JP2018042445A - モータ及びモータ制御回路 - Google Patents

モータ及びモータ制御回路 Download PDF

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勝久 向井
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Abstract

【課題】複数のステータ要素3を積層させた単相クローポールモータ100において、ステータ要素3間の絶縁物を不要にする。【解決手段】ステータ20が、積層された複数のステータ要素3を備え、前記ステータ要素3が、周方向に沿って設けられた複数の爪磁極43a、43bと、周方向に巻回されたコイル4cとを備え、隣り合うステータ要素3のコイル4cが、互いに逆向きに巻かれており、隣り合うステータ要素3において、一方のステータ要素3の爪磁極43a、43bと他方のステータ要素3の爪磁極43a、43bとが互いに対向するとともに同一極性となるように構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、単相クローポールモータなどのモータ及びモータ制御回路に関するものである。
従来、単相クローポールモータとしては、特許文献1に示すように、ステータと、ステータ内に回転可能に設けられたロータとを具備し、前記ステータが、周方向に沿って複数の下向き爪磁極が形成された上側コアと、周方向に沿って複数の上向き爪磁極が形成された下側コアと、周方向に巻回されたコイルとを有したものがある。
より具体的に説明すると、前記各コア及び前記コイルは、前記上向き爪磁極と前記下向き爪磁極とが周方向に交互に配置されるとともに、前記各コアによって前記コイルを挟み込むように組み合わされている。
ところで、例えばステータ側で軸方向に対してスキュー角を設けようとした場合など、図7に示すように、各コア及びコイルを上述したように組み合わせてなるステータ要素を、軸方向に積層させてステータを構成することがある。
この場合、図7の上段に示すように、上側のステータ要素及び下側のステータ要素の接触面における一方がN極、他方がS極になると、これらのステータ要素間で短絡が生じてしまう。
このことから、従来は、図7の下段に示すように、ステータ要素の間に絶縁物を介在させて積層するようにしている。
しかしながら、上述した構成では、ステータ要素間に絶縁物を介在させているので、絶縁物がモータを小型化するうえでのネックとなるという問題や、絶縁物を用いる分材料費が増大するという問題が生じる。
特開2013−104442号公報
そこで、本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、複数のステータ要素を軸方向に積層させた単相モータにおいて、ステータ要素間の絶縁物を不要にすることを課題とするものである。
すなわち本発明に係るモータは、ステータ及びローラを具備するものであって、前記ステータが、積層された複数のステータ要素を備え、前記ステータ要素が、周方向に沿って設けられた複数の爪磁極と、周方向に巻回されたコイルとを備え、隣り合う前記ステータ要素のコイルが、互いに逆向きに巻かれており、隣り合う前記ステータ要素において、一方のステータ要素の前記爪磁極と他方のステータ要素の前記爪磁極とが互いに対向するとともに同一極性となるように構成されていることを特徴とするものである。
このように構成されたモータであれば、隣り合うステータ要素のコイルが互いに逆向きに巻かれているので、これらのステータ要素の接触面はいずれもN極又はS極となり、ステータ要素間に絶縁物を介在させることなく短絡を防ぐことができ、ひいては、従来に比べて材料費を軽減するとともに、軸方向に小型化することが可能となる。
ここで、隣り合うステータ要素のコイルが互いに逆向きに巻かれている場合であっても、図6に示すように、隣り合うステータ要素において、対向する爪磁極の一方がN極、他方がS極となるように配置されていると、各ステータ要素において爪磁極間に形成される磁束の向きが逆向きになってしまう。そうすると、これらの磁束が互いに打ち消し合ってモータの出力が低下する。
これに対して、上述したように構成されたモータであれば、隣り合う前記ステータ要素において、一方のステータ要素の前記爪磁極と他方のステータ要素の前記爪磁極とが互いに対向するとともに同一極性となるように構成されているので、各ステータ要素において爪磁極間に形成される磁束の向きが同じ向きとなり、モータの出力低下を防ぐことができる。
本発明の効果がより顕著に発揮される実施態様としては、隣り合う前記ステータ要素において、互いに対向する爪磁極の間に所定のスキュー角が設けられている構成が挙げられる。
ロータの具体的な実施態様としては、表面磁石型、埋込磁石型、又はスポーク型のものが挙げられる。
また、以下の述べるような課題もある。
従来、クローポールモータとしては、特許文献2に示すように、周方向に沿って設けられた複数の爪磁極と、これらの爪磁極に沿って配置されたコイルとを具備するものがある。
このようなモータにおいて、コイルに生じる熱を放出すべく、放熱部材やファンを設けようとすると、近年のモータ小型化の要請に応えることが難しいうえ、材料費が増大するという問題がある。
このような中で、本願発明者は、放熱部材などを別途設けることなくコイルに生じる熱を放出する構成について鋭意検討を重ねた。
特開2009−5421号公報
本発明は、上述した鋭意検討の結果なされたものであり、放熱部材やファンなどを設けることなくコイルに生じる熱を放出することのできるモータを提供すべくなされたものである。
すなわち本発明に係るモータは、複数の爪磁極とコイルとを具備するモータにおいて、前記爪磁極を支持するとともにコイルを挟み込む一対の支持部材を備えており、前記支持部材の少なくとも一方が、前記コイルとの対向部分に形成された第1開口と前記コイルとは対向しない部分に形成された第2開口とを連通する連通路を有していることを特徴とするものである。
このようなモータによれば、支持部材が、コイルとの対向部分に形成された第1開口とコイルとは対向しない部分に形成された第2開口とを連通する連通路を有しているので、この連通路に流れ込む空気によってコイルを冷却することができる。また、この連通路を、コイルを挟み込む一対の支持部材に形成しているので、放熱部材やファンなどを別途設けることなく、コイルを冷却することが可能である。
前記連通路の具体的実施態様としては、前記コイルとの対向部分から前記コイルとは対向しない部分に亘って形成された凹溝又はスリットが挙げられる。
コイルをより確実に冷却するためには、前記各支持部材が、前記凹溝を複数有していることが好ましい。
支持部材に凹溝をより多く形成するための実施態様としては、前記各支持部材が、円環板状をなすものであり、前記凹溝が、前記コイルとの対向部分から径方向外側に延びていることが好ましい。
また、コイルに生じる熱を効率良く放出するための別の実施態様としては、複数の爪磁極とコイルとを具備するモータにおいて、前記爪磁極を支持するとともにコイルを挟み込む一対の支持部材を備えており、前記支持部材の少なくとも一方が、前記コイルとの対向部分に形成されたコイル冷却用貫通孔を有していることを特徴とするものであっても良い。
このような構成であれば、支持部材のコイルとの対向部分にコイル冷却用貫通孔が形成されているので、このコイル冷却用貫通孔を介して周囲の空気がコイルと直に接触し、コイルを効率良く冷却することが可能となる。
コイルの空気と接触する面積を大きくしつつ、支持部材の機械的強度を担保するためには、前記コイル冷却用貫通孔が周方向に沿って間欠的に形成されており、互いに隣り合う前記コイル冷却用貫通孔の間に支持部材の機械的強度を補強する補強部が形成されていることが好ましい。
鉄損を低減させるためには、前記各支持部材が非磁性体であることが好ましい。
さらに、以下に述べるような課題もある。
従来、クローポールモータとしては、特許文献2に示すように、周方向に沿って設けられた複数の爪磁極と、これらの爪磁極に沿って配置されたコイルとを具備し、各爪磁極が、コの字状の鋼板を周方向に多数積層させて構成されたものが知られている。
より具体的に前記爪磁極は、磁束量が先端から基端に向かって徐々に多くなることから、周方向略中央の鋼板をその両側の鋼板よりも長くして、爪磁極の断面積が先端から基端に向かって大きくなるように構成されている。
しかしながら、爪磁極の断面積が先端から基端に向かって大きくなるように構成されているのは、各爪磁極のロータ側のみであり、各爪磁極の反ロータ側は、断面積が先端から基端に向かってほぼ同じ大きさに構成されている。かかる構成では、各爪磁極のロータ側よりも反ロータ側の方が磁束が通りやすく、各爪磁極におけるロータ側の磁束密度が低くなってしまい、実際にはモータの効率を低下させることになる。
そこで本発明は、上述した問題を解決すべくなされたものであり、爪磁極をモータの効率を向上させることのできる形状にすることを課題とするものである。
すなわち本発明に係るモータは、周方向に沿って交互に設けられた上向き爪磁極及び下向き爪磁極を有するステータと、前記ステータの内側又は外側に配置されたロータとを具備するモータにおいて、前記各爪磁極が、前記ロータに対向する第1磁極要素と、前記第1磁極要素との間でコイルを挟み込むとともに、前記第1磁極要素と磁気的に接続された第2磁極要素とを有し、前記上向き爪磁極及び前記下向き爪磁極それぞれの第2磁極要素が、基端部よりも先端部の方が厚み寸法が小さいことを特徴とするものである。
このようなモータであれば、反ロータ側に位置する第2磁極要素が、基端部よりも先端部の方を厚み寸法が小さくなるように構成されているので、磁束を第2磁極要素よりも第1磁極要素に集中させることができ、コイルに流れる電流を同じ大きさにした場合、従来よりもロータの効率を向上させることができる。
ところで、特許文献1に示す爪磁極は、上述したように、周方向略中央とその両側とにおいて、爪磁極の長さを互いに異なる寸法にしているので、複数種類の鋼板を用意しておく必要があり、製造工程が複雑化してしまう。
そこで、前記上向き爪磁極が、周方向から視て上向きコの字状をなす同一形状の鋼板を周方向に積層させたものであり、前記下向き爪磁極が、周方向から視て下向きコの字状をなす同一形状の鋼板を周方向に積層させたものであることが好ましい。
このような構成であれば、製造工程を複雑化させることなく、各爪磁極の第2磁極要素を、基端部よりも先端部の厚み寸法を小さくすることができる。
前記第1磁極要素と前記第2磁極要素とが別体であり、それぞれが同一形状の鋼板を周方向に積層させたものであることが好ましい。
このように各磁極要素を別体にすることで、各磁極要素が一体である場合に比べて、磁極要素を加工するうえでの歩留まりを低減させることができる。
歩留まりをさらに低減させるためには、前記各爪磁極が、前記第1磁極要素の基端部と前記第2磁極要素の基端部との間に介在して、これらの磁性体を磁気的に接続する第3磁極要素をさらに有していることが好ましい。
ステータの組み立てを容易にするためには、前記上向き爪磁極及び前記下向き爪磁極を挟み込んで支持するとともに、前記コイルを挟み込む一対の支持部材をさらに具備し、前記支持部材が、前記上向き爪磁極又は前記下向き爪磁極の一方の基端部が嵌め込まれる第1位置決め部と、他方の先端部が嵌め込まれる第2位置決め部とを有していることが好ましい。
各爪磁極が別体の磁極要素を有している場合に、ステータの組み立てを容易にするためには、前記上向き爪磁極及び前記下向き爪磁極を挟み込んで支持するとともに、前記コイルを挟み込む一対の支持部材をさらに具備し、前記支持部材が、前記爪磁極を構成する互いに別体の磁極要素それぞれが嵌め込まれる複数の位置決め部を有していることが好ましい。
ところで、爪磁極が、コイルの内側に配置された第1磁極要素と、コイルの外側に配置されて第1磁極要素との間でコイルを挟み込む第2磁極要素とを有している場合、コイルの内周よりも外周の方が長いので、周方向に沿って隣り合う爪磁極の第2磁極要素間には隙間が生じ、この隙間から磁束が漏れてしまう。そうすると、トルクを得るべく電流を増大させても、必要なトルクに達する前に磁気飽和に到達して、必要なトルクを確保することができないという問題が生じ得る。
そこで、本発明に係るモータは、導線を巻回されてなるコイルと、周方向に沿って設けられた複数の爪磁極とを具備するモータにおいて、前記コイルの外側に配置されて、周方向に沿って互いに隣り合う前記爪磁極の一方を通過した磁束を他方へ導くように、前記一方の爪磁極及び前記他方の爪磁極の間で磁路を形成する磁性体をさらに具備することを特徴とするものである。
このように構成されたモータであれば、周方向に沿って隣り合う爪磁極の間に磁性体を設けて、一方の前記爪磁極を通過した磁束を他方の前記爪磁極へ導くようにしているので、磁束の漏れを抑えて磁気飽和に到達することを抑制することができ、必要なトルクを確保することが可能となる。
前記磁性体の実施態様として、前記コイルの外側を囲う円筒形状をなすものが挙げられる。
このようなものであれば、例えば鋼板を任意の厚みとなるように円筒形状に巻き、この円筒形状の磁性体をコイルの外側に設ければ良いので、磁性体の製造や磁性体の取り付けを煩雑にすることなく行うことができる。
前記磁性体の別の実施態様としては、前記コイルの外側を囲う複数の分割磁性体を有しているものが挙げられる。
このようなものであれば、例えば複数の電磁鋼板を径方向に積層することで分割磁性体を構成することができ、分割磁性体を簡単に製造することができる。
上述したように、磁性体が複数の分割磁性体を有している場合の具体的な実施態様としては、前記各爪磁極が、前記コイルの内側に配置された第1磁極要素と、この第1磁極要素との間で前記コイルを挟み込む第2磁極要素とを有し、前記分割磁性体が、周方向に沿って互いに隣り合う前記爪磁極の前記第2磁極要素間に配置されている構成が挙げられる。
このような構成であっても、磁束の漏れを抑えることができ、必要なトルクを確保することが可能となる。
ところで、上述したように磁束の漏れを抑えるべく磁性体を設けた構成を単相モータに採用した場合において、前記爪磁極がコイルとロータとの間に位置する縦磁極要素と、前記縦磁極要素の端部から延びるとともに前記コイルの上方又は下方に位置する横磁極要素とを有し、前記横磁極要素と前記磁性体とが接触している構成について、本願発明者は電磁界解析を行った。
この解析により、図34に示すように、起動時にコギングトルクが負の方向に作用し、これに釣られて通電トルクも負の方向に作用する。その結果、合成トルクも負の方向に作用し、上述した構成では、起動後にロータは逆回転し始め、合成トルクがゼロとなる際にロータが失速して、モータへの負荷が大きいと停止してしまうという問題が生じる。
そこで、本願発明者が上述した解析結果に基づいて鋭意検討した結果、起動時に正の方向に作用する合成トルクを確保してロータを正回転させるためには、単相モータにおいて、前記爪磁極が、前記コイルとロータとの間に位置する縦磁極要素と、前記縦磁極要素の端部から延びるとともに前記コイルの上方又は下方に位置する横磁極要素とを有し、前記横磁極要素と前記磁性体との間に隙間が形成されていることが好ましいことを見出した。
このように横磁極要素と磁性体との間に隙間を形成した場合、電磁界解析した結果、横磁極要素と磁性体とが接触している場合に対してコギングトルクの位相が90°ずれ、通電トルク及び合成トルクは起動時に正の方向に作用することが分かった。これにより、起動後にロータを正回転させることができ、ロータが停止してしまうことを防ぐことができる。なお、電磁界解析の詳細な結果は後述する。
起動時に正方向に作用するトルクをより大きく確保するための構成としては、前記爪磁極が、前記ロータの回転方向に沿って前記隙間が大きくなるように傾いて配置されている構成や、前記コイルの上方に位置する前記横磁極要素と前記磁性体との間に形成された前記隙間と、前記コイルの下方に位置する前記横磁極要素と前記磁性体との間に形成された前記隙間とが、互いに異なる寸法である構成が挙げられる。なお、これらの構成に対して電磁界解析した結果は後述する。
加えて、以下のような課題もある。
従来、モータ制御回路としては、Hブリッジ回路を用いて対角に配置される2対のトランジスタを1対ずつ交互にオンオフすることで、例えば電源から供給される直流電圧を交流電圧にしてモータに印加するように構成されたものがある。
このような構成において、2対のトランジスタ全てが同時にオンされると、その瞬間に貫通電流が流れてトランジスタが焼損する可能性があることから、一方の1対のトランジスタがオンしている状態から他方の1対のトランジスタをオンするまでの間に、全てのトランジスタがオフしている時間(いわゆるデッドタイム)を設けるようにしている。
しかしながら、上述したデッドタイムにおいて、トランジスタの寄生ダイオードにモータのコイルに蓄積されたエネルギーが回生電流として流れ、いわゆるキックバックによる電源ラインの電圧上昇が生じ、モータの振動や回路素子に悪影響を及ぼすことが知られている。
そこで、特許文献3に示すモータ制御回路は、オンからオフに切り替える1対のトランジスタのうち、電源側のトランジスタよりもグランド側のトランジスタを長くオンしておくことにより、グランド側で回生電流をループさせ、回生電流を寄生ダイオードに流して消費するようにしている。
特開2004−135374号公報
本発明は、このような中で本発明者が鋭意検討した結果なされたものであり、キックバックによる電源ラインの電圧上昇を従来よりも確実に抑制することを課題とするものである。
すなわち本発明に係るモータ制御回路は、4つのMOSを有し、電源からの電力をモータに供給するHブリッジ回路と、前記各MOSに駆動信号を出力して、対角に配置された2対のMOSを1対ずつ交互にオンオフする駆動回路とを具備するモータ制御回路であって、前記制御回路が、前記1対のMOSをオンからオフに切り替える際に、グランド側のMOSをオフに切り替えてから所定時間経過後に電源側のMOSをオフに切り替えることを特徴とするものである。
このようなモータ制御回路であれば、1対のMOSをオンからオフに切り替える際に、グランド側のMOSをオフに切り替えてから所定時間経過後に電源側のMOSをオフに切り替えるので、回生電流を消費させるループを電源側に形成することができる。
これにより、回生電流を、寄生ダイオードのみならず、電源側に設けられたコンデンサ等の種々の回路素子に流すことができ、従来よりも回生電力を効率良く消費させるとともに、キックバックによる電源ラインの電圧上昇をより確実に抑制することが可能となる。
また、本発明に係るモータ制御回路は、4つのMOSを有し、電源からの電力をモータに供給するHブリッジ回路と、前記各MOSに駆動信号を出力して、対角に配置された2対の前記MOSを1対ずつ交互にオンオフする駆動回路とを具備するモータ制御回路であって、電源側の2つのMOSそれぞれに対応して当該電源側のMOSと並列に設けられた一対の回生電流消費用MOSをさらに具備し、前記駆動回路が、前記1対の前記MOSをオンからオフに切り替える際に、オンからオフに切り替えられる前記電源側のMOSに対応する前記回生電流消費用MOSをオフからオンに切り替えることを特徴とするものである。
このようなモータ制御回路であれば、オンからオフに切り替えられる前記電源側のMOSに対応する前記回生電流消費用MOSをオフからオンに切り替えることで、回生電流を消費させるループを電源側に形成することができ、上述した構成と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、本発明に係るモータ制御回路は、4つのMOSを有し、電源からの電力をモータに供給するHブリッジ回路と、前記各MOSに駆動信号を出力して、前記4つのMOSがオフしている非通電状態を介して対角に配置された2対の前記MOSを1対ずつ交互にオンオフする駆動回路とを具備したモータ制御回路において、前記駆動回路が、前記非通電状態の前に、オンしている1対のMOSのうち、グランド側のMOSをオフに切り替えるとともに、電源側のMOSをオンに維持することを特徴とするものである。
このようなモータ制御回路であれば、非通電状態の前に、オンしている1対のMOSのうち、グランド側のMOSをオフに切り替えるとともに、電源側のMOSをオンに維持するので、回生電流を消費させるループを電源側に形成することができ、上述した構成と同様の作用効果を得ることができる。
前記4つのMOSが、NMOSであることが好ましい。
このような構成であれば、PMOSを用いている場合と比べて、NMOSの方が周波数特性が優れているので、PWM駆動する際において、MOSに生じる発熱を抑えることができる。
このように構成した本発明によれば、例えばステータ側でスキュー角を設けた場合であっても、絶縁物を不要にすることができるので、従来に比べてモータを軸方向に小型化するとともに製造コストの増加を防ぐことができる。
また、このように構成した本発明によれば、放熱部材やファンなどを設けることなくコイルに生じる熱を放出することができる。
さらに、このように構成した本発明によれば、爪磁極をモータ側に磁束を集中させる形状にすることができ、モータの高効率化を図ることができる。
加えて、このように構成した本発明によれば、回生電力を効率良く消費させることができ、キックバックによる電源ラインの電圧上昇を従来よりも確実に抑制することができる。
第1実施形態の単相クローポールモータの全体構成を示す図。 第1実施形態のステータ要素の構成を示す図。 第1実施形態のステータ要素の構成を示す概略図。 第1実施形態の単相クローポールモータの効果を示す実験結果。 第1実施形態の変形例における単相クローポールモータの構成を示す概略図。 爪磁極間に形成される磁極の向きを説明するための図。 従来の単相クローポールモータの構成を示す概略図。 第1実施形態の単相クローポールモータの全体構成を示す図。 第1実施形態のロータの一部を模式的に示す斜視図。 第1実施形態のコイルを模式的に示す斜視図。 第1実施形態のステータを模式的に示す斜視図。 第1実施形態の爪磁極を模式的に示す斜視図。 第1実施形態の支持部材を模式的に示す斜視図。 第1実施形態の爪磁極及び支持部材を模式的に示す斜視図。 第1実施形態の連通路を模式的に示す斜視図。 第1実施形態のステータを模式的に示す分解斜視図。 第1実施形態の変形例における支持部材を模式的に示す斜視図。 第1実施形態の変形例におけるコイル冷却用孔を模式的に示す斜視図。 第2実施形態のコイル及び爪磁極を模式的に示す斜視図。 第2実施形態の爪磁極を模式的に示す斜視図。 第2実施形態の爪磁極と従来の爪磁極とを比較する模式図。 第2実施形態の変形例における爪磁極を示す斜視図。 第2実施形態の変形例における爪磁極を示す斜視図。 第2実施形態の変形例における爪磁極を示す斜視図。 第2実施形態の変形例における支持部材を示す斜視図。 第2実施形態のクローポールモータにおける磁束の流れを説明する模式図。 第3実施形態のクローポールモータを示す斜視図。 第3実施形態の爪磁極及び磁性体を模式的に示す斜視図。 第3実施形態の磁性体を模式的に示す斜視図。 第3実施形態の変形例におけるクローポールモータを示す斜視図。 第3実施形態の変形例におけるクローポールモータを示す斜視図。 第4実施形態のクローポールモータを示す斜視図。 第4実施形態のクローポールモータの隙間を示す斜視図。 従来のクローポールモータの回転角に対するトルクを示すグラフ。 第4実施形態のクローポールモータの回転角に対するトルクを示すグラフ。 第4実施形態のクローポールモータのトルクと隙間の大きさとの関係を示すグラフ。 第4実施形態の変形例におけるクローポールモータの隙間を示す斜視図。 第4実施形態の変形例におけるクローポールモータの回転角に対するトルクを示すグラフ。 第4実施形態の変形例におけるクローポールモータを示す斜視図。 第4実施形態の変形例におけるクローポールモータの隙間を示す部分拡大図。 第4実施形態の変形例におけるクローポールモータの回転角に対するトルクを示すグラフ。 第5実施形態のモータ制御回路の構成を示す図。 第5実施形態における各MOSの通電タイミングを示す図。 第5実施形態における駆動回路の動作を示すフローチャート。 第5実施形態における回生電流の流れを説明するための回路図。 第5実施形態における効果を示すグラフ。 第5実施形態の変形例におけるモータ制御回路の構成を示す図。 第5実施形態の変形例における回生電流の流れを説明するための回路図。
<第1実施形態>
以下に本発明に係る単相クローポールモータの第1実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態の単相クローポールモータ100は、例えば冷凍サイクルを構成する圧縮機に用いられるものであり、図1に示すように、ステータ20と、ステータ20内に回転可能に設けられたロータ10とを具備する。
まず、ロータ10について説明する。
ロータ10は、上下に貫通した貫通孔10Hに回転軸となる図示しないロータシャフトが取り付けられる円筒状をなすものであり、外周部に沿って複数の磁石挿入孔が形成された鉄心11と、複数の磁石挿入孔に挿入された複数の永久磁石12とを備えた、いわゆる埋込磁石型(IPM)のものである。
前記鉄心11は、複数の電磁鋼板を積層して形成されたものである。
前記複数の永久磁石12は、回転中心側を頂点とするV字状に配置されて磁極を形成するものであり、ここでは8つの磁極を形成している。なお、磁極数は適宜変更して構わない。
次に、ステータ20について説明する。
ステータ20は、上下に貫通した貫通孔20H内に前記ロータ10が回転可能に設けられる筒状をなすものであり、ここでは、複数のステータ要素3を軸方向に積層して形成されている。
前記ステータ要素3は、図2に示すように、周方向に沿って複数の下向き爪磁極43aを有した上側コア4aと、周方向に沿って複数の上向き爪磁極43bを有した下側コア4bと、前記上側コア4a及び前記下側コア4bに挟み込まれるとともに周方向に巻回されたコイル4cとを備えている。
より具体的にこのものは、図1及び図2に示すように、前記上向き爪磁極43bと前記下向き爪磁極43aとが周方向に交互に配置されるとともに、上側コア4a及び下側コア4bでコイル4cを挟み込むように組み合わされたものである。
上側コア4aは、中央に貫通孔が形成された例えば円板形状の基板部41aと、前記基板部41aの外縁部から軸方向下側に延びる側板部42aと、前記基板部41aの内縁部から軸方向下側に延びる複数の下向き爪磁極43aとを有している。
各下向き爪磁極43aは、周方向に沿って等間隔に設けられるとともに、前記側板部42aの端面よりも下方に延びており、ここでは、いずれも例えば概略矩形状などの同一形状をなすものである。
下側コア4bは、中央に貫通孔が形成された例えば円板形状の基板部41bと、前記基板部41bの外縁部から軸方向上側に延びる側板部42bと、前記基板部41bの内縁部から軸方向上側に延びる複数の上向き爪磁極43bとを有しており、本実施形態では前記上側コア4aを上下逆さまにしたものである。
したがって、各下向き爪磁極43aは、周方向に沿って等間隔に設けられるとともに、前記側板部42bの端面よりも上方に延びており、ここでは、いずれも例えば概略矩形状などの同一形状をなすものである。
なお、本実施形態では、図1に示すように、前記上側コア4a及び前記下側コア4bを組み合わせた状態において、各上向き爪磁極43bの先端面431と上側コア4aの上面31とが同一面状に配置されるとともに、各下向き爪磁極43aの先端面431と下側コア4bの下面32とが同一面上に配置される。
前記コイル4cは、前記上側コア4a及び下側コア4bを組み合わせることにより各基板部41a、b及び各側板部42a、bによって形成されるコイル収容空間に収容されるものであり、ここでは絶縁被覆された導線を周方向に巻回してなる円筒形状のものである。
本実施形態のステータ20は、図1に示すように、上述したステータ要素3を軸方向に2つ重ね合わせて構成されている。
より詳細には、一方(上側)のステータ要素3の下面32と他方(下側)のステータ要素3の上面31とを接触させて、これらのステータ要素3を同軸上に積層させている。
そして、本実施形態では、図3に示すように、上側及び下側のステータ要素3のコイル4cは、互いに逆向きに巻かれており、上側の下向き爪磁極43a及び下側の上向き爪磁極43bが軸方向から視て重なり合うとともに、上側の上向き爪磁極43b及び下側の下向き爪磁極43aが軸方向から視て重なり合うように配置されている。
より詳細に説明すると、一方のステータ要素3を他方のステータ要素3に対して上下逆さまにして重ね合わせ、各ステータ要素3のコイル4cが、互いに逆向きの巻き線方向となるようにしている。
この状態において、一方のステータ要素3を他方のステータ要素3に対して、回転軸周りに爪磁極奇数個(1つ)分回転させている。つまり、一方のステータ要素3は、他方のステータ要素3に対して電気角で180度の角度差を有して配置されている。
これにより、上側の下向き爪磁極43aと下側の上向き爪磁極43bとが正対するとともに、上側の上向き爪磁極43bと下側の下向き爪磁極43aとが正反対を向くことになる。
このように構成された本実施形態に係る単相クローポールモータ100によれば、隣り合うステータ要素3のコイル4cが互いに逆向きに巻かれているので、図3に示すように、これらのステータ要素3の接触面はいずれもN極又はS極となり、ステータ要素3間に絶縁物を介在させることなく短絡を防ぐことができ、ひいては、従来に比べて材料費を軽減するとともに、軸方向に小型化することが可能となる。
さらに、上側の下向き爪磁極43a及び下側の上向き爪磁極43bとが軸方向から視て重なり合い、上側の上向き爪磁極43b及び下側の下向き爪磁極43aとが軸方向から視て重なり合うように配置されているので、軸方向に沿って隣り合う爪磁極はいずれものN極又はS極となる。したがって、一方のステータ要素3により形成される磁場の向きと、他方のステータ要素3により形成される磁場の向きとが互いに略同一方向となり、これらの磁場が打ち消し合わされることなく、モータの出力が低下する恐れがない。
このことを示す実験データを図4に示す。
この実験データは、従来の単相クローポールモータと本実施形態にかかる単相クローポールモータ100とを比較した結果である、この実験結果が示すように、本実施形態にかかる単相クローポールモータ100は、従来のものに比べて誘起電圧がほぼ同等であり、モータの出力トルクが低下する恐れがないことが分かる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態では、2つのステータ要素3が、上側の下向き爪磁極43aと下側の上向き爪磁極43bとが正対するとともに、上側の上向き爪磁極43bと下側の下向き爪磁極43aとが正反対を向くように配置されていたが、図5に示すように、軸方向に対して爪磁極に所定のスキュー角αが設けられるように配置されていても構わない。
より具体的に説明すると、上側の下向き爪磁極43a及び下側の上向き爪磁極43bは、軸方向から視て少なくとも一部が重なり合っていれば良い。また、上側の上向き爪磁極43b及び下側の下向き爪磁極43aは、軸方向から視て少なくとも一部が重なり合っていれば良い。
そして、軸方向から視て重なり合う上向き爪磁極43bと下向き爪磁極43aとが、軸方向に対して周方向に沿ってずれて配置されることにより、これらの爪磁極間に所定のスキュー角αが設けられている。
このように構成された単相クローポールモータ100によれば、図6に示すように、ステータ要素3間に絶縁物を設けることなくステータ20側にスキュー角αを設けることができ、コギングトルクの低減化を図れる。
また、前記実施形態のステータは、2つのステータ要素を積層させてなるものであったが、ステータ要素の個数は前記実施形態に限られず、3つ以上であっても構わない。
さらに、前記実施形態のロータは、埋込磁石型のものであったが、表面磁石型又はスポーク型のものであっても構わない。
そのうえ、前記実施形態の単相クローポールモータは、ロータがステータの内側に位置するインナーロータ型のものであったが、ロータがステータの外側に位置するアウターロータ型のものであっても構わない。
次に本発明に係るクローポールモータについて、1つのステータ要素に着目して説明する。
本実施形態の単相クローポールモータ100は、図8に示すように、ロータ10、コイル4c、及びステータ20を具備するものであり、例えば冷凍サイクルを構成する圧縮機に用いられる単相クローポールモータである。
ロータ10は、図8及び図9に示すように、上下に貫通した貫通孔10Hに回転軸となるロータシャフトRSが取り付けられた円筒状をなすものであり、外周部に沿って複数の磁石挿入孔が形成された鉄心11と、複数の磁石挿入孔に挿入された複数の永久磁石12とを備えた、いわゆる埋込磁石型(IPM)のものである。
これらのロータ10及びロータシャフトRSは、ベアリングBによってステータ20に対して回転可能に支持されている。
コイル4cは、図9及び図10に示すように、導電線材料たるリード線Lを周方向に巻回してなる円筒状のものであり、ここでは前記ロータ10の外周に沿って配置されている。
本実施形態のコイル4cは、図10に示すように、所定の高さ寸法となるように、前記リード線Lを所定の周長及び所定の巻数で予め巻回したものであり、具体的には治具などを用いてリード線Lを整列巻するとともに、この状態で接着剤に含浸させる或いは接着剤を表面に塗りつけるなどして固めたものである。
ステータ20は、図11に示すように、上下に貫通した貫通孔20H内に前記ロータ10が回転可能に設けられるものであり、複数の上向き爪磁極43bと、複数の下向き爪磁極43aと、これらの爪磁極43b、43aを支持するとともにコイル4cを挟み込む一対の下側支持部材23及び上側支持部材24とを具備している。
上向き爪磁極43b及び下向き爪磁極43aは、周方向に沿って互いに交互に間欠的に設けられている。本実施形態では、各上向き爪磁極43bは、それぞれ互いに同じ形状をなし、周方向に沿って等間隔に設けられている。また、各下向き爪磁極43aは、上向き爪磁極43bを上下逆さまにしたものであり互いに同じ形状をなし、周方向に沿って等間隔に設けられている。より具体的には、上向き爪磁極43bは周方向から視て上向きコの字状をなし、下向き爪磁極43aは周方向から視て下向きコの字状をなす。
各爪磁極43b、43aは、図12に示すように、多数枚の鋼板20xを周方向に積層させたものであり、ここでは、互いに同じ形状をなす平面視コの字状の鋼板20xを多数積層させ、この状態においてこれらの鋼板20xを例えば接着剤やワニスなどで接着させたものである。
なお、本実施形態では、鋼板20xの形状は1種類であり、左右対称な形状である。
これらの爪磁極43b、43aを支持する下側支持部材23及び上側支持部材24は、ここでは非磁性材料である例えば樹脂などの絶縁材によって形成されている。
本実施形態の下側支持部材23及び上側支持部材24は、互いに同じ形状をなしており、以下ではこれらを代表して下側支持部材23について説明する。
下側支持部材23は、図13、14に示すように、中心に貫通孔23Hが形成された円環板状をなすものであり、中心軸が一致するように前記コイル4cが配置される。
本実施形態の下側支持部材23は、上向き爪磁極43b及び下向き爪磁極43aの位置決めをする複数の位置決め部231、232を有している。より具体的に説明すると、前記下側支持部材23は、上向き爪磁極43bの基端部20bが嵌め込まれて上向き爪磁極43bを位置決めする第1位置決め部231と、下向き爪磁極43aの先端部20tが嵌め込まれて下向き爪磁極43aを位置決めする第2位置決め部232とを有している。なお、上側支持部材24においては、第1位置決め部231には下向き爪磁極43aの基端部20bが嵌め込まれ、第2位置決め部232には上向き爪磁極43bの先端部20tが嵌め込まれる。
これらの第1位置決め部231及び第2位置決め部232は、周方向に沿って交互に間欠的に設けられており、下側支持部材23における上側支持部材24との対向面Xに形成された凹部である。
より具体的には、第1位置決め部231は、上向き爪磁極43bの基端部20bがガタ無く嵌め込まれるように、下側支持部材23の内縁部から外縁部に亘って形成された矩形状凹部である。また、第2位置決め部232は、下向き爪磁極43aにおける両方の先端部20tがガタ無く嵌め込まれるように、下側支持部材23の内縁部及び外縁部それぞれに形成された一対の矩形状凹部である。
本実施形態では、図14に示すように、第1位置決め部231の深さ寸法は、上向き爪磁極43bの基端部20bの高さ寸法よりも小さい。これにより、上向き爪磁極43bが第1位置決め部231に嵌め込まれた状態において、上向き爪磁極43bの基端部20bにおける上向き面20Uが、下側支持部材23の対向面Xよりも上方に位置する。
上述した構成により、図15の上段に示すように、下側支持部材23及び上側支持部材24に挟み込まれたコイル4cは、上向き爪磁極43b及び下向き爪磁極43aに当接して、コイル4cと下側支持部材23の間、及び、コイル4cと上側支持部材24の間には空気層Sが形成される。
しかして、本実施形態の下側支持部材23及び上側支持部材24は、図15に示すように、コイル4cとの対向部分M(以下、コイル対向部Mともいう)に形成された第1開口P1と、コイル4cとは対向していない部分N(以下、コイル非対向部Nともいう)に形成された第2開口P2と、これらの第1開口P1及び第2開口P2を連通する連通路PLとを有している。
上述したように、下側支持部材23及び上側支持部材24は、互いに同じ形状をなすものであり、以下では下側支持部材23に形成された連通路PL等について説明する。
前記第1開口P1は、下側支持部材23とコイル4cとの間に形成された前記空気層Sに開口しており、前記第2開口P2は、前記空気層Sとは異なる空間に開口している。つまり、前記連通路PLは、前記空気層S及び前記空気層Sとは別の空間を連通している。
ここでは、前記連通路PLは、下側支持部材23のコイル対向部Mからコイル非対向部Nに亘って形成された凹溝である。この連通路PLである凹溝は、コイル対向部Mから径方向外側に向かって下側支持部材23の外縁まで延びており、本実施形態では、複数の連通路PLが放射状に形成されている。
このように連通路PLを形成していることから、本実施形態の第2開口P2は、図15の上段に示すように、下側支持部材23における上側支持部材24との対向面Xのうち、コイル対向部Mの外側から下側持部材23の側周面に亘って形成されていることになる。
なお、本実施形態では、図13に示すように、互いに隣り合う第1位置決め部231と第2位置決め部232との間1つおきに、それぞれ複数の連通路PLを形成してあるが、連通路PLの形成される箇所や数は適宜変更して構わない。
ここで、本実施形態の単相クローポールモータ100の組み立て方法について、図16を参照して、簡単に説明する。
まず、複数の上向き爪磁極43bを下側支持部材23の第1位置決め部231に嵌め込んで下側ステータ要素201を作成するとともに、複数の下向き爪磁極43aを上側支持部材24の第1位置決め部231に嵌め込んで上側ステータ要素202を作成する。
次に、下側ステータ要素201及び上側ステータ要素202によってコイル4cを挟み込むとともに、上向き爪磁極43bの先端部20tを上側支持部材24の第2位置決め部232に嵌め込み、下向き爪磁極43aの先端部20tを下側支持部材23の第2位置決め部232に嵌め込む。
そして、ステータ20内にロータ10を配置した状態で、ステータ20の上下を例えば絶縁物である樹脂などのボルトなどの固定部材Zを用いて固定する。なお、固定部材Zとしは、ボルトのほか、例えば絶縁物である樹脂などのスクリューやナットやワッシャなどを用いても構わない。
このように構成された本実施形態に係る単相クローポールモータ100によれば、下側支持部及び上側支持部材24が、コイル対向部Mからコイル非対向部Nに亘って延びる複数の連通路PLを有しているので、連通路PLに流れ込む空気によって、コイル4cを冷却することができる。
さらに、コイル4cと下側支持部材23との間、及び、コイル4cと上側支持部材24との間に形成された空気層Sにコイルの熱が放出されるところ、前記連通路PLがこの空気層Sに連通しているので、コイル4cの放熱空間を十分に確保することができる。
そのうえ、凹溝PLを既存の下側支持部材23及び上側指示部材24に形成してあるので、放熱部材やファンなどを別途設けることなく、コストの増大やモータの大型化を招かずにコイル4cを冷却することが可能である。
また、下側支持部材23、上側支持部材24、及び固定部材Zを絶縁材により形成しているので、単相クローポールモータ100を構成する磁性材料を可及的に少なくすることができる。これにより、絶縁材には磁路が形成されないので、ヒステリシス損や渦電流損などの鉄損失を格段に低減することができ、単相クローポールモータ100の高効率化を図れる。
ところで、複数の爪磁極43b、43aと支持部材23、24とを別体にしているので、一見すると単相クローポールモータ100の組み立てが困難になるように思われる。しかしながら、各支持部材23、24が、複数の爪磁極43b、43aが嵌め込まれてこれらの爪磁極を位置決めする複数の位置決め部231、232を有しているので、各支持部材23、24に複数の爪磁極43b、43aを簡単に取り取り付けることができる。
そのうえ、コイル4cがリード線Lを予め円筒状に固着させたものであるので、複数の爪磁極43b、43aが取り付けられた支持部材23、24に対してコイル4cを簡単に取り付けることができる。
このように、本実施形態の単相クローポールモータ100は、構造の複雑化や生産性の低下を招くものではない。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
前記実施形態の連通路PLは凹溝であったが、連通路PLは、例えば図17の上段に示すように、下側支持部材23(又は上側支持部材24)におけるコイル4cとの対向部分から、コイル4cとは対向していない部分に亘って形成されたスリットであっても良い。
さらに、連通路PLは、図17の下段に示すように、下側支持部材23(又は上側支持部材24)におけるコイル4cとの対向部分を厚み方向に貫通させた貫通穴であっても良い。
さらに、下側支持部材23や上側支持部材24は、図18の上段に示すように、コイル4cとの対向部分に形成されたコイル冷却用貫通孔CHを有していても良い。
前記実施形態の連通路PLは、コイル4cとの対向部分Mに形成された第1開口P1と、コイル4cとは対向していない部分Nに形成された第2開口P2とを連通するように形成されていたのに対し、ここでのコイル冷却用貫通孔CHは、その全体がコイル4cと対向する部分に形成されている。
ここではコイル4cの冷却効率を上げるべく、複数のコイル冷却用貫通孔CHを周方向に沿って間欠的に形成してある。
一方、上述したようにコイル冷却用貫通孔CHを複数形成することにより、下側支持部材23や上側支持部材24の機械的強度が低下して、組み立て時に損傷することが懸念される。
そこで、図18の下段に示すように、下側支持部材23及び上側支持部材24に補強部を設けてある。この補強部Wは、互いに隣り合うコイル冷却用貫通孔CHの間に設けてあり、ここでは下側支持部材23や上側支持部材24と一体的に形成された樹脂などの非磁性体からなる。なお、補強部Wは、下側支持部材23や上側支持部材24と別体であっても良い。
このような構成であれば、このコイル冷却用貫通孔CHを介して周囲の空気がコイルと直に接触し、コイル4cを効率良く冷却することができるとともに、補強部Wによって下側支持部材23や上側支持部材24の機械的強度を担保することができる。
また、前記実施形態では、下側支持部材23及び上側支持部材24の両方が、連通路PLを有していたが、下側支持部材23又は上側支持部材24の一方のみに連通路PLを形成しても良い。
加えて、前記実施形態の連通路PLは、コイル4cとの対向部分から径方向外側に延びていたが、径方向内側に延びていても良いし、必ずしも直線状である必要もない。
そのうえ、上述した連通路PLを形成することで、連通路PLを形成していない場合に比べて各支持部材23、24の機械的強度の低減が懸念されることから、支持部材23、24は、樹脂よりも強度の高い絶縁性材料によって形成しても良いし、例えばガラス繊維などの強度向上物質を添加しても良い。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の単相クローポールモータについて説明する。
この実施形態における単相クローポールモータは、爪磁極が特徴的であり、その他の構成は前記実施形態と同様であるので、以下ではこの特徴部分について詳述する。
この実施形態では、前記第1実施形態と同様に、上向き爪磁極43bはそれぞれ互いに同じ形状をなし、下向き爪磁極43aはそれぞれ互いに同じ形状をなす。
以下ではこれらを代表して上向き爪磁極43bについて説明する。
上向き爪磁極43bは、図19及び図20に示すように、ロータ10に対向する第1磁極要素211と、前記第1磁極要素211との間でコイル4cを挟み込む第2磁極要素212と、前記第1磁極要素211及び前記第2磁極要素212の間に介在してこれらの磁極要素211、212を磁気的に接続する第3磁極要素213とを有している。
この上向き爪磁極43bは、多数枚の鋼板20xが周方向に積層されたものであり、ここでは、前記鋼板20xに1種類の形状を用いており、第1磁極要素211、第2磁極要素212、及び第3磁極要素213を一体的に形成している。
より具体的には、前記第3磁極要素213は、第1磁極要素211の基端部211bと第2磁極要素212の基端部212bとの間に設けられており、本実施形態の上向き爪磁極43bは、周方向から視て上向きコの字状をなす。
そして、本実施形態の上向き爪磁極43bは、第2磁極要素212の先端部212tが磁束の抵抗となるとともに、先端部212tよりも基端部212bに磁束が集中するように構成されている。ここでは、前記上向き爪磁極43bは、反ロータ側に設けられた第2磁極要素212が、基端部212bよりも先端部212tの方が厚み寸法が小さくなるように構成されている。なお、先端部212tよりも基端部212bに磁束を集中させる実施態様としては、基端部212bよりも先端部212tの厚み寸法を小さくする他、例えば基端部212bよりも先端部212tの方が磁束を通し難い部材にしたり、基端部212bよりも先端部212tの鋼板20xの枚数を少なくしたりする態様が考えられる。
なお、ここでいう厚み寸法とは、単相クローポールモータ100が組み立てられた状態、すなわち上向き爪磁極43bが下側支持部材23に支持されている状態において、径方向に沿った長さである。
具体的に説明すると、前記第2磁極要素212は、底面から所定高さまでは一定の厚み寸法であり、その所定高さから先端面に向かって厚み寸法が徐々に小さくなるようにしており、第2磁極要素212の先端面は、第1磁極要素211の先端面と等しい高さにしてある。
ここでは、第2磁極要素212においてコイル4cに対向するコイル対向面212aが、基端部212B側から先端部212t側に向かってコイル4cから離れるように傾斜している。かかる構成により、第2磁極要素212とコイル4cとの間の空間を大きくすることができ、第2磁極要素212からコイル4cに磁束が漏れることを防ぐことができる。
なお、本実施形態の第1磁極要素211は、基端部211bから先端部211tに亘って、厚み寸法が略一定になるように構成されている。
このように構成された単相クローポールモータ100によれば、反ロータ側に位置する第2磁極要素212が、基端部212bよりも先端部212tの厚み寸法が小さくなるように構成されているので、図21に示すように、磁束を第2磁極要素212よりも第1磁極要素211に集中させることができ、コイル4cに流れる電流を同じ大きさにした場合、従来よりもモータの高効率化が可能となる。
さらに、第2磁極要素212の厚み寸法を基端部212bよりも先端部212tの方が小さくなるようにしているので、厚み寸法が基端部212bから先端部212tまで一定の場合に比べて、第2磁極要素212全体の磁束量が低減する。これにより、各爪磁極43a、43bとロータとの間に生じる吸引力が低下し、コギングトルクを低減させることができる。
また、上向き爪磁極43bと下向き爪磁極43aとが互いに同じ形状をなすとともに、各爪磁極を1種類の形状の鋼板20xによって構成しているので、組立作業の容易化及び製造工程の簡素化を図ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の上向き爪磁極43bは、第1磁極要素211、第2磁極要素212、及び第3磁極要素213が一体的に形成されたものであったが、上向き爪磁極43bを複数の別体の磁極要素によって構成しても良い。
具体的には、図22に示すように、第1磁極要素211がL字形状の鋼板20xを積層させたものであり、第2磁極要素212が矩形状(短冊形状)の鋼板20xを積層させたものであっても良い。もちろん、その逆に、第1磁極要素211が矩形状(短冊形状)の鋼板20xを積層させたものであり、第2磁極要素212がL字形状の鋼板20xを積層させたものであっても良い。
また、図23に示すように、第1磁極要素211、第2磁極要素212、及び第3磁極要素213が、それぞれ互いに別体であり、それぞれが矩形状(短冊形状)の鋼板20xを積層させたものであっても良い。
このような構成であれば、爪磁極43b、43aを製造するうえでの歩留まりを低減することができる。
そのうえ、前記実施形態では、第2磁極要素212は、底面から所定高さまでは一定の厚み寸法であり、その所定高さから先端面に向かって厚み寸法が徐々に小さくなるように構成されていたが、第2磁極要素212は、図24に示すように、その先端部212tに厚み方向の段部212xが形成されたものであっても良い。
さらに、上述したように、爪磁極43b、43aが複数の別体の磁極要素から構成されている場合、図25に示すように、支持部材23、24は、各磁極要素がそれぞれ嵌め込まれる複数の位置決め部233を有していることが好ましい。
そして、これらの位置決め部233に予め各磁極要素を一体的に収容しておくことにより、単相クローポールモータ100の組み立てを一層簡素化することができる。
加えて、前記実施形態では、第1磁極要素211は、基端部211bから先端部211tに亘って略一定の厚み寸法となるように構成されていたが、第1磁極要素211の磁束密度をさらに増大させるべく、基端部211bよりも先端部211tの方が厚み寸法が大きくなるように構成しても良い。
<第3実施形態>
次に、本発明に係るクローポールモータの第3実施形態について説明する。
なお、第2実施形態で説明した部材と対応する部材については同じ符号を付すこととする。
第2実施形態のように、爪磁極が、コイルの内側に配置された第1磁極要素と、コイルの外側に配置されて第1磁極要素との間でコイルを挟み込む第2磁極要素とを有している場合、コイルの内周よりも外周の方が長いので、図26に示すように、周方向に沿って隣り合う爪磁極の第2磁極要素間には隙間が生じる。そうすると、この隙間から磁束が漏れてしまう(図26に示される点線部)。
第3実施形態のクローポールモータは、この磁束の漏れに鑑みてなされたものである。
この実施形態のクローポールモータ100は、例えば冷凍サイクルを構成する圧縮機に用いられるものであり、図27及び図28に示すように、コイル4cと、周方向に沿って設けられた複数の爪磁極43a、bを有するステータ20と、ステータ20の内側又は外側に回転可能に設けられたロータ10とを具備する。
ステータ20は、前記第2実施形態と同様に、上下に貫通した貫通孔20H内に前記ロータが回転可能に設けられる筒状をなすものであり、周方向に沿って設けられた複数の下向き爪磁極43aと、周方向に沿って設けられた複数の上向き爪磁極43bとを有している。
この実施形態では、前記第2実施形態と同様に、上向き爪磁極43bはそれぞれ互いに同じ形状をなし、下向き爪磁極43aはそれぞれ互いに同じ形状をなし、上向き爪磁極43bと下向き爪磁極43aとは、互いに上下対称な形状である。
以下ではこれらを代表して上向き爪磁極43bについて説明する。
上向き爪磁極43bは、図27及び図28に示すように、コイル4cの内側に配置されるとともに、ロータ10とコイル4cとの間に介在する第1磁極要素211を有している。
前記第2実施形態の上向き爪磁極43bは周方向から視て上向きコの字状をなすものであったが、本実施形態の上向き爪磁極43bは周方向から視てL字状をなす。すなわち、本実施形態の上向き爪磁極43bは、前記第1磁極要素211の基端部に磁気的に接続された磁極要素(以下、第2実施形態と整合を取るべく、第3磁極要素213という)をさらに有し、コイル4cの外側を覆うことなく配置されている。
なお、この上向き爪磁極43bは、前記第2実施形態と同様、多数枚の鋼板が周方向に積層されたものであり、ここでは、前記鋼板に1種類の形状を用いて第1磁極要素211及び第3磁極要素213を一体的に形成している。
そして、本実施形態のクローポールモータは、図27及び図28に示すように、コイルの外側に配置されて、周方向に沿って隣り合う下向き爪磁極43a及び上向き爪磁極43bの一方を通過した磁束を他方へ導くように、下向き爪磁極43a及び上向き爪磁極43bの間で磁路を形成する磁性体40をさらに具備してなる。
この磁性体40は、コイル4cの外周面を覆うように配置されており、例えば電磁鋼板からなる。より具体的に説明すると、本実施形態の磁性体40は、図29に示すように、例えば長尺状の電磁鋼板を巻いて形成されたものであり、ここでは内径がコイル4cの外径よりも大きい筒形状をなす。巻き始めと巻き終わりは溶接されており、スプリングバックを抑制すべく焼鈍し処理が施されている。また、電磁鋼板を円筒形状に巻いたあと、含浸処理を行うことで、円筒形状に巻かれた電磁鋼板の隙間を接着している。さらに、渦電流による鉄損を低減すべく、図28に示すように、周方向に沿った任意の複数箇所に軸方向に沿ったスリットSLを形成してある。つまり、この磁性体40は、周方向に沿って分割された複数の分割磁性体41から構成されている。
本実施形態では、磁性体40の軸方向の高さ寸法を、コイル4cの軸方向の高さ寸法よりも大きくしているが、磁性体40の高さ寸法は適宜変更して構わない。
このように構成されたクローポールモータ100によれば、周方向に沿って隣り合う下向き爪磁極43a及び上向き爪磁極42bの間に磁性体40を設けて、これらの爪磁極43a、43bの一方を通過した磁束を他方へ導くようにしているので、コイル4cの外側において下向き爪磁極43a及び上向き爪磁極43bの間で磁束が漏れることを抑えることができる。これにより、必要なトルクが比較的大きい場合であっても、磁気飽和に到達することを防ぎ、必要なトルクを確保することが可能となる。
より詳細に説明すると、図28に示すように、コイル4cに流れる電流の向きに応じて、ロータ10側から下向き爪磁極43a、磁性体40、及び上向き爪磁極43bをこの順に経由して再びロータ10側へ向う磁路1と、その逆の向きであり、ロータ10側から上向き爪磁極43b、磁性体40、及び下向き爪磁極43aをこの順に経由して再びロータ10側へ向う磁路2とが形成される。
本実施形態のクローポールモータ100によれば、磁路1及び磁路2における磁束の漏れを抑制することができるので、磁性体40を用いることなくクローポールモータ100を構成した場合(例えば図26に示される構成)に比べて、誘起電圧を1.55倍に増大させることができ、出力可能なトルクを1.55倍に向上させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の磁性体40は、電磁鋼板を円筒形状に巻いて形成されていたが、図30に示すように、コイル4cの外側を覆う複数の分割磁性体41を多角形状に配置したものであっても良い。
また、前記実施形態の分割磁性体41は、円筒形状に巻かれた電磁鋼板に軸方向に沿ったスリットSLを形成して分割することで構成されていたが、図30に示すように、分割磁性体41は、例えば矩形状の電磁鋼板を径方向に積層させた直方体形状のものであっても良い。なお、分割磁性体41は、矩形状の電磁鋼板を積層させたものには限られず、ブロック体であっても良い。また、その形状は直方体形状に限られず、周方向に沿って互いに隣り合う爪磁極間で磁路を形成すれば、どのような形状であっても構わない。
さらに、前記実施形態では、爪磁極43a、43bが、コイル4cの外周を覆うことなく配置されたものであり、周方向から視てL字状をなすものであったが、爪磁極43a、43bは、第2実施形態と同様、周方向から視てコの字状をなすものであっても良い。
この場合、図31に示すように、コイル4cの外側において、周方向に沿って隣り合う下向き磁極43a及び上向き爪磁極43bの間に分割磁性体41を配置させておけば良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
<第4実施形態>
次に、本発明に係るクローポールモータの第4実施形態について説明する。
なお、第3実施形態で説明した部材と対応する部材については同じ符号を付すこととする。
本実施形態のクローポールモータは、単相クローポールモータであり、具体的な構成としては、図32及び図33に示すように、前記第3実施形態と同様、周方向から視てL字状をなす下向き爪磁極43a及び上向き爪磁極43bと、下向き爪磁極43a及び上向き爪磁極43bの間で磁路を形成する磁性体40とを具備している。
下向き爪磁極43a及び上向き爪磁極43bは、コイル4cとロータ10との間に位置して軸方向に延びる縦磁極要素21T(前記第3実施形態における第1磁極要素211に相当)と、縦磁極要素21Tの端部から径方向に延びるとともに前記コイル4cの下方又は上方に位置する横磁極要素21L(前記第3実施形態における第3磁極要素213に相当)とを有している。
磁性体40は、周方向に沿って隣り合う下向き爪磁極43a及び上向き爪磁極43bの一方を通過した磁束を他方へ導く磁路を形成するものであり、ここでは筒形状をなす。この磁性体40は、少なくとも一部が軸方向から視て横磁極要素21Lと重なるように設けられており、ここではこの磁性体40よりも径方向外側まで横磁極要素21Lが延びる構成となっている。
然して、本実施形態では、磁性体40と横磁極要素21Lとの間に隙間Sxを形成してある。
より具体的に説明すると、下向き爪磁極43aを支持する上側支持部材24及び上向き爪磁極43bを支持する下側支持部材23それぞれの対向面にガイド部Gが設けられており、このガイド部Gに磁性体40を設けることで、ガイド部Gの底板の高さ寸法に応じた大きさの隙間Sxが生じるようにしてある。
ここでは図33に示すように、下向き爪磁極43aの横磁極要素21Lと磁性体40との間、及び、上向き爪磁極43bの横磁極要素21Lと磁性体40との間、それぞれに隙間Sxを形成してある。ここでは、これらの隙間Sxは互いに略同じ大きさである。言い換えれば、磁性体40と横磁極要素21Lとの離間距離がいずれも同じ長さになるように構成している。
ここで、横磁極要素21Lと磁性体40とが接触している構成について電磁界解析を行った結果を図34に示す。この結果から見て取れるように、横磁極要素21Lと磁性体40とが接触していると、起動時にコギングトルクが負の方向に作用し、これに釣られて通電トルクも負の方向に作用する。その結果、合成トルクも負の方向に作用するので、上述した構成では、起動後にロータ10は逆回転し始め、合成トルクがゼロとなる際にロータ10が失速して、モータへの負荷が大きい場合には停止してしまうという問題が生じる。
これに対して、隙間Sxを横磁極要素21Lと磁性体40との間に形成した構成について電磁化解析を行った結果を図35に示す。この結果から見て取れるように、横磁極要素21Lと磁性体40との間に隙間Sxを形成することにより、横磁極要素21Lと磁性体40とが接触している場合に対してコギングトルクの位相が90°ずれ、通電トルク及び合成トルクは起動時に正の方向に作用することが分かる。これにより、起動後にロータ10を正回転させることができ、ロータ10が停止してしまうことを防ぐことができる。
なお、横磁極要素21Lと磁性体40との間に隙間Sxを形成することによってコギングトルクの位相が90°ずれる理由としては、磁束が隙間Sxを通過する際に磁界の遅れが生じて、通電トルクに対するコギングトルクの遅れが発生するからであると想定される。
ところで、図36に示すように、同一電流で比較すると、隙間Sxが大きい場合はその隙間Sxからの磁束の漏れにより、磁束密度が低下して磁気飽和し易くなる。その結果、誘起電圧が低下して、トルクも低下する。そこで、隙間Sxは、製造管理の観点や電磁界解析の結果を考慮すると、0.5mm〜0.6mm程度であることが好ましい。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
前記実施形態では、下向き爪磁極43aの横磁極要素21L及び磁性体40の間の隙間Sx(以下、第1隙間Sx1という)と、上向き爪磁極43bの横磁極要素21L及び磁性体40の間の隙間Sx(以下、第2隙間Sx2という)とが、互いに略同じ大きさであったが、図37に示すように、第1隙間Sx1と第2隙間Sx2とが互いに異なる大きさであっても良い。
より詳細には、第1隙間Sx1を第2隙間Sx2よりも小さくすることにより、図38に示すように、起動時のコギングトルクをより大きく確保することができる。
また、図39及び図40に示すように、ロータの回転方向(ここでは上方から視て半時計回りとする)に沿って隙間Sxが大きくなるように下向き爪磁極43a及び上向き爪磁極43bを傾けても良い。
具体的には、下側支持部材23及び上側支持部材24に形成された第1位置決め部231及び第2位置決め部232の底面を傾斜させることで、この第1位置決め部231及び第2位置決め部232に載置された各爪磁極43a、43bが傾くようにしている。これにより、横磁極要素21Lと磁性体40との間におけるロータの反回転方向側の隙間SxAよりもロータの回転方向側の隙間SxBの方が大きくなる。
このような構成であれば、図41に示すように、起動時のコギングトルクをより大きく確保することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明に係るモータ制御回路の一実施形態について図面を参照して、第5実施形態として説明する。
本実施形態のモータ制御回路100zは、例えば単相モータMを全波駆動するために用いられるものであり、図42に示すように、例えば直流電源10zから供給される直流電力を交流電力に変換して前記モータMに印加するものである。
なお、前記直流電源10zは、AC/DCコンバータであっても構わない。
具体的にこのモータ制御回路100zは、直流電源10zの高圧側に設けられた逆流防止用ダイオードD1と、直流電源10zと並列に設けられた平滑用コンデンサCzと、前記直流電源10zから供給される直流電力を交流電力に変換して前記モータMに印加するHブリッジ回路20zと、Hブリッジ回路20zを構成するMOSに駆動信号を出力する駆動回路30とを備えている。
前記Hブリッジ回路20zは、寄生ダイオードDを有する4つのMOSを備えており、ここではこれら4つのMOSは全てNMOSである。
より具体的にこのHブリッジ回路20zは、前記直流電源10zに対して直列に接続されている第1MOS2a及び第2MOS2bと、前記直流電源10zに対して直列に接続される第3MOS2c及び第4MOS2dとを並列接続してなり、第1MOS2a及び第2MOS2bの接続点と第3MOS2c及び第4MOS2dの接続点との間にモータMのコイルが接続されている。
以下では、説明の便宜上、第1MOS2a及び第3MOS2cを電源側MOS2xともいい、第2MOS2b及び第4MOS2dをグランド側MOS2yともいう。
前記駆動回路30は、各MOSに駆動信号を出力するとともに各MOSのゲート電圧を制御して、各MOSをオンオフするものである。
より具体的にこの駆動回路30は、対角に配置された2対のMOSを1対ずつ交互にオンオフする。言い換えれば、前記駆動回路30は、図43に示すように、第1及び第4MOS2dがオン、第2及び第3MOS2cがオフの第1通電状態と、第1及び第4MOS2dがオフ、第2及び第3MOS2cがオンの第2通電状態とを切り替える。
本実施形態の駆動回路30は、前記第1通電状態と前記第2通電状態との間に、4つのMOSが全てオフである非通電状態(いわゆるデッドタイム)を例えば数μs設けるように構成されている。
そして、この駆動回路30は、図43に示すように、前記1対のMOSをオンからオフに切り替える際に、グランド側MOS2yをオフに切り替えてから所定時間経過後に電源側MOS2xをオフに切り替えるように構成されている。
つまり、駆動回路30は、前記非通電状態の前に、オンしている1対のMOSのうち、グランド側MOS2yをオフに切り替えるとともに、電源側MOS2xをオンに維持する。
かかる構成により、本実施形態では、グランド側MOS2yを例えば160°〜170°通電するとともに、電源側MOS2xを例えば178°通電するようにしている。
以下、本実施形態の駆動回路30の動作を、図44のフローチャートを参照しながらより詳細に説明する。
モータMを回転させるための制御信号が外部から入力されると、駆動回路30はこの制御開始信号を取得するとともに、まず第1MOS2a及び第4MOS2dを同時にオフからオンに切り替える(S1)。
次に、オンしているMOSのうちグランド側MOS2yである第4MOS2dをオンからオフに切り替える(S2)。これにより、図45の上段に示すように、回生電流は、第3MOS2cの寄生ダイオードD及び第1MOS2aが形成するループに流れるとともに、一部が平滑コンデンに流れる。
そして、第4MOS2dをオフに切り替えてから所定時間後に電源側MOS2xである第1MOS2aをオンからオフに切り替え(S3)、例えば数μsの間、4つのMOSがオフしている非通電状態とする(S4)。
続いて、第2MOS2b及び第3MOS2cを同時にオフからオンに切り替える(S5)。
その後、S2〜S4と同様、オンしているMOSのうちグランド側MOS2yである第2MOS2bをオンからオフに切り替え(S6)、図45の下段に示すように、回生電流は、第1MOS2aの寄生ダイオードD及び第3MOS2cが形成するループに流れるとともに、その一部が平滑用コンデンサCzに流れる。
そして、第2MOS2bをオフに切り替えてから所定時間後に電源側MOS2xである第3MOS2cをオンからオフに切り替え(S7)、例えば数μsの間、4つのMOSがオフしている非通電状態とする(S8)。
以後、S1〜S8を繰り返し、モータMを停止させるための制御終了信号が外部から入力されると(S9)、駆動回路30はこの制御終了信号を取得するとともに、各MOSをオフにしてモータMの制御を終了する。
このように構成された本実施形態に係るモータ制御回路100zによれば、1対のMOSをオンからオフに切り替える際に、グランド側MOS2yをオフに切り替えてから所定時間経過後に電源側MOS2xをオフに切り替えるので、モータMのコイルに蓄積された回生電流を電源10z側でループさせて消費させることができる。
これにより、回生電流を、電源側MOS2xの寄生ダイオードDのみならず、電源10z側に設けられた平滑用コンデンサCz等の種々の回路素子に流すことができ、回生電力を効率良く消費させるとともに、図46に示すように、キックバックによる電源ラインの電圧上昇を従来よりも確実に抑制することが可能となる。
また、Hブリッジ回路20zを構成する4つのMOSが全てNMOSであるので、PMOSを用いたHブリッジ回路と比べて、回生電流が寄生ダイオードDに流れる際に生じる発熱を抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、モータ制御回路100zは、図45に示すように、2つの電源側MOS2xそれぞれに対応して当該電源側MOS2xと並列に設けられた一対の回生電流消費用MOS2zをさらに具備する構成であっても良い。
このような構成において、駆動回路30としては、図47に示すように、対角に配置された1対のMOSをオンからオフに切り替えると同時に、オンからオフに切り替えられる電源側MOS2xに対応する回生電流消費用MOS2zをオフからオンに切り替えるように構成されたものが挙げられる。
このように構成されたモータ制御回路100zによれば、オンからオフに切り替えられる電源側MOS2xに対応する回生電流消費用MOS2zをオフからオンに切り替えることで、前記実施形態と同様、図48に示すように、回生電流を消費させるループを電源10z側に形成することができ、従来よりも回生電力を確実に消費させるとともに、キックバックによる電源ラインの電圧上昇を確実に抑制することが可能となる。
駆動回路としては、例えば電源側MOSをPWM制御するように構成されていても良い。
また、前記実施形態では、対角に配置された1対のMOSを同時にオフからオンに切り替えるようにしていたが、これら1対のMOSを時間差を設けてオフからオンに切り替えるようにしても良い。
さらに、前記実施形態のモータ制御回路は、交流モータを制御するために用いられるものであったが、直流モータを制御するために用いても構わない。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・単相クローポールモータ
10 ・・・ロータ
20 ・・・ステータ
3 ・・・ステータ要素
4a ・・・上側コア
4b ・・・下側コア
4c ・・・コイル
43a・・・下向き爪磁極
43b・・・上向き爪磁極

Claims (30)

  1. ステータ及びロータを具備する単相モータであって、
    前記ステータが、積層された複数のステータ要素を備え、
    前記ステータ要素が、周方向に沿って設けられた複数の爪磁極と、周方向に巻回されたコイルとを備え、
    隣り合う前記ステータ要素のコイルが、互いに逆向きに巻かれており、
    隣り合う前記ステータ要素において、一方のステータ要素の爪磁極と他方のステータ要素の爪磁極とが互いに対向するとともに同一極性となるように構成されていることを特徴とする単相モータ。
  2. 隣り合う前記ステータ要素において、互いに対向する爪磁極の間に所定のスキュー角が設けられていることを特徴とする請求項1記載の単相モータ。
  3. 前記ロータが、表面磁石型、埋込磁石型、又はスポーク型のものであることを特徴とする請求項1又は2記載の単相モータ。
  4. 複数の爪磁極とコイルとを具備するモータにおいて、
    前記爪磁極を支持するとともにコイルを挟み込む一対の支持部材を備えており、
    前記支持部材の少なくとも一方が、前記コイルとの対向部分に形成された第1開口と前記コイルとは対向しない部分に形成された第2開口とを連通する連通路を有していることを特徴とするモータ。
  5. 前記連通路が、前記コイルとの対向部分から前記コイルとは対向しない部分に亘って形成された凹溝又はスリットであることを特徴とする請求項4記載のモータ。
  6. 前記各支持部材が、前記凹溝を複数有していることを特徴とする請求項5記載のモータ。
  7. 前記各支持部材が、円環板状をなすものであり、
    前記凹溝が、前記コイルとの対向部分から径方向外側に延びていることを特徴とする請求項5又は6記載のモータ。
  8. 複数の爪磁極とコイルとを具備するモータにおいて、
    前記爪磁極を支持するとともにコイルを挟み込む一対の支持部材を備えており、
    前記支持部材の少なくとも一方が、前記コイルとの対向部分に形成されたコイル冷却用貫通孔を有していることを特徴とするモータ。
  9. 前記コイル冷却用貫通孔が周方向に沿って間欠的に形成されており、
    互いに隣り合う前記コイル冷却用貫通孔の間に支持部材の機械的強度を補強する補強部が形成されていることを特徴とする請求項8記載のモータ。
  10. 前記各支持部材が非磁性体であることを特徴とする請求項4乃至9のうち何れか一項に記載のモータ。
  11. 周方向に沿って交互に設けられた上向き爪磁極及び下向き爪磁極を有するステータと、前記ステータの内側又は外側に配置されたロータとを具備するモータにおいて、
    前記各爪磁極が、前記ロータに対向する第1磁極要素と、前記第1磁極要素との間でコイルを挟み込むとともに、前記第1磁極要素と磁気的に接続された第2磁極要素とを有し、
    前記上向き爪磁極及び前記下向き爪磁極それぞれの第2磁極要素が、磁束の流れの抵抗となる抵抗部を有していることを特徴とするモータ。
  12. 前記各爪磁極の第2磁極要素が、先端部よりも基端部に磁束が集中するように構成されていることを特徴とする請求項11記載のモータ。
  13. 前記各爪磁極の第2磁極要素が、基端部よりも先端部の方が厚み寸法が小さいことを特徴とする請求項11又は12記載のモータ。
  14. 前記各爪磁極の第2磁極要素における前記コイルに対向するコイル対向面が、基端部側から先端部側に向かって前記コイルから離れるように形成されていることを特徴とする請求項11乃至13のうち何れか一項に記載のモータ。
  15. 前記上向き爪磁極が、周方向から視て上向きコの字状をなす同一形状の鋼板を周方向に積層させたものであり、
    前記下向き爪磁極が、周方向から視て下向きコの字状をなす同一形状の鋼板を周方向に積層させたものであることを特徴とする請求項11乃至14のうち何れか一項に記載のモータ。
  16. 前記第1磁極要素と前記第2磁極要素とが別体であり、それぞれが同一形状の鋼板を周方向に積層させたものであることを特徴とする請求項11乃至14のうち何れか一項に記載のモータ。
  17. 前記各爪磁極が、前記第1磁極要素の基端部と前記第2磁極要素の基端部との間に介在して、これらの磁性体を磁気的に接続する第3磁極要素をさらに有していることを特徴とする請求項16記載のモータ。
  18. 前記上向き爪磁極及び前記下向き爪磁極を挟み込んで支持するとともに、前記コイルを挟み込む一対の支持部材をさらに具備し、
    前記支持部材が、前記上向き爪磁極又は前記下向き爪磁極の一方の基端部が嵌め込まれる第1位置決め部と、他方の先端部が嵌め込まれる第2位置決め部とを有していることを特徴とする請求項11乃至17のうち何れか一項に記載のモータ。
  19. 前記上向き爪磁極及び前記下向き爪磁極を挟み込んで支持するとともに、前記コイルを挟み込む一対の支持部材をさらに具備し、
    前記支持部材が、前記爪磁極を構成する互いに別体の磁極要素それぞれが嵌め込まれる複数の位置決め部を有していることを特徴とする請求項16又は17記載のモータ。
  20. 導線を巻回されてなるコイルと、周方向に沿って設けられた複数の爪磁極とを具備するモータにおいて、
    前記コイルの外側に配置されて、周方向に沿って互いに隣り合う前記爪磁極の一方を通過した磁束を他方へ導くように、前記一方の爪磁極及び前記他方の爪磁極の間で磁路を形成する磁性体をさらに具備することを特徴とするモータ。
  21. 前記磁性体が、前記コイルの外側を囲う円筒形状をなすことを特徴とする請求項20記載のモータ。
  22. 前記磁性体が、前記コイルの外側を囲う複数の分割磁性体を有していることを特徴とする請求項20記載のモータ。
  23. 前記各爪磁極が、前記コイルの内側に配置された第1磁極要素と、この第1磁極要素との間で前記コイルを挟み込む第2磁極要素とを有し、
    前記分割磁性体が、周方向に沿って互いに隣り合う前記爪磁極の前記第2磁極要素間に配置されていることを特徴とする請求項22記載のモータ。
  24. 単相モータであって、
    前記爪磁極が、前記コイルとロータとの間に位置する縦磁極要素と、前記縦磁極要素の端部から延びるとともに前記コイルの上方又は下方に位置する横磁極要素とを有し、
    前記横磁極要素と前記磁性体との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項20記載のモータ。
  25. 前記爪磁極が、前記ロータの回転方向に沿って前記隙間が大きくなるように傾いて配置されていることを特徴とする請求項24記載のモータ。
  26. 前記コイルの上方に位置する前記横磁極要素と前記磁性体との間に形成された前記隙間と、前記コイルの下方に位置する前記横磁極要素と前記磁性体との間に形成された前記隙間とが、互いに異なる寸法である請求項24記載のモータ。
  27. 4つのMOSを有し、電源からの電力をモータに供給するHブリッジ回路と、前記各MOSに駆動信号を出力して、対角に配置された2対のMOSを1対ずつ交互にオンオフする駆動回路とを具備するモータ制御回路であって、
    前記制御回路が、前記1対のMOSをオンからオフに切り替える際に、グランド側のMOSをオフに切り替えてから所定時間経過後に電源側のMOSをオフに切り替えることを特徴とするモータ制御回路。
  28. 4つのMOSを有し、電源からの電力をモータに供給するHブリッジ回路と、前記各MOSに駆動信号を出力して、対角に配置された2対の前記MOSを1対ずつ交互にオンオフする駆動回路とを具備するモータ制御回路であって、
    電源側の2つのMOSそれぞれに対応して当該電源側のMOSと並列に設けられた一対の回生電流消費用MOSをさらに具備し、
    前記駆動回路が、前記1対の前記MOSをオンからオフに切り替える際に、オンからオフに切り替えられる前記電源側のMOSに対応する前記回生電流消費用MOSをオフからオンに切り替えることを特徴とするモータ制御回路。
  29. 4つのMOSを有し、電源からの電力をモータに供給するHブリッジ回路と、前記各MOSに駆動信号を出力して、前記4つのMOSがオフしている非通電状態を介して対角に配置された2対の前記MOSを1対ずつ交互にオンオフする駆動回路とを具備したモータ制御回路において、
    前記駆動回路が、前記非通電状態の前に、オンしている1対のMOSのうち、グランド側のMOSをオフに切り替えるとともに、電源側のMOSをオンに維持することを特徴とするモータ制御回路。
  30. 前記4つのMOSが、NMOSであることを特徴とする請求項27乃至29のうち何れか一項に記載のモータ制御回路。
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