等によって設けられている。そのため、ラックハウジング51内から減速機ハウジング52内への異物の侵入を確実に防止できる。なお、前述した図2の第1実施形態に係る操舵補助機構5では、螺合部分95に液体パッキン96を設ける必要がなく、コストダウンを図れる。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係る操舵補助機構5Qの断面図である。図4において、今まで説明した部材と同様の部材には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。図5の第3実施形態に係る操舵補助機構5Qが、図2の第1実施形態に係る操舵補助機構5と主に異なるのは、下記である。
第3実施形態の減速機ハウジング52Qは、第1実施形態の減速機ハウジング52の閉塞部74に代えて、閉塞部74Qを有する。第3実施形態の第2ピニオンシャフト31Qは、閉塞部74Qによって支持されていない。
すなわち、第1軸受81は、減速機ハウジング52Q内で第2ピニオンシャフト31Qを支持する唯一の軸受である。すなわち、減速機ハウジング52Q内でウォームホイール36に対して第1軸受81の反対側に、第2ピニオンシャフト31Qを支持する軸受(図2の第1実施形態における第2軸受82に相当)は設けられていない。このため、減速機ハウジング52Qの閉塞部74Qや第2ピニオンシャフト31Qにおいて、当該軸受(図2の第1実施形態における第2軸受82に相当)を嵌合する構造を設ける必要がなく、構造を簡素化することができる。
第3実施形態では、第2ピニオンシャフト31Qにおいて、ウォームホイール36から閉塞部74Q側への突出部分をなくしたり、突出量を少なくすることができ、小型化を達成することができる。
第3実施形態では、閉塞部74Qには、減速機ハウジング52Qの内部空間52Aを外部空間に開放させる貫通孔75が形成されており、貫通孔75にブリーザ76が取り付けられている。図示していないが、ブリーザ76には、ラビリンス構造の空気通路が設けられている。ブリーザ76は、内部空間52Aと外部空間との間で、前記空気通路を介して空気の流通を許容する一方、水分の流通を阻止する。ブリーザ76の働きで、内部空間52Aが負圧になることが抑制される。すなわち、外部空間から内部空間52Aへ異物(例えば水分)が吸い込む負圧の発生が、ブリーザ76の働きで未然に防止される。なお、ブリーザ76は、図2の第1実施形態および図4の第2実施形態における閉塞部74に設けられてもよい。
第3実施形態では、第2ピニオンシャフト31Qの外周に形成された周溝に、例えば止め輪からなる位置決め部材39が係止されている。位置決め部材39は、第1軸受81の内輪85に第2ピニオンギア35側から接触している。これにより、内輪85は第2ピニオンシャフト31Qの第1内輪位置決め部34Dと位置決め部材39とで軸方向Xに挟持されている。これにより、第2ピニオンシャフト31Qに対する内輪85の軸方向移動が規制されている。
一方、減速機ハウジング52Qに設けられた外輪位置決め部72Qが、第1軸受81の外輪86にウォームホイール36側から接触している。また、プラグ83が、第1軸受81の外輪86に第2ピニオンギア35側から接触している。プラグ83は、外輪86を外輪位置決め部72Qに押圧して位置決めする位置決め部材として機能する。これにより、第1軸受81を介して、第2ピニオンシャフト31Qの軸方向移動が規制されている。
シール部材84が、外輪位置決め部72Qの内周面と第2ピニオンシャフト31Qの大径部34Cの外周面との隙間に配置されており、該隙間をシールするように構成されている。シール部材84の外周面84Bは、外輪位置決め部72Qの内周面に圧入固定されている。シール部材84の内周面84Aは、第2ピニオンシャフト31Qの大径部34Cの外周面に摺接される。
シール部材84は、補強用の芯金と芯金をモールドしたゴム部材とで構成されていてもよい。その場合、シール部材84の内周面に、第2ピニオンシャフト31Qを取り囲む環状のシールリップが設けられてよい。
第3実施形態においても、ラックハウジング51から減速機ハウジング52Q内への異物の侵入を防止することができる。また、第3実施形態では、第2軸受82の組付が不要になる点、および第1軸受81を第2ピニオンシャフト31Qに組み付けた後、第2ピニオンシャフト31Qの周溝に位置決め部材39を嵌合させて第1軸受81を第2ピニオンシャフト31Qの軸方向に位置決めする点を除いて、第1実施形態と同じ組み付け手順で電動パワーステアリング装置1が組み立てられる。すなわち、第3実施形態においても、電動パワーステアリング装置1の組立に際して、シール部材84を傷つけないように第2ピニオンギア35を覆う治具(図3参照)を用いることができる。
また、減速機ハウジング52Q内で第2ピニオンシャフト31Qを支持する唯一の軸受である第1軸受81によって、第2ピニオンシャフト31Qが支持されるので、構造が簡素化される。シール部材84が、外輪位置決め部72Qと第2ピニオンシャフト31Qとの隙間(径方向隙間)に配置されるので、軸方向Xの小型化を達成することができる。
(第4実施形態)
図6は、本発明の第4実施形態に係る操舵補助機構5Rの断面図である。図6において、今まで説明した部材と同様の部材には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。図6の第4実施形態に係る操舵補助機構5Rでは、第2ピニオンシャフトの支持に関しては、図5の第3実施形態に係る操舵補助機構5Qと同じ構成が採用され、シール部材84の配置に関しては、図4の第2実施形態に係る操舵補助機構5Pと同じ構成が採用されている。
第4実施形態では、図5の第3実施形態と同じく、第1軸受81が、減速機ハウジング52Q内で第2ピニオンシャフト31Qを支持する唯一の軸受である。また、第4実施形態では、図4の第2実施形態と同じく、シール部材84が、第2ピニオンシャフト31Qに外嵌され、プラグ83に圧入されている。また、シール部材84が、プラグ83の張出部83A(シール部材位置決め部)によって接触されて軸方向Xに位置決めされている。シール部材84と第1軸受81との間に、軸方向隙間Sが形成されている。
第4実施形態においても、ラックハウジング51から減速機ハウジング52Q内への異物の侵入を防止することができる。また、第4実施形態では、第2軸受82の組付が不要になる点、および第1軸受81を第2ピニオンシャフト31Qに組み付けた後、第2ピニオンシャフト31Qの周溝に位置決め部材39を嵌合させて第1軸受81を第2ピニオンシャフト31Qの軸方向に位置決めする点を除いて、第2実施形態と同じ組み付け手順で電動パワーステアリング装置1が組み立てられる。すなわち、第4実施形態においても、電動パワーステアリング装置1の組立に際して、シール部材84を傷つけないように第2ピニオンギア35を覆う治具(図3参照)を用いることができる。
また、減速機ハウジング52Q内に配置される唯一の軸受(第1軸受81)で第2ピニオンシャフト31Qを支持するので、構造を簡素化することができる。また、第4実施形態では、第3実施形態と比較して防水領域Qを軸方向Xに広くすることができる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述した電動パワーステアリング装置1(図1参照)は、第1ピニオンシャフト14および第2ピニオンシャフト31を有するデュアルピニオンタイプEPS(DP-Electric Power Steering)であったが、本発明は、ピニオンタイプEPS(P-EPS )にも適用できる。ピニオンタイプEPSである第5実施形態に係る電動パワーステアリング装置1Aは、図7に図示される。図7において、今まで説明した部材と同様の部材には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。電動パワーステアリング装置1Aでは、第1ピニオンシャフト14における第1ピニオンギア17および出力シャフト18と第1ピニオンハウジング54(図1参照)とが省略されて、第1ピニオンシャフト14のトーションバー19が、第2ピニオンシャフト31の軸本体34に連結されている。電動パワーステアリング装置1Aにおける第2ピニオンハウジング55内の構成は、第1〜第4実施形態の何れかに係る電動パワーステアリング装置1における第2ピニオンハウジング55内の構成(図2、図4、図5、図6参照)と同じである。
1;1A…電動パワーステアリング装置、5;5P;5Q;5R…操舵補助機構、15…ラックシャフト、20…ラックギア、24…転舵輪、31;31Q…第2ピニオンシャフト、32…減速機、33…電動モータ、34B…端部(ラックハウジングからはみ出した部分)、35…第2ピニオンギア、36…ウォームホイール、37…ウォームシャフト、51…ラックハウジング、52;52Q…減速機ハウジング、52B…挿通穴、72A…内周面、72B…シール部材位置決め部、72Q…外輪位置決め部、74C…外輪位置決め部、81…第1軸受、82…第2軸受、83…プラグ(付勢部材)、83A…張出部(シール部材位置決め部)、84…シール部材、85…内輪、86…外輪、88…内輪、89…外輪、95…螺合部分、96…液体パッキン、110…予圧付与機構、S…軸方向隙間、X1…一方側

Claims (8)

  1. 転舵輪に連結されるラックシャフトと、
    前記ラックシャフトを収容するラックハウジングと、
    前記ラックシャフトのラックギアと噛み合うピニオンギアが設けられたピニオンシャフトと、
    前記ピニオンシャフトにおいて前記ラックハウジングからはみ出した部分に対して一体回転可能に連結されたウォームホイールと、前記ウォームホイールと噛み合うウォームシャフトとを有する減速機と、
    前記ウォームシャフトを駆動回転させる電動モータと、
    前記減速機を収容する減速機ハウジングと、
    前記減速機ハウジング内に配置され、前記ピニオンシャフトを回転可能に支持する軸受と、
    前記減速機ハウジング内において前記ウォームホイールよりも前記ピニオンギア側に配置され、前記ピニオンシャフトと前記減速機ハウジングとの隙間をシールする環状のシール部材とを含む、電動パワーステアリング装置。
  2. 前記軸受は、前記ウォームホイールよりも前記ピニオンギア側に配置され、
    前記シール部材は、前記ウォームホイールと前記軸受との間に配置されている、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記軸受は、前記減速機ハウジング内で前記ピニオンシャフトを支持する唯一の軸受であって、前記減速機ハウジングに内嵌された外輪と、前記ピニオンシャフトに軸方向に位置決めされた状態で外嵌された内輪とを有し、
    前記減速機ハウジングは、前記ウォームホイール側から前記外輪に接触する環状の外輪位置決め部を有し、
    前記シール部材は、前記ピニオンシャフトと前記減速機ハウジングの前記外輪位置決め部との隙間に配置されて該隙間をシールするように構成されている、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記ウォームホイールよりも前記ピニオンギア側に配置された、前記軸受としての第1軸受と、
    前記ウォームホイールに対して前記第1軸受と反対側に配置された第2軸受と、
    前記第1軸受および前記第2軸受に予圧を付与する予圧付与機構と、を含み、
    前記第1軸受および前記第2軸受のそれぞれは、前記減速機ハウジングに内嵌された外輪と、前記ピニオンシャフトに前記ピニオンシャフトに対する軸方向移動が規制された状態で外嵌された内輪とを有し、
    前記予圧付与機構は、前記減速機ハウジングに設けられ前記第2軸受の前記外輪に前記ウォームホイールとは反対側から接触する外輪位置決め部と、前記減速機ハウジングに保持され、前記第1軸受の前記外輪に前記ピニオンギア側から付勢接触する付勢部材と、を有し、
    前記シール部材は、前記ウォームホイールと前記第1軸受との間に配置され、
    前記減速機ハウジングは、前記シール部材に前記ウォームホイール側から接触し、前記シール部材を位置決めするシール部材位置決め部を有し、
    前記シール部材と前記第1軸受との間に、軸方向隙間が介在している、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 転舵輪に連結されるラックシャフトと、
    前記ラックシャフトを収容するラックハウジングと、
    前記ラックシャフトのラックギアと噛み合うピニオンギアが設けられたピニオンシャフトと、
    前記ピニオンシャフトにおいて前記ラックハウジングからはみ出した部分に対して一体回転可能に連結されたウォームホイールと、前記ウォームホイールと噛み合うウォームシャフトとを有する減速機と、
    前記ウォームシャフトを駆動回転させる電動モータと、
    前記ピニオンシャフトが挿通されて前記ラックハウジング内に臨む挿通穴を有し、前記減速機を収容する減速機ハウジングと、
    前記挿通穴における前記減速機ハウジングの内周面に対して内嵌される外輪と、前記ピニオンシャフトに対して外嵌される内輪とを有し、前記挿通穴において前記ピニオンシャフトを回転可能に支持する軸受と、
    前記挿通穴における前記減速機ハウジングの内周面に螺合して前記ピニオンシャフトを取り囲み、前記ピニオンギア側から前記外輪に接触する環状のプラグと、
    前記ピニオンシャフトと前記プラグとの隙間をシールする環状のシール部材とを含む、電動パワーステアリング装置。
  6. 前記軸受は、前記減速機ハウジング内で前記ピニオンシャフトを支持する唯一の軸受であり、
    前記減速機ハウジングは、前記ウォームホイール側から前記外輪に接触する外輪位置決め部を有し、
    前記プラグは、前記シール部材に前記ピニオンギア側から接触するシール部材位置決め部を有し、
    前記シール部材と前記軸受との間に、軸方向隙間が形成されている、請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記ウォームホイールよりも前記ピニオンギア側に配置された、前記軸受としての第1軸受と、
    前記ウォームホイールに対して前記第1軸受と反対側に配置された第2軸受と、
    前記第1軸受および前記第2軸受に予圧を付与する予圧付与機構と、を含み、
    前記第1軸受および前記第2軸受のそれぞれは、前記減速機ハウジングに内嵌された外輪と、前記ピニオンシャフトに前記ピニオンシャフトに対する軸方向移動が規制された状態で外嵌された内輪とを有し、
    前記予圧付与機構は、前記減速機ハウジングに設けられ前記第2軸受の前記外輪に前記ウォームホイールとは反対側から接触する外輪位置決め部と、前記第1軸受の前記外輪に前記ピニオンギア側から付勢接触する付勢部材としての前記プラグと、を有し、
    前記プラグは、前記シール部材に前記ピニオンギア側から接触するシール部材位置決め部を有し、
    前記シール部材と前記第1軸受との間に、軸方向隙間が介在している、請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記挿通穴における前記減速機ハウジングと前記プラグとの螺合部分に設けられた液体パッキンを含む、請求項5から7の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
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