JP2018042011A - 画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源駆動信号が与えるクロストークによる画質低下を防ぐ。
【解決手段】画像読取装置は、複数色で発光可能な光源と、モノクロセンサーを含む読取センサー部と、白基準板と、黒基準板と、光源駆動信号を光源に入力して発光色を光源に切り替えさせ、アナログ画像信号を読取センサー部に転送させる制御部と、A/D変換器を含み、光源の消灯状態のアナログ画像信号に基づき第1黒基準値を求め、光源を点灯させて黒基準板を読み取ったときのアナログ画像信号に基づき第2黒基準値を求め、光源の点灯期間内に転送されるアナログ画像信号に対応する画素を補正対象画素と定め、第1黒基準値を第2黒基準値に基づき補正係数を求め、補正対象画素の画素値に補正係数を乗じて画像データの画素値を補正する処理部と、を含む。
【選択図】図8
【解決手段】画像読取装置は、複数色で発光可能な光源と、モノクロセンサーを含む読取センサー部と、白基準板と、黒基準板と、光源駆動信号を光源に入力して発光色を光源に切り替えさせ、アナログ画像信号を読取センサー部に転送させる制御部と、A/D変換器を含み、光源の消灯状態のアナログ画像信号に基づき第1黒基準値を求め、光源を点灯させて黒基準板を読み取ったときのアナログ画像信号に基づき第2黒基準値を求め、光源の点灯期間内に転送されるアナログ画像信号に対応する画素を補正対象画素と定め、第1黒基準値を第2黒基準値に基づき補正係数を求め、補正対象画素の画素値に補正係数を乗じて画像データの画素値を補正する処理部と、を含む。
【選択図】図8
Description
本発明は、原稿の読取を行う画像読取装置に関する。又、この画像読取装置を備えた画像形成装置に関する。
ある信号線が、隣接する信号線の信号レベルに影響を与える場合がある。このような現象は、クロストークと呼ばれる。クロストークが原稿読取装置の読み取りで得られた画像データに影響を与える場合がある。クロストークが画質に与える影響を補正する技術の一例が特許文献1に記載されている。
特許文献1には、スキャンの前処理の段階でカラーCCD7により白基準面4と黒線部5を読み込んで1つのラインR(赤),G(緑),B(青)が他の各ラインG(緑)とB(青),R(赤)とB(青),R(赤)とG(緑)に与えるクロストーク量の基準値ΔGr,ΔBr、ΔRg,ΔBg、ΔRb,ΔGbを予め求めておき、スキャンに際し、原稿9をスキャンして読み込んだ各ラインの画像データR2,G2,B2と、他の各ラインに対応するクロストーク量の基準値ΔGr,ΔBr、ΔRg,ΔBg、ΔRb,ΔGbとに基づいて各ラインの画像データにクロストーク解消のための補正をかける技術の一例が記載されている。この構成により、汎用の3ラインCCDに生じるライン間のクロストークを抑制しようとする(特許文献1:請求項1、段落[0008]、要約参照)。
モノクロセンサー(1本のラインセンサー)を使用してカラーの画像を読み取るとき、1ラインの読み取り中に点灯する光源が切り替えられる。例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)の順番で光源の切替がなされる。モノクロセンサー1本でR、G、Bの画像データを得ることができる。
光源の点灯中、読取対象の反射光に基づく電荷がモノクロセンサーの各受光素子に蓄えられる。各受光素子が蓄えた電荷(アナログ画像信号)は、A/D変換器に転送される。A/D変換器がアナログ画像信号をディジタルの画像データに変換する。アナログ画像信号の電圧レベルは一般的に低い。そのため、アナログ画像信号は他の信号の影響を受けやすい。つまり、アナログ画像信号はノイズの影響を受けやすい。画像読取装置には光源が設けられる。そして、アナログ画像信号はこの光源を駆動させるための信号(光源駆動信号)の影響を受ける場合がある。光源駆動信号からのクロストークによって、画像データの画質が低下する場合があるという問題がある。
モノクロセンサーでカラー画像を得る場合、例えば、Gの光源の点灯中にRのアナログ画像信号が転送される。例えば、クロストークが生ずると、Gの光源の点灯中に転送されたRのアナログ画像信号の電圧レベルが変化する。光源駆動信号からのクロストークの影響が大きい場合、画像データにスジが発生する。クロストークによって、スジが生ずるほどの画質低下が生ずる場合がある。
特許文献1の技術は、汎用の3ラインCCDでのライン間のクロストークの影響を解消しようとする。そのため、特許文献1の技術では、光源駆動信号が与えるクロストークによる画質低下を解消できない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、光源駆動信号が与えるクロストークによる画質低下を防ぐ。
上記目的を達成するために、請求項1に係る画像読取装置は、光源、読取センサー部、白基準板、黒基準板、制御部、処理部を含む。前記光源は、複数色で発光可能であり、読取対象に光を照射する。前記読取センサー部は、読取対象を読み取ってアナログ画像信号を出力する1本のラインセンサーであるモノクロセンサーを含む。前記白基準板は、前記白基準板を読み取って得られた画素値である白基準値を得るための板である。前記黒基準板は、黒基準値を得るための板である。前記制御部は、1ラインの読み取り期間中順番に発光色を前記光源に切り替えさせ、発光が終わった色の前記アナログ画像信号を前記読取センサー部に転送させる。前記処理部は、入力された前記アナログ画像信号をA/D変換するA/D変換器を含み、前記光源の消灯状態での前記アナログ画像信号に基づき第1黒基準値を求め、前記光源を点灯させて前記黒基準板を読み取ったときの前記アナログ画像信号に基づき第2黒基準値を求め、前記光源の点灯期間内に転送される前記アナログ画像信号に対応する画素を補正対象画素と定め、前記補正対象画素の前記第1黒基準値を前記第2黒基準値で除して補正係数を求め、原稿読み取りで得られた画像データのうち、前記補正対象画素の画素値に前記補正係数を乗じて前記画像データの画素値を補正する。
本発明によれば、光源駆動信号のクロストークによる画質低下を防ぐことができる。従って、高画質の画像読取装置、画像形成装置を提供することができる。
以下、図1〜図8を用い、本発明の実施形態を説明する。実施形態に係る画像読取装置1を含む複合機100(画像形成装置に相当)を説明する。本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず、単なる説明例にすぎない。
(複合機100)
次に、図1を用いて、実施形態に係る複合機100を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
次に、図1を用いて、実施形態に係る複合機100を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
図1に示すように、複合機100は主制御部2、印刷部3、操作パネル4を含む。印刷部3は給紙部3a、用紙搬送部3b、画像形成部3c、定着部3dを含む。複合機100は画像読取装置1を含む。画像読取装置1は画像読取部5、原稿搬送部6を含む。
主制御部2は、複合機100を制御する基板である。主制御部2は、CPU21を含む。複合機100は、記憶部22を含む。記憶部22は、ROM、HDDやフラッシュROMのような不揮発性の記憶装置を含む。また、記憶部22は、RAMのような揮発性の記憶装置を含む。記憶部22は、制御に関するプログラムやデータを記憶する。主制御部2は、記憶部22のプログラムやデータを利用して各部を制御する。主制御部2は、スキャン、印刷、送信、画像データの記憶のような各種ジョブを行わせる。主制御部2には、画像処理部23が設けられる。画像処理部23は、画像読取装置1(画像読取部5)から出力される画像データに画像処理を行う。
複合機100は通信部24を含む。通信部24は、PCやサーバーのようなコンピューター200やFAX装置300と通信できる。通信部24は、原稿読み取りに基づく画像データをコンピューター200やFAX装置300に送信できる(スキャン送信機能)。
主制御部2は印刷部3の動作を制御する。印刷ジョブのとき、主制御部2は用紙を給紙部3a供給に供給させる。主制御部2は用紙を用紙搬送部3bに搬送させる。印刷済み用紙は、機外に排出される。主制御部2は画像データに基づきトナー像を画像形成部3cに形成させる。主制御部2は搬送される用紙への転写を画像形成部3cに行わせる。主制御部2は、用紙に転写されたトナー像の定着を定着部3dに行わせる。
操作パネル4は、表示パネル、タッチパネル、ハードキーを含む。主制御部2は、複合機100の状態、メッセージ、設定用画面を表示パネルに表示させる。タッチパネルとハードキーは、スキャンやコピーのようなジョブに関する設定操作を受け付ける。主制御部2は、操作パネル4と通信し設定内容を認識する。主制御部2は、設定にそったジョブを画像読取装置1、記憶部22、印刷部3、通信部24に実行させる。
(画像読取装置1)
次に、図1〜図3を用いて、実施形態に係る画像読取装置1を説明する。図2、図3は、実施形態に係る画像読取装置1の一例を示す図である。
次に、図1〜図3を用いて、実施形態に係る画像読取装置1を説明する。図2、図3は、実施形態に係る画像読取装置1の一例を示す図である。
図2に示すように、原稿搬送部6(自動原稿送り装置)は画像読取部5の上方に設けられる。原稿搬送部6は画像読取部5に対し上下方向に開閉する。原稿搬送部6はセットされた原稿を送り読取用コンタクトガラス51に向けて搬送する。搬送される原稿は送り読取用コンタクトガラス51上で読み取られる。また、原稿搬送部6は原稿を上方から押さえるカバーとして機能する。
原稿搬送部6は原稿搬送方向上流側から順に、原稿トレイ61、原稿ピックローラー62、原稿搬送路63、複数の原稿搬送ローラー対64、原稿排出ローラー対65、原稿排出トレイ66を含む。
図3に示すように、原稿搬送部6は搬送制御部60を含む。搬送制御部60は原稿搬送部6の動作を制御する。搬送制御部60はCPUやメモリーを含む基板である。メモリーは制御用のプログラムやデータを記憶する。搬送制御部60は主制御部2や読取制御部50と通信可能に接続される。搬送制御部60は主制御部2や読取制御部50からの原稿搬送開始の指示を受ける。指示を受けたとき、搬送制御部60は原稿搬送部6の各部の動作制御を行う。
原稿搬送部6(原稿トレイ61)には、原稿検知センサー67が設けられる。原稿検知センサー67は原稿トレイ61に用紙が存在する否かを検知する。原稿読取を行うジョブの実行指示が操作パネル4に入力されたとき、主制御部2は原稿の読取指示を搬送制御部60に送信する。搬送制御部60は原稿検知センサー67の出力を確認する。搬送制御部60は原稿トレイ61に用紙が存在する否かを検知する。原稿トレイ61に原稿があるとき、搬送制御部60は原稿搬送モーター68を駆動させる。原稿ピックローラー62や原稿搬送ローラー対64が回転する。送り読取用コンタクトガラス51に向けて原稿が搬送される。送り読取用コンタクトガラス51は画像読取部5の上面に設けられる。原稿は送り読取用コンタクトガラス51の上を通過する。この通過の際、画像読取部5が原稿の表面を読み取る(送り読み取り)。
図2に示すように画像読取部5は箱形の筐体を有する。画像読取部5の上面左側に、送り読取用コンタクトガラス51が設けられる。載置読取用コンタクトガラス52は、画像読取部5の上面右側に設けられる。各コンタクトガラスは透明板状である。画像読取部5は、送り読取用コンタクトガラス51を通過する原稿に光を照射する。画像読取部5は反射光に基づき原稿の表面を読み取って画像データを生成する(送り読み取り)。また、画像読取部5は載置読取用コンタクトガラス52にセットされた原稿に光を照射する。画像読取部5は反射に基づき原稿の表面を読み取って画像データを生成する(載置読み取り)。
画像読取部5は、読取制御部50(制御部に相当)を含む。読取制御部50は、CPU、メモリー、集積回路などを含む基板である。読取制御部50は、主制御部2からの指示、信号に基づき、画像読取部5を制御する。なお、読取制御部50を設けず、主制御部2が画像読取部5の制御、処理を行ってもよい。
図2、図3に示すように、画像読取部5は筐体を有する。筐体内にキャリッジ53が設けられる。図2では、キャリッジ53を拡大して図示している。キャリッジ53は、CIS方式で原稿を読み取るユニットである。本説明では、画像読取装置1がCIS方式で原稿を読み取る例を説明する。なお、画像読取装置1は、CCD方式で原稿を読み取るものでもよい。CCD方式の場合、キャリッジ53には、光源7やミラーが設けられる。レンズ、イメージセンサーは、キャリッジ53外に設けられる。ミラーにより読取対象(原稿)の反射光がレンズ、イメージセンサーに導かれる。
キャリッジ53は、光源7、レンズ54、読取センサー部55を含む。読取制御部50とキャリッジ53は、ケーブル(不図示)により電気的に接続される。図2で拡大して示すように、キャリッジ53は、原稿に光を照射する光源7を含む。光源7は少なくとも2つ設けられる。光源7は、キャリッジ53の長手方向(主走査方向)の端部に設けられる。光源7は導光体71の端部に接続される。導光体71は、主走査方向を長手方向とする。導光体71は入射された光を導く。導光体71は、主走査方向に沿って均一に光を放射する。光源7と導光体71はランプとして機能する。ランプは副走査方向に並べられる。
光源7(ランプ)は、読取対象に光を照射する。光源7は、複数色で発光可能である。本実施形態の光源7は、R、G、Bの3色で発光する。光源7は、赤LED7R、緑LED7G、青LED7Bを含む。各LEDが発する光は、主走査方向に沿って読取対象に照射される。点灯制御回路50aが読取制御部50に設けられる。点灯制御回路50aは、各LEDの点消灯を制御する。原稿読み取りのとき、点灯制御回路50aは光源7を点灯させる。点灯制御回路50aと各LEDは、ケーブルを介して接続される。点灯制御回路50aは光源駆動信号8(LED点灯用の電流)を光源7に入力する。点灯制御回路50aは点灯させる色(LED)の光源駆動信号8をHighレベルとする。例えば、赤LED7Rを点灯させるとき、点灯制御回路50aは、赤LED7Rの光源駆動信号8をHighレベルとする。
図2に示すように、レンズ54(ロッドレンズアレイ)がランプ(光源7と導光体71)の間に設けられる。レンズ54の下側にモノクロセンサー56(読取センサー部55)が設けられる。つまり、モノクロセンサー56は、ランプの間の下側に設けられる。レンズ54は、原稿の反射光をモノクロセンサー56に導く。
図3に示すように、読取センサー部55は、モノクロセンサー56と電荷転送回路57を含む。モノクロセンサー56は、読取対象を読み取ってアナログ画像信号を出力する。モノクロセンサー56は、主走査方向に沿って受光素子が並べられた1本のラインセンサーである。電荷転送回路57は、1色分の読取期間中に蓄えられた各受光素子の電荷を受ける。電荷転送回路57は、電荷をAFE回路部91(A/D変換器92)に転送する。例えば、電荷転送回路57は、シフトレジスターである。
また、図3に示すように、ステッピングモーター58が画像読取部5に設けられる。図2に示すように、キャリッジ53の移動のため、ベルト59、駆動プーリー510、従動プーリー511が設けられる。ベルト59は、無端である。ベルト59は、駆動プーリー510と従動プーリー511に架け回される。キャリッジ53はベルト59に取り付けられる。キャリッジ53は向かい合うベルト59の一方と接続される。
ステッピングモーター58の駆動が、駆動プーリー510に伝えられる。ステッピングモーター58の駆動力に基づき、ベルト59が周回する。ベルト59の周回により、キャリッジ53が移動する。読取制御部50は、ステッピングモーター58の回転を制御する。ステッピングモーター58は正逆回転可能である。キャリッジ53は、ベルト59の回転にあわせ、副走査方向で移動する。
キャリッジ53には、ホームポジション(待機位置)が定められる。例えば、送り読取用コンタクトガラス51と載置読取用コンタクトガラス52の間がホームポジションとされる。画像読取部5には、検知センサー512が設けられる。検知センサー512の出力に基づき、読取制御部50は、キャリッジ53のホームポジションへの到達を検知する。例えば、検知センサー512は、光センサーである。
載置読取時、読取制御部50は、キャリッジ53を副走査方向(図2の右方向)に移動させる。原稿読取完了後、キャリッジ53をホームポジションに戻す。送り読取時、読取制御部50は、送り読取用コンタクトガラス51の下方にキャリッジ53を固定する。送り読取完了後、読取制御部50は、キャリッジ53をホームポジションに戻す。
画像読取部5には、画像データを生成、処理する画像データ処理部9(処理部に相当)が設けられる。画像データ処理部9は、AFE回路部91を含む。AFE回路部91は、ケーブルを介して読取センサー部55と電気的に接続される。電荷転送回路57は、ケーブルを介して、アナログ画像信号をAFE回路部91に入力する。例えば、光源駆動信号8とアナログ画像信号は、同じケーブルを用いて送受信される。
AFE回路部91はアナログ画像信号を処理する。アナログ画像信号の処理のため、ノイズ除去回路、オフセット回路、増幅回路がAFE回路部91に設けられてもよい。また、AFE回路部91はA/D変換器92を含む。各色のアナログ画像信号はA/D変換器92に入力される。A/D変換器92はアナログ画像信号をA/D変換する。AFE回路部91は、処理後のアナログ画像信号に基づき画像データ(ディジタルデータ)を得る。
画像データ処理部9は、AFE回路部91で生成された画像データを処理する部分も含む。画像データ処理部9は、画像読取部5(読取センサー部55)の読み取り特性に起因する歪みの補正も行う。例えば、画像データ処理部9は、各色、各画素の画素値のシェーディング補正を行う。シェーディング補正のため、画像データ処理部9は、白基準値保持部93、黒基準値保持部94、及び、シェーディング補正部95を含む。白基準値保持部93と黒基準値保持部94はメモリーである。白基準値保持部93は各画素の白基準値を保持する。黒基準値保持部94は各画素の黒基準値を保持する。
シェーディング補正部95は、黒基準値(第1黒基準値、詳細は後述)と白基準値に基づき、シェーディング補正演算を行う回路である。シェーディング補正の演算式の一例は、以下のとおりである。
補正画素値=(補正前画素値−第1黒基準値)×{最大画素値/(白基準値−第1黒基準値)}
なお、シェーディング補正部95は他の演算式でシェーディング補正を行ってもよい。画像データ処理部9が処理した画像データは、記憶部22に出力される。原稿の画像データは、コピーのような印刷ジョブや、送信のジョブに用いられる。
補正画素値=(補正前画素値−第1黒基準値)×{最大画素値/(白基準値−第1黒基準値)}
なお、シェーディング補正部95は他の演算式でシェーディング補正を行ってもよい。画像データ処理部9が処理した画像データは、記憶部22に出力される。原稿の画像データは、コピーのような印刷ジョブや、送信のジョブに用いられる。
(光源7の点灯とアナログ画像信号の転送)
次に、図3、図4を用いて実施形態に係る画像読取装置1での光源7の点灯とアナログ画像信号の転送を説明する。図4は、実施形態に係る画像読取装置1での光源駆動信号8とアナログ画像信号の関係の一例を示すタイミングチャートである。
次に、図3、図4を用いて実施形態に係る画像読取装置1での光源7の点灯とアナログ画像信号の転送を説明する。図4は、実施形態に係る画像読取装置1での光源駆動信号8とアナログ画像信号の関係の一例を示すタイミングチャートである。
画像読取装置1(画像読取部5)は、カラー画像を読み取る。モノクロセンサー56により原稿をカラーで読み取る。そのため、読取制御部50は、1ラインの読み取り期間中、順番に発光色を切り替える。つまり、読取制御部50は、1ラインの読み取り期間中、1色ずつ、順番にLEDの点消灯を行う。それぞれのLEDの点灯時間は予め定められている。例えば、1ラインの読み取り期間中、赤、緑、青の順番で発光色が切り替わる。読取制御部50は、赤LED7R、緑LED7G、青LED7Bの順番で点灯させる。
図4に示すように、赤LED7Rを点灯させる間、読取制御部50は、赤LED7Rに対応する光源駆動信号8(以下、赤光源駆動信号8R)をHighレベルとする。緑LED7Gを点灯させる間、読取制御部50は、緑LED7Gに対応する光源駆動信号8(以下、緑光源駆動信号8G)をHighレベルとする。青LED7Bを点灯させる間、読取制御部50は、青LED7Bに対応する光源駆動信号8(以下、青光源駆動信号8B)をHighレベルとする。
図4のうち、T1は、緑光源駆動信号8GがHighレベルの期間である。T1は、緑LED7Gが点灯している期間である。T2は、青光源駆動信号8BがHighレベルの期間である。T2は、青LED7Bが点灯している期間である。T3は、赤光源駆動信号8RがHighレベルの期間である。T3は、赤LED7Rが点灯している期間である。
図4のタイミングチャートでは、T1の開始前に、赤LED7Rの発光がなされている。また、赤LED7Rの発光により各受光素子に蓄積された電荷は、T1の前に電荷転送回路57に移されている。赤LED7Rの点灯期間中に蓄積された電荷が赤のアナログ画像信号として転送される。緑LED7Gの点灯期間中に蓄積された電荷が緑のアナログ画像信号として転送される。青LED7Bの点灯期間中に蓄積された電荷が緑のアナログ画像信号として転送される。
緑LED7Gの点灯開始後、赤のアナログ画像信号の転送が開始される。青LED7Bの点灯開始後、緑のアナログ画像信号の転送が開始される。赤LED7Rの点灯開始後、青のアナログ画像信号の転送が開始される。図4において、T4は、赤のアナログ画像信号を転送する期間である。T5は、緑のアナログ画像信号を転送する期間である。T6は、青のアナログ画像信号を転送する期間である。
1色、1ライン分のアナログ画像信号がモノクロセンサー56に蓄えられる。電荷転送回路57は、1色、1ライン分のアナログ画像信号を蓄える。読取センサー部55は、最大2色分、アナログ画像信号を保持できる。そのため、赤LED7Rの発光開始までに、緑のアナログ画像信号の転送は完了される。また、赤LED7Rの発光開始までに、青LED7Bの点灯で各受光素子に蓄積された電荷が電荷転送回路57に移される。緑LED7Gの発光開始までに、青のアナログ画像信号の転送は完了される。また、緑LED7Gの発光開始までに、赤LED7Rの点灯で各受光素子に蓄積された電荷が電荷転送回路57に移される。青LED7Bの発光開始までに、赤のアナログ画像信号の転送は完了される。また、青LED7Bの発光開始までに、緑LED7Gの点灯で各受光素子に蓄積された電荷が電荷転送回路57に移される。
図4において、T7は、T1とT4が重なる期間である。T8は、T2とT5が重なる期間である。T9は、T3とT6が重なる期間である。ここで、キャリッジ基板53aがキャリッジ53内に設けられる(図2参照)。モノクロセンサー56はキャリッジ基板53a上に設けられる。各色の光源駆動信号8を光源7に伝える信号線もキャリッジ基板53aに設けられる。光源駆動信号8を伝える信号線は、読取センサー部55(モノクロセンサー56)に並んで配線される。補正対象画素は、T7、T8、T9の期間に転送されたアナログ画像信号に対応する画素である。
アナログ画像信号の電圧レベルは、光源駆動信号8のHighレベル時の電圧レベルよりも低い。そのため、アナログ画像信号は、他の信号の影響を受けやすい。T7、T8、T9では、光源駆動信号8の影響を受け、ノイズがアナログ画像信号に混入する場合がある。つまり、光源駆動信号8のクロストークがある。アナログ画像信号の電圧レベルはクロストークにより変化する場合がある。クロストークによるアナログ画像信号の電圧レベルの変化が人の目に明確な濃度差として認識されるほど大きいとき、画像データにスジが現れる。このように、光源駆動信号8のクロストークによって、画像データの画質が低下する場合がある。
(クロストークの影響の補正)
図5〜図8を用いて実施形態に係る画像読取装置1でのクロストークの影響の補正の一例を説明する。図5は実施形態に係る画像読取装置1での第1黒基準値と第2黒基準値の取得の一例を示すフローチャートである。図6は実施形態に係る画像読取装置1での画像データと白基準値の補正を説明するためのタイミングチャートである。図7は実施形態に係る画像読取装置1での白基準値の補正の一例を示すフローチャートである。図8は実施形態に係る画像読取装置1での画像データの補正の一例を示すフローチャートである。
図5〜図8を用いて実施形態に係る画像読取装置1でのクロストークの影響の補正の一例を説明する。図5は実施形態に係る画像読取装置1での第1黒基準値と第2黒基準値の取得の一例を示すフローチャートである。図6は実施形態に係る画像読取装置1での画像データと白基準値の補正を説明するためのタイミングチャートである。図7は実施形態に係る画像読取装置1での白基準値の補正の一例を示すフローチャートである。図8は実施形態に係る画像読取装置1での画像データの補正の一例を示すフローチャートである。
画像データ処理部9は、クロストークの影響を受けた画素の画素値を補正する。この補正のため、画像データ処理部9は以下の処理を行う。画像データ処理部9は、第1黒基準値と第2黒基準値を求める。画像データ処理部9は、光源7の消灯状態でのアナログ画像信号に基づき第1黒基準値を求める。画像データ処理部9は、光源7を点灯させた状態で黒基準板513を読み取ったときのアナログ画像信号に基づき第2黒基準値を求める。更に、画像データ処理部9は、第1黒基準値を第2黒基準値で除して補正係数を求める。画像データ処理部9は、光源7の点灯期間内に転送されるアナログ画像信号に対応する画素を補正対象画素と定める。画像データ処理部9は、補正対象画素の画素値に補正係数を乗じて補正対象画素の画素値を補正する。
図5、図6を用いて、第1黒基準値、第2黒基準値、及び、補正係数の取得処理の流れを説明する。図5のスタートは予め定められた取得処理の開始時点である。取得処理の開始時点は適宜定めることができる。取得処理の開始時点は、読取制御部50が原稿を読み取りの実行指示を受けたときでもよい。つまり、主制御部2が操作パネル4にコピーのようなジョブの実行指示がなされたことを認識し、原稿読取を読取制御部50に指示した時点である。この場合、取得処理は原稿読取の事前処理として行われる。また、取得処理は、主電源投入時や省電力モードからの復帰に伴う起動処理の1つとして行ってもよい。
まず、読取制御部50は、キャリッジ53を黒基準板513の下方に移動させる(ステップ♯1)。つまり、読取制御部50は、黒基準板513を読み取れる位置にキャリッジ53を移動させる。ここで、画像読取装置1には、黒基準板513と白基準板514が設けられる(図2参照)。黒基準板513と白基準板514は、載置読取用コンタクトガラス52と送り読取用コンタクトガラス51の間に設けられる(図2参照)。黒基準板513と白基準板514は他の場所に設けてもよい。
黒基準板513は真っ黒な板である。黒基準板513は第2黒基準値を得るために設けられる。白基準板514は真っ白な板である。白基準板514は白基準値を得るために設けられる。黒基準板513と白基準板514は主走査方向を長手方向とする。黒基準板513と白基準板514の長さは、モノクロセンサー56の長手方向の長さ以上である。
次に、読取制御部50は、光源7を消灯した状態でモノクロセンサー56に読み取りを行わせる(ステップ♯2)。画像データ処理部9は、ステップ♯2の読み取りでのアナログ画像信号に基づき第1黒基準値を得る(ステップ♯3)。具体的に、電荷転送回路57は、ステップ♯2でのアナログ画像信号をAFE回路部91に転送する。A/D変換器92は、入力されたアナログ画像信号をディジタル値に変換する。このディジタル値が第1黒基準値である。画像データ処理部9は、モノクロセンサー56の画素ごとに第1黒基準値を得る。読取制御部50は、各画素の第1黒基準値を黒基準値保持部94に保持させる(ステップ♯4)。光源7を消灯しているので、第1黒基準値は、各色共通である。なお、シェーディング補正に第1黒基準値を用いることができる。
次に、読取制御部50は、光源7を点灯した状態で黒基準板513の読み取りをモノクロセンサー56に行わせる(ステップ♯5)。ステップ♯5では、読取制御部50は、赤LED7R、緑LED7G、青LED7Bを順番に1色ずつ点灯させる。画像データ処理部9は、ステップ♯5の読み取りでのアナログ画像信号に基づき第2黒基準値を得る(ステップ♯6)。ステップ♯6では、画像データ処理部9は、R、G、Bの3色それぞれの第2黒基準値を求める。
具体的に、電荷転送回路57は、ステップ♯5でのRのアナログ画像信号をAFE回路部91に転送する。A/D変換器92は、入力されたRのアナログ画像信号をディジタル値に変換する。このディジタル値がRの第2黒基準値である。画像データ処理部9は、モノクロセンサー56の画素ごとにRの第2黒基準値を得る。画像データ処理部9は、Gのアナログ画像信号、Bのアナログ画像信号についても同様の処理を行う。その結果、各画素のGの第2黒基準値とBの第2黒基準値が得られる。また、画像データ処理部9は、色ごとに第2黒基準値を得る。読取制御部50は、各色、各画素の第2黒基準値を黒基準値保持部94に保持させる(ステップ♯7)。
図6のうち最上段のチャートは、光源7消灯状態の読み取りで出力されたアナログ画像信号の一例を示す。つまり、最上段のチャートは、第1黒基準値取得時のアナログ画像信号の一例を示す。第1黒基準値取得時のアナログ画像信号は、光源駆動信号8のクロストークの影響を受けていない。
図6のうち、2段目のチャートは、ある色の光源駆動信号8を示す。図8のうち、3段目のチャートは、光源7を点灯して黒基準板513を読み取ったときのアナログ画像信号の一例を示す。つまり、2段目のチャートは、第2黒基準値取得時のアナログ画像信号の一例を示す。最下段のチャートは、光源7を点灯し白基準板514を読み取ったとき、又は、原稿を読み取ったときのアナログ画像信号の一例を示す。
図6の期間T10は、光源7点灯中に第2黒基準値のアナログ画像信号が転送された期間を示す。期間T10では、第2黒基準値のアナログ画像信号の電位はクロストークにより変化している(大きくなる)。図6のVdは、クロストークによるアナログ画像信号の電圧レベルの変化量を示す。Vdは、アナログ画像信号にのったノイズである。
そこで、画像データ処理部9は光源7の点灯期間内に転送されるアナログ画像信号に対応する画素を補正対象画素と定める(ステップ♯8)。1ラインの読取の所要期間は予め決まっている。1ラインの読取期間内の各LEDの点灯タイミングも予め決まっている。1ラインの読取期間内の各色のアナログ画像信号の転送タイミングも予め決まっている。
そのため、Rの画像データ、Gの画像データ、Bの画像データのうち、補正対象画素はと予め定めていてもよい。例えば、Rの画像データの先頭画素からX番目まで、Gの画像データの先頭画素からY番目まで、Bの画像データの先頭画素からZ番目までのように、補正対象画素が予め定められる。
Vd(ノイズ)を打ち消すため、画像データ処理部9は、補正係数を求める(ステップ♯9)。具体的に、画像データ処理部9は、第1黒基準値を第2黒基準値で除して補正係数を求める。画像データ処理部9は、それぞれの補正対象画素の補正係数を求める。また、画像データ処理部9は、色ごとに補正対象画素の補正係数を求める。画像データ処理部9は、求めた補正係数を補正係数保持部96に保持させる(ステップ♯10、図3参照)。補正係数保持部96は、各色の補正対象画素の補正係数を保持する。補正係数保持部96は、メモリーである。
次に、図7に基づき、補正係数を用いた白基準値の補正の流れを説明する。図7のスタートは、白基準値の取得の開始時点である。白基準値を取得する時点は適宜定められる。白基準値は、シェーディング補正に用いられる。そのため、第1黒基準値、第2黒基準値の取得に続けて、白基準値が取得されてもよい。つまり、図5のフローチャートの終了に伴い、図7のフローチャートが開始されてもよい。
まず、読取制御部50は、キャリッジ53を白基準板514の下方に移動させる(ステップ♯11)。次に、読取制御部50は、光源7を点灯した状態で白基準板514の読み取りをモノクロセンサー56に行わせる(ステップ♯12)。読取制御部50は、順番に1色ずつ赤LED7R、緑LED7G、青LED7Bを点灯させる。画像データ処理部9は、ステップ♯12の読み取りでのアナログ画像信号に基づき白基準値を得る(ステップ♯13)。つまり、白基準値は白基準板514を読み取って得られた画素値である。ステップ♯13では、画像データ処理部9は、R、G、Bの3色それぞれの白基準値を求める。
具体的に、電荷転送回路57は、ステップ♯12でのRのアナログ画像信号をAFE回路部91に転送する。A/D変換器92は、入力されたRのアナログ画像信号をディジタル値に変換する。このディジタル値がRの白基準値である。画像データ処理部9は、モノクロセンサー56の画素ごとにRの白基準値を得る。画像データ処理部9は、Gのアナログ画像信号、Bのアナログ画像信号についても同様の処理を行う。その結果、各画素のGの白基準値とBの白基準値が得られる。また、画像データ処理部9は、色ごとに白基準値を得る。読取制御部50は、各色、各画素の白基準値を白基準値保持部93に保持させる(ステップ♯14)。
図3に示すように、補正演算部97が画像データ処理部9に設けられる。補正演算部97は、補正係数による補正の演算を行う回路である。補正演算部97は、白基準値のうち、補正対象画素の白基準値に補正係数を乗じる(ステップ♯15)。これにより、補正対象画素の白基準値が補正される。ここで、補正係数は、色ごと、及び、補正対象画素ごとに求められている。補正演算部97は、白基準値のうち、補正対象画素の画素値と対応する補正係数を乗じて白基準値を補正する。また、画像データ処理部9は、各色の補正対象画素の白基準値を補正する。
読取制御部50は、補正前の白基準値を補正後の白基準値に置き換えさせる(ステップ♯16)。各色の各補正対象画素の白基準値は、補正後の白基準値に置き換えられる。白基準値保持部93は、補正後の白基準値を保持する。補正対象画素でない画素の白基準値は、補正されない。これにより、光源駆動信号8のクロストークの影響が補正対象画素の白基準値から除去される。従って、適切なシェーディング補正を行うことができる。そして、白基準値の補正のフローは終了する(エンド)。
次に、図8に基づき、補正係数を用いた画像データの補正の流れを説明する。図8のスタートは、1ラインの画像データの読み取りの開始時点である。1ページの原稿の読み取りのとき、図8のフローチャートが1ラインの読み取りごとに実行される。
まず、読取制御部50は、キャリッジ53を読み取り位置に設定する(ステップ♯21)。載置読み取りの場合、読取制御部50は、1ラインの読み取りごとに、副走査方向に1ライン分キャリッジ53を移動させる。送り読み取りのとき、読取制御部50は、送り読取用コンタクトガラス51の下方でキャリッジ53を固定する。
次に、読取制御部50は、光源7を点灯させて、原稿の読み取りをモノクロセンサー56に行わせる(ステップ♯22)。読取制御部50は、順番に1色ずつ赤LED7R、緑LED7G、青LED7Bを点灯させる。画像データ処理部9は、ステップ♯22の読み取りでのアナログ画像信号に基づき、1ライン分の画像データを得る(ステップ♯23)。ステップ♯23では、画像データ処理部9は、1ライン分の画像データを得る。画像データ処理部9は、R、G、Bの3色の画像データを得る。
具体的に、電荷転送回路57は、ステップ♯23でのRのアナログ画像信号をAFE回路部91に転送する。A/D変換器92は、入力されたRのアナログ画像信号をディジタル値に変換する。この各画素の画素値がRの画像データである。画像データ処理部9は、Gのアナログ画像信号、Bのアナログ画像信号についても同様の処理を行う。その結果、各画素のGの画素値とBの画素値が得られる。
画像データ処理部9(補正演算部97)は、1ラインの画像データのうち、補正対象画素の画素値に補正係数を乗じて画素値を補正する(ステップ♯24)。ここで、補正係数は、色ごと、及び、補正対象画素ごとに求められている。画像データ処理部9は、補正対象画素の画素値と対応する補正係数を乗じて画素値を補正する。また、画像データ処理部9は、各色の補正対象画素の画素値を補正する。
読取制御部50は、補正が完了した1ライン分の画像データを記憶部22に出力する(ステップ♯25)。各色の補正対象画素の画素値は、補正される。補正対象画素でない画素の画素値は補正されない。これにより、光源駆動信号8のクロストークの影響が画像データから除去される。従って、スジの発生を防ぐことができる。そして、1ラインの画像データの補正のフローは終了する(エンド)。
このようにして、実施形態に係る画像読取装置1は、光源7、読取センサー部55、白基準板514、黒基準板513、制御部(読取制御部50)、処理部(画像データ処理部9)を含む。光源7は、複数色で発光可能であり、読取対象に光を照射する。読取センサー部55は、読取対象を読み取ってアナログ画像信号を出力する1本のラインセンサーであるモノクロセンサー56を含む。白基準板514は、白基準値を得るための板である。黒基準板513は、黒基準値を得るための板である。制御部は、光源7に光源駆動信号8を入力し、1ラインの読み取り期間中順番に発光色を光源7に切り替えさせ、発光が終わった色のアナログ画像信号を読取センサー部55に転送させる。処理部は、入力されたアナログ画像信号をA/D変換するA/D変換器92を含み、光源7の消灯状態でのアナログ画像信号に基づき第1黒基準値を求め、光源7を点灯させて黒基準板513を読み取ったときのアナログ画像信号に基づき第2黒基準値を求め、光源7の点灯期間内に転送されるアナログ画像信号に対応する画素を補正対象画素と定め、補正対象画素の第1黒基準値を第2黒基準値で除して補正係数を求め、原稿読み取りで得られた画像データのうち、補正対象画素の画素値に補正係数を乗じて画像データの画素値を補正する。
これにより、補正対象画素の画素値から光源駆動信号8の影響を除去することができる。光源駆動信号8のクロストークの影響を受けても、本来の画像データ(画素値)を得ることができる。その結果、クロストークによるスジの発生を防ぐことができる。従って、光源駆動信号8のクロストークによる画質の低下のない画像読取装置1を提供することができる。
また、処理部は、白基準板514を読み取って得られた画素値である白基準値のうち、補正対象画素の白基準値に補正係数を乗じて白基準値を補正する。これにより、光源駆動信号8のクロストークの影響を受けても、本来の白基準値を得ることができる。正確な白基準値を得ることができる。従って、クロストークによる画質低下のない画像読取装置1を提供することができる。
また、処理部は、補正対象画素ごとに第1黒基準値、第2黒基準値、及び、補正係数を求め、補正対象画素の画素値に対応する補正係数を乗じて補正対象画素の画素値を補正する。これにより、モノクロセンサー56の各受光素子の個体差に応じて、補正対象画素の画素値を正確に補正することができる。光源駆動信号8のクロストークの影響を受けても、本来の画像データを得ることができる。
また、処理部は、補正対象画素ごとに第1黒基準値、第2黒基準値、及び、補正係数を求め、白基準値のうち、補正対象画素の白基準値に補正係数を乗じて白基準値を補正する。これにより、モノクロセンサー56の各受光素子の個体差に応じて、正確な白基準値を得ることができる。光源駆動信号8のクロストークの影響を受けても、本来の白基準値を得ることができる。
また、画像形成装置(複合機100)は、上述の画像読取装置1と、画像読取装置1の読み取りで得られた画像データに基づき印刷を行う印刷部3と、を含む。光源駆動信号8のクロストークによる印刷物の画質の低下のない画像形成装置を提供することができる。光源駆動信号8のクロストークの影響を受けても、印刷物にスジは生じない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
上記の説明では、画素ごとに補正係数を求める例を説明した。しかし、画素値や白基準値の補正に共通の補正係数が用いられてもよい。この場合、画像データ処理部9は、1つの補正係数を求める。画像データ処理部9は、いずれか1つの補正対象画素の第1黒基準値をいずれか1つの補正対象画素の第2黒基準値で除した値を共通の補正係数として求めてもよい。また、画像データ処理部9は、複数の補正対象画素の第1黒基準値の平均値を複数の補正対象画素の第2黒基準値の平均値で除した値を共通の補正係数として求めてもよい。画像データ処理部9は、共通の補正係数を各補正対象画素の画素値や白基準値に乗じて補正する。
また、上記の説明では、色ごとに補正係数を求める例を説明した。しかし、各補正対象画素の画素値や白基準値の補正に各色共通の補正係数が用いられてもよい。例えば、画像データ処理部9は、1つの補正係数を求める。例えば、画像データ処理部9は、予め定められた代表色のいずれか1つの補正対象画素の第1黒基準値を、代表色のいずれか1つの補正対象画素の第2黒基準値で除した値を共通の補正係数として求めてもよい。また、画像データ処理部9は、複数の補正対象画素の第1黒基準値の平均値を求める。画像データ処理部9は、色ごとに複数の補正対象画素の第2黒基準値の平均値を求める。画像データ処理部9は、各色の第2黒基準値の平均値を平均した全色平均値を求める。画像データ処理部9は、第1黒基準値の平均値を、全色平均値で除した値を各色共通の補正係数として求めてもよい。画像データ処理部9は、各色共通の補正係数を各補正対象画素の画素値や白基準値に乗じて補正する。
本発明は画像読取装置やこれを備えた画像形成装置に利用可能である。
100 複合機(画像形成装置) 1 画像読取装置
3 印刷部 50 読取制御部(制御部)
55 読取センサー部 56 モノクロセンサー
514 白基準板 513 黒基準板
7 光源 8 光源駆動信号
9 画像データ処理部(処理部) 92 A/D変換器
3 印刷部 50 読取制御部(制御部)
55 読取センサー部 56 モノクロセンサー
514 白基準板 513 黒基準板
7 光源 8 光源駆動信号
9 画像データ処理部(処理部) 92 A/D変換器
Claims (5)
- 複数色で発光可能であり、読取対象に光を照射する光源と、
読取対象を読み取ってアナログ画像信号を出力する1本のラインセンサーであるモノクロセンサーを含む読取センサー部と、
白基準値を得るための白基準板と、
黒基準値を得るための黒基準板と、
前記光源に光源駆動信号を入力し、1ラインの読み取り期間中順番に発光色を前記光源に切り替えさせ、発光が終わった色の前記アナログ画像信号を前記読取センサー部に転送させる制御部と、
入力された前記アナログ画像信号をA/D変換するA/D変換器を含み、前記光源の消灯状態での前記アナログ画像信号に基づき第1黒基準値を求め、前記光源を点灯させて前記黒基準板を読み取ったときの前記アナログ画像信号に基づき第2黒基準値を求め、前記光源の点灯期間内に転送される前記アナログ画像信号に対応する画素を補正対象画素と定め、前記補正対象画素の前記第1黒基準値を前記第2黒基準値で除して補正係数を求め、原稿読み取りで得られた画像データのうち、前記補正対象画素の画素値に前記補正係数を乗じて前記画像データの画素値を補正する処理部と、を含むことを特徴とする画像読取装置。 - 前記処理部は、前記白基準板を読み取って得られた画素値である前記白基準値のうち、前記補正対象画素の前記白基準値に前記補正係数を乗じて前記白基準値を補正することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記処理部は、前記補正対象画素ごとに前記第1黒基準値、前記第2黒基準値、及び、前記補正係数を求め、前記補正対象画素の画素値に対応する前記補正係数を乗じて前記補正対象画素の画素値を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
- 前記処理部は、前記補正対象画素ごとに前記第1黒基準値、前記第2黒基準値、及び、前記補正係数を求め、前記白基準値のうち、前記補正対象画素の前記白基準値に前記補正係数を乗じて前記白基準値を補正することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
- 請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置の読み取りで得られた画像データに基づき印刷を行う印刷部と、を含むことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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Publications (1)
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