JP2018042491A - 食品用乾燥装置 - Google Patents

食品用乾燥装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018042491A
JP2018042491A JP2016179182A JP2016179182A JP2018042491A JP 2018042491 A JP2018042491 A JP 2018042491A JP 2016179182 A JP2016179182 A JP 2016179182A JP 2016179182 A JP2016179182 A JP 2016179182A JP 2018042491 A JP2018042491 A JP 2018042491A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drying chamber
drying
dried
food
planar heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016179182A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6574406B2 (ja
Inventor
高昭 久我
Takaaki Kuga
高昭 久我
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAN TECHNO KUGA KK
Original Assignee
SAN TECHNO KUGA KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAN TECHNO KUGA KK filed Critical SAN TECHNO KUGA KK
Priority to JP2016179182A priority Critical patent/JP6574406B2/ja
Publication of JP2018042491A publication Critical patent/JP2018042491A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6574406B2 publication Critical patent/JP6574406B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)

Abstract

【課題】乾燥室において面状発熱体により全面の温度および風量が均一化されることで、載置された被乾燥物を同質に乾燥させることが可能な食品用乾燥装置を提供する。
【解決手段】被乾燥物を載置する棚113を備える乾燥室110と、乾燥室110の外周面の前面部に設けられる吸気部120と、吸気部120に対向する、乾燥室110の外周面の背面部に設けられる排気ファンを備える排気部130とを有し、乾燥室110の上部および底部には、遠赤外線を照射する面状発熱体111,112がさらに設けられ、乾燥室110の上部および底部に設けた面状発熱体111,112は、高さ350mm以上600mm以下離間している。
【選択図】図1

Description

本発明は、遠赤外線を照射する面状発熱体を用いた食品用乾燥装置に関するものである。
従来、食品などを乾燥して保存させる際には、短時間で効率良く行うかに重点が置かれ、その結果、乾燥温度を高くする手法が採られてきた。しかしながら、食品などを乾燥させる際には、乾燥温度を高くすることによって変質し、風味及び色合いなどが著しく劣化してしまうという問題があった。
そこで、特許文献1では、乾燥室内において、遠赤外線を放射する遠赤外線ヒ−タを利用することにより、乾燥温度を高くしなくても旨味及び肉質等において優れた製品にする遠赤外線装置が提案されている。この特許文献1では、被乾燥物の乾燥に有効な量の遠赤外線を通過させるため、乾燥室内の両側壁に遠赤外線ヒーターを設置するものであった。
特開2001−103905号公報
近年、加工食品の分野では、食品乾燥物を大量生産するために遠赤外線装置内にある乾燥室の大型化が経済的に要求されている。例えば、乾燥室内に食品乾燥物である魚の開きや肉のように平たいものを載置する場合には、乾燥室を大型化するだけでなく、この乾燥室が平面的な広がりを有することも必要となる。
しかしながら、乾燥室が平面的な広がりを有する場合には、特許文献1で提案された遠赤外線乾燥装置と同様に、乾燥室内の側壁に面状発熱体を設置しても、低温遠赤外線が電磁波であるため、物体との距離が遠いと効果が極端に低下してしまう。このため、このような遠赤外線乾燥装置では、乾燥室において面状発熱体を用いても全面の温度が不均一となってしまい、載置された被乾燥物を同質に乾燥させることできないおそれがあった。
そこで、本発明は、上述の従来の問題点を解決し、乾燥室において面状発熱体により全面の温度および風量が均一化されることで、載置された被乾燥物を同質に乾燥させることが可能な食品用乾燥装置を提供することを目的とする。
すわなち、本発明の一態様に係る食品用乾燥装置は、被乾燥物を乾燥させる食品用乾燥装置において、横幅750mm以上2000mm以下であり、かつ奥行き450mm以上800mm以下である載置スペースからなり、前記被乾燥物を載置する棚を備える乾燥室と、前記乾燥室の外周面の前面部に設けられる吸気部と、前記吸気部に対向する、前記乾燥室の外周面の背面部に設けられる排気ファンを備える排気部とを有し、前記乾燥室の上部および底部には、遠赤外線を照射する面状発熱体がさらに設けられ、前記乾燥室の上部および底部に設けた面状発熱体は、高さ350mm以上600mm以下離間していることを特徴とする。
本発明の一態様に係る食品用乾燥装置では、前記遠赤外線が6μm以上14μm以下の波長領域であることが好ましい。
本発明の一態様に係る食品用乾燥装置では、前記乾燥室は、大気圧から0.05kPa以上0.5kPa以下に減圧され、温度が5℃以上27℃未満であることが好ましい。
本発明の一態様に係る食品用乾燥装置では、前記棚は、多段に設けてもよい。
本発明の一態様に係る食品用乾燥装置では、前記乾燥室を複数有することができる。
本発明によれば、乾燥室において面状発熱体により全面の温度および風量が均一化されることで、載置された被乾燥物を同質に乾燥させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る食品用乾燥装置を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態に係る食品用乾燥装置を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態に係る食品用乾燥装置を示す概略図である。 本発明の第4の実施形態に係る食品用乾燥装置を示す概略図である。 実施例1に係る食品用乾燥装置に備わる乾燥室全体における温度分布および風量を示すサーモグラフである。 実施例1に係る食品用乾燥装置に備わる乾燥室全体における風速を示す風配図である。 実施例1に係る食品用乾燥装置に備わる乾燥室の中央部における温度分布を示すサーモグラフである。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。なお、本実施形態に係る食品用乾燥装置は、遠赤外線により被乾燥物を乾燥させるためのものとして適用することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る食品用乾燥装置100を示す概略図である。本実施形態に係る食品用乾燥装置100は、図1に示すように、被乾燥物を乾燥する乾燥室110と、外気を給気する吸気部120と、水蒸気と空気を排気する排気部130とを有する。以下、図1により各構成をそれぞれ説明する。
乾燥室110の形状は、幅の長さが高さの長さよりも長いものであれば特に限定されないが、例えば横幅750mm以上2000mm以下であり、かつ奥行き450mm以上800mm以下である載置スペースからなる。乾燥室110は、被乾燥物を収納し、この被乾燥物を乾燥させる。この乾燥室110の材質は、特に限定されないが、金属製が好ましく、中でもステンレス鋼材(SUS304)がより好ましい。ステンレス鋼材は、耐食性、溶接性、機械的性質が非常に良好である。なお、載置スペースとは、被乾燥物を載置するための棚を載置し、または吊り下げるためのスペースをいう。
乾燥室110の上部および底部には、遠赤外線を照射する面状発熱体111,112がさらに設けられる。従来の食品用乾燥装置では、本実施形態に係る食品用乾燥装置100と異なり、乾燥室の両側壁に乾燥効果を有する遠赤外線ヒーターが設けられている。この従来の食品用乾燥装置において、乾燥物を大量生産するため、横幅が高さよりも大きく(平面的な広がり)なるように乾燥室のスケールを大きくした。
しかしながら、従来の食品用乾燥装置と同様に、乾燥室の側壁に遠赤外線ヒーターを設けられた場合には、乾燥室のスケールを大きくし、さらに乾燥室を平面的に広くしたことにより、乾燥室内の棚の上に搭置した被乾燥物は、乾燥室の側壁に設けられた遠赤外線ヒーターに遠い位置だと、本実施形態に係る食品用乾燥装置による低温遠赤外線効果が不十分となり、所望とする乾燥を行うことができずにこの食品は乾燥が不十分の状態となった。すなわち、従来の食品用乾燥装置では、乾燥室のスケールを大きくした場合には、被乾燥物を載置した位置により、乾燥の程度に差異が大きかった。
そこで、本実施形態に係る食品用乾燥装置100は、乾燥室110内の載置された被乾燥物が同質に乾燥できるように、乾燥室110の上部および底部には、遠赤外線を照射する面状発熱体111,112がさらに設けられることを特徴とする。そして、乾燥室110の上部および底部には、平面的に大きな面状発熱体111,112を設けることができる。
また、本実施形態に係る食品用乾燥装置100では、乾燥室110の上部に設けた面状発熱体111と底部に設けた面状発熱体112とは、高さ350mm以上600mm以下離間していることを特徴とする。離間距離が350mm未満である場合には、乾燥室110において乾燥させるスペースが限られるため、食品乾燥物の大量生産に向かない。また、被乾燥物の出し入れによる作業が多く生じるので、効率性が低い。一方、離間距離が600mmを超える場合には、乾燥室110の上部および底部に設けた面状発熱体111,112から照射される遠赤外線が乾燥室の中央部にある被乾燥物に充分に届かないため、乾燥室110内の載置された被乾燥物が同質に乾燥できない。
面状発熱体111,112は、縦糸と横糸とをそれぞれ独立に所定間隔で網目状に設けた綿織物に炭素系半導体化合物を含浸して焼き付けており、縦糸の一部には電極用導電体を設けている。また、この面状発熱体111,112は、絶縁フィルムでラミネートしている。乾燥室110で被乾燥物を乾燥することにより、排出される水分が下に溜まっても、絶縁フィルムでラミネートしているので、面状発熱体111,112の機能に問題が生じない。なお、この面状発熱体111,112は、乾燥室110の内壁または内壁側に設けてもよい。
面状発熱体111,112は、特に限定されないが、ニクロム線、導電性カーボンなどの導線を内部に含む電気パネルヒーター、導線を耐熱性プラスチックフィルムでラミネート処理して作製される電気シートヒーター、温水パネル、スチームパネルなど挙げられる。面状発熱体としては、電気シートヒーターが好ましく、中でも、輻射熱を発することができるため、カーボンファイバーシートヒーターがより好ましい。
絶縁フィルムは、可撓性、耐熱性を有する樹脂フィルムであれば特に限定されないが、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミドなどが挙げられる。中でも、ポリイミドからなるフィルムを用いることが好ましい。
乾燥室110の温度は、50℃以上になると食品の細胞が破壊され、食品が腐食されるので、低温乾燥させることで食品のもつ栄養素を破壊せずに乾燥させることができるため5℃以上27℃未満が好ましく、食品の色、味、香りを落とさないため15℃以上22℃以下がより好ましい。
乾燥室110の温度が5℃未満である場合には、乾燥室110の温度が低すぎるため、被乾燥物に含まれる水分を蒸発させる時間が必要以上にかかるおそれがある。一方、乾燥室110の温度が27℃以上である場合には、被乾燥物の温度が30℃以上に近づくため生菌数が増加する可能性が生じる。
また、面状発熱体111,112による遠赤外線波長は、被乾燥物の種類に応じて選択されるようにしてもよい。面状発熱体111,112が照射する遠赤外線波長は、水や有機物を吸収する波長領域により食品の吸収波長領域が2.5μm〜30μmの間にあるものが多く、さらに食品に吸収されると、他の態様のエネルギーに変換されることなく、直接的に分子や原子の振動エネルギーや回転エネルギーに変換されるため、6μm以上14μm以下が好ましい。
遠赤外線波長が6μm未満である場合には、赤外線として非常に強すぎるため、被乾燥物に含まれる水分を蒸発させるだけでなく、他の成分にまで悪影響を及ぼすおそれがある。一方、遠赤外線波長が14μmを超える場合には、被乾燥物に含まれる水分を蒸発させる時間が必要以上に長くなるおそれがある。
面状発熱体111,112の加熱温度を適宜調整できるようにしてもよい。これにより、乾燥室全面の温度を均一化するのが容易になって、かつ、被乾燥物の外側全体と内部とが遠赤外線により加熱されることもあって、被乾燥物が低温度でも短い時間(2時間〜5時間)で乾燥させることができる。
棚113は、乾燥室110の内部において横幅方向に並行して設けられ、被乾燥物を載置する。この棚113の形状は、被乾燥物を載置することができれば特に限定されず、平面状の網状体が好しい。この乾燥室110の材質は、特に限定されないが、遠赤外線を反射させることで効率よく被乾燥物を乾燥させるため、金属製が好ましく、中でもステンレス鋼材(SUS304)がより好ましい。ステンレス鋼材は、耐食性、溶接性、機械的性質が非常に良好である。
この棚113は、複数の穴が形成されている平板である。このような穴は、乾燥室110の上部および底部に設けられている面状発熱体111,112が照射する遠赤外線を通すことができるので、棚113が多段に設けられているような場合でも、より確実に中央部にある棚113に載置された被乾燥物を同質に乾燥させることができる。
この穴は、特に形状が限定されないが、菱形(例えば、網目状)、四角形、六角形、または変則六角形(一般的には、ハニカム構造体若しくはハニカムと称されている)が用いられる。
さらに、本発明の実施形態に係る食品用乾燥装置100では、棚113の段数は、特に限定されないが、より短期間かつ効率的に被乾燥物を大量に乾燥させることできるような構成とすることが好ましい。上下に隣り合う棚の間には、間隔を設けて多段状で棚113を枠体114に固定若しくは着脱自在に装備されている。
吸気部120は、吸気制御室121を備え、乾燥室110の外周面の前面部に設けられる。低温遠赤外線と送風と減圧により効率的に被乾燥物の内部から水分除去が可能になる。なお、この外気は、乾燥室110の温度を考慮し、5℃以上27℃未満の空気を給気されることが好ましく、15℃以上22℃以下がより好ましい。吸気制御室121は、乾燥室110と吸気部120との間に設けられる。吸気制御室121は、乾燥室110内の棚113から距離的に離間されることにより、乾燥室内の上部および底部の空気を確実に吸気することができるので、乾燥室110内の空気を吸気する量の効率化および均一化が図られる。
吸気部120は、吸気フィルター(不図示)および/または吸気制御板(不図示)がさらに設けられている。吸気フィルターは、防塵用および吸気制御として、乾燥室110の外周面の側面部に吸気制御板と共に設けられる。この繊維成分は、ポリエステル繊維、アクリル系繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアリレート系繊維、エチレンビニルアルコール繊維、アクリレート系繊維、ポリベンズオキサゾール繊維、ポリ乳酸繊維、レーヨン繊維、キュプラ繊維、アセテート繊維、トリアセテート繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリスルホン繊維、ポリエーテルスルホン繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、羊毛、綿、麻、絹、メラミン繊維、ガラス繊維、炭素繊維、炭化珪素繊維、ステンレス繊維などの繊維を使用することができる。なお、この吸気フィルターの厚さは、0.1mm〜10mm程度である。
吸気制御板は、吸気量の調整を行うため、乾燥室110の外周面の前面部に設けられる。この吸気制御板には、乾燥室に外気を送り込み、複数の穴が形成されている。なお、吸気制御板の材料は、特に限定されないが、プラスチックや金属等が挙げられる。
排気部130は、排気ファン131および排気制御室132を備え、吸気部120に対向する、乾燥室110の外周面の背面部に設けられる。この吸気部120は、乾燥室110内の空気や水分を排気するために設けられている。
排気ファン131および排気制御室132は、乾燥室110と排気部130との間にそれぞれ設けられる。排気ファン131は、少なくとも1つ設けられる。排気ファン131を乾燥室110の奥行き方向に並行して複数設けた場合には、乾燥室110内の空気を排気する量の効率化および均一化が図られる。
排気ファン131は、乾燥室110における空気の風速が0.1m/s〜5.0m/sとなるように調整することが好ましく、0.8m/s〜2.0m/sとなるように調整することがより好ましい。これにより、乾燥室110全面の風量を均一化するのが容易になって、かつ、被乾燥物の外側全体と内部とが遠赤外線により加熱されることもあって、被乾燥物が短い時間(2時間〜5時間)で乾燥させることができる。
空気の風速が0.1m/s未満である場合には、空気が上下に隣り合う棚113との間を通過する際に、直線状の空気の流れとすることができないおそれがある。一方、空気の風速が5.0m/sを超える場合には、乾燥室110内を所望とする温度に保持するのが困難となるおそれがある。
排気制御室132は、乾燥室110内の棚113から距離的に離間されることにより、乾燥室内の上部および底部の空気を確実に排気することができるので、乾燥室110内の空気を排気する量の効率化および均一化が図られる。
また、排気部130には、排気フィルター(不図示)および/または排気制御板(不図示)がさらに設けられている。排気フィルターは、排気部130に対向する、乾燥室110の外周面の背面部に排気制御板を介して設けられる。
排気制御板には、乾燥室110内の空気を排気するために複数の穴が形成されている。この排気制御板に形成される穴の面積は、吸気制御部に形成される穴の面積よりも大きい。これより、乾燥室110内への供給される空気の供給量と、乾燥室110から排気される空気の排気量110との差が生じることで、乾燥室110内は、低減圧状態に保持される。減圧の数値範囲は特に限定されないが、大気圧から0.05kPa以上0.5kPa以下に減圧することが好ましく、0.1kPa以上0.3kPa以下に減圧することがより好ましい。なお、排気制御板の材料は、特に限定されないが、プラスチックや金属等が挙げられる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態に係る食品用乾燥装置200を示す概略図である。本実施形態に係る食品用乾燥装置200は、図2に示すように、被乾燥物を乾燥する乾燥室210,220と、外気を給気する吸気部230と、水蒸気と空気を排気する排気部240とを有する。この乾燥室210,220は、平板である仕切板250により仕切られている。そして、乾燥室210の上部および底部並びに乾燥室220の上部および底部には、遠赤外線を照射する面状発熱体211,212,221,222がさらに設けられる。
すなわち、本発明の実施形態に係る食品用乾燥装置200では、より短期間かつ効率的に被乾燥物を大量に乾燥させることができるよう、乾燥室210,220を多段階に設けてもよい。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様であるので、各構成の説明を割愛する。
仕切板250の材質は、特に限定されないが、金属製が好ましく、中でもステンレス鋼材(SUS304)がより好ましい。ステンレス鋼材は、耐食性、溶接性、機械的性質が非常に良好である。
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施形態に係る食品用乾燥装置300を示す概略図である。本実施形態に係る食品用乾燥装置300は、図3に示すように、被乾燥物を乾燥する乾燥室310a,310b,310cと、外気を給気する吸気部320a,320b,320cと、水蒸気と空気を排気する排気部330a,330b,330cとを有する。そして、乾燥室310a,310b,310cの上部および底部には、遠赤外線を照射する面状発熱体311a,311b,311c,312a,312b,312cがさらに設けられる。
すなわち、本発明の実施形態に係る食品用乾燥装置300では、より短期間かつ効率的に被乾燥物を大量に乾燥させることができるよう、同じ構成である乾燥室を複数有することができる。なお、第3の実施形態では、第1の実施形態と同様であるので、各構成の説明を割愛する。
本発明の第3の実施形態に係る食品用乾燥装置300は、上述した本発明の第2の実施形態に係る食品用乾燥装置200と異なり、一の乾燥室310a,310b,310cに対して吸気部320a,320b,320cと排気部330a,330b,330cがそれぞれ1個ずつ設けられているので、乾燥室の温度と風量をより確実に均一化することができる。
(第4の実施形態)
図4は、本発明の第4の実施形態に係る食品用乾燥装置400を示す概略図である。本実施形態に係る食品用乾燥装置400は、図4に示すように、被乾燥物を乾燥する乾燥室410と、外気を給気する吸気部420と、水蒸気と空気を排気する排気部430と、排気された空気を乾燥室に循環する循環部440とを有する。そして、乾燥室410の上部および底部には、遠赤外線を照射する面状発熱体411,412がさらに設けられる。以下、循環部440を説明する。なお、第4の実施形態では、第1の実施形態と同様であるので、各構成の説明を割愛する。
循環部440は、排気部430から吸気部420に接続された吸気流路441と、排気された空気を送り込む循環ポンプ(不図示)と、この空気を冷却および/または除湿する冷却除湿室442とを有する。乾燥室410から排気された空気を循環ポンプにより冷却除湿室に送り込まれ、この冷却および/または除湿された空気は、吸気部420から排気ファン431により吸気部420を介して再び乾燥室410に供給される。すなわち、第4の実施形態では、クローズドシステムを採用している。
吸気流路441の形状は、筒状であれば特に限定されない。また、吸気流路441の材質は、乾燥室410から排気された空気や水により腐食されないものであればよい。
以下に、実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、これらに制限されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、乾燥室110の上部および底部に面状発熱体111,112を設けたことにより、乾燥室110内の温度が均一性を確認するため、サーモグラフ評価を実施した。まず、下記のような食品用乾燥装置100を準備した。
<食品用乾燥装置>
乾燥室の外寸:横幅1600mm×奥行き680mm×高さ510mm
棚:横幅1200mm×奥行き600mm×5段
本体材質:SUS304
実施例1では、図1に示すように、乾燥室110の上部および底部に面状発熱体111,112を設けた後、上記サイズと材質に調整し、乾燥室110の中段である3段目の棚113をサーモグラフで観察した。
図5は、実施例1に係る食品用乾燥装置に備わる乾燥室全体における温度分布および風量を示すサーモグラフである。図6は、実施例1に係る食品用乾燥装置に備わる乾燥室全体における風速を示す風配図である。図7は、実施例1に係る食品用乾燥装置100に備わる乾燥室110の中央部における温度分布を示すサーモグラフである。図5に示すように、乾燥室全体では、乾燥室の上部、中央部、底部における温度および風量が均一化されていることを確認した。また、図6に示すように、乾燥室110内において空気の風速が1.1m/s〜1.4m/sと均一化されていることを確認した。さらに、図7に示すように、乾燥室の側壁から最も離れている領域と乾燥室の側壁から最も近い領域とで温度の違いが0.01〜0.02℃程度であり、乾燥室110内の中央部における温度が均一化されていることを確認した。
(比較例1)
一方、従来の食品用乾燥装置である特開2001−103905号公報を参照して、図1に示した食品用乾燥装置における面状発熱体の配置箇所と異なり、両側壁部に面状発熱体を設けたものを比較例1として観察した。乾燥室を実施例1のサイズと材質とに調整し、乾燥室の中段である3段目の棚をサーモグラフで観察した。その結果、両側壁部の面状発熱体から中間点にある乾燥室内の温度は低下しており、乾燥室内の温度が均一化されていないことを確認した。
(まとめ)
以上より、本実施形態に係る食品用乾燥装置100,200,300,400は、被乾燥物を乾燥させる食品用乾燥装置において、横幅750mm以上2000mm以下、かつ奥行き450mm以上800mm以下である載置スペースからなり、被乾燥物を載置する棚を備える乾燥室110と、乾燥室110の外周面の前面部に設けられる吸気部120と、吸気部120に対向する、乾燥室110の外周面の背面部に設けられる排気ファン131を備える排気部130とを有する。そして、この乾燥室110の上部および底部には、遠赤外線を照射する面状発熱体111,112がさらに設けられ、前記乾燥室の上部および底部に設けた面状発熱体は、高さ350mm以上600mm以下離間している。
これにより、本実施形態では、乾燥室110の上部および底部に設けた面状発熱体111,112が遠赤外線を照射すれば、吸気部120から排気部130に向って流れる空気の作用との相互作用により、乾燥室110の全体において万遍なく乾燥が可能となる。その結果、この被乾燥物を同質に乾燥させることができる。また、この乾燥物は、水分が蒸発したことにより、保存性や糖度を向上させることができる。
100,200,300,400 食品用乾燥装置、110,210,220,310a,310b,310c,410 乾燥室、111,112,211,212,221,222,311a,311b,311c,312a,312b,312c,411,412 面状発熱体、113 棚、114 枠体、120,220,320a,320b,320c,420 吸気部、121 吸気制御室、130,230,330a,330b,330c,430 排気部、131,431 排気ファン、132 排気制御室、250 仕切板、440 循環部、441 吸気流路、442 冷却除湿室

Claims (5)

  1. 被乾燥物を乾燥させる食品用乾燥装置において、
    横幅750mm以上2000mm以下であり、かつ奥行き450mm以上800mm以下である載置スペースからなり、前記被乾燥物を載置する棚を備える乾燥室と、
    前記乾燥室の外周面の前面部に設けられる吸気部と、
    前記吸気部に対向する、前記乾燥室の外周面の背面部に設けられる排気ファンを備える排気部とを有し、
    前記乾燥室の上部および底部には、遠赤外線を照射する面状発熱体がさらに設けられ、
    前記乾燥室の上部および底部に設けた面状発熱体は、高さ350mm以上600mm以下離間していることを特徴とする食品用乾燥装置。
  2. 前記遠赤外線が6μm以上14μm以下の波長領域であることを特徴とする請求項1記載の食品用乾燥装置。
  3. 前記乾燥室は、大気圧から0.05kPa以上0.5kPa以下に減圧され、温度が5℃以上27℃未満であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の食品用乾燥装置。
  4. 前記棚は、多段に設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の食品用乾燥装置。
  5. 前記乾燥室を複数有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の食品用乾燥装置。
JP2016179182A 2016-09-14 2016-09-14 食品用乾燥装置 Active JP6574406B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016179182A JP6574406B2 (ja) 2016-09-14 2016-09-14 食品用乾燥装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016179182A JP6574406B2 (ja) 2016-09-14 2016-09-14 食品用乾燥装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018042491A true JP2018042491A (ja) 2018-03-22
JP6574406B2 JP6574406B2 (ja) 2019-09-11

Family

ID=61692279

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016179182A Active JP6574406B2 (ja) 2016-09-14 2016-09-14 食品用乾燥装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6574406B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112806424A (zh) * 2021-02-11 2021-05-18 周立光 一种肉类风干装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02120177U (ja) * 1989-03-15 1990-09-27
JPH08121956A (ja) * 1994-10-20 1996-05-17 Shunichi Yagi 真空乾燥装置
JPH09318264A (ja) * 1996-03-28 1997-12-12 Shunichi Yagi 被乾燥物の乾燥方法とその装置
JPH1089844A (ja) * 1996-09-17 1998-04-10 Susumu Kiyokawa 被乾燥体の乾燥装置
JP2000039260A (ja) * 1998-07-17 2000-02-08 Erii Kk 被乾燥物の乾燥装置
JP2001103905A (ja) * 1999-10-12 2001-04-17 Sasaki Tec Co Ltd 遠赤外線乾燥装置
JP2003061589A (ja) * 2001-08-29 2003-03-04 Vianove:Kk 食品の水分調整装置および方法、発芽食品の生産装置および方法並びに発酵食品の生産装置および方法
JP2011185592A (ja) * 2010-02-15 2011-09-22 San Techno Kuga:Kk 乾燥機

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02120177U (ja) * 1989-03-15 1990-09-27
JPH08121956A (ja) * 1994-10-20 1996-05-17 Shunichi Yagi 真空乾燥装置
JPH09318264A (ja) * 1996-03-28 1997-12-12 Shunichi Yagi 被乾燥物の乾燥方法とその装置
JPH1089844A (ja) * 1996-09-17 1998-04-10 Susumu Kiyokawa 被乾燥体の乾燥装置
JP2000039260A (ja) * 1998-07-17 2000-02-08 Erii Kk 被乾燥物の乾燥装置
JP2001103905A (ja) * 1999-10-12 2001-04-17 Sasaki Tec Co Ltd 遠赤外線乾燥装置
JP2003061589A (ja) * 2001-08-29 2003-03-04 Vianove:Kk 食品の水分調整装置および方法、発芽食品の生産装置および方法並びに発酵食品の生産装置および方法
JP2011185592A (ja) * 2010-02-15 2011-09-22 San Techno Kuga:Kk 乾燥機

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
遠赤外線低温乾燥機カタログ HK-500/HK-600 2012年02月01日, JPN6019003541, ISSN: 0003971480 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112806424A (zh) * 2021-02-11 2021-05-18 周立光 一种肉类风干装置
CN112806424B (zh) * 2021-02-11 2022-04-29 恩施州腊冬至食品有限公司 一种肉类风干装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6574406B2 (ja) 2019-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102161799B1 (ko) 에어 벤트 시스템을 포함하는 복합 가열식 곤충 건조기
KR101741205B1 (ko) 농수산물용 냉·온풍 제습건조장치
CN107928440A (zh) 利用热空气制作食物的设备
KR101255073B1 (ko) 제습식 농산물 건조기
RU178733U1 (ru) Устройство комбинированной инфракрасной сушки сельскохозяйственного сырья при пониженном давлении
JP2016223659A5 (ja)
JP6574406B2 (ja) 食品用乾燥装置
KR102529948B1 (ko) 좁은 공간에서도 건조효율을 높일 수 있는 구조를 포함하는 유기물 수분 증발기
CA2800363A1 (en) Heat treatment furnace
KR102022456B1 (ko) 풍향제어를 통한 열풍의 순환과 역순환이 이루어지는 농수산물건조장치
KR101951116B1 (ko) 열풍순환을 이용한 소금제조장치
ES2390387T3 (es) Carro de secado
KR20100001099U (ko) 면상발열체의 원적외선을 이용한 농수산물 건조기
KR20140054944A (ko) 농산물 건조기
JP2007225216A (ja) 遠赤外線乾燥装置
US20180120014A1 (en) Fridge for thawing and aging
RU2578782C1 (ru) Установка для сушки перги
CN201917190U (zh) 烘箱的热风循环系统
KR101161833B1 (ko) 고추건조기
KR102124262B1 (ko) 곶감 건조 시스템
KR20100003926U (ko) 직화균등 송풍방식 농수산물 건조기
JP2018071836A (ja) 遠赤外線乾燥装置
KR102244360B1 (ko) 감염병 예방 기능을 가진 수납장
JP3220002U (ja) 遠赤外線乾燥装置
KR20110083056A (ko) 열풍 층별 송풍방식 농수산물 건조기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190205

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190405

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190417

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20190417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6574406

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250