JP2017093023A - ブラシレスモータ - Google Patents

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Yu Ayusawa
優 鮎澤
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Abstract

【課題】複数のステータ組とこれらに対向するロータ組とを備え、両者を位置決め精度良く配置可能なブラシレスモータを提供する。
【解決手段】ブラシレスモータ100は、モータケース10と、その両端にそれぞれ設置された第1ステータベース20aおよび第2ステータベース20bと、これらのそれぞれに一体的に形成された第1軸受ホルダ部22aおよび第2軸受ホルダ部22bと、これらのそれぞれに設置された第1ステータ組3aおよび第2ステータ組3bと、第1軸受ホルダ部22aおよび第1軸受ホルダ部22aにそれぞれ設置された第1軸受71aおよび第2軸受71bに軸支された出力軸90と、その軸方向の略中央に固定されたロータボス部50と、ロータボス部50に固定され第1ステータ組3aおよび第2ステータ組3bにそれぞれ対向した第1ロータ組6aおよび第2ロータ組6bとを有している。
【選択図】図1

Description

本発明はブラシレスモータ、特に、複数のステータ組およびロータ組を備えたブラシレスモータに関する。
従来、限られたスペースの中で、より大きなモータトルクを得るため、複数のモータを連結した多段式回転機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された多段式回転機は、複数の電動機を直列に連結したものである。連結される電動機は、一方の軸に直径方向の溝が形成され、この溝に係合する突起が他方の軸に形成され、これら溝と突起とが係合して接続されている。または、出力軸の軸方向にキー溝が形成され、これらキー溝にキーが嵌合ことで接続されている。
特開平5−22909号公報(第2−3頁、図1)
しかしながら、特許文献1に開示された多段式回転機は、連結する軸には、溝などを形成する必要がある。また、軸に形成する溝と突起との間の嵌め合い、キーとキー溝との間に十分なクリアランスを設ける必要があり、位置決め精度を高めることが困難であった。さらに、軸の接続部分では高い寸法精度が困難であるため、連結される電動機間の同期をとり難いとの問題もあった。
そこで、本発明の課題は、複数のステータ組およびロータ組を備えたブラシレスモータであって、ステータ組とこのステータ組に対向するロータ組との位置決め精度良く配置可能なブラシレスモータを提供することにある。
本発明に係るブラシレスモータは、モータケースに設置され、それぞれの位相が同じになるように位置決めされた複数のステータ組と、前記ステータ組の内側に配置され、前記モータケースに回転可能に支持された出力軸と、前記出力軸に固定されたロータボス部と、前記ロータボス部に設置されて前記ステータ組と所定の隙間を介して対向するように配置され、それぞれの磁極の位相が同じになるように着磁された複数のロータ組とを有することを特徴とする。これにより、複数のステータ組およびロータ組を備えたブラシスレスモータはステータ組とこのステータ組に対向するロータ組とは位置決め精度が良好に配置することが可能となる。
本発明に係るブラシレスモータは、前記ステータ組を構成する第1ステータ組および第2ステータ組がそれぞれ、前記モータケースの両端にそれぞれ位置決めされて設置された第1ステータベースおよび第2ステータベースと、前記第1ステータベースおよび前記第2ステータベースにそれぞれ設置された第1回路基板および第2回路基板と、前記第1ステータベースおよび前記第2ステータベースにそれぞれ一体的に形成された第1軸受ホルダ部および第2軸受ホルダ部と、前記第1軸受ホルダ部および前記第2軸受ホルダ部のそれぞれに位置決めされて設置された第1コア巻線組および第2コア巻線組とを具備し、前記出力軸は、前記第1ステータベースの中心に設置された第1軸受および前記第2ステータベースの中心に設置された第2軸受に回転可能に支持され、前記ロータ組を構成する第1ロータ組および第2ロータ組はそれぞれ、周方向でN極およびS極が交互に配置されている第1駆動マグネットおよび第2駆動マグネットを具備することが好ましい。
これにより、第1ステータコアと第2ステータコアとの位相が同じで、第1駆動マグネットと第2駆動マグネットとは周方向でN極およびS極が交互に同じ位置に配置されているから、第1ステータ組と第1ロータ組との位置関係、第2ステータ組と第2ロータ組との位置関係、第1ステータ組と第2ステータ組との間の位相、および第1ロータ組と第2ロータ組との相互の磁極が、精度よく位置決めされている。
本発明に係るブラシレスモータは、前記第1ロータ組が前記出力軸の出力側に配置され、前記第1ロータ組を構成する第1駆動マグネットの軸方向の磁気中心位置が、前記第1ステータ組を構成し、前記第1駆動マグネットに隙間を介して配置された第1ステータコアの軸方向の磁気中心位置よりも前記ロータボス部から離れる位にずれることが好ましい。これにより、ステータ組がロータ組の磁気中心位置に吸引されるので、ブラシレスモータが停止状態又は回転動作時における、出力軸を含むロータ組のガタツキが抑制することが可能となる。
本発明に係るブラシレスモータは、前記ロータボス部は非磁性であることが好ましい。これにより、ロータボス部は非磁性体であるから、ロータボス部に配置されたロータ組(駆動マグネット)により発生する磁場による影響を受けにくい構成となっている。換言すれば、ロータ組(駆動マグネット)により発生する磁場によって、ロータボス部に働く力や発生する渦電流を抑制することが可能になる。
本発明によれば、複数のステータ組およびロータ組を備えたブラシスレスモータは、ステータ組とこのステータ組と対向するロータ組とは位置決め精度が良好に配置することが可能となる。
本発明に係るブラシレスモータを説明する縦断面図である。 図1に示すブラシレスモータのA−A断面における横断面図である。 図1に示すブラシレスモータの一部(ステータ組)を示す縦断面図である。 図1に示すブラシレスモータの一部(ロータ組)を示す縦断面図である。 図1に示すブラシレスモータの一部(モータケース)を示す縦断面図である。 図1に示すブラシレスモータを構成する部材を分解して示す縦断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(全体構成)
図1は本発明に係るブラシレスモータを説明する縦断面図である。図2は図1に示すブラシレスモータのA−A断面における横断面図である。図3は図1に示すブラシレスモータの一部(ステータ組)を示す縦断面図である。図4は図1に示すブラシレスモータの一部(ロータ組)を示す縦断面図である。図5は図1に示すブラシレスモータの一部(モータケース)を示す縦断面図である。図6は図1に示すブラシレスモータを構成する部材を分解して示す縦断面図である。
図1において、本実施形態に示すブラシレスモータ100は、ステータ組3(第1ステータ組3aおよび第2ステータ組3bを総称する。図示しない)の外周でロータ組6(第1ロータ組6aおよび第2ロータ組6bを総称する。図示しない)が回転するアウターロータ形ブラシレスモータである。ブラシレスモータ100は、モータケース10と、モータケース10の内部に取り付けられたステータ組3と、このステータ組3の径方向外周に対して所定の隙間を介して回転自在に配置された、ロータ組6とを有している。共通の出力軸(回転軸)90の軸方向の略中央にはロータボス部50が固定されている。本実施形態では、図1に示すように、ステータ組3は第1ステータ組3aおよび第2ステータ組3bが構成されている。また、ロータ組6は第1ロータ組6aおよび第2ロータ組6bが構成されている。そして、軸方向において、ロータボス部50を挟んで、第1ステータ組3aと第1ロータ組6aが配置されているとともに、第2ステータ組3bと第2ロータ組6bとが配置されている(図3参照)。
(ステータ組)
図2および図3において、本実施形態では、ステータ組3を構成する第1ステータ組3aと第2ステータ組3bとは略同じ構成、形状であるので、以下、第1ステータ組3aについて説明し、第2ステータ組3bについては、各部位の名称を修飾する「第1」を「第2」に、符号の添え字「a」を「b」に読み替えるものとする。第1ステータ組3aは、第1ステータベース20aと、第1軸受ホルダ部22aと、第1回路基板80aと、第1コア巻線組30aとを有している。
(第1ステータベース)
第1ステータベース20aには、第1コア巻線組30aを取り付けるための第1軸受ホルダ部22aと、モータケース10を取り付けるための第1取付部23aとが一体的に形成されている。第1ステータベース20aの外形はモータケース10の外形と同じ略矩形状をしている。
(第1軸受ホルダ部)
第1軸受ホルダ部22aは、中空円筒状に形成され、軸方向の両端側には、出力軸(回転軸)90を回転可能に支持する第1軸受(ボールベリング)71aを収納する第1軸受収納部21a、29aが配置されている。第1軸受ホルダ部22aの根元側の径は、その以外の径よりもやや大きくなっている。第1ステータコア33aが圧入して固定されている。第1軸受ホルダ部22aの外周面には軸方向に第1位置決め溝部28aが1本形成されている(図2参照)。第1軸受ホルダ部22aに圧入された(嵌め込まれた)際、第1ステータコア33aの内周に形成された1条の第1位置決め突部38aが入り込み、第1ステータコア33aの回り止めされている。
(第1取付部)
第1取付部23aは、第1ステータベース20aの底部から突出した円筒状の第1大径段部24aと、第1大径段部24aから突出した第1小径段部25aとを有している。第1大径段部24aの外形は矩形状であって、その底部には、モータケース10の第1位置決めピン11aを嵌め合わせるための位置決め用の第1位置決め孔26aと、第1ステータベース20aをモータケース10に固定するねじ(図示しない)が貫通する第1貫通孔27aとが、それぞれ対角線上に2カ所づつ形成されている。また、モータケース10の一方の端部に、第1位置決め孔26aに嵌合する第1位置決めピン11aが対角線上に2カ所に形成され、第1貫通孔27aを貫通して第1ステータベース20aをモータケース10に固定するねじ(図示しない)が螺合する第1ねじ穴12aが対角線上に2カ所形成されている。
(回路基板)
第1小径段部25aには、第1回路基板80aが接着されながら載置され、位置決め穴(図示しない)が形成されている。第1回路基板80aは図示しない電子回路を有し、かかる電子回路に第1コイル31aの両端が接続され、第1コア巻線組30aを駆動及び制御するための回路の少なくとも一部を実装している。すなわち、第1回路基板80aはブラシレスモータ100を駆動するための第1コイル31aおよび前記各部品をモータ駆動回路(図示しない)に電気的に接続するための回路基板である。
(第1コア巻線組)
第1コア巻線組30aは、第1ステータコア33aと第1コイル31aとを有している。
(第1ステータコア)
第1ステータコア33aは、薄板の電磁鋼板を積層してかしめ等で固定され、第1軸受ホルダ部22aの外周に嵌合する第1円環部34aと、第1円環部34aから放射状に外周方向に向かって延在するように形成された略T字状の第1突極部35aとを有している。そして、第1突極部35aには、図示しない絶縁体を介して第1コイル31aが所定数巻回されている。なお、本実施形態では、6個の第1突極部35aが形成され、それぞれ等角配置されている。また、第1円環部34aの内周面には軸方向に平行な1条の第1位置決め突部38aが形成されている。積層された第1ステータコア33aを第1軸受ホルダ部22aに嵌め込む際、第1位置決め突部38aは、第1軸受ホルダ部22aに形成されている第1位置決め溝部28aに嵌め込まれ、位置決めおよび回り止めとして機能する。第1ステータコア33aの第1突極部35aに対向する位置に、第1ロータ組6aを構成する第1駆動マグネット61aが所定の間隙を介して配置されている。
(第1コイル)
本実施形態では、第1ステータコア33aに3相(U相、V相、W相)の第1コイル31aが設けられ、同じ相の第1コイル31aが周方向に対して3つおきに配置されている。なお、本発明はこれに限るものではなく同じ相の第1コイル31aが隣り合う配線構造としてもよい。そして、第1コイル31aの各相の端末は、それぞれ第1回路基板80aに電気的に接続されている。すなわち、第1ステータコア33aの第1突極部35aは、それぞれU相、V相、W相の巻線となる3相の巻線構造である。3相に発生する誘起電圧の位相が、それぞれ120゜ずつ「ずれて」発生するように、電子回路で通電駆動させている。したがって、第1コイル31aに流れる3相電流が発生させる回転磁界により、第1駆動マグネット61aが吸引反発の相互作用によって第1ロータ組6aは一定方向に回転するように構成されている。同様に、第2ロータ組6bは一定方向に回転するように構成されている。よって、ブラシレスモータ100は、3相ブラシレスモータとして駆動される。
(ロータ組)
本実施形態では、ロータ組6を構成する第1ロータ組6aと第2ロータ組6bとはほぼ同じ構成、形状であるので、第1ステータ組3aについて説明し、第2ロータ組6bについては、各部位の名称を修飾する「「第1」を「第2」に、符号の添え字「a」を「b」に読み替えるものとする。図4において、ブラシレスモータ100は、出力軸(回転軸)90と、出力軸(回転軸)90の略中央部分に圧入によって取り付けられたロータボス部50と、ロータボス部50に固定された第1ロータ組6aと第2ロータ組6bとを有している。なお、以下の説明の便宜上、出力軸(回転軸)90、ロータボス部50およびロータ組6が一体化されたものを「ロータ部96」と称す。
第1ロータ組6aは、円筒状の第1駆動マグネット61aと、第1駆動マグネット61aの外周面を固定する第1バックヨーク62aとからなっている。第1駆動マグネット61aは、磁極を軸方向に向けて配置されており、軸方向から見た場合に、周方向にN極とS極とが交互に並ぶように配置され、周方向に一定間隔でN極とS極とが交互に着磁が施されている(図2参照)。本実施形態では、4極着磁されている。なお、円筒状の第1駆動マグネット61aが第1バックヨーク62aの内周面に固定されているが、第1バックヨーク62a以外に、ロータケースが固定されていてもよい。すなわち、第1軸受71aおよび第2軸受71bによって回転自在に保持された出力軸90に、ロータボス部50および第1バックヨーク62aを介して取り付けられた第1駆動マグネット61aは、周方向に交互にN極およびS極とを配置して偶数極に着磁されている。具体的にはN極、S極、N極、S極の4つの極に着磁されている。そして、第1ステータコア33aの第1突極部35aに巻回された第1コイル31aに通電することにより発生する磁束により、第1駆動マグネット61aは回転する。同様に、第2コイル31bに通電することにより発生する磁束により、第2駆動マグネット61bは回転する。
(ロータボス部)
ロータボス部50は、非磁性体の金属、例えばアルミ材で形成されている。このロータボス部50は軸方向において出力軸(回転軸)90のほぼ中央位置に圧入して取り付けられている。ロータボス部50の外周面には、周方向に複数本の溝51が形成されている。溝51は第1バックヨーク62aの端部内周面および第2バックヨーク62bの端部内周面を接着剤で固着する際、接着剤の接着溜まりとなっている。ロータボス部50は非磁性体であるから、ロータボス部50に配置された第1駆動マグネット61aにより発生する磁場による影響を受けにくい構成となっている。換言すれば、第1駆動マグネット61aにより発生する磁場によって、ロータボス部50に働く力や発生する渦電流を抑制することが可能になる。
同様に、第2駆動マグネット61bにより発生する磁場によって、ロータボス部50に働く力や発生する渦電流を抑制することが可能になる。なお、ロータボス部50は非磁性体の金属に限定されず、受樹脂などであってもよい。
本実施形態では、図1に示すように、ロータボス部50と第1軸受ホルダ部22aとの間にはスラスト座金(ワッシャ)91が摺接するように介在されている。同様に、ロータボス部50と第2軸受ホルダ部22bとの間にもスラスト座金(ワッシャ)92が摺接するように介在されている。
(モータケース)
図5において、モータケース10は筒状であって、内周が、第1ステータベース20aの第1大径段部24aの外周(および第2ステータベース20bの第2大径段部24bの外周)に嵌合可能になっている。そして、一方の端部に、第1ステータベース20aの第1位置決め孔26aに嵌合する第1位置決めピン11aと、第1ステータベース20aの第1貫通孔27aを貫通して第1ステータベース20aをモータケース10に固定するねじ(図示しない)が螺合する第1ねじ穴12aとが、それぞれ対角線上に2カ所づつ形成されている(図2参照)。
(ステータ組の組み立て手順)
図3において、ステータ組3を構成する第1ステータ組3aおよび第2ステータ組3bの組み立てについて説明する。まず、第1ステータ組3aを以下の工程によって組み立て、次に同様の工程によって第2ステータ組3bを組み立てるが、第2ステータ組3bを先に組み立ててもよい。
第1ステータベース20aに形成された第1小径段部25aに、第1回路基板80aを接着剤などで固着する。積層した第1ステータコア33aの各第1突極部35aに絶縁体(図示しない)を介して所定の巻回数、第1コイル31aを巻回する。第1コイル31aの端部を第1回路基板80aに電気的に接続する。第1ステータベース20aに一体的に形成された第1軸受ホルダ部22aの外周に、積層した第1ステータコア33aを嵌め、第1位置決め溝部28aに第1位置決め突部38aを嵌合することで位置決めしながら固定する。また、第1軸受ホルダ部22aの根元付近(軸方向全体ではなく)は、その外径が先端部分よりも大きく、第1ステータコア33aの第1円環部34aの内径が圧入され、第1ステータ組3aが組み立てられる。
そして、第1ステータ組3aと同様の工程によって、第2ステータ組3bを組み立てる。
このとき、第1ステータコア33aと第2ステータコア33bとの位相は同じ位相となっている。すなわち、モータケース10に取り付けられた際、第1突極部35aと第2突極部35bとの位置がそろっている。
(ロータ組の組み立て手順)
つぎに、ロータ組6を構成する第1ロータ組6aおよび第2ロータ組6bの組み立てについて説明する。まず、第1ロータ組6aを以下の工程によって組み立て、次に同様の工程によって第2ロータ組6bを組み立てるが、第2ロータ組6bを先に組み立ててもよい。
図4において、出力軸90(の略中央)にロータボス部50を固着する(圧入によって設置する)。
第1バックヨーク62a(ロータケース)62aの内周面に第1駆動マグネット61aを固着する。第1バックヨーク62aの一端をロータボス部50の一端側に圧入する(このとき、両者は溝51に溜められた図示しない接着剤によって固着される)。同様の工程により、第2駆動マグネット61bを固着した第2バックヨーク62bをロータボス部50の他端側に固着する。第1駆動マグネット61aおよび第2駆動マグネット61bの着磁を着磁ヘッド(図示しない)と呼ばれる装置を用いて行う。
第1駆動マグネット61aと第2駆動マグネット61bとの外周に、軸方向にマーク(線など)を記入しておき、第1駆動マグネット61aを着磁ヘッドに取り付ける際、マークと着磁ヘッド上のマークと一致させる。着磁ヘッドを用いて、周方向に交互にN極とS極とを配置して偶数極に着磁されている。具体的にはN極、S極、N極、S極の4つの極に着磁されている。
次に、第2駆動マグネット61bを着磁ヘッドに取り付ける際、第2駆動マグネットの外周面上のマークを着磁ヘッド上のマークと一致させる。着磁ヘッドを用いて、周方向に交互にN極およびS極とを配置して偶数極となるように着磁を行う。具体的にはN極、S極、N極、S極の4つの極に着磁されている。このとき、第1駆動マグネット61aと第2駆動マグネット61bとの周方向に一定間隔でN極とS極とが着磁される位置は同じ位置(軸方向において)となっている。また、着磁された位置が分かるようになっている。したがって、第1ステータ組3aおよび第2ステータ組3bを組み付ける際、第1ステータコア33aと第1駆動マグネット61aとの位置決め、および第2ステータコア33bと第2駆動マグネット61bとの位置決めが可能になっている。
第1ステータコア33aは第1軸受ホルダ部22aと位置決めされ、第2ステータコア33bは第2軸受ホルダ部22bと位置決めされている。そして、第1ステータ組3aと第1ロータ組6aとが位置決めされた状態で、および第2ステータ組3bと第2ロータ組6bとが位置決めされた状態で、以下に説明するようにブラシレスモータ100は組み立てられている。
(ブラシレスモータの組み立て手順)
次に、上述のように構成されたブラシレスモータ100の組み立てについて、図6を参照しながら説明する。円筒状に形成された第1軸受ホルダ部22aの第1軸受収納部21a、29aに筒状の第1軸受71aを同芯状に、第1軸受ホルダ部22aの上下方向にそれぞれ組み付ける。同様に、第2軸受ホルダ部22bの第2軸受収納部21b、29bに筒状の第2軸受71bを同芯状に、第2軸受ホルダ部22bの上下方向にそれぞれ組み付ける(図3参照)。
そして、第1ロータ組6aおよび第2ロータ組6bを組み込んだ出力軸90(図4参照)を、モータケース10内に挿入し、第1軸受ホルダ部22aに組みつけられている第1軸受71a(図3参照)に出力軸90を挿入する。さらに、第1ステータベース20aの第1大径段部24aの外周にモータケース10の内周を嵌め合わせて、モータケース10の第1位置決めピン11aを第1ステータベース20aの第1位置決め孔26aに嵌め合わせる。そこで、第1貫通孔27aを貫通したねじ(図示しない)を、第1ねじ穴12aに螺合することによって、モータケース10と第1ステータベース20aとを固定し、第1ロータ組6a側に、第1ステータ組3aを組みつける。同様の工程により、第2ロータ組6b側に第2ステータ組3bを組みつける。
本実施形態では、第1ロータ組6aが出力軸90の出力側(図1において矢印Pにて示す上側に同じ)に配置され、第1ロータ組6aを構成する第1駆動マグネット61aの軸方向の中心位置(以下「磁気中心位置」と称す、図4参照)Raと、これに対向する第1ステータ組3aを構成する(積層された)第1ステータコア33aの軸方向の中心位置(以下「磁気中心位置」と称す、図3参照)Saとが、軸方向で「第1ずれ量Δa」ずれている(図1参照)。より詳細には、第1ステータコア33aの磁気中心位置Saより第1駆動マグネット61aの磁気中心位置Raが上方(ロータボス部50から離れる方向)にずれるように組み付けられる。
これにより、第1ステータコア33aの磁束作用面に第1駆動マグネット61aが吸引されて第1ロータ組6aを介して出力軸90全体が(図1において)上向きの分力が作用するように組み付けられる。
さらに、本実施形態では、第2ロータ組6bの軸方向の磁気中心位置Rbと第2ステータ組3bの磁気中心位置Sbとはほぼ一致させている。すなわち、「第2ずれ量Δb」はほぼゼロであり、第1ずれ量Δaの方が大きい(Δa>Δb≒0)。
(ブラシレスモータの動作)
このような3相のブラシレスモータ100では、図示しない電子回路によりU相、V相、W相の第1コイル31a(および第2コイル31b)を切換え通電することで、第1駆動マグネット61a(および第2駆動マグネット61b)に回転力が伝わり、ロータ部69が回転駆動される。
第1コイル31aおよび第2コイル31bに駆動電流が供給されると、それぞれ第1ステータコア33aの第1突極部35aおよび第2ステータコア33bの第2突極部35bに沿って駆動磁束が発生する。この駆動磁束が、ロータボス部50に固定された第1駆動マグネット61aおよび第2駆動マグネット61bにトルクを与えることで、ロータ部6が回転駆動される。
(本実施形態の主な効果)
ブラシレスモータ100は、以上の構成であるから、以下の作用効果が得られる。
第1ステータベース20aと第2ステータベース20bとは、モータケース10に設けられた第1位置決めピン11aおよび第2位置決めピン11bに、それぞれ嵌め合った第1位置決め孔26aおよび第2位置決め孔26bによって、それぞれ位置決めされている。また、第1ステータ組3aと第2ステータ組3bとは、第1ステータベース20aおよび第2ステータベース20bに設けられた第1位置決め溝部28aおよび第2位置決め溝部28bに、それぞれ陥入した第1位置決め突部38aおよび第2位置決め突部38bによって、それぞれ位置決めされている。このため、第1突極部35aと第2突極部35bとの位置がそろっている。一方、第1駆動マグネット61aと第2駆動マグネット61bとは、周方向に一定間隔でN極とS極とが着磁され、各磁極の位置がそれぞれ同じ位置になっている。
このように、複数のステータ組3と複数のロータ組6との位置関係、複数のステータ組3間の位相、複数のロータ組6間の磁極は、位置決め精度が良好に配置されている。したがって、ステータ組3とロータ組6との位置関係、および第1ステータ組3aと第2ステータ組3bとの間の位相、さらに第1ロータ組6aと第2ロータ組6bとの間の(第1駆動マグネット61aと第2駆動マグネット61bとの間の)磁極の位相の、位置決め精度が良くなっている。
ロータボス部50は非磁性体であるから、ロータボス部50に第1バックヨーク62aを介して配置された第1駆動マグネット61aにより発生する磁場による影響を受けにくい構成となっている。換言すれば、第1駆動マグネット61aにより発生する磁場によって、ロータボス部50に働く力や発生する渦電流を抑制することが可能になる。同様に、第2駆動マグネット61bにより発生する磁場によって、ロータボス部50に働く力や発生する渦電流を抑制することが可能になる。
本実施形態では、第1ロータ組6aを構成する第1駆動マグネット61aの軸方向の中心位置(以下「磁気中心位置」と称す、図4参照)Raと、これに対向する第1ステータ組3aを構成する(積層された)第1ステータコア33aの軸方向の中心位置(以下「磁気中心位置」と称す、図3参照)Saとが、軸方向で「第1ずれ量Δa」ずれている(図1参照)。より詳細には、第1ステータコア33aの磁気中心位置Saより第1駆動マグネット61aの磁気中心位置Raが上方(ロータボス部50から離れる方向、出力軸90の出力側)にずれるように組み付けられる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形可能である。
本実施形態では、第1ステータ組3aおよび第2ステータ組3bからなるステータ組3と、第1ロータ組6aおよび第2ロータ組6bからなるロータ組6を示しているが、ステータ組3およびロータ組6を構成する組数は、3以上であってもよい。
本実施形態のブラシレスモータ100は、小型化のために第1ロータ組6aおよび第2ロータ組6bの位置を検出する検出素子(ホール素子やロータリーエンコーダ等の位置センサ)を用いないセンサレス方式を採用しているが、本発明はこれに限定するものではなく、検出素子を用いたセンサ方式を採用してもよい。
例えば、上述した形態においては、第1ステータコア33aおよび第2ステータコア33bには、それぞれ6本の第1突極部35aおよび第2突極部35bが形成されていたが、その数は6本に限定されない。例えば、上述した実施の形態のように、U相、V相、W相とを備える3相のブラシレスモータであれば、突極部の数は3の倍数とすれば良い。同様に、磁極数も4極に限定されない。
なお、本発明を、ステータ組が内周側でロータ組が外周側のいわゆる「アウターロータ」タイプのブラシレスモータについて、実施の形態をもとに説明したが、この実施の形態は例示であり、ステータ組が外周側でロータ組が内周側のいわゆる「インナーロータ」タイプのブラシレスモータに適用することが可能であり、同様に実施可能である。しかも、ステータ組/ロータ組のセットを3以上にする等、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
ブラシレスモータ100は、センサレス方式を採用したが、これに限定されるものではなく、ホール素子等の磁気検出素子によってロータ組の永久磁石のNSの位置を検出し、これに応じてステータコイルへの電流を切換えて回転磁界をつくりだし、前記ロータ組を回転駆動するようにしてもよい。
また、3相駆動方式以外に、ステータコイルの巻線数によって2相駆動式、5相駆動式などのブラシレスモータであってもよい。
また、第2ロータ組6bの軸方向の磁気中心位置Rbと第2ステータ組3bの磁気中心位置Sbとの「第2ずれ量Δb」が発生するようにしてもよい。たとえば、第2ずれ量Δbは第1ずれ量Δaと異なり、第1ずれ量Δaの方が大きい(Δa>Δb)。これにより、第1ロータ組6aおよび第2ロータ組6bの全体が磁気吸引力によりスラスト方向(図1に示す矢印Pの方向)に予圧力を発生させ、停止状態又は回転動作時におけるロータ部96(出力軸90)のガタツキを抑制することができる。
3 :ステータ組
3a :第1ステータ組
3b :第2ステータ組
6 :ロータ組
6a :第1ロータ組
6b :第2ロータ組
10 :モータケース
20a:第1ステータベース
20b:第2ステータベース
22a:第1軸受ホルダ部
22b:第2軸受ホルダ部
23a:第1取付部
23b:第2取付部
30a:第1コア巻線組
30b:第2コア巻線組
31a:第1コイル
31b:第2コイル
33a:第1ステータコア
33b:第2ステータコア
34a:第1円環部
34b:第2円環部
35a:第1突極部
35b:第2突極部
50 :ロータボス部
51 :溝
61a:第1駆動マグネット
61b:第2駆動マグネット
62a:第1バックヨーク
62b:第2バックヨーク
71a:第1軸受
71b:第2軸受
80a:第1回路基板
90 :出力軸
91 :スラスト座金(ワッシャ)
92 :スラスト座金(ワッシャ)
100:ブラシレスモータ
Ra :磁気中心位置(第1ロータ組)
Rb :磁気中心位置(第2ロータ組)
Sa :磁気中心位置(第1ステータ組)
Sb :磁気中心位置(第2ステータ組)
Δa :第1ずれ量(第1ロータ組と第1ステータ組との間)
Δb :第2ずれ量(第2ロータ組と第2ステータ組との間)

Claims (4)

  1. モータケースに設置され、それぞれの位相が同じになるように位置決めされた複数のステータ組と、
    前記ステータ組の内側に配置され、前記モータケースに回転可能に支持された出力軸と、
    前記出力軸に固定されたロータボス部と、
    前記ロータボス部に設置されて前記ステータ組と所定の隙間を介して対向するように配置され、それぞれの磁極の位相が同じになるように着磁された複数のロータ組とを有することを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 前記ステータ組を構成する第1ステータ組および第2ステータ組は、前記モータケースの両端にそれぞれ位置決めされて設置された第1ステータベースおよび第2ステータベースと、前記第1ステータベースおよび前記第2ステータベースにそれぞれ設置された第1回路基板および第2回路基板と、前記第1ステータベースおよび前記第2ステータベースにそれぞれ一体的に形成された第1軸受ホルダ部および第2軸受ホルダ部と、前記第1軸受ホルダ部および前記第2軸受ホルダ部のそれぞれに位置決めされて設置された第1コア巻線組および第2コア巻線組とを具備し、
    前記出力軸は、前記第1ステータベースの中心に設置された第1軸受および前記第2ステータベースの中心に設置された第2軸受に回転可能に支持され、
    前記ロータ組を構成する第1ロータ組および第2ロータ組はそれぞれ、周方向でN極およびS極が交互に配置されている第1駆動マグネットおよび第2駆動マグネットを具備することを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ。
  3. 前記第1ロータ組が前記出力軸の出力側に配置され、前記第1ロータ組を構成する第1駆動マグネットの軸方向の磁気中心位置が、前記第1ステータ組を構成し、前記第1駆動マグネットに隙間を介して配置された第1ステータコアの軸方向の磁気中心位置よりも前記ロータボス部から離れる位置にずれることを特徴とする請求項2記載のブラシレスモータ。
  4. 前記ロータボス部は非磁性であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のブラシレスモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108667247A (zh) * 2018-06-06 2018-10-16 林峭 一种双电机层叠电机及其料理机

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