JP2018039960A - 印刷用フィルムおよび印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】インキとの密着性が維持され、かつ、基材等とのブロッキングが生じにくい印刷用コート層を備える印刷用フィルムを提供すること、また、インキとの密着性に優れ信頼性に優れた印刷物を提供すること。【解決手段】本発明の印刷用フィルム1は、フィルム状の基材1と基材1の一方の面側に積層された印刷用コート層2とを備えている。印刷用コート層2は、樹脂組成物23およびフィラー24を含有する材料で構成され、フィラー24の少なくとも一部は、印刷用コート層2の外表面(第1の面21)側に突出しており、基材1の印刷用コート層2に対向する面とは反対側の表面(第2の面12)は、先端曲率半径が100nmでありかつ稜間角が115°の三角錘形状圧子の先端を10μm/分の速度で押し込んだ際の試験荷重が2mNに到達したときの押し込み深さ(Z)が0.9μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷用フィルムおよび印刷物に関する。
各種の印刷に用いられる印刷用フィルムとして、基材として樹脂系材料からなるフィルム(以下、「樹脂系フィルム」ともいう。)が使用されてきている。印刷用フィルムの基材の材料は、生産安定性、コストおよび機械特性(特に柔軟性)の観点から二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)を代表とするポリオレフィン系の樹脂からなる樹脂系フィルムが今後主流となる可能性がある。
印刷用フィルムの基材の材料として、ポリオレフィン系の樹脂等からなる樹脂系フィルムを用いる場合には、一般的に、インキ(印刷層)との密着性を良好にするため、基材の表面に印刷用コート層が設けられている。特許文献1には、ポリプロピレンフィルムからなる基材を用いた印刷可能なフィルムが開示されている(特許文献1参照)。
上記のような印刷用フィルムは、一般にロール状に巻かれた状態で保管、輸送され、印刷等の加工の際に繰り出される。ここで、巻き重なった印刷用フィルムにおける印刷用コート層の表面(基材に対向する面とは反対側の表面)と、基材の表面(印刷用コート層に対向する面とは反対側の表面)とが密着し、ブロッキングが発生し、印刷用フィルムをロールの状態から繰り出すときに繰り出し不良が生じたり、印刷用コート層が巻き重なった基材等に転写されてしまい外観不良や印刷等の加工の不具合が生じたりすることがある。
特許第4027977号公報
本発明の目的は、インキとの密着性が維持され、かつ、基材等とのブロッキングが生じにくい印刷用コート層を備える印刷用フィルムを提供すること、また、インキとの密着性に優れ信頼性に優れた印刷物を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(15)に記載の本発明により達成される。
(1) フィルム状の基材と前記基材の一方の面側に積層された印刷用コート層とを備えた印刷用フィルムであって、
前記印刷用コート層は、樹脂組成物およびフィラーを含有する材料で構成され、
前記フィラーの少なくとも一部は、前記印刷用コート層の前記基材に対向する面とは反対の面側に突出しており、
前記基材の前記印刷用コート層に対向する面とは反対側の表面は、先端曲率半径が100nmでありかつ稜間角が115°の三角錘形状圧子の先端を10μm/分の速度で押し込んだ際の試験荷重が2mNに到達したときの押し込み深さ(Z)が0.9μm以下であることを特徴とする印刷用フィルム。
(2) 前記基材は、ポリオレフィンを含むものである上記(1)に記載の印刷用フィルム。
(3) 前記基材は、二軸延伸ポリプロピレンを含むものである上記(2)に記載の印刷用フィルム。
(4) 前記印刷用コート層の厚さをt[nm]、前記フィラーの平均粒径をd[nm]としたときに、0.45≦d/t≦4の関係を満足する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(5) 前記フィラーの平均粒径は、10nm以上200nm以下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(6) 前記印刷用コート層の厚さは、15nm以上120nm以下である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(7) 前記印刷用コート層における前記フィラーの含有量は、前記樹脂組成物100質量部に対して5質量部以上100質量部以下である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(8) 前記フィラーは、シリカフィラーを含むものである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(9) 前記樹脂組成物は、ウレタン変性ポリエステルを含むものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(10) 前記樹脂組成物は、イソシアネート系架橋剤によって架橋された樹脂を含むものである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(11) 前記樹脂組成物は、架橋促進剤を含有するものである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(12) 前記樹脂組成物は、活性エネルギー線重合性官能基を含むものである上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(13) 前記基材は、前記印刷用コート層に対向する面に、コロナ処理されたものである上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(14) 前記基材の前記印刷用コート層に対向する面とは反対の面側に、粘着剤層が積層されている上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の印刷用フィルム。
(15) 上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の印刷用フィルムと、
前記印刷用コート層上に設けられた印刷層とを有することを特徴とする印刷物。
本発明によれば、インキとの密着性が維持され、かつ、基材等とのブロッキングが生じにくい印刷用コート層を備える印刷用フィルムを提供すること、また、インキとの密着性に優れ信頼性に優れた印刷物を提供することができる。
本発明の印刷用フィルムの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。 図1に示す印刷用フィルムをロール状に巻かれた状態を模式的に示す縦断面図である。 ブロッキングが防止されている状態を説明するための縦断面図である。 本発明の印刷物の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[印刷用フィルム]
まず、本発明の印刷用フィルムについて説明する。
図1は、本発明の印刷用フィルムの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図、図2は、図1に示す印刷用フィルムをロール状に巻かれた状態を模式的に示す縦断面図、図3は、ブロッキングが防止されている状態を説明するための縦断面図である。
図1に示すように、印刷用フィルム10は、基材1と、基材1の一方の面である第1の面11側に積層された印刷用コート層2とを備える。
なお、本明細書において、「フィルム」にはシートの概念が含まれるものとする。
以下の説明では、基材1について、印刷用コート層2に対向する面(図1中での上側の面)を第1の面11、第1の面11とは反対側の面(図1中での下側の面)を第2の面12とし、印刷用コート層2について、外表面(図1中での上側の面)を第1の面21、第1の面21とは反対側の面(基材1に対向する面、図1中での下側の面)を第2の面22として説明する。
1.基材
基材1は、印刷用コート層2を支持する機能を有するものである。
基材1は、第2の面12が所定の硬度を有するものである。すなわち、第2の面12の硬さは、第2の面12に先端曲率半径が100nmでありかつ稜間角が115°の三角錘形状圧子の先端を10μm/分の速度で押し込んだ際の試験荷重が2mNに到達したときの押し込み深さ(Z)で0.9μm以下に相当するものである。
これにより、印刷用フィルム10に比較的大きな外力が加わった状態(例えば、印刷用フィルム10がロール状に巻かれ印刷用フィルム10の厚さ方向に比較的大きな押圧力が加わった状態(図2参照)や、複数枚の印刷用フィルム10が積み重ねられ印刷用フィルム10の厚さ方向に比較的大きな押圧力が加わった状態等)であっても、基材1の表面形状(第2の面12の形状)が大きく変化し、基材1の第2の面12側において、後に詳述する印刷用コート層2が備える突出部25が大きく埋入してしまうことを効果的に防止することができ、その結果、ブロッキングを効果的に防止することができる(図3参照)。
これに対し、第2の面12の硬度が低すぎると、印刷用フィルム10に比較的大きな外力が加わった場合に、ブロッキングの発生を十分に防止することができない。
押し込み深さの測定に用いることのできる装置としては、例えば、ダイナミック超微小硬度計(例えば、島津製作所社製、DUH−W201S等)等が挙げられる。
押し込み深さの測定は、例えば、23℃、50%RH(相対湿度)の環境で行うことができる。
基材1の第2の面12の硬さは、例えば、基材1の構成材料の組成、構成成分の分子量、架橋度、表面処理(被膜の形成等を含む)等により調整することができる。
上記のような条件で測定される押し込み深さは、0.9μm以下であればよいが、0.86μm以下であるのが好ましく、0.82μm以下であるのがより好ましく、0.77μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような本発明の効果がより顕著に発揮される。
基材1の構成材料は、特に限定されないが、樹脂材料が好適に用いられる。
基材1を構成する樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;アセテート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ−p−フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、基材1は、ポリオレフィンを含むものであるのが好ましい。
これにより、基材1、印刷用フィルム10の生産安定性、コストおよび特性(特に柔軟性)を特に優れたものとすることができる。また、第2の面12の硬さをより確実に好ましい条件を満足するものとすることができる。
基材1が樹脂材料を含む樹脂系フィルムを備えるものである場合、当該樹脂系フィルムは、未延伸のものであってもよいし、延伸されたものであってもよい。樹脂系フィルムが延伸されたもの(延伸フィルム)である場合、延伸の方向は、一軸方向であってもよいし、二軸以上の方向であってもよい。樹脂系フィルムが二軸方向に延伸されたものである場合、当該方向は、いずれも、面内方向であって、互いに直行する方向であるのが好ましい。
上記の中でも、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)が透明性、寸法安定性および曲面追従性等の特性の観点から特に有利である。
なお、ポリオレフィンは、各種樹脂の中でも特に極性が低いものであるため、印刷用コート層や粘着剤層との密着性を高めるために、後述する表面処理(コロナ処理等)を施すことが多いが、当該表面処理を施すと、印刷用フィルムをロール状に巻いた状態等で、ブロッキングをより発生しやすくなる。これに対し、本発明に係る印刷用フィルムでは、基材がポリオレフィンを含む材料で構成されかつ表面処理が施されたものであっても、上記のような問題の発生を効果的に防止することができるため、ポリオレフィンを含む材料で構成されかつ表面処理が施された基材を、好適に用いることができる。
また、基材1は、前述した以外の成分を含むものであってもよい。
例えば、基材1は、着色材料(カーボンブラック、二酸化チタン等の各種顔料や各種染料等)を含有するものであってもよい。
これにより、好適に基材1の色調を調整することができる。
また、基材1は、シリカ等の微粒子を含有していてもよい。
これにより、基材1の機械特性を高めたり、耐ブロッキング性を特に優れたものとしたりすることができる。
また、基材1は、単層より構成されるものであってもよいし、複数の層を備える積層体であってもよい。また、基材1は、例えば、厚さ方向に組成が傾斜的に変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
基材1の表面(第1の面11、第2の面12の少なくとも一方の面)には、例えば、当該表面に設けられる層との密着性を向上させること等を目的として、表面処理を施してもよい。
このような表面処理としては、例えば、酸化法や凹凸化法等によるものが挙げられる。
上記酸化法としては、例えば、コロナ放電処理(コロナ処理)、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理等が挙げられ、また、凹凸化法としては、例えば、ブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。
これらの表面処理法は、基材を構成する材料に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ処理が効果および操作性等の面から好ましい。
また、プライマー処理を施すこともできる。
ところで、従来においては、基材にコロナ処理等の表面処理を施した場合、その表面に設けられる層との密着性が向上する一方で、ブロッキングが特に発生しやすくなっていた。
これに対し、本発明では、基材表面が所定の条件を満足するものであるとともに、後に詳述する印刷用コート層を備えることにより、基材として表面処理が施されたものを用いても、上記のような問題の発生を効果的に防止することができる。すなわち、基材が表面処理(特にコロナ処理)を施されたものである場合に、本発明による効果がより顕著に発揮される。
基材1の厚さは、特に限定されないが、15μm以上300μm以下であるのが好ましく、20μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
2.印刷用コート層
印刷用コート層2は、インキ(印刷層)と印刷用フィルム10との密着性を向上させる機能を有するものである。
印刷用コート層2は、樹脂組成物23およびフィラー24を含有する材料で構成されている。そして、フィラー24の少なくとも一部は、印刷用コート層2の外表面(第1の面21)側に突出しており、これにより、印刷用コート層2の第1の面21側には、突出部25が設けられている。
このように、印刷用コート層2がフィラー24を含みかつ突出部25を有するものであることにより、ブロッキングの発生を効果的に防止することができる。特に、印刷用コート層2がフィラー24を含みかつ突出部25を有するものであるとともに、前述したように、基材1の第2の面12が所定の硬さの条件を満たすことにより、印刷用フィルム10に比較的大きな外力が加わった場合等においても、ブロッキングの発生を効果的に防止することができる。
なお、ブロッキングの問題の発生を防止するために、上記のような本発明の構成に代えて、印刷用コート層中にブロッキングを抑制すべく耐ブロッキング剤を添加することも考えられるが、このような場合、十分な耐ブロッキング性を確保しようとすると、印刷用コート層のインキに対する密着性が著しく低下してしまうという問題がある。
突出部25の高さは、5nm以上40nm以下であるのが好ましく、10nm以上30nm以下であるのがより好ましい。
これにより、ブロッキングの発生をより効果的に防止することができるとともに、印刷用コート層2が設けられた面側に印刷層が形成された状態における印刷の画質を特に優れたものとすることができる。
なお、図示の構成では、突出部25は、表面が露出した状態のフィラー24で構成されているが、突出部25は、フィラー24が寄与するものであればよく、例えば、突出部25を構成するフィラー24は、その表面の少なくとも一部が樹脂組成物23で被覆されたものであってもよい。
印刷用コート層2の厚さ(突出部25を除く部位の厚さ)をt[nm]、フィラー24の平均粒径をd[nm]としたときに、0.45≦d/t≦4の関係を満足するのが好ましく、0.5≦d/t≦3の関係を満足するのがより好ましく、0.6≦d/t≦2.5の関係を満足するのがさらに好ましく、0.7≦d/t≦2の関係を満足するのが最も好ましい。
これにより、印刷用コート層2は、インキ(印刷層)との密着性が維持され、かつ、印刷用フィルム10において印刷用コート層2における第1の面21と基材1における第2の面12等とのブロッキングがより生じにくいものとなる。
なお、本明細書中において、平均粒径とは、特に断りのない限り、体積基準の平均粒径を言い、例えば、フィラーの分散液をコールターカウンター法粒度分布測定器(COULTER ELECTRONICS INC製TA−II型)にて、50μmのアパチャーを用いて測定することにより求めることができる。
印刷用コート層2の厚さt[nm]は、分光エリプソメーターにより測定した値である。また、フィラー24の平均粒径d[nm]は、比重と、JIS Z8830(ISO9277)に準拠するBET法(窒素吸着法)により測定された比表面積とに基づき、真球換算にて算出した値である。
印刷用コート層2の厚さtは、15nm以上120nm以下であるのが好ましく、40nm以上110nm以下であるのがより好ましく、50nm以上100nm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、印刷用コート層2とインキとの密着性を特に優れたものとすることができ、ブロッキングがより効果的に防止される。
フィラー24としては、例えば、無機フィラー、有機フィラーを用いることができるが、中でも無機フィラーを用いるのが好ましい。
無機フィラーとしては、クレー、タルク、マイカ、カオリン、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等のケイ酸塩;シリカ、ケイ藻土、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、バリウムフェライト、酸化バリウム、軽石等の酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム等の水酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、ドーソナイト等の炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、ブロッキング抑制効果や、印刷用コート層2のインキ密着性等の観点から、フィラー24としてシリカフィラーを含むものであるのが好ましい。
また、有機フィラーとしては、合成樹脂粉末が挙げられる。この合成樹脂粉末としては、例えば、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、アクリル樹脂、アセタール樹脂、ポリエチレン、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の各種熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の粉末、またはこれらの樹脂の共重合体の粉末が挙げられる。また、有機フィラーの他の例としては、芳香族または脂肪族ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維等が挙げられる。
フィラー24としては、例えば、市販品として入手可能なものを用いることができる。例えば、シリカフィラーとしては、MA−ST−MS、IPA−ST、IPA−ST−MS、IPA−ST−L、IPA−ST−ZL、EG−ST、NPC−ST−30、MEK−ST、MEK−ST−40、MEK−ST−L、MEK−ST−ZL、MEK−ST−MS、MIBK−ST、XBA−ST、PMA−ST、DMAC−ST(以上、日産化学工業社製);OSCAL1132、1332、1532、1722、EOMST−1003SIV(以上、日揮触媒化成社製)等が挙げられる。
フィラー24の平均粒径dは、10nm以上200nm以下であるのが好ましく、30nm以上150nm以下であるのがより好ましく、50nm以上120nm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、印刷用コート層2のインキとの密着性を低下させることなく、ブロッキングをより効果的に防止することができる。
印刷用コート層2におけるフィラー24の含有量は、後に詳述する樹脂組成物23:100質量部に対し、固形分換算で5質量部以上100質量部以下であるのが好ましく、7.5質量部以上35質量部以下であるのがより好ましく、10質量部以上30質量部以下であるのがさらに好ましい。
これにより、印刷用コート層2の透明性を維持しつつ、耐ブロッキング、インキ密着性をさらに優れたものとすることができる。
印刷用コート層2は、前述したフィラー24に加え、樹脂組成物23を含有するものである。
樹脂組成物23を構成する樹脂材料の種類は、特に限定されないが、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン等が挙げられる。
これらの中でも、インキ密着性等の観点から、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等が好ましい。
以下、ポリエステルについて詳細に説明する。
ポリエステルは、単量体としてのポリオールと多価カルボン酸および/またはカルボン酸無水物(以下、「カルボン酸成分」ともいう。)とが共重合してなるエステル結合を主鎖中に有する重合体である。
上記のポリオールとしては、例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、グリセリン、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
一方、上記のカルボン酸成分としては、例えば、マロン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、コハク酸、グルタル酸、ヘキサクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、デカジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、トリメシン酸、シクロペンタンジカルボン酸等の多価カルボン酸およびこれらの多価カルボン酸の無水物等が挙げられる。
これらのポリオールおよびカルボン酸成分の組み合わせは、特に限定されず、ポリエステルは、1種類の組み合わせに係る重合体であってもよいし、複数種の組み合わせに係る重合体であってもよい。
さらに、ポリエステルは、ウレタン変性ポリエステルであってもよい。ウレタン変性ポリエステルの具体例としては、上記のポリオールとカルボン酸成分とを縮重合させて得られた重合体の末端にヒドロキシル基を有するポリエステルポリオールに、各種のポリイソシアネート化合物(その具体例は、後述する架橋構造に係るイソシアネート架橋剤に含有されうるポリイソシアネート化合物と同様である。)を反応させて得られた重合体(ポリエステルウレタン)等を挙げることができる。
ウレタン変性ポリエステルは、各種ポリエステルの中でも、インキの密着性が特に優れた印刷用コート層2を得るうえで有利である。
樹脂組成物23は、活性エネルギー線重合性官能基を含むものであるのが好ましい。
活性エネルギー線重合性官能基は、活性エネルギー線、すなわち電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するもの、例えば、紫外線、電子線等を照射することにより、他の化合物に対する結合性を有する官能基であって、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、オキセタン基、イソシアネート基等を含む官能基等が挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基およびメタクリロイル基の両方を意味する。他の類似用語も同様である。
ここで、近年の印刷業界においては、フレキソ印刷の需要が増えてきており、このフレキソ印刷のインキは、紫外線硬化型のインキ(以下「UVインキ」ともいう。)が主流である。フレキソ印刷では、通常のオフセット印刷等に比べて、インキの粘度が低くなるように反応性希釈剤が多く添加される。このため、UVインキを用いてフレキソ印刷を施すとインキの硬化収縮の程度が大きく、インキの脱落が生じてしまうことがある。
これに対し、本発明に係る印刷用フィルム10において、印刷用コート層2を構成する樹脂組成物23が、活性エネルギー線重合性官能基を含むものである場合、かかる活性エネルギー線重合性官能基とUVインキとが結合する反応が生じ、硬化したインキと印刷用コート層2との密着力を高めることができる。
かかるUVインキを用い、本発明に係る印刷用フィルム10に印刷する場合、印刷用コート層2と接することとなるUVインキとしては、紫外線硬化性(UV硬化性)を有する官能基としてエチレン性不飽和結合を有する官能基を含むものが用いられる場合が多い。そのため、活性エネルギー線重合性官能基も同様にエチレン性不飽和結合を有する官能基、より具体的には、ビニル基や(メタ)アクリロイル基であるのが好ましく、反応性の高さの観点から(メタ)アクリロイル基であるのがより好ましい。
活性エネルギー線重合性官能基が紫外線照射(UV照射)によってUVインキと反応すると、印刷用コート層2に含有される活性エネルギー線重合性官能基を部分構造として有する成分(以下、「活性エネルギー線重合性成分」ともいう。)は、硬化したUVインキと化学的に結合する。その結果、活性エネルギー線重合性成分と印刷用コート層2を構成する他の材料との間で有する相互作用、具体的にはアンカー効果、分子の絡み合い、水素結合等によって、硬化したUVインキは、印刷用コート層2に対する密着力が向上し、硬化に伴いUVインキが収縮しても、UVインキと印刷用コート層2との界面での剥離が生じにくくなる。
ここで、樹脂組成物23に含有される活性エネルギー線重合性成分は、樹脂組成物23を構成する樹脂とは独立した成分として配合されてもよく、また活性エネルギー線重合性官能基を有する樹脂として含まれていてもよい。
活性エネルギー線重合性成分のうち、樹脂とは独立して配合した成分の具体例としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記の印刷用コート層2を構成する他の材料との相互作用が容易となる観点から、少なくとも一つの水酸基が残留した(メタ)アクリレートが好ましい一例として挙げられる。このような(メタ)アクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4−HBA)等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
活性エネルギー線重合性成分の配合量は、樹脂組成物23を構成する重合体100質量部に対し、固形分比で、0.5質量部以上30質量部以下が好ましく、1質量部以上25質量部以下がより好ましく、3質量部以上20質量部以下がさらに好ましい。
また、前述したように、樹脂組成物23に含まれる活性エネルギー線重合性成分は、活性エネルギー線重合性官能基を有する樹脂として含まれていてもよい。ここで、活性エネルギー線重合性樹脂の調製方法は任意である。一例を挙げれば、樹脂を構成する重合体を形成するために単量体等の重合反応を行うにあたり活性エネルギー線重合性官能基を有する化合物を共存させ、当該化合物と単量体等との反応も進行させることによって、重合体の骨格(側鎖)に当該化合物が取り込まれ、活性エネルギー線重合性官能基を有する重合体として、活性エネルギー線重合性樹脂を得ることができる。また、活性エネルギー線重合性官能基を有する化合物を共存させずに合成した重合体に、活性エネルギー線重合性官能基を有する低分子量成分、オリゴマー等を別途配合することによっても得ることができる。
樹脂組成物23は、架橋剤によって架橋された樹脂を含むことが好ましい。
ここで、前述したように、UVインキを用いてフレキソ印刷を施すとインキの硬化収縮の程度が大きいため、従来においては、インキの硬化収縮により印刷用コート層に収縮応力が付与され、印刷用コート層と基材との界面で剥離が発生したりすることがあった。しかし、本発明に係る印刷用フィルム10では、樹脂組成物23が、架橋剤によって架橋された樹脂を含むことで印刷用コート層2の硬度が高くなるため、印刷用コート層2が変形しにくくなり、収縮応力が付与されても印刷用コート層2と基材1との剥離が生じにくいものとなる。
架橋剤の種類としては、例えば、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、金属キレート系化合物、アジリジン系化合物等のポリイミン化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属アルコキシド、金属塩等が挙げられる。
これらの中でも、架橋反応を制御しやすいこと等の理由により、架橋剤は、イソシアネート基を有するイソシアネート系架橋剤であるのが好ましい。
ここで、イソシアネート系架橋剤によって架橋された樹脂を含む場合、当該樹脂におけるイソシアネート架橋剤と反応する部位である反応性官能基の種類は、特に限定されないが、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等が挙げられる。
また、反応性官能基は、樹脂を構成する重合体に係る重合反応に関与するもの(すなわち主鎖形成に関与するもの)もよいし、付加的に設けられたものであってよい。例えば、樹脂組成物23がウレタン変性ポリエステル系樹脂等のポリエステル系樹脂を含む場合には、ポリオールに基づく構成単位が水酸基を有していたり、カルボン酸成分に基づく構成単位がカルボン酸を有していたりする場合がある。重合体ないし樹脂におけるこれらの残留水酸基や残留カルボン酸が上記の反応性官能基となりうる。
架橋剤としては、前述したイソシアネート系架橋剤の中でも、特に、イソシアネート基を複数有するポリイソシアネート化合物が好ましい。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等の脂環式イソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート等が挙げられる。
また、これらの化合物の、ビウレット体、イソシアヌレート体や、これらの化合物と、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の非芳香族性低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体等の変性体も用いることができる。
ポリイソシアネート化合物は、UVインキの密着性の観点から、ヘキサメチレンジイソシアネート系の化合物を含有するものであることが好ましく、また、印刷用コート層2内での凝集破壊を防止する観点から、ヘキサメチレンジイソシアネート化合物のイソシアヌレート体を含有するものであることが好ましい。
樹脂組成物23におけるイソシアネート系架橋剤の添加量は、樹脂組成物23を構成する重合体100質量部に対して固形分換算で10質量部以上であることが好ましい。
架橋剤量が過度に低い場合には、印刷用コート層2の硬度が低く、印刷用コート層2上に設けられたUVインキが硬化した際に、印刷用コート層2内での凝集破壊の可能性が高まることが懸念される。また、耐水性が低下することも懸念される。上記の問題の発生を安定的に回避する観点から、架橋剤量は15質量部以上であるのがより好ましく、30質量部以上であるのがさらに好ましい。架橋剤量の上限も特に限定されないが、過度に高い場合には経済的観点から不利益が生じる可能性があり、さらに印刷用コート層2が過度に硬くなって、硬化したUVインキがむしろ剥離しやすくなることが懸念される場合もある。したがって、架橋剤量は、樹脂組成物23を構成する重合体100質量部に対して固形比で70質量部以下であるのが好ましく、60質量部以下であるのがより好ましい。
印刷用コート層2中において、樹脂組成物23を構成する重合体同士の架橋構造の程度(換言すれば、架橋点の存在密度)は特に限定されない。過度に低い場合には印刷用コート層2の形状を保つことが困難となって印刷品質が低下することが懸念され、過度に高い場合には印刷用コート層2に接する他の構成要素、特に基材1との硬度差が大きくなって界面剥離が生じる可能性が高まることを考慮して、適宜設定すればよい。
印刷用コート層2を構成する樹脂組成物23は、上記イソシアネート系架橋剤を含有する場合、架橋剤の架橋反応を促進する観点から架橋促進剤を含有することが好ましい。
架橋促進剤としては、例えば、金属有機化合物が挙げられる。ここで、「金属有機化合物」とは、金属−炭素間結合を少なくとも1つ有する有機金属化合物、および、金属−ヘテロ原子間結合を少なくとも1つ有する有機金属化合物を含む。
具体的には、例えば、ジメチルスズジクロライドのような有機金属化合物、ジメチルスズジラウレートのような有機金属化合物の脂肪酸塩、ジメチルスズビス(オクチルチオグリコール酸エステル)塩のような有機金属化合物のチオグリコール酸エステル塩、オクチル酸ビスマスのような金属石鹸が金属有機化合物の概念に含まれる。なお、金属石鹸とは、脂肪酸のアルカリ金属塩(狭義の石鹸)以外の金属塩をいう。
金属有機化合物に含有される金属は、特に限定されないが、好ましくは、スズ、亜鉛、鉛、ビスマスから選ばれる少なくとも1種である。
スズを含む金属有機化合物としては、例えば、ジメチルスズジクロライド等の有機スズ化合物;ジメチルスズジラウレート、ジメチルスズジ(2−エチルヘキサノエート)、ジメチルスズジアセテート、ジヘキシルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート等の有機スズ化合物の脂肪酸塩;ジメチルスズビス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩、ジオクチルスズビス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩等の有機スズ化合物のチオグリコール酸エステル塩;オクチル酸スズ、デカン酸スズ等の金属石鹸等が挙げられる。
亜鉛を含む金属有機化合物としては、例えば、2−エチルヘキシル酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛等が挙げられる。鉛を含む金属有機化合物としては、例えば、ステアリン酸鉛、2−エチルヘキシル酸鉛、ナフテン酸鉛等が挙げられる。
ビスマスを含む金属有機化合物としては、例えば、2−エチルヘキシル酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス等が挙げられる。
架橋促進剤の含有量は、特に限定されないが、印刷用コート層2全体に対して、0.001質量%以上5質量%以下であるのが好ましく、0.01質量%以上2質量%以下であるのがより好ましい。
印刷用コート層2は、上記以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、染料、顔料等の着色材料、アニリド系、フェノール系等の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、可塑剤、光安定剤、分散剤、レベリング剤等が挙げられる。これらの成分の含有量は、特に限定されないが、これらの成分全体として、印刷用コート層2全体に対して10質量%を超えないことが好ましい。
印刷用フィルム10を透明性が要求される用途に使用する場合、印刷用フィルム10のヘーズは、1%以上4%以下であるのが好ましく、1%以上3%以下であるのがより好ましい。
これにより、印刷用フィルム10は、非印刷部分の透明性に優れ、また透明インキ等による印刷にも好適に使用できるものとなる。
[印刷用フィルムの製造方法]
次に、本発明の印刷用フィルムの製造方法について説明する。
まず、前述したような基材1を用意する。
その後、印刷用コート層2を形成する。印刷用コート層2の形成方法は、特に限定されないが、用意した基材1の第1の面11上に、印刷用コート層2を形成するための組成物を付与することにより好適に形成することができる。
印刷用コート層2を形成するための組成物の付与は、例えば、液状の前記組成物(塗工液)を、グラビア方式、マイヤーバー方式等により、基材1の第1の面11に塗布することにより行うことができる。
塗工液の塗膜を固化させることにより、印刷用コート層2を形成することができる。
上記の塗工液の組成は、特に限定されないが、例えば、樹脂組成物23またはその前駆体と、フィラー24とを含むもの、さらに必要に応じて、溶剤を含むもの等が挙げられる。また、前記塗工液は、活性エネルギー線重合性成分、イソシアネート系架橋剤、架橋促進剤等を含むものであってもよい。
塗工液の調製にあたり活性エネルギー線重合性官能基を有する樹脂を製造する方法は、特に限定されない。その製造方法の一例として、活性エネルギー線重合性官能基を有する重合体の単量体および/またはオリゴマーとインキとの反応基を有する化合物とを共存させた状態で重合反応を行うことにより、活性エネルギー線重合性官能基を有する化合物を重合体の骨格に取り込ませる方法が挙げられる。この方法によれば、得られた重合体が単位質量あたりに有する活性エネルギー線重合性官能基数(個/g)を容易に見積もることができ、印刷用コート層2における、UVインキが剥離する可能性を低減させる機能の程度を制御することが容易となる。
塗工液に用いられる溶媒は、特に限定されないが、塗工液がイソシアネート架橋剤を含むものである場合、イソシアネート架橋剤の安定性を考慮して、非水系溶剤であるのが好ましい。
非水系溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
塗工液は塗工可能なものであればよく、塗工液における固形分濃度は、特に限定されないが、0.5質量%以上10質量%以下であるのが好ましく、1質量%以上5質量%以下であるのがより好ましい。
[印刷物]
次に、本発明の印刷物について説明する。
図4は、本発明の印刷物の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。
図4に示すように、印刷物100は、基材1および印刷用コート層2を備える印刷用フィルム10と、印刷用フィルム10の印刷用コート層2の第1の面21側に設けられた印刷層50とを備えている。
印刷層50が、前述したような印刷用コート層2上に設けられていることにより、印刷層50と印刷用フィルム10との密着性に優れている。また、印刷用フィルム10が前述したような構成を有するものであることにより、印刷用フィルム10は、保存時等におけるブロッキングが効果的に防止されており、印刷用コート層2の欠陥、荒れ等の発生が防止され、印刷物100は、信頼性の高いものとなっている。
また、図示の構成では、基材1の第2の面12側に、粘着剤層3および剥離ライナー4が設けられている。
印刷物100が、粘着剤層3を有することにより、印刷物100(印刷層50が設けられた印刷用フィルム10)を被着体に好適に貼着することができる。
また、粘着剤層3の基材1に対向する面とは反対の面側に剥離ライナー4が設けられていることにより、印刷物100の搬送時、保管時等において、好適に保護することができ、粘着剤層3に埃等が付着したり、印刷物100が不本意な部位に付着したりしてしまうこと等を効果的に防止することができ、印刷物100の搬送、保管等の容易性を優れたものとすることができる。なお、剥離ライナー4は、印刷物100を被着体に貼着する際に除去される。
粘着剤層3に用いられる粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エマルション系粘着剤等が挙げられる。
ここで、エマルション系粘着剤は、一般に、樹脂系フィルムからなる基材、特に低極性であるポリオレフィンで構成された基材に対する密着性が低いため、エマルション系粘着剤を用いる場合、基材の粘着剤層を積層する面に、コロナ放電処理等の表面処理をあらかじめ施すことが多かった。
しかしながら、従来においては、このような表面処理を施すことにより、ブロッキングの問題がより顕著に発生していたため、エマルション系粘着剤を使用することには制約があった。
これに対し、本発明に係る印刷用フィルム10は、耐ブロッキング性に優れるため、エマルション系粘着剤も好適に適用することができる。
粘着剤層3の厚さは、特に限定されないが、5μm以上100μm以下であるのが好ましく、10μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
粘着剤層3は、例えば、基材1の第2の面12に、粘着剤層3を形成するための塗工液を塗布することにより設けてもよい。また、剥離ライナー4の剥離面に上記の塗工液を塗布して粘着剤層3を形成して、この粘着剤層3を基材1の第2の面12に貼り合わせることにより、剥離ライナー4とともに粘着剤層3を形成してもよい。
粘着剤層3を形成するための塗工液の塗布方法としては、例えば、グラビア方式、ロールナイフ方式、ダイ方式等が挙げられる。
剥離ライナー(剥離フィルム)4は、剥離剤を含む材料で構成された剥離剤層41と、剥離剤層41を支持するフィルム状の支持基材(剥離フィルム基材)42とを備えており、剥離剤層41が設けられた面が粘着剤層3に対向(接触)している。
剥離剤層41を構成する剥離処理剤としては、例えば、シリコーン、アルキッド樹脂、フッ素樹脂、長鎖アルキル含有樹脂等が挙げられる。
剥離ライナー4の支持基材42としては、例えば、紙、合成紙、樹脂系フィルム等が挙げられる。紙としては、例えば、上質紙、グラシン紙、クラフト紙、ポリエチレンラミネート紙等が挙げられる。また、樹脂系フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、アセテート樹脂、スチレン樹脂、ポリ塩化ビニル等のフィルム等が挙げられる。
剥離ライナー4の支持基材42の厚さは、特に限定されないが、15μm以上300μm以下であるのが好ましい。
印刷層50は、インキを用いて形成されたものである。
印刷層50の形成には、複数種のインキを用いてもよい。
印刷層50の形成に用いるインキは、通常、形成すべき印刷層50の色調に応じた着色剤を含むものである。着色剤としては、例えば、各種顔料や各種染料を用いることができる。
また、印刷層50の形成には、着色剤を含まないインキ(クリアインキ等)を用いてもよい。
印刷層50の形成に用いるインキとしては、例えば、水を溶媒または分散媒として含む水性インキ、水以外の溶剤を溶媒または分散媒として含む溶剤系インキ、紫外線硬化型インキのようなエネルギー線硬化型インキ、ラテックスインキ等が挙げられる。
印刷層50は、オフセット印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット法等の各種印刷法により形成することができる。
印刷層50の厚さは、通常、突出部25の高さに比べて十分に大きいものである。このため、前述した突出部25(印刷用コート層2の第1の面21における凹凸)が、印刷画質に悪影響を及ぼす可能性は無視することができる。
印刷層50の具体的な厚さは、特に限定されないが、0.1μm以上10μm以下であるのが好ましく、1μm以上5μm以下であるのがより好ましい。
図示の構成では、印刷層50は、印刷用コート層2の全面に設けられているが、印刷用コート層2の一部のみに設けられたものであってもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、印刷用フィルムは、基材と印刷用コート層との間に、少なくとも1層の中間層を有するものであってもよい。
また、剥離ライナーは、剥離剤層と支持基材との間に、少なくとも1層の中間層を有するものであってもよい。
また、剥離ライナーは、その両面側に剥離剤層を有するものであってもよい。この場合、剥離ライナーの両面に、印刷用フィルム10が支持されていてもよい。
また、剥離ライナーは、支持基材を有さず、剥離剤層のみで構成されたものであってもよい。
また、前述した粘着剤層、剥離ライナーは、印刷層が設けられる前に設けられるものであってもよいし、印刷層の形成後に設けられるものであってもよい。言い換えると、本発明の印刷用フィルム(印刷層が設けられる前の状態の印刷用フィルム)は、粘着剤層や剥離ライナーを備えるものであってもよい。
以下に具体的な実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に温度条件を示していない処理は、室温(23℃)において行ったものである。また、各種測定条件についても特に温度条件を示していないものは、室温(23℃)における数値である。
[1]印刷用フィルムの製造
(実施例1)
樹脂組成物を構成する重合体として、ウレタン変性ポリエステル樹脂(東洋紡社製,バイロンUR−1700,固形分:30質量%)70質量部およびウレタン変性ポリエステル樹脂(東洋紡社製,バイロンUR−8700,固形分:30質量%)30質量部、活性エネルギー線重合性成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学工業社製,A−TMM−3L,固形分:100質量%)3.2質量部、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(東ソー社製,コロネートHX,固形分:100質量%)15質量部、架橋促進剤としてジオクチルスズジラウレート溶液(固形分:25質量%)2質量部、ならびにシリカフィラー(日産化学工業社製,MEK−ST−ZL,平均粒径:100nm,固形分:30質量%)80質量部を混合し、トルエンにて希釈し固形分1.5質量%の塗工液を調製した。
基材として厚さ50μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを用意し、その両面にコロナ処理を施した。基材の表面の硬さは、基材の表面に先端曲率半径が100nmでありかつ稜間角が115°の三角錘形状圧子の先端を10μm/分の速度で押し込んだ際の試験荷重が2mNに到達したときの押し込み深さ(Z)で0.76μmに相当するものであった。
押し込み深さの測定は、ダイナミック超微小硬度計(島津製作所社製、DUH−W201S)を用いて、23℃、50%RH(相対湿度)の環境で行った。
基材の一方の面(第1の面)に、グラビアコータにより上記の塗工液を塗布し、70℃にて1分間乾燥させ、樹脂組成物とフィラーとからなる厚さ80nmの印刷用コート層が設けられた積層フィルムを得た。得られた積層フィルムをさらに23℃、相対湿度50%の条件下で7日間養生して、評価対象としての印刷用フィルムを得た。乾燥後の膜厚は、分光エリプソメーター(J.A.Woollan社製,M−2000)にて測定した。
(実施例2)
基材の条件を表1に示すようにした以外は、実施例1と同様にして印刷用フィルムを製造した。
(比較例1、2)
印刷用コート層の条件、基材の条件を表1に示すようにした以外は、実施例1と同様にして印刷用フィルムを製造した。
前記各実施例および比較例の印刷用フィルムの構成を表1にまとめて示した。なお、二軸延伸のポリプロピレンはPPで示した。
Figure 2018039960
[2]評価
<耐ブロッキング性>
前記各実施例および比較例について、それぞれ、5枚ずつ印刷用フィルムを用意し、印刷用コート層が上側を向くようにして、5枚の印刷用フィルムを重ね合わせた。すなわち、5枚の印刷用フィルムを、隣り合う印刷用フィルムで印刷用コート層の第1の面と基材の第2の面とが接触するように重ね合わせた。
この重ね合わせにより得られた積層体に196mN/cmの荷重を加えた状態で40℃、相対湿度80%の環境下に7日間放置した。
その後、その積層体を23℃、相対湿度50%の環境下に4時間放置した後、その積層体における印刷用フィルムの印刷用コート層の第1の面と基材の第2の面との積層状態、その積層体から各印刷用フィルムに分離するときの分離のしやすさ(剥がしやすさ)、および、各印刷用フィルムに分離して表出させた印刷用コート層側の第1の面(以下、「表出面」ともいう。)の外観を評価項目として、以下の基準に従い評価した。
A:印刷用コート層の第1の面と基材の第2の面との接触部には特段の圧着部分は認められず、両者は容易に剥離した。
B:印刷用コート層の第1の面と基材の第2の面との接触部には局所的な圧着部分が認められるが、両者を手で容易に剥がすことができ、表出面には目視で観察する限り積層加圧する前と変化がない。
C:印刷用コート層の第1の面と基材の第2の面との接触部には局所的な圧着部分が認められ、両者を手で剥がすのにやや力を要するが、剥がした後の表出面は目視で観察する限り積層加圧する前と変化がない。
F:印刷用コート層の第1の面と基材の第2の面との接触部が広い面積で圧着しており、両者を手で剥がすことが不可能であるか、あるいは両者を手で剥がすことが可能であるが剥がした後の表出面に変化が認められる。
<インキ密着性>
前記各実施例および比較例の印刷用フィルムのそれぞれについて、印刷用コート層の第1の面にUVインキ(T&K TOKA社製、フレキソ白500)を用いてフレキソ印刷機(マーカンディー社製、MA−2200、印刷速度50m/min)でフレキソ印刷を施し、UV照射(メタルハライドランプ4kW)を行い、印刷画像を得た。フレキソ印刷機のアニロックスローラーのセルは亀甲型#200で、セル容量は16cm/mであった。
上記の印刷を行うことにより印刷画像が形成された印刷用フィルムのそれぞれを、23℃、相対湿度50%の環境下に24時間静置した。その後、印刷画像が形成された印刷用フィルムの印刷画像(印刷層)が形成された側の面に、JIS K5600−5−6:1999(ISO 2409:1992)のクロスカット法に基づき、カット間隔1mm、カットライン10本×10本としてマス目数100のクロスカット部を作製し、インキと印刷用フィルムとの密着性を評価した。クロスカット部にニチバン社製セロテープ(登録商標)を貼付し、テープ引きはがし後の状態を観察して、以下の基準に従い評価した。
A:カットの縁が完全に滑らかで、どの格子の目にもはがれがない。
B:カットの交差点における塗膜の小さなはがれがある。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に5%を上回ることはない。
C:塗膜がカットの縁に沿って、および/または交差点においてはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは明確に5%を超えるが15%を上回ることはない。
D:塗膜がカットの縁に沿って、部分的または全面的に大はがれを生じており、および/または目のいろいろな部分が、部分的または全面的にはがれている。クロスカット部分で影響をうけるのは、明確に15%を超えるが35%を上回ることはない。
E:塗膜がカットの縁に沿って、部分的または全面的に大はがれを生じており、および/または数か所の目が部分的または全面的にはがれている。クロスカット部分で影響をうけるのは、明確に35%を超えるが65%を上回ることはない。
F:はがれの程度が分類4を超える場合。
これらの結果を、表2にまとめて示す。
Figure 2018039960
表2から明らかなように、本発明では優れた結果が得られたのに対し、比較例では満足のいく結果が得られなかった。
100…印刷物
10…印刷用フィルム
1…基材
11…第1の面
12…第2の面
2…印刷用コート層
21…第1の面
22…第2の面
23…樹脂組成物
24…フィラー
25…突出部
3…粘着剤層
4…剥離ライナー(剥離フィルム)
41…剥離剤層
42…支持基材(剥離フィルム基材)
50…印刷層

Claims (15)

  1. フィルム状の基材と前記基材の一方の面側に積層された印刷用コート層とを備えた印刷用フィルムであって、
    前記印刷用コート層は、樹脂組成物およびフィラーを含有する材料で構成され、
    前記フィラーの少なくとも一部は、前記印刷用コート層の前記基材に対向する面とは反対の面側に突出しており、
    前記基材の前記印刷用コート層に対向する面とは反対側の表面は、先端曲率半径が100nmでありかつ稜間角が115°の三角錘形状圧子の先端を10μm/分の速度で押し込んだ際の試験荷重が2mNに到達したときの押し込み深さ(Z)が0.9μm以下であることを特徴とする印刷用フィルム。
  2. 前記基材は、ポリオレフィンを含むものである請求項1に記載の印刷用フィルム。
  3. 前記基材は、二軸延伸ポリプロピレンを含むものである請求項2に記載の印刷用フィルム。
  4. 前記印刷用コート層の厚さをt[nm]、前記フィラーの平均粒径をd[nm]としたときに、0.45≦d/t≦4の関係を満足する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  5. 前記フィラーの平均粒径は、10nm以上200nm以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  6. 前記印刷用コート層の厚さは、15nm以上120nm以下である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  7. 前記印刷用コート層における前記フィラーの含有量は、前記樹脂組成物100質量部に対して5質量部以上100質量部以下である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  8. 前記フィラーは、シリカフィラーを含むものである請求項1ないし7のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  9. 前記樹脂組成物は、ウレタン変性ポリエステルを含むものである請求項1ないし8のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  10. 前記樹脂組成物は、イソシアネート系架橋剤によって架橋された樹脂を含むものである請求項1ないし9のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  11. 前記樹脂組成物は、架橋促進剤を含有するものである請求項1ないし10のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  12. 前記樹脂組成物は、活性エネルギー線重合性官能基を含むものである請求項1ないし11のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  13. 前記基材は、前記印刷用コート層に対向する面に、コロナ処理されたものである請求項1ないし12のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  14. 前記基材の前記印刷用コート層に対向する面とは反対の面側に、粘着剤層が積層されている請求項1ないし13のいずれか1項に記載の印刷用フィルム。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の印刷用フィルムと、
    前記印刷用コート層上に設けられた印刷層とを有することを特徴とする印刷物。
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