JP2020043409A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素値から残光の影響を除去し、画像データの画質を向上させる。【解決手段】画像読取装置は、ランプ、ラインセンサー、伝送回路、制御部、画像データ生成部、残光補正部を含む。ランプは色が異なる複数の光源を含む。ラインセンサーは1本である。制御部は、1ライン読取期間を点灯可能な色数と同じ数で分割する。制御部は、1色読取期間の間に、ランプを1色で点灯させる。制御部は順番に点灯する光源を切り替える。残光補正部は、残光補正係数に基づき、直前の1色読取期間で点灯させた光源の残光の影響を読取画像データの各画素の画素値から除去する。【選択図】図7

Description

本発明は、原稿の読取を行う画像読取装置に関する。
画像読取装置は、原稿を読み取り、原稿の画像データを生成する。画像読取装置の製造コストを抑えるため、画像読取装置には、搭載するラインセンサーが1本(モノクロ)のものがある。ラインセンサーが1本の画像読取装置では、カラーの読み取りを行うとき、ランプが発する光の色が切り替えられる。このような画像読取装置の一例が特許文献1に記載されている。
具体的に、特許文献1には、発光色の異なる複数種類の発光ダイオードからの光で原稿を照射し、1ラインの画像読取り動作を起動するためのトリガーに応じて原稿からの反射光または透過光をラインセンサーで電気信号に変換して原稿の画像を読み取り、カラー画像読取り動作中は、各種類の発光ダイオードを所定の順序で順次点灯,消灯する動作をくり返し、トリガーが発行されない画像読取り休止中にも各種類の発光ダイオードを所定の順序で順次点灯消灯する動作をくり返すとともに、画像読取り休止中に次のトリガーが発行された場合には、その時点で点灯している発光ダイオードにかかわらず最初に読取る色に対応する種類の発光ダイオードを点灯する画像読取装置が記載されている。また、特許文献1には、1列のセンサーアレイ(ラインセンサー)を用いることが記載されている(特許文献1:請求項1、段落[0021])。
特許3535660号公報
1本のラインセンサー(モノクロセンサー)を使用してカラーの画像を読み取るとき、1ラインの読み取り中にランプの色が切り替えられる。ランプの色は、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色である。所定の順番で色が切り替えられる。これにより、1本のラインセンサーで赤、緑、青の画像データを得ることができる。
ラインセンサーは複数の受光素子を含む。ランプの点灯中、読取対象の反射光に基づく電荷が各受光素子に蓄えられる。各受光素子が蓄えた電荷(アナログ画像信号)は、A/D変換器に転送される。そして、アナログ画像信号は画像データに変換される。
一般的に、ランプを消灯しても、直ぐには消えない。ランプには、LEDや蛍光管が用いられる。近年では、LEDが用いられることが多い。LEDへの供給電流をOFFする制御を行うと、光量は次第に減少してゆく。しかし、LEDの光量がゼロになるまで、ある程度の時間がかかる。ある程度の時間、光が残る。以下、ランプをOFFしても残る光を残光と称する。蛍光管に比べ、LEDは残光がゼロになるまでの時間は短い。しかし、残光がなくなるまでの時間はゼロではない。
例えば、赤、緑、青の順番でランプを点灯させるとき、緑の読み取りのための区間が始まっても、赤の光が残っている場合がある。同様に、青の読み取りのための区間が始まっても、緑の光が残っている場合がある。赤の読み取りのための区間が始まっても、青の光が残っている場合がある。残光の影響がある場合、その色の画素値は、残光分、かさ上げされる。残光の影響により、画像データと原稿の色味(濃淡)がずれる。正しく原稿を読み取ることができない場合があるという問題がある。残光が次の色の読み取り区間まで残らないように、区間内のランプの点灯を早めに終わらせることが考えられる。しかし、光量不足が生じ、画質低下につながることもある。
特許文献1には、残光に関する記載はない。直前に点灯していた色の光が、点灯順が次の色の画像データに影響を与えることがある。特許文献1記載の技術では、上記の問題を解決することはできない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、画素値から残光の影響を除去し、原稿との色味のずれのない画像データを得られるようにし、画像データの画質を向上させる。
上記目的を達成するために、請求項1に係る画像読取装置は、ランプ、ラインセンサー、伝送回路、制御部、画像データ生成部、残光補正部を含む。前記ランプは色が異なる複数の光源を含む。前記ランプは読取対象に光を照射する。前記ラインセンサーは1本であり、複数の受光素子を含む。前記ラインセンサーは前記読取対象を読み取る。前記伝送回路は各前記受光素子から電荷を抜き出す。前記伝送回路は抜き出した前記電荷に基づくアナログ画像信号を伝送する。前記制御部は、1ライン分の読み取り期間である1ライン読取期間を点灯可能な色数と同じ数で分割する。前記制御部は、分割した期間である1色読取期間の間に、予め定められた時間、前記ランプを1色で点灯させ、順番に点灯する前記光源を切り替えさせる。前記制御部は、前記1色読取期間ごとに前記アナログ画像信号を前記伝送回路に伝送させる。前記画像データ生成部は、前記アナログ画像信号をA/D変換し各色の読取画像データを生成する。前記残光補正部は、予め定められ、残光の影響の程度を示す残光補正係数に基づき、直前の前記1色読取期間で点灯させた光源の残光の影響を前記読取画像データの各画素の画素値から除去する残光補正を行う。
本発明によれば、画素値から残光の影響を除去することができる。原稿との色味のずれのない画像データを得ることができる。画像データの画質を向上させることができる。
実施形態に係る複合機の一例を示す図である。 実施形態に係る画像読取部の一例を示す図である。 実施形態に係る画像読取部の一例を示す図である。 実施形態に係る複合機での画像データの生成の一例を示す図である。 実施形態に係る複合機でのカラー読み取りの一例を示す図である。 実施形態に係る残光補正係数の設定の一例を示す図である。 実施形態に係る複合機での残光補正の一例を示す図である。 実施形態に係る残光補正係数の設定の一例を説明するための図である。 実施形態に係る残光補正の一例を説明するための図である。
以下、図1〜図9を用い、実施形態に係る画像読取装置を説明する。画像読取装置として、複合機100を例に挙げて説明する。なお、複合機100は画像形成装置の一種である。原稿を読み取って得られた画像データに基づき、複合機100は印刷ジョブや送信ジョブを行える。本実施形態の説明に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず単なる説明例にすぎない。
(複合機100)
図1を用いて、実施形態に係る複合機100を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
図1に示すように、複合機100は、制御部1、記憶部2、原稿搬送部3、画像読取部4、操作パネル5、印刷部6を含む。
制御部1は、複合機100の動作を制御する。制御部1は、ジョブでの複合機100の動作を制御する。制御部1は、制御回路10、画像データ生成部11、画像処理部12、通信部13、タイミング信号生成部14を含む。制御回路10は、例えば、CPUである。制御回路10は、ジョブに関する処理、演算を行う。画像データ生成部11は、画像読取部4が原稿を読み取って出力したアナログ画像信号を処理して読取画像データを生成する。画像処理部12はジョブに用いる画像データを画像処理する。
記憶部2は、揮発性の記憶装置として、RAM20を含む。また、記憶部2は、不揮発性の記憶装置として、ROM21、ストレージ22(HDD又はSSD)を含む。制御部1は、記憶部2のプログラムやデータに基づき、各部を制御する。原稿搬送部3、画像読取部4は、原稿を読み取る(詳細は後述)。
操作パネル5は使用者の設定を受け付ける。操作パネル5は、表示パネル51、タッチパネル52、ハードキー53を含む。制御部1は、メッセージや、設定用画面を表示パネル51に表示させる。制御部1は、操作用画像を表示パネル51に表示させる。操作用画像は、例えば、ボタン、キー、タブである。タッチパネル52の出力に基づき、制御部1は、操作された操作用画像を認識する。ハードキー53は、スタートキーやテンキーを含む。タッチパネル52、ハードキー53は使用者の設定操作(ジョブに関する操作)を受け付ける。例えば、操作パネル5は、原稿の読取のモードの設定を受け付ける。制御部1は操作パネル5の出力に基づき、設定内容を認識する。
印刷部6は、給紙部6a、用紙搬送部6b、画像形成部6c、定着部6dを含む。印刷ジョブのとき、制御部1は用紙を給紙部6aに供給させる。制御部1は用紙を用紙搬送部6bに搬送させる。用紙搬送部6bは印刷済み用紙を機外に排出する。制御部1は画像データに基づくトナー像を画像形成部6cに形成させる。制御部1は搬送用紙へのトナー像の転写を画像形成部6cに行わせる。制御部1は転写されたトナー像の用紙への定着を定着部6dに行わせる。
通信部13は通信用のハードウェア(通信回路)とソフトウェアを含む。通信部13はコンピューター200やFAX装置300と通信する。コンピューター200は、例えば、PCやサーバーである。操作パネル5は宛先の設定を受け付ける。制御部1は、設定された宛先に向けて、読取画像データに基づく画像データを通信部13に送信させる(スキャン送信、FAX送信)。また、通信部13は、コンピューター200やFAX装置300からの印刷用データを受信する。制御部1は、受信した印刷用データに基づき印刷部6に印刷させる(プリントジョブ、FAX受信印刷)。
(原稿搬送部3、画像読取部4)
次に、図2〜図4を用いて、実施形態に係る原稿搬送部3と画像読取部4を説明する。図2、図3は、実施形態に係る画像読取部4の一例を示す図である。図2は、実施形態に係る画像読取部4を複合機100の正面方向から見た図である。図4は実施形態に係る複合機100での画像データの生成の一例を示す図である。
原稿搬送部3はセットされた原稿を搬送する。原稿搬送部3はDPやADFと略称されることもある。送り読取を行うとき、使用者は原稿を原稿搬送部3にセットする。原稿搬送部3はセットされた原稿を1枚ずつ搬送する。原稿搬送部3は読み取り位置(送り読取用コンタクトガラス4a)に向けて原稿を搬送する。画像読取部4は搬送される原稿を読み取る(送り読取)。
画像読取部4の上面に送り読取用コンタクトガラス4aが設けられる。送り読取用コンタクトガラス4aは透明である。原稿搬送部3は、原稿搬送方向上流側から順に、原稿トレイ3a、供給ローラー3b、原稿搬送路3c、複数の搬送ローラー対3d、排出ローラー対3e、排出トレイ3fを含む。原稿は原稿搬送路3cを通る。供給ローラー3b、複数の搬送ローラー対3d、排出ローラー対3eは原稿を1枚ずつ排出トレイ3fに向けて搬送する。これら原稿を搬送するローラーを回転させるためろ、原稿搬送モーター3hが設けられる。原稿トレイ3aには、原稿セットセンサー3gが設けられる。
図3に示すように、搬送制御部30が原稿搬送部3内に設けられる。搬送制御部30はCPUやメモリーを含む基板である。原稿セットセンサー3gの出力は搬送制御部30に入力される。原稿セットセンサー3gの出力に基づき、搬送制御部30は、原稿トレイ3a上の用紙の有無を認識する。また、搬送制御部30は、原稿搬送を制御する。
次に、画像読取部4を説明する。画像読取部4の上面右側に原稿台4b(テーブル読取用コンタクトガラス)が設けられる。原稿台4bは透明な板(ガラス板)である。テーブル読取を行うとき、使用者は原稿台4bの一面(上側の面)に原稿をセットする。原稿台4bには、読み取る原稿が置かれる。例えば、搬送できない原稿が原稿台4bにセットされる。複合機100の正面側(手前側)を上下に振って、原稿搬送部3を開閉することができる。図2は、原稿搬送部3が閉じられた状態を示す。
原稿搬送部3の下面には、押さえ板3iが取り付けられる。押さえ板3iは、例えば、白色の板である。原稿搬送部3を閉じたとき、押さえ板3iは原稿台4bを上から覆う。押さえ板3iは、原稿台4bにセットされた原稿を上から押さえる。原稿搬送部3は原稿を押さえるカバーとして機能する。
図3に示すように、画像読取部4は読取制御部40を含む。読取制御部40は画像読取部4の動作を制御する基板である。読取制御部40はCPUやメモリーを含む制御基板である。読取制御部40は、制御部1からの原稿読取指示を受ける。この指示に基づき、読取制御部40は原稿読取を制御する。
画像読取部4は、筐体41内に、キャリッジ42、白基準板43、移動機構44を含む。移動機構44は、ベルト44a、プーリー44b、プーリー44c、移動用モーター44dを含む。キャリッジ42はCIS方式のスキャンユニットである。画像読取部4は、CCD方式のスキャンユニットを有してもよい。
ベルト44aは無端状である。ベルト44aは各プーリー44bにかけ回される。ベルト44aとキャリッジ42は接続される。移動用モーター44dが画像読取部4に設けられる(図4参照)。移動用モーター44dはプーリー44b又はプーリー44cを回転させる。移動用モーター44dは正逆回転可能である。キャリッジ42を移動させるとき、読取制御部40は移動用モーター44dを回転させる。これにより、ベルト44aが周回する。ベルト44aの周回にあわせ、キャリッジ42は水平方向(副走査方向、主走査方向と垂直な方向、図2の左右方向)で移動する。キャリッジ42は、原稿台4bの他面側(下側)で移動する。白基準板43は、原稿台4bと送り読取用コンタクトガラス4aの間に設けられる。
キャリッジ42はランプ7と読取センサー部80を含む。読取センサー部80はラインセンサー8と伝送回路81を含む。キャリッジ42は反射光をラインセンサー8の各受光素子に導くレンズ42aも含む。ランプ7は複数色で発光可能である。また、ランプ7は、読取対象(原稿や白基準板43)に光を照射する。
ランプ7は、例えば、導光管と、複数の光源を含む。光源は、例えば、LEDである。例えば、ランプ7は、赤LED7R(赤光源)、緑LED7G(緑光源)、青LED7B(青光源)を含む。赤LED7Rは赤色の光を発する。緑LED7Gは緑色の光を発する。青LED7Bは青色の光を発する。例えば、導光管の一端、又は、両端に各色のLEDが取り付けられる。導光管は、端部から入手された光を管の長手方向(主走査方向)で均等に分散する。各LEDが発する光は、主走査方向に沿って読取対象に照射される。なお、ランプ7には、LED以外の光源が用いられてもよい。
読取制御部40は点灯制御回路40aを含む。点灯制御回路40aと各LEDは電気的に接続される。点灯制御回路40aは、各LEDの点消灯を制御する。原稿読み取りのとき、制御部1は、ランプ7(光源)の点灯指示を読取制御部40(点灯制御回路40a)に与える。この指示に基づき、点灯制御回路40aは光源を点灯させる。点灯制御回路40aは光源駆動信号(LED点灯用の電流)をランプ7に入力する。点灯制御回路40aは点灯させる色(LED)の光源駆動信号をHighレベルとする。例えば、赤LED7R7Rを点灯させるとき、点灯制御回路40aは、赤LED7R7Rの光源駆動信号をHighレベルとする。
ラインセンサー8は原稿台4bに置かれた原稿、又は、搬送される原稿を読み取る。ラインセンサー8は1本である。ラインセンサー8を用いて、カラーで読取対象(原稿)を読み取ることができる。ラインセンサー8は複数の受光素子(光電変換素子、画素)を含む。受光素子は、読取対象で反射された光を受光する。受光素子は列状に並べられる。受光素子が並ぶ方向が主走査方向である。読取対象で反射された光は、受光素子に入射される。各受光素子は、受光量(反射光量)に応じたアナログ画像信号を出力する。各受光素子は、読取期間の受光量が多いほど、大きいアナログ画像信号を出力する。
伝送回路81は、例えば、シフトレジスターである。伝送回路81は、1色分の読取期間中に蓄えられた各受光素子の電荷を抜き出す。伝送回路81は、抜き出した電荷をアナログ画像信号として、画像データ生成部11に伝送する。
制御部1(コントロール基板)には、画像データ生成部11が設けられる。ケーブルにより、読取センサー部80と画像データ生成部11が接続される。アナログ画像信号は、ケーブルにより、位置的に離れた場所に伝送される。ラインセンサー8から出力され、伝送回路81とケーブルを介し、アナログ画像信号が画像データ生成部11に入力される。入力されたアナログ画像信号に基づき、画像データ生成部11は読取画像データを生成する。なお、画像データ生成部11は、画像処理部12に設けられてもよい。
画像データ生成部11は複数の回路を含む。画像データ生成部11は、例えば、増幅回路11a、A/D変換回路11b、補正回路11cを含む。増幅回路11aは、ラインセンサー8が出力したアナログ画像信号を増幅する。増幅後のアナログ画像信号は、A/D変換回路11bに入力される。A/D変換回路11bは、入力されたアナログ画像信号をディジタルの画像信号に変換する(A/D変換)。つまり、A/D変換回路11bは、読取画像データを生成する。
受光量が多いほど(明るいほど)、受光素子の出力電圧(アナログ画像信号)は大きい。受光量が多いほど(暗いほど)、受光素子の出力電圧(アナログ画像信号)は小さい。そこで、アナログ画像信号が小さい(暗い、濃い)画素ほど、画像データ生成部11は、小さい画素値に変換する。アナログ画像信号が大きい(明るい、薄い)画素ほど、画像データ生成部11は、大きい画素値に変換する。
生成された画像データは補正回路11cに入力される。例えば、補正回路11cは、シェーディング補正回路を含む。シェーディング補正回路はシェーディング補正を行う。補正回路11cは他種の補正用回路を含んでもよい。画像データ生成部11が生成、処理した読取画像データは画像処理部12に入力される。なお、画像処理部12への入力前に、制御部1は、読取画像データをいったん記憶部2させてもよい。
画像処理部12は残光補正部9を含む。残光補正部9は残光補正を行う。残光補正は、ランプ7の残光の影響を読取画像データの各画素の画素値から除去する処理である。残光補正部9は、例えば、ハードウェア回路として設けられる(残光補正回路)。なお、画像処理部12に含まれる演算回路とソフトウェアにより、残光補正部9はソフトウェア的に実現されてもよい。
(カラー読み取り)
次に、図5を用いて、実施形態に係る複合機でのカラー読み取りの一例を説明する。図5は、実施形態に係る複合機でのカラー読み取りの一例を示す図である。
複合機100では、1本のラインセンサー8を用いてカラーで原稿を読み取ることができる1ライン分の読み取りを行うための期間(1ライン読取期間T0)は、ランプ7が点灯可能な色数と同じ数で分割される。複合機100は赤、緑、青で点灯可能であるので、1ライン読取期間T0は3つに分割される。制御部1は、分割した期間である1色読取期間T1の間に、ランプ7を1色で点灯させる。
制御部1は、順番に点灯する光源を切り替える。順番は決まっている。例えば、制御部1は、赤→緑→青の順で切り替える。1色読取期間T1ごとに、制御部1は点灯する色を切り替える。このように、制御部1は、1ライン読取期間T0中に、3色を別々かつ所定順で点灯させる。新たな1ライン読取期間T0が始まると、制御部1は、最初の順番の色(赤)から点灯する。1ラインの読み取りを繰り返して、1枚の原稿が読み取られる。
まず、図5のうち、最上位のチャートは、タイミング信号(同期用信号)のチャートである。タイミング信号は、1色読取期間T1の同期をとるための信号である。制御部1はタイミング信号生成部14を含む(図1参照)。タイミング信号生成部14は、予め定められた周期のタイミング信号を生成する。タイミング信号は、例えば、読取制御部40、点灯制御回路40a、読取センサー部80に供給される。なお、タイミング信号生成部14は、読取制御部40に設けられてもよい。図5は、タイミング信号の立ち下がりが1色読取期間T1の切り替わりである例を示す。3つの1色読取期間T1をまとめると、1ライン読取期間T0となる。
点灯制御回路40aは、タイミング信号の立ち下がり(1色読取期間T1の開始)から所定の待ち時間が経過すると、何れかのLEDを点灯させる。色ごとに、点灯時間が予め定められる。光量が不足せず、かつ、光量が過多とならないように、各色の点灯時間が定められる。受光素子の色に対する感度を考慮して、点灯時間が定められる。なお、点灯時間は、1色読取期間T1よりも短い。ラインセンサー8は、1色読取期間T1で点灯した色の読み取りを行う。言い換えると、1色読取期間T1で点灯した光の反射光に基づく電荷を各受光素子が蓄える。
図5の上から2番目のチャートは、赤LED7Rの点灯タイミングの一例を示す。図5の上から3番目のチャートは、緑LED7Gの点灯タイミングの一例を示す。図5の上から3番目のチャートは、青LED7Bの点灯タイミングの一例を示す。図5に示すように、1ライン読取期間T0中、LEDは、赤、緑、青の順番で点灯する。また、図5に示すように、1色読取期間T1中のLEDの点灯時間は、色ごとに異なる。
1色読取期間T1の終了時点から予め定められた時間だけ遡った時点で、伝送回路81は各受光素子から電荷を抜き出す。抜き出す時点で、伝送回路81は、直前の1色読取期間T1の読み取りで得られたアナログ画像信号の伝送(送信)を完了している。次の1色読取期間T1が始まると、伝送回路81は、直前の1色読取期間T1の読み取りで得られた電荷をアナログ画像信号として送信する。制御部1は、1色読取期間T1ごとにアナログ画像信号を伝送回路81に伝送させる。
図5の最下段のチャートは、アナログ画像信号の伝送タイミングを示す。図5の場合、緑LED7Gを点灯させる1色読取期間T1の間に、赤LED7Rの点灯で得られたアナログ画像信号を送信する。青LED7Bを点灯させる1色読取期間T1の間に、緑LED7Gの点灯で得られたアナログ画像信号を送信する。赤LED7Rを点灯させる1色読取期間T1の間に、青LED7Bの点灯で得られたアナログ画像信号を送信する。このように、ランプ7の点灯(ラインセンサー8の読み取り)とアナログ画像信号の伝送は、1色読取期間T1分ずれる。
(ランプ7の残光)
次に、図5を用いて、実施形態に係るランプ7の残光の一例を説明する。
複合機100では、カラーの画像を読み取るとき、制御部1は、1ラインの読み取り中に光源の色を切り替えさせる。例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)の順番でLEDが点灯する。
制御部1がLEDの消灯を指示した瞬間にLEDは消えない。制御部1がLEDの消灯を指示しても、ある程度の時間、光が残る(残光)。消灯時点が1色読取期間T1の終わりに近い場合、次の1色読取期間T1が始まってから残光がゼロになることがある。残光が次の1色読取期間T1に及ぶと、残光分、受光素子が蓄える電荷がかさ上げされる。その結果、読取画像データの画素値は、残光の影響を受けた値となる。画像データと原稿の色味(濃淡)がずれる。一見してわかるほど、ずれる場合もありえる。
図5の例では、赤LED7Rの残光が緑LED7Gを点灯させる1色読取期間T1まで残っている。また、青LED7Bの残光が赤LED7Rを点灯させる1色読取期間T1まで残っている。読取画像データのうち、緑成分(Gの画像データ)は、赤LED7Rの残光の影響を受けることになる。また、赤成分(Rの画像データ)は、青LED7Bの残光の影響を受けることになる。残光がない場合に比べ、受光素子の光量が増える。図5の場合、残光がない場合に比べ、赤と緑の画素値が大きくなる(明るくなる)。
なお、図5の例では、緑LED7Gについては、青の1色読取期間T1が開始する前に、残光がゼロとなる。従って、青成分(Bの画像データ)は、緑LED7Gの残光の影響を受けない。残光の影響を受ける色と、残光の影響を受けない色がある場合、全色で残光の影響がある場合よりも、色味のずれがわかりやすく出ることがある。
そこで、複合機100は残光補正部9を含む。残光補正部9は残光補正を行う。残光補正は、残光補正係数k1に基づき、直前の1色読取期間T1で点灯させた光源の残光の影響を読取画像データの各画素の画素値から除去する処理である。残光補正係数k1は、予め定められる。残光補正係数k1は残光の影響の程度を示す。残光が多いほど、大きな値となる。
(残光補正係数k1)
次に、図6、図7を用いて、実施形態に係る残光補正係数k1の設定の一例を説明する。図6は、実施形態に係る残光補正係数k1の設定の一例を示す図である。
図6のスタートは、各色(赤、緑、青)の残光補正係数k1の設定を開始する時点である。例えば、操作パネル5が残光補正係数k1の設定開始を受け付けたとき、制御部1は、残光補正係数k1の設定処理を開始する。例えば、残光補正係数k1の設定は、複合機100の出荷前の検査時に行われてもよい。なお、経時変化を考慮して、制御部1は、残光補正係数k1の設定処理を定期的に行ってもよい。
まず、制御部1は、1色でランプ7(赤LED7R)を点灯させ、白基準板43をラインセンサー8に読み取らせる(ステップ♯11)。言い換えると、制御部1は、光源のうち、赤LED7Rのみを点灯させる。制御部1は、1色読取期間T1に予め定められた時間、ランプ7(赤LED7R)を点灯させる。このとき、制御部1は、白基準板43を読み取る位置へのキャリッジ42の移動を移動機構44に行わせる。そして、制御部1は、ランプ7(赤LED7R)を点灯させた1色読取期間T1の次の1色読取期間T1ではランプ7(全LED)を点灯させないでラインセンサー8に読み取りを行わせる(ステップ♯12)。
さらに、制御部1は、ランプ7(赤LED7R)を点灯させた1色読取期間T1での読み取りに基づき、読取画像データ(赤の点灯時画像データ)を画像データ生成部11に生成させる(ステップ♯13)。また、ランプ7(赤LED7R)を点灯させた1色読取期間T1の次の1色読取期間T1(全消灯期間)の読み取りに基づき、読取画像データ(赤の残光画像データ)を生成させる(ステップ♯14)。ステップ♯14の残光画像データは、赤の残光で白基準板43を読み取って得られる画像データとなる。
次に、制御部1は、赤の点灯時画像データと赤の残光画像データに基づき、点灯順が次の色(緑)の残光補正係数k1を求める(ステップ♯15)。赤LED7Rの残光は、緑の画像データに影響を与えるためである。なお、制御部1は、求めた緑の残光補正係数k1を記憶部2に不揮発的に記憶させる。これにより、残光補正係数k1が設定される。
制御部1は、画素ごとに残光補正係数k1を設定する。この場合、制御部1は、赤の残光画像データの画素値を、主走査方向の位置が同じ位置の赤の点灯時画像データの画素値で除した値を、緑(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。この場合、制御部1は、(式1)を用いて、各画素の緑の残光補正係数k1を定める。
(式1) (赤の残光画像データの画素値)/(赤の点灯時画像データの画素値)
なお、ノイズの影響を避けるため、ステップ♯11〜ステップ♯14を複数回繰り返してもよい。そして、複数ライン分、赤の点灯時画像データと赤の残光画像データを取得してもよい。この場合、制御部1は、複数の赤の点灯時画像データを用いて、画素ごとに平均値を求める。また、制御部1は、複数の赤の残光画像データを用いて、画素ごとに平均値を求める。さらに、制御部1は、ある画素の赤の残光画像データの画素値の平均値を、主走査方向の位置が同じ位置の赤の点灯時画像データの画素値の平均値で除した値を、緑(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。この場合、制御部1は、(式2)を用いて、各画素の緑の残光補正係数k1を定める。
(式2) (赤の残光画像データの画素値の平均値)/(赤の点灯時画像データの画素値の平均値)
なお、画素ごとに残光補正係数k1を設定すると、残光補正係数k1のデータ量が大きくなる。そこで、全画素に対し、緑の残光補正係数k1を1つのみ設定してもよい。この場合、制御部1は、赤の残光画像データの全画素の画素値の平均値を、点灯時画像データの全画素の画素値の平均値で除した値を、緑(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。この場合、制御部1は、(式3)を用いて、各画素の緑の残光補正係数k1を定める。
(式3) (赤の残光画像データの全画素の画素値の平均値)/(赤の点灯時画像データの全画素の画素値の平均値)
なお、ノイズの影響を避けるため、ステップ♯11〜ステップ♯14を複数回繰り返してもよい。そして、複数ライン分、赤の点灯時画像データと赤の残光画像データを取得してもよい。この場合、制御部1は、全ての赤の残光画像データの全画素の画素値の平均値を、全ての赤の点灯時画像データの全画素の画素値の平均値で除した値を緑(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。
次に、制御部1は、ランプ7(緑LED7G)を1色でのみ点灯させ、白基準板43をラインセンサー8に読み取らせる(ステップ♯16)。言い換えると、制御部1は、光源のうち、緑LED7Gのみを点灯させる。制御部1は、1色読取期間T1に予め定められた時間、ランプ7(緑LED7G)を点灯させる。制御部1は、ランプ7(緑LED7G)を点灯させた1色読取期間T1の次の1色読取期間T1ではランプ7(全LED)を点灯させないでラインセンサー8に読み取りを行わせる(ステップ♯17)。
さらに、制御部1は、ランプ7(緑LED7G)を点灯させた1色読取期間T1での読み取りに基づき、読取画像データ(緑の点灯時画像データ)を画像データ生成部11に生成させる(ステップ♯18)。また、ランプ7(緑LED7G)を点灯させた1色読取期間T1の次の1色読取期間T1(全消灯期間)の読み取りに基づき、読取画像データ(緑の残光画像データ)を生成させる(ステップ♯19)。ステップ♯19の残光画像データは、緑の残光で白基準板43を読み取って得られる画像データとなる。
次に、制御部1は、緑の点灯時画像データと緑の残光画像データに基づき、点灯順が次の色(青)の残光補正係数k1を求める(ステップ♯110)。緑LED7Gの残光は、青の画像データに影響を与えるためである。なお、制御部1は、求めた青の残光補正係数k1を記憶部2に不揮発的に記憶させる。これにより、残光補正係数k1が設定される。
制御部1は、画素ごとに残光補正係数k1を設定する。この場合、制御部1は、緑の残光画像データの画素値を、主走査方向の位置が同じ位置の緑の点灯時画像データの画素値で除した値を、青(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。この場合、制御部1は、(式4)を用いて、各画素の青の残光補正係数k1を定める。
(式4) (緑の残光画像データの画素値)/(緑の点灯時画像データの画素値)
なお、ノイズの影響を避けるため、ステップ♯16〜ステップ♯19を複数回繰り返してもよい。そして、複数ライン分、緑の点灯時画像データと緑の残光画像データを取得してもよい。この場合、制御部1は、複数の緑の点灯時画像データを用いて、画素ごとに平均値を求める。また、制御部1は、複数の緑の残光画像データを用いて、画素ごとに平均値を求める。さらに、制御部1は、ある画素の緑の残光画像データの画素値の平均値を、主走査方向の位置が同じ位置の緑の点灯時画像データの画素値の平均値で除した値を、青(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。この場合、制御部1は、(式5)を用いて、各画素の青の残光補正係数k1を定める。
(式5) (緑の残光画像データの画素値の平均値)/(緑の点灯時画像データの画素値の平均値)
なお、全画素に対し、青の残光補正係数k1を1つのみ設定してもよい。この場合、制御部1は、緑の残光画像データの全画素の画素値の平均値を、点灯時画像データの全画素の画素値の平均値で除した値を、青(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。この場合、制御部1は(式6)を用いて、各画素の青の残光補正係数k1を定める。
(式6) (緑の残光画像データの全画素の画素値の平均値)/(緑の点灯時画像データの全画素の画素値の平均値)
なお、ノイズの影響を避けるため、ステップ♯16〜ステップ♯19を複数回繰り返してもよい。そして、複数ライン分、緑の点灯時画像データと緑の残光画像データを取得してもよい。この場合、制御部1は、全ての緑の残光画像データの全画素の画素値の平均値を、全ての緑の点灯時画像データの全画素の画素値の平均値で除した値を青(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。
次に、制御部1は、ランプ7(青LED7B)を1色でのみ点灯させ、白基準板43をラインセンサー8に読み取らせる(ステップ♯111)。言い換えると、制御部1は、光源のうち、青LED7Bのみを点灯させる。制御部1は、1色読取期間T1に予め定められた時間、ランプ7(青LED7B)を点灯させる。そして、制御部1は、ランプ7(青LED7B)を点灯させた1色読取期間T1の次の1色読取期間T1ではランプ7(全LED)を点灯させないでラインセンサー8に読み取りを行わせる(ステップ♯112)。
さらに、制御部1は、ランプ7(青LED7B)を点灯させた1色読取期間T1での読み取りに基づき、読取画像データ(青の点灯時画像データ)を画像データ生成部11に生成させる(ステップ♯113)。また、ランプ7(青LED7B)を点灯させた1色読取期間T1の次の1色読取期間T1(全消灯期間)の読み取りに基づき、読取画像データ(青の残光画像データ)を生成させる(ステップ♯114)。ステップ♯114の残光画像データは、青の残光で白基準板43を読み取って得られる画像データとなる。
次に、制御部1は、青の点灯時画像データと青の残光画像データに基づき、点灯順が次の色(赤)の残光補正係数k1を求める(ステップ♯115)。青LED7Bの残光は、赤の画像データに影響を与えるためである。なお、制御部1は、求めた赤の残光補正係数k1を記憶部2に不揮発的に記憶させる。これにより、残光補正係数k1が設定される。
制御部1は、画素ごとに残光補正係数k1を設定する。この場合、制御部1は、青の残光画像データの画素値を、主走査方向の位置が同じ位置の青の点灯時画像データの画素値で除した値を、赤(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。この場合、制御部1は、(式7)を用いて、各画素の赤の残光補正係数k1を定める。
(式7) (青の残光画像データの画素値)/(青の点灯時画像データの画素値)
なお、ノイズの影響を避けるため、ステップ♯111〜ステップ♯114を複数回繰り返してもよい。そして、複数ライン分、青の点灯時画像データと青の残光画像データを取得してもよい。この場合、制御部1は、複数の青の点灯時画像データを用いて、画素ごとに平均値を求める。また、制御部1は、複数の青の残光画像データを用いて、画素ごとに平均値を求める。さらに、制御部1は、ある画素の青の残光画像データの画素値の平均値を、主走査方向の位置が同じ位置の青の点灯時画像データの画素値の平均値で除した値を、赤(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。この場合、制御部1は、(式8)を用いて、各画素の赤の残光補正係数k1を定める。
(式8) (青の残光画像データの画素値の平均値)/(青の点灯時画像データの画素値の平均値)
なお、全画素に対し、赤の残光補正係数k1を1つのみ設定してもよい。この場合、制御部1は、青の残光画像データの全画素の画素値の平均値を、点灯時画像データの全画素の画素値の平均値で除した値を、赤(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。この場合、制御部1は(式9)を用いて、各画素の赤の残光補正係数k1を定める。
(式9) (青の残光画像データの全画素の画素値の平均値)/(青の点灯時画像データの全画素の画素値の平均値)
なお、ノイズの影響を避けるため、ステップ♯111〜ステップ♯114を複数回繰り返してもよい。そして、複数ライン分、青の点灯時画像データと青の残光画像データを取得してもよい。この場合、制御部1は、全ての青の残光画像データの全画素の画素値の平均値を、全ての青の点灯時画像データの全画素の画素値の平均値で除した値を赤(発光順が次の色)の残光補正係数k1として設定する。
なお、次の1色読取期間T1までに残光がゼロになることがわかっている色については、制御部1は、残光補正係数k1を求めないようにしてもよい。あるいは、制御部1は、残光補正係数k1をゼロで固定してもよい。
また、ランプ7を点灯させないで読み取ったとき、ラインセンサー8によっては、読取画像データの各画素の画素値は、真っ黒を示す値にならない場合がある。残光がなくても、ゼロではない残光補正係数k1が求められることがある。そこで、制御部1は、残光画像データの各画素の画素値の平均値が、ランプ7不点灯時の読取画像データの各画素の画素値の平均値以下の色については、残光補正係数k1をゼロとしてもよい。
(残光補正)
次に、図7を用いて、実施形態に係る複合機100での残光補正の一例を説明する。図7は、実施形態に係る複合機100での残光補正の一例を示す図である。
図7のスタートは、読取画像データが生成された時点である。言い換えると、読取画像データの残光補正を開始する時点である。
まず、残光補正部9は色ごと、かつ、画素ごとに減算値を求める(ステップ♯21)。具体的に、色ごと、かつ、画素ごとに残光補正係数k1が設定されているとき、制御部1は、対応する色、位置の残光補正係数k1と、参照画素値を乗じて減算値を求める。参照画素値は、主走査方向の位置が同じであり、かつ、1つ前の1色読取期間T1の読み取りで得られた画素の残光補正後の画素値である。但し、1つ前の1色読取期間T1が、残光補正係数k1がゼロでの色の読み取りの場合、参照画素値は、補正前の画素値となる。
一方、画素ごとではなく、1色につき1つの残光補正係数k1が設定されているとき、制御部1は、対応する色の残光補正係数k1と、参照画素値を乗じて減算値を求める。
そして、残光補正部9は、色ごと、かつ、画素ごとに、補正前の画素値から対応する減算値を減じて残光補正を行う(ステップ♯22)。制御部1は、残光補正後の読取画像データを記憶部2に記憶させる(ステップ♯23)。残光補正後の読取画像データは、例えば、印刷ジョブ又は送信ジョブに用いられる。そして、本フローは終了する(エンド)。
なお、制御部1は、以下の(式10〜12)を用いて、残光補正を行う。
(式10)赤の残光補正後の画素値=赤の残光補正前の画素値−(青の残光補正後の画素値×赤の残光補正係数k1)
(式11)緑の残光補正後の画素値=緑の残光補正前の画素値−(赤の残光補正後の画素値×緑の残光補正係数k1)
(式12)青の残光補正後の画素値=青の残光補正前の画素値−(緑の残光補正後の画素値×青の残光補正係数k1)
但し、残光補正係数k1がゼロの色については、残光補正部9は残光補正を行わないようにしてもよい。
(具体例)
次に、図8、図9を用いて、実施形態に係る残光補正係数k1の設定と残光補正の具体例を説明する。図8は、実施形態に係る残光補正係数k1の設定の一例を説明するための図である。図9は、実施形態に係る残光補正の一例を説明するための図である。なお、具体例では、色ごと、かつ、画素ごとに残光補正係数k1を設定する場合を説明する。
図8は、主走査方向のある位置の画素についての残光補正係数k1の算出例を示す。図8は、赤の点灯時画像データにおいて、ある位置の画素の画素値が200となった例を示す。また、図8は、赤の残光画像データにおいて、同じ位置の画素の画素値が10となった例を示す。この場合、(式1)に基づき、制御部1は、10/200により、ある位置の画素の緑の残光補正係数k1を0.05に設定する。
また、図8は、緑の点灯時画像データにおいて、ある位置の画素の画素値が210となった例を示す。また、図8は、緑の残光画像データにおいて、同じ位置の画素の画素値が0となった例を示す。この場合、(式4)に基づき、制御部1は、0/210により、ある位置の画素の青の残光補正係数k1を0に設定する。
また、図8は、青の点灯時画像データにおいて、ある位置の画素の画素値が180となった例を示す。また、図8は、青の残光画像データにおいて、同じ位置の画素の画素値が18となった例を示す。この場合、(式7)に基づき、制御部1は、18/180により、ある位置の画素の赤の残光補正係数k1を0.1に設定する。
図9は、主走査方向のある位置の画素についての残光補正例を示す。図9は、赤の残光補正係数k1が0.1、緑の残光補正係数k1が0.05、青の残光補正係数k1が0である場合を示す。また、図9は、補正前の読取画像データにおいて、ある位置の画素の画素値が赤=120、緑=200、青=150である例を示す。
また、図9は、赤の参照画素値が148である例を示す。言い換えると、図9は、ある位置の画素の1ライン前(1色読取期間T1前)の残光補正後の青の画素値が148である例を示す。
残光補正部9は、ある位置の画素の画素値のうち、赤の成分を(式10)に基づき補正する。図9の例では、算出式は、120−(148×0.1)となる。小数点以下を四捨五入して、残光補正部9は、赤の画素値を120から105に変更する。
また、残光補正部9は、ある位置の画素の画素値のうち、緑の成分を(式11)に基づき補正する。図9の例では、算出式は、200−(105×0.05)となる。小数点以下を四捨五入して、残光補正部9は、緑の画素値を200から195に変更する。
また、残光補正部9は、ある位置の画素の画素値のうち、青の成分を(式12)に基づき補正する。図9の例では、算出式は、150−(195×0)となる。残光補正部9は、青の画素値を150で維持する。残光補正係数k1が0の色については、残光補正部9は、画素値を変更しない。
このようにして、実施形態に係る画像読取装置1は、画像読取装置は、ランプ7、ラインセンサー8、伝送回路81、制御部1、画像データ生成部11、残光補正部9を含む。ランプ7は色が異なる複数の光源を含む。ランプ7は読取対象に光を照射する。ラインセンサー8は1本であり、複数の受光素子を含む。ラインセンサー8は読取対象を読み取る。伝送回路81は各受光素子から電荷を抜き出す。伝送回路81は抜き出した電荷に基づくアナログ画像信号を伝送する。制御部1は、1ライン分の読み取り期間である1ライン読取期間T0を点灯可能な色数と同じ数で分割する。制御部1は、分割した期間である1色読取期間T1の間に、予め定められた時間、ランプ7を1色で点灯させ、順番に点灯する光源を切り替えさせる。制御部1は、1色読取期間T1ごとにアナログ画像信号を伝送回路81に伝送させる。画像データ生成部11は、アナログ画像信号をA/D変換し各色の読取画像データを生成する。残光補正部9は、予め定められ、残光の影響の程度を示す残光補正係数k1に基づき、直前の1色読取期間T1でのランプ7の残光の影響を読取画像データの各画素の画素値から除去する残光補正を行う。
各色の読取画像データの画素値から残光の影響を除くことができる。読取画像データの各画素の画素値を適正な値(残光の影響がない値)に戻すことができる。原稿と、読み取りで得られた画像データと、の色味(濃淡)のずれを修正することができる。正しく原稿を読み取ることができる。1本のラインセンサー8でカラー読み取りを行う画像読取装置において、読み取りで得られる画像データの画質を向上させることができる。
記憶部2はランプ7の色ごとに残光補正係数k1を記憶する。残光補正部9は、読取画像データに含まれる画素ごとに、参照画素値と、参照画素値に対応する色の残光補正係数k1と、を乗じて、減算値を求める。残光補正部9は、補正前の読取画像データの画素の各画素値から減算値を減じることにより残光補正を行う。参照画素値は、主走査方向の位置が同じ画素の画素値である。参照画素値は、1つ前の1色読取期間T1の読み取りで得られた画素値である。参照画素値は、残光補正後の画素値である。残光の影響により値が大きくなった画素値から、残光の寄与分を減ずることができる。残光の影響を取り除いた読取画像データを得ることができる。読取画像データと原稿の色味のずれを抑える、又は、無くすことができる。
複合機100(画像読取装置)は白基準板43を含む。残光補正係数k1を設定するとき、制御部1は、ラインセンサー8に白基準板43を読み取らせる。白基準板43の読み取りのとき、制御部1は、ランプ7を1色で点灯させる。制御部1は、ランプ7を点灯させた1色読取期間T1の次の1色読取期間T1ではランプ7を点灯させない。制御部1は、ランプ7を点灯させた1色読取期間T1での読み取りに基づき得られた読取画像データである点灯時画像データの画素値と、ランプ7を点灯させた1色読取期間T1の次の1色読取期間T1の読み取りに基づき得られた読取画像データである残光画像データの画素値とに基づき、残光補正係数k1を求める。
この構成によれば、ある色のランプ7を点灯させたときに得られる画素値と、ある色の残光の影響分を示す画素値に基づき、残光補正係数k1を求めることができる。適切な残光補正係数k1を定めることができる。
制御部1は、画素ごとに残光補正係数k1を設定する。制御部1は、点灯色ごとに残光補正係数k1を設定する。画素ごとに残光補正係数k1を設定するとき、制御部1は、残光画像データの画素値を、主走査方向の位置が同じ位置の点灯時画像データの画素値で除した値を、発光順が次の色の残光補正係数k1として設定する。残光補正部9は、画素ごとに設定された残光補正係数k1を用いて、残光補正を行う。画素ごと、かつ、色ごとに、残光補正係数k1を設定することができる。各画素の感度に対応した残光補正係数k1を設定することができる。精細に残光補正を各画素の画素値に施すことができる。
制御部1は、点灯色ごとに残光補正係数k1を設定する。制御部1は、残光補正係数k1を設定するとき、残光画像データの画素値の平均値を、点灯時画像データの画素値の平均値で除した値を、発光順が次の色の残光補正係数k1として設定する。残光補正部9は、点灯色ごとに設定された残光補正係数k1を用いて、残光補正を行う。色ごとに、1つの残光補正係数k1を設定することができる。効果のある残光補正を各画素の画素値に施すことができる。画素ごとに残光補正係数k1を設定する場合に比べ、残光補正係数k1の記憶に要する記憶容量を抑えることができる。
光源の色は、赤、緑、青の3色である。残光補正部9は、赤の残光補正係数k1を用いて、赤の読取画像データに含まれる画素の画素値の残光補正を行う。残光補正部9は、緑の残光補正係数k1を用いて、緑の読取画像データに含まれる画素の画素値の残光補正を行う。青の残光補正係数k1を用いて、青の読取画像データに含まれる画素の画素値の残光補正を行う。赤、緑、青のそれぞれの画像データに残光補正を行うことができる。残光の影響を除去したカラーの画像データを得ることができる。ラインセンサー8が1本でも、画質のよいカラー画像データを得られる画像読取装置を提供することができる。
本発明は画像読取装置に利用可能である。
100 複合機(画像読取装置) 1 制御部
11 画像データ生成部 2 記憶部
43 白基準板 7 ランプ
7R 赤LED(光源) 7G 緑LED(光源)
7B 青LED(光源) 8 ラインセンサー
81 伝送回路 9 残光補正部
k1 残光補正係数 T0 1ライン読取期間
T1 1色読取期間

Claims (6)

  1. 色が異なる複数の光源を含み、読取対象に光を照射するランプと、
    複数の受光素子を含み、前記読取対象を読み取る1本のラインセンサーと、
    各前記受光素子から電荷を抜き出し、抜き出した前記電荷に基づくアナログ画像信号を伝送する伝送回路と、
    1ライン分の読み取り期間である1ライン読取期間を点灯可能な色数と同じ数で分割し、分割した期間である1色読取期間の間に、予め定められた時間、前記ランプを1色で点灯させ、順番に点灯する前記光源を切り替えさせ、前記1色読取期間ごとに前記アナログ画像信号を前記伝送回路に伝送させる制御部と、
    前記アナログ画像信号をA/D変換し各色の読取画像データを生成する画像データ生成部と、
    予め定められ、残光の影響の程度を示す残光補正係数に基づき、直前の前記1色読取期間で点灯させた前記光源の残光の影響を前記読取画像データの各画素の画素値から除去する残光補正を行う残光補正部を含むことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記光源の色ごとに前記残光補正係数を記憶する記憶部を含み、
    前記残光補正部は、
    前記読取画像データに含まれる画素ごとに、参照画素値と、前記参照画素値に対応する色の前記残光補正係数と、を乗じて、減算値を求め、
    補正前の前記読取画像データの画素の各画素値から前記減算値を減じることにより前記残光補正を行い、
    前記参照画素値は、
    前記主走査方向の位置が同じ画素の画素値であり、
    1つ前の前記1色読取期間の読み取りで得られた画素値であり、
    前記残光補正後の画素値であることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 白基準板を含み、
    前記残光補正係数を設定するとき、
    前記制御部は、
    前記ラインセンサーに前記白基準板を読み取らせ、
    前記白基準板の読み取りのとき、前記ランプを1色で点灯させ、
    前記ランプを点灯させた前記1色読取期間の次の前記1色読取期間では前記ランプを点灯させず、
    前記ランプを点灯させた前記1色読取期間での読み取りに基づき得られた前記読取画像データである点灯時画像データの画素値と、前記ランプを点灯させた前記1色読取期間の次の前記1色読取期間の読み取りに基づき得られた前記読取画像データである残光画像データの画素値とに基づき、前記残光補正係数を求めることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  4. 前記制御部は、
    画素ごとに前記残光補正係数を設定し、
    前記点灯色ごとに前記残光補正係数を設定し、
    画素ごとに前記残光補正係数を設定するとき、前記残光画像データの画素値を、主走査方向の位置が同じ位置の前記点灯時画像データの画素値で除した値を、発光順が次の色の前記残光補正係数として設定し、
    前記残光補正部は、画素ごとに設定された前記残光補正係数を用いて、前記残光補正を行うことを特徴とする請求項1又は3に記載の画像読取装置。
  5. 前記制御部は、
    前記点灯色ごとに前記残光補正係数を設定し、
    前記残光補正係数を設定するとき、前記残光画像データの画素値の平均値を、前記点灯時画像データの画素値の平均値で除した値を、発光順が次の色の前記残光補正係数として設定し、
    前記残光補正部は、前記点灯色ごとに設定された前記残光補正係数を用いて、前記残光補正を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  6. 前記光源の色は、赤、緑、青の3色であり、
    前記残光補正部は、
    赤の前記残光補正係数を用いて、赤の前記読取画像データに含まれる画素の画素値の前記残光補正を行い、
    緑の前記残光補正係数を用いて、緑の前記読取画像データに含まれる画素の画素値の前記残光補正を行い、
    青の前記残光補正係数を用いて、青の前記読取画像データに含まれる画素の画素値の前記残光補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像読取装置。
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