JP2018103734A - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018103734A
JP2018103734A JP2016251321A JP2016251321A JP2018103734A JP 2018103734 A JP2018103734 A JP 2018103734A JP 2016251321 A JP2016251321 A JP 2016251321A JP 2016251321 A JP2016251321 A JP 2016251321A JP 2018103734 A JP2018103734 A JP 2018103734A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
cover member
shaft
steering
rack
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016251321A
Other languages
English (en)
Inventor
我元 錦戸
Gagen Nishikido
我元 錦戸
村上 裕昭
Hiroaki Murakami
裕昭 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2016251321A priority Critical patent/JP2018103734A/ja
Publication of JP2018103734A publication Critical patent/JP2018103734A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gasket Seals (AREA)

Abstract

【課題】組み付け性を向上させることが可能なステアリング装置を提供する。【解決手段】ラック歯21を有するラックシャフト2と、ピニオン歯130を有するピニオンシャフト13と、ピニオンシャフト13を収容する第1収容部41、及びラックシャフト2を収容する第2収容部42を有する金属製のハウジング4と、ハウジング4の第1収容部41に取り付けられ、ピニオンシャフト13を挿通させる樹脂製のカバー部材5と、カバー部材5と第1収容部41との間を封止するシール部材91とを備えたステアリング装置1において、ハウジング4は、カバー部材5を係止する係止部414を有し、カバー部材5は、外側円筒部51と、第1収容部41の開口端部の内側に配置される内側円筒部52と、係止部414に係止される突起53とを一体に有し、シール部材91は、カバー部材5の内側円筒部52の外周面52aに固着されて第1収容部41の内周面41cに弾接する。【選択図】図4

Description

本発明は、ラックアンドピニオン式のステアリング装置に関する。
従来、車両のステアリングホイールの操舵操作に応じて転舵輪(前輪)を転向させるステアリング装置として、ラックアンドピニオン式のものが広く用いられている。この種のステアリング装置には、互いに噛合するラックシャフト及びピニオンシャフトと、ラックシャフト及びピニオンシャフトを収容するハウジングと、ハウジングに取り付けられてピニオンシャフトの一部を収容するカバー部材とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のステアリング装置は、電動モータのトルクによって回転するウォームギヤにピニオンシャフトと一体に回転するウォームホイールが噛み合わされたウォームギヤ機構、及び操舵トルクを検出するためのトルクセンサを有する電動パワーステアリング装置として構成され、トルクセンサがカバー部材(上側半体)に収容され、ラックシャフト及びピニオンシャフトがウォームギヤ機構と共にハウジング(下側半体)に収容されている。カバー部材は、その下端部に円筒状の嵌合部を有し、この嵌合部がハウジングの開口端部の内側に嵌合されてハウジングに取り付けられている。嵌合部の外周面には周方向に延在する環状溝が設けられ、この環状溝に防水用のシール部材(封止環)が配置されている。
特開2012−111476号公報
上記のように構成されたステアリング装置を組み立てる際には、カバー部材の環状溝にOリング等のシール部材を配置し、カバー部材の嵌合部をハウジングの開口端部に嵌合した後、さらにボルト等によってカバー部材をハウジングに対して抜け止めする必要がある。また、防水性を確保するためには、シール部材の周辺部にグリースを塗布することも必要となる。これらの工程は、ステアリング装置の組み付け性向上の妨げとなっていた。
そこで、本発明は、組み付け性を向上させることが可能なステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、ラック歯を有し、車幅方向に移動することにより転舵輪を転向させるラックシャフトと、前記ラック歯に噛み合うピニオン歯を一端部に有し、ステアリングホイールの操舵操作に応じて回転するピニオンシャフトと、前記一端部を含む前記ピニオンシャフトの一部を収容する筒状の第1収容部、及び前記第1収容部と連通して前記ラックシャフトを収容する第2収容部を有する金属製のハウジングと、前記ハウジングの前記第1収容部に取り付けられ、前記ピニオンシャフトを挿通させる樹脂製のカバー部材と、前記カバー部材と前記第1収容部との間を封止する環状の弾性体からなるシール部材とを備え、前記ハウジングは、前記カバー部材を係止する係止部を前記第1収容部に有し、前記カバー部材は、前記第1収容部の外部に配置されて前記ピニオンシャフトの一部を収容する外側円筒部と、前記第1収容部の開口端部の内側に配置される内側円筒部と、前記係止部に係止される被係止部とを一体に有し、前記被係止部が前記係止部に係止されることにより前記第1収容部に対して抜け止めされ、前記シール部材は、前記カバー部材の前記内側円筒部の外周面に固着されて前記第1収容部の内周面に弾接する、ステアリング装置を提供する。
本発明によれば、ステアリング装置の組み付け性を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態に係るラックアンドピニオン式のステアリング装置を模式的に示す全体構成図である。 ステアリング装置の構成部材の一部を破断して示す外観図である。 ハウジングの第1収容部及びカバー部材の内部をピニオンシャフトの回転軸線を含む車両前後方向の断面で示す断面図である。 図3の一部を拡大して示す断面図である。 ハウジングに取り付けられる前のカバー部材及びシール部材をハウジングの第1収容部と共に示す部分斜視断面図である。 変形例に係るカバー部材の内側円筒部をハウジング4の第1収容部に嵌合する際の各状態を示し、(a)は嵌合初期状態、(b)は嵌合途中の状態、(c)は嵌合後の状態を、それぞれ示す。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
(ステアリング装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態に係るラックアンドピニオン式のステアリング装置を模式的に示す全体構成図である。図2は、ステアリング装置の構成部材の一部を破断して示す外観図である。このステアリング装置1は、車両に搭載され、運転者の操舵操作に応じて転舵輪である前輪17R,17Lを転舵させる。図1及び図2では、ステアリング装置を車両前方から見た状態を示し、図面左側が車両の右側にあたり、図面右側が車両の左側にあたる。なお、図1における符号中の文字「R」は車両の右側を示し、文字「L」は車両の左側を示している。以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」とは、車両上下方向ならびに車両左右方向における各方向をいう。
ステアリング装置1は、図1に示すように、運転者が操舵操作するステアリングホイール100と、ステアリングホイール100が一端部に固定されたコラムシャフト11と、コラムシャフト11に自在継手141を介して連結されたインターミディエイトシャフト(中間シャフト)12と、インターミディエイトシャフト12に自在継手142を介して連結されたピニオンシャフト13と、ピニオンシャフト13に噛み合うラックシャフト2と、運転者によるステアリングホイール100の操舵操作を補助する操舵補助力を発生させる操舵補助装置3とを備えている。
自在継手141,142は、例えばカルダンジョイントからなる。コラムシャフト11、インターミディエイトシャフト12、及びピニオンシャフト13は、ステアリングホイール100の操舵操作に応じて回転し、ステアリングホイール100に付与された操舵トルクをラックシャフト2に伝達するステアリングシャフト10を構成する。
操舵補助装置3は、ステアリングホイール100に付与される操舵トルクを検出するトルクセンサ30と、トルクセンサ30によって検出した操舵トルク及び車速に応じてモータ電流を出力する制御装置31と、制御装置31から出力されるモータ電流によって操舵補助力を発生する電動モータ32と、電動モータ32の出力軸321の回転を減速する減速機構33と、減速機構33によって減速された電動モータ32のトルクによって回転するピニオンシャフト34とを備えている。
減速機構33は、電動モータ32の出力軸321と一体回転するように連結されたウォームギヤ331と、ウォームギヤ331に噛み合うウォームホイール332とからなる。ウォームホイール332は、ピニオンシャフト34と共に回転し、このピニオンシャフト34に操舵補助トルクを出力する。
ラックシャフト2の両端部には、ボールジョイント15L,15Rを介して左右のタイロッド16L,16Rがそれぞれ連結されている。左右のタイロッド16L,16Rは、左右の前輪17L,17Rにそれぞれ連結されている。ラックシャフト2が車幅方向(左右方向)に進退移動すると、左右のタイロッド16L,16Rがそれぞれラックシャフト2に対して揺動し、左右の前輪17L,17Rがそれぞれ転向される。
ラックシャフト2は、第1及び第2のラック歯21,22を有している。ステアリングシャフト10のピニオンシャフト13は、第1のラック歯21に噛み合うピニオン歯130を長手方向の一端部に有している。操舵補助装置3のピニオンシャフト34は、第2のラック歯22に噛み合うピニオン歯340を長手方向の一端部に有している。ラックシャフト2は、両ピニオンシャフト13,34の回転によって車幅方向に沿った軸方向に移動する。
また、ステアリング装置1は、図2に示すように、金属製のハウジング4と、ハウジング4に取り付けられた樹脂製のカバー部材5と、カバー部材5の上部を覆う樹脂製のキャップ60と、ハウジング4とカバー部材5との間を封止するシール部材(後述)とを有している。ハウジング4は、ピニオンシャフト13の一部を収容する筒状の第1収容部41、ラックシャフト2を収容する筒状の第2収容部42、及び操舵補助装置3の減速機構33及びピニオンシャフト34を収容する第3収容部43を一体に有している。
第1収容部41には、ピニオン歯130が形成された下端部を含むピニオンシャフト13の長手方向の一部が収容されている。ピニオンシャフト13は、キャップ60が外嵌されると共に、カバー部材5に挿通されている。キャップ60の上方には、自在継手142に結合されるピニオンシャフト13のセレーション部13aが突出している。
ハウジング4は、例えばダイキャストによって成形されたアルミニウム合金からなる。ラックシャフト2は、その左右両端部が第2収容部42から突出している。第2収容部42の左右両端部とタイロッド16L,16Rとの間には、伸縮可能な蛇腹構造を有するベローズ18L,18Rがそれぞれ設けられている。また、第2収容部42の左右両端部の内側には、ラックシャフト2の軸方向移動をガイドするラックブッシュ19L,19Rが配置されている。
図3は、第1収容部41及びカバー部材5の内部をピニオンシャフト13の回転軸線Oを含む車両前後方向の断面で示す断面図である。以下、この回転軸線Oに平行な方向を軸方向といい、軸方向に直交する方向を径方向という。
ピニオンシャフト13は、ピニオン歯130を有するロアシャフト131と、自在継手142に結合されるアッパシャフト132と、ロアシャフト131とアッパシャフト132とを連結するトーションバー(捩れ軸)133とを有している。アッパシャフト132は、その内部にトーションバー133を収容する円筒状である。トーションバー133は、操舵トルクによって捩じれる可撓性を有し、上端部がピン134によってアッパシャフト132と相対回転不能に連結され、下端部がスプライン嵌合によってロアシャフト131と相対回転不能に連結されている。ロアシャフト131は、主としてハウジング4の第1収容部41に収容され、アッパシャフト132は、主としてカバー部材5に収容されている。
第1収容部41は、ピニオンシャフト13のピニオン歯130が収容される下筒部411と、カバー部材5が嵌合固定される上筒部413と、下筒部411と上筒部413との間の中筒部412とを有している。上筒部413の内径は下筒部411の内径よりも大きく、中筒部412の内径は下筒部411から上筒部413に向うにつれて徐々に大きくなっている。また、第1収容部41は、カバー部材5を係止する係止部414を上筒部413に有している。
カバー部材5は、例えばポリプロピレンに剛性向上のためのガラス繊維を添加した可塑性樹脂からなり、射出成型によって形成される。カバー部材5とアッパシャフト132との間には、トルクセンサ30が配置されている。カバー部材5の上端部には、芯金611及びシール材612を有するシールリング61が収容され、キャップ60と共にカバー部材5の上方からの異物の侵入を抑止している。
また、カバー部材5は、第1収容部41の外部に配置されてピニオンシャフト13の一部を収容する外側円筒部51と、第1収容部41の開口端部の内側に嵌合される内側円筒部52と、ハウジング4の係止部414に係止される被係止部としての複数の突起53とを一体に有している。本実施の形態では、カバー部材5が4つの突起53を有している。図3では、これら4つの突起53のうち、2つの突起53を図示している。カバー部材5は、突起53が係止部414に係止されることにより、第1収容部41に対して抜け止めされている。このカバー部材5のハウジング4への取付構造については後述する。
トルクセンサ30は、複数の磁極を有するリング磁石35と、リング磁石35をアッパシャフト132に固定する樹脂からなる固定部材36と、カバー部材5に固定された集磁リングアセンブリー37と、環状のカラー39によってロアシャフト131に固定された磁気ヨークアセンブリー38とを備えている。集磁リングアセンブリー37は、一対の集磁リング371,372と、一対の集磁リング371,372の間に配置されたホールICからなる磁界検出素子373と、一対の集磁リング371,372及び磁界検出素子373をモールドするモールド樹脂部材374とを有している。磁気ヨークアセンブリー38は、一対の磁気ヨーク381,382と、一対の磁気ヨーク381,382をモールドするモールド樹脂部材383とを有している。
アッパシャフト132からロアシャフト131に伝達される操舵トルクによってトーションバー133が捩じれると、リング磁石35と磁気ヨークアセンブリー38とが相対的に回動し、一対の集磁リング371,372の間の磁界の強度が変化する。そして、この磁界の強度の変化を磁界検出素子373によって捉えることで、操舵トルクを検出することができる。なお、上記のトルクセンサ30の構成は一例として示すものであり、これに限らず様々な構成のものをトルクセンサ30として用いることが可能である。
磁界検出素子373の検出信号は、制御装置31に送られる。制御装置31は、検出した操舵トルクが大きいほど、また車速が低いほど、大きなモータ電流を電動モータ32に供給する。電動モータ32は、供給されるモータ電流が大きいほど、大きなトルクを出力軸321から出力する。
ハウジング4の第2収容部42において、第1収容部41と連通する部分には、ラックシャフト2の第1のラック歯21をロアシャフト131のピニオン歯130に弾性的に押し付けるラックガイド機構7が収容されている。ラックガイド機構7は、第2収容部42に設けられた収容穴420に進退移動可能に収容されたサポートヨーク71と、サポートヨーク71とラックシャフト2のギヤ背面21aとの間に配置された樹脂からなるシート部材72と、サポートヨーク71をラックシャフト2のギヤ背面21aに向かって付勢するコイルばね73と、収容穴420の開口を閉塞するプラグ74とを有している。プラグ74は、ロックナット75によって緩み止めされている。ラックガイド機構7は、ピニオン歯130と第1のラック部21との噛み合いを良好にし、歯打ち音の発生を抑制している。なお、第2のラック歯22と操舵補助装置3のピニオンシャフト34のピニオン歯340との噛み合い部に対しても、同様のラックガイド機構が設けられている。
カバー部材5の外側円筒部51の内部には、トルクセンサ30を上下に挟む位置に、第1軸受81及び第2軸受82が配置されている。第1軸受81は、トルクセンサ30の上方に配置され、アッパシャフト132を回転可能に支持している。第2軸受81は、トルクセンサ30の下方に配置され、第1収容部41の底部に配置された第3軸受83と共にロアシャフト131を回転可能に支持している。第1軸受81及び第2軸受82は、内輪と外輪との間に球状の転動体が配置された転がり軸受である。第3軸受83は、複数の針状ころを有する針状ころ軸受である。
ステアリング装置1はまた、カバー部材5とハウジング4の第1収容部41との間を封止するシール部材91と、ハウジング4の第1収容部41に対してカバー部材5を上方に付勢する弾性体からなる付勢部材92とを備えている。これらのシール部材91及び付勢部材92を用いたカバー部材5のハウジング4への取付構造について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。
(カバー部材のハウジングへの取付構造)
図4は、図3の一部を拡大して示す断面図である。図5は、ハウジング4に取り付けられる前のカバー部材5及びシール部材91を第1収容部41の上筒部413と共に示す部分斜視断面図である。
カバー部材5の外側円筒部51は、内側円筒部52よりも外径が大きく、第1収容部41の開口端面41aと向かい合う対向面51aを有している。開口端面41aは、第1収容部41の上端面にあたり、軸方向に対して直交する環状の平面である。開口端面41aの径方向内側には、下方に向かって内径が徐々に小さくなるテーパ面41bが形成されている。外側円筒部51の対向面51aは、開口端面41aと平行で、かつ開口端面41aと軸方向に向かい合う環状の平面である。
付勢部材92は、外側円筒部51の対向面51aと第1収容部41の開口端面41aとの間に圧縮された状態で配置されている。本実施の形態では、付勢部材92がリング状のゴム体からなる。ただし、これに限らず、例えばウェーブワッシャやコイルドウェーブスプリング等の板状バネ、あるいはコイルスプリングによって付勢部材92を構成してもよい。
第1収容部41の開口端部(内側にカバー部材5の内側円筒部52が配置される部分)には、第1収容部41を径方向に貫通する貫通孔410が形成されている。本実施の形態では、4つの貫通孔410が周方向に等間隔に形成されており、第1収容部41を径方向に見た場合の貫通孔410の形状が矩形状である。第1収容部41の係止部414は、貫通孔410の開口端面41a側の周縁部、すなわち貫通孔410の上側に設けられている。
カバー部材5の突起53は、内側円筒部52の外周面52aから径方向に突出し、その先端部が貫通孔410に収容されている。突起53は、カバー部材5の周方向に対して直交する断面における形状が台形状であり、径方向視において矩形状の先端面53aと、平坦な上端面53bと、径方向に対して傾斜した下端面53cと、一対の側面53d(図5には一方の側面53dを示す)とを有している。上端面53bは、軸方向に対して直交する平面である。カバー部材5の周方向における突起53の幅は、第1収容部41の周方向における貫通孔410の幅よりも小さく形成されている。
カバー部材5をハウジング4の第1収容部41に取り付ける際には、突起53の下端面53cがテーパ面41bに当接し、突起53及びその周辺の内側円筒部52が径方向内方に弾性変形して圧縮される。そして、突起53が係止部414を通過すると、変形前の形状に復帰し、突起53の先端部が貫通孔410に収容される。この状態において、突起53の上端面53bは、係止部414の下端面である貫通孔410の内面410aと軸方向に向かい合う。付勢部材92は、その復元力により、突起53の上端面53bが係止部414の下端面(貫通孔410の内面410a)に押し付けられるようにカバー部材5を上方に付勢する。
シール部材91は、ゴム等の弾性体からなる。また、シール部材91は、円環帯状の本体部911と、本体部911の外周面911aから外方に突出した環状のリップ部912とを一体に有している。本実施の形態では、シール部材91が一条のリップ部912を有しているが、複数条のリップ部912を設けてもよい。
リップ部912の外径は、第1収容部41の上筒部413の内径よりも大きく、シール部材91が第1収容部41の内部に配置されることにより、少なくともリップ部912が第1収容部41の内周面41cに弾接する。ここで、「弾接する」とは、圧縮された状態が元に戻ろうとする復元力によって隙間無く接触することをいう。なお、リップ部912に加え、本体部911も第1収容部41の内周面41cに弾接するように各部の寸法を設定してもよい。図4では、圧縮される前のリップ部912の形状を仮想線(鎖線)で示している。
シール部材91は、複数の突起53よりも下方(第1収容部41の奥側)に配置され、内側円筒部52の外周面52aに固着されている。ここで「固着」とは、カバー部材5の内側円筒部52を第1収容部41の上筒部413に挿入する際、少なくともシール部材91の位置がずれない程度の強度で固定されている状態をいう。
本実施の形態では、シール部材91が内側円筒部52の外周面52aに溶着されている。つまり、内側円筒部52の一部とシール部材91の本体部911の一部とが溶け合って接合されている。この具体的な方法の一例としては、加振された超音波ホーンを内側円筒部52の外周面52aに押し当てて内側円筒部52の一部を溶融させ、その状態でシール部材91を装着する超音波溶着法が挙げられる。ただし、これに限らず、シール部材91を内側円筒部52の外周面52aに接着により固定してもよい。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した本実施の形態によれば、以下に述べる作用及び効果が得られる。
(1)シール部材91が内側円筒部52に一体化された状態でカバー部材5をハウジング4に取り付けることができ、かつボルト等の締結部材によってカバー部材5の固定(抜け止め)を行う必要がないので、ステアリング装置1の組み付け性を高めることが可能となる。
(2)付勢部材92は、突起53が係止部414に押し付けられるようにカバー部材5を上方に付勢するので、突起53の上端面53bが貫通孔410の内面410aに所定の押し付け力をもって押し付けられ、カバー部材5の取り付け剛性が高められる。
(3)第1収容部41の係止部414は、貫通孔410の開口端面41a側の周縁部に設けられているので、第1収容部41を大型化等することなく、係止部414を容易に形成することが可能である。
(4)シール部材91は、内側円筒部52の外周面52aに溶着されているので、シール部材91を内側円筒部52に強固に固着することが可能となる。また、例えばシール部材91を内側円筒部52の外周面52aに接着する場合には、接着剤が硬化するまでの間はカバー部材5をハウジング4に取り付けることができないが、本実施の形態によれば、より速やかにカバー部材5をハウジング4に取り付けることができる。
(5)シール部材91は、円環帯状の本体部911と、本体部911の外周面911aから外方に突出した環状のリップ部912とを一体に有しているので、リップ部912自体の復元力に加え、本体部911の復元力によってもリップ部912の表面が第1収容部41の内周面41cに押し付けられる。これにより、シール部材91による防水性を高めることができ、例えばシール部材91にグリースを塗布する工程を不要にすることも可能となる。
[変形例]
次に、上記の実施の形態の変形例について、図6を参照して説明する。この変形例は、突起53の形状を変更してカバー部材5をハウジング4に取り付ける際の作業性を向上させたものである。図6において、図4等を参照して説明したものに対応する構成要素については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図6は、変形例に係るカバー部材5の内側円筒部52をハウジング4の第1収容部41に嵌合する際の各状態を示し、(a)は嵌合初期状態、(b)は嵌合途中の状態、(c)は嵌合完了時の状態を、それぞれ示す。
本変形例では、突起53にスリット530が設けられており、このスリット530によって内側円筒部52を第1収容部41に嵌合する際に突起53が容易に弾性変形しやすくなっている。スリット530は、突起53の上端面53bから下方に延び、一対の側面間を周方向に貫通している。カバー部材5の取り付け時において、突起53が係止部414を乗り越える際には、図6(b)に示すように、カバー部材5の径方向におけるスリット530の幅が狭くなるように突起53が弾性変形する。そして、係止部414を乗り越えた後に、図6(c)に示すように変形前の形状に復帰する。これにより、突起53が係止部414に係止される。
なお、カバー部材5に設けられた複数の突起53のうち、一部の突起53にスリット530を設けてもよく、全ての突起53にスリット530を設けてもよい。複数の突起53のうち、少なくとも1つの突起53にスリット530が設けられていれば、全ての突起53にスリット530が設けられていない場合に比較して、組み付け作業性を向上させることができる。
(付記)
以上、本発明を実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、この実施の形態及び変形例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、カバー部材5の内側にトルクセンサ30が配置されている場合について説明したが、これに限らず、カバー部材5の内側にトルクセンサ30が配置されていなくともよい。この場合、例えばコラムシャフト11を収容するコラムハウジング内にトルクセンサを配置することができる。
また、上記実施の形態では、操舵補助装置3がピニオンシャフト34からラックシャフト2に操舵補助トルクを出力するラックアシスト式の電動パワーステアリング装置に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、例えばハウジング4の第1収容部41内に電動モータによって駆動されるウォームギヤ機構を配置し、ロアシャフト131に操舵補助トルクを出力するピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置に本発明を適用することも可能である。
1…ステアリング装置 100…ステアリングホイール
13…ピニオンシャフト 130…ピニオン歯
17L,17R…前輪(転舵輪) 2…ラックシャフト
21…ラック歯 4…ハウジング
41…第1収容部 410…貫通孔
414…係止部 41a…開口端面
41c…内周面 42…第2収容部
5…カバー部材 51…外側円筒部
51a…対向面 52…内側円筒部
52a…外周面 53…突起(被係止部)
91…シール部材 911…本体部
911a…外周面 912…リップ部
92…付勢部材

Claims (5)

  1. ラック歯を有し、車幅方向に移動することにより転舵輪を転向させるラックシャフトと、
    前記ラック歯に噛み合うピニオン歯を一端部に有し、ステアリングホイールの操舵操作に応じて回転するピニオンシャフトと、
    前記一端部を含む前記ピニオンシャフトの一部を収容する筒状の第1収容部、及び前記第1収容部と連通して前記ラックシャフトを収容する第2収容部を有する金属製のハウジングと、
    前記ハウジングの前記第1収容部に取り付けられ、前記ピニオンシャフトを挿通させる樹脂製のカバー部材と、
    前記カバー部材と前記第1収容部との間を封止する環状の弾性体からなるシール部材とを備え、
    前記ハウジングは、前記カバー部材を係止する係止部を前記第1収容部に有し、
    前記カバー部材は、前記第1収容部の外部に配置されて前記ピニオンシャフトの一部を収容する外側円筒部と、前記第1収容部の開口端部の内側に配置される内側円筒部と、前記係止部に係止される被係止部とを一体に有し、前記被係止部が前記係止部に係止されることにより前記第1収容部に対して抜け止めされ、
    前記シール部材は、前記カバー部材の前記内側円筒部の外周面に固着されて前記第1収容部の内周面に弾接する、
    ステアリング装置。
  2. 前記カバー部材は、前記第1収容部の開口端面と向かい合う対向面を有し、
    前記カバー部材の前記対向面と前記第1収容部の前記開口端面との間に圧縮された状態で配置され、前記被係止部が前記係止部に押し付けられるように前記カバー部材を付勢する付勢部材をさらに備えた、
    請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記ハウジングは、前記係止部が前記第1収容部を径方向に貫通する貫通孔の前記開口端面側の周縁部に設けられ、
    前記被係止部は、前記貫通孔に先端部が収容される突起である、
    請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記シール部材は、前記内側円筒部の外周面に溶着されている、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載のステアリング装置。
  5. 前記シール部材は、円環帯状の本体部と、前記本体部の外周面から外方に突出した環状のリップ部とを有する、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載のステアリング装置。
JP2016251321A 2016-12-26 2016-12-26 ステアリング装置 Pending JP2018103734A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016251321A JP2018103734A (ja) 2016-12-26 2016-12-26 ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016251321A JP2018103734A (ja) 2016-12-26 2016-12-26 ステアリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018103734A true JP2018103734A (ja) 2018-07-05

Family

ID=62785253

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016251321A Pending JP2018103734A (ja) 2016-12-26 2016-12-26 ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018103734A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019230023A1 (ja) 2018-05-30 2019-12-05 日本精工株式会社 玉軸受の玉配置方法、玉軸受の製造方法及び製造装置、並びに機械及び車両の製造方法
KR20200023945A (ko) * 2018-08-27 2020-03-06 주식회사 만도 더스트 캡 구조체

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019230023A1 (ja) 2018-05-30 2019-12-05 日本精工株式会社 玉軸受の玉配置方法、玉軸受の製造方法及び製造装置、並びに機械及び車両の製造方法
KR20200023945A (ko) * 2018-08-27 2020-03-06 주식회사 만도 더스트 캡 구조체
KR102088719B1 (ko) * 2018-08-27 2020-03-13 주식회사 만도 더스트 캡 구조체

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9630647B2 (en) Electric power steering system
EP3388309B1 (en) Steering system
KR100621347B1 (ko) 자동차의 전기식 동력 보조 조향 장치
US10351163B2 (en) Reducer of electric power steering apparatus
JP5153490B2 (ja) トルクセンサ
US10232872B2 (en) Steering apparatus
WO2011070826A1 (ja) 電動パワーステアリング装置の製造方法
US20160264171A1 (en) Housing structure and power steering apparatus
EP3248855B1 (en) Electric power steering system
JP2018103734A (ja) ステアリング装置
US11530723B2 (en) Power transmission device of steering system
JP6757495B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5967420B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
EP3498572B1 (en) Steering system
US9296414B2 (en) Electric power steering apparatus
JP6471552B2 (ja) 止め輪及びウォーム減速機
JP5224109B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2019018802A (ja) ステアリング装置
JP2020111108A (ja) ステアリング装置
JP2020111109A (ja) ステアリング装置
JP2018001968A (ja) ステアリング装置
KR102395667B1 (ko) 전동식 동력 보조 조향장치
WO2024057988A1 (ja) 操舵装置
JP2010069987A (ja) 電動パワーステアリング装置
US20230311976A1 (en) Electric power steering device