JP2018041676A - 電子検出装置及び電子顕微鏡装置 - Google Patents
電子検出装置及び電子顕微鏡装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018041676A JP2018041676A JP2016176187A JP2016176187A JP2018041676A JP 2018041676 A JP2018041676 A JP 2018041676A JP 2016176187 A JP2016176187 A JP 2016176187A JP 2016176187 A JP2016176187 A JP 2016176187A JP 2018041676 A JP2018041676 A JP 2018041676A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sample
- electron
- composition
- detection
- reflected
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
Description
試料に照射された電子ビームに基づいて、試料から放出される電子を検出する複数の検出器と、
試料表面に対する電子ビームの光軸の入射角度に基づいて、複数の検出器の各検出信号の補正を行う補正処理部と、
を備えることを特徴とする。
試料に電子ビームを照射するための電子ビーム照射部と、
電子ビームを照射することにより試料から放出される電子を検出する電子検出装置と、
電子検出装置の検出信号を基に作像された像を表示する表示部と、を有し、
電子検出装置は、
試料から放出される電子を検出する複数の検出器と、
試料表面に対する電子ビームの光軸の入射角度に基づいて、複数の検出器の各検出信号の補正を行う補正処理部と、
補正処理部で補正された複数の検出器の各検出信号に基づいて、表示部で表示する像を作像するための処理を行う作像処理部と、を備える
ことを特徴とする。
本発明の電子検出装置について説明する前に、当該電子検出装置を備える本発明の電子顕微鏡装置について説明する。ここでは、本発明の電子顕微鏡装置として、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)装置を例に挙げて説明する。図1は、本発明の電子顕微鏡装置の構成の一例を示す概略構成図である。
電子検出装置3は、電子ビーム照射部2によって試料6に照射された電子ビームに基づいて、試料6から放出される電子、より具体的には反射電子を検出する複数の検出器31を備えている。複数の検出器31は、二次元的に走査される電子ビームに基づいて、試料6から放出される反射電子をピクセル(画素)単位で検出する例えば半導体タイプの反射電子検出器(半導体検出器)からなり、対物レンズ25の下面側に試料6に対向して設けられる。本実施形態に係る電子検出装置3では、複数の検出器31として、周知の4分割反射電子検出器を用いている。
(a)試料6の組成に依存する試料組成依存性
(b)試料6からの反射電子の放出角度γに依存する放出角度依存性(γ(φ))
(c)反射率ηの試料表面の傾斜角度に依存する試料表面傾斜角度依存性(η(φ))
なお、試料6の組成に依存する試料組成依存性は、反射率ηの試料組成依存性ということもできる。ここで、反射率ηは、試料6の試料表面に入射する電子ビーム量に対する試料表面で反射する電子ビーム量の比率である。また、放出角度依存性は、試料表面の傾斜により、反射電子の放出分布と検出器31の取り付け方向の角度が変わることによって、検出器31に入る反射電子の量が変わることである。
そこで、本発明の電子検出装置3は、補正処理部332を信号処理部33の一機能部として備えている。補正処理部332は、組成コントラスト成分を維持しながら、凹凸コントラスト成分を減衰させ、試料表面の形状に依存せずに、均一なコントラストの反射電子組成像を作像する。そのために、補正処理部332は、試料6の試料表面に対する電子ビームEBの光軸の入射角度に基づいて、検出信号IA〜IDに対して補正処理を行う。以下に、補正処理部332で実行する補正処理の具体的な実施例について説明する。
試料6の試料表面の傾斜情報(試料表面の法線ベクトルn及び電子ビームEBに対する試料表面の傾斜角度φ)、試料6の組成情報ρ、反射電子BSEの放出分布、及び検出器31の取り付け方向Nと、検出器31の検出信号I(IA〜ID)とは、一般的に、図6に示すような関係を持つ。ここで、検出器31の取り付け方向Nは、反射電子BSEに対する検出器31の取り付け角度についての情報である。図6において、反射電子放出分布は、試料6の試料表面に対するcos分布である。
実施例1は、反射電子BSEの放出角度依存性(γ(φ))を除去する例である。これに対して、実施例2は、反射電子BSEの放出角度依存性(γ(φ))及び反射率ηの試料表面傾斜角度依存性(η(φ))の両方を除去する例である。
式(4)を次式(6)に置き換えることができる。
次に、検出器31の検出信号IA〜IDに対して、凹凸コントラスト成分を減衰させるための補正を行い、その補正後の検出信号IA〜IDに基づいて反射電子組成像を作像する処理手順について、図7のフローチャートを用いて説明する。
続いて、検出信号IA〜IDに対して補正処理を行わずに、単純に加算を行って組成信号ICOMPOを生成する場合を従来例とするとき、実施例1、実施例2及び実施例3のそれぞれの効果について、従来例と比較して説明する。
比較例1は、試料6として直径3mmの鋼球を用い、作動距離(Working Distance;WD)を9mmとし、観察倍率を30倍としたときの例である。また、調整パラメータkのデフォルト値として、実施例2ではk=0.02を設定し、実施例3ではk=0.15を設定している。比較例1の場合の従来例、実施例1、実施例2及び実施例3の反射電子組成像を図8に示し、走査ラインのラインプロファイルを図9に示す。
比較例2は、試料6として直径0.8mmの鋼球を用い、作動距離を11mmとし、観察倍率を100倍としたときの例である。また、調整パラメータkのデフォルト値として、実施例2ではk=0.05を設定し、実施例3ではk=0.15を設定している。比較例2の場合の従来例、実施例1、実施例2及び実施例3の反射電子組成像を図10に示し、走査ラインのラインプロファイルを図11に示す。
比較例3は、試料6として直径0.8mmの鋼球を用い、作動距離を21mmとし、観察倍率を100倍としたときの例である。また、調整パラメータkのデフォルト値として、実施例2ではk=0.05を設定し、実施例3ではk=0.15を設定している。比較例3の場合の従来例、実施例1、実施例2及び実施例3の反射電子組成像を図13に示し、走査ラインのラインプロファイルを図14に示す。
比較例4は、試料6として高さ0.76mmの円錐体を用い、作動距離を9mmとし、観察倍率を30倍としたときの例である。また、調整パラメータkのデフォルト値として、実施例2ではk=0.05を設定し、実施例3ではk=0.15を設定している。比較例4の場合の従来例、実施例1、実施例2及び実施例3の反射電子組成像を図15に示し、走査ラインのラインプロファイルを図16に示す。
比較例5は、試料6としてメッシュ材を用い、作動距離を11mmとし、観察倍率を90倍としたときの例である。また、調整パラメータkのデフォルト値として、実施例2ではk=0.05を設定し、実施例3ではk=0.15を設定している。比較例5の場合の従来例、実施例1、実施例2及び実施例3の反射電子組成像を図18に示し、走査ラインのラインプロファイルを図19に示す。
比較例6は、試料6として高さ10μmのシリコンピラミッドを用い、作動距離を10mmとし、観察倍率を1000倍としたときの例である。また、調整パラメータkのデフォルト値として、実施例2ではk=0.05を設定し、実施例3ではk=0.15を設定している。比較例6の場合の従来例、実施例1、実施例2及び実施例3の反射電子組成像を図21に示し、走査ラインのラインプロファイルを図22に示す。
比較例7は、試料6として山の高さ0.19mmのネジを用い、作動距離を10mmとし、観察倍率を30倍としたときの例である。また、調整パラメータkのデフォルト値として、実施例2ではk=0.05を設定し、実施例3ではk=0.15を設定している。比較例7の場合の従来例、実施例1、実施例2及び実施例3の反射電子組成像を図24に示し、走査ラインのラインプロファイルを図25に示す。
比較例8は、試料6として表面が平坦なはんだを用い、作動距離を10mmとし、観察倍率を2000倍としたときの例である。また、調整パラメータkのデフォルト値として、実施例2ではk=0.05を設定し、実施例3ではk=0.15を設定している。比較例8の場合の従来例、実施例1、実施例2及び実施例3の反射電子組成像を図27に示し、走査ラインのラインプロファイルを図28に示す。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
Claims (4)
- 試料に照射された電子ビームに基づいて、前記試料から放出される電子を検出する複数の検出器と、
前記試料の試料表面に対する前記電子ビームの光軸の入射角度に基づいて、前記複数の検出器の各検出信号の補正を行う補正処理部と、
を備えることを特徴とする電子検出装置。 - 前記補正処理部は、前記試料から放出される電子の前記試料からの放出角度に対する依存性について補正を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の電子検出装置。 - 前記補正処理部は更に、前記試料の試料表面における反射率の試料傾斜角度に対する依存性について補正を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の電子検出装置。 - 試料に電子ビームを照射するための電子ビーム照射部と、
前記電子ビームを照射することにより前記試料から放出される電子を検出する電子検出装置と、
前記電子検出装置の検出信号を基に作像された像を表示する表示部と、を有し、
前記電子検出装置は、
前記試料から放出される電子を検出する複数の検出器と、
前記試料の試料表面に対する前記電子ビームの光軸の入射角度に基づいて、前記複数の検出器の各検出信号の補正を行う補正処理部と、
前記補正処理部で補正された前記複数の検出器の各検出信号に基づいて、前記表示部で表示する像を作像するための処理を行う作像処理部と、を備える
ことを特徴とする電子顕微鏡装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016176187A JP6759021B2 (ja) | 2016-09-09 | 2016-09-09 | 電子検出装置及び電子顕微鏡装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016176187A JP6759021B2 (ja) | 2016-09-09 | 2016-09-09 | 電子検出装置及び電子顕微鏡装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018041676A true JP2018041676A (ja) | 2018-03-15 |
JP6759021B2 JP6759021B2 (ja) | 2020-09-23 |
Family
ID=61626286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016176187A Active JP6759021B2 (ja) | 2016-09-09 | 2016-09-09 | 電子検出装置及び電子顕微鏡装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6759021B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3573086A1 (en) * | 2018-05-24 | 2019-11-27 | Jeol Ltd. | Charged particle beam apparatus and image acquisition method |
JP2019204704A (ja) * | 2018-05-24 | 2019-11-28 | 日本電子株式会社 | 荷電粒子線装置および画像取得方法 |
WO2020136710A1 (ja) * | 2018-12-25 | 2020-07-02 | 株式会社日立ハイテク | 荷電粒子線装置 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5040066A (ja) * | 1973-08-15 | 1975-04-12 | ||
JPS5196494U (ja) * | 1975-01-31 | 1976-08-03 | ||
JPH04105010A (ja) * | 1990-08-27 | 1992-04-07 | Hitachi Ltd | 形状寸法測定装置および測定方法 |
JPH08273569A (ja) * | 1994-12-19 | 1996-10-18 | Opal Technol Ltd | 粒子ビーム・コラム |
JPH10270331A (ja) * | 1997-03-27 | 1998-10-09 | Jeol Ltd | 荷電粒子ビーム装置 |
US7525090B1 (en) * | 2007-03-16 | 2009-04-28 | Kla-Tencor Technologies Corporation | Dynamic centering for behind-the-lens dark field imaging |
WO2013058077A1 (ja) * | 2011-10-20 | 2013-04-25 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 走査電子顕微鏡 |
-
2016
- 2016-09-09 JP JP2016176187A patent/JP6759021B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5040066A (ja) * | 1973-08-15 | 1975-04-12 | ||
JPS5196494U (ja) * | 1975-01-31 | 1976-08-03 | ||
JPH04105010A (ja) * | 1990-08-27 | 1992-04-07 | Hitachi Ltd | 形状寸法測定装置および測定方法 |
JPH08273569A (ja) * | 1994-12-19 | 1996-10-18 | Opal Technol Ltd | 粒子ビーム・コラム |
JPH10270331A (ja) * | 1997-03-27 | 1998-10-09 | Jeol Ltd | 荷電粒子ビーム装置 |
US7525090B1 (en) * | 2007-03-16 | 2009-04-28 | Kla-Tencor Technologies Corporation | Dynamic centering for behind-the-lens dark field imaging |
WO2013058077A1 (ja) * | 2011-10-20 | 2013-04-25 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 走査電子顕微鏡 |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3573086A1 (en) * | 2018-05-24 | 2019-11-27 | Jeol Ltd. | Charged particle beam apparatus and image acquisition method |
JP2019204706A (ja) * | 2018-05-24 | 2019-11-28 | 日本電子株式会社 | 荷電粒子線装置および画像取得方法 |
JP2019204704A (ja) * | 2018-05-24 | 2019-11-28 | 日本電子株式会社 | 荷電粒子線装置および画像取得方法 |
US10763077B2 (en) | 2018-05-24 | 2020-09-01 | Jeol Ltd. | Charged particle beam apparatus and image acquisition method |
WO2020136710A1 (ja) * | 2018-12-25 | 2020-07-02 | 株式会社日立ハイテク | 荷電粒子線装置 |
JPWO2020136710A1 (ja) * | 2018-12-25 | 2021-11-04 | 株式会社日立ハイテク | 荷電粒子線装置 |
JP7105321B2 (ja) | 2018-12-25 | 2022-07-22 | 株式会社日立ハイテク | 荷電粒子線装置 |
US11961699B2 (en) | 2018-12-25 | 2024-04-16 | Hitachi High-Tech Corporation | Charged particle beam device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6759021B2 (ja) | 2020-09-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20070201018A1 (en) | Circuit-pattern inspecting apparatus and method | |
US9202671B2 (en) | Charged particle beam apparatus and sample processing method using charged particle beam apparatus | |
JP2003142021A (ja) | 像評価方法及び顕微鏡 | |
US11170969B2 (en) | Electron beam observation device, electron beam observation system, and control method of electron beam observation device | |
JP2018041676A (ja) | 電子検出装置及び電子顕微鏡装置 | |
JP4194526B2 (ja) | 荷電粒子線の調整方法、及び荷電粒子線装置 | |
JP6994897B2 (ja) | 電子顕微鏡および試料傾斜角の調整方法 | |
EP3588532B1 (en) | Charged particle beam apparatus and image acquisition method | |
JP6343508B2 (ja) | コントラスト・ブライトネス調整方法、及び荷電粒子線装置 | |
US20220216034A1 (en) | Charged particle beam apparatus and method of controlling charged particle beam apparatus | |
JP6770482B2 (ja) | 荷電粒子線装置および走査像の歪み補正方法 | |
JP2002203507A (ja) | 凹凸像形成装置及び電子線分析装置 | |
JP5478427B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2022159158A (ja) | 結晶構造を決定する方法およびシステム | |
US11195693B1 (en) | Method and system for dynamic band contrast imaging | |
JP4922710B2 (ja) | 電子顕微鏡の分解能評価用試料及び電子顕微鏡の分解能評価方法並びに電子顕微鏡 | |
JP7168777B2 (ja) | 荷電粒子線装置及び荷電粒子線装置の制御方法 | |
KR20200109246A (ko) | 결정띠축 정렬을 위한 방법 및 시스템 | |
JP7323574B2 (ja) | 荷電粒子線装置および画像取得方法 | |
JP4431624B2 (ja) | 荷電粒子線調整方法、及び荷電粒子線装置 | |
WO2024024108A1 (ja) | 荷電粒子線装置及び荷電粒子線装置の制御方法 | |
JP4231891B2 (ja) | 荷電粒子線の調整方法、及び荷電粒子線装置 | |
WO2024142280A1 (ja) | 試料加工方法、及び荷電粒子ビーム装置 | |
US20240171865A1 (en) | Method of generating an image of a pattern on a workpiece | |
JP2009181863A (ja) | 画像信号処理方法及び装置、並びに荷電粒子線装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200107 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200804 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200902 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6759021 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |